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2017年11月

2017.11.29

■分析 『ツイン・ピークス The Return』(Season 3) 2017 第17話 と 『ローラ・パーマー最期の七日間』と『もうひとつのローラ・パーマー最期の七日間』、そして『ツインピークス 序章』比較


Twin Peaks: The Entire Mystery/Missing Pieces (2014) - Official Trailer HD - YouTube.

 最終回に向けて、『ローラ・パーマー最期の七日間』( "Twin Peaks:Fire Walk with Me (1992)" )と『もうひとつのローラ・パーマー最期の七日間』( "Twin Peaks : Missing Pieces (2014)" )、そして『ツインピークス 序章』(パイロット版) を見直した。まずは謎の存在、ジュディについてのメモ。

 



★★★★★★★ネタバレ、注意★★★★★★★★



◆ジュディの謎
ミズモトアキラさんの観察日記より、以下引用

"ブリッグス少佐が姿を消す前、『ある存在を発見した』とわたしとクーパーに報告してきたんだ。それは究極的な負の力(An Extreme Negative Force)で、かつてはジャオデイ(Jowday)と呼ばれていた。やがて時間が経ち、その名は変化し、ジュディ(judy)となった。クーパーとわたしと少佐はそのジュディを探す計画を立てた。"

 17話でゴードンが語った「ジャオディ」って、またチベット関係かと思ったが、ググってもそれらしき言葉は見つからない。ジェフリーズが、黒クーパーに対して「既にジュディに会っている」と言ってたので、一体正体は、、、?

 という最も謎の存在、ジュディについて、過去作から紐解いてみる。

『ローラ・パーマー最後の七日間』

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① FBI フィラデルフィアのゴードンの部屋に現れたジェフリーズ。部屋に入るなり「ジュディのことは話さない。彼女の話は一切禁止だ」とゴードンとクーパーとアルバートに突然語る。

『もうひとつのローラ・パーマー最後の七日間』
② ホテル(ブエノスアイレス?)の受付でジェフリーズ「ミス・ジュディはここに宿泊を?」

続いて、上記と同じゴードンの部屋で、同じセリフと加えて以下のセリフ。
③「ジュディも確信している」
「やつらの集会を見た。コンビニエンスストアの上だ」「夢だった。僕らは夢の中で生きている。」アルバート「シリアルが降っている夢か?」と混ぜっ返すw。

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④「ちくしょう、そうじゃない。シアトルのジュディの店で何か見つけたんだ」「やつらがそこにいた。何時間も黙って座ったまま。やつらをつけてった」「指輪。指輪に」。ゴードンの言葉に「5月(メイ)。2月。1989年?」と言ったと思うと消えるジェフリーズ。

次のシーンはホテル(ブエノスアイレス?)の階段に突然ふっと湧いて出て叫んでいるジェフリーズ。

 これだけの情報がジュディについて明らかになっているのだが、もう消去法的に考えて、ジュディが人だとしたら、あの蛙蛾が入ったあの人しかいないはずなんですが、、、。

 シアトルの店が、あのコンビニエンスストアのことなのか…。それにしても何故シアトルなんだろう?
 

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 今調べると、シアトルってワシントン州で、かのツインピークスの町のロケ地であるスノコルミーから僅か30kmくらい。ということはツインピークスに最も近い都会。あの人が若い頃に、店やってても不思議はないか!?

 そして17話でゴードンによって語られたジュディの謎。「究極的な負の力」という存在。
 これと上記ジェフリーズの語った言葉から考えると、「やつらのいる店をシアトルに持つミス・ジュディは、究極的な負の力と呼ばれる存在である」となる。

 そして16話のジェフリーズの言葉から黒クーパーが既に会っていることもわかっている。ジュディって、女なんだよね。それとも抽象的存在何だろうか??

 にしても、FWWMで全く回収されないこの謎を仕込んだのも、25年後を考えてたのか…恐るべしリンチ!

◆17話と過去作との映像比較

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 ツインピークスのパイロット(序章)と17話の映像比較をしてみました。左が序章、右が17話。序章のジェシー登場の冒頭シーンから歴史改変されるピートの釣りシーンまで。

 4:3 サイズのTV画面の上下を切って、ハイビジョンの横長にしているのがよくわかります。

 ただピートが歩くシーンは横長にするのに、新たに左右の映像が追加されてますね。

 あと比べるとジェシーのアップカットの入る位置が違うとか、ピートが製材所を出て歩き出す位置が序章では手前になっていたり、ローラに気づくシーンが丸ごとカットとか、編集が変わっていることに気づきます。

 音響的には、どちらも女の声が被っていること(ジェシーの悩ましい声)。ただし17話はシーンの後半で、(たぶん)サラと思われる女の嗚咽のような声がかぶせてあります。うしろのパーマー家のサラの恐ろしい声のシーンの前振りですね。時間線が捻じ曲げられるのに対する怨念の声。

