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2017年10月

2017.10.30

■感想 ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督『ブレードランナー 2049』


Blade Runner 2049 Trailer #2 | Harrison Ford, Ana de Armas, Ryan Gosling, Jared Leto - YouTube.

 上記動画は予告篇ですが、かなりストーリーに踏み込んでいるので、視聴はご注意ください。

 ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督『ブレードランナー 2049』IMAX 3Dで観てきた。
 白紙で観るのをお薦めしますので、まずはネタバレなしの感想ですが、未見の方は御注意を。



 『ブレードランナー』の正に正当な嫡子であり、ドゥニ・ヴィルヌーヴの正統SF映画である傑作、これが見終わったあとの感想である。

 見事に前作のテーマと物語の続篇として成立し、そして新たに追加されたヴィルヌーヴ印の新作映画としての、本格的なSFの香り。その香りは、前作のテーマを深化させて、レプリカントと名付けられたアンドロイドの進化と孤独を見事に描き出している。

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 SFとして、今回もちろんブレランのサイバーパンク的な継承は溢れている。しかし、この映画は、原作のフィリップ・K・ディックやサイバーパンクの代名詞であるウィリアム・ギブスンというよりは、ジェームス・ティプトリー・Jr的ではないか、というのが僕の感想。

 本作で凄く良かったのが中盤から後半で出てくるSFの大ネタ二つなのだけれど、それらがとてもジェームス・ティプトリー・Jr的だったのだ。

 もちろんティプトリーもサイバーパンクの文脈で語られることの多い作家だけど、『ブレラン』の1982年より遡る70年代の彼女のある傑作短篇を想い出させる秀逸なSFイメージが今作のある意味でのコアになっている。

 ディックに比べて映像化では作品数に恵まれていないティプトリーだけど、今作は彼女のSFイメージと作品のハート部分をうまく映像化している作品と捉えることもできるのではないかと。僕の思い込みかもしれないが、、、。

 ハート部分は、ジェンダーの問題と新たな地球上の知的存在(レプリカント)の存在をめぐる部分。ティプトリーが描いてきた宇宙の知的存在の有り様みたいなものがうまく今回の物語に表現されていると感じたのは僕だけだろうか(今のところ、twitterとかFacebookのキーワード検索で調べても引っかからないので、個人的な受け止め方かもw)。

 

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 ヴィルヌーヴは、『メッセージ』でテッド・チャンのSFを見事に映画化した監督ですが、おそらくティプトリーとかそうしたSFも読んでいるんじゃないかと思わせる、見事なSF小説のコアエッセンスを自作に取り込んでいる作家と言えるのではないだろうか。(今作の脚本は前作と同じハンプトン・ファンチャーマイケル・グリーン、『メッセージ』はエリック・ハイセラーということで、物語にどれだけヴィルヌーヴが入り込んでいるかは不明だけど、、、、w)

 あと映像としてリドリー・スコットの前作にリスペクトしながら、酸性雨の2019年の都市は、雪と乾いた砂漠の未来都市のイメージが映画として混入し、そうした映像感覚は、『複製された男』『メッセージ』にも通ずるヴィルヌーヴ風の映像。そして3D映画としての立体視を意識した映像レイアウトも素晴らしく正に堪能した。

 酸性雨にむせぶダウンタウンの映像は前作のモニタから、予告篇にある3D映像に変化し進化。加えて描かれる砂漠、海等の未来描写も素晴らしくアーティスティックに表現されていて、1シーン1シーンが見てて飽きない深みを持っている。

 特に前作で美しいシーンであった、タイレルコーポレーションでデッカードとレイチェルが初めて会うシーンの美しさに対して、今回はラブとKが会うシーンが光と影を見事に使い、建築のデザインは前作と随分違うが、リスペクトが明らかにわかる素晴らしいシーンになっていた。

 3Dシーンは、雪の効果、水の立体感ほか、随所に立体を意識した映像が用意されていて、高いレベルを実現している。今回、

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 ちょっと残念だったのは、ハンス・ジマーによる音楽。
 意味なくいろんなシーンで、「ドーン」という衝撃音を鳴らしているのだけれど、全体的に大仰/深刻な重いトーンで僕は馴染めなかった。新しいサントラ、という意見もあるようだけれど、確かに新しさとしては認める部分があるにしても、この映画に合っていたかというと少し違うのではないか、というのが僕の感想。

 どうしても前作と比較してしまうのだけれど、ヴァンゲリスの音楽はもっと幅があったと思う。そしてあの音楽こそがブレランでもあるわけで、音楽だけでもヴァンゲリスをベースにして、それをアレンジ形にできなかったのかと思う。

