映画・テレビ

2009.07.10

■古波津陽監督『築城せよ!』 予告篇

Photo_7 『築城せよ!』(公式HP)

2009年、過疎化がすすむ町・猿投(さなげ)に突如として現れた3人の戦国武将。彼らは400年前、 自分の城を完成できずに無念の死を遂げた侍の霊だった。 殿様の「築城せよ!」という号令の下、町おこしを願う住民達を巻き込んで、壮大かつ無謀なプロジェクトが立ち上がる。素材は段ボール!残された時間はあと3日。意味不明の号令と傍若無人な振る舞いに、住民たちの間で不協和音が流れる!!

 愛知県の猿投町でこのようなファンタジーが撮られていたのですね。
 もともと自主映画だったものをリメイクして劇場公開とのこと(現在公開中)。

 予告篇を観るとなかなか丁寧な作りで、架空の話をリアルに、そしてファンタスティックに描写しているように観られます。段ボールのお城という着想がいいですね。

Photo_6  あとこの映像で僕が想い出したのは、大友克洋の初期の短編「信長戦記」(『GOOD WEATHER (1981)』収録)。
 現代の街に馬に乗った武士が現れるシーンで連想したわけですが、なんか懐かしい映像。「信長戦記」の戦車と切りむすぶ武士の映像は忘れられません。

◆関連リンク
原案:古波津陽, 漫画:米良仁『築城せよ!』
『築城せよ!』全編でRED ONEを活用
- PRONEWS : デジタル映像制作Webマガジン

段ボールで城を建てる?! 映画「築城せよ!」が公開されます  レンゴー株式会社

映画では、高さ25メートルにも及ぶ段ボール城を、CGやミニチュアではなく実物大の巨大セットで建立しています。使用した段ボール箱は1万 2000個。築城に際しては、愛知工業大学建築学科の学生達がボランティアとして参加するとともに、エキストラとしても数多くの現役大学生や地元の方たち が出演しています。

YouTube - 【古波津陽】城郭の防御・攻撃性に見る日本人の知恵 [桜 H21/6/16].
 自衛隊テレビ「防人の道 今日の自衛隊」(!)。築城学について自衛隊の人といっしょに監督が語っています。キャンペーンでしょうけれど、たいへんですね。それにしてもこの番組名、、、、凄い。
Apple Paradise: OTOMO KATSUHIRO: GOOD WEATHER (1981)

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2009.06.18

■デヴィッド・リンチ:David Lynch "The Boat"

Lynch_the_boat YouTube - David Lynch -
The Boat

(Blog 海から始まる!?経由)

 デヴィッド・リンチ.comで公開されたというリンチのプライベートフィルム。

 湖畔のポートをとらえた映像に女のモノローグがかぶる。

 映像はピントも構図もダラダラのひどいホーム・ムービー。ただしそこに意味ありげな、いかにもリンチ風のものうげなナレーションが入ると、それだけでデヴィッド・リンチ印になるところはさすが。

 以前紹介したDavid Lynch's A Goofy Movie
 アマチュアがグーフィーのアニメ映像から、リンチ風映像を抜いてきて作ったリンチ風MAD。

 この二本にリンチらしさを作り出す音と映像の秘密がある(^^;)。

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2009.06.12

■感想 天願大介監督 絵師スズキコージ 『世界で一番美しい夜』

Photo_4天願大介監督『世界で一番美しい夜』

 ずっと観たかった映画をDVDで観た。
 傑作『暗いところで待ち合わせ』に続く、天願大介監督の最新作。

 まず冒頭の絵師スズキコージによる極彩色のアニメーションが素晴らしい。文明を捨てて、幸福でも不幸でもない状態を手に入れた男。そして彼が火を発見する。

 ここのアニメーションと本篇で実写と合成されたスズキコージの映像がテーマとあいまったコミカルでシュールな独特の雰囲気を映画にもたらしている。

 この映画から今村昌平監督の『神々の深き欲望』を想起する。ただしこちらはポップな今村昌平。土俗的に描かれた今村に対して、スズキコージを持ち込んだ時点で、あきらかに狙いのイメージは異なる。このシュールさ、今村昌平にはなかったものである。
 このシーン、シュールさでは、かのシュヴァンクマイエルに迫る出来ではないだろうか。チェコ・シュールレアリスムファンにもお薦め。

 戦争と争いにあふれた世界を変えるのに、この「○○による革命」の能天気さは相当なもの。特にクライマックスの海辺のシーンはさすがにどう描写しても失笑に陥る危険性が高く、残念な出来。
 カメラワークをもっと濃密にして描いていたら、違うイメージが構築できたのではないかと。

 だけれどもスズキコージの絵と子供たちにあふれた村の光景を観ていると、「○○による革命」はまんざら間違ったアプローチではないのではないかと思えてくるから不思議だ。

 映画としては、その終盤に至るまでの輝子の能力に関するスナックの描写がとてもいい。
 特に天願監督の自主映画『妹と油揚』でイヅナを演じた鴇巣直樹が演じている右の引用写真一番上の異様な憑き物の男の迫力は凄い。まさにイヅナの再来である。
 『妹と油揚』は一度自主映画上映会で観たきりで、二度と観る機会に恵まれていないが、今回の鴇巣氏はまさにイヅナ進化形で、凄まじい鬼気を画面に刻み込んでいる。はっきり言って、もっとこの人物を中心に据えた異様な映画を観てみたい。凄味のある映画ができると思うが、残念ながらスポンサーを付けるのが大変そうだ。

 調べてみたら、鴇巣直樹氏はライターでこんな本を書かれているという。妖怪本でなく物理本、イメージ違うなー(^^;)。

鴇巣 直樹, 岩崎 こたろう『ホーキング―車椅子の天才物理学者』

◆関連リンク
métro : Sarara Tsukifune * Yumiko Deguchi

演劇ユニット「métro」旗揚げ公演「陰獣 INSIDE BEAST」
神楽坂ディプラッツ 前売自由4500円
脚本・演出:天願大介
原作:江戸川乱歩
出演:metro(月船さらら、出口結美子)、丸山厚人、池下重大(劇団桟敷童子)、鴇巣直樹

・métro : Sarara Tsukifune * Yumiko Deguchi.

* 2009年1月26日(月) 19:00
終演後に、京極夏彦さん×天願大介×出演者のトークイベントがあります。

 本作で輝子を演じた月船さららのユニットによる天願組の芝居があったのですね。鴇巣直樹の芝居が観てみたい!!
 でも京極夏彦との関係があるとは。
 次の京極堂シリーズは是非天願監督で撮ってほしいもの。

◆関連リンク
今村昌平監督『神々の深き欲望』

・当Blog記事 
 天願大介監督 『世界で一番美しい夜』予告編
 天願大介監督 『暗いところで待ち合わせ』

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2009.06.03

■村上龍原作 李相日監督 映画『半島を出よ』2009年製作中

Photo 映画 『半島を出よ』
 (Be WILD Co., Ltd. 株式会社ビーワイルド)

監督:李相日「フラガール」
脚本:成島出/真辺克彦/李相日

福岡市内での大ロケーションやります!

★福岡ヤフードーム 編 : 野球観戦に来た観客役 
(募集対象)ファミリー及び老若男女
(募集人数)30,000人

★コマンド 編 : 北朝鮮反乱軍特殊部隊役
(募集人数)500人
*歩兵役ご希望の方は、約10日間の軍事訓練。

★その他 編 : 福岡閉鎖の為、翻弄される人々
(募集人数)50,000人

 制作会社のHPにエキストラ募集の広告が出ている。
 特に「10日間の軍事訓練」というのが凄い。こういうのが好きな人にはたまらないアルバイトかも。

 それにしてもこの人数はでかい。あの福岡ドームのシーンを撮ろうとするとこういう規模になるんですね。これで資金を喰い過ぎて、映画の完成度を左右しないか心配です。

 詩人イシハラたち、精神的フリークスの戦いに注目。

◆関連リンク
当Blog記事  村上龍 『半島を出よ』

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2009.06.01

■デヴィッド・リンチ 新作ドキュメント始動 インタヴュー・プロジェクト スタート
 & David Lynch Action Reaction展@スペイン

David_lynch_interview_projectDavid Lynch (DAVID_LYNCH) on Twitter.

Dear Friends, please check out this full episode of Interview Project if you have time

If you're interested, here is a video from a Cultural Center in Spain of my lithos.

 恒例のリンチのTwitterからの情報です。

INTERVIEW PROJECT
(DAVIDLYNCH.COM PRESENTS)

On June 1st David Lynch is launching his new documentary series “Interview Project”, a 20,000 mile roadtrip around the United Sates over 70 days featuring 121 short profiles of different people from all walks of life.

 アメリカを70日間、2万マイル旅して121人にインタビューするリンチのプロジェクトがデヴィッド・リンチ.comで、本日2009.6/1からスタート。

 まずは予告編ムービーが紹介されているが、いつものゆっくりなリンチの聴き取り易い言葉からスタートし、インタビューの一部を観ることができる。映像美はさすが、音楽もいつものリンチで、これから121人分が観られると思うと、楽しみ。どうリンチが今のアメリカを切りとるのか、しっかりと観てみたい。

 さっそくメールアドレスを登録しました。

◆David Lynch Action Reaction展@スペイン

Actionreaction_david_lynch
YouTube - David Lynch según Carlos Gurpegui (TVE,2009)

 リンチの展覧会の様子。
 絵画から映像まで紹介されている展示会の模様を伝えるTV番組。

 パリで開催されたジ・エアー・イズ・オン・ファイアー展:the air is on fireとの作品の重複は、、、。展覧会カタログと見比べてみようと思いつつ、まだチェックできてません。

Cinegoza: Exposición “Action Reaction. El universo creativo de David Lynch”

 スペインの展覧会を紹介しているBlog。

◆関連リンク
Music Marrying Film | David Lynch Foundation Television.
 最新のリンチの映像。

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2009.05.19

■星新一作 辻川幸一郎監督『きまぐれロボット』

Vert
『きまぐれロボット』オフィシャルサイト
「きまぐれロボット」公式blog
辻川幸一郎監督『きまぐれロボット』+小山田圭吾 オリジナル・サウンドトラックCD

没後10年を迎えた星新一の傑作ショートショートを、映像作家・辻川幸一郎が映像化。人間嫌いの小説家・エヌが買ったロボットは、高性能で故障もしないはずだったが…。浅野忠信、香里奈が共演。コーネリアスが手掛けたサントラをセットにした2枚組。

 この映画、知りませんでした。レンタル屋でパッケージが良かったので借りてきた。(レンタルのパッケージは右の一番上の画像)
 モノクロの映像とチープなロボットが星新一のショートショートにぴったり。

 こういったライトな映画でも(たぶん制作費は低いかと)、CGによって結構なSFX映像ができるのは面白い。
 トランスフォーマーな贅沢SFXに疲れた方は、これで和んで下さい。
 さりげない変形シーンをお楽しみに。

◆関連リンク
きまぐれロボット 監督:芦野芳晴(スタジオ4℃) こちらはアニメ版。
KOICHIRO TSUJIKAWA | WORKS(辻川幸一郎公式サイト)

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2009.05.15

■NHKブログ | 熱中人リポート 「換気扇熱中人」

Photo 熱中倶楽部ブログ:NHKブログ
■ぼくも熱中しちゃうかも「換気扇熱中人」

いわゆる物心つく前から換気扇に熱中していたという津島さん。サンタさんへのプレゼントリクエストが、本物の換気扇だったというくだりには心底驚きました。(略)

きけば日本には換気扇熱中人は20人ほどいて、オークションはいつも数人の常連での競り合いになるのだとか。

 究極映像研としては、同時に放映された「8ミリフィルム熱中人」を目的に観たのだけれど、こちらに圧倒されたので、ご紹介。

 なににでもマニアがいるのは何となく想像はつくのだけれど、まさか厨房用の換気扇に熱烈なマニアがいようとは。しかも1歳から14年間の換気扇熱中人生。人間の心の奥深さに触れた気分です。(ちなみにmixiには換気扇マニアのコミュがふたつ現存します。)

 スタジオでこの高校生のコレクションがはじめて全部一度に回りだした時の、彼の興奮はどれだけのものだったか、、、。さしずめ宮崎アニメマニアが『コナン』以後我慢して、最新作10作をずっと観ないで、一気に全部ブルーレイのハイビジョンで観倒すくらいのカンドーでしょうか(^^)。

 番組表 この凄さを体感したい方は、5/22-24にBS2, BS-Hiで再放送があるので是非。

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2009.05.14

■感想 ダラボン『ミスト』,ターセム『ザ・フォール/落下の王国』
 マクティーグ監督『Vフォー・ヴェンデッタ』,堤監督『20世紀少年 第1章』

 連休に観ていたDVDをまとめてレビュウ。
フランク・ダラボン監督『ミスト』(公式サイト)

 この映画、賛否両論のようだけれど、なかなかの衝撃作。
 僕はこのブラックなラストが好きです。

★★★★★★ 以下、ネタばれ、注意。★★★★★★

 ラスト、宗教的な荘厳な音楽の後、画面は無音になる。
 そしてときおり聞こえるのは、映画のラストで文明の復活を象徴するように現れた戦車とヘリコプターの音。

 まるで主人公が非文明の支配した異世界から、現実へ戻ったところを反復するように、悪魔的に響いてくるその音響の使い方が凄い。そのラスト寸前の巨大な生物の悪魔的描写とか、前半の人間ドラマの丁寧な描き方がこうしたところで効いている。

ターセム監督『ザ・フォール/落下の王国』(公式HP)

 映像は、もっと素朴な映像(泥臭い)でもよかったのではないか。
 公式HPのプロダクションノートによると、ヴァレリ・ペトロフ脚本、ザコ・ヘスキジャ監督のブルガリア映画『Yo Ho Ho』(81)がベースになっている。
 スタイリッシュな映像がむしろこの話の雰囲気を壊しているかもしれない。主役のアレクサンドリアの配役はあきらかにスタイリッシュな映像からの逸脱。だけれども、その方が物語には有効に機能している。

 設定はテリー・ギリアムの『バロン』を思いだす。幻想部分の映像がすばらしい。特に、砂漠の映像。

 世界遺産を数々撮っているが非常にもったいない。プラハのシーンなんてわずか20秒くらいではないか。

ジェームズ・マクティーグ監督『Vフォー・ヴェンデッタ』
 『ウォッチメン』に続き、アメコミ原作の映画が観たくなり、旧作だけれど、借りてきた。
 革命の描写が本作のクライマックスなのだけれど、どうも古い感覚に思えてならない。この革命はきっと成功しないなって。
 映像的には面白いところがいくつかあったので、残念。

堤幸彦監督『20世紀少年 第1章 終わりの始まり』

 映画としての出来はあまり素晴らしいとは言えない。絵は甘いし。
でもさすがに原作の力があるため、面白い。特に子供の頃と現在と近未来を交互に描いているところ。もちろん漫画でも同じなのだけれど、映画の実写になると、特に子供時代のリアリティの与え方が、漫画のある意味すっきりしたものから、ばっちぃ昭和30年代になっていてリアル。服とか鼻が付いて汚いし(浦沢の絵だとすっきりするところが汚い)。

 このリアリティが、正義と悪の対決という幻想/世界征服と世界滅亡の幻覚を、人類史上初めて大量投与された世代をズバリ表現しているように見えた。この感覚がわかるのは、現在の40〜50代に限定されるのかも。富野による正義と悪の相対化を小学生低学年で観た世代には、この作品が描いたような世界征服の幻影にとりつかれた物語は理解できないのかもしれない。(オウムは明らかにその大量投与がひとつの要因になった現象だろう)

<以下蛇足>
・コンビニになっている遠藤酒屋は明らかに『ふぞろいの林檎たち』の仲手川酒屋のコピーだろう。なので、遠藤母(チヨ)は石井トミコでなく佐々木すみ江に是非演じてもらいたかった。佐々木すみ江って第二章で別の役をやっているようなので、、、。

◆関連リンク
Creators Dictionary | Public-image.org » Blog Archive » TARSEM | ターセム | Film Director

僕 自身は10歳で無神論者になったんだけど、イスラム教、キリスト教、ヒンドゥー教、シーク教など、ありとあらゆる宗教系の学校に通ったんだ。そこでひとつ わかったことは、人間が神や宗教を信じ、心を動かされると、必ず美しい建物や音楽、物語、絵画、彫刻といった芸術が生まれるということ。僕は神の存在は一 切信じないけれど、人間が神を敬愛するがゆえに作った美しい芸術が、僕のような無神論者の心を動かすということは確実にある。バッハの「マタイ受難曲」に しても、彼の神に対する畏敬の念がなければ生まれなかった。芸術を生むための原動力としての神の存在は私には一切関係ないけれど、そこから生まれた芸術には感動するよ。

 まさに映像の申し子。
YouTube - ボブレノン バンドバージョン グ~タラ~ラ ス~ダララ~入り
 やはりこの歌は、この人の声があっていると思う。

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2009.05.12

■感想 黒沢清監督『トウキョウソナタ』

Tokyo_sonata

『トウキョウソナタ』
公式サイト
 公式ブログ

舞台はトウキョウ。線路沿いの小さなマイホームで暮らす、4人家族のものがたり。 (略)
お父さんはリストラされ、お母さんはドーナツを作っても食べてもらえない。お兄ちゃんは、アメリカ軍に入隊することに!? そしてボクは、こっそりピアノを習ってる。

 08年カンヌ国際映画祭“ある視点”部門審査員賞受賞作。

 オーストラリア出身のマックス・マニックスの脚本が先にあり、黒澤が監督として抜擢され、黒澤テイストをというプロデューサーの依頼で脚本がリライトされたとのこと。

 今回、映像に冴えがないと最初、思った。まるで、免許更新時に見せられる交通事故映画のような日本の湿度の高い気候を写し取ったようなどんよりとした映像。
 でもこれがこの映画が描いたような、日本の閉塞感の映像化としては、もしかしてベストマッチかと思いなおす。閉塞感を描出するのに、交通事故映画のタッチは最高かもしれない。観客が重い波動をうけとることを目的とした映像。

 日本の現状の描出として、アメリカ軍への日本からの参加というエピソードが持つリアリティも興味深い。
 傭兵ということではなく、米軍への正式入隊。確かに今の日本でそれを募集したらかなりの数の人間が集まるのではないか。国が戦争へと向かうメカニズムの一端がここに描写されているのだと思う。
 
 もうひとつ特筆すべきは、役所広司のシーン。ここは怖い/そして可笑しい。山田太一が描いた主婦のフラストレーションと同種のものだが、さらに黒澤テイストで狂気的に描いてある。ギリギリ耐えていた家庭が同時並行で崩壊する様が、本作のクライマックスの前半。

 そしてその後半のドビュッシー「月の光」のシーンが素晴らしい。
 日常に潜む崩壊へのきっかけと芸術による希望のアプローチ。

 この二つの側面を多くの作品でテーマにしている山田太一による黒澤清評を、僕は強烈に読みたくなった。(残念ながらネット検索では出てこなかった)

◆関連リンク
黒沢清×わたなべりんたろう『サーチャーズ2.0』トークイベント (webDICE - 骰子の眼 - )

黒沢:『トウキョウソ ナタ』は一昨年の12月に撮ったんですけど、準備している10月くらいに、よせばいいのにクエンティン・タランティーノの『デス・プルーフinグラインド ハウス』を観にいったんです。誰にもわからないと思いますけど、『トウキョウソナタ』のいくつかのカットは『デス・プルーフ~』そっくりっていう。どう やって『デス・プルーフ~』でなくせるか苦労したくらいで。

 残念ながら、僕はまだ『デス・プルーフinグラインド ハウス』を観てません。

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2009.05.08

■感想 ミシェル・ゴンドリー監督『Be Kind Rewind 僕らのミライへ逆回転』
 & スウェーデッドフィルム

ミシェル・ゴンドリー監督『僕らのミライへ逆回転』
公式サイト 米Be Kind Rewind公式

 ずいぶん前に予告編を紹介したこの映画、知らないうちに映画館では上映を終えDVDが発売になっていた。レンタル屋で見つけて、ずっと観たかったのでいきなり観られて嬉しい(^^)。

 でも期待に反してあまり乗れない。面白くなる題材なのにたぶんシナリオの練り方が足りなくって、今ひとつで残念。
 シナリオ誰だ、と思ったら、ミシェル・ゴンドリー監督その人。あれれ。
 映画マニアで手作りでのイメージ構築にこだわるゴンドリー監督なので、これだけの素材があったら、、、、何故?

 という感想だけだったら通常紹介はしないのだけれど、いろいろネットで観ていたらこの映画に関して面白い動画があったので紹介。

◆スウェーデッド・フィルム
 この映画の中で、ハリウッドの有名映画を手作りでチープにリメイクしてしまうことを「Sweded:スウェーデン製」と言ってしまったことから、Youtubeにスウェーデッド・フィルムというジャンルが形成されて、「Sweded」で検索すると楽しい手作りフィルムがいっぱい出てくる。

Blade Runner sweded日本人が作ったもの。
THE DARK KNIGHT SWEDE - Shortlisted for Empire Movie Awards 2009
Lord of the Rings - Sweded! Theatrical Cut
 音楽がパクリなのだけれど、へたれてた感じが最高。
 でも音楽はやっぱ口でやらないとスウェーデッドと言えないでしょう。
JURASSIC PARK SWEDED (No Budget)
 段ボール恐竜が最高。
300 Sweded
 デジタル合成がいい感じ。でもいい大人たちが馬鹿だねー。
Monsters Inc - Sweded
Willy Wonka & The Chocolate Factory Sweded (original 1971)

 お金のないところをどうごまかす/知恵を使うかがポイントですねー。

◆公式スウェーデッド
BeKindMovie さんのチャンネル これぞ公式スウェード集
Robocop (sweded)
Ghostbusters (sweded)
Be Kind Rewind Sweded Trailer
 この映画の予告編のスウェーデッド。ゴンドリー自身が、もしかしてスウェーデンで撮った?? 

◆関連リンク
僕らのミライへ逆回転 - Wikipedia 
Air France commercial - Michel Gondry ゴンドリーのCM
Michel gondry - Smirnoff こちらも。
Michel Gondry Solves a Rubiks Cube with his Nose
 何故かゴンドリーが鼻でルービックキューブを解く。

当Blog記事
・『エターナル・サンシャイン』 ・『恋愛睡眠のすすめ
『Be Kind Rewind』 予告編
ルディー・ラッカーの『時空の支配者』映画化
 以前、報じられこの監督によるルディー・ラッカーMaster of Space and Time 映画化は、IMDbで2011年公開となっています。

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2009.05.05

■山田誠二監督 京極夏彦編集・音響・CG
 『新怪談必殺地獄少女拳 吸血ゾンビと妖怪くノ一大戦争』

山田誠二監督『新怪談必殺地獄少女拳 吸血ゾンビと妖怪くノ一大戦争』

大沢オフィス-公式ホームページ-
 この作品、実は僕は後追い自殺——ならぬ後処理スタッフ。主に音効と編集です。なので一度も現場に行ってません(笑)。いろんな音を作ったりはめたりしました。あと、軽めのCG系。ええ、ぜんぶ一人スタジオですから、そんなにスゴイことはできませんて。時間的に。  でも、そんなこんなで、現在鋭意制作中の平山夢明さんの作品にも××の部分で参画させていただくことに。ええ、もちろん裏方。何をするかはヒミツ。  裏方バンザイ。

 京極堂シリーズがなかなか出ないと思ったら、、、。こんな凄いタイトルの映画で遊んでいたとは(^^;)。
 編集と音響とCGを担当とのこと。これって仕事? 京極夏彦、山田誠二監督との仕事って、ほとんど趣味モード全開ですね。

 にしても『鵼の碑』はいつ出るのでしょう? 「裏方バンザイ」なんて言ってないで、早く書いてください!