 最後のピート釣りシーンは、もちろん新たに作られた映像です。

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 これはダイレクトに歴史が改変された瞬間。左 FWWM、右 17話。
 FWWMのシーンからローラが削除されているのがわかります。あとFWWMではレイがタバコを顔の真横に持っていくところまで映っていませんが、17話ではタバコを真横まで持っていく新しい映像(FWWMでカットされていたコマ)が使われているのが分かりました(細かい話ですw)。

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 左 FWWM、右 17話。
 リーランドがバイクでローラとジェームズが走り出すところを睨むシーン。若干、17話は画像のトリミングがなぜか変わっています。
 下も若干トリミングされていますね。

Fwwm_vs_missingfwwm_vs_s3ep17

 左 FWWM、中もうひとつのFWWM、右 17話。
 ジェームズがバイクで迎えに来て、ローラを乗せるシーン。
 カメラの位置が3つとも違います。FWWMは、もうひとつのFWWM映像の一部 2人をアップに拡大してあるみたい(画像が荒い)。
 17話ではカットしてた別位置から撮ったシーンが新たに使われているのが分かります。

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 左 FWWM、中もうひとつのFWWM、右 17話。
 バイクが走り出すシーンも3つ比較。両脇は同一映像のカラーとモノクロです。もうひとつのFWWMのみアップ。

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 これが最後(疲れたw)、左がFWWM、右が17話のパーマー家リビング。
 当然25年の時間が経っているので、様子がずいぶん違いますが、ローラの写真だけが同じ位置に飾られている。しかしこの後のひどい仕打ちを考えると、、、。

 ということで映像比較レポートでした。

 あとFWWMを観て気づいたのは、コンビニの2階にいるイスラム風の男。クレジットはウッズマンとなっている。
 そしてこれがシーズン3では、黒いウッズマンに変わった。
 ここはおそらく911を経て、アメリカ国内のイスラムへの受け止め方が大きく変わり、その偏見に結び付けないための方策だったのだと思う。

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2017.11.27

■感想 『ツイン・ピークス The Return』(Season 3) 2017 第17話


Julee Cruise - "The World Spins" (Twin Peaks 2017) - YouTube

 いよいよ17話、まさに大団円に向かう大きなうねりの回。そしてここに来てジュリー・クルーズのこの曲が流れるラスト!

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 前回がダギー・クーパーによる「明」のツインピークスとすると、今回は悪クーパーによる「暗」のツインピークス。いろんなことがこんな形で集約するとは ! 、という驚き!

 クライマックスの大ネタで、リンチの中で最高のSF映画にいまのところ成就。その結末はまだ来週に持ち越されているけれど、それが今回のラストをひっくり返す雰囲気もあり、まだまだ目が離せない。

 16話は高いテンションがずっと冒頭から維持され、最後までクライマックスのような緊張感が続く。
 いままでの16話分、それだけでなくシーズン1,2と映画版で貼った伏線、ギリギリと蓄えてきたテンションがここへ来て、解放された感じ。いろいろな伏線がラストへ向かって収束し、そして解放されるカタルシス。

 twitterで実況した人たちのコメント読んでたけれど、途中で「ひどい!」と怒ってる人も少数はいたが、大部分がこの急転直下の大団円に興奮しているのが伝わってきた。これでこのシーズン3の18話、DVD/ブルーレイが出た時に、胸を張って大推薦できることが確定(^^)。

 ということを書いて、17話の感想を先週中にあげることができず、実は今回、既に最終回放映後にこの記事をまとめていますが、衝撃の18話については、また来週、落ち着きを取り戻してから書いてみます。ので、今週はこれでご勘弁下さいw。






★★★★★★★ネタバレ、注意★★★★★★★★






 怒涛の展開は、冒頭のゴードンの「ジャオディというネガティブな力」についての語りから始まり、電線を流れる電気と追走する悪クーパー。座標への到達。巨人の登場と黒い鐘群。保安官事務所でのスリリングな展開とルーシーとフレディの活躍。まさかのNAIDOの変異。そして315号室からのトリップ!

 それに続く大ネタは、なんとこんな展開が用意されていたとは!! という驚き。この後はジュリー・クルーズのエンディングまで、涙なしには観られなかった。
 ここからの来週が想像できません。でも貼りまくった伏線は今回の大きな新ネタの導入で、解消の糸口が見えたような見えないような、、、。

 後半のあの3人の登場、序章のリピートとその変容。やはりこれはツインピークスだ(^^)!


◆二つのシーズン3のクライマックスと最終話に向けて
 16話は明のクライマックス、そして17話は暗。
 僕はクライマックスとしてはどちらも甲乙つけがたい感じだった。そして次は ?? 正反合じゃないけれど、明暗合って感じだろうかw?