 特にレプリカントの切なさ、そして主人公をめぐる後述する愛の物語に、前作のサントラ「メモリーオブグリーン」が聴こえてこないのが残念。思い込みだけれど、あの音楽こそがブレランの真髄と感じているので、勝手に頭の中で鳴らしていたのだった。

 ネタバレ注意 




 以下に直前に見直した前作の感想を書いたが、テーマとして僕が感じるのは、記憶と新たに人間によって作られた、地球上の知的存在であるアンドロイドとAIの持つ寂寞感。

 そのテーマは、今回、主人公のブレードランナーであるKと狩られるレプリカント、そしてジョイという存在によって見事に表現されている。

 僕がティプトリー的と感じたのは、そのKとジョイの交流。そのクライマックスは町で知り合ったレプリカントの女性を二人の部屋に呼んで、ジョイがその女と同期してKと肉体的な接触を果たすシーン。

 そしてアナ・ステリン博士。彼女がヴァーチャル空間で紡ぐレプリカントの記憶の物語。

 これら二つのシーンで僕が想起したのは、ティプトリーJr.の「接続された女」である(ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア, 浅倉 久志『 愛はさだめ、さだめは死 』(ハヤカワ文庫SF所収)。サイバーパンクに先立つ、ティプトリーのその作品と『2049』の共鳴は、少なくともうなづいていただけるのではないかと(^^)。

 あと関連作として思い出したのが、日本アニメの影響。
 レプリカントの捜査官であるKの部屋は綾波レイの部屋を思い出させる無機質さを持っている。またそれによってジョイの存在の鮮やかさが際立っている。

 上で書いたアナ・ステリン博士のシーンは、未来少年コナンの過去を記憶したヴァーチャルリアリティの部屋を思い出させた。ヴィルヌーヴが見ているかは定かでないが、ティプトリーの影響含め、聞いてみたいポイントである。どなたかインタビューで聞いてください(^^)。

◆関連リンク
黒酢さんのツィート

"To 3D Or Not To 3D: Buy The Right Blade Runner 2049 Ticket
『ブレードランナー2049』IMAX3D版の3D映像についてのレビュー。部分的な映像の暗さが指摘されるが、3D映像としての質の高さは太鼓判級で長尺も問題無し。撮影監督のR・ディーキンスは撮影段階で3Dを意識、3D映像も監修している。"

"R・ディーキンスはIMAXを好まないし3Dも嫌いだと明言しているが『ブレードランナー2049』をIMAX3Dで上映する以上は全てを自身で監修してプロとしての仕事を行っているという事か。"

 3Dについての興味深いツイート。嫌いだからこその見事な出来だったのかも。

ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア, 浅倉 久志『 愛はさだめ、さだめは死 』(ハヤカワ文庫SF)
ブレードランナー 2049 - Wikipedia

"Blade Runner 2049 は、標準の2Dおよび3Dフォーマットに加えて、 IMAXシアターでリリースされた。 [56] 北米の映画愛好家の間で、IMAX 2D(3Dとは対照的に)の人気があったため、この映画はIMAXの劇場ではアメリカ国内では2Dでしか見られなかったが、国際的には3D形式で上映された。"

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2017.10.23

■感想 『ツイン・ピークス The Return』(Season 3) 2017 第13話


Twin Peaks: The Return | Part 13 "Just You" | SHOWTIME Series (2017) - YouTube.

 第13話、いつも盛り上がるラストの楽曲。うーん、今回のバンバンバーは外しましたね(^^)。ジェームズの懐かしのこの曲"Just You"なんですが、ファンの方には申し訳ない、僕にはさっぱり響かず、逆に耳を覆いたくなるという…。この年齢であの声は流石に…。
 そして、なぜあの歌で泣くんだ、腕に「7663」と書いた女の子! って感じです(^^;)。

★★★★★★★ネタバレ、注意★★★★★★★★






 と、不満を述べつつも、今回、ミッチャム兄弟とキャンディーズとダギーのダンス?に笑い、バッド・クーパーとレイのシーンで緊張が高まり、ビッグ・エドとノーマの関係に切なくなり、そしてオードリーとチャーリーの不思議な実存主義のやりとりに悩み、上記の唄は不満だけれどw、十分に楽しめた1本でした。

 そのジェームズの唄のあと、物悲しいほぼ無音の画面でのラスト。哀愁をみせるエド・ハーレー。そのシーンで不思議な映像の謎が提示されていたので、以下メモ。

◆エドのガソリンスタジオの謎
TWIN PEAKS 2017 clip - Big Ed alone at night (ending credits) - YouTube
 シーンとしては上のリンク先の動画。