◆関連リンク
『宇宙船vol.124』2009年春号
 この映画について、京極のインタビューが掲載されている。

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2009.04.30

■ディヴィッド・リンチ監督 最新アニメPV
  David Lynch - moby "Shot In The Back Of The Head" PV

Shot_in_the_back_of_the_head
Shot In The Back Of The Head - video by David Lynch (moby.com)

 David Lynch on Twitterからの情報です。

Moby's (@thelittleidiot) great new song is available on his website. I made the video for it.
 リンチ自身の絵によるアニメーション。
 原画だけなのか動画も描いているのか、知りたいところだけれど、たぶん原動画全部リンチでしょう。このテイストはリンチにしか描けない(推定(^^;))。下にリンクした以前の自筆アニメ『ダムランド:Dumb Land』と違って、これは下品でないので御安心を。(『ダムランド:Dumb Land』をDAVIDLYNCH.COMで観た時はさすがに引いたもんなー(^^))

『デイヴィッド・リンチ・ワールド DVD-BOX』【期間限定生産】 (イメージエフ)

DISC 1:『イレイザーヘッド・リマスター版』(フィルムに13万枚もの画像修正を加え、最高品質の映像とサウンドを実現させたデジタル・リマスター版。)
DISC 2:『ザ・ショート・フィルム・オブ・デイヴィッド・リンチ 』 (1967~1995年に制された短編6作品『SIX MEN GETING SICK』『THE ALPHABET』『THE GRANDMOTHER』『THE AMPUTEE』『THE COWBOY 6 THE FRENCHMAN』『LUMIERE』)
DISC 3:『ザ・ベスト・オブ・デイヴィッド・リンチ・ドット・コム』(リンチ自身が立ち上げて会員制サイト“DAVIDLYNCH.COM”のみで発表された短編作品『THE DARKENED ROOM』『BPAT』『LAMP』『OUT YONDER-NEIGHBOR BOY』『INDUSTRIAL SOUNDSCAPE』『BUG CRAWLS』『INTERVALOMETER EXPERIMENTS』)
DISC 4:『ダムランド:Dumb Land』(“DAVIDLYNCH.COM”のために自ら画を描いた8本のアニメーション。)

Dumb Land(YouTube)  episode 8は、傑作だなー。
Rammstein - Rammstein - Directed by David Lynch(YouTube) リンチのPVでは、やっぱこれが最高。

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2009.04.23

■原将人監督 最新作『マテリアル&メモリーズ』情報

LUNATYCA通信

2009年5月9日(土)20時から
原将人監督による新作上映「マテリアル&メモリーズ」 8ミリ 120分 2009年
3面マルチ8ミリフィルム上映&ライブ演奏(休憩あり)
音楽 原将人 吉本裕美子
場所 下北沢 スローコメディファクトリー

原将人 最新作『マテリアル&メモリーズ』上映
(シネアスト・オーガニゼーション・大阪エキシビション-CO2)

09.2/28日(土) 17:45〜19:15  演奏:原将人

スタッフ ブログ

------------- マテリアル&メモリーズ

 映画は身体(内蔵)であり、ビデオは脳である。
 映画はマテリアル(フィルム)だが、ビデオは情報だ。
 映画は表現だが、ビデオは伝達だ。

 三十年前、私は火災に遭った。
 もちろん、火災の中心部にあったなら焼失してしまっただろうが、火災の周縁部に置かれていた膨大な8ミリフィルムが微妙な熱処理を受けた。
 その熱は、フィルムの感光材の緑、青、赤の層をある周期を以て、微妙に剥離させ、見事なアブストラクトアートを展開してくれた。

(中略)
剥離と言っても一様に剥離される訳でなく、網目模様が入り、様々な色が織り込まれ、抽象画が展開されるのだ。それも一コマ一コマ異なったアラベスクだ。

(中略)
 そして、その熱の強度が弱い所では、喪失した映像、つまり本来そこに写っていた映像が見えることもある。喪失した映像とは、三十年前、ヨーロッパとアフリカを一年近く放浪したときの映像だった。ベルリンの壁も、パンクのロンドンも、ヒッピーに人気のあったマラケッシュも、剥離映像の合間に垣間見られて、いつか作品として成立するという予感とともに保存しておいた。私は封印しそれが使える時を待つことにした。そして、機は熟した。それがこの三面マルチのライブ映画「マテリアル&メモリーズ」だ。(以下略)
========================

 大阪で今年2月に初公開され、今度は東京で5/9上映会。
 原監督の演奏と三面マルチの8mmライブ上映は、いつか必ず観たいものですが、下北沢は遠ーい。

 いつかまた大阪か、東海地区で上映されるのを首を長くして待ちます。

◆関連リンク
webDICE - 骰子の眼 - 青山真治、ジム・オルーク、ドラびでお、束芋ら出演の「ただの映画祭」じゃないシネマ・フェス『CO2』

原将人による7年ぶりの新作『マテリアル&メモリーズ』が8ミリフィルムの3台同時映写で上映される。


映画『そうなんだ』blog
 会場では、原監督の限定本とCDも売られたようです!
映画芸術: 第5回シネアスト・オーガニゼーション・大阪(CO2)エキシビションを振り返る
平澤竹識(編集)

 『マテリアル&メモリーズ』上映中の様子。写真が掲載されている。
原將人オフィシャルサイト
 「映画楽講義(2009年 出版予定)執筆中です」とのこと。楽しみに待ちましょう。

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2009.04.21

■感想 アラン・ムーア原作/ザック・スナイダー監督『ウォッチメン』


『Watchmen: The Art of the Film』
ピーター・アペロー『WATCHMEN ウォッチメン Official Film Guide』

 ということでコミックに続き、映画を観てきたので続けて感想。

 冒頭のスナップ写真風(実は動画)タイトルバックと特に前半の80年代当時のポップス/ロックの使用が素晴らしい。
 これらと、そして実写になったことによるアメコミではないリアルなアメリカの歴史を感じさせる存在感が、グッと迫ってくる時代性の表現とアメリカという理不尽な存在を浮き彫りにしている。

 これは、コミックよりも映画の方が優れていると言えるのではないか。はさみこまれる歴史のドキュメント映像の存在が大きい。


 ★★★★ ★★★★ ネタばれ注意 ★★★★ ★★★★

 基本は原作コミックを映像にそのまま移し換えていくように映画化されているのだけれど、いくつか原作からずれがある。

 ストーリーの改変で気になったのは、Dr.マンハッタン/ジョン・オスターマンが火星へ行く前に、シルク・スペクター/ローリー・ジュスベクツィンがナイト・オウル/ダン・ドライバーグのもとへ行くところ。
 原作では、Dr.マンハッタンが火星に去り捨てられた形になったローリーがダンに直ぐ乗りかえるような蓮っ葉な女として描かれているが、ここを改変している。
 これはクライマックスでのヒューマニズムの視点を強調するためなのだろう。コミックにないローリーの存在(ひいては人の心の存在)こそが奇跡なのだという部分、映画を感動的に結ぶための方便として、原作のもつ非情な感覚をスポイルしている改悪部分だと思う。

 
 そしてさらに、後半のSFのコアが綺麗に無くなってしまっている。
 コミックにあった火星のオリュンポス山のシーンやクライマックスのセンス・オブ・ワンダーは、どこへいってしまったのだろう。
 昨日の記事で書いたアメコミの荒唐無稽をはらんだあの絵がらで、あのクライマックスが描かれたところが凄味になっていたのが綺麗さっぱりとなくなっている。

 よくある爆発のみで世界の結束を処理してしまったのが大変不満。
 Dr.マンハッタンが仮想敵になったという描写なのだろうけれど、そんなものでなく、異世界から侵略に対抗する、というところがSFの王道だったのに。

 映画的には、異世界の存在を描くシーンは、かなり難易度が高いだろう(ダラボン監督『ミスト』の後では似たイメージになってしまう危険が高い)。

 監督、わかってませんね。ザック・スナイダーは、アラン・ムーアと異なり、SFずきではないのかもしれない。
 スピルバーグだったらこうはならなかっただろうね。

 ここまで原作に忠実に映像化したのに見事にラストのセンス・オブ・ワンダーを表現できていないのが本当に残念。先に述べたシルク・スペクターの蓮っ葉なイメージを改変したヒューマニズムという一般受けする要素をクライマックスに持ってきたかったのが、原因なのかもしれない。

 オスマンディアスの哲学的な描写も綺麗に吹き飛んでいるので、なんだか薄い敵役にしか思えないところもとても残念。

 原作を読み終わって感じたあの奇妙な読後感。
 アメコミのタッチでワイド・スクリーン・バロックを見事に描いていたあの高揚感は映画にはなかった。

 前半のアメリカそのものをリアルなヒーロー像とともに描き出した部分が秀逸だっただけに残念。

◆関連リンク
ウォッチメン - Wikipedia
映画『ウォッチメン』公式ブログ - livedoor Blog(ブログ)
映画『ウォッチメン』オフィシャル・サイト

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2009.04.16

■田口清隆監督・特技監督 自主怪獣映画「G」 trailer

G
YouTube - 自主怪獣映画「G」 trailer.1 trailer2
YouTube - 自主怪獣映画「G」 sG2-12 ROBO land on the battlefield
 スピード感あふれる戦闘シーン。歩兵と戦車がリアル。
YouTube - 自主怪獣映画 「G」 s39-41A the appearance of G
 迫力の光線。円谷英二のキングギドラ以来の迫力と言ったら褒めすぎかもしれないが、大画面で観てみたい。

 予告篇と二つのシーケンスが公開されている。
 自主映画なのでチープな部分もあるけれど、スピーディで見せ方を工夫した迫力の映像が楽しめる。
 是非、全編観てみたいものである。

G: New Independent Kaiju Film from Japan « SciFi Japan

 こちらに詳しい情報あり。

Gehara構想・製作8年超大作怪獣自主映画「G」が評価され監督デビュー!(日活芸術学院)

NHK「テレ遊び パフォー!」にて、みうらじゅん氏の「日本一カッコいい怪獣が見たい!」という個人的な希望ではじまった「怪獣デザインプロジェクト」。その企画から派生した短編映画が「長髪大怪獣ゲハラ」。 企画・脚本:みうらじゅん、製作総指揮:樋口真嗣をはじめとして「ゴジラ」「ガメラ」「ウルトラマン」など往年の特撮映画を支えてこられた一流スタッフが勢揃い!! この作品で、入学当初より、特撮映画・怪獣映画一筋の田口清隆さんが監督デビューしました!

 NHK:テレ遊び パフォー!という番組でプロデビューされたのですね。怪獣映画『ゲハラ』製作プロジェクト。2/24に放映されたようです。

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2009.04.14

■ディヴィッド・リンチ Twitter と モスクワでの美術展
 DAVID_LYNCH Twitter & The Air is on Fire at the Ekaterina

Lynch_twitter

Twitter / DAVID_LYNCH

Tomorrow is the Fetish exhibition at the Garage. Friday is the The Air is on Fire at the Ekaterina.
David Lynch Bring Harmony to Moscow David Lynch “The Air is on Fire”

Presented by the “EKATERINA” Cultural Foundation and the Moscow House of Photography “The Air is on Fire” is the largest exhibition devoted to David Lynch as a visual artist.

Moscow House of Photography > David Lynch, The Air is on Fire

April 11—July 12, 2009 Cultural Fund “Ekaterina”
Kuznetski Most St., 21/5, entrance ケ8, from Bolshaya Lubianka St.

 デヴィッド・リンチ自身がTwitterで毎日の様子をメモしている。これはファン必見。
 で、先週のリンチは、モスクワで開催されている自身の展覧会「ジ・エアー・イズ・オン・ファイア」を訪問中とか。
 この展覧会、パリで始まり、いくつかの国で公開されていますが、日本には来ませんね。

◆関連リンク
David Lynch's 'The Air is on Fire' exhibition opens in Moscow | RIA Novosti image library
 美術展の様子
Twitter / DLFTV : David Lynch Foundation Television

当Blog記事
デヴィット・リンチ絵画展@パリ ジ・エアー・イズ・オン・ファイアー展  David Lynch "the air is on fire"
デヴィット・リンチの美術展 カタログ感想  『The air is on fire, David Lynch』

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2009.04.08

■Spike Jonze監督『Where the Wild Things Are』予告篇

Where_the_wild_things_are_tilt
Apple - Movie Trailers - Where the Wild Things Are (公式HP)

 以前、記事にしたスパイク・ジョーンズ監督 新作“Where the Wild Things Are”の予告編が公開された。

 軽快なロックに乗って、疾走感のある元気な予告篇。これはなかなかの傑作の予感。
 2009.10/16米国公開とのことなので、首を長くして待ちたい。

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2009.04.07

■映画評論家 滝本誠氏Blog 夢のヒント、悪夢のピント

滝本誠 夢のヒント、悪夢のピント(e-days)

1月19日 還暦

畜生、世間でいう還暦らしいぜ。

2月4日 デイヴィッド・リンチの評伝Beautiful Darkを読み継ぐ

 朝風呂、中央線とデイヴィッド・リンチの初めてのオフィシャル(?)で大部な評伝Beautiful Darkの前半、少年時代からペンシルヴァニア・アカデミー・オブ・アーツ時代までを読み継ぐ。知らなかった十代の生活の細部が多くの証言で再構成されている。

2月26日 恐れていた<某新書書き下ろし>の狼煙がついにあがった。

な んか双眼鏡で敵の陣地を見守っているかの物言いだが、今年後半は20世紀初頭のニューヨークの美術教師にしてアナーキスト=ヘンライ資料を再度腹におさめ 直し、冬の塹壕(執筆)生活に備えなくてはならなくなった。できれば翻訳が遅れてほしい(笑)。(笑)ではなく(泣)が適切か? 

 mixi滝本誠コミュとおるさんの書き込みで知りました。
 すでに今年の頭から、スタートしていたみたい。以前は2日に1回、最近は週1回ペースで更新されている。

 滝本氏、1/19にめでたく還暦をお迎えになったのですね。この記事を知っていたら、還暦記念記事を書いたのに(^^;)。

 2/26の記事に書かれている<某新書書き下ろし>は、国書刊行会の<ロバート・ヘンライ・プロジェクト>の一冊になるらしい。今年は滝本氏の新刊本が読めるのか!?

◆関連リンク
Greg Olson『David Lynch: Beautiful Dark (Scarecrow Filmmakers Series)』

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2009.04.06

■アレックス・リベラ監督 テレイグジスタンス・ロボットSF
  『スリープ・ディーラー:The Sleep Dealer』予告篇2

Sleep_dealer

Apple - Movie Trailers - Sleep Dealer (公式HP)

 当Blog記事 『スリープ・ディーラー:The Sleep Dealer』予告編

監督/脚本:アレックス・リヴェラ:Alex Rivera 2002年サンダンス映画祭受賞作

 内容的は番組とネットの情報から、近未来の高度ネットワーク社会で、メキシコからアメリカのロボットを遠隔操作して働く「node worker」と呼ばれる労働者が主人公の映画ということのようだ。

 これは以前からこのBlogで紹介している東大舘教授のテレイグジスタンス技術 アールキューブと同じコンセプトを扱っているのではないか。

 以前紹介したアールキューブ:遠隔操作ロボットを扱ったSF『スリープ・ディーラー』が、アメリカで4/17公開にいよいよ公開。
 新しい予告篇がアップされているので紹介。

 この予告篇では明らかに、ヴァーチャルリアリティを利用した遠隔操作(テレイグジスタンス)で、工事用ロボットや無人戦闘ロボットを操っている。

 日本の通商産業省の次世代産業の模索として、国家予算で研究していたアール・キューブ技術が、映画ではアメリカに先を越されてしまったことになる。センス・オブ・ワンダーに溢れる設定だっただけに、とても残念である。日本公開の暁には、是非、舘教授の推薦の言葉を映画の宣伝に使ってほしいものである。

◆関連リンク
当Blogアール・キューブ関連記事

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2009.03.27

■山田太一脚本 田島大輔監督 『ありふれた奇跡』 最終回

『ありふれた奇跡』

 第1回の時に記事にしてから、はや3ヵ月弱。
 山田太一「最後の連続TVドラマ」と言われている 『ありふれた奇跡』 が、先週はやくもついに最終回を迎えてしまった。(最近、3ヵ月はあっという間)

 山田作品のクライマックスでよく用いられる登場人物がひと処に集まって議論するシーンが、この最終回でやはりあった(^^;)。

 今回、そのクライマックスで素晴らしかったのが、井川比佐志演じる田崎四郎氏のセリフと表情。
 戦災孤児としてどん底の時代を語り、そして孫によってその人生観に軌道修正をかける姿。戦後を想い出す深い視線とこの心変わりのシーンが素晴らしかった。

 
 『男たちの旅路』で山田の名前を中学生の時に覚えて、『岸辺のアルバム』を朝刊小説として読み、『想い出づくり』と『早春スケッチブック』の深さにまいって以来、単行本もほとんど全て読んできたファンとしては、これで山田氏の長編ドラマが観られないかと思うと感慨深くならざるを得ない。ちょっとこの後、感傷的なトーンの文章になるけれど、御容赦を。

 最終回を休日の朝、録画したもので観て、エンヤのOP曲「ありふれた奇跡」をiTune Storeでダウンロードして街へいつもの犬の散歩に出た。

 今回のドラマはある意味、山田作品のひとつの到達点と言える。
 僕が思ったのは、市井の生活と哲学の乖離と融合が山田太一の大きなテーマの一つと考えると、今回の『ありふれた奇跡』はその到達点ではないか、というもの。

 『早春スケッチブック』でこのテーマは顕著だったのだけれど、どちらかというと今まで山田の視点は哲学寄りにあったというのが僕の感想。今回は、そこが随分と抑えられているが、タイトルにも明らかなように、まさに市井にあるひとつひとつの人の営みが、じっくりと丁寧に、そして大切に描かれていた。

 「自殺」という現代の大きな問題を第一話で問題提起した山田ドラマは、こうした視点で、街のどこにでもある家の小さな奇跡と不幸を描くことで、ひとつの解決策の糸口を提示している。

 普段はやらないiPodを聞きながらの散歩。エンヤの「ありふれた奇跡」をBGMに街を歩いていると、このドラマの各シーンやセリフ、それから最後の連ドラという感慨で、今までの山田作品の彼是が想起される。そして町の各家を通り過ぎるたびに思うのが、今回山田太一が描いた市井のいろんな生活。

 近所には、「振袖がほしてある家」「最近新しい犬が来た家」、、、、いつもの街のデティルのひとつひとつがグッと来るから不思議。
 

  『ありふれた奇跡』 はドラマの中の物語だけでなく、その直後に歩く街のひとつひとつの事物に、かけがえないような輝きを持たせるだけの静かだけれど力強いドラマだった。

◆関連リンク
: エンヤ『雪と氷の旋律』 Enya - And Winter Came - Dreams Are More Precious
『ありふれた奇跡』サウンドトラック

当Blog記事
山田太一脚本 田島大輔監督 『ありふれた奇跡』 第1回

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2009.03.13

■感想 デヴィッド・クローネンバーグ監督『イースタン・プロミス』

デヴィッド・クローネンバーグ監督『イースタン・プロミス』 
クローネンバーグ監督、ロシア・マフィアを描いた新作犯罪スリラーを語る
  AFPBB News

「できるだけ見た人の気分がめいるような作品にしたかった。希望に満ち過ぎていると思えるような部分もあるがね」と監督は語った。

 DVDで観た本作は、まさにクローネンバーグが語る通りの作品だった。
 オープニングから画面にみなぎる緊張感。映像のすみずみに恐怖が宿っていて、かなりの緊張感をしいる。

 ヴィゴ・モーテンセンの持つ刃物のような演技がこの緊張感の重要なキーとなっている。
 ナオミ・ワッツもホッとさせる表情もあるが、やはり緊張感をはらんだ表情が素晴らしい。こういった演技は、『マルホランド・ドライブ』を思い出させる。

 そしてラストで描かれる希望。
 クローネンバーグの人間ドラマの完成度は前作の『ヒストリー・オブ・バイオレンス』に続き、完成度が高い。久しく超自然現象を描くSFものはとっていないが、この最強の人間描写で次はSFを撮ってほしい。

◆関連リンク
Lisa Parker (IMDb)
 本作は2007年に亡くなったUnit Production ManagerのLisa Parkerに捧げられている。
 クローネンバーグとは初めての仕事だったようである。

当Blog記事
デヴィッド・クローネンバーグ監督  新作『イースタン・プロミス:Eastern Promises』
デヴィッド・クローネンバーグ監督 『ヒストリー・オブ・バイオレンス』

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2009.03.12

■Walter Grauman監督 『Lady In A Cage : 不意打ち』

Lady_in_a_cagePodcast 町山智浩のアメリカ映画特電

 最近、Podcastのこの番組を電車で愛聴。
 その中で、印象に残ったウォルター・グローマン監督、ルーサー・デイヴィス脚本の『Lady In A Cage : 不意打ち』。
 日本ではソフトが出ていないのであるが、Youtubeに全編がアップされていたため、1964年の本作を観ることができた。

 なにしろあの鬼畜な小説の作者である平山夢明氏がショックを受けた映画なのである、電車の中でiPhoneの画面をドキドキして観ましたよ、私は。

YouTube - Lady In A Cage Part 1

ベイエリア在住町山智浩アメリカ日記 『不意打ち』

三階建ての豪邸に住む未亡人(オリビア・デ・ハビランド)は腰を痛めたせいで、鳥かご型のエレベータに乗らないと二階に上がれない。 ところが、ある日、ふとしたことでその家が停電し、未亡人はエレベータの中に閉じ込められてしまう。 その家にまず浮浪者が侵入し、金目のものを漁り始めた。 しかし、それは恐怖の一日の始まりにすぎなかった……。

 まずヒッチコック『サイコ』のタイトルバックのようなオープニングが素晴らしい。ソウル・バスを真似たように見えるが、このシャープさはいい。そして同時に出てくる60年代の車が走る街並みがなんかカッコいい。

 そして、映画本編、当時としてはギリギリの表現。それにしても確かに怖い。
 この怖さは、狂った人間の怖さ。サイコな奴が4人ほど出てくるが、Podcastで触れられているようにヒッチコック『サイコ』にテーマも通底。ヒッチコック追悼特集で『サイコ』を初めて観た時のショックを想い出す出来。

 加えて、先に述べたタイトルバックに加えて、階段のシーンの突然くわえられる暴力のショック。これらは『サイコ』へのオマージュになっている。

 さらに話題になっているラストシーンについては、僕はアマチュア時代の平山夢明氏(デルモンテ平山監督)の自主映画作品を思い出した。子供時代に平山氏がこの映画を観た記憶が、自主映画作品のクライマックスに影響しているようだ。

YouTube - ペキンパーの男 (平山夢明) - Peckinpah Man
 デルモンテ平山監督の「えび天」登場作品。タイヤのスローモーションに注目。

◆関連リンク
【平山夢明 ブログ】ある日記
Walter Grauman監督 『Lady In A Cage : 不意打ち』

YouTube - 事故にあった仲間を気遣う犬の感動動画
 この映画でいやーな気分になった後は、この映像があなたを浄化してくれます。

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2009.03.06

■感想 ネヴェルダイン,テイラー監督『アドレナリン』

ネヴェルダイン,テイラー監督『アドレナリン』(2006) Crank (2006) (IMDb)

 先日、紹介したマーク・ネヴェルダイン,ブライアン・テイラー監督『Crank 2 : High Voltage』の前作『Crank』を観た。

 これ、傑作。
 ハイテンションで進むアクションも良いが、ストーリーと同様に映像が躁的に走っている感覚が花○。

 ところどころ、馬鹿馬鹿しさも頂点に達し、とにかく沸騰した映画を観たい人にはお奨めです。2006年の作品なのに、今頃、紹介ですみませぬ。

◆関連リンク
アドレナリン (映画) - Wikipedia

 殺し屋シェヴ・チェリオスは依頼を済ませ、目覚めると何故かひどく気分が悪かった。朦朧としながらライバルの殺し屋リッキー・ヴェローナからのDVDを再 生してみると、シェヴが北京カクテルという謎の毒を注射されたことが分かった。彼の命は残すところ1時間。闇医者の情報で、毒の阻害のためには、自力でア ドレナリンを分泌し続けなければならないとわかるが、それには走り続け、危険や性欲に興奮し続けるしかない。残された短い時間の中、シェブは闇医者と連絡 を取り、解毒剤を探しつつ、自分に毒を盛った人達に復讐し、恋人のイヴに別れを告げ、自分を捨てた雇い主と対決することになる。

 『ハイ・ボルテージ』も似た話のようだけれど、映像はさらに先鋭になっているようなので、どこまで行ってしまっているか、確認したいものです。

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2009.03.05

■予告篇 R.W. Goodwin監督 『Alien Trespass:エイリアン侵入』

Alien_trespass
Alien Trespass (公式HP) (IMDb)

 2009.4/3米公開の、あまりにストレートな侵略SF。

Alien_trespass_poster  『Alien Trespass:エイリアン侵入』。なんて気持ちいいダイレクトなタイトルでしょう。予告篇もそれに負けず劣らず、プリミティブなSFの様相。

 

 予告篇にナレーションを加えたこちらの映像も素敵な出来です。ポスターもいい味出しています。
 テルミンの音もしっかり使ってあるし、いいです(^^)、これ。光線銃も出てくるぞ。

 監督のR.W. Goodwinは、『X Files』の人。
 もしかしたら真面目な映画なのだろうか!?? 21世紀に甦る侵略SFに期待!