 25年後のサラの圧倒的狂気のパワーがキーになりそう。
 この流れだとサラがあの8話の少女だったことは確定だろう。
 あの巨大な核のパワーが蛙蛾に集約し口に入った。そのパワーは時空の改訂を超えるということなのかも。

 クーパーは25年前にいるわけで、サラがローラの写真を叩き潰しているのは現在。時空を超えた対決になるのか、それにしても単なるタイムパラドックスに終わらない、凄い展開が待っていそう。

 序章から何かサラって変な印象だった。ずっーと伏線貼ってきてたのだろうかw。それともリンチの無意識は、そこに向かっていたのかw。

「僕らは夢の中で生きている」

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 今までのいろんな現実と幻想のブレは、タイムパラドックスだったのでしょうか。ツインピークスの町に、ふたつのパラレルワールドが交差していた??

 この言葉「僕らは夢の中で生きている」は、文字通りの「夢」ではなく、タイムパラドックスで時間線が変化して、別のパラレルワールドに変化してしまうことを表現してたのでないか。

 つまり、この17話までの時間線の世界のことを、クーパーが25年前に戻って変えてしまうため、幻として消えてしまう「夢」と表現したのではないだろうか。
 
 それにしてもアメリカでは17,18話を続けて放映したらしいけれど、一週間余韻と次週の想像を膨らませる我々日本の観客の方が幸せかもしれない。一週間、この気持ちが延長されたのは喜ばしいかと思うw。

歴史改変とサラ・パーマーの怨念
 今のところ、タイムスリップで時間線を変更して、ローラのあの屍体が存在しない朝、ピートが釣りをする1989.2/23になったという落ちを、サラが蟲パワーで揺り戻しをかけ時空に大きな歪みを与えてるという壮大な展開に見える。

 ストーリー的にもタイムパラドックス物のSFとして、蟲パワーという新機軸でさらにドンデン返しを仕掛けるという大技に見え、次回いかにリンチが暴れようと、時空の壮大な歪みという説明が可能で、リンチ史上最高のSFになったような気がする。

 17、18話がその構成として、物語的に万能のバトンタッチとなっていて凄い。この後、リンチがどこまで暴れるかが見もの。

歴史改変の予測
内藤理恵子 のブログ: 【わかったぞダイアン】旧作ツインピークスと新作ツインピークスの「つなぎ目」がBTTFですんなり分かる!
 歴史改変の件は、仏教学者にして、ツイン・ピークス評論家(WOWOW公式番組出演の)内藤理恵子さんの推定が見事に当たりましたね。

 僕は上の推定を読んでいたので、突然のタイムトラベルと歴史改変はそれほど驚かなかったけれど、それによって、ローラを救ってしまう展開は予想外。

 それにしてもカルト映画作家ディヴィッド・リンチの映像作品が『バック・トゥ・ザ・フューチャー』をベースにしているとは。ロバート・ゼメキスとリンチの時間改変テーマ対談を是非どなたかご用意下さいw。

 しかしあの前シリーズでの信号機とか、伏線として今回の時間テーマにつながる部分、シーズン1,2で既に仕込んであったとすると凄いぞ、リンチ&フロスト!
 前作までではタイムトラベル要素はゼロ。いったいいつからこの展開を考えたか聞いてみたいものだ。

 アメリカではBTTFとツインピークスの読み解きって、既になされてるんだろうか?知りたい。例えば以下、ツインピークスを好きな人向け映画リスト。

Great Movies To Watch If You Liked “Twin Peaks” « Taste of Cinema - Movie Reviews and Classic Movie Lists
 ここでは、BTTF、挙がってないですね。ツインピークスのテイストとは、真逆なので普通挙げないかw。

Julee Cruise ”The world Spins“
Julee Cruise - The world Spins HD ( Twin peaks S2E7 ) - YouTube
 S2E7でのJulee Cruise ”The world Spins“の映像、これは涙なしには見れません、丸太おばさんもいるし…。こうした悲劇を巻き戻したくてクーパーは17話の行動を取った。極めてクープらしい善き行動ですね。

 この歌の歌詞。噛み締めてしまいます。

Julee Cruise – The World Spins Lyrics | Genius Lyrics

"Moving near the edge at night
Dust is dancing in the space
A dog and bird are far away
The sun comes up and down each day
Light and shadow change the walls
Halley's comet's come and gone
The things I touch are made of stone
Falling through this night alone

Love
Don't go away
Come back this way
Come back and stay
Forever and ever

Please stay

Dust is dancing in the space
A dog and bird are far away
The sun comes up and down each day
The river flows out to the sea

Love
Don't go away
Come back this way
Come back and stay
Forever and ever

The world spins."

◆関連リンク
ツイン・ピークス The Return 登場人物相関図
 毎週更新されていますので、最新回を見られていない方は、ネタバレ注意。
[COLUMN] ツイン・ピークス The Return 観察日記(第17話) – | HERE I AM | AKIRA MIZUMOTO WWW.

