2008.06.17

■新刊メモ 岸川 靖『空想科学画報 Vol.1』
  アンナ・カヴァン『氷』  クリストファー・プリースト『限りなき夏』

岸川 靖『空想科学画報 Vol.1-SF DETAIL,The Pictorial Magazine』

カラーグラフ原子力潜水艦シービュー号
(シービュー号外観上の変遷前期型 劇場版およびTV第1シーズン改装型 TV第2シーズン~第4シーズンフライングサブ ほか)
海底軍艦・轟天号(伊号403潜マンダムウ潜航艇轟天号考察 ほか)

 表紙が僕らの世代のセンス・オブ・ワンダーを誘います。
 轟天号というより、シービュー号の世代なのだけれど、このフォルムがたまりません。中から出てくる潜水艇フライングサブとか。

 Amazonのレビュウで何故かこの本、批判されているので、購入はぜひ実物を観てから。

アンナ・カヴァン『氷』(amazon)

異常な寒波のなか、夜道に迷いながら私は少女の家へと車を走らせた。地球規模の気象変動により、氷が全世界を覆いつくそうとしていた。やがて少女は姿を消し、私はその行方を必死に探し求める。軍事独裁下の某国に彼女がいることを突きとめ、要塞のような〈高い館〉へ乗り込んだ私は、強大な力で少女を支配する長官と対峙するが……。

サンリオSF文庫版 (1985年刊) を全面改訳! (略)
その魔法の力によって、『氷』は唯物論的なサイエンスファンタジーの視界を超えた領域に到達している。――ブライアン・W・オールディス

 サンリオ文庫版持っていないので、是非こちらで読んでみます。オールディスの評に心躍りますね。

<未来の文学>クリストファー・プリースト『限りなき夏』 国書刊行会

連作「ドリーム・アーキペラゴ」シリーズを中心にデビュー作「ラン」、代表作「リアルタイム・ワールド」「限りなき夏」など、研ぎ澄まされた達意の文章で綴られた傑作群全8篇を集成。日本の読者に向けた書き下ろし序文を特別収録!

 プリーストの初短編集。
 『奇術師』『双生児』の評価が高かったのが、このハードカバーの出版に結びついたのかも。今後の訳出も楽しみにしたい。

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2008.05.08

■黒沢清 『トウキョウソナタ』カンヌ出品
 新刊『恐怖の対談』

Variety Japan | 黒沢清『トウキョウソナタ』で5年ぶりカンヌへ.

黒沢監督は、「うそと疑心暗鬼と徹底した無視が、家族たち全員をどっぷりと浸しているところから出発させてみようと思った。最後にはどうにかしてある種の希望にたどり着きたい。(略)」

 イーストウッド、ソダーバーグ、ベンダース監督最新作がカンヌへ!
 Variety Japan | 2008年 第61回 カンヌ映画祭 関連ニュース一覧

 5/14に開幕するカンヌ映画祭<ある視点>部門に黒沢清の新作が選出されたとのこと。
 映画は今秋公開ということで今しばらくお待たせなのだけれど、カンヌでの結果が期待されます。黒沢清って賞をとってしっかりヒットしてほしい監督だと思うのだけれど、、、。

黒沢 清『恐怖の対談―映画のもっとこわい話』 (青土社)

Ⅰ 恐怖論
 高橋洋×鶴田法男 斎藤環 手塚眞

Ⅱ 作品論
 中原昌也 柳下毅一郎 青山真治

Ⅲ 作家論
 テオ・アンゲロプロス  サエキけんぞう  蓮實重彦

 伊藤潤二

 対談の相手がなかなか面白い取り合わせ。特にⅠの恐怖論が読んでみたい。

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2008.04.01

■中島 らも『君はフィクション』

中島 らも『君はフィクション』 (amazon)

 未発表作含む鮮烈な小説集。 04年7月、52歳で急逝。原作映画もヒット、没して猶存在感が増す中島らも氏の未発表2作を含む、小説集。幻想、愛、恐怖、笑い、毒…。不世出の異才の多面的な作風と魅力の全てがこの本にある!