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2009.02.27

■竹中直人監督「山形スクリーム」予告篇

Photo 「山形スクリーム」オフィシャルサイト 予告篇
オフィシャルブログ

監督:竹中直人
出演:成海璃子、AKIRA、マイコ、竹中直人/沢村一樹
2009年 全国ロードショー

竹中直人監督「山形スクリーム」爆笑特報が公開 eiga.com

物語は、山形県・御釈ケ部(おしゃかべ)村に伝わる落ち武者伝説を研究するため、東京からやってきた歴史研究会の女子高生たちと、ひょんなことから800年の封印が解かれてこの世に甦った平 家の落ち武者ゾンビとの壮絶なバトルを描く。主演の女子高生役に成海璃子、引率の先生役にマイコ、現地・山形で出会う青年役にEXILEのAKIRA、落ち武者役に沢村一樹など、豪華キャストで贈る笑劇の“ド・ド・ド・ホラー”である。

 竹中直人監督のなんとも怪作な新作映画。
 予告篇はいくつかあるようで、さきほど観たら、少し大人し目になってます。前、観たのは凄い雰囲気を醸し出していたのに。どれに当たるかは、時期によるみたい。

 竹中直人ってWikipediaで見ると、監督作はすでに6本目。『無能の人』『119』が面白かったのに、何故かその後、観てませんでした。こんどDVD、借りてみよっと。

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2009.02.26

■立体映画用Fusion 3D Camera Systemを手掛ける米PACE

3d_cam_2 PACE

 以前の記事 「ジェームズ・キャメロン監督『アバター:Avatar』予告篇」で紹介したフュージョン3Dカメラシステム (Fusion 3D Camera System)を手掛けるのが、アメリカの町工場PACE社。

 ここへ訪問し素晴らしい記事を書かれているのが、以下のリンク。

本田雅一のAV Trends
 リアリティ追求のために3Dを
 ~3Dカメラを手掛ける米Pace訪問記~
 (AV Watch)

 頭の中はこの10年、ひとつの夢でいっぱいなのだ。

 その夢とは世の中のあらゆる場面を3Dで記録する最高の道具を創るという夢である。ペース社は現在、もっとも経験豊富で優れた3Dカメラを開発するメーカーとして、実写の3D映画製作が注目されているハリウッドで注目を浴びているのである。(略)

 3D映像の前後への展開を画面より奥に展開させるのか、それとも手前に展開させるかといった制御や、対象となるディスプレイに合わせて3D感の強さを微調整するといった制御も必要になってくる。

 こうした制御をメカ的に実現するようベースを開発し、専用の3D撮影コントローラで3D撮影のパラメータを動的に動かすようになっている。

 町工場の金属加工業の親父さんの夢として製造される最新鋭の立体映画カメラ。
 なんとも素敵なガレージカンパニーです。

 公式HPを観ると、NBAの撮影もこのカメラで実施したとのこと。
 本田氏の記事にも近い将来こうしたスポーツ中継を近所の劇場で臨場感満点に楽しむ日が来るのではないか、と書かれている。

 ハイビジョンではスポーツ中継と並んで素晴らしいのが、世界の絶景をとらえたドキュメンタリー。こんなカメラで縦横無尽にドキュメンタリーが撮られ、家庭の大型ディスプレーもしくはプロジェクターで凄い立体映像が観られる日も近い!""

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2009.02.25

■スパイク・ジョーンズ監督 新作 “Where the Wild Things Are”

Where_the_wild_things_arespike_jonz
Where the Wild Things Are (2009)(IMDb)
YouTube - where the wild things are (test footage)live action movie

 雑誌 Cut(09年03月号)恒例の「誰も観てない映画50本!」で、『パルナッサス博士の想像力』(原題)、『アリス・イン・ワンダーランド』(原題)と並んで紹介されていたのが、スパイク・ジョーンズ監督の“Where the Wild Things Are”。

  まだ公式HPはなく、予告篇も公開されていない。
 しかし上の写真とリンクにあるテストフッテージを観ると、イマジネーションに溢れた映像になりそうな予感。
 スパイク・ジョーンズというと、もちろんチャーリー・カウフマン脚本の『マルコヴィッチの穴』が素晴らしかったわけであるが、あの不思議なストーリーテーリングと映像で、ファンタジーが撮られたらと想像すると、、、。ちなみに本作のシナリオはカウフマンではなく、スパイク・ジョーンズとDave Eggersという新人のコンビ。 

 また楽しみな映画が増えました。

◆関連リンク
モーリス・センダック:Maurice Sendak『かいじゅうたちのいるところ』
 原作は誰でも一度は観たことのあるこの表紙の本。

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2009.02.18

■感想 M・ナイト・シャマラン監督『ハプニング』

Happning 「ハプニング」オフィシャルサイト

 『サイン』『アンブレイカブル』で鮮烈なイメージをみせたシャマランだけれど、ここのところ低調。

 この映画、冒頭からの不安感を煽る雰囲気は、さすがシャマランという感じで、ドキドキして観た。

 おしむらくはその不安が、またもや人間関係だけに集約していくこと。

 これはちゃんとSF的な意味付けがほしかった。
 前半の不安を、みごとに収束させるネタがあれば、、、、。(アイデアをギリギリまで思考し、シナリオを徹底的に練り込む集中力が落ちているのだろうか??)

 映画を観終わって外へ出て「風」の音を聴いたら、少しだけドキッとする、そこはなかなか秀作な部分。

 演出力は素晴らしいから、次作はシナリオを優秀なライターにまかせて、監督に徹した方がいいのかも。

◆関連リンク
M・ナイト・シャマラン『ハプニング』

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2009.02.12

■マーク・ネヴェルダイン,ブライアン・テイラー監督
  『Crank 2 : High Voltage』予告篇

Crank2
Apple - Trailers - Crank 2
 Director : Mark Neveldine, Brian Taylor
Crank 2: High Voltage (2009) (IMDb)

Crank2_poster  ひさびさにAppleの映画予告編サイトを覗いた。
 十本ほど観たがどれも鮮烈ではない。『トランスフォーマー リベンジ』もいつかどこかで観たような映像で新しいワンダーがない。
 あーあ、今回はネタなしかー、とあきらめかけた時に眼にとまったのが右のポスター。そして予告篇のぶっ飛び方もなかなか。この映像の感覚、気持ちいい。

 いかにもハイビジョンで撮られたピキっとした映像。
 そしてパースの効いた構図と、デジタル処理されたトリッキーなカット割&加工された画像。

 引用した写真はその中でも顕著に加工されたコマ。

 ショッキングなシーンをコマ送りすると、画面がディジタル処理で"ねじられ"ている。流して観ていると、何か不思議な感覚が襲ってくるが、コマ送りでその謎がわかる。

 これが映画全編でやられているとすると、相当ハイな感覚になりそう。

◆関連リンク
Mark Neveldine, Brian Taylor監督『Crank』(2006)
 この映画の前作。
 聞いたことないと思ったら、邦題は↓
ネヴェルダイン,テイラー監督『アドレナリン』(2006)
アドレナリン (映画) - Wikipedia

 殺し屋シェヴ・チェリオスは依頼を済ませ、目覚めると何故かひどく気分が悪かった。朦朧としながらライバルの殺し屋リッキー・ヴェローナからのDVDを再 生してみると、シェヴが北京カクテルという謎の毒を注射されたことが分かった。彼の命は残すところ1時間。闇医者の情報で、毒の阻害のためには、自力でア ドレナリンを分泌し続けなければならないとわかるが、それには走り続け、危険や性欲に興奮し続けるしかない。残された短い時間の中、シェブは闇医者と連絡 を取り、解毒剤を探しつつ、自分に毒を盛った人達に復讐し、恋人のイヴに別れを告げ、自分を捨てた雇い主と対決することになる。

 続編について 邦題は未定だが、続編の制作が決定している[1]。
 シェヴの心臓が電池の電気刺激で動く人工心臓に取り替えられてしまい、シェヴが電池を集め ながら敵を追いかける、というもの。

 ハイなディジタル処理はこの二本の映画の本質と密接な関係があった!

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2009.02.10

■感想 佐藤善木演出
 「わたしが子どもだったころ『映画監督・押井守』」

Oshii_father_3 BShi わたしが子どもだったころ

 夢と現実、真実と虚構の境界線を曖昧(あいまい)にした独特の世界を作り出す。(略)
 父親は浮気調査などを行う私立探偵。うそをつく父に振り回され、現実に対しての感覚が麻痺(まひ)したという。高校時代、学業で落ちこぼれ、学生運動に生きがいを見出す。「革命の大儀のためには親にも教師にもうそは許される」、父親譲りの感覚で家族と社会に反旗を翻した。

 先週の記事「【映像遺伝子解明録】押井守 父親の虚構 虚構の幼年期」で書いたように、この番組はドキュメンタリーに名を借りた、押井守のフィクションのたくらみではないか、と思って見始めた。

 著名人の語る子供時代をドラマ仕立てで視聴者に見せるこの番組、もし本当だとしたら、相当恥ずかしい。なので、きっと押井はフィクションで自らの過去を虚構の中に封じるのではと期待したわけ。

 だけれども、観た感じ、本当の過去を語っているようにみえた。(、、、と感じたのが既にたくらみにひっかかってるだけかも(^^)) 事実だろうと虚構だろうと、なかなかこの作家を語る上で面白い番組に仕上がっていた。

 まずドラマにかぶる川井憲次の音楽で画面は既に押井映画の世界。それだけでかっこいい。
 そして登場する押井守子供時代と高校時代。
 特に引用した写真の小学生時代の押井守役の子供が素晴らしい。
 スタッフが似た人を選ぶと番組のなかでも話しているように、顔が似ている。シャツが似ているのもカモフラージュになっているのかもしれないが、この押井守ぶりには感心。

 本題は、父親の虚構。
 まず家族の中での暴君ぶり、父親一人だけ牛乳と肉を喰うシーンがある。
 ドラマでもラーメンとのり巻き、立ち喰いそばといった「食」のアイテムが続く。押井映画で「食」というのは、犬の次に(ん、虚構より??)キーとなるアイテム。そのルーツは父親との「食」をめぐる記憶の数々なのかもしれない、という描写である。
 そして探偵であるが、謎の過去。「言ってる事がどこまで本当かわからないオヤジ」。どうやら海軍中尉であったのは、父親が語った虚構らしい。

 ただし押井はそれ以上父親の謎に迫ろうとしない。「過去に何してたかとか、評伝書こうとかでなく」「身体の現象的なところでどうしても縁が切れない。そのことの方が面白いし興味がある」「体つきが似てきた。反目していた兄が外貌が親父に似てきた。(父親が)肉体に宿っている」と語っている。
 
 最近の押井の(空手以降の?)フィジカルなアプローチがここにも。

 その他、番組の各シーンに押井作品へのオマージュが溢れていて、ファンには楽しめた。
 校舎の屋上から東京を俯瞰するシーン、鳥のシーン、学生運動と飯。
 警察が家にきて、父親から大菩薩峠に閉じ込められる「山小屋軟禁事件」。

 そしてクライマックスは、小学校の時、父親と一度だけ行った旅行で食べた立ち喰いそば。その記憶を語る時の押井の嬉しそうな笑顔が印象的。

◆関連リンク
テレビマンユニオン - 佐藤ディレクターコラム
 【映像遺伝子解明録】 vol.5 押井守さんの番組を作りました

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2009.02.06

■ブラザーズ・クエイ『ピアノチューナー・オブ・アースクエイク』関連

Pianotuner_of_earthquakes『ピアノチューナー・オブ・アースクエイク』
 ブラザーズ・クエイの幻想博物館

 09.1/17-30 (名古屋シネマテーク)

The Pianotuner of Earthquakes
 アート・アニメーションの先駆者として名高いブラザーズ・クエイが、鬼才テリー・ギリアムを製作総指揮に迎え完成させた、幻想的な実写長編作品。

Aプロ~Dプロ 全16作品

 名古屋でも上映されたのだけれど、仕事他でバタバタしているうちに見逃してしまった。

 ということでDVD情報(shamonさんからも教えてもらいました)。

『 ブラザーズ・クエイ ショート・フィルム・コレクション』

ブラザーズ・クエイ『ピアノチューナー・オブ・アースクエイク』

 どちらも09.3/27発売。ということでまだしばらくおあずけ状態。

◆関連リンク
Brothers Quay - Wikipedia
Sanatorium Under the Sign of the Hourglass - Wikipedia
 クエイ兄弟の06年短編作品。これもブルーノ・シュルツ原作。
Bruno Schulz.org
Festival international du film de La Rochelle - Sanatorium Under the Sign of the Hourglass.

Sanatorium Under the Sign of the Hourglass Directed by Stephen Quay, Timothy Quay Grande-Bretagne - 2006 - 9 min - Beta SP - color & b/w Synopsis Cast & Crew Animation: Brothers Quay Production: Koninck Studios

YouTube - The Quay Brothers at European Graduate School 2006.
Amazon.co.jp: シュルツ全小説 (平凡社ライブラリー): ブルーノ シュルツ, Bruno Schulz, 工藤 幸雄: 本.
YouTube - Brothers Quay
・ポール・ベリー YouTube - Sandman, The (1992)
 直接クエイと関係はないけれど、、、。これもいい。

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2009.01.19

■ギレルモ・デル・トロ監督『ヘルボーイ2/ゴールデン・アーミー』感想

Hellboy2
映画「ヘルボーイ/ゴールデン・アーミー」オフィシャルサイト

 どろどろのオタク監督(by.町山智浩)デル・トロ渾身の怪奇幻想怪獣映画を観てきた。
 宮崎駿から吉田竜夫、大友克洋、円谷英二、、、といろんな作品へのリスペクトが随所に溢れていて楽しく、そして泣かせもあり、エンターテインメントとして充実。

 アカデミー賞を受賞した前作『パンズ・ラビリンス』に比べると、コミカルでガチャガチャしていて奇想色は薄れているが、その分、B級のパワーが満ちている。

 僕は円谷プロも吃驚のエレメンタルがビル街で暴れる怪獣シーンが一番興奮(おまえはマンモスフラワーか、と突っ込みたくなる(^^;))。そのラストもまるで上質なウルトラシリーズの一本を観るような感動がある。

Zdzilsaw Beksinski 『The Fantastic Art of Beksinski』

"In the medieval tradition, Beksinski seems to believe art to be a forewarning about the fragility of the flesh - whatever pleasures we know are doomed to perish - thus, his paintings manage to evoke at once the process of decay and the ongoing struggle for life. They hold within them a secret poetry, stained with blood and rust." director Guillermo Del Toro

「ベクシンスキーは、中世の慣わしのように芸術の目的が、肉体の脆さについて警告することであると信じているように思えま す― 我々が知っているどのような喜びも、死によって終焉を迎えるのが運命づけられます。― したがって、彼の絵はたちまちに腐敗の過程と進行中の生存競争を喚起する。それらは、秘密の詩を保持して、血液と錆びによって汚損されます」

Image39  これはベクシンスキーの画集のカバーに書かれたギレルモ・デル・トロ監督の言葉。

 本作の中でもまさに死をイメージした、「死の天使」のアイルランドのシークエンスにベクシンスキー風の画面作りがなされている。まず「死の天使」の造形自体がベクシンスキー。そして特に「死の天使」の住まう宮殿の造形は右に引用したベクシンスキーの絵のイメージを宿している。

 デル・テロ監督の中では、やはり「死」のイメージがベクシンスキーとダイレクトに繋がるのだろう。

★★★★以下、ネタばれ注意★★★★

 クライマックスは、誰でもわかるのが、宮崎駿『カリオストロの城』と吉田竜夫『キャシャーン』からの引用。前者は歯車を使ったアクションシーン。後者はロボット群団のシーン(個々のロボットのデザインもだけれど、全体の俯瞰シーンもまるで『キャシャーン』のアンドロ軍団(^^))。

 ただし、低予算ゆえか、ここはアニメに負けている。
 歯車はセットがしょぼく動き回る舞台が狭すぎる。やはり本来は地下の歯車機構の中へどんどん入り込んで行って空間を3次元に使った一大アクションシーンを作ってほしかった。

 アンドロ軍団との戦いも迫力はあったが、規模が寂しい。
 映画では数体倒しただけだけれど、やはりここはキャシャーンを超えて、数百体全部をヘルボーイになぎ倒してほしかった。(でも観てるだけで疲れそう(^^;))

◆関連リンク
Hellboy 2 Trailer: Hellboy 2 Poster
あけましておめでとうございます - ベイエリア在住町山智浩アメリカ日記

ポッドキャスト「町山智浩のアメリカ映画特電」、更新しました。
今回はもうすぐ日本公開の『ヘルボーイ/ゴールデンアーミー』と、 『地球の静止する日』と手塚治虫の『ワンダー・スリー』の関係、 それにリスナーのヨッシーさんの「忘れようとしても思い出せない映画」、 『人造人間クエスター』(↓)についてお話ししています。

 これ、デル・トロファンは必見。『ワンダー・スリー』と『人造人間クエスター』も懐かしい。
Guillermo Del Toro, Mike Mignola『Hellboy II: The Art of the Movie』

Book Description The anticipation is ratcheting up for one of this summer's biggest action-adventure events, Hellboy II: The Golden Army, and Dark Horse is taking you behind the scenes! As we delved into the original box-office hit, this 200-page tome likewise presents the most extensive look into the film's evolution, from early concept art and diary sketches, to photos of the final props, sets, and filming. A unique look at filmmaking and the art of graphic novels. Del Toro and Hellboy creator Mike Mignola once again bring their world-renowned talents to bear on a brand-new chapter in Hellboy's history - a visual feast only they could produce. Get your sneak peek well before the celluloid hits the screen!

当Blog記事
エディシオン・トレヴィル 画集  『ズジスワフ・ベクシンスキー』再復刻版 出版
ベクシンスキー関連映像ライブラリ  DmochowskiGallery.net - film library
画集 『ファンタスティック・アート・オブ・ベクシンスキー』  Zdzilsaw Beksinski  "The Fantastic Art of Beksinski".
ポーランド現代絵画孤高の巨人  ズジスワフ・ベクシンスキー:Zdzilsaw Beksinski

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2009.01.16

■フルCG映画 『T28 : 鉄人28号』 予告篇

T28_trailer T28 official web site.(下記リンク先経由)

Exective Producer : Francis Kao
Production Designer : Felix Ip
CG Supervisor : Jacky Chow

香港イマージと光プロ 3DCG版鉄人28号「T28」公式サイトオープン(アニメ!アニメ!)