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 まず給油スタンドがエドから見て、冒頭、右から黄白赤とならんでいる(右上)。
 それが次に映った時、右からの順番が(赤は物の影で見えないが)白黄の順に逆転して変化(右下)。
 この逆転は何を意味しているのか。撮影の手間は馬鹿にならないはずなので、何かの意図を持ってのものだろう。というか不思議をいろいろ埋め込んで、奇妙な空間感覚を醸し出したかったのだろうか。

 さらにその後エドを正面から見たショットで、エドがコーンスープ(悪魔のキーワードである"コーン")の器をいじってると今まで聴こえていた車の走行音に、ザラッとした異音が混ざる。これも何だか奇妙である。

 ここから予感させるのは悪の気配。
 ブックハウスボーイズのエドには、悪に落ちて欲しくないものだ。

◆ジェームズによる元曲
 Just You (key corrected) - YouTube
 こちらは旧シーズンのジェームズの唄。
 この時はドナとマデリーンが一緒に歌ってて、若さが溢れてて良い感じだったんですがねw。曲自体はリンチとバダラメンティによるものである。

ネイディーンの店「RUN SILENT RUN DRAPES」
 この店、カーテンの店のよう。音のしないカーテンレールが成功のか!
 DRAPEに「厚地の織り生地を用いて、豊かなひだをとったカーテン」という意味があるようなので正に発明が成功したようだ。

◆プレス写真
 "Twin Peaks" Part 13 (TV Episode 2017) - IMDb

 ファンサイト ツインピークスジャパン等で使われているスチル写真を、Googleで画像検索したら、これらの写真のアーカイブがimdbにありました。
 これ、たぶんプレス写真じゃないかと。今まで画面キャプチャでシーンを記録してたが、これでその手間は省けそう(^^)。
 ドラマの映像そのものでなく少し画角が違うものなのだけれど、じっくり見るには各話50枚ほど掲載されていて、見応えがある。

◆オードリーとチャーリーの不思議な実存主義のやりとり
 オードリーとチャーリーの会話が気になって、文字起こしをしてみた。これはWOWOWの日本語字幕の書き取りである。

A(オードリー) 彼女、何だって!?
C(チャーリー) オードリー、もう終わったはずだ。
A 教えて!
C オードリー、やめなさい
A ハァ… ハァ… 私、自分がここにいないみたいで。そんな感覚になったことない?
C ない。
A まるで…ほかの場所にいて別人になったみたいな。分かる?
C いや、常に自分という意識はある。必ずしもいい感覚ではないが。
A 自分じゃないってことだけはハッキリ分かる。
C いわば実存主義の基本中の基本だな。
A ふざけないでよ! こっちは真剣なの! 自分以外の誰を信じればいいのよ!? なのにその自分が誰なのかわからない! 一体どうすればいいの!
C 君がすべきなのはロードハウスへ行って、そこでビリーを探すことだ。
A そこは遠い?
C オードリー、場所は分かっているはずだ。事情を知らなければ、君がラリっていると思うところだ。
A 教えてよ! 場所は!?
C 私が連れていくよ。だからもうふざけるな。でなきゃ、君の物語も終わりにさせる。
A 私の物語って何よ? それって通り沿いの家に住んでた少女の話?
そうなの?
C 君が出かけたいと言ったんだ。なのに今は違うようだな。
A 家にいたいけど、出かけたい。アッ… 両方なのよ。どっちにすべき? うん? あなたはどっちなの?
 助けてチャーリー。ここはまるでゴーストウッドよ。

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 なんとも不思議な会話である。前回も出たことのない人物名が幾つか出てきたり、脈絡を理解できない会話だったのだけれど、今回はそれに加えて、哲学的な文言が混じり、ますます混迷を極める。

 twitter等を読んでいると、実はシーズン2のラストで銀行にて爆発に巻き込まれたオードリーは、実は昏睡状態の植物人間になっていて、その彼女が見ている夢ではないか、という解釈がある。
 しかし、そうだとすると、オードリーの子供と思われるリチャード・ホーンの存在が説明できない。なので、この説は真相ではないだろう。とすると、この会話、この夫妻の存在は一体なんなのだろうか。
 リチャードの暴走で、意識の混沌に迷い込んだオードリーという意味なのか、どうなのだろう。

 後半の大きなポイントがこの会話には隠されているようだ。
 オードリーの存在の物語。

ツイン・ピークス - Wikipedia.