 ユリイカ 特集『中島らも*バッド・チューニングの作家』を見るまで、実は情けないことに、この短編集は知らなかった。最近、リアル書店へ行くことが減っていることの弊害だ(^^;)。

 ユリイカを見て、特に「DECO―CHIN」を読みたくなって、手に取った。

 傑作。
 「DECO―CHIN」は凄かった。ロックの神髄がここにある。もしかしたら絶筆となった『ロカ』の書かれなかった展開は、この「DECO―CHIN」につながっていくものだったのかもしれない。なんて。

 ホラーの三本もいい。セオドア・ローザックの傑作『フリッカー、あるいは映画の魔』を思わせる「コルトナの亡霊」、民話的怪異譚「水妖はん」、「山紫館の怪」。「コルトナの亡霊」は以前取り上げた幻の映画、『シエラ・デ・コブレの幽霊』を想い出させたり。

 あとどうでもいいけれど、個人的に本書は岐阜県短編集って感じで感銘。

 中島らもと岐阜の関係は全く知らないけれど、本書の舞台は二編が岐阜。
 一編が中津川フォークジャンボリーを舞台にした「結婚しようよ」。
 で、もう一編は可児の具体的な地名(広見と明智)まで出てくる「狂言「地籍神」」。

 それにしても最後に苦言。この松尾たいこの装丁はなんとかならなかったか。最近SFの短編集他も松尾たいこの表紙が増殖しているが、独自のあの絵の世界自体はいいのだけれど、とにかく本の雰囲気とのミスマッチが多い。

 特にこの中島らもとのカップリングのミスマッチは大きい。僕の感覚だと、きっと中島らもが生きていたらこの表紙にはしなかっただろう。「DECO―CHIN」を果たして松尾たいこは読んだ上でこの絵を描いたのだろうか。

◆関連リンク
・青春と読書  小堀純氏の本書へのコメント

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2008.03.17

■諸星 大二郎 短編小説集 『蜘蛛の糸は必ず切れる』

諸星 大二郎『蜘蛛の糸は必ず切れる』(amazon)

 メフィストに掲載された四編と書き下ろしの一編を加えた諸星大二郎の第二短編集。
 雑誌掲載時に読んでみたかったのだけれど、今回まとめて読んで逆によかったかな、という印象。マンガの諸星作品を彷彿とさせるが、小説ならではの力強いイメージ喚起力に溢れていて秀逸な幻想小説集になっている。

 漫画から想像していたのとは違って、意外と端正な文体でつづられている。彼の漫画から想像していた泥臭さとか不可思議さとは少し違ったすっきりとした文体。
 しかし登場人物の感性と描かれる舞台はあくまでも諸星大二郎の世界。そして小説であるからこその内面描写で、よりリアルに立ちあがってくる部分がある。

 あと本の装丁が素晴らしい。真黒な背景に、諸星のカラーの蜘蛛と蝶の絵。本のページの端面もすべて黒。(挿絵ももちろん諸星。)

「船を待つ」
 いつくるかわからない船を待つ奇妙な人々。
Donzoko 倉庫での寝泊まりのシーンは、黒澤明の『どん底』のドロドロの世界を思い出させる。
 食堂のオモちゃんとの会話で主人公も読者も一息つくのだけれど、このオモちゃんというキャラクターも黒澤っぽい。
 漫画の絵にしない方がイマジネーションをかきたてる世界で、諸星が小説にしたのがよくわかる。

「いないはずの彼女」、「同窓会の夜」

 この2編は一人称の漫画では表現しにくい叙述もの。
 後者は、読者にはフェイントをかけたりして仕掛けが楽しめる。
 先日、実は卒業後三十ん年ぶりの同窓会へ行ってきたので、この「同窓会の夜」は、妙に各シーンがリアルに感じられた(^^;)。小説にしかできない世界。

「蜘蛛の糸は必ず切れる」

 芥川龍之介「蜘蛛の糸」の諸星版リメイク。地獄のリアルな描写が素晴らしくもおぞましい。ここは諸星のあの絵で見せてほしかったかも。
 クライマックスの主人公 ※(「牛へん+建」、第3水準1-87-71)陀多の体がバラバラになり、蜘蛛の糸を掴んだ手だけが意志を持って登っていくシーンは秀逸である。

 伏線の破戒僧の使い方とか、舌を巻くうまさ。釈迦の残酷性の描写が余韻をひく。これと「船を待つ」がお薦め。 

◆関連リンク
・諸星大二郎 最新情報他 - 葵屋 
芥川龍之介 蜘蛛の糸 全編。(こんなに短い話だっけ?)