 香港とハリウッドに拠点を持つアニメーション製作会社イマージ(IMAGI)と日本の光プロダクションは、『鉄人28号』のフル3DCG版『T28』のプロモーションサイトをオープンした。
 イマージはハリウッド向けにアニメーション専 門に映画を製作するスタジオだ。現在は今年10月に北米や日本などで劇場公開される『アストロボーイ:Astro Boy』(「鉄腕アトム」)の製作を進めている。  (略)

 最初のシルエットから初代TVアニメの雰囲気を持っています。このあたり、制作陣が子供時代に観たアニメへのリスペクトでしょうか。『アストロボーイ:Astro Boy』のCG映画も初代虫プロ版に雰囲気が似ているし、子供時代に観た映像のグレードアップしたリメイクを望む世代が、映画界のコアスタッフになってきているのでしょうね。(『スピード・レーサー』はまさにその典型で失敗作)

 この予告編で、特にカッコいいのが、市街地のビルの谷間を飛んでいく鉄人の映像。

 正太郎君がアレなのが(予告を観るとわかります)不安要素ですが、『アトム』より『鉄人』のファンだった僕は少々期待です。

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2009.01.15

■山田太一脚本 田島大輔監督 『ありふれた奇跡』 第1回

Arifureta_kiseki
山田太一の言葉 (フジテレビ 公式HP)

 もう連続ドラマは描かないと決めたのは、時代の変化を感じたからです。やはり連続ドラマにも時代の流れがあり、ある時ふと「自分は違うかな」と思った。1人 の作家が、どの時代にも適応していくのは、むしろみっともないことのようにも思えたんです。流れから外れるからこそ作家であるという気持ちもありました。 そうしているうちに12年が経ち、現在に至ります。

 山田太一の脚本家としての矜持を示す言葉。
 作家としての個性を保つことの大切さを謳った部分に感心するとともに、そんな決意を越えてTVドラマを12年ぶりに書くに至った作家の変化に心を馳せてしまう。
 第一話を観て、時代の流れの何が山田太一に新作を書かせたのかが、ぼんやりと浮かび上がってくる。もちろんまだ始まったばかりで、的外れになる可能性大ではあるけれど、ひさびさの山田太一の長編に、心を動かされたので書いてみる。

「ありふれた奇跡」とは (フジテレビ 公式HP)

 ドラマのタイトルは、『ありふれた奇跡』。自分たちが普段生活している中には、実は気付いていないだけで小さな奇跡がいくつもある(略)。

 冒頭から、まさにここに書かれた「ありふれた奇跡」が鮮明に描かれる。
 駅のホームに漂う雰囲気。そこから何かを感応する二人の描写が、静かに「ありふれた奇跡」を見せる。

 そして同時に描かれるボーイミーツガール。
 『沿線地図』をその頂点として(と僕は思っている)、山田太一の男女の出会いの描写の素晴らしさは、本作でも健在。

堂々現役<山田太一> 08.12/21 (BSフジ 公式HP)

座右の銘は「成長することは、言葉への不信感を身に付けること」。

 ドラマに先だって放映された、山田のインタビュー番組で流された言葉。

 これ、染みてくるいい表現だと思う。 この視点で今までの作品を思い返すと、まさに山田作品の真髄を述べた言葉かもしれない。

 そして今度の『ありふれた奇跡』第一話にもぴったり。
 冒頭シーン、言葉でなく雰囲気から何かを感知する二人の主人公 中城加奈(仲間由紀恵)、田崎翔太(加瀬亮)。続くシーンでも加奈が田崎のちょっとした言葉にならないしぐさに気づくシーンが繊細に描かれる。

 言葉で表現できない心の動きに、耳をどれだけ傾けることができるか、それをどう映像として定着させるか。 そうしたところにシナリオの配慮が細心に組み立てられているのがわかる。

 言葉で表現されたものをどこかで疑って、言葉にならないものへ示す配慮。
 ひさしぶりに感じたこの感覚が、まさに山田太一氏の書くドラマの魅力の源泉なのでしょう。観ていて、登場人物たちの活き活きとした繊細な精神がじわっと映像からにじみ出てくる感覚にひさびさにTVで再会。

※この座右の銘の出典は番組でも語られていません。ネット検索でも出てきませんでした。
 僕は実は山田氏自身の言葉と思うのですが、いかがでしょうか。

◆そして、ラストのセリフ

どうして、お二人は私が死のうとしているか、わかりましたか?
もしかしてお二人とも死のうとした経験があるんじゃないかと。

 この台詞が主人公二人に向けられた後、画面はホームに立つ二人に静かに切り替わる。そしてエンヤの歌がかぶり、無言の二人の前を電車が通り過ぎようとして、ストップモーション。

 電車が不通になることが最近なんだか多いのだけれどそうしたことの続発と、言葉への不信感という人の本来の成熟をうっちゃって、さらに露骨なつるしあげを続けるマスコミの昨今をみて、12年ぶりに長編の筆をとったのかもしれない、と思わせる見事なラストシーン。言葉に対する「今」の山田のスタンスがどう描かれるか、今後の展開が楽しみ。

◆関連リンク
: エンヤ『雪と氷の旋律』 Enya - And Winter Came - Dreams Are More Precious
 主題歌Dreams are more preciousは、このドラマのための書き下ろしの曲とか。リンク先で冒頭が聴けます。
『ありふれた奇跡』サウンドトラック

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2009.01.12

■デヴィッド・リンチ監督 資生堂リバイタルグラナスCM
  David Lynch - "REVITAL GRANAS" SHISEIDO

Lynch_revital_granas YouTube - David Lynch
"REVITAL GRANAS" SHISEIDO
.

 以前の記事で紹介したリンチの資生堂のCM、実はTVで観たことがなく探していたのですが、Youtubeにありました。

 バイオリニストの諏訪内晶子が出演。リンチワールドな音楽に彩られ、映像のトーンもリンチ的。だけれどもなんか切れが悪く、残念ながらGucci by David Lynchには完敗な出来です。

 それにしてもこのCF、どこで流れているのでしょうね?

◆関連リンク
YouTube - David Lynch - Speed Roadster 2008
 リンチの娘、ジェニファー・リンチの監督第二作であるSurveillance (2008)(IMDb)の映像に、デヴィッド・リンチの音楽をかぶせたマッドビデオ(かな?)。
YouTube - Surveillance - international trailer
YouTube - Surveillance - (2008) - Official (HQ) Trailer
 リンチ風ですね。観てみたい。

King Shot (2009)
My Son, My Son, What Have Ye Done (2010) (IMDb)
 リンチがプロデュースする2本の映画。

当Blog記事
デヴィッド・リンチ監督の新作は資生堂リバイタルグラナスCM  DAVID LYNCH REVITAL GRANAS


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2009.01.11

■Suntory Saturday Wating Bar "AVANTI"
 サントリーサタデーウェーティングバー「アバンティ」からリンク

 アクセス解析を見ていたら、http://www.avanti-web.comからのアクセスが増えていた。
 これ、もしかしてSuntory Saturday Wating Barの "AVANTI"?

Avanti_080103Suntory Saturday Wating Bar
  AVANTI 過去の放送

(2009年1月3日放送分)  

 リンクを辿ってみたらありました。2009年1月3日放送分の記事の[HOT LINK]に『アバター』の記事が掲載されていました。

 僕はこのラジオ番組とても好きなので、めちゃ嬉しい。

清水節さんの     『3D映画』の話

 最近、映画業界で仕掛けているのが3D映画。

 3D映画にもっとも入れ込んでいるのがジェームズ・キャメロン。彼は「映画界を救うのは3D映画しかない」と考え、残りの人生を賭ける勢いで財産を注ぎ込んで3D映像のためのカメラを開発した。

【Hot Link !!】

 この日の放送を聴いていなかったのが残念。
 というわけで、今回はまさにプライベートな話(?)になってしまったけれど、とても嬉しかったので、御紹介でした。

◆関連リンク
SUNTORY SATURDAY WAITING BAR AVANTI - TOKYO FM Podcasting.
 Podcastがあるのを知りませんでした。過去の放送から1回につき、1つの「聴き耳」エピソードが紹介されています。現在、143本が掲載。
 さっそくiPhoneに全部とりこんで、電車で聴きはじめました。通勤電車がウェイティングバーに早変わりで至福(^^)。

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2008.12.26

■予告編 テリー・ギリアム監督
  『パルナッサス博士の想像力:Filming of The Imaginarium of Doctor Parnassus』

Filming_of_the_imaginarium_of_docto YouTube - The Imaginarium of Doctor Parnassus - Teaser Trailer.
Wikipedia Official Site - Coming Soon

 予告篇というよりはメイキング。
 プロダクションデザインやセット模型をみることができる。そしてさらにCGのラフ画像。最近の映画は、テザー広告の素材にこういうものが使えるのが面白い。
 どこをきってもギリアム印な雰囲気で期待できます。

 公式サイトはまだ正式オープンしてないです。

◆関連リンク
YouTube - Filming of The Imaginarium of Doctor Parnassus
 ロケ現場の舞台の裏。

当Blog記事
テリー・ギリアム新作情報 『パルナッサス博士の想像力:The Imaginarium of Dr. Parnassus』

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2008.12.22

■ジェームズ・キャメロン監督『アバター:Avatar』予告篇
  & 『禁断の惑星』リメイクの情報

Avatarhorz
YouTube - James Cameron's Avatar Teaser Trailer

 以前も記事で紹介したキャメロンの『アバター:Avatar』、公開は来年09年12/18とまだ一年も先。最近の情報をひさびさにネットでクリップしてみました。まずはYouTubeのテザー予告篇。イメージ映像で、まだまだ本編映像は公開されてないようです。

Two lenses image - Photos: The technology behind 3D movies - CNET News.
ジェームズ・キャメロン監督が「アバター」の映像革新を語る :eiga.com.

フュージョン3Dカメラシステム (Fusion 3D Camera System)
 「フュージョン3Dカメラシステム」は、キャメロン監督と撮影監督ビンス・ペイスにより共同開発されたシステムで、2台のSONY HDCF950 HDカメラを使用することでステレオスコープによる3D映像を作り出すことができる。このシステムが初めて実用化されたのがキャメロン監督によるIMAX 映画「ジェームズ・キャメロンのタイタニックの秘密」(03)

Image4  本Blogとして興味のあるのが、この3Dハイビジョンビデオカメラ。
 調べるとカメラは右の写真のようなもの。

 『アバター:Avatar』でデビューするカメラかと思ったら、実はすでに『ジェームズ・キャメロンのタイタニックの秘密』に使われている。

センター・オブ・ジ・アース 3D (Blu-Ray, R-1) JOURNEY TO THE CENTER OF THE EARTH 3D Hi-Res Cover-Art added.

立体デジタル撮影装置フュージョン・カメラ・システムによる3D映画(開発にはジェームズ・キャメロンも参加)。

 上映中のこの映画でも使用しているようです。
 にしてもこんなカメラで撮ったら、撮影後すぐに現場で立体映像を確認できるんでしょうね。スタッフと俳優全員が液晶メガネをかけて、ロケ地で立体視している光景が眼に浮かびます。シリアスな映画でもギャグな光景? キャメロンは大作でなく、ドラマチックな掌編も立体映画にする予定とか↓また趣味のダイビング映画(^^)。

ジェームズ・キャメロン監督が「アバター」と3D映画の効果を語る!eiga.com
ジェームズ・キャメロン監督が3D超大作「アバター」その後を語る eiga.com.

 3D超大作「アバター」(09年12 月全米公開)を製作中のジェームズ・キャメロン監督が、「アバター」の次に、実在のキューバ人ダイバー、ピピン・フェレーラスとそのフランス人妻オード リー・メストレをめぐる「ザ・ダイブ(The Dive)」という実話ラブロマンスを3D技術により映画化する予定だという。

IESB.net - Movie News, Reviews, Interviews and More! - IESB Exclusive: FORBIDDEN PLANET May Have a Director.

 そして先週末のニュースで、キャメロンによる『禁断の惑星』のリメイクの情報。
 『地球の静止する日』のリメイクが当たれば、俄然『禁断の惑星』の再製作も現実味を帯びてくるか? 僕はこの時代のSFではダントツで『禁断の惑星』が一番好きなので、キャメロン映画化を熱望。

 『禁断の惑星』のロボット ロビーと、あの深層無意識の具現化映像を最新3D CGで是非観たい。でも音楽はぜひテルミンでね。

◆関連リンク
ジェームズ・キャメロン監督の新作「アバター」、撮影完了! : eiga.com.

キャメロンは現在、ニュージーランドの WETAスタジオで特殊効果撮影と編集を進めており、完成までにあと1年半以上はかかるそうだが、最新技術が大好きなキャメロンは、本作の実写とCGアニメを併用した新方式の3D映画という新たな技術に大満足。「これがいい作品になるか、偉大な作品になるか、ひどい作品になるかは分からないが、観客が想像 したこともなかった映像になることは間違いない。そして、この映画の技術面には、この業界全体が興味を持つに違いない」と自信たっぷりだ。09年12月 18日と公式発表された全米公開が今から楽しみだ。

Avatar novedades.
Welcome To Giant Studios

当Blog記事
ジェームズ・キャメロン監督『アバター』
 パフォーマンス・キャプチャー技術と3Dフュージョンカメラ

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2008.12.17

■ギレルモ・デル・トロ監督『ヘルボーイ/ゴールデン・アーミー』に続き
  『ホビットの冒険』2部作 『ピノキオ』

Hell_boy_2映画「ヘルボーイ/ゴールデン・アーミー」
 オフィシャルサイト

HELLBOY II: THE GOLDEN ARMY
 - Official Production Site

 『パンズ・ラビリンス』を観て、この監督の異世界描写と丁寧な物語の構築にやられました。

 で、遅まきながらアメコミの映画化作品『ヘルボーイ:Hell Boy』一作目もDVDで鑑賞。
 これまた、映像美と幻想味が魅力的な一本で感動。

 そして来月公開されるのが、この『ヘルボーイ/ゴールデン・アーミー』。こちらもさらに凝った映像になっています。リンク先ではメイキングビデオも観られて、興味深い。

「ホビットの冒険」の監督に、ギレルモ・デル・トロが正式就任! : 映画ニュース - 映画のことならeiga.com.

(ピーター・ジャクソンらは)デル・トロ監督について「童心を忘れない映画の魔術師」とベタ褒め。「“ミドル・アース”への旅をするのに、デル・トロ以外の監督は考えられない」と持ち上げた。(略)
 「ホビットの冒険」2部作の全米公開は2011年、2012年になるようだ。

 『ロード・オブ・ザ・リング』を撮ったニュージーランドのピーター・ジャクソンの本格的なファンタジー描写に続き、メキシコのギレルモ・デル・トロ監督のダークな魅力に溢れた堂々としたファンタジーに今後も期待です。

ギレルモ・デル・トロ監督、ストップ・モーション映画「ピノキオ」を企画 - シネマトゥデイ.

 ファンタジー・アーティストのグリス・グリムリィによる「ピノキオ」をストップ・モーション・アニメで映画化しようと考えているそうだ。

 そしてグリス・グリムリィの『ピノキオ』。
 ギレルモ・デル・トロ監督の勢いは止まりません。(アメリカでは『ヘルボーイ/ゴールデン・アーミー』は当たらなかったようだけれど、、、。)

◆関連リンク
『映像+ 5 VFXと特殊撮影の現場』(amazon)
 書籍ガイド / Book Guide

特集は最新CGを駆使したヴァーチャル・アクターによるVFX映像と、「仮面ライダー」「ゴーオンジャー」の特殊撮影現場。巻頭ではエイリアン、プレデ ター、シザーハンズ、ジュラシックパークからアイアンマンまで、キャラクターデザイン、造形を手がけた巨匠・スタン・ウィンストン追悼と、09年正月公開 の「ヘル・ボーイ/ゴールデン・アーミー」キャラ全部紹介。

No.5 — Cinefex日本語版.

無数の奇妙な 生物とファンタジーの世界を創るためにデル・トロ(Del Toro)は、メイクアップとアニマトロニック・エフェクトをDDTエフェクト・エスペシャルズ(DDT Efectos Especiales)に頼み、カフェFX(CafeFX)にビジュアルエフェクトを依頼した。

Ddt_efectos_especialesDDT EFECTOS ESPECIALES
 メキシコのSFXスタジオ

 

ギレルモ・デル・トロ監督『ヘルボーイ:Helboy』
JIVE AMERICAN COMICS

ヘルボーイ:プラハの吸血鬼 映画「ヘルボーイ2:ザ・ゴールデン・アーミー」(原題)アメリカ公開記念出版!! アメコミ『ヘルボーイ』シリーズ2年ぶりの7作目。世界の破壊者たる 己の運命を辿り彷徨うヘルボーイのプラハ、アフリカなど世界各地を舞台とした魔物との闘いを描くヘルボーイ・サーガ第2章の第2弾作品。

店主55才、玩具道(オモチャミチ)の光と影 : 高さ18センチのグリス・グリムリィ・ワールド。

当Blog記事
ギレルモ・デル・トロ(Guillermo Del Toro)監督『Pan's Labyrinth:パンズラビリンス(牧羊神の迷宮)』予告篇

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2008.12.08

■三谷幸喜監督 『ザ・マジックアワー:The Magic Hour』
  『ザ・マジックアワー』と『サンセット大通り』と『マルホランドドライブ』

Magic_hour_taneda オフィシャルサイト
種田さん(blog「三谷幸喜の、みちたりた1日」)
プロダクションノーツ
 美術監督アレクサンドル・トローレネル 

 三谷監督が、敬愛するワイルダーに取り組むなら、私はトローネルに挑もう(略)

 上記の言葉は、『ザ・マジックアワー』の美術監督 種田陽平氏の言葉。

 ここで美術監督の挑戦が宣言されているのが、『天井桟敷の人々』等の美術監督アレクサンドル・トローネル(Wikipedia)。残念ながら僕はほとんどこのブタペスト生まれのトローネル氏による美術を論ずるほど氏の作品を観たことがないが、Alexandre Trauner (Google イメージ検索)でデザイン画を観ることができる。

 映画『ザ・マジックアワー』の美術の素晴らしさにまずため息をついた。
 ノスタルジックなセットがとても良い雰囲気を出して、冒頭からもうこの映画独特の世界を見事に表現している。そしてそれは、プロダクションノーツに記されているこの映画のキーとなるこんな言葉にダイレクトにつながる。

 「まるで映画の世界。ここにいるといつも思うんです。あのビルも、あっちのホテルも、でっかいセットに見えません?」綾瀬はるかさん演じる鹿間夏子のセリフだ。
 一方ワイルダーの『サンセット大通り』では、撮影所で働く女性ベティーが主人公のシナリオライターといっしょにオープンセットを歩きながらこんなことを言っていた。
「この通りを見て!ベニヤづくりのまがい物の街よ。私は世界のどんな街並みよりも、この偽物の通りが好きなの」

 現実と虚構/現実と映画の狭間を描いた『ザ・マジックアワー』と『サンセット大通り』の関係を見事に表現したセリフである。

 『ザ・マジックアワー』の前半の素晴らしさには舌を巻いた。
 守加護(すかご)町のギャングの現実世界に、売れない役者 村田大樹が映画の虚構世界を混入させていく姿がとにかく凄い。50,60年代映画のギャングをリアルに描いた世界に、村田が幻の映画キャラクターとして迷い込むことによって生まれる極上のコメディ。
 笑いの本質は価値観の転倒だと言ったのは誰だったか知らないけれど、その本質を見事に描き出したシチュエーションコメディの傑作となっている。若干の設定の強引さも気にならないくらい凄みのある映画世界がスクリーンに現出する幸運な瞬間がとにかくこの映画の前半に溢れていた。

 守加護というケイタイがあるのにクラッシックカーが走るレトロな映画セットのような街で繰り広げられるセンス・オブ・ワンダー。三谷幸喜の本気がみなぎる。前半は世界コメディ映画の頂点に到達したような錯覚を持たせるくらい凄い(と言ったら言い過ぎだろうか(^^))。

Magic_hour 後半、もっとこの現実と幻想の狭間を過激に突き進んで欲しかったのだけれど、三谷はあくまでエンターテインメントとして踏みとどまって、感動話に持って行ってしまったのが実は残念でたまらない。

 とてもエンターテインメントの枠では収まりきらないワイルダーの傑作『サンセット大通り』に挑むのなら、もっとそのまま幻想と現実の拮抗へ脚を踏み込んでも良かったかも。

 そのチャンスはあった。村田大樹のマネージャー長谷川謙十郎が撃たれたまま生きているシーンである。この映画では極めて現実的な落ちがつくのだけれど、ここはそのまま、そこが映画世界と思いこんでいる長谷川が自分の現実の死を実感できずに生き続けるというシュールな展開にしてほしかった。ここをキーポイントにして、もうひとつの幻の『ザ・マジックアワー』が僕は観たかった。

◆ディヴィッド・リンチの『サンセット大通り』との関係

 同じ『サンセット大通り』にインスパイアされて制作されたのが、リンチの『マルホランド・ドライブ』である。『ザ・マジックアワー』は、いわば『サンセット大通り』を父とした『マルホランド・ドライブ』と姉弟の関係にあるのかもしれない。

 多くの映画的引用に満ちた三谷のこの映画には、『マルホランド・ドライブ』から引かれたシーンはたぶん一か所もない。ここから考えると、三谷は『マルホランド・ドライブ』を観ていないのかもしれない。もし知っていて、まるで雰囲気の違う「姉」『マルホランド・ドライブ』に挑むことも画策していたら、もしかしたらもっと幻想に寄った作品になっていたかもしれない。
 蛇足であるが、北野武の『TAKESHIS'』は、その『マルホランド・ドライブ』の子供のような作品。美輪明宏のヨイトマケの歌が、泣き女Rebekah Del Rioの「Llorando (Crying)」に相当する(全くとんでもない「子供」である)。いわば『TAKESHIS'』は『サンセット大通り』の孫である(^^;)。

◆関連リンク
マルホランド・ドライブ : そう。ハリウッドでは何でも起こり得るのさ!(2) - 映画のことならeiga.com 町山知浩氏によるディヴィッド・リンチインタビュー。サンセット大通りとマルホランド・ドライブについて。
独占!三谷幸喜、最後のインタビュー 三谷幸喜は、今、何を思うのか。 - BRUTUS - X BRAND
サンセット大通り (映画) - Wikipedia
  『ザ・マジックアワー』に市川崑監督がでているのも、『サンセット』のセシル・B・デミル監督の出演シーンによっているのでしょうね。
ビリー・ワイルダー監督『サンセット大通り』(amazon)

種田 陽平『TRIP for the FILMS ARTWORKS from”Shikoku” to ”The Magic Hour” featuring ”KILL BILL Vol.1”1998-2008』(amazon)

『ホット・セット 種田陽平 美術監督作品集』(amazon)
 

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2008.12.04

■映画予告編 『Star Trek』 『1408号室』 『2012』

Startrek2009 Star Trek - Trailer 2 -

 09.5/8全米公開。
 エンタープライズの建設中の映像がいい。まるで70年代のアメリカSF雑誌の表紙のような画。
 そしてスピーディーな展開。
 ワクワクする予告編に仕上がっている。

 すでにJ・J・エイブラムス監督の術中にはまっている(^^;)。でもやはりSF映画は画面にこんな華やかさがほしいものです。

「1408号室」オフィシャルサイト 予告編有。

 こちらはスティーブン・キング原作のホラー。
 既に公開がはじまっているけれど、記事にするのが遅くなり、すみません。

 キューブリックの『シャイニング』より怖そう。

2012 2012

ジャクソンは自分の 家族、自分自身の身を守るために必死で生き残る術を模索しはじめるが、大地震、火山の噴火、津波など次々と恐ろしい天災が地球を襲ってくる…。『インデペ ンデンス・デイ』や『デイ・アフター・トゥモロー』など、数々の大ヒットSF超大作を生み出してきたローランド・エメリッヒ監督の新作パニック映画。

 こちらは派手さで鳴らすエメリッヒ監督の新作映像。
 壮大な規模で、シンプルな(ある意味芸のない)巨大な話を撮るエメリッヒがハルマゲドン映像をどう撮るかが注目点かな。
 予告編はなかなか荘厳な雰囲気が出てます。

◆関連リンク
webDICE - 骰子の眼 - この恐ろしさをどう表現したらよいのか…スティーブン・キング原作『1408号室』

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2008.11.26

■マルク・キャロ監督『ダンテ01:DANTE 01』予告編

Photo_3 YouTube - DANTE 01 - Trailer
Dante 01 (2008) Marc Caro (IMDb)
 ビデオレンタル屋で手に取った聞きなれないタイトルのSFのDVD。
 あのマルク・キャロ監督の2008年の新作。なんと日本未公開!なんで!