今回のエピソードなんかを見ていると、前シリーズの30本、劇場版、そして劇場版の削除シーンを集めた『Missing Pieces』を含めた全ツイン・ピークス・サーガを有機的に再構成し、『過去が未来を決定(Dictate)』する壮大な作品になっていることがわかります。

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2017.11.20

■感想 虚淵玄 脚本、静野孔文,瀬下寛之 監督『GODZILLA 怪獣惑星』


アニメーション映画『GODZILLA 怪獣惑星』本予告 - YouTube.

 『GODZILLA 怪獣惑星』をミッドランドスクエアシネマ2、8番スクリーンで初日に観てきた。
 まず以下はネタバレしませんが、これは新しいゴジラ映画として、何も情報なしで観に行く映画だと思う。すぐに情報シャットアウトして映画館へ向かうことをお薦め。あと劇場へ早く着いても、映画館に置いてあるチラシ類も見ちゃだめw。御注意下さい。
 情報シャットアウトして観ると、『シン・ゴジラ』とはまた別種の新しいゴジラの姿に驚くはず。特に今回は凶暴さはピカイチ、さらにその存在のSF的な設定と、さらにどう討ち取るのかという難問度合いも格別。そんなゴジラを観たい方にはまさにお薦めです。

 特に映画として、虚淵 玄の絶望が冴える。絶望のクラスでは『シン・ゴジラ』を超えるスケール。また時間スケールとそれによる進化の形が興味深い。

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  映画としては、音響が素晴らしく凝っている。熱線のショック感が凄い。これは大音響の劇場での鑑賞がお薦め。僕が観たミッドランドシネマは、ドルビーアトモスのスクリーンもあるけれど、8番スクリーンは残念ながら違う。けれども、はじめてだったけれど、この劇場の音響すごく迫力がある。またスクリーンの大きさもかなり満足できる(109シネマのIMAXと面積では結構近いのでは?)。駅からも近いし、今後、こちらも通ってみようかな。

 次に映像は、ある意味観たことのないものになっている。超硬質なセルルックCG。
 宇宙船シーンは今までの日本映像で観たことないレベル。(シドニア観てないんでそちらが既に実現していた映像なのかもしれない…w)

 機体や スーツのくたびれ感。宇宙機の重量感。いずれも米国映画のSF大作の迫力に負けていないし、独特の質感が後述するようにとても興味深い。
 『亜人』は観ていたけれどポリゴンのCG映像のレベルがさらに進化しているように思う。

 物語も音響も理解できるけれど、あの映像の質感量感の他にはない異質さは、一回では解析しきれない感じ。単に僕の映像感知力が錆びてきてるかもしれないけれど…(^^;)。ストーリーも見せるが、この映像はとにかく一見の価値があると思う。

 そしてこの映像で、今後、何が可能になるかを考えるとワクワクする。本格宇宙SFは可能だろう。
 小松左京が生きて若かったら、『ゴルディアスの結び目』の映像化を望んだかもしれない。練られた演技も邦画の実写というよりむしろ西欧映画のレベルで、存在感がとてもいい。(顔の表情はまだいまいちだけれど…)

 映像の異質感が何に由来するか。ゴジラの質感か。セルルックでのリアルな汚れ描写か。縦横無尽のカメラの動きとアングルなのか。物語の絶望と、ゴジラ映画としての異質感、そうしたものに間違いなくこの新しい映像が大きく貢献している。

 今後もこの道の進化からは眼が離せない。

◆関連リンク
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2017.11.15

■感想 『ツイン・ピークス The Return』(Season 3) 2017 第16話


Eddie Vedder Out of Sand Twin Peaks - YouTube.

 第16話、凄かった〜。声を出して吃驚するシーンが最低でも3箇所はある!
 特に一番吃驚したシーンはこの楽曲の演奏中だった。

 いよいよ前作の続篇的な味わいが濃厚に現れ、そして物語の歯車がグルグルと強く回り始めた。
 ここまで引っ張って、溜めに溜めた水をイッキにダムを瓦解させるように放出して、視聴者の涙腺も瓦解させる。うーん、リンチとフロストの術中にハマりまくりの快感(^^)。





★★★★★★★ネタバレ、注意★★★★★★★★







◆エディ・ヴェダー「Out of Sand」
 まずは、冒頭の曲について。

パール・ジャムのエディ・ヴェダーが『ツイン・ピークス』新シリーズのために書いた新曲「Out of Sand」を最新ライヴで初披露 - amass.