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2008.03.03

■新刊メモ 『僕たちの好きだった革命』 『封印映像大全』
  『テルミン学習帳』

鴻上 尚史『僕たちの好きだった革命』 (amazon)
(角川書店)

携帯もCDも知らない47歳の男が僕たちの高校に復学してきた。30年の眠りから覚めた山崎の言葉は、理解できないことばかり。だけどいつの間にか僕たちは、革命に向かって走り出していた。大人気舞台を小説化!

 初小説『ヘルメットをかぶった君に会いたい』に続く、鴻上文学第二弾。
 今回も革命ネタ。前作、実はあまりいい感想を持てなくて、レビュウも書かなかった。
 もともと鴻上は、第三舞台の第一作『朝日のような夕日をつれて』を小説化すると言っていた。これがずっーと持ち越しで、ファンは待ちくたびれた。きっとあの笑いとシリアスとスピードの芝居は小説のエッジを広げるのではないか、と期待していたが結局今に至るも出版されていない。

 実録とフィクションが微妙にミックスされたような『ヘルメットをかぶった君に会いたい』。ここにスピードと笑いはあまり感じられなかった。

 第二作は、どうだろうか。今回は図書館にします。

『封印映像大全』(amazon)

ビ デオ・DVD化されない映画やドラマ、流出してしまった“あの有名人”の映像、決して再放送されないアニメ、歴史の闇に葬られた特撮作品、日本では見られ ないCMなど、有名な「封印映像」の数々は意外とインターネットで誰でも簡単に見られることを知っていますか?

 立ち読みして、さっそくYoutubeで『サザエさん 伝説の第1話』を検索して観ました。
 イヤー、いいものみせてもらいました。その他、観たかったあの作品が、、、、。

佐藤 沙恵『テルミン学習帳』(amazon)

  大人の科学マガジン Vol.17 (テルミン)はいま一つチューニングがうまくいかず、本棚の肥やしになってます。やはり本格的なのでないと、楽しめないのだろうか。
 この本買ったら、ちゃんとした楽器がほしくなりそう。

◆関連リンク
thirdstage.com
KOKAMI@network「僕たちの好きだった革命」
  中村雅俊、片瀬那奈、塩谷瞬のお三方へインタビュー!

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2008.02.25

■ユリイカ 特集『中島らも*バッド・チューニングの作家』

_ 「中島らも バッド・チューニングの作家」 青土社

 僕たちの世界から中島らもがいなくなって、既に3年半が経ってしまった。
 ユリイカでこんな特集が編まれた。事実上の処女作である幻の『全ての聖夜の鎖』が掲載されているだけでもファンには嬉しい本。

 まず表紙のインパクト。
 ピンクの文字に若かりし長髪のらも氏と兎の頭と洗濯バサミ。
 このパンクな雰囲気、中島らもらしさが炸裂。

 「バンド・オブ・ザ・デイズ」と名付けられた写真アルバムも、中島らもの実生活を生々しく伝えていて、なかなか興味深い。本で読んだあのジャンキーアル中な日々やなにわの「頭の中がカユい」日々はこんなだったわけですね。

 放送作家 鮫肌文殊氏が書く「フレームレスTV」というTVの中の中島らもが興味深かった。関西で放映されていた伝説の番組を僕もリアルタイムで体験したかったと感じることしきり。

 で、今はなんとネットで手軽にその一端に触れられる。Youtubeにその伝説が一部置かれている。

◆中島らも TVの日々
・どんぶり5656 竹中直人とのくだらないギャグ
・中島らも カネテツCM このバカバカしさもたまりません。
・中島らもの理想の死 今となっては笑えない。
 今日読んでいた中島らも『逢う』の松尾貴史との対談では、松尾といっしょにいた時も酒に酔って階段を落っこちたことがあるらしい。
・中島らも いいんだぜ 無修正版 この歌、初めて聴けました。
 で、ライブ映像はこちら 中島らも いいんだぜ
 これまさにラリってる。にしてもこの虚無感、凄い。

◆関連リンク
ユリイカ 特集『中島らも』(amazon) 

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2008.02.21

■KIASMA vol.19 古川日出男×(虹釜太郎+鈴木康文)
  on FREAK OUT!( Space Shower TV)

Freak_out [ FREAK OUT!
 Space Shower TV ×CoolSound ]

(キアズマさんのmixi情報より)

古川日出男
 ×(虹釜太郎+鈴木康文)

■初回放送:
2/22(金)21:00~22:00

■リピート:
2/28(木)24:00~
3/8(土)26:00~

 以前紹介したKIASMA vol.19 2008年1月18日 (金) @ 渋谷O-nest の朗読ギグがスペースシャワーTVで今週放映されるそうです!