 マルク・キャロと言えば、あのジャン=ピエール・ジュネ(Wikipedia)と共同で傑作『ロスト・チルドレン』を撮ったフランスの監督。ジュネ監督が『エイリアン4』でハリウッドへ行ってからは、日本ではキャロ監督作は公開されていない。ジュネ監督が『アメリ』でメジャーになっていくのと対照的で、どうしたんだろうと思っていたら、、、。

Marc Caro (IMDb)

  1. Dante 01 (2008) 
  2. Exercice of Steel (1998) (TV) 
  3. Cité des enfants perdus, La (1995) 
    ... The City of Lost Children (USA)
  4. KO Kid (1994) 
  5. Delicatessen (1991)

 フランスでも短編の”Exercice of Steel”という作品があるのみ。
 この映画、フランスでは今年の初めに公開されていたらしいけれど、日本ではついに未公開でDVD化。
 レンタル屋でも新作の棚の片隅にDVDが一本だけひっそりと入荷。
 『ロスト・チルドレン』のいかがわしさに泣いたファンは、このDVDは必見かも。 

◆08.11/30追記
 DVD、本日観ました。
 宇宙監獄の単調な絵柄の映像と、いまいち緊迫感のない物語に、思わず爆睡しました。
 ラスト、壮大なビジョンもちょっと独りよがりだし、はずしました。

 というわけでお薦めできませんが、キャロ&ジュネ監督作らしい役者とか、ファンにはちょっとだけ嬉しい作品、でも実は劇場公開は辛い、DVD販売で正解な映画かも。

◆関連リンク
ジャン・ピエール・ジュネ&マルク・キャロ監督『ロスト・チルドレン』(amazon)
マルク・キャロ監督『ダンテ01』(amazon)
ZOMBIE手帖ブログさん:宇宙刑務所『DANTE 01』のスチール
DANTE 01 - Google 検索
ジャン=ピエール・ジュネ - Wikipedia
JeanPierreJeunet.net(Official Website)

エイリアン4  Alien: Resurrection (1997年)
アメリ  Le Fabuleux Destin d'Amélie Poulain (2001年)
ロング・エンゲージメント  Un long dimanche de fiançailles (2004年)

Exercice_of_steel Marc Caro "Exercice of Steel"

 

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2008.11.25

■ブルーノ・メルル『変態“ピ”エロ』予告編

00 ブルーノ・メルル『変態“ピ”エロ』予告編
カンヌ映画祭のオープニングで会場混乱!? 『変態“ピ”エロ』(webDICE - 骰子の眼 -).

 本作は2007年カンヌ映画祭“批評家週間”の栄えあるオープニングを華々しく飾った。しかし、およそ115分の本編終了後には会場を混乱の極みに陥れ、観た人の多くが鈍い衝撃に愕然とし、物語をどう解釈していいのか、そして、映画そのものに対してどう反応していいのかまったくわからずに、ただ呆然と映画のエンドロールを眺めるしかなかったという。(略)野心的な実験精神と豊かなエンターテインメント性とを併せ持つ、新しい世代のデヴィッド・リンチが、フランスから誕生した

UPLINK X | 『変態“ピ”エロ』

製作:レ・フィルム・ドゥ・レキン
監督・脚本:ブルーノ・メルル
共同脚本:エマニュエル・デストルモウ

あまりにも理不尽で不可解な密室誘拐監禁劇。
“ピ”ことピエール・フォレ(ミカエル・ュン)は、TV局で公開番組の収録前にスタジオの観客を盛り上げることを職業とするエンターテナー。
(略) 幾度となく突然出現する謎の怪力男。
その怪力男に殺されても殺されても蘇る不死身のピエール。
彼が死ぬ度に現れる、遊泳する魚の群れ。
ベッドに横たわる白ばんだ男の硬直死体。
アパートメントを包囲する警察・機動隊と、電話の向こうの大統領。
どう見ても動きが一拍遅いドッペルゲンガー男。
太陽の燦燦が輝く青天のもと微笑みかける少女。
ピエールが盛んに話しかける、姿見せぬ男(たち)。

 この紹介文を読んでいると、なんか素晴らしくシュールなイメージが頭の中に展開するんですが、、、。奇想映画の傑作になっていることを祈るばかりです。

 デヴィッド・リンチ禁断症状の貴方(私?)にお薦め(?)。

◆関連リンク
ブルーノ・メルル『変態“ピ”エロ』(amazon)
 あと2ヵ月ほどでDVDも予定されている。地方の私はこちらを待つしかないか。
Bruno Merle hero - Google イメージ検索

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2008.10.14

■原恵一作『クレヨンしんちゃん嵐を呼ぶアッパレ!戦国大合戦』
山崎貴監督で実写化『BALLAD(バラッド) 名もなき恋のうた』

Photo 草彅&ガッキーで「しんちゃん」実写化  スポニチ

 メガホンをとるのは、山崎貴監督。(略)時代劇映画「BALLAD(バラッド)―名もなき恋のうた―」(09年9月公開)が製作される。原案は人気アニメ「クレヨンしんちゃん」の劇場版第10作原恵一監督「―嵐を呼ぶ アッパレ!戦国大合戦」(02年)。(略)

2002年 文化庁メディア芸術祭 アニメーション部門 大賞
  クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ アッパレ! 戦国大合戦

原恵一受賞の言葉
 私は今回のクレヨンしんちゃんの映画で、かつて日本人がもっていたと思われる、誇りとか心の格好良さを何とか自分なりに再現したいと思いました。(略)

贈賞理由
(略)この『嵐を呼ぶ アッパレ!戦国大合戦』も、しみじみと味わい深い作品に仕上がっている。 子どもを活躍させながら、子どもの観客に媚びていないのがよく、そのていねいな仕事を高く評価したい。

クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ アッパレ!戦国大合戦 - Wikipedia

 このニュースは最初あの『クレヨンしんちゃん』が実写映画化とびっくりするとともに、それがあの『嵐を呼ぶ アッパレ!戦国大合戦』と知って、山崎監督の着眼に感心。「三丁目の夕日」を実写化と聞いた時も凄く驚いたけれど、『ALWAYS』の作品としての成功に舌を巻いた記憶。
 今度も原恵一の組み立てた物語の実写化で、日本映画としてひさびさに合戦の素晴らしい、そしてすがすがしい侍の映画ができる予感。

 できればタイトルは原恵一監督がこだわったという『青空侍』にすれば良いのに。もしこのタイトルを使わないにしても物語の中では是非このキーワードは使ってほしいもの。

 今回のニュース記事では「原案」とあるが、それが果たして「原作」なのか、「シナリオ」原恵一なのか。僕は実写向けに原恵一がリライトした『青空侍』を観てみたい。

 『河童のクゥ』が秀作だったのにあまりヒットしていない様子なので、次回作が心配な原恵一監督。この山崎貴の着目によって、原恵一監督の才能がスポットライトを浴びることを切に願うものである。

◆関連リンク 当Blog記事
・Animation Director HARA  浜野 保樹編『アニメーション監督 原恵一』.

 原恵一の言葉
 『アッパレ戦国大合戦』で私は、格好いい日本人を描きたいと思いました。それも見た目の格好良さではなく、心の格好良さを目指したつもりです。どうも最近の日本人は自分も含め、何だか格好悪い。でも、昔の日本人はもっと格好良かったのではないか?もっと覚悟が出来ていて、さわやかで・・・・・・などと考えながら作った映画です。

 侍としての清々しい日本人像の復権。これがこの作品の実写映画化に望まれているものである。

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2008.09.25

■シュールコント作家・内村宏幸
 「笑う犬2008秋」一夜限り復活 & サラリーマンNEO


せつないプリン: 犬、久々に遠吠え(放送作家・内村宏幸氏Blog)

脈々と受け継がれてきたフジテレビの優秀なコント制作チームの仕事ぶり は、今も変わらず見事である。

2008 秋 フジテレビ 特別番組発表資料|笑う犬2008秋 - フジテレビ

2008年9月30日 22:30~23:24 
・左遷サラリーマン「小須田部長」は昔から転校を繰り返していた!? 「小須田中学生」
・“謝罪会見”が何かと話題の今日この頃…本当の謝罪を教えてあげます! 「関東土下座組2008」
・あの「ミル姉さん」が、今の世の中をぶった斬る! 「帰ってきた!ミル姉さん」

ミル姉さんが案内役「笑う犬」一夜限り復活 - Yahoo!ニュース.

 かつて大ヒットしたバラエティーが30日、一夜限りの特番「笑う犬・2008秋」(フジ、後10・30)として復活する。(略)今回も番組の案内役はもちろん「ミル姉さん」。(略)
 左遷続きの部長の過去を描く「小須田中学生」や、海の家でナンパ指南をするが実は女性との交際経験がない「葉山先輩」など、懐かしの人気キャラが満載だ。

 なんと大好きだったコント番組『笑う犬』が10年ぶりの復活。
 この番組のシュールなコントが忘れられない。特に凄味があったのが、『ビルマの竪琴』のパロディにして不可解極まりない『奈良の竪琴』。あそこまでシュールレアルなお笑いを僕は知らない(^^;)。(Youtubeへリンクしようと思ったけれど、ないんですねー、『奈良の竪琴』(泣))

 この番組のメインライターが放送作家・内村宏幸氏。
 そしてその内村氏の現在進行形の仕事が、NHKの『サラリーマンNEO』。

 これがまたシュールでいいんですよねー。
 ほとんど笑う犬のあのタッチが毎週楽しめて、至福の日曜23時。

 でも今週末でSEASON3も今週末で最終回。

三谷幸喜Special(『サラリーマンNEO』公式HP )
せつないプリン: 巨匠からの言葉

本人から番組に出たいという話があり、スムーズに収録も行われたとは言え、正直、三谷さんがどんな感想を持ったのか気になっていたので、この記事の内容は、ほんとにありがたい、そして恥ずかしい、申し訳ない。
最後の方は、思わず涙が出そうになりちゃんと読めなかった。

 しばらく前になるけれど、三谷幸喜が喜々としてNEOに出ていたのも良かった。
 『ザ・マジックアワー』のキャンペーンの一環だったはずだけれど、めちゃくちゃその映画を茶化した内容が○でした。

 次は内村宏幸脚本でシュールお笑い映画はいかがですか? >>三谷監督殿(^^;)。

◆関連リンク
YouTube - 「笑う犬」
Vol.60 内村宏幸さん(前編) 【1】テレビが大好きだった少年時代: 有名人ブログ:ココセレブ:Specialインタビュー
『サラリーマンNEO SEASON-2 DVD-BOX I』(amazon)
『サラリーマンNEO SEASON-1 DVD-BOX I』(amazon)
『サラリーマンNEО―内村宏幸オリジナルコント傑作集』(amazon)

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2008.09.21

■デヴィッド・ブラザーズ,クリスピン・グローヴァー監督
  スティーブン・C・スチュワート脚本主演
  『It is Fine. Everything is Fine!』

Everything_is_fine_crispin 先週末に金沢で上映されたこの映画、素晴らしい傑作であったらしい。ネットでの評判がとにかく凄い。
 特殊な興行形態であるため、日本で観たことのある観客は、カナザワ映画祭2008の会場にいたわずか百数十名のみ。そして今後、DVD等の発売の可能性はなく、日本での公開が再びあるか、まったくわからない。まさに幻のカルト映画の誕生である。

 なんとか都合を付けて観に行くべきだったと悔やんでも後の祭り。そこでネットでの感想リンク集です。
 
映画評論家緊張日記:カナザワ映画祭2008 フィルマゲドン(柳下毅一郎氏HP)

ぼくは字幕を担当したのだけれど、It is Fine. Everything is Fine!を見るのはこれがはじめて。話は知っていたのだが、まさかあんなイメジャリーが登場するとは思わなかった。度肝を抜かれたとはこのこと。

 It is Fine. Everything is Fine!はすさまじい情念の映画だった。一生に一本しか作れない類の映画だと思うけれど、What is it?もやはり一生に一本しか作れない映画(略)

a day in the life of mercy snow(殊能将之氏HP)

 間違いなく今年のベストワン映画である。

 いや、わたしの見た範囲でいえば、ここ10年のスパンで考えても指折りの傑作だと思う。これほど心ゆさぶられ、感動させられる映画はめったにない。必見中の必見!

クリスピン・グローヴァーさんを呼んで下さい!!(古泉智浩氏Blog)

主役のスティーブン・C・スチュワートさんがシナリオもお描きになって、撮影が終わった途端1ヵ月後に亡くなってしまうという、文字通り命がけで作られた映画です。一人の身障の男が人生の全てを賭けて、魂を焦がして作られた凄まじい狂気に満ち満ちた圧倒的な作品でした。

クリスピン・グローヴァーの「ビッグ・スライドショウ」in カナザワ映画祭(Blog Simply Dead)

 『What Is It?』はまさに「なんだこれは?」と観た者を唖然とさせる空前絶後のアートフィルムだったし、『It Is Fine ! Everything Is Fine.』に至っては、その場にいた観客全員の魂を揺さぶる未曾有の大傑作だった。

2008-09-16 (Blog The Texas Chainsaw Suicide)

「ほうほう、どんなに素晴らしいのかな」とちょっと上から目線で見始めた自分が、映画を見ている間ずうっと体中を駆け巡る多幸感のせいで、知らず知らずの内に口からよだれが垂れていた程(俺ヤバイ)。

『It is Fine! Everything is Fine.』は、世は全てこともなし(Blog いつか想い出す日々)

 『It is Fine! Everything is Fine.』の後に観た渡辺文樹監督作品のせいもあるけど、今後、どんな映画を観れば人間を描いていると思えるのだろうか?(略)
 私の中では、『It is Fine! Everything is Fine.』は、異形の映画として、燦然と輝き、記憶に残り続けると思う。間違いなく超傑作だ。その魅力は、カルト・オブ・カルトとして、百年経っても色褪せないと思う。

◆関連リンク
It Is Fine. Everything Is Fine! (2007)(IMDb)

Directors:David Brothers, Crispin Glover
Writer:Steven C. Stewart

 この傑作を監督しているのは、クリスピン・グローヴァーと、もうひとりデヴィッド・ブラザーズがクレジットされている。デヴィッド・ブラザーズは『What is it?』のセットを担当している美術畑の人で、監督としてはこの作品が初クレジット。
 クリスピン・グローヴァーとどのように分担してこの映画を撮ったのか、知りたいところ。
Everything is Fine! crispin - Google イメージ検索
YouTube - It is Fine! Everthing is Fine. Crispin Glover Trailer....
 予告編だけれど、たぶんこの映画のタイトル。

当Blog記事
カナザワ映画祭2008 フィルマゲドン
クリスピン・グローヴァー ビッグ・スライドショウ
“IT”トリロジー 『What is it?』 『It Is Fine! Everything Is Fine.』

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2008.09.17

■ティム・バートン監督『不思議の国のアリス』9月撮影開始

ティム・バートン監督版『不思議の国のアリス』はイギリス南西部で撮影

 ティム・バートン監督(略)の「不思議の国のアリス」が、イングランド南西部デヴォン州にある港湾都市プリマスで撮影が行われることが明らかになった。
(略)撮影は9月から2週間行われ、(略)出演がうわさされていたジョニー・デップがいかれ帽子屋役で出演すると書かれている。

 本作は、『ベオウルフ/呪われし勇者』のようにモーションキャプチャー・アニメーションと実写を融合させて3D映画化するもの(略)

Burton To Respect Alice's Essence.
(SciFiWire『不思議の国のアリス』に関するバートン インタビュー)

It's just such a classic, and the imagery is so surreal.
I've never seen a version where I feel like they got it all.
The stories are like drugs for children, you know?

 ティム・バートンとしては、今までの映像化作品が充分なものでなく、実写と3D-CGの融合で新たなシュールレアルなイメージを構築する、ということのようです。
 ティム・バートンでは『シザーハンズ』が一番好きなのだけれど、あのタッチと『チャーリーとチョコレート工場』の極彩色のアート感覚で幻覚に溢れた『不思議の国のアリス』が撮られたら、なかなか凄いかも。

 Alice in Wonderland (2010)(IMDb)によると、2010.3/5公開とのこと。期待したい。

◆関連リンク
「不思議の国のアリス」もう一人のプロダクションデザイナー?
ティム・バートンJP:アリス姿のミア・ワシコウスカ
 (ティム・バートンJP) さらに詳細はこのマニアックなサイトをご覧ください。

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2008.09.15

■黒澤清監督『トウキョウソナタ』予告篇

Tokyo_sonata 「トウキョウソナタ」公式サイト
2008年カンヌ国際映画祭受賞作品!
     (webDICE - 骰子の眼 -)

舞台はトウキョウ。線路沿いの小さなマイホームで暮らす、4人家族のものがたり。 お父さんもお母さんも大学生のお兄ちゃんも、小学生6年生のボクも誰にも言えない秘密がある。お父さんはリストラされ、お母さんはドーナツを作っても食べてもらえない。お兄ちゃんは、アメリカ軍に入隊することに!? そしてボクは、こっそりピアノを習ってる。

9月27日、恵比寿ガーデンシネマ、シネカノン有楽町ほかにて全国ロードショー

映画「トウキョウソナタ」公式ブログ

黒沢清監督のトークショー実施!
【日時】 8/30(土)15:10〜17:10
【場所】 仙台フォーラム

 公式HPには画面の小さい予告編しか掲載されていない。大きい画面の予告編は公式ブログの右上「作品情報」をクリック。
 映像的には、今回あまり冴えがある予告にはなっていません。
 でも物語はしっかり黒沢清している風。

 今回の作品は、オーストラリア出身のマックス・マニックスという人の脚本が先にあり、黒澤が監督として抜擢されたらしい。そして黒澤テイストに、というプロデューサーの依頼で脚本がリライトされた。クレジットで脚本は、黒澤清とマックス・マニックス、田中幸子となっている。
 08年カンヌ国際映画祭“ある視点”部門審査員賞受賞作。

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2008.09.13

■カナザワ映画祭2008 フィルマゲドン
クリスピン・グローヴァー ビッグ・スライドショウ “IT”トリロジー
  『What is it?』 『It Is Fine! Everything Is Fine.』

What_is_it
クリスピン・グローヴァーのビッグ・スライドショウ
  (カナザワ映画祭2008 フィルマゲドン|かなざわ映画の会)

9月13日(土)18:00
・ビッグスライドショウ ・『What is it?』上映 ・Q&A ・サイン会
9月14日(日)18:00
・ビッグスライドショウ ・『It Is Fine! Everything Is Fine.』上映 ・Q&A ・サイン会

全米で評判のビッグ・スライドショウが金沢にやってくる!!
これまで誰も見たことのないイメージの連続、片時も目が離せない!

『What is it?』
2005年/監督・脚本・出演:クリスピン・グローヴァー
世間一般の主流ではない視点から世界を見つめるクリスピン・グローヴァーの“IT”トリロジー3部作の第1作。ダウン症の人々とカタツムリのダーク なファンタジー冒険劇。グローヴァー自身も全てを裏で操る“神”の役で出演。ハリウッド1のエキセントリック俳優といわれるグローヴァーの湧き溢れる妄想 が炸裂した過剰な監督デビュー作。

『It Is Fine! Everything Is Fine.』
2007年/監督:クリスピン・グローヴァー、デヴィッド・ブラザーズ
(略)ロングヘアーの女にフェティッシュな欲望を抱く障害者が犯す犯罪とは? 幻想のフィルムノワールで精神と肉体のハンディキャップを描く。主演のスティーブン・C・スチュワート自身の半自伝的作品。数多くのファスビンダー作品に 出演したM・カルステンセン、そしてグローヴァーの両親も出演している。

映画評論家緊張日記: What is it ? (2005)
(その他 カナザワ映画祭2008フィルマゲドン 2007年映画ベスト10)

  映画はダウン症の患者たちがくりひろげる愛と憎しみのドラマにグローヴァー自身が演じるシャーリー・テンプル=神=auteurが君臨する地獄世 界がからむというストーリーを説明しろと言われても困るのだが面白いかと訊ねられるとこんなに面白いものはないという強烈きわまりない映画。

 柳下毅一郎氏のこの記事を読んでから強烈な印象が残っていたクリスピン・グローヴァーの映画が、今この瞬間金沢で上映されている。本人によるスライドショウと、字幕翻訳の柳下毅一郎もゲストとして登場。行きたかったけれど行けないので、ここで妄想鑑賞(^^;;)

YouTube - Crispin Glover - "What it is and How it is Done."
 スライドショウの映像(たぶん)。今日金沢でもどうような雰囲気だったのでしょうか。そして映画は以下。

What is it? 予告編 (公式HP
 この記事のトップに引用した画像が第一作目の予告編映像。これ、なかなかスタイリッシュで気合が入ったいい映像と編集になっています。でも映画の内容は、どんなんなのだろう。

It_is_fine_everything_is_fine_2YouTube - Crispin Glover Film "It's Fine" Trailer
 Trailer 2 Trailer 3
 こちらは予告編からして既にかなり変。そして過激なので18歳未満の方は注意(^^;)。
 第一作とは随分と予告の雰囲気も変わっている。
 右がその映像の引用。この画像は上のWhat is it?と近い雰囲気に観えるけれど、まるで予告は別物(?)です。

 クリスピン・グローヴァー(Crispin Glover(IMDb))って、寡聞にしてよく知らなかったのだけれど、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』での主人公の冴えない変人な父親しか思い浮かばなかったが、フィルモグラフィを観ると、同じゼメキスの3D-CG映画で『ベオウルフ』の奇怪なグレンデルもやっていた。全く気が付かなかった。
 どちらも怪演であり、下の関連動画を観てもなかなか異様な人である。
 これを機にDVDが出ることを祈りたい。もしかしたら今回を逃すと、二度と観ることができないシロモノかもしれない。

◆関連リンク
YouTube - Crispin Glover "Clowny Clown Clown"
 これ、グローヴァーのオリジナル曲みたい。たぶん自身が監督したPV。
YouTube - Crispin Glover's house
 これ、クリスピン・グローヴァーの自宅訪問インタビュー。古い館に住むマッドな俳優。ジャガーのクラッシックカーを自慢する姿がカワイイ。
 他にもYoutubeにインタビューや彼の登場する作品のシーン等、映像がある。
・Big Slideshow今後の予定
Crispin Glover - Wikipedia

今日はビッグ・スライドショウもあるよ! - かなざわ映画の会の日々是映画
webDICE - 骰子の眼 - 『カナザワ映画祭2008 フィルマゲドン』まもなく開幕
ハリウッド俳優・グローヴァーさん招き監督作品上映&スライドショー - 金沢経済新聞.

「この作品は、ハリ ウッド的なシステムと対極にある。ハリウッド作品は観客に嫌な思いをさせないのが身上だが、この作品はその逆で、見た人の心を乱すように作った。数多くの タブーを盛り込んであるので、作品を見た人には、そのタブーについて『What is it?(これは何だ?)』と自分の頭で考えてほしい。タブーは文化によって異なるので、米国とは文化が異なる日本でこの作品がどのように受け止められるか を非常に楽しみにしている」(グローヴァーさん)。

Crispin Glover作品(amazon)

当Blog記事
・ロバート・ゼメキス監督『ベオウルフ/呪われし勇者』

◆クリスピン・グローヴァー ビッグ・スライドショウ 感想リンク
 9/14以降、実際に観られた方のレビューを追記します。
いつか想い出す日々さん 『What is it?』は正に何じゃこりゃ!?