"2017年に海外で放送されるドラマ『ツイン・ピークス』の新シリーズ。200名を超える出演キャストのひとりであるパール・ジャム(Pearl Jam)のエディ・ヴェダー(Eddie Vedder)が、同ドラマのために書いたと言われる新曲「Out of Sand」を最新ライヴで初披露。"

 この曲、曲想からはちょっとリンチっぽくない感じ。だけれど、ドラマのために作られた歌であるという。

Eddie Vedder – Out of Sand Lyrics | Genius Lyrics

"今は消えてしまった
私は誰ですか
私は誰だった?
私は再び来ることはありません"

 動画のエディ・ヴェター"Out of Sand"の歌詞、ラストのフレーズ。
 これは消えてしまったダギーと、本篇で消えていった悪ダイアンへの追悼歌の位置付けなのだろうか。そうやって聴くとグッとくる歌である。

ダイアンが打った座標

 「48551420117163956」は、ルース・ダメンポートの腕に書かれていた番号と一緒のように見えた。これはヘイスティングス校長秘書からレイが入手した数字と同じということになりそう。
 リチャードが爆発した岩の上の座標は、悪クーパーが入手したもう一つの座標で(ジェフリーズからか)、そちらは間違いではないかと疑った上で、まずリチャードで危険を承知で試させたということになる。ちなみにリチャードが爆散した後、悪クーパーは舌打ちしている。もう悪を極めた男だ。

◆クーパーの覚醒 !!

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 前回のゴードン・コールと電気ショックから昏睡状態となったダギー・クーパーが遂に覚醒した。
 そして覚醒後の、ツインピークスのテーマの使い方、クーパーが病院を去る時の言葉。「私がFBIだ ! 」もう最高です。

 あのメインテーマ曲が流れたら、もう駄目。クーパーが戻ってきたのと、ダギーが消えてしまったのと、両方の涙が涙腺を、、、。

 ここでのクーパーは、幼児化したダギーの中に意識としてずっと存在してジェリーEとサニー・ジムとの経験も知っていたという描写。
 ジェニーEとのカジノでの抱擁、こんなラブストーリーをツインピークスで見せてもらえるとは思わなかった! これも大きな驚きの一つ。
 ここでのナオミ・ワッツとサニー・ジム。とても素晴らしい役者さんです(^^)。

 やっとはじまったクーパーの物語。もっともっと観たいもの。
 次回、S1,2にあった「前回のツインピークスは...」というクーパーによる前回のあらすじ紹介が復活するかも注目w。僕はあれ、大好きなんですけどね(^^)。あれは吹き替え版だけのものかもしれないけれど、、、。

◆オードリーのバンバンバーへの登場 !

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 まさかのオードリーとチャーリーの登場。前回まででオードリーの昏睡状態の夢ではないかと書いたのだけれど、3回のチャーリーとの悪夢の様なやりとりで視聴者の想像のベクトルを昏睡状態ではないか、と方向付けておいてのこの驚愕。
 ひとりで大きな声を上げてしまったのは、まさにその場面。

 そして何とも凄絶なオードリーのダンス。
 あのシーンも、非現実感が漂っていた。50代のオードリーの決して優雅とは言えないあのダンスに、バーの若者たちが乗って体を揺すり続ける。そんなことが本当にあるのだろうか。

 最後にインサートされたオードリーの闘病中らしき姿。現実かと思わせてラストはやはり昏睡状態の暗示で終わるシーン。
 やはりバンバンバーは、現実と夢のひとつの結束点なのだろうか。

 なんだかツインピークスという町自体が夢のような存在として、だんだん足が透明になって幽霊化、現実から乖離してきている。
 リンチのテーマが『マルホランドドライブ』に顕著な様に、現実と幻想/夢の並立性であるとしたら、まさにこのオードリーとバンバンバーのシーンが、今作での象徴的な場面になっているのではないだろうか。

 物語としては、黒クーパーがリチャード・ホーンの父であるとわかり、ツインピークスで昏睡状態のオードリーに会っていたという以前出てきたエピソードと合わせて考えると、やはりリチャードは、昏睡状態のオードリーと黒クーパーの間で出来た子供だという推測が立つ。

 Googleで「昏睡状態 妊娠」で検索すると、昏睡状態での出産という現実の例もあるようで、その公算が大となってきたかと。まさに今回のリチャードへの仕打ち含め、酷いまさに悪魔のような男だ、黒クーパー。

ミッチャム兄弟とキャンディーズ

 ミッチャム兄弟とキャンディーズも素晴らしくいい味出している。
 まさかのダギー家前での大立ち回りを彼らの視点から見せる手際。惨劇が兄弟とキャンディーズにより、まるで夢の一シーンのように描写されてしまう絶妙の効果。

 かつて『ツインピークス』の後、WOWOWで放映された『オン・ジ・エア』というリンチとフロストによるコメディドラマがあったが、あの時、外しまくっていた(愛すべき)ギャグwがあったのも、この兄弟とキャンディーズを生み出すための実験だと思えば、あのギャグに耐えたw、われわれ観客も浮かばれようというものww。


One The Air - Episode 1 - YouTube.

 このドラマ、アルバートは素晴らしくいい味出してました。
 DVDは残念ながら日本では出ていないのです。

 ミッチャム兄弟、黄金のハートの持ち主!!