 残念ながら昨年末にケーブルテレビの契約を縮小して同チャンネルを観られなくなっている私ですが、スペースシャワーTVのネットコンテンツDAXでのムービーファイルの公開を待ちたいと思います!

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2008.02.12

■新刊メモ 原 克『流線形シンドローム 速度と身体の大衆文化誌』

原 克『流線形シンドローム 速度と身体の大衆文化誌』(amazon)

自動車、蒸気機関車から、建築、警察、ゴルフクラブ、ミルクボトル、農作物、さらには流行歌、デートコース、女性の身体にいたるまで……すべての道は流線形に通ず!? 1930年代、アメリカ・日本・ナチスドイツ――かっこよくも危ういイメージの系譜をたどる大衆文化論です。★図版178点!

20世紀前半に一世を風靡したデザイン、流線形。スピード化・合理化の時代を象徴するそのイメージは、自動車や機関車にとどまらず、日用品や大衆文化、女性の身体に至るまで感染症さながらに拡大適用されてゆく。 本書は、科学/ファッション雑誌等を渉猟し、米国・ドイツ・日本でそれぞれ特徴的に展開した流線形イメージの系譜を比較文化論的に描く。

 流線形というのは、僕たちの子どもだった頃の未来そのもの。それを系譜でたどってあり、なかなか面白そうな本。
 著者 原克氏は早稲田大学教育学部教授。 専門は表象文化論とドイツ文学ということだが、末尾のAmazonリンクを見てもらうとわかるように、うちのBlogの関心領域について、いろんな著作があるようです。この方のことは知らなかったけど、世界一受けたい授業とかにも出てたみたい。

 書籍・論文リスト論文検索を見てみると、「ラテルナ・マギカ,あるいは映像戦略の図像学」「ミリオラマ,あるいは消費される空間疑似体験――十九世紀,動く画像への胎動」とか面白そうなものが並んでいる。(なかなか入手が難しそうな学会誌だったりするけれど、、、。) 

◆関連リンク
・当Blog記事 未来の車 GM Firebird Ⅲ
流線型 流線形 streamline (Google Image検索)
 あまり良い写真が出てきません。

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2008.02.05

■新刊メモ 筒井 康隆『ダンシング・ヴァニティ』

筒井 康隆『ダンシング・ヴァニティ』(amazon)

驚異の反復文体に中毒必至の傑作登場!

この小説は、 反復し増殖する、驚愕の文体で書かれています。この作品を読んだあとは、人の世の失敗も成功も、名誉も愛も、家族の死も、自分の死さえもが、全く新しい意 味をもち始めるでしょう。そして他の小説にも、現実生活にさえも、反復が起きる期待を持ってしまうかもしれません。この本を読むには相当の注意が必要で す!

 

冒頭部分掲載 雑誌『新潮』編集長・矢野優氏から (新潮公式)

「一般読者や同業者が首を傾げたり、もしかすると「錯乱の産物」として眉を顰めるかもしれないような小説を創ることこそわが使命」。これは本号掲載の「ダンシング・ヴァニティ」(長篇第1部130枚)を予告した筒井康隆氏の言葉だ

 文学の極北を今も突き進む筒井康隆の新作。
 これら言葉の魔力に惹きつけられるようにして、購入しました。どんな「錯乱の産物」を見せてくれるのか。

◆関連リンク
・筒井康隆公式サイト

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2008.01.29

「古川日出男・東京・REMIXED」
  ~作家・古川日出男がTBSラジオに初登場~

「古川日出男・東京・REMIXED」
~作家・古川日出男がTBSラジオに初登場~
(TBS RADIO)
 (キアズマさんのブログ | KIASMA | ライブイベント・キアズマより)

放送日:2月3日(日) 19時00分~19時30分

普段は「東京を歩きながら作品を構想している」ということで、 番組では、いつものように「東京を歩きながら」の番組ロケを敢行。 なぜ、東京なのか。なぜ歩きながら書くのか。 そして、その視線は何を見ているのか。それらを語って頂きました。

最新作「ハルハルハル」(河出書房新社)冒頭の舞台となった、 新宿・箱根山から始まり、青山霊園、月島、古川(渋谷川)の東京の4ヶ所を歩きました。 そこで語られた、東京の存在、小説、作家になった経緯。 古川日出男本人による作品の朗読も交えて進行。 さらにナレーションも本人の語りで構成。 ラジオ版「ロード・ノベル」のような実験的な番組を目指しました。

 イワナミさんのコメントで教えていただきましたが、TBSラジオで放送されるとのこと。
 作品の朗読というのが、とても楽しみ、、、だけれど我が東海地方では聴けないのだ。(Pod castとして公開されるといいけど、、、。

◆関連リンク
・古川日出男公式サイト.