" オードリーの父親。通称“ベン”     グレート・ノーザン・ホテルやホーンズ・デパートを所有する地元の名士で、自身が所有する土地・ゴーストウッドの開発計画を進めている。また、計画の一環として、パッカード製材所の所有する広大な土地を手に入れる事も画策している。"

 オードリーが最後に述べた「ここはまるでゴーストウッドよ」、ゴーストウッドはツインピークスの土地の名前のようだ。

◆関連リンク
Twin Peaks recap: Season 3, Episode 13

“I want to stay and I want to go. I want to do both,” said Audrey. “What should it be, Charlie? Which me would you be, Charlie? Help me, Charlie! It’s like Ghostwood here?”

 上にテキスト化したオードリーとチャーリーの謎の会話、英語版。
Twin Peaks Black Lodge Pie Recipe – The Homicidal Homemaker Horror Cooking Show - YouTube
 13話でますます注目度が上がったチェリーパイ。
 このリンク先の動画は、ブラックロッジ チェリーパイの作り方。なかなか見せるビデオです。

◆関連 当ブログ記事
感想『ツイン・ピークス The Return』(Season 3) 2017 第12話
感想『ツイン・ピークス The Return』(Season 3) 2017 第11話
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感想『ツイン・ピークス The Return』(Season 3) 第2話
感想『ツイン・ピークス The Return』(Season 3) 第1話

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2017.10.18

■感想 渡辺信一郎監督「ブレードランナー ブラックアウト 2022」(『ブレードランナー2049』前日譚)


【渡辺信一郎監督による前奏アニメ解禁!】「ブレードランナー ブラックアウト 2022」 - YouTube

"『ブレードランナー2049』へ至る、空白の30年間。2022年に起きた大停電<ブラックアウト 2022>とはー?"

 『ブレードランナー』の世界を見事に映像化。全篇に『ブレラン』へのリスペクトがあふれています。リドリー・スコットがあの映画で作り出したと言っても良い「サイバーパンク」というコンセプトを意識してすみずみにその魂を入れ込んだ様な映像が素晴らしいです。

 クレジットを観るまでもなく、日本最高峰のアニメーターによる映像になっているんだろうなと思っていましたが、実際エンディングで見られた名前は「沖浦啓之、磯光雄、大平晋也、田中達之、橋本晋治、橋本敬史」各氏ほか錚々たる作画陣。そして3D CGの増尾隆幸氏ほかスタッフ。日本アニメの一つの到達点のひとつと言って良いのではないでしょうか。以下に作画、CGスタッフを引用します。

ブレードランナー ブラックアウト 2022 - アニメスタッフデータベース

"作画監督  村瀬修功、作画監督補  寺田嘉一郎
原画 沖浦啓之 大平晋也  田中達之 新井浩一 橋本晋治 高橋裕一 名倉靖博 清水洋  久木晃嗣 BAHI.JD 橋本敬史 中谷誠一  山田勝哉 栗田新一  田中宏紀 堀元宣 磯光雄 吉邉尚希 角田圭一 村瀬修功
3DCGディレクター  増尾隆幸
3DCG クリープ  山田太郎 小川裕樹 島田義己 丹羽一希
SOLA DIGITAL ARTS  八木下浩史 竹内誠  橋本トミサブロウ"

◆前日譚 あと2本の短編が公開されています。
・ルーク・スコット監督
『ブレードランナー 2049』の前日譚】「2036:ネクサス・ドーン」 - YouTube.

"『ブレードランナー2049』へ至る、空白の30年間。 デッカードが恋人の女性レプリカント《人造人間》と共に姿を消してから17 年後、2036 年の世界。そこでは、レプリカントの新たな創造主となる科学者ウォレス(ジャレッド・レト)が、<巨大な陰謀>を目論んでいた―― 『ブレードランナー』を監督した“SF 映画の巨匠”リドリー・スコットの息子、ルーク・スコットが監督を務めた短編を公開!"

ルーク・スコット監督『ブレードランナー 2049』の前日譚】「2048:ノーウェア・トゥ・ラン」 - YouTube

"『ブレードランナー2049』の舞台である2049年の一年前、2048年の世界―。 ロサンゼルス市警は“ブレードランナー”組織を強化し、違法な旧型レプリカント《人造人間》の処分を徹底していた。軍から逃げ出し、この街にたどり着いた旧型の違法レプリカントであるサッパー(デイヴ・バウティスタ)は、トラブルを避け静かな暮らしを送っていたが…… 2022年=大停電(ブラックアウト)、2036年=新型レプリカントの存在が明らかとなったことに続き、空白の30年間を繋ぐ最後のエピソードを公開!"

 ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督『ブレードランナー 2049』の前に観ておくべき短篇を抑えたところで、いよいよの公開日を楽しみに待ちたい。

◆関連リンク
ルーク・スコット Luke Scott - IMDb
 リドリー・スコットの息子さん、少し遅咲きの様ですが、今後の活躍を祈りたいものです。
Alien: Covenant | Prologue: Last Supper | 20th Century FOX - YouTube
 『エイリアン コヴェナント』のプロローグも監督している様です。

『ブレードランナー』はアニメ界も変えた 渡辺信一郎&荒牧伸志が熱弁 - シネマトゥデイ

"渡辺監督が「いまは実写の世界がアニメでほとんど表現できてしまい、境目がなくなってきている。この作品では、日本にいる2Dの手描きのアニメーターのすごい才能を活かしたいという思いが強かった」とこだわりを語ると、荒牧監督は「世界的にファンが多い作品と言いましたが、一番の『ブレードランナー』ファンは渡辺監督です。とにかくこだわりがすごかった」と苦笑いを浮かべていた。"

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2017.10.16

■感想 『ツイン・ピークス The Return』(Season 3) 2017 第12話


CHROMATICS "SATURDAY" TWIN PEAKS: THE RETURN PT. 12 - YouTube

 第12話、いきなり前半で話される、青い薔薇。今回も物語が進んでいくが、サラとか奇妙な謎がまだまだ提示されて混沌も。

 一体どこへ我々は連れて行かれるか、予断を許しません。
 エンディング、再び登場のCHROMATICSの曲だけが心を落ち着けてくれます。

 



★★★★★★★ネタバレ、注意★★★★★★★★

 今回提示されたいろいろな謎のひとつに、まずラストで初めて登場したオードリー(S2の銀行での爆破の際に、生き残れたんだ! )と、オフィスデスクに座る謎の小人チャーリーの関係がある。会話からは夫婦の様に見えるが、何か変な感じ。

 エンドクレジットを見るとオードリーはホーン姓。チャーリーは姓不明です。オードリー、生きてて良かったが、いきなりの悪妻ぶりにタジタジ。

 オードリーは爆発で生き延びて、不思議ちゃんなところはどっかへ飛んで、リアルな生活者になったか、あの後に何かあったのか…。あんな息子を持てば、荒れるんだろうけど…。

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 そして一番の謎は、サラ・パーマーがスーパーマーケットのレジで見せた奇矯な行動の原因となったターキージャーキー。

 ビーフジャーキーとターキーが並べられ、それを見たことから不思議に怯え出し、自分の中の誰かと話しながら店から逃げる様に出て行くサラ。

 気になるのは、このジャーキーの袋に描かれた牛に似たキャラクター。よくビーフジャーキーに描かれているバファローにも見えるが少しデザインが違い、例のホークが前回示した変化する地図に描かれた「悪魔」のマークに似ているのだ。

 果たしてサラはあそこで何を見たのか。今後、この謎がどう展開し回収されるかも見守るしかない。 

 そしてついに冒頭で語られた青い薔薇の話。もともとFBIの中に軍と共同でブルーブック計画を探る「青い薔薇」特捜班が置かれ、ゴードン・コールの元、フィリップ・ジェフリーズ、チェット・デズモンド、アルバート・ローゼンフィールド、デイル・クーパーが選ばれたというのだ!

 ここから考えると、このチームのメンバーであるクーパーが、ローラ・パーマー事件でツインピークスに派遣されたということは、最初からこの町がブリッグス少佐の存在含めブルーブック絡みであったということになる。
 エピソード1と2、映画版をつなぐ壮大な設定が今明かされつつある、といったところでしょうか。

 そしてタミー・プレストン捜査官についても、ブルー・ローズに絡み、このチームがジョージ・ワシントン高校、MIT、クアンティコでの彼女の存在に注目していた、という謎の言葉も。

 異次元とブルー・ブックの関係。まさにストーリー最大の謎部分は、SF(というかムー的というか、、、(^^;))

◆関連リンク
Twin Peaks: FWWM - The Blue Rose - YouTube
 ブルー・ローズといえば、映画版でのこのシーン。リルという奇矯な赤い服の女と青い薔薇。ここもそんな謎につながっているシーンだったんですね。

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2017.10.11

■感想 藤森照信建築「秋野不矩美術館」

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秋野不矩美術館

"日本画家・秋野不矩画伯の故郷、二俣の町を見下ろす丘の上に建つ当美術館は、地元出身の同画伯の偉業を顕彰するとともに、地域の芸術文化の振興を図るため、平成10年4月に開館しました。 建築家・藤森照信氏の設計により、建物には地元特産の天竜杉を使ったり、壁を漆喰で塗ったりするなど、自然素材がふんだんに取り入れられ、自然との調和に配慮しています。また、展示室の床は籐ござや大理石が敷かれ、履物を脱いで鑑賞するようになっており、他に類を見ない特色ある美術館となっています。"

