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2017年10月22日 - 2017年10月28日

2017.10.23

■感想 『ツイン・ピークス The Return』(Season 3) 2017 第13話


Twin Peaks: The Return | Part 13 "Just You" | SHOWTIME Series (2017) - YouTube.

 第13話、いつも盛り上がるラストの楽曲。うーん、今回のバンバンバーは外しましたね(^^)。ジェームズの懐かしのこの曲"Just You"なんですが、ファンの方には申し訳ない、僕にはさっぱり響かず、逆に耳を覆いたくなるという…。この年齢であの声は流石に…。
 そして、なぜあの歌で泣くんだ、腕に「7663」と書いた女の子! って感じです(^^;)。

★★★★★★★ネタバレ、注意★★★★★★★★






 と、不満を述べつつも、今回、ミッチャム兄弟とキャンディーズとダギーのダンス?に笑い、バッド・クーパーとレイのシーンで緊張が高まり、ビッグ・エドとノーマの関係に切なくなり、そしてオードリーとチャーリーの不思議な実存主義のやりとりに悩み、上記の唄は不満だけれどw、十分に楽しめた1本でした。

 そのジェームズの唄のあと、物悲しいほぼ無音の画面でのラスト。哀愁をみせるエド・ハーレー。そのシーンで不思議な映像の謎が提示されていたので、以下メモ。

◆エドのガソリンスタジオの謎
TWIN PEAKS 2017 clip - Big Ed alone at night (ending credits) - YouTube
 シーンとしては上のリンク先の動画。

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 まず給油スタンドがエドから見て、冒頭、右から黄白赤とならんでいる(右上)。
 それが次に映った時、右からの順番が(赤は物の影で見えないが)白黄の順に逆転して変化(右下)。
 この逆転は何を意味しているのか。撮影の手間は馬鹿にならないはずなので、何かの意図を持ってのものだろう。というか不思議をいろいろ埋め込んで、奇妙な空間感覚を醸し出したかったのだろうか。

 さらにその後エドを正面から見たショットで、エドがコーンスープ(悪魔のキーワードである"コーン")の器をいじってると今まで聴こえていた車の走行音に、ザラッとした異音が混ざる。これも何だか奇妙である。

 ここから予感させるのは悪の気配。
 ブックハウスボーイズのエドには、悪に落ちて欲しくないものだ。

◆ジェームズによる元曲
 Just You (key corrected) - YouTube
 こちらは旧シーズンのジェームズの唄。
 この時はドナとマデリーンが一緒に歌ってて、若さが溢れてて良い感じだったんですがねw。曲自体はリンチとバダラメンティによるものである。

ネイディーンの店「RUN SILENT RUN DRAPES」
 この店、カーテンの店のよう。音のしないカーテンレールが成功のか!
 DRAPEに「厚地の織り生地を用いて、豊かなひだをとったカーテン」という意味があるようなので正に発明が成功したようだ。

◆プレス写真
 "Twin Peaks" Part 13 (TV Episode 2017) - IMDb

 ファンサイト ツインピークスジャパン等で使われているスチル写真を、Googleで画像検索したら、これらの写真のアーカイブがimdbにありました。
 これ、たぶんプレス写真じゃないかと。今まで画面キャプチャでシーンを記録してたが、これでその手間は省けそう(^^)。
 ドラマの映像そのものでなく少し画角が違うものなのだけれど、じっくり見るには各話50枚ほど掲載されていて、見応えがある。

◆オードリーとチャーリーの不思議な実存主義のやりとり
 オードリーとチャーリーの会話が気になって、文字起こしをしてみた。これはWOWOWの日本語字幕の書き取りである。

A(オードリー) 彼女、何だって!?
C(チャーリー) オードリー、もう終わったはずだ。
A 教えて!
C オードリー、やめなさい
A ハァ… ハァ… 私、自分がここにいないみたいで。そんな感覚になったことない?
C ない。
A まるで…ほかの場所にいて別人になったみたいな。分かる?
C いや、常に自分という意識はある。必ずしもいい感覚ではないが。
A 自分じゃないってことだけはハッキリ分かる。
C いわば実存主義の基本中の基本だな。
A ふざけないでよ! こっちは真剣なの! 自分以外の誰を信じればいいのよ!? なのにその自分が誰なのかわからない! 一体どうすればいいの!
C 君がすべきなのはロードハウスへ行って、そこでビリーを探すことだ。
A そこは遠い?
C オードリー、場所は分かっているはずだ。事情を知らなければ、君がラリっていると思うところだ。
A 教えてよ! 場所は!?
C 私が連れていくよ。だからもうふざけるな。でなきゃ、君の物語も終わりにさせる。
A 私の物語って何よ? それって通り沿いの家に住んでた少女の話?
そうなの?
C 君が出かけたいと言ったんだ。なのに今は違うようだな。
A 家にいたいけど、出かけたい。アッ… 両方なのよ。どっちにすべき? うん? あなたはどっちなの?
 助けてチャーリー。ここはまるでゴーストウッドよ。

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 なんとも不思議な会話である。前回も出たことのない人物名が幾つか出てきたり、脈絡を理解できない会話だったのだけれど、今回はそれに加えて、哲学的な文言が混じり、ますます混迷を極める。

 twitter等を読んでいると、実はシーズン2のラストで銀行にて爆発に巻き込まれたオードリーは、実は昏睡状態の植物人間になっていて、その彼女が見ている夢ではないか、という解釈がある。
 しかし、そうだとすると、オードリーの子供と思われるリチャード・ホーンの存在が説明できない。なので、この説は真相ではないだろう。とすると、この会話、この夫妻の存在は一体なんなのだろうか。
 リチャードの暴走で、意識の混沌に迷い込んだオードリーという意味なのか、どうなのだろう。

 後半の大きなポイントがこの会話には隠されているようだ。
 オードリーの存在の物語。

ツイン・ピークス - Wikipedia.

" オードリーの父親。通称“ベン”     グレート・ノーザン・ホテルやホーンズ・デパートを所有する地元の名士で、自身が所有する土地・ゴーストウッドの開発計画を進めている。また、計画の一環として、パッカード製材所の所有する広大な土地を手に入れる事も画策している。"

 オードリーが最後に述べた「ここはまるでゴーストウッドよ」、ゴーストウッドはツインピークスの土地の名前のようだ。

◆関連リンク
Twin Peaks recap: Season 3, Episode 13

“I want to stay and I want to go. I want to do both,” said Audrey. “What should it be, Charlie? Which me would you be, Charlie? Help me, Charlie! It’s like Ghostwood here?”

 上にテキスト化したオードリーとチャーリーの謎の会話、英語版。
Twin Peaks Black Lodge Pie Recipe – The Homicidal Homemaker Horror Cooking Show - YouTube
 13話でますます注目度が上がったチェリーパイ。
 このリンク先の動画は、ブラックロッジ チェリーパイの作り方。なかなか見せるビデオです。

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