また、過日行なわれた朗読ギグ「古川日出男×(虹釜太郎+鈴木康文)」の模様も一部、挿入予定です。

・ラジオワールド
 http://www.tbs.co.jp/radio/format/world.html
TBS RADIO podcasting 954(Pod cast)

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2008.01.23

■井上晴樹『日本ロボット戦争記1939-1945』

Robot_sensou_ki 井上 晴樹『日本ロボット戦争記―1939~1945』(amazon)
NTT出版 (公式HP)

 名著『日本ロボット創世紀 1920~1938』に続く、井上晴樹氏のロボット年代記。値段が高かったので、まずは図書館で借りて読んでみた。

 もの凄い膨大な資料を調査して、1939-1945年という第二次大戦下でのロボットの動向を緻密に描き出している。写真、挿絵、書誌事項、そして登場する人物の生没年まで詳細に記載されており、資料的価値も恐ろしく高い。とにかく1939-1945年の間に、ロボットと名の付くものは人形だろうが、自販機、自動ドアだろうが、広告のロボット風のカットだろうが、全部網羅されているのではないかと思えるほどの充実ぶり。

 まさにロボットを語るには、必携かも。この資料的価値だけでも、この本の値段は納得できる。僕は自分で買うことにしました。

 戦前と戦中に、「ロボット」という用語が現在のロボット+自動戦争機械+タンク(装甲装置的意味)+制御装置+コンピュータという広範囲の技術領域を指す言葉として使用されていたことがよくわかる。

 そして見事に最終章では、「戦争記」そのものといっていい記述がある。ここはネタばれになるので書かないけれど、是非最後まで読んでみてほしい。戦争の意味と人間のロボット性についての記述が感慨をもって語られている。「戦争記」としての見事な終章だと思う。

◆関連リンク
福本和夫『カラクリ技術史話』(amazon)(1943)
 たぶん上記の本の中身の紹介として下記のような人造人間の話が大変興味深かったので、ネットで検索。(正確には『技術史話雑考』に出てくる話として紹介されている)
中国科学説話雑識 番外編 中国古小説のロボット
 中国の人造人間に関する記述。話が本当なら、既にBC1000年頃にこのようなバイオテクノロジカルなロボットが中国で作られていたことになる。恐るべし。

Image1 「偃師造人」  『列子』湯問篇

なるほど、みな革や木を材料として膠や漆で固め白黒赤青といった色を塗って組み立てたものであった。穆王が詳細に調べてみると、内は肝臓・胆嚢・心臓・肺臓・脾臓・腎臓や胃腸、外は筋肉・骨格・手足や関節・皮膚や毛髪・歯に至るまで、全て作り物であった。しかも揃っていないというものは無かった。それを組み立てると元通りになった。穆王が試みに心臓を取り外すと口がきけなくなり、肝臓を外せば目が見えなくなり、腎臓を外せば歩けなくなった。穆王は「人間の技術も極めれば造物主と同じ事が出来るのかのう」と感心して、副車(乗り換えるための予備の車)に命じて偃師を載せて都へ連れ帰った。

・『列子』湯問篇 偃師 宇田整骨院・ロボット・鉄腕アトム・人造人間 こちらにも同様の記述
福本和夫著作集 全十巻(こぶし書房)2008年刊行予定

・エニアックの前に作られた機械式のコンピュータ。
Harvard_mark_1horz_2
the IBM Automatic Sequence Controlled Calculator aka The Harvard Mk I
『海野十三傑作選〈2〉地球要塞』(amazon) 
 『ロボット戦争記』の表紙絵はこの本の伊藤幾久造氏によるイラスト。
 ちなみにテキストは青空文庫で読めます→『地球要塞』
・その他作品は、作家別作品リスト:海野 十三(青空文庫)

