« 2018年8月19日 - 2018年8月25日 | トップページ | 2018年9月2日 - 2018年9月8日 »

2018年8月26日 - 2018年9月1日

2018.08.31

■情報 ヤン・シュヴァンクマイエル監督が引退を表明

Mv5bmdjhztu0m2itnjlhyi00nty4ltk1nju

 ヤン・シュヴァンクマイエルがついに引退を表明しました。本当に新作『蟲』が最後の作品になってしまうのでしょうか。まだまだ作って欲しいものです。

 チェコの映像配給等されているアットアームズさんのチェコチェコランド ブログにおいて詳細記事が発表されているので、ご紹介します。(右の引用画像は今回の引退表明の画像ではなく、最新作にして最後の作品になる『蟲』のポスターです)
 

" 世界のシュルレアリスト ヤン・シュヴァンクマイエルが 引退を表明しました。 新作の「蟲」が 完成したとは 聞きましたが、 それと ともに”引退表明”と ネットで見つけましたので、 私の代理人を通して 事実かどうか シュヴァンクマイエルに確認しましたら、 「It is true.」と 返信がございました。

 シュヴァンクマイエルも 来月 9月4日で 84歳になられます。 私は 10年以上のお付き合いがございますので、 彼の性格は 少しは理解しているつもりですが、 力が尽きるまで 創作をされる方だと勝手に 思っていましたが、 やり尽くしたのでしょうか。"

 アットアームズの チェコアニメ事業部の記事になります。この記事自体がどなたの執筆になるものか、忌明がないためよくはわかりませんが、文面からシュヴァンクマイエルの著作の翻訳、来日時の通訳等をされていたペトル・ホリーさんが関係されているように思われます。あくまでも推測ですので、間違っていたら申し訳ありません。

シュヴァンクマイエルさんという人… | チェコチェコランド

"(ヤン・シュヴァンクマイエルが)ミクロネシアのある国に招かれたことがあったそうです。

そこで初めてカヌーを経験されたそうです。楽しんで遊んでいたら、引き潮であっという間に沖に流され、島は見えなくなったそうです。

喉が渇き、どうしようもなく、”死”を意識したそうです。
しかし彼が感じたのは、”恐怖”ではなく、こう思われたそうです…。

「しまった!カメラを持ってくるべきだった!

人間の体が干からびて、ミイラになる過程が撮影できる絶好のチャンスなのに!大きなミステイクだ!

…でも、カメラが合っても誰が撮影するんだ?
…助手を連れてくるべきだったか?
…いや、こんな映像自分で撮影しなければ意味がないぞ!
…でも、さすがの私も自分がミイラになる過程を自分で撮影はできやしない!絶好の撮影素材なのに!」"

 そして引退に関係して、チェコチェコランドブログの執筆者の方が語られたシュヴァンクマイエルのエピソード。
 シュヴァンクマイエル自身が、カヌーで沖へ流された際に、人間がミイラ化する過程が撮影できる絶好のチャンスと考えた話。凄まじい映画魂。

◆関連リンク
シュヴァンクマイエル 当ブログ関連記事 Google 検索

| | コメント (0)

2018.08.29

■感想 セオドア・メルフィ監督『ドリーム』"Hidden Figures"


Hidden Figures | Teaser Trailer [HD] | 20th Century FOX - YouTube

 セオドア・メルフィ監督『ドリーム』"Hidden Figures" WOWOW録画初見。
 マーキュリー計画とその後のNASAのプロジェクトにおいて、黒人女性数学者,工学者の活躍を描いた実話ベースの物語。

 何度もグッとくるシーンがあって泣けます。いい映画です。数学弱いんで黒板に描かれる数式のエキサイティングなシーンは雰囲気で感じるしかないのだけれど(まあエンタテインメントとしてかなり簡略的に描かれているんでしょうが、、、)、良きアメリカンスピリットに溢れた感動作でした。

 「電子立国日本の自叙伝」(古い! w)みたいなNHK的描き方、もしくはさきほど感想を書いた是枝監督ドキュメント風フィクションの描き方、史実を描く手法として、このNASAの女性数学者テーマでそうした別の手法を想像すると、また幅広いドキュメンタリーの広がりがある素材だと感じる。