 静岡県浜松市の秋野不矩美術館@天竜へ行ってきた。秋野不矩美術館は、建築家・藤森照信氏の設計で、秋野不矩さんの絵と呼応する雰囲気があって、とてもよかった。 以下リンク先にはそのパノラマ写真を掲載する。

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 雨だったので、薄暗い写真ばかりですみません。でも、どこか東欧の雰囲気で、ドラキュラが出てきそうでしょ(^^;)。

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 部屋の中も藤森建築の特徴が出ています。ここちよい(^^)。

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パノラマVR写真 (リンク先に掲載)
 レンズに雨が付いてしまいました。水滴のリアル。

◆関連リンク
藤森照信関連 当ブログ記事 Google 検索

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2017.10.09

■感想 『ツイン・ピークス The Return』(Season 3) 2017 第11話


Twin Peaks Season 3 - SHAWN COLVIN "Viva Las Vegas" (OST Soundtrack) - YouTube

22281704_1878651479131104_234151370 第11話、しびれました。

 特に素晴らしかったのが、ダギーがリムジンに乗って砂漠へ移動するシーン。冒頭に引用したショーン・コルヴィン「ラスベガス万才」の曲がカジノの街に流れ、砂漠の空撮に切り替わっていくシーン。

 前半の異世界との境界を描いたシーンと後半のダギーに迫るサスペンス、おそらくこの前後二つの、キリキリと迫ってくるシークェンスの間にこのシーンが置かれたことで、独特の雰囲気と音楽と街を走る映像の、絶妙のミキシングがもたらした一種の映画の魔法的な瞬間。

 右上の静止画引用、何でもないアメリカの街を走行するだけなのに、デイヴィッド・リンチマジック、恐るべし。

 今回全体のストーリーは、吃驚するは、ドキドキするは、大笑いするはで、感情の起伏が激しく、クライマックスでは一人で観ていたのに、声を出して笑ってしまった。リンチ、フロストの手腕にまんまとはまり、(さらに)本格的に中毒になってしまったw。ある意味、あの8話よりもドスンと来たかも。

 やはり『ツイン・ピークス』の真骨頂は、奇想の暗黒面とある種、突き抜けたブラックコメディの絶妙のミキシングにあったのだと痛感。ツインピークスの双峰は、この暗黒面とコメディの2つの拮抗なのかもしれない。



★★★★★★★ネタバレ、注意★★★★★★★★



 
 今回の白眉は、チェリーパイ〜。最高だ〜。まさかのシーンについに登場。
 僕がひとりで笑ってたのは、そのシーン。ミッチャム兄弟の愛らしさも格別で、特にジム・べルーシの夢を語る真剣さとまさかのチェリーパイ。ここで笑い出さないピーカー/ピキは、明らかにモグリです(断言、(^^))

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 チェリーパイは、片腕の男に誘われて手に入れたよう。この店は同僚のフィルがいつもダギー・クーパーにコーヒー買ってくる店なのかな?

 このシーンの、イスの色使いのセンス、そしてこの構図。ブッシュネル(バドリング)・バド・マリンズ社長の部屋のデスクとかも素晴らしいけれど、まるで60年代のようなこうした空間造形もリンチアートの魅力だ。まるでアメリカ絵画から切り取ったような見事なシーン。

 ネット検索したら、アメリカのツインピークス関連掲示板に、この店名"SZYMONS"の太いZが、ブラックロッジの床に呼応してると書き込まれていた。不思議な店名にもそんな謎が埋め込まれているのか。

 チェリーパイで思ったのが、もしラストがバーでなくカフェで、クーパーがチェリーパイと一緒にコーヒーも飲んでたら、ついにはダギーからの覚醒が待っていたのか。ここはとても気になる。

ショーン・コルヴィンの“Viva Las Vegas”
・この曲は、コーエン兄弟の『ビッグリボウスキ』のサントラとして1998年にリリースされた曲の様。 この曲自体はエルヴィスプレスリーが歌ってたオールディーズ。リンチはこういう使い方も抜群にいい。
・元曲はプレスリーが1964年にリリースした曲で、『ラスベガス万才』という映画も同年プレスリー主演で公開。
・ビッグリボウスキでは、コーエン兄弟によって、このように哀愁があるエンドクレジットの曲に。
・プレスリーの曲は冒頭からハイ。ショーン・コルビンのはイントロがマイナーな感じで素晴らしい。ダギー・クーパーにピッタリ(^^)。
 でも11話で使われたシーンをよく聴くと、実はこのイントロが入っていない。ヴォーカルの冒頭がいきなり、クーハーが乗ったリムジンを見送るブッシュネル・マリンズ社長映像にかぶる。あえてマイナーなイントロをカットしたリンチの音響設計、両方を映像にはめ直して比較試聴してみたいものだ。