化身 ダイアンの消滅

 FBIの3人と対峙するダイアン。ダイアンの内部から悪がにじみ出て、それを抑え込もうとする真のダイアン? との相克。あのローラ・ダーンの演技、素晴らしい緊張感だった。

 ダギー→クーパーが髪の毛を抜いて片腕の男に渡していましたが、もしかして孫悟空みたいにあれで化身が出現するのだろうか? ダイアンもそうして、、、、タルパ:化身が生じるのだろうか。

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 そしてまさかのダイアンのブラックロッジへの転移。

 本物のダイアンは保安官事務所にいる、というダイアンの相克の苦悶の中からの言葉。これが本当だとすると、クーパーが示したように髪の毛から化身の種が作られるとしたら、ニセモノは同じDNAで顔が一緒だのはず、、、、。顔が違ってもいいなら、あの保安官事務所ではあの人しかいないだろう(にしても元々、本物を知っているゴードンとアルバートが、偽ダイアンは顔が違えば気づいていたはずなのに、、、)。
 まずはクーパーとの再会が見ものである。
 twitterでは、DIAN(E) と NAID(O)のアナグラムを指摘している人もいた。
 (おまけで、DIANE と (C)ANDIEというアナグラムも指摘されている。一体どうなっているんだろう??)

Muddy Magnolias - American Woman (Twin Peaks S03x1 and S03x16 Soundtrack) (David Lynch Remix) - YouTube
 ダイアンがゴードンとアルバートとタミーの待つホテルの部屋へ行くシーンでかかっていた曲、第1話で悪クーパーの登場シーンでかかっていたのと同じ曲。Muddy Magnolias "American Woman"のスローモーション版。リンチのアレンジが凄い。

Muddy Magnolias - American Woman (Audio) - YouTube
 その元曲はこれ。ある意味、歌のタルパ(化身)。 バッド・"アメリカンウーマン" 。


 来週はいよいよツインピークスに役者が集合か。ということはクーパー、RRダイナーへ? もうテレビの前にコーヒーとチェリーパイを用意して、クーパーと一緒のタイミングで食べるしかない(^^)。

◆関連リンク
ツイン・ピークス The Return 登場人物相関図
 毎週更新されていますので、最新回を見られていない方は、ネタバレ注意。

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感想『ツイン・ピークス The Return』(Season 3) 2017 第16話
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感想『ツイン・ピークス The Return』(Season 3) 第1話 

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2017.11.13

■感想 『ツイン・ピークス The Return』(Season 3) 2017 第15話


The Veils "Axolotl" in Twin Peaks 2017 - YouTube.

 第15話、今回はまずダギー〜〜! エド〜ノーマ〜!そして丸太おばさん〜〜!な回でした。 あと3話なんて信じたくない!(^^;)。

 ツインピークスまわりのいくつかの話が収束していく様子が描かれるとともに、各地での謎が、だんだんとツインピークスへ向かうことで解かれていく。

 映像の奇想と物語の結構がどうクライマックスに向けて動いていくのか、楽しみである。

 





★★★★★★★ネタバレ、注意★★★★★★★★






 今回はキャサリーン・コールソンに捧ぐでなく(それは第1話エンドクレジット)、丸太おばさんに捧げられている。本話ラストでのホークと丸太おばさんの電話でのやり取りは、とても胸に迫るものがある。キャサリーン・コールソンとリンチの長年の作品作りに対する付き合いを思って観ると、なんともこのシーン、空の映像や森の映像にもいろんな想いが籠っているような気がして、グッとくる。

 丸太おばさんに追悼の意を改めて捧げたい。黙祷。

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◆ダギーの覚醒
 まさかの『サンセット大通り』での「ゴードン・コール」という言葉による覚醒への一歩。そしてコンセントにフォーク!
 コーヒーとチェリーパイの同時食で覚醒かと思っていましたが、意外な展開。

 ゴードン・コールのシーンは、ビリー・ワイルダー監督『サンセット大通り』のこのリンク先のパートから。
 この『サンセット大通り』、リンチが好きな1950年の映画だけど、ハリウッドの裏側を描いた、モノクロ映画とはいえ、今見ても古びていないノワール。未見の方は是非ご覧ください。ちなみにリンチの自宅の玄関には、この『サンセット大通り』のポスターが飾られているらしい(右図がそれと同じものかは不明)。

◆コンビニエンスストア
 あの8話でウッズマンたちの溜まり場となっていたコンビニエンスストア、そのトマソンな階段が、こんな世界につながっていたとは。

 そしてジェフリーズに通じる謎のホテルと"Bosomy woman"とクレジットされている謎の二人の女/男?。Bosomyって調べると豊かな胸の女となってて、でも顔つきが男でまたもや謎の存在。

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 コンビニエンスストアのないはずの二階でウッズマンの一人がテレビ?の裏の電気スイッチ?をいじった際に、放電とともにインサートされたピエロのような赤い鼻の人物。この人はJAMPING MANとクレジットされているが、映画『ローラ・パーマー 最後の七日間』にも出てきたキャラクターに似ている。

 しかし変わり果てた姿のジェフリーズは、この者たちと一緒にいるということはブラック・ロッジ側ということなのだろうか。黒クーパーとも繋がっているようなので、そうなのかもしれない。しかしあの釣り鐘のような姿は、ホワイトロッジの巨人側のアイコンのようにも見えるため、ここも大きな謎である。

◆不思議なバンバンバーの女とダギーの同期

Twin Peaks Compared: Cooper and Ruby crawling - YouTube.

