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2019.11.27

■感想2 「未来と芸術展:AI、ロボット、都市、生命――人は明日どう生きるのか」@森美術館

 前回の記事に続いて「芸術と未来展」の写真の続きです。ここからは、「4.身体の拡散と倫理」と名付けられたコーナーから幾つかご紹介します。

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ガイ・ベン=アリ「cellF」
 世界初の脳細胞を用いたシンセサイザー、とのこと。
 作家の皮膚細胞由来のiPS細胞から作った約10万個の脳のニューロンネットワークに64個の電極を付け、それを「生きた外付けの脳」としてシンセサイザーを操作したとのこと。コンセプトは凄いですが、何だかもやっとした音が鳴っていました。

 SFファンとしてはこの「生きた外付けの脳」というのがキーですね。それにしてもこの脳に意識が、万が一にも(あり得ないと思いつつ)芽生えることがあったりしたら、物凄く恐ろしいですね。

やくしまるえつこ「わたしは人類」
 25億年前から生息する微生物(シネココッカスというラン藻)の塩基配列を特殊暗号表「Cipher」によって変換、遺伝子組み換え微生物のDNAに保存。人類滅亡後の音楽として演奏を奏でている。

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アギ・へインズ「変容」シリーズ
 外科手術で身体機能を強化した5人の新生児。写真左は「体温調整皮膚形成手術」というタイトルで、遺伝子操作で頭皮を引き伸ばし放熱能力を上げ、地球温暖化の環境下でも働ける、と解説されている。倫理感を問いかけるとのことだけれど、これはあまりにえぐい。人間はここまで進化に関与してしまうのでしょうかね。科学の行き着く先としてありうる未来なのでしょうか。

エイミー・カール「進化の核心」
 写真右 新しい血管系を提案する3Dプリンタで制作された心臓とのこと。脳梗塞を起こす心臓内の構造欠陥(左心耳)等、現在の心臓はベストの構造と言えないため、こうした新しい構造提案もありかもしれない。しかしこちらにはあまり不気味さは感じないのに、先ほどの赤ちゃんのは不気味に感じるのはなぜだろう。

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リー・シャン
 人間の体の一部が昆虫の一部になっている。上のハエとカエル、どこが人間の部品かわかりますか。


◆続いて 5.変容する社会と人間 について

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丸山典宏、升森敦士、池上高志、小川浩平、石黒浩、ジェスティーヌ・エマール「オルタ3」
 セントラル・パターン・ジェネレータによる周期的な自律した動きと、外部情報に呼応するニューラルネットワークの相互作用によって生み出される、奇怪な人のようなものの動き。メカと皮膚のハイブリッド構造はやはり気持ちが悪い。

手塚治虫『火の鳥 未来篇、太陽篇』のパネルと原画展示、諸星大二郎 原画展示
 特に『マッドメン』、あの飛行機(バルス)のシーン、『暗黒神話』の弟橘の身体が溶け崩れるシーンの原画が見れたのは幸せだった。
 人間の変容の未来を想起する展示を見せられた後、これら漫画の先見的なシーンを見られるのは格別のイメージ。できればSF作家の小説もこのような形で展示して欲しかった。

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メモ・アクテン「深い瞑想」
 Flickerの"everything"タグの写真から、ニューラルネットで動画を生成した作品。「未来と芸術」展では、これを24面分、プロジェクタで300インチくらいの壁面に映して、凄い空間を形成。大空間で浸ると異世界へトリップ、異星の知性を見る様なAIアートです。

参考 Memo Akten 公式HP このような動画です。

 

Deep Meditations 5 minute excerpt from Memo Akten on Vimeo


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アウチ「データモノリス」
 高さ5mの直方体にプロジェクタで映像を映し出す作品。なかなかダイナミックで良かったが、SF映画ファンとして残念だったのは、直方体が1:4:9でなかったところ。1が厚すぎました(^^;)。

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 そして最後は、森美術館のショップにあった『アキラ』グッズコーナー。海洋堂のminiQというフィギュアがディスプレイされていて、なかなかの見ものでした。

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