◆エトセトラ
・ラストの曲、バダラメンティ“Heartbreaking”、ダギーがチェリーパイの味とともにこのピアノを聴いて何を思い出して涙ぐんだのか考えると切ない。どんな記憶を思い出したのか…。
・twitter 見てたら、このピアニスト、バダラメンティ御本人というコメントがあった。『マルホランドドライブ』で出演した時と随分雰囲気が違う。エンドクレジットには、ピアニストとしてバダラメンティの名は出てこないのでこれは間違いではないだろうか。顔もずいぶん違うし。

・ミッチャム兄弟がいた砂漠は8話で映像化されたトリニティ実験のニューメキシコ州ホワイトサンズではないか。廃屋の壊れ方がいかにも爆風に飛ばされた様。ラスベガスからは300kmくらい離れてるけど、ありえない距離ではない。(爆心地の立ち入りが現在どうなっているのか、よく知らないのだけれど、、、)

・ダギー・クーパーを観ていて今回、思い出したのが、ハル・アシュビー監督、ピーター・セラーズ主演の『チャンス』。知的障害の主人公が、おうむ返しと片言の言葉で、周りの誤解で特別な人間と認められていくところがダギー・クーパーにそっくり。今回のおばあちゃんに「特別な人よ」と言われるところで思い出た。

・シェリーは、ブリックスの苗字のまま、レッドにべったり。ヤクにやられてるのか?この母にしてこの娘ありなのか。ボビーもかわいそうだ、3人に今まで何があったのか?

・キャンディーズは、キャンディー、マンディー、サンディーってクレジットされている。

・同じくクレジットとtwitterから拾った情報。ガーステン ・ヘイワードという名がある!ドナの一番下の妹がどうやらスティーブンの浮気相手らしい。

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・ペンデレツキのあの曲が今回もクレジットされていた。空の異世界シーンに使われてたのかな。ホークの「生きている地図」 に示された黒い火、まさか核兵器のことではないだろうか?

・あの空間が刑事とタミーに見えなかったのは、座標の問題ではないかと推測。越境してくるウッズマンはダイアンには微かに見えてた様でどう見える/見えないを線引きしてるかは不明。

◆関連リンク
このtwitterの書き込みと引用画像が興味深い。

"映画秘宝10月号で滝本さんとヨシキさんが語っていた、ルースの死体の元ネタってコレか。 マルセル・デュシャン『①落下する水、②照明用ガス、が与えられたとせよ』"

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2017.10.04

■感想 さとうけいいち総監督,川村泰監督『GANTZ:O』


『GANTZ:O』主題歌・ドレスコーズ「人間ビデオ」
 “GANTZ:O ANIMATION Music Video“ - YouTube
 

 さとうけいいち総監督,川村泰監督『GANTZ:O』をWOWOW録画見。
 事前情報ゼロ、実は全篇CG映画ということも知らずwに観はじめてまず吃驚。
 キャラクターはやや不自然さが残っているけれど(ex.服の動きと肌の人造感)、だんだんそれは気にならなくなって、アクション大作として観ていた。

 限定された空間(道頓堀)を見事に使って、妖怪やら怪獣やらロボットやら盛り沢山の大決戦絵巻が面白く、そして手に汗握る。
 実写映画版は観ていたが、こちらはとにかく敵が強大な力を持っていて、いつGANTZ東京チームがなぶり殺しにされるか、緊張感が高まる。

  ギリギリで戦う主人公他、戦士の戦いが熱い。

 『がんばれロボコン』のガンツ先生よろしく、ラストの採点がなされるが、クライマックスの緊迫感に対して、このガンツの間抜けな日本語と採点が絶妙のバランスで面白い。
 そしてオチ、映画の結構としてはうまく幕切れを演出していて、見終わった感覚はなかなかのもの。
 日本映画のCG描写のこれからにも大いに期待が持てて、良い佳作アクションを見せてもらいました。エンドクレジットに流れるこのリンク先の曲も、妙に本篇にマッチして心地よかったです。

◆関連リンク
CGMAKING_GANTZ:O_02 - YouTube
 モーションキャプチャーのメイキングシーン。
Gantz:0 [AMV] - Save Me - YouTube