 バンバンバーのシートに座っていた女 ( WOWOWの字幕でルビーと表記 ) の不自然な膝まづく姿。このシーンと同じく膝まづいたダギーの姿を並行で比べて映した動画。ラストまで見てもらうとわかるが、ダギーが感電するのとルビーが叫ぶところが見事にシンクロしている。この同期を見つけた人は凄い。そして、仕掛けた方も。

 女優はクレジットからはシャーリン・イー。リンク先の説明では、あれ、少女と思ったら31歳。

 この同期が何を意味しているのかは謎であるが、どこかバンバンバーに漂う異世界感がその理由なのかとぼんやりと思ってしまう。

◆オードリーの迷宮

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 オードリーとチャーリーがなかなかバンバンバーへ外出できない。
 外出できないことから、ネットで噂されている様に、やはり前作からオードリーは昏睡状態のままで動かない身体に閉じ込められてることが、部屋から出られない悪夢になってるというイメージが感じられる。
 ただそうするとリチャードがどう生まれたかという謎が…。
 リチャード含めオードリーの夢というのは、あまりに安直だし(^^)、そうするとバンバンバーやいろいろも夢ということになってしまう。

 既にツインピークスの街は、そうした現実と幻想の淡いに落ちているということなのか、、、、オードリーを起点にして、現実と幻想の境がどんどん幻想側にとろけている印象で、今後の展開がスリリングである。

◆関連リンク
ツイン・ピークス The Return 登場人物相関図(twitter やすなおさん作成)
 日々更新されている相関図。カラーで画像も凝っていて、そしてとても見やすい素晴らしい出来です。
『ツイン・ピークス ファイナル・ドキュメント』
 マーク・フロストの本、12/22日本語版発売予定。本篇で謎になっている部分の設定もいろいろと書かれているようです。

◆関連 当ブログ記事
感想『ツイン・ピークス The Return』(Season 3) 2017 第16話
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感想『ツイン・ピークス The Return』(Season 3) 2017 第9話
感想『ツイン・ピークス The Return』(Season 3) 2017 第8話
感想『ツイン・ピークス The Return』(Season 3) 2017 第6話
感想『ツイン・ピークス The Return』(Season 3) 2017 第5話
感想『ツイン・ピークス The Return』(Season 3) 2017 第4話
感想『ツイン・ピークス The Return』(Season 3) 第3話
動画『ツイン・ピークス』ペンデレツキ「広島の犠牲者に捧げる哀歌」
感想『ツイン・ピークス The Return』(Season 3) 第2話
感想『ツイン・ピークス The Return』(Season 3) 第1話

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2017.11.08

■レポート プロジェクションマッピング レストラン “Tree by Naked Tajimi” @岐阜県多治見市


岐阜県多治見・食×アートの体験型レストラン「TREE by NAKED tajimi」10/11オープン - YouTube

TREE by NAKED tajimi(公式HP)

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 プロジェクションマッピング レストラン “Tree by Naked Tajimi” へ行ってきた。
 以前からプロジェクションマッピングには強い興味を持っていたが、田舎ではなかなか見ることができない。そんな時に、古くからの陶芸の街 多治見にこうしたレストランができたとのことで勇んで出かけた。

 プロジェクションマッピングは森の四季を描いた落ち着いたもの。ちょっと残念だったのは店内が明るいため、映像のキレが弱い。映像ファンとしては物足りない。
 時間を決めて店内を真っ暗にして映像を見せる時間があっても良かったかなと。

 でも右の写真のコーナーは、映像の落ち着いた雰囲気が素晴らしく、ここがこの技術の本領ではないかと。テーブルへの映像投影もここにはあるし。次はここで一度、食べてみたいもの。(今回は別のテーブルで、そこへの投影はなかった)

 全体として、料理も美味しかったのでお薦め。
 自分の趣味だとアンジェロ・バダラメンティの音楽流して、もっと暗い森にして、リンチ映像を流して欲しいけど(^^)。そんなツインピークス レストランが出来たらいいなあ。でもプロジェクションマッピング式なら、このレストランのアプリを入れ替えれば、実現できるんですよねw。

 あとは以下、撮ってきた写真アルバムです。

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◆180度パノラマVR 写真 (Entapano VR)
 プロジェクションマッピング レストラン “Tree by Naked Tajimi” | Entapano VR
 こちらにも写真を掲載しました。

◆関連リンク
・食×アートのレストラン「TREE by NAKED yoyogi park」体験レポート。代々木公園に7月28日オープン - T-SITE LIFESTYLE[T-SITE]

 Tree by Naked、元は東京で、代々木と丸の内にもあるよう。特に丸の内のVRレストランはもっと手が込んでいるようで行ってみたい。

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2017.11.06

■感想 『ツイン・ピークス The Return』(Season 3) 2017 第14話


Lissie - Wild Wide West | Twin Peaks | Part 14 - YouTube.