(略)いうなれば『八日目』を下世話な方向にフルスロットルでかっ飛ばして、デビット・リンチ監督的味わいを大さじどころかちゃんこ鍋で山盛りに加えたような映画だ。
(略)『It's fine! Everything is fine.』は、『チャーリーズ・エンジェル』の主演料で作った映画だから、 「バカ映画に出た罪滅ぼしに、お金を有効利用しようと思ったかも」 て感じのこともいっていた。

 

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2008.09.05

■『ピアノチューナー・オブ・アースクエイク』予告編
   & 回顧展『ブラザーズクエイの幻想博物館』

Piano_tuner_earthquakes_2『ピアノチューナー・オブ・アースクエイク』
  公式サイト
BLOG
         (ひねもすのたりの日々経由)

 ティモシー・クエイ、スティーヴン・クエイの双子の兄弟による実写と人形アニメを融合した新作映画がやっと日本で公開(10/18シアターイメージフォーラム)。製作総指揮がテリー・ギリアムという濃い取り合わせ。

 作品の原案となったのは、幻想文学の巨匠ボルヘスが「完璧な小説」と呼んだ、ビオイ・カサーレスの「モレルの発明」、そしてルセールの「ロクス・ソルス」

 美しい歌姫マルヴィーナの声に魅せられた天才科学者ドロスは、彼女を誘惑して、自らが発明した奇妙な演奏機械人形のコレクションに加え、それによって破壊的なオペラ演奏会を行おうと企てていた。

 まだ日本版公式HPには予告編が公開されていないけれど、Youtubeにありました。

 そして公式HPで紹介されているテリー・ギリアムの言葉。なかなかクエイ兄弟の退廃をうまく表現しています。

私はアメリカ人としてヨーロッパのデカダンスの虜になりたかった。
クエイ兄弟の作品世界は私をうっとりさせる。
なぜだかわからないけれど、きっと彼らがアメリカから来て
私よりずっと深くヨーロッパへ入り込んでしまったからだろう。
                        テリー・ギリアム
(イギリス「ガーディアン」アニメーション・オールタイム・ベスト10より)

 この元記事が探してみたらありました。
 Terry Gilliam picks the 10 best animated films of all time |Film | The Guardian

 ギリアムがオールタイムベストアニメーションを選定している。シュヴァンクマイエルは「対話の可能性」、クエイは「ストリート・オブ・クロコダイル」が挙がっている。

クエイ回顧展『ブラザーズクエイの幻想博物館』上映詳細決定!

シアター・イメージフォーラム(東京・渋谷)で(略)日本初公開作品となる『ソングス・フォー・デッドチルドレン』(テートモダン企画協力)、 アダム・クーパーとのダンスコラボ作品『デュエット』『サンドマン』など貴重な作品を 一挙上映!!

 「ピアノチューナー・オブ・アースクエイク」公開記念
  クエイ映画祭「~ブラザーズ・クエイの幻想博物館~」 | UK-JAPAN 2008

10月4日(土)~17日(金) 上映予定作品:
『人工の夜景』 『ストラヴィンスキー:パリでの日々』
『レオシュ・ヤナーチェク』 『ヤン・シュヴァンクマイエルの部屋』
『ギルガメッシュ/小さなほうき』 『ストリート・オブ・クロコダイル』
『失われた解剖模型のリハーサル』『櫛』『アナモルフォーシス』
『スティル・ナハト3』 『ベンヤメンタ学院』
『DUET: Variations on the Convalescence of ”A”』
『THE SANDMAN』 『SONGS FOR DEAD CHILDREN』
『イン・アブセンティア』 『ファントム・ミュージアム』

 クエイ兄弟、初の日本での回顧上映。
 「ストリート・オブ・クロコダイル」すら一度ダゲレオ出版からビデオが出ただけで、DVDの国内版が出ていないので、これはファンには嬉しい上映会。「ポップに魔窟」ブラザーズクエイの衝撃を体感ください。

◆関連リンク
YouTube - piano tuner earthquakes インタビューや予告編他ver.
Brothers Quay: Stop Animation - Street of Crocodiles
 「ストリート・オブ・クロコダイル」もYoutubeで観られる。
アドルフォ ビオイ・カサレス『モレルの発明 (叢書 アンデスの風)』(amazon)
レーモン ルーセル『ロクス・ソルス』(amazon)
『Phantom Museums: Short Films of the Quay Brothers』(amazon)

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2008.08.18

■クリストファー・ノーラン監督『The Prestige:プレステージ』

Prestige プレステージ (映画) Wikipedia 公式HP

 クリストファー・プリーストの世界幻想文学大賞受賞作『奇術師』の映画化。

 以前読んだプリーストの原作にかなり忠実&映画としてもなかなかの傑作。クリストファー・ノーラン監督、きっちりしていて話の運びもとてもうまい。『ダークナイト』も楽しみ。

 ディヴィッド・ボウイのニコラ・テスラは非常に常識人として描かれていた。実物から離れても、映画は絵的にもっとマッドに描いていても良かったと思う。なにしろあんなものを発明してしまうのだから。

◆関連リンク
・新戸雅章氏のHP 発明超人ニコラ・テスラ
テスラの著作特許(もしかして自筆の絵?)
 そしてテキスト "World System of Wireless Transmission of Energy"
薬試寺美津秀 日本唯一にして、最強のテスラコイル・パフォーマーとか。

 テスラコイルの研究を独学、自費で続け、2001年、人気ロックグループTUBEのツアーでは7m長の稲妻放電発生に成功。(略)
 2006年、世界クラス(東洋最大)のテスラコイルを製作。神奈川県川崎市で開催された「ニコラ・テスラ生誕150年記念イベント」で公開し、絶賛を博した。2007年には、映画「プレステージ」試写会イベントで、マジックとのコラボレーションに挑み、見事成功させた。

 テスラ・コイル実演動画  Youtube Tesla coil 音と同期する火花
 映画ではたぶんSFXだったあのテスラ・コイルの実物映像がいろいろ見えます。

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2008.08.11

■フランク・ミラー:FRANK MILLER監督
   『ザ・スピリット:The Spirit』予告編

The_spiritsThe Spirit - Trailer 2
The Spirit(公式HP)

It is the story of a former rookie cop who returns mysteriously from the dead as the SPIRIT (Gabriel Macht) to fight crime from the shadows of Central City. His arch-enemy, the OCTO ...

 フランク・ミラーの初単独監督作。

 デジタル合成とノワールの融合、という感じで渋くてポップな仕上がりになっている。
 コミックに続き、映画でも映像に革新をもたらすことができるのか。とかくデジタル処理は奇をてらい過ぎると、陳腐に見えるだけに期待半分、不安半分。特に右の写真の上から3番目。人物の映像に枠線が入れられている。これがどこまで成功しているか。
 2008年のクリスマスシーズンに公開。

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2008.07.20

■Tarsem Singh:ターセム・シン監督
  『The Fall:落下の王国』日本版オフィシャルサイト

The_fall_rakka_no_oukoku
映画「落下の王国 - The Fall -」オフィシャルサイト

 匿名の方のコメントで知ったTarsem Singh監督『The Fall』の日本版公式サイトがオープン。

 どうです、このサイトの画像。超絶美しい映像が切り抜かれています。
 そしてこの邦題の素晴らしいセンス。現代のシンプルさよりもこちらの方がイマジネーションをかき立てます。配給会社のご担当の方の感覚に感服しました。

 まだサイトのコンテンツはほとんど入っていませんが、これから9月の公開に向けて充実していくのを楽しみに待ちたいと思います。この画像だけでも紹介の価値があるかと思い、掲載しました。公開される劇場は今のところ東京だけしか記載されていませんが、是非とも全国各地の上映が決まってほしいものです。

◆関連リンク
・Apple - Trailers - The Fall - Trailer (公式HP) 08.5/9公開
・The Fall (2006) India / UK / USA
ターセム・シン監督 『ザ・セル』

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2008.07.17

■長編8ミリ怪獣映画
  山本拓監督『イチモツ』 上映会 開催

Ichimotsuhorz
山本拓監督『イチモツ』上映会 8月2日(土)@新札幌サンピアザ劇場

 (略)欲しい映像を手に入れるためにはフィルムを選ぶしかなかっただけだ。
 撮影された8mmフィルムは、現像所が国内に存在しないためドイツに空輸された。そのリール数、実に190本。(略)

 驚嘆すべきは、この作品が『ジョーズ』や『トレマーズ』といった怪物映画の系譜に連なる、人食い巨大亀退治の映画ということだ。この時代にあえて見せる、人智を越えた存在との格闘とはいかなるものか。そして登場人物が抱える運命とは。これこそがこの作品の最大の鍔迫り合いであると言えよう。

 8mmフィルムの現像って、既に国内ではできなくなっているんですね。知りませんでした。ドイツへ空輸とは、自主映画界も大変なことになってます。

 mixiの足跡から辿って見つけた面白そうな自主映画。
 タイトルのインパクトありますが、予告編映像もなかなか。8mmの質感とディジタル合成のメリハリとアナログで迫力のある音楽が独特の雰囲気を作りだしています。

 札幌ではとうてい行けませんが、DVD出ているようなので、いつか見てみたいものです。

◆関連リンク
アマチュア映像作家のウラ梁山泊!?“映像温泉芸社”

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2008.07.08

■Edward Burtynsky : エドワード・バーティンスキー監督
『Manufactured Landscapes : いま ここにある風景』公式サイト 

Manufactured_landscapehorz
Edward Burtynsky - Google イメージ検索より

映画『いま ここにある風景』公式サイト
参加方法|あなただけの“いまここにある風景”募集!

異様さ、残酷さをたたえながらも、圧倒的な美しさで私たちを魅了する“マニュファクチャード・ランドスケープ”。カナダ人写真家のエドワード・バーティンスキーが、産業の発展によって著しくその姿を変えてしまった風景を撮影する姿を追ったドキュメンタリー

映画公式サイトでは、「あなただけの“いまここにある風景”」と題して、一般の読者から風景写真を公募し、応募者に名前入りのオリジナルURLを発行。投稿された写真が映画公式サイトのTOPページを飾るという特集企画を展開。

 映画情報サイトcinemacafeを運営している株式会社カフェグルーヴさんよりメールで紹介いただきました。
 「異様で残酷なのだけれど美しい光景」という、とても奥深いものが描かれているようです。工場萌えと似て非なる重いテーマ。

 タイトルは、直訳の『製造物 山水図』とかの方が、コンセプトは伝わりやすかったのかもしれない。『いま ここにある風景』は、Manufactured Landscapesの表現からは、遠いものに思えるのだけれど、、、。

 今週の今ここ

 一般から応募された日本の風景がここで見られる。
 しかし産業で腐敗した美しい日本の情景が観られるかと思ったら、残念、ただの風景写真ばかり。この映画が投げかけている課題を理解しない(たぶん)日本人の撮った写真が複数並んでいる。これもある意味、ひとつの産業により汚染された日本の“いまここにある風景”と言えるのかもしれないが、写真のテーマは大きく逸れており、がっかり。

◆関連リンク
 というわけで、エドワード・バーティンスキー氏の写真へのリンク他です。
Edward Burtynsky [ Photographic Works ]
・View the Worldchanging.com Introduction Video
 この写真家のコンセプトがよくわかります。
YouTube - Manufactured Landscapes
 映画予告編。日本の公式サイトの映像が小さすぎるので、探してみたが少し大きいくらいのものしか見つかりませんでした。
YouTube - Manufactured Landscapes -- Edward Burtynsky
 監督本人が写真を紹介するカナダの番組
YouTube - Opening shot of documentary Manufactured Landscapes
 これは映画の冒頭。うーん、リンクを張っていいのだろうか。映画を観る前の方はクリックしないでください。

Edward Burtynsky: DVD『Manufactured Landscapes』(amazon)
 既に米国版はDVDが出ていて、日本のAmazonが扱ってます。リージョンにご注意。

Edward Burtynsky: 写真集『Manufactured Landscapes』(amazon)

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2008.07.07

■予告編 Scott Derrickson:スコット・デリクソン監督
  The Day the Earth Stood Still
  地球の静止する日

The_day_the_earth_stood_still The Day the Earth Stood Still
        (Apple Trailers)

 以前からニュースになっていたロバート・ワイズ監督の1951年の名作『地球の静止する日』のリメイク版の予告編が登場。

 シャープな映像が展開されていますが、このタッチが果たしてあの『地球の静止する日』のイメージを再現できるのかどうか。見ものです。

 予告編にはクラートゥとゴートが登場しているので、まだその姿を観たくない人は、ご注意を。

◆関連リンク
キアヌ・リーブスが古典SF「地球の静止する日」リメイクに主演 eiga.com

当Blog記事 ・新刊メモ『地球の静止する日

Kabluey ◆おまけ

Kabluey この奇抜な絵も面白い。

 

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2008.07.04

■デヴィッド・リンチ『マルホランド・ドライブ』
  TV版(?)パイロットフィルム!!
  David Lynch Mulholland Drive - Deleted pilot material

Mulholland_drive_pilot YouTube - mulholland dr. deleted pilot material 1/2
mulholland dr. deleted pilot material 2/2
Mulholland Drive - Pilot Tribute 

 これ、ファンには嬉しい!!
 定点観測で、Youtubeを検索してたら、あのリンチの最高傑作、『マルホランド・ドライブ』のパイロットフィルムがありました!!しかも別ヴァージョンで3本。

 確かに冒頭出たあの刑事のシーンや、犬のソファの前で電話する男など、観たことのないシーンが発見できます。

 3本目は字幕がスペイン語。これは下記のサイトがネタ元のようですが、詳しくは不明。

 どなたか情報をお持ちであれば、是非ご教示を。

http://www.twinpeaks06.crearforo.com/

◆関連リンク
Pilot Picture Gallery(mulholland-drive.net)
 写真ギャラリーもありました。
YouTube - David Lynch haastattelu MoonTV.

David Lynch promoaa Mulholland Drive a joskus 2002

 これも観たことのない『マルホランド・ドライブ』のメイキングフィルム付。ちょっとですが。
YouTube - David Lynch May 5 2008 Paris France.

David Lynch speaking at the Divan au Monde in Paris.

YouTube - RETURN OF THE JEDI by DAVID LYNCH?
 これは幻のデヴィッド・リンチ版『ジェダイの復讐』(??!)
YouTube - Mulholland Drive Alternate Ending.
 Mulholland  Drive, Inland  Empire,  Twin  Peaks,  Blue  Velvetをリミックスしたalternate  ending  re-edit。なかなかいいセンスですが、リンチをまだ観てない方は、是非本家を観てからにして下さい。オリジナルがけがれます。

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2008.06.30

■完全変形 電人ザボーガー

Zaborger

電人ザボーガー ギャラリー 変形パターン 製作工程 blog 製作記 (バジルの造形魂さん)

 ミのつく職人さんにmixiで教えてもらいました。これは凄い。特に製作工程のページは圧巻。

 フィギュア、全く詳しくないですが、最近はメーカー商品もこうした造形家の作品も凝りに凝ってますね。

 想えば我々子供時代にどれだけTVのイメージとオモチャのギャップにがっかりさせられたか、、、。

 我々ファンの積年のもっとリアルなおもちゃを観たいという想いとこれら造形家の熱意が結実して充実してきてるのでしょうね、フィギュア。我々の子供時代の魂の叫びの具現化(^^;;)

 で、どこにもないフィギュアを自分の手で作り出す、というチャレンジとこの完成度、想いの強さに圧倒(^^)されます。これは熱い。

 ぜひ変形をコマ撮リにしてムービーとして見せていただきたいものです。
 もしくはこれに触発された誰かに実物大を作ってもらいたい。

Zaborger_4legs  製作工程に掲載された右の写真、これって、バイクメーカが実際にロボットとバイクの融合技術として作ったら、モーターショーとかでメチャクチャ受けるのではないか。こんなものがモーターショー会場を人を乗せて走りまわり、二足歩行形態へ変形するのを是非観たい!

 あ、そうじゃないか、バイクメーカでもあるホンダならアシモの技術があるから即、作れるじゃん。最近ASIMOも人工知能関連の技術開発アピールがほとんどで少し地味なので、いっちょうこういう派手なのをよろしく >> ホンダのロボット技術者殿

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2008.06.06

■山崎貴監督『ALWAYS 続・三丁目の夕日』

『ALWAYS 続・三丁目の夕日』 公式HP

 DVDで観ました。
 『河童のクゥと夏休み』&『続・三丁目の夕日』を同時に借りて、いっきに観たので、僕の涙腺はメロメロ。このとり合わせはお奨めできません(^^;)。

 今回も茶川さんの物語が良い味だしてます。茶川さん本人よりやはり淳之介くんの演技が素晴らしい。あと鈴木オート社長の堤氏の演技も。あの直動的なスタンスが昭和を体現。

 涙腺に来たのは、居候に来た美加の別れのシーン。
 薬師丸とのやり取りが特筆。丁寧な脚本と演技の勝利。

 山崎監督の次回作は時代劇らしい。今回、VFXらしいシーンを撮りたくて仕方ないのがひしひしと伝わってきたので(冒頭と飛行機とこだまのシーン)、是非このまま西岸良平のSFの映画化へ向かってほしかった。

 実は20年位前の西岸良平のSF短編漫画『ヒッパルコスの海』『地球最期の日』『タイム・スクーター』『赤い雲』『魔術師』の大ファン。何度読み返したかわからないくらい。

 あの横につぶれた顔のキャラクターで何故ここまで感情を揺すぶられるのか、いまだに謎な気もするけれど、独特な人間観と結構残酷なストーリー、SFとしては決して新しい話ではなかったけれど、あの独特の世界ははまります。

 で、『三丁目の夕日』のさらなる続編は作らない、と明言している山崎監督には、是非西岸良平のSFを撮ってほしいなー、と。(だめなら本作冒頭の○○○の新作!(今回、ここの出来も出色だったのでこれを望む人は多いと思う))

◆関連リンク
・山崎貴 CM 新世紀エヴァンゲリオン 
白組 『アーマードコア・フォー・アンサー』にも参加とのこと。

★以下、冒頭部分のネタばれ有。要注意。
【インタビュー】昭和33年の東京に突如出現したアイツの真相を山崎貴監督に直撃!!.

制作する上で意識したのは、○○○本体より、○○○が起こしていること。例えば、家やビルが吹っ飛んだり、都電が飛んできたりとか、そういう部分です。最近のハリウッドの優れたホラーやパニック作品って、本体よりも、そいつが起こす周りのことを描いていますよね。その手法できっちりやろうかな、と思ったんです。

【インタビュー】昭和34年の日本をVFXで再現
 どのシーンをどんな手法で撮るか

 映画でVFXを使うことの意味(マイコミジャーナル) 

そういう意味では○○○のシーンを撮れるということが、続編を作ると決まったときのモチベーションのかなり大きな部分を占めていました。あれは楽しかったですね(笑)」

 ここに群集生成ソフトMASSIVEを使ったと思われる羽田空港のシーンがある。

・当Blog記事『三丁目の夕日』実写映画化
  『ALWAYS 三丁目の夕日』 山崎貴監督

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2008.05.28

■ラース・フォン・トリアーの新作2本
  『The Boss of It All』『Antichrist:アンチキリスト』

The_boss_of_it_allThe Boss of It All(英国) 米サイト

 これはIT企業の社長に俳優がなるというコメディ。06年の作品だけれど、日本ではまだ未公開。もしかして『ドッグヴィル』『マンダレイ』があんなだったので(いや、僕は傑作だと思うけど)、配給会社が二の足を踏んでいるのか?

 ラース・フォン・トリアー監督でコメディというのは僕は観たことがないのだけれど、どんな作品になっているんだろ。

Apple - Trailers - The Boss of It All - Trailer
Direktøren for det hele(原題)

Antichrist (2008) (IMDb)

ホラー映画の主張: フォン・トリアー監督、次回作はホラー作品か

この世界は“神”ではなく“サタン”によって創られたという設定の作品

ラース・フォン・トリアー、新作『アンチキリスト』撮影を鳥に邪魔される!?(eiga.com)

ドイツで始まった新作「アンチキリスト(Antichrist)」のプリプロダクションが一時中断の憂き目にあったことをドイツ側の出資者が明らかにしたが、その理由というのが、メインのロケ地として考えていた場所にコウノトリが巣を作ってしまったことにあるらしい。

 トリアーでこのコンセプトの映画は相当期待してしまう。鳥の邪魔が入らないのを願うばかりである。

 三部作の最後になるはずの『ワシントン』はまだ先のようだけれど、これらの作品が(たぶん)ハードな『ワシントン』への助走になっていることを祈りたい。

◆関連リンク
<2006年コペンハーゲン国際映画祭>オープニングにラース・フォン・トリアー監督の新作上映 - デンマーク 写真2枚 国際ニュース : AFPBB News

当Blog記事
『ドッグヴィル』   LARS VON TRIER "DOGVILLE"  
『マンダレイ』   LARS VON TRIER's "MANDERLAY"

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2008.05.14

■ドミニク・セナ監督『ソード・フィッシュ』

ドミニク・セナ監督『ソード・フィッシュ』 (amazon)

『マトリックス』のジョエル・シルバーが放つVFXサイバー・アクション!
さらなる進化を遂げたド迫力の最新VFX“30秒マシンガン撮影”誕生!!