 果たしてこの映画の手法がベストかというと、擦れたSFファンとしては、もっと別の描き方もあったかも、とか無い物ねだりをしてしまうのだけれど、この映画は広い人々に受けるエンタテイメントとしてはベスト級の映画になっているのでしょう。

 しまった、前の記事で書いた『3度目の殺人』と同じ日に観るんじゃなかった、、、(^^;)。

ドリーム (2016年の映画) - Wikipedia

"史実との相違点 本作は1961年のNASAを舞台にした作品であり、当時のNASAに白人用の設備と黒人用の設備が存在したかのように描かれている。しかし、1958年にアメリカ航空諮問委員会(NACA)がアメリカ航空宇宙局に改組された際、そうした差別的な設備は取り払われた。

また、劇中のドロシー・ヴォーンは昇進願いを却下されているが、実際のヴォーンは1949年の段階でスーパーヴァイザーに昇進している[19]。 劇中でメアリー・ジャクソンは工学の学位を得ようと奮闘する女性として描かれているが、実際のジャクソンは1958年の段階で工学の学位を修得し、エンジニアの職を得ている[20]。

また、劇中でキャサリン・ジョンソンは1961年にNASAに配属されたことになっているが、実際のジャクソンは1953年の段階でNASAの前身であるNACAに配属されている[21]。 劇中では、アル・ハリソンがSTGの責任者であったとされているが、実際のSTGの責任者はロバート・R・ギルラス(英語版)であった。これは複雑な人間関係を分かりやすくするための処置であった。ヴィヴィアン・ミッチェルとポール・スタフォードは実在の人物ではなく、当時のスタッフの行動及び価値観を分かりやすい形で反映したキャラクターとなっている。

なお、カール・ジーリンスキーはメアリー・ジャクソンのメンターであったカジミェシュ・クザルネッキをモデルにした人物である[22]。 ジョン・ハーシェル・グレンがジョンソンにIBMの計算が正しいかどうか確かめて欲しいと依頼するシーンがあるが、現実のジョンソンはそのシーンの数日前から検算に取り組んでいた。 "

 wiki pedia見ると、史実から大分と脚色してしまっているのですね。エンタメとしては致し方ないか。

 

| | コメント (0)

2018.08.27

■感想 是枝裕和監督『3度目の殺人』


映画『三度目の殺人』予告編 - YouTube

"第66回カンヌ国際映画祭審査員賞受賞作『そして父になる』の福山雅治と是枝裕和監督が再び組んだ法廷サスペンス。死刑が確実視されている殺人犯の弁護を引き受けた弁護士が、犯人と交流するうちに動機に疑念を抱くようになり、真実を知ろうとするさまを描く。弁護士や検事への取材に加え、作品の設定通りに実施した模擬裁判で出てきたリアルな反応や言動などを脚本に反映。福山ふんする主人公が弁護を担当する殺人犯を、役所広司が演じる。 公式サイト:http://gaga.ne.jp/sandome/ "

 是枝裕和監督『3度目の殺人』WOWOW録画初見。
 是枝監督タッチで撮られた黒沢清作品的な映画w。といったら「違う!」と言われそうだけれど、役所広司の役がそんなイメージをもたらしたのかもしれない。

 その役所広司が素晴らしい。
 特に接見室のシーン、この多重性。福山雅治演じる重盛が次第に役所に引き込まれていくシーンが凄い。その重盛に「俺たちは象のどこを触っているのだろう」というセリフがあるのだけれど、まさに我々観客(群盲)もなでているその巨大な象の姿が見えない。

 ミステリが描き続けている「真相」を霧散させてしまうラスト。まさにアンチミステリの秀作と言える。そして日本の司法の阿吽の呼吸の描き方、アンチミステリはこの現代日本の法廷に横溢しているのだろうか。

是枝監督のインタビュー(セッション22 Podcast)
 阿吽の裁判舞台裏の会話は本職弁護士がまず台本を書き、撮影も立ち会ってリアルを追求したとか、興味深い。
 このリアルは、裁判にかけられることは絶対に止めようと誓う位の抑止力を持った恐怖(^^)。

| | コメント (0)

« 2018年8月19日 - 2018年8月25日 | トップページ | 2018年9月2日 - 2018年9月8日 »