 第14章全体もいろいろな進展があり、盛り上がって素晴らしかった。そして今回のエンディング曲 Lissie “Wild Wide West”もとても雰囲気が合っていて良かった。

 サウンドデザインでクレジットされてるリンチ、ロードハウスのエンディング曲のサウンドミキシングも担当してるんじゃないだろうか。正にリンチサウンドになっていて、低音の張りとか素晴らしい。やはりいつか劇場で全話爆音上映が観たいもの(^^)。

 正に怒涛の展開(とリンチの暴走w)。
 まず森のシーンが、素晴らしかった。ホークが先頭でラビットパレスから座標へ向かうシーン、コマ落としかスローモーションか分からないが、映像のスピードが遅くなったようで、森の重苦しいイメージが迫ってくる感じ。昼間なのに闇が迫ってくるようなあの雰囲気。そして行き着いた先には、、、。

 





★★★★★★★ネタバレ、注意★★★★★★★★



 まさかのNAIDOの登場。そしてアンディの転移と巨人との会話。アンディが消えた瞬間、思わず声を上げてしまった。なぜアンディなのか!?もしかしてチーズのみのサンドを食べたから(^^;)。

 てっきり今まで出てきたいくつかの座標は、全部ツインピークスの森につながっていて、大団円の舞台になるかと思っていたが、あっさり14話で登場。
 いったい登場人物たちが一堂に会する大団円はありえるのか。リンチなのでそうした予定調和はないのかもしれない。

 ジェームズとグレートノーザンの警備員をやってる、謎のイギリス人フレディ・シーケス。緑の右手袋が面白い着想。消防士(巨人)がツインピークスにTrueなメンバーを集めているのか!?
 緑の太い手からハルクを思い出した僕は、クライマックスでアベンジャーズ張りに、森でのブラックロッジ側との大決戦が展開されるシーンを夢想してしまった(^^;)。リンチではありえないww。

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 そしてリンチが好き放題夢で会いたい女優と会う企画 第一弾(^^)。モニカ・ベルッチ。このシーンで出てくるセリフがとても意味深なので以下引用。

[COLUMN] ツイン・ピークス The Return 観察日記(第13話) – | HERE I AM | AKIRA MIZUMOTO WWW

"モニカ・ベルッチ「わたしたちは夢のなかを生きているみたいなもの。まるで夢見人よ。夢を見て、それから夢の中で生きつづけるの(We are like the dreamer who dreams and then lives inside the dream)」
ゴードンが「理解した」と彼女に答えると、モニカはこう言葉を続けた───「でも、その夢を見ているのは誰?(But, Who is the dreamer?)」"

 これ、最近のリンチ映画のメインテーマと思えるのは僕だけだろうか。『マルホランドドライブ』に顕著なように、現実と夢の近似がリンチの描いているもので、それは想像するに老齢になったリンチが現実を振り返って、夢との差異がつきにくいという認識を持ち、その感覚をベースに映画という幻を撮っている事につながるような気がする。

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 特に今回、素晴らしい幻の映像となっていたのは、アンディのホワイトロッジ(?)のシーン。あの黒と白のトーン。光のイメージが幻想絵画のようだ。

 映画という幻と現実という夢。リンチ映画が不思議に溢れているのは、そんな夢を映像で描いているからじゃないかと、ぼんやりと思って今シーズンの今までの14話分を眺めていたので、今回のこのセリフがダイレクトに刺さった。はてさて我々はリンチの夢のどんなゴールに連れて行かれるのか。あと4本。

 いつもバンバンバーで最後に出てくる物語に直接絡んでいない女の子たちとか、さらにその会話で語られる人物、そしてチャーリーたちの会話に出るビリー、、、、。
 あの女の子たちはローラ・パーマー予備軍でいつか殺されそうだし、その他にも悪の香りが漂っているし、ツインピークスの奥深い闇の表現なのかもしれない。
 もしかするとこの後のクライマックスで一堂に彼らが悪の側として一斉に登場するのか、、、期待。

 そして最後に、セーラ・パーマー。
 前回から相当に不安定な心的描写がなされていたが、今回それはピークを迎え、禍々しいシーンがツインピークスの酒場に現出。
 まるで口裂け女のようなシーンに、あまりに大胆な描写に仰け反りつつも、セーラは、シーズン1,2でも狂気を垣間見せていたけれど、やはり異形の存在だったのかと納得。ある意味、リーランドよりも凄まじいかもしれない。
 ローラの悲劇がさらに深くなった瞬間なのかもしれない。

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