 うちの近所のレンタル屋にはまだ二十数枚だけどBlu-Rayディスクが置いてあるのだけれど、何故かメジャータイトルに紛れてこの一枚が、、、。で、観たことなかったので、レンタル。

 冒頭のテンポは最高。
 『パルプ・フィクション』を連想させるトラボルタのマシンガントーク(映画論!)、そしてそのあとに続く30秒マシンガン撮影の迫力。

 ここを観るだけでもお薦め。

 、、、、実はその後は派手なパスシーンとかヒロイン ハル・ベリーのカッコよさはあるが、割りとハリウッドエンタテインメントの定石。クラッカーの描写も今一つだし、、、。

 それにしても別エンディングが二本も入っているのだけれど、どちらも凡庸。
 これなら収録しない方が後味いいと思うけどいかがなものか。しかも何故かその別エンディングは、ハイビジョンじゃないし。

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2008.05.07

■ターセム・シン監督 『ザ・セル』

The_cell ターセム・シン監督『ザ・セル』

危険人物の精神世界へ入り込んでいくヒロインの冒険をスタイリッシュな映像で描いたサイコ・サスペンス・ホラー。

 『ザ・フォール』の予告編でその映像美に惹かれ、ターセム・シン監督の前作である『ザ・セル』を観た。

 あちこちで言われているように、映像センスは眼を惹くものがある。サイコな犯人の精神世界として、夢幻的悪夢的な映像が炸裂。

 いきなりの馬の断面シーンとか、石岡瑛子デザインによる悪魔的な装飾とか、枚挙に暇のない鮮烈な映像。

 特に僕が面白かったのは、巨大な空間の階段シーンと砂漠の三人の女のシーン。あのレイアウトや色合いは、まさに悪夢の映像化。
 つまり自分が観る悪夢に近い。これはそれこそ個人差があるだろうけれど、僕はこれらシーンにシンクロ。他の人もそうだとしたら、何か共通の精神的悪夢映像というのが人間の脳にはプリセットされているのだろうか。(もっともいろんな映像作品に影響されて形作られた後天的イメージとも考えられるわけですが、、、)

 ストーリーは、想像したよりずっと普通。
 かなり律儀にエンターテインメントとして筋の通った物語が導入されている。たぶんもともとは精神的世界の映像化をやってみたい、というモチーフが先にあって、ストーリーは後付で作られたものなのだろう。

 だけれど、ストーリーが整合されすぎていて、映像美との乖離が目立つ。映像が悪夢的なわりに物語が整然としすぎていて、悪夢のイメージを相殺しているという感じ。たぶんただ悪夢のみを描くと言うことでは前衛過ぎてハリウッドから不安視されたのではないか。で、ストーリーは雇われシナリオライターが、当時はやりのサイコものとしてきっちりエンターテインメントへ着地したというところでないか。

 もっとストーリーも幻想的にした方がバランスがとれたと思う。そんな映像も物語も幻惑に満ちた世界が次作『THE FALL』で展開されるかどうかが期待。

◆関連リンク
ターセム・シン監督『ザ・セル』(amazon)
・当Blog記事 ターセム・シン『ザ・フォール:The Fall』 予告編
『KINGS OF ADS 001』(amazon)
 ティム・バートン,リュック・ベッソン,デヴィッド・クローネンバーグ,ヴィム・ヴェンダース,スパイク・リー,デヴィッド・リンチ,エミール・クストリッツァ,ロマン・ポランスキー,王家衛,フランシス・フォード・コッポラといった名だたる監督によるCMフィルム集。これらの監督に加えて、もともとMPV畑のターセム・シン監督のCF作品も収録。

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2008.05.01

■押井守原作・総監修 『真・女立喰師列伝』

『真・女立喰師列伝』(amazon)
真・女立喰師列伝オフィシャルサイト Wikipedia

 遅ればせながらDVDで観ました。
 あちこちで述べられているように、前作『立喰師列伝』とは随分と雰囲気を変えた観やすいエンターテインメントな連作短編集。各監督の個性を楽しんで観られるのがうれしい。
 映像としては『立喰師列伝』のような2次元と3次元を複合したような面白さとかはなかった。あと一本戦後史として縦糸がしっかりとあったのが、今回はそうしたものはなく、一作ごと楽しめる作り。

 個人的に好きな順に短い感想です。

■「草間のささやき 氷苺の玖実」 主演:藤田陽子
 監督・脚本・撮影・編集:湯浅弘章

 唐黍畑の中、妖しい美しさで通りすがりの男たちを惑わせる女。エロティシズム溢れる美的映像詩。

 一番映画らしい作品。
 緊張感のある映像。夏の唐黍畑の雰囲気と、語られる物語の親和。

 畑の生き物たちのクローズアップをインサートする手法とか、風に揺れる葉とそれをカメラの移動でとらえた動的な画面作りもうまい。

 本編の湯浅監督は、別のいくつかの作品の撮影も担当している。『真・女立喰師列伝』にひとつのトーンがあるとすると、撮影の湯浅弘章氏の個性なのかもしれない。各作品のタイトルのところに撮影スタッフは記したが、4篇プラスOP,中CMが湯浅弘章氏撮影。

 この監督、今後も要注目ですね。アニメも撮ったら面白いかも。

■「歌謡の天使 クレープのマミ」 主演:小倉優子
 監督・脚本・撮影・VFX:神谷誠/撮影:村川聡

 1985年の原宿を舞台に、ブラックユーモアたっぷりに描く、虚実入り交じった「もう一つの昭和アイドル史」。

 前作の昭和史の側面を引き続き描いた作品。最初はタイトルに引いていたのだけれど、アイドルをアメリカの策略として描いて、ひとつの昭和史を浮かび上がらせた手腕がなかなか。

 B29二機と日本中にTV放映網を整備する予算が同じくらい、というトリビアにも感心。この作品は前作同様の写真の切り絵のようなアニメーションでみせてもらってもよかったかも。

■「金魚姫 鼈甲飴の有理」 主演:ひし美ゆり子
 監督・脚本:押井守/撮影:坂崎恵一、撮影/編集:湯浅弘章

 “伝説の女立喰師”をめぐるエロティックな幻想譚。アンヌ隊員ことひし美ゆり子・32年ぶりの主演映画が、押井監督の熱望で実現。

 映像と雰囲気の作品。
 短い中で緊張感のある画作りがされている。それにしてもひし美ゆり子に一言もしゃべらせないとは。

■「ASSAULT GIRL ケンタッキーの日菜子」 主演:佐伯日菜子
 監督・脚本:押井守/撮影:湯浅弘章

 AD 2052。巨大降下猟兵に乗って地球に降り立つ女大佐(カーネル)。戦艦やメカへの押井監督のフェティシズムが炸裂する異色SF編。

 なかなか迫力のCG。
 だけど予算が余りかかっていないのはよくわかる。

 この作品観ると、押井守が『GARUM戦記』を撮りたいのだろうな、というのがよくわかる。
 本作のオチはあんまりでしょう。

■「荒野の弐挺拳銃 バーボンのミキ」 主演:水野美紀
 監督・脚本・撮影・編集:辻本貴則/編集:湯浅弘章

 “幻のバーボン”を求めてさすらう美貌の女立呑師が壮烈なガンアクションに挑む痛快ウエスタン。

 ひさびさに西部劇を楽しめた。
 アクションシーンがなかなか。

■「Dandelion 学食のマブ」 主演:安藤麻吹
 監督・脚本:神山健治/脚本:檜垣亮、撮影:村川聡

 神山店長のファミレスに深夜現れた謎の美女。本作品中随一のスリリングでリリカルなラブストーリー。

 これ、神山監督ファンとしては悲しすぎるのだけれど、心を鬼にして言えば、出来が恐ろしく悪い。自主映画でももっとしっかりした作品はいくらでもある。脚本も月並み、撮影もあまりにもだるい絵が多く、なんでこれがあの『SAC』と同じ監督の作品かと我が眼を疑った。

 「映画は撮ったことがない」というのはSTUDIOVOICEに連載中の神山監督のエッセイのタイトルだけれど、この作品はファンとしては、神山監督第一回実写映画作品とは呼びたくない(^^;)。
 画面のレイアウト、実景の切り取り方 そうしたもので映画の空気感が出てくるはず。それは撮影機材がたとえディジタルビデオカメラであったとしても。
 ファミレスと街という極日常の風景を選んでしまったのがまず敗因かもしれない。しかしそれでもうまい監督とカメラなら、その切り取り方で映画になる可能性は充分あったはず。
 緊張感のない、まるでファミリービデオのようなカメラアングルがつらい作品。

 クランクインと映画公開の時期を誤解していたらしい神山監督、今回の作品は日程の問題とファンとしては思いたいものです。次回、期待します。

◆関連リンク
湯浅弘章監督

1978年、鳥取県生まれ。大学在学中よりミュージック・クリップを監督し、卒業後、林海象監督や押井守監督など数々の作品で助監督を務める。映像制作プロダクションのデイズにて押井監督作品ほかの演出や制作助手等を務める傍ら、自らの監督作品の企画・脚本執筆を続け、06年、第28回ぴあフィルムフェスティバルで入賞、函館港イルミナシオン映画祭の第10回シナリオ大賞でグランプリ受賞。本作『真・女立喰師列伝/草間のささやき 氷苺の玖実』(07年)で商業映画デビューを飾った期待の新鋭。また、本作品収録の多くのエピソードで撮影を担当し、美しい映像を紡いでいることも特筆に値する。

 押井守の実写映画での弟子?

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2008.04.23

■黒田秀樹監督CF 「TOYOTA IST : トヨタ イスト」

Isttile
toyota.jp ist CM FILM (公式HP)

 このCFは鮮烈でした。
 公式HPに8色のistのコマーシャルを一堂に鑑賞できるページがあったのだけど、記事を書きそびれていたら既になくなってました。で、探したら、YoutubeのこのCM集へのリンクがあった。そして8本のメーキングはこちら

 この退廃的な雰囲気と色彩のコントラストが素晴らしい。
 で、このCFについて調べてみると、、、。

TVCM紹介:CM情報

テレビCF監督(ディレクター):上田拓 他の作品 Ex.「アミノサプリ」(キリンビバレッジ)、「ist」(トヨタ)など

 監督はCFディレクターの上田拓氏らしい(ネットの情報では正確には不明)。この監督の名前で検索すると L'Arc en Ciel - Finale(YouTube)というPVがある。この冒頭の雰囲気がISTのCFに似ているので、まず特定してもいいのではないか、と判断。
 詳しい方、コメントいただけると幸いです。

◆07.7/26修正追記

 監督は黒田秀樹氏とのことをコメントの情報で教えていただきました。

 黒田秀樹 - Wikipedia

  CMディレクターの中島信也と大学時代にバンドを組んでいたという著名なクリエータの方でした。資生堂TSUBAKIとか、ニコレットのCMとかも作られているとか。

◆関連リンク
recomints part-3:トヨタ「ist」CM曲はK・クリムゾン

最 近、店頭でも「アノCMソングは誰?」と問い合わせの多いオダギリジョー出演のトヨタ「ist」。CMで流れている印象的なあの曲は、King Crimsonが1973年に発表したアルバム『Larks Tongues In Aspic~太陽と戦慄』に収録されている“Easy Money”。原題『毒蛇に呑まれるひばりの舌』という意味ありげなこの作品は、ロバート・フリップ(g)のほか、ジョン・ウェットン(vo,b/後にロ キシー・ミュージック、U.K、エイジアなどでも活躍)、ビル・ブラッフォード(ds/元イエス)、デヴィッド・クロス(vn)、ジェイミー・ミューア (perc)という新編成の第3期クリムゾンで制作されました。

 で、印象的なBGMは、キング・クリムゾン。映像とのマッチングが最高。

CMトピックス~話題のCMメイキングと出演者インタビューを紹介!!~
 「トヨタ ist」 | CM DATABANK CM総合研究所

オダギリジョーさんが8色分の世界観を表現。トヨタ「ist」はフルモデルチェンジに伴って、オダギリジョーさんを起用したCMをオンエアしています。ここではそのCM発表会の模様とメイキングを紹介。「情熱的で華やかな遊び人」「グラマラスで妖しい伊達男」など、オダギリジョーさん独自の世界観で表現した8変化CMの裏側は必見です。

 こういう特集記事も出てるようです。ネットでは詳細は見られません。残念。
・TVオンエアーとカンヌ広告祭出品のCFコンテストを開催

 2004年にistのCFのコンテストがあったようです。
・iron-kettle.comさん : ist CFilms

 旧istのCFについて。
・旧istのCMは、『SAMURAI FICTION』の中野裕之監督らしい。
  HIROYUKI NAKANO  中野裕之オフィシャルページ

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2008.04.21

■天願大介監督 『世界で一番美しい夜』予告編

Sekai_de_ichiban_utsukushi_yoruvert
映画『世界で一番美しい夜』公式サイト
 天願大介監督の次回作を探してみたら、なんともうすぐ公開(5/24)。
 「誰も死なない"テロ"のお話」!そしてファンキーな公式サイトの絵!(公式サイトの右上「スタッフ」とか「物語」をクリックすると、いろんな絵が出てくる仕掛け)

 予告編を観ると、なんだか今村昌平の『神々の深き欲望』を想起させるといったら先入観の持ちすぎだろうか。前作『暗いところで待ち合わせ』の乾いた静かな恋愛ものから、いきなりウェットな日本的な世界に突入か!?

 公式サイトのファンキーな絵は、スタッフリストを見ると判明。「絵師と題字 : スズキコージ」。あの『やまのかいしゃ』のスズキコージである!やはり(^^;)。

 今のところ、5/24の公開は、渋谷シネマ・アミューズだけであるようだが、是非、全国各地での上映に広がってほしいものである。

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2008.04.20

■天願大介監督 『暗いところで待ち合わせ』

『暗いところで待ち合わせ』  (公式HP)
オフィシャル掲示板 (何故かもうひとつ公式HP(?))

 天願大介ファンとして今までこの映画を観てなかったのを恥じなければ、、、。(正直『AIKI』に乗りきれなかったので、、、)
 これ、傑作です。天願作品の中でも一二を争う出色の出来。この映画、あまり評判にならなかったと思うけれど、広く観てもらいたい作品。

 先入観なしに観ていただくのが一番だけれど、淡々とした静かな乾いた描写が素晴らしい。
 日本映画はハーラン・エリスン原作(作家への嫌味です。為念)・行定勲監督の『世界の中心で、愛をさけぶ』のヒットに触発されたベタベタの恋愛ものが流行ったけれど、この映画の乾いた描写は胸に迫る。

 ネットで感想を読むと、押井守の義理の息子である乙一氏の原作が傑作らしい。
 ネタばれの以下の文で詳しくは書くけれど、天願大介がずっと描き続けているテーマに、ベストマッチした原作。

★★★★★★ ネタばれ あり ★★★★★★

 観た人にはわかってもらえると思うけれど、この映画で一番泣けるのは土鍋のシーンである。
 土鍋で泣ける恋愛映画の登場に拍手!!ずっとサイレントで進むシーンの後、動的に画面が動くこのシーンでも効果音は最低限に絞られている。そして土鍋の音がしない。

 ここで二人の感情が交差する。

 

 『妹と油揚』 (90)、『アジアン・ビート(日本編)アイ・ラブ・ニッポン』 (91)、『無敵のハンディキャップ 』(93)、『AIKI 』(02)、『暗いところで待ち合わせ』(06)、この映画を観るまで意識していなかったけれど、天願作品はいつも居場所のない存在がその場所を見つけていく映画だった。

 乙一の原作のセリフなのか、天願の脚本で追加された言葉なのかはわからないけれど、こうした彼の作品に通底した部分が今回、ダイレクトに述べられている。

 原作では日本人であるアキヒロをこの映画は中国から来たハーフに設定している。
 ここも過去の監督作品から考えると、監督にとっては必然的な変更だったのかもしれない。

◆関連リンク
天願大介 - Wikipedia

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2008.04.18

■ネスカフェ 匠 CM 『怪獣 vs ヒーロー篇 (15 秒)』

ネスカフェ 匠(公式HP)
新「ネスカフェ匠」 4 月 14 日(月)新発売(プレスリリース)

『怪獣 vs ヒーロー篇 (15 秒)』
 ストーリー主人公は外まわりの営業マン。彼が公園のベンチで休憩中、「ネスカフェ匠」を一口飲んだ瞬間、その香りとコクに“おっ”とクギヅケに。彼の周囲でなぜか逃げ惑う人たちも目に入らない。実は目の前で巨大な怪獣とヒーローとの闘いが繰り広げられていたのだが、それにも彼は気づかない・・・。

 TV CFなので観られた方も多いでしょう。
 うっかりすると見逃すさりげなさで、ウルトラヒーローもののフォーマットを見せています。

 おっ、なんだ、これ。というのがこのCMの面白さなので、あえて画像はのっけませんので、公式HPでご覧あれ。

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2008.04.14

■ターセム・シン:Tarsem Singh監督
 『ザ・フォール:The Fall』 予告編

The_fall_tile

Apple - Trailers - The Fall - Trailer (公式HP) 08.5/9公開
The Fall (2006) India / UK / USA

 予告編続きで、もう一本幻想的な作品を紹介。
 「移民の娘に、病院の寝たきりの男が語るファンタシー」。
 とにかく予告を観てほしい。素晴らしい色彩とレイアウト。そして細密画のように鮮明なディテイル。どんな物語かは想像するしかないけれど、イマジネーションを刺激する映像だ。

 製作に、デヴィッド・フィンチャースパイク・ジョーンズの名前がある。このメンバーも凄い。

◆関連リンク
・ターセム・シン:Tarsem Singh監督 (IMDb) (はてな)

ケン・ラッセルやデヴィッド・リンチを意識しているようだが、「完全に凌駕してしまっている」と私は評価を下す。ブラザーズ・クエイのアニメ映画も取り入れているし、エイドリアン・ラインの最高傑作『ジェイコブズ・ラダー』にも言及している。この十年間の幻想作品で最も力のある作品(を作った監督)。

 『ザ・セル:The Cell』の監督。 実は『ザ・セル:The Cell』、未見。これは、観ないと。映像美だけの作品、という評価もありますね。
【シッチェス・カタロニア国際映画祭】
  ターセム・シン監督『The Fall』がグランプリ - エンタに関する悪魔の囁き

~インディーズカルトを愛するオバサンのつぶやき~
  ターセム・シン「The Fall」シッチェス・カタルニヤ国際映画祭のグランプリを受賞

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2008.04.13

■予告編 ヘンリー・S・ミラー:Henry Miller監督
  アナモルフ:Anamorph

Anamorphtile2_2
Apple - Trailers - Anamorph - (公式HP)  (IMDb)

When a reclusive detective (Willem Dafoe) is drawn into the case of a serial killer who is enacting anamorphosis - a painting technique that manipulates the laws of perspective - only with human bodies; he is thrust into a dark and unsettling underworld that threatens to reveal the secrets of his tormented past.

 アナモルフォシス : 歪み絵 を死体に描くサイコキラーの映画。
 Appleの予告編サイトで知ったけれど、映像的になかなか面白い。

 だまし絵やパラパラアニメ等も用いられていて、映像が犯罪と結びついて、どう映画としてまとめられているか、興味深い。

 公開はアメリカで2008年5月。

◆関連リンク
・Henry Miller (IMDb) この監督、日本ではまだ公開作がなさそう。
Art of Anamorphosis
 アナモルフォシス : 歪み絵とは、ステンレスのカップとか円筒状の鏡面を絵に当てて見ると、一つの絵が浮かび上がってくるアレです。
アナモルフォシス(歪み絵)体験(pdf)
_____ANAMORPH_____
 この映画とはまったく関係ない別のショートフィルム。こちらも良いセンス。

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2008.04.08

■デヴィッド・リンチ禁断症状 
Helen Donlon "According To... David Lynch" e.t.c.

 最近リンチネタが切れて、キーを打つ手が震えてきたので、下記のようなdrugを供給。
 が、これくらいでは手の震えは止まらない。誰か新作情報を持ってませんか?

Helen Donlon『According To... David Lynch』 (amazon)

 2007年10月に出たデヴィッド・リンチ関連本。内容は不明(^^;)。けれども表紙が嬉しいので掲載。この表紙についてはこの記事参照。

David Lynch『Ghost Of Love/ Imaginary Girl』 (amazon)

 2007年11月のこのCDジャケットも傑作。
 このハードでブラックな感覚がリンチらしさを際立たせている。

◆関連リンク
・David Lynch's Visitor Weekend | Maharishi University of Management
YouTube - David Lynch on iPhone
 リンチがiPhoneで観る映画について語る。

インターネットマシン SoftBank 922SH(シャープ製)の概要

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2008.04.06

■マット・リーヴス監督『クローバーフィールド:Cloverfield HAKAISHA』

Cloverfield マット・リーヴス監督
『クローバーフィールド HAKAISHA』
                                (公式HP

 以前の記事で紹介した予告編をみてからずっと期待していた『クローバーフィールド』を観てきた。

 この手で来たかって感じ。
 しかし想像の範囲は出ていないので、面白かったけれど、いまひとつの感は否めない。 

★★★★★以下、ネタばれ注意★★★★★



 結局想像の範囲を出ないというのは、ニューヨークを舞台にしたがゆえに、どうしてもアメリカ版『ゴジラ』を思い出してしまうからだと思う。
 映画の展開が大筋でそれをなぞっているように見えてしまい、せっかくホームビデオで撮っている臨場感を出す手法の意外性が、割り引かれてしまっている。残念。

 製作者たちは意図的にたぶん『ゴジラ』をなぞったのだろう。
 ここまでハンディムービーで撮ったドキュメントの体裁をとると、エンタテインメントどっぷりのハリウッド映画の観客に受け入れられるかどうか一抹の不安が残るはずで、そこを『ゴジラ』をなぞることでわかりやすくしてカバーしたのだと思う。

 でも怪獣映画を好きな我々日本の観客には、そんな配慮不要で、物語展開自体もどんどん意外性を持たせてほしかった。

 登場する破壊者はそれなりに面白い。怪獣というよりは、生物的に巨人風のテイストがあって、生々しく気持ち悪い。
 こんな巨人どこかで観たことがある。そうエヴァンゲリオンの拘束具の中身。
 で、海外のサイトではこんなクリップが作られている。

 Cloverfield/Evangelion - Truveo Video Search


 映像的には、ハイビジョンハンディカムで撮ったと思しき全編の映像が、適度に素人的に作られていて、臨場感はなかなか。特に前半で破壊者が現れてからのシークエンスは、あまり味わったことのない臨場感を体感できて、ゾクゾクする。

 これ、たぶん東京が舞台で日本人が主役だったら、もっとリアリティが出てただろう。
 アメリカで特にニューヨークで暮らしている人が観たら、僕らよりかドキドキしてしまうのだろう。

 ハイビジョンハンディカムが出た時に、これを使うことで誰でもが映画館にかけられるような画質のいい自主映画を撮ることができる時代になったと思ったのだけけど、この映画は本来ハリウッド大作としてではなく、アマチュアフィルムメーカーがいきなり出世作として、世に出すべき映画だったのかもしれない。

 エンドロールの最後に、"Special Thanks SONY HDR-HC1"と出るのを期待したけれど、やっぱり出なかった。なーんだ(^^;)。

◆関連リンク
・製作スタジオ BADROBOT
・当Blog記事 謎の映画の予告編 "01-18-08""CLOVERFIELD""MONSTROUS""FURIOUS""TERRIFYING" 011808_201-18-08(Apple-Trailers 予告編)
・店主55才、玩具道(オモチャミチ)の光と影 中子真治氏のレビュウ!