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2017.10.02

■感想 『ツイン・ピークス The Return』(Season 3) 2017 第10話


Rebekah Del Rio - "No Stars" (Twin Peaks 2017) - YouTube

 第10話、圧巻はレベッカ・デル・リオ“No Stars” フルコーラス。
 あの声量の出る、堂々としたレベッカの立派な体躯に見惚れ…(^^;)。 あといつ失神して倒れるかも、心配で…w。 (デイヴィッド・リンチ監督最高傑作と思う『マルホランド・ドライブ』の歌姫)レベッカの再臨による魔術的な映像/音響空間に身を任せて見終わりました。

 この“No Stars”、クレジットでは"Written by David Lynch, John Neff, Rebekah del Rio"となっていて、リンチとその盟友ジョン・ネフ、そしてレベッカが作った曲らしい。 歌詞は以下にあるが、ドラマとも共鳴して、素晴らしいイメージを広げるものになっている。 歌詞の一部はスペイン語。長い詩ですが、いい曲なので引用。

Rebekah Del Rio – No Stars Lyrics | Genius Lyrics

"My dream is to go
To that place
You know the one
Where it all began
On a starry night
On a starry night
When it all began

You said hold me
Hold me, hold me
Don't be afraid
Don't be afraid
We're with the stars

I saw them in your eyes
En tus palabras
Y en tus besos, tus besos
Debajo de una noche
Na llena de estrellas
Under the starry night
Long ago
But now it's a dream

Yo vi, en tus ojos
Yo vi, las estrellas
Pero ya no hay, ya no hay
Estrellas
Pero ya no hay, ya no hay
Estrellas

No stars
No stars
Ya no hay estrellas
No stars
No stars
No stars
No stars
No stars
No stars
Ya no hay estrellas
No stars
No stars
No stars
No stars
No stars
No stars
No"

 リンク先に曲の解説がある。それによると「もともとDel Rioの自己リリースした2011アルバム"Love Hurts Love Heals"に登場。 Del Rioは、リンチのテレビシリーズ「Twin Peaks:Return」の第10話の最後に、曲の別のバージョンを歌った(シーンではMobyのギター、Nick Launay のキーボードが付いているが、実際にはどちらのミュージシャンもスタジオバージョンのアルバムトラックには表示されない)」とのこと。元曲も聴いてみたいもの。

Rebekah Del Rio『 Love Hurts Love Heals 』
 輸入版がAmazon.jpに売られている。またリンク先でアルバム版も冒頭が試聴できる。

 ジョン・ネフは元々音響エンジニアでリンチとこんなアルバムを出している。 タイトル“ƎU⅃ᗺᗷOᗷ” (BlueBOB の鏡像)。ボブと鏡像ということでツインピークスとももちろん関係。

BlueBob - BlueBob (CD, Album) at Discogs
 こちらで試聴可能。実はこのアルバム『ブルーボブ』を持っていなかったので、さきほどAmazon中古でポチりました(^^)。





★★★★★★★ネタバレ注意★★★★★★★★★★★★★





 

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 第10話ではリンチアートが2つ、ファンにプレゼントされた。

 ひとつはジョニー・ホーンの奇妙なぬいぐるみ人形。
 この眼と口は間違いなくリンチ自身の描いたものでしょう。彼の絵画のテイストそのもの。
 「ハロー、ジョニー。ご機嫌いかが?」と言い続ける人形は、リチャード・ホーンが、祖母であるシルビア・ホーンを脅して金を奪っていくシーンのシュールさを際立たせていた。

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 もう一つは、ゴードン・コールの手になるもの(^^)。
 リンチ自身が画面の中でスケッチを描くというパフォーマンス。
 完成したスケッチは、イノシシの頭に2本のシカモアツリーが生えたような姿で、これも今後どのように謎解きされるか、興味深い。

 奇想ということでは、もうひとつ今回は、キャンディーズ(キャンディを中心に置いた3人娘なので、適当に名付けたw)の不思議な存在感が挙げられる。以前もカジノのミッチャム兄弟シーンで出てたが、その存在が他の人間に見えてない様な不思議な登場だった。

 そして今回は、それを伏線にした登場のギャグ(不可視の存在かと思わせ、ロドニーミッチャムをぶっ叩くという…)。そしてカジノでの不思議ちゃんな行動。 まるでアンドロイドなキャンディーズw。 今後の3人組の行動から眼が離せないw。

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デヴィッド・リンチの映画|トップ
 東京の角川シネマ新宿9/30-10/13と大阪のシネマート心斎橋で10/21-11/3までリンチの過去作をデジタルで復元し上映中。

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