これほど細部にいたるまできっちりと設計された、若く、弾ける映画にはめったにお目にかかれない。

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2008.02.24

■M・ナイト・シャマラン 『The Happening』予告編

Image3vert The Happening (Apple Trailers)
公式HP  米 08.6/13公開

M・ナイト・シャマラン監督のR指定新作 配給が決定eiga.com

「The Green Effect」というシナリオを執筆し、ディズニー以外のスタジオにアプローチをしたが、反応は鈍かったという。フォックスの重役の助言を取り入れてリラ イトをし、タイトルを「The Happening」に変更した結果、ようやくフォックスでの製作が決定した。

 2006年の『レディ・イン・ザ・ウォーター』が大はずしだったシャマラン監督だけれど、今回はどんなもんでしょう。

 予告を観ると、なかなか不穏な雰囲気が漂っている。シャマランは正念場なんだろうなー。

 「ザ・ヴィレッジ」は「××の××」のモロパクだ!という情報もあったけれど、今回のは大丈夫なんでしょうね。「The Green Effect」ってどっかにネタがありそうな、、、、。

◆関連リンク
・次回作について
 『Avatar: The Last Airbender』の脚本・監督・プロデュース契約にM・ナイト・シャマラン(M. Night Shyamalan)がサインという情報もありますね。

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2008.02.23

■実写版『AKIRA』ルアイリ・ロビンソン監督:Ruairi Robinson
 ショート・フィルム「The Silent City」「Fifty Percent Grey」

Akira_the_silent_city「AKIRA」が実写映画化!eiga.com

前半3巻が前 編、後半3 巻が後編になる。09年公開作「The Book of Eli」のゲイリー・ウィッタが脚色。CM界の出身で、キリアン・マーフィ主演のSF短編「The Silent City」(06)を手がけているルアイリ・ロビンソンが監督を務める。

短編アニメ『Fifty Percent Grey』WIRED VISION

Robinson氏のSF短編アニメ『Fifty Percent Grey』(上の動画を参照)は、第74回(2002年)のアカデミー短編アニメ映画賞にノミネートされた作品だ。

The Silent City (7分の実写短編)
 これは戦争映画。ミニマルな状況を簡潔にサスペンスフルに描き、そしてみごとなラストの余韻。廃墟となった都市描写(CG)もなかなか。

Fifty Percent Grey (CGアニメ)
 ブラックユーモアな作品。リンク先にストーリーボードあり。

 ルアイリ・ロビンソンは30歳の新鋭監督。初長編作品となるので、気合が入った斬新な作品を期待したいと思います。

◆関連リンク
Ruairi Robinson(公式HP)(IMDb)
MySpace.com - Ruairí Robinson
 30歳 アイルランド在住となっている。
・YouTube - Einstein animation.(監督したCF作品)

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2008.02.14

■テリー・ギリアム新作情報
 『パルナッサス博士の想像力:The Imaginarium of Dr. Parnassus』

Imaginarium_of_doctor_parnassus
ヒース・レジャー急死 eiga.com

出演俳優のヒース・レジャーが急死したため、テリー・ギリアム監督の最新作「The Imaginarium of Doctor Parnassus」(パルナッサス博士の想像力、の意)が製作中止になった模様だ。

The Imaginarium of Doctor Parnassus(IMDb)

The Imaginarium of Dr Parnassus
A preview from Dreams: the Terry Gilliam fanzine

 ここにあるSynopsisを読むと、悪魔との契約で不死となった博士の話のようである。

 悪魔と想像力のショーの物語。ワクワクするじゃないですか。
 写真の舞台感覚もひさびさに『モンティ・バイソン』を想い出させる。期待の新作が完成にこぎつけるのを祈るばかりである。

Synopsis ----------
The Imaginarium of Doctor Parnassus is a fantastical morality tale, set in the present day.
『パルナッソス医師の想像力』は今日的に設定される空想的な道徳物語です。
----------
It tells the story of Dr Parnassus and his extraordinary 'Imaginarium', a travelling show where members of the audience get an irresistible opportunity to choose between light and joy or darkness and gloom.
それはパルナッソス博士と彼の並はずれた「想像力」の話で、観客が光と喜びか、暗黒と憂うつを選ぶ抵抗できない旅のショーとなるでしょう。
----------
Blessed with the extraordinary gift of guiding the imaginations of others, Dr Parnassus is cursed with a dark secret.
他のものの想像力を誘発する並はずれた贈り物で祝福されて、パルナッソス博士は暗い秘密で呪われます。
----------
Long ago he made a bet with the devil, Mr Nick, in which he won immortality.
昔、彼は悪魔ニックとの賭けで不死を得た ----------

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2008.02.06

■新作メモ 中嶋莞爾監督 『クローンは故郷をめざす:The Clone Returns to the Homeland』

The_clone_returns
クローンは故郷をめざす (公式HP)

 これも『サンダンス映画祭2008』(2/9(土) 22:44-22:55NHK衛星第2)という番組で紹介されていたもの。2006年に脚本がサンダンス・NHK国際映画作家賞 受賞

 現在、エグゼクティブ・プロデューサーにヴィム・ベンダース!を迎えて、映画制作中とのこと。

中嶋莞爾 の作品を紹介するホームページ(監督公式HP)
サンダンス・NHK国際映像作家賞2006 参加リポート
旧作「はがね」「箱 -The BOX-」の予告編
 「はがね」 絵本ギャラリー

 同監督の過去作品の予告編。詩的な空気感を持つ独特の映像美が素晴らしい。「はがね」は工場萌えな方におすすめな映像。どちらも映画を是非観てみたいと思わせる予告。残念ながら近々の公開の予定はない。またDVDも出てはいないようなので、『クローンは故郷をめざす』の公開の際に、旧作も上映されるのを期待するしかないのかも。

◆関連リンク
タナトス6通信 | 中嶋莞爾監督作品「はがね」「箱 -The BOX-」上映+トーク開催!
 過去の上映会情報。アトリエサードでこういう企画が開催されていたのですね。
アトリエサード『廃墟憂愁―メランコリックな永遠。』 (トーキングヘッズ叢書)
中嶋莞爾監督のロングインタビュー掲載とのこと。
アトリエサード『ネオ・ゴシック・ヴィジョン』 最近買っていなかったのだけれど、トーキングヘッズの最新刊は素晴らしい表紙。そしてネオ・ゴシック!

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2008.02.04

■斎藤 環『フレーム憑き―視ることと症候』

斎藤 環『フレーム憑き―視ることと症候』(amazon) 青土社

 〈リアル〉 はフレームに宿る
 映画・アニメ・漫画などの視覚表現に現れた隠喩構造の変容を精神分析理論と臨床経験を武器に読み解き、解離・ひきこもり時代の症候をあぶりだす。

 【目次】
 はじめに――最初の弁明
 第Ⅰ部 視ることのフレーム性
  視覚新論  ブニュエル、あるいは精神分析から遠く離れて  象徴界と 「選択」 について
   『マトリックス』  身体・フレーム・リアリティ
  押井守 『イノセンス』
  マルホランドのフレーム憑き

◆結論
 この著者の本を読むのは初めて。
 にしてもこの読みにくさ/わかりにくさには閉口。(このBlogでは本も映画も気に入らなかったのは本来あまり取り上げないのだけど、、、。)

 読みにくさの理由は、著者専門の精神分析の専門用語がほとんど説明されることなく使用されていることが一つ。そしてさらに評論の論旨については、自身の以前の著作を挙げてそちらの本で読んでくれ、と書いて記述しないため、いったいどういう論理展開で結論へ至っているのか、相当な推測を読者に強いる。

 しかも結論の文章自体も何を言いたいのか意味不明。主題である「フレーム」論も二度読みなおしたが、いったい何を結論としているか、フィーリング的な言葉が並んでいるばかりでよくわからない。

 僕が読んだ率直な感想は、精神分析というものの分析形態が、脳のハードウェアとかソフトウェアの原理的な分析ではなく、現象の分類的な分析であることが、このわかりにくさの原因ではないかと推測。

 ただ分類することが目的であるからその分析が根源的ではなく、しかも分類の結果としては、精神分析用語が並んでいてそこに疎い読者には、何を言いたいのかが伝わらない。

 本来好きな映画のことについて書かれた本は、好きなはずなのだけれど、今回は残念な結果に終わったのでした。あーあ。

◆聴覚への軽薄な信頼感

 僕がしっくりこなかった部分を少しだけ詳細に。

 すべての音はリアルである。それがサインウェーブの合成物であれ、バイオリンの弦から発生したものであれ、音は生まれながらにしてリアルなのだ。「虚構の音」は存在しない。

 映像の虚構性を書いておきながら、この音に対する軽薄な信頼感はいったいなんなのだろう。視覚の虚構性については以前の記事で書いたことがあるけれど、基本的に聴覚にも同様のことは適用でき、脳の構造からも虚構性は明らかであろう。

 しかも聴覚については耳のハードウェアについても現実の改変機能を持っていることが知られている。それはある音響専門家から聞いた話だけれど、カクテル・パーティ効果の際に、人は精神的にある音を選択的に聞き分けているだけでなく、その耳の内部にハードウェアとしてある周波数を選択的に強調するイコライザー機能が備わっているということ。

 つまりリアルな外界の音を人は聴覚と脳の選択機能で、ある虚構性を付与して知覚しているわけだ。何故、この著者が何の根拠も書くことなく、「「虚構の音」は存在しない」と能天気に記述できるのか、僕には理解できない。

◆え、漫画喫茶くらいいつでも行けば!

 この著者の胡散臭さが炸裂するのが次の一文。こうした文章を無自覚に書いているのだとしたら、恐るべき鈍感さである。

 もし時間が許すなら、いつか漫画喫茶なるものに一度は赴き、終日漫画に耽溺してみたいという夢を捨てきれない。(P266)

 精神分析医がどれだけ忙しいか知らないが、「夢」とまで言うくらいに憧れているのなら、いつでも行ったら、である。この著者が自分をどう定義しているのかが、透けて見える、非常に無防備でいやらしい一文である。こういう書き方をしてしまうから、「サブカル」というのは胡散臭がられるのだ。他にはこんなに露骨な文章はないが、ずっーと違和感があったこの著者の文体の決定的な嫌味さが露見したのが、この一文。

◆関連リンク 
斎藤 環のホームページ
双風舎:「脳は心を記述できるのか」 往復書簡 第1信
 「価値のクオリア」は存在するか?斎藤環→茂木健一郎
 茂木健一郎のクオリアについて批判を展開。今後往復書簡でのやり取りがあるらしい。
 「サブカル」文化人二人の不毛な議論に付き合う気はないけれど、空しい空中戦がこうしてネットのどこかで繰り広げられるわけです。

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2008.02.03

■アレックス・リベラ監督 ヴァーチャルリアリティ
  『スリープ・ディーラー:The Sleep Dealer』予告編

Sleep_dealerスリープ・ディーラー:The Sleep Dealer(公式HP)
サンダンス・NHK国際映像作家賞
AFF + SUNDANCE/NHK AWARD
(NHK公式HP)

監督/脚本:アレックス・リヴェラ:Alex Rivera
2002年サンダンス映画祭受賞作

2008年 アメリカンシネマ・ドラマ部門
▽脚本賞 アレックス・リベラ&デビッド・ライカー、「Sleep Dealer」

 ウォルド・ソルト脚本賞
 アルフレッド・P・スローン賞

 『サンダンス映画祭2008』(2/9(土) 22:44-22:55NHK衛星第2)という番組で紹介されているのをみた。この番組では映画の公式HPの予告編よりも長い映像が紹介されていた。

 内容的は番組とネットの情報から、近未来の高度ネットワーク社会で、メキシコからアメリカのロボットを遠隔操作して働く「node worker」と呼ばれる労働者が主人公の映画ということのようだ。

 これは以前からこのBlogで紹介している東大舘教授のテレイグジスタンス技術 アールキューブと同じコンセプトを扱っているのではないか。予告編の映像もそれを示しているようにみえる。

 映像もなかなかセンスがよさそうだし、この映画、是非観てみたい。まだロボットの映像が公開されていないようなので、それも楽しみだ。

◆関連リンク
Press & Industry — Sundance Film Festival
SLEEP DEALER WINS ALFRED P. SLOAN PRIZE AT 2008 SUNDANCE FILM FESTIVAL
Sleep Dealer (2008) (IMDb)

Set in a near-future, militarized world marked by closed borders, virtual labor and a global digital network that joins minds and experiences, three strangers risk their lives to connect with each other and break the barriers of technology.

・アレックス・リヴェラ監督のインタビュー(wiredvision)
  Sleep Dealer: Interview with Director Alex Rivera(Youtube)

舘 暲『NHK人間講座 
 ロボットから人間を読み解く―バーチャルリアリティの現在』
(Amazon)
通産省アールキューブ研究会編
 『アールキューブ―立花隆VS吉川弘之 ロボティクスの未来を語る』
(Amazon)

当Blog記事 
相互テレイグジスタンスの第二世代テレサ2とツイスター4 
HRPの遠隔操縦者インタビュー 
東大舘暲・川上研究室 相互テレイグジスタンスロボット「テレサ2 (TELESAR 2)」 
「科学的分身の術~バーチャル・リアリティ学 舘暲」

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2008.01.21

■SKY(TOKYO FM) ゲスト:映画評論家 滝本誠

SKY - TOKYO FM / 石川實
 (mixiのとおるさん情報より)

1月14日 月曜日 ゲスト:映画評論家の滝本誠さん(part 1)
1月15日 火曜日                    (part 2)
1月16日 水曜日                    (part 3)
1月17日 木曜日                    (part 4)
1月18日 金曜日                    (part 5)

 滝本誠氏がラジオ出演し語っています。1/14-18の5日間。
 放送はFM東京で既に終了していますが、上のリンク先でウェブラジオとして聴けます。(現在、part 5までアップされている。)

◆part.1
 滝本氏が娘さんから推薦されて観た「ヒップホップ系ガーリームービー」50CENT主演の映画『GET RICH OR DIE TRYIN』について。
 ジム・シェリダン監督『ゲット・リッチ・オア・ダイ・トライン』

◆part.2
 『デスプルーフ&プラネット・テラーinグラインドハウス』を中心にタランティーノとロバート・ロドリゲスについて。『スパイキッド2』は、あまりのひどさに途中で劇場から出たとのこと。ロドリゲスは『シンシティ』以降、良くなった、と。

◆part.3
 日本未公開のJohn Hillcoat監督『プロポジション:The Proposition』 (2005) (IMDb)について。 サム・ペキンパーに捧げる血と暴力の映画、とのこと。(予告編)
 映画評論については、リンチの『ブルー・ベルベット』があって続けてこれた。「D・リンチが救ってくれた。感謝している」との発言。リンチに会った時は、会話がほとんどない。wonderful、beautiful という言葉しか聞いたことない。本人に映画の真意を聞いても、作品から勝手に読み取りなさいというスタンスなので、意味がない。

◆part.4
ドン・コスカレリ監督『プレスリーVSミイラ男』について。
デビッド・ウィンクラー監督『グレイスランド』パーソナリティの石川實氏が紹介。ハーヴェイ・カイテルがプレスリーを演じていた映画。
 あと『ゴースト・ライダー』のニコラス・ケイジとピーター・フォンダについて。
 ピーター・フォンダの『イギリスから来た男』

◆part.5
 滝本氏の最近贔屓の俳優について。
 クリスティーナ・リッチ(Wikipedia)(写真)と杜 琪峰(と きほう ジョニー・トー)監督(Wikipedia)一家の役者 林雪 (ラム・シュー)(写真)について。そしてそれら俳優や監督から、連鎖して映画を観ていく楽しみ。

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2008.01.17

■ミシェル・ゴンドリー監督『Be Kind Rewind』 予告編

Be_kind_rewind_2 Official Be Kind Rewind Movie Trailer Site
 予告編 
(ベイエリア在住町山智浩アメリカ日記 経由)

 お気に入りの監督のひとり、ミシェル・ゴンドリーの新作。原案・脚本・監督・絵コンテをつとめた本作は映画をめぐるビデオレンタルショップを舞台にした異色作。

 詳しい内容はリンク先の町山氏の素晴らしい紹介記事を参照ください。

 にしてもこの着想力、やはりミッシェル・ゴンドリーは奇想映画監督として、おっかけつづけたい作家です。アメリカで08.2/22公開予定。爆笑必至の気配。

◆関連リンク
・ミッシェル・ゴンドリーは東京を舞台に藤谷文子、妻夫木聡他で撮ったTôkyô!というオムニバス作品を今年公開するらしい。
 作品名:「Hiroko and Akira in TOKYO」(映画 『TOKYO!』の中の一篇)
 監督:ミシェル・ゴンドリー
 出演:藤谷文子、加瀬亮、伊藤歩、妻夫木聡、大森南朋ほか
 IMDbでは"Interior Design"というタイトル。どっちなんだろ。
 このオムニバス、あとの2本は、ポン・ジュノ、レオス・カラックスが監督
Be Kind Rewind (2008)(IMDb)

当Blog記事
・『エターナル・サンシャイン』 ・『恋愛睡眠のすすめ
ルディー・ラッカーの『時空の支配者』映画化
 以前、報じられこの監督によるルディー・ラッカーの映画化は、いったいどうなっているのでしょうか。ラッカーには最適な監督のような気がします。是非実現してほしいものです。IMDbにはMaster of Space and Time 2009年公開となっています。

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2008.01.15

■クリストファー・ノーラン監督 The Dark Knight 予告編

The Dark Knight(公式HP Trailer)

 同監督の『バットマンビギンズ』の続編。アメリカでは今年の夏公開予定。
 予告編のジョーカーがとにかく素晴らしい出来なので、紹介してみました。見よ、このリアリティ、ネタばれになるのでこの記事の最下段を観てください。役者はヒース・レジャー:Heath Ledger(素顔はここ)。

 実はまだ『バットマンビギンズ』未見だったのだけれど、これは是非見なくちゃ。

フランク・ミラー『バットマン:ダークナイト・ストライクス・アゲイン』(amazon)
ジョン・シャーリー『デッドホワイト』(amazon)

予告のジョーカーの顔は↓

続きを読む "■クリストファー・ノーラン監督 The Dark Knight 予告編"

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2008.01.14

■森田芳光監督 『間宮兄弟』
  この兄弟は実在する!??

Mamiya 映画「間宮兄弟」(公式HP) 公式Blog
小学館:江國香織「間宮兄弟」 試し読み可

 正月のハイビジョン放送を録画してあったので、日曜日のゆるゆるした時間に観てみた。まさにこんな日曜日にピッタリのぬくい映画だった。なかなか心地いい。

 僕も男兄弟がいるのだけれど、ふたりではないし一緒にも住んでいない(^^;)のでこの感覚はわからない。

 森田芳光の映画は、『ときめきに死す』がとにかく物凄くて、いまだにこれを超える映画は撮っていないように思うけれども、この映画でもアチコチ素晴らしいショットやアイディアがあって、物語の雰囲気にぴったりの映像で観ていてとても気持ち良かった。

 ふたりの反省会の映像で、カレーパーティと浴衣パーティーの後の想い出している映像が二人の視点の映像で、画面が素人ビデオ的であったり、面白い表現だと思う。

 最後に「間宮兄弟はどこにでもいる」というコピーどおりの話なのだけれど、僕の学生時代の友人で、かなりこの映画にそっくりな兄弟がいる。二人の男兄弟で30代前半まで独身でとにかく仲が良く、二人でエジプトとか海外旅行に何度も行っていた。

 しかも名前が映画の「明信」と「徹信」と同じ二人とも「○信」!

 で、兄が僕の友達なのだけれど、これがいろいろなもののマニアでオタク。しかも職業が飲料メーカの開発員!(なので飲料の開発部分、僕は彼の口から以前に聞いていたので、映画で描かれているいろんなシーンでデジャヴュ。)
 体形は兄と弟を逆にすると映画といっしょ。そして少なくとも兄は(弟の方はそれほど知らないので)、性格的にもこの映画の兄にかなり近い。

 日本広しと言えども、たぶん僕くらい実物の間宮兄弟と近しい人間はいないかもしれない(!)。この映画がぐっと迫って感じられたのは、そういうわけなんだと観た後に分かった次第。でも実はこのように「間宮兄弟はどこにでもいる」んだろうなー。

◆関連リンク
森田芳光(wiki)
 『のようなもの』の試写会に偶然行ってからずっとファンです。
DVD『間宮兄弟』 ・江國 香織『間宮兄弟』(amazon)
森田芳光監督『ときめきに死す』 ・丸山健二『ときめきに死す』

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2008.01.10

■DVD デイヴィッド・フィンチャー『ゾディアック:ZODIAC』

Zodiac02vert ZODIAC - ゾディアック - (公式HP)

 ディヴィッド・リンチ『マルホランド・ドライブ』との差を考えながら観ていた。

 記憶とその認識の結果として脳内に投影される人にとっての現実に対して、カメラが写す写実の映像。前者が『マルホランド・ドライブ』とするならば、この『ゾディアック』の映像は明らかに後者だ。

 映画が映し出す最初のバーレーホーでの殺人は本来なら生き残りの男の記憶の映像として描かれていても良い。そこをフィンチャーはあくまでも写実的に描いている。だから人の経験している現実との乖離が大きい。
 そこに映し出されるのは、なんらひずみのない現実。あのように強烈な経験をしたならば、それが記憶の映像ならば、もっと激しく歪みを持つのではないか。『マルホランド・ドライブ』のリンチならば、ここの描写は全く違うものになるだろう。

 この映画が飛びぬけた傑作に成り得ていないのは、上に書いたような理由によるものと思う。『マルホランド・ドライブ』を21世紀の映画(ネクストレベル)と置くと、あきらかに『ゾディアック』は古い映画である。

 この映画を一種邪道なとらえ方で観ていたのは、下記の理由による。

 say*3さんのBlog日々是好日〜読書日記〜{Revised ed.}にて、「今年やりたいこと」を募集されていたので、つい下記のように書いてしまった(^^;)。

 今年こそ、なんとかちょっと長文で『マルホランド・ドライブ』論をやってみたいです。  いつも頭の片隅でこの映画のことを考えていたりしますが、少し切り口が見つかりそうなので、、、。

 切り口の断片の一つが上のような記述である。このようにして少しづつ『マルホランド・ドライブ』に切り込んでいきたいと思うので、リンチ映像ファンの方には、なんらかお楽しみいただければ幸い。僕の今年のテーマです(大げさな、、、、)。

◆関連リンク
・ゾディアック事件についてはzodiackiller.comが詳しい
当Blog記事
デビッド・フィンチャー監督PV 『Only』&新作『ゾディアック』メイキング

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2007.12.29

■ラリー&アンディ・ウォシャウスキー兄弟監督『SPEED RACER』 極彩色のマッハGoGoGo

Speed_racer
SPEED RACER
 予告編

 アメリカは08.5/9、日本は7/26公開。

 吉田竜夫の『マッハGoGoGo』は、もっと落ち着いたトーンのアニメだった記憶なのだけれど、このウォシャウスキー監督の極彩色の予告編は一体どうしてしまったのでしょう。

 CGもことさらマンガっぽさを強調したものになっているし、せっかくのマッハ号のデザインや秘密兵器の渋さがこれでは伝わりません。

 アメリカの『SPEED RACER』は、こんなトーンだったのでしょうか。

Speed_racer_kuribou_2  オープニングをYoutubeで比較してみると
 マッハGoGoGo v.s. SPEED RACER

 ウォシャウスキー兄弟が観たのはこの後者なわけで、日本版と比べると随分明るく軽い主題歌になっている。うーん、映画の出来が心配だ。それにあの『バウンド』と『マトリックス』(特に1ね)がクールだったウォシャウスキー、いったいどうしてしまったんだ!?

 でも覆面レーサーやクリ坊と猿の三平もちゃんと登場するようなので結構原作に忠実かも。僕らが子どもだった時に観たあのかっこいいマッハ号がスクリーンでクールに活躍するのを期待する。

◆関連リンク
Speed Racer Opening
 アニメを利用した予告編。声はトム・クルーズとニコール・キッドマン(??本当か?)

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2007.12.28

■David Lynch's A Goofy Movie

Goofy_movie_01tile YouTube - David Lynch's A Goofy Movie

 ディヴィッド・リンチが撮ったグーフィーのアニメーションがYoutubeに!

 と思ったら、アマチュアのフィルムメーカーCodyRicheson氏が作ったマッドビデオ。

 ディズニーのアニメからリンチっぽいシーンを選択し、音楽と効果音を追加することで確かにディヴィッド・リンチ風の映像がそこに現われている。

 選択された映像は、青と黒の光のシーンを中心に、テレビのノイズやピントがぼけた画像(ピンボケはディジタル処理が加えられているのかも)。

 これと同じ手法で、『David Lynch's サザエさん』とか『David Lynch's ヱヴァンゲリヲン』とか『David Lynch's 電脳コイル』、というのが制作できそう。どなたか冬休みにチャレンジしてみたら。(>>おまえ、やれよって声が聞こえてきそうですが、、、)

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2007.12.22

■予告編 アンドリュー・スタントン監督『ウォーリー : WALL•E』

Wall_e Apple Trailers "WALL•E" Pixer
         (日本公式HP)

 『ファインディング・ニモ』のアンドリュー・スタントン監督によるPixerの新作CG映画。アメリカでは08.6/27公開予定(日本は08.12月)。

 700年後の地球が舞台。
 リンク先のTrailer2では新たにストーリーを想像させる映像が公開されている。宇宙のシーンもあり、SFとして期待される。

 これも立体映画として公開されるのだろうか。としたら、初の宇宙SF長編立体映画となるかも。楽しみだ。

 CGの映像としては、引用した一番上の画像の空気感がすばらしい。カメラの被写体深度と土ぼこりのリアリティ、この表現力は明らかにCG映像の進化と思う。『ベオウルフ』にも人物のフルCGとしての進化を感じたけれど、このPIXERの奥行きのある表現力は凄い。さらにこれが立体映画として登場するとしたら、、、。期待は高まる。

◆関連リンク
ピクサー新作「Wall-E」は野心的な社会派SF(eiga.com)
WALL·E (2008) (IMDb)
ルイスと未来泥棒 この3D上映もかなり期待


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