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2008.01.04

■古川日出男「首都完全制圧! 古川日出男絶対革命4DAYS」
  朗読映像『ゴッドスター』@丸善丸の内店

Godstar 古川日出男さんの朗読映像『ゴッドスター』@丸善丸の内店
 2007年12月13日 | KIASMA | ライブイベント・キアズマ

YouTubeの映像は、その夜のクライマックスとして、古川さんのテンションが最高潮に達した部分です。(YouTubeは最大10分までしかアップできませんのでしぶしぶ3パート、なのです。)

 キアズマさんコメントで情報をいただきました。
 記事にした「首都完全制圧! 古川日出男絶対革命4DAYS」での『ゴッドスター』朗読会映像。(この朗読、是非見たかったのでナニワダさんに感謝です)

 最新作『ゴッドスター』のクライマックスが作家自身の朗読で体感できます。
 こんなタッチで古川日出男はこの小説をイメージしていたわけです。読んだ方も、これから読む方もこの朗読と読書を対比されることをお薦めです。

◆関連リンク
2007.12.8 古川日出男朗読『ゴッドスター』@六本木abc(Youtube)
Kiasma_goth_trad_2KIASMA vol.19
 2008年1月18日 (金) @ 渋谷O-nest

出演
 EL NINO ( OLIVE OIL × MC FREEZ )
 GOTH-TRAD
 ユダヤジャズ
 古川日出男×(虹釜太郎+鈴木康文)

 キアズマさんの次のイベント。
 こちらも新たなギグでどんな新しいチャレンジが行われるか、期待のイベント。古川日出男氏の熱い朗読と、新たなミュージシャンとのブッキングの相乗効果にはワクワクします。キアズマさんの素晴らしい企画、遠方で僕は行けませんが、またネットで参加された方のコメントが楽しみです。
 右のフライヤーもかっこいいので引用させていただきました。

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2007.12.24

■新刊メモ ポール M.サモン
  『メイキング・オブ・ブレードランナーファイナル・カット』

ポール M.サモン『メイキング・オブ・ブレードランナーファイナル・カット』 
公式HP

 SF映画の金字塔として、今なお輝き続ける「ブレードランナー」。 本書「メイキング・オブ・ブレードランナー」は、その製作の過程を克明に追った究極のドキュメンタリーとして、 1997年に初版が発行された。(略)

 本書は「ブレードランナー」の再生に合わせ、ファイナル・カット誕生に至る経緯とその間の関連事象を解説する新たな章と、主演のハリソン・フォードが、映画公開から25年を経て、初めてその口を開いた貴重なロング・インタビューを追加収録した、「究極のメイキング」のファイナル・カット版である。

 映画のメイキング本に眼がないので、手を出しそうですが、以前の1997年版からの進化の度合いをみてからにしたいと思います。

 いまだにこうして語られる『ブレード・ランナー』なのだけれど、僕は最初の公開の時にはディックの原作が大好きだったのと、映画としてストーリーに眼が行き過ぎていて、実はあまり良い評価をしていなかった。たしかにヴィジュアルには圧倒されたけれど、当時物語視点が強くて、大したSFじゃないじゃんってな生意気な感想を持っていた大学SF研人だった。浅はかな(^^;)。

 後年、映画はやはりヴィジュアルだと段々視点も変わってきて、評価は高くなっていくのだけど、でも最初の印象の影響がでかい。(いまだに『アンドロイドは電気羊の夢を見るか』を完璧に映像化した作品を観てみたいと思い続けている。)

◆関連リンク
店主54才、玩具道(オモチャミチ)の光と影 : ブレードランナーの宇宙に移住する日。

映像に過剰な改変は見当たらず、世界はあの時のままに保存されていた。
大きな変化は鼓膜が聴き分けることとなった。
新しい効果音が幾層にも重ねられ、厚みを帯びて画面から溢れ出し、ついには観客を包み込む。

 やはり『ブレードランナー』と言えば、この方の文章は必読です。あの頃と変わらないクールで熱いあの文体がネットで読めることに感謝です。
Don Shay『Blade Runner: The Inside Story (Transmetropolitan) 』(amazon)
加藤 幹郎『「ブレードランナー」論序説 (リュミエール叢書 34)』(amazon)
【初回限定生産】『ブレードランナー』製作25周年記念
 アルティメット・コレクターズ・エディション(5枚組み)
(amazon)

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2007.11.27

■新刊メモ 古川日出男『ゴッドスター』
  古川日出男朗読による日本近現代詩名作選「詩聖/詩声」CD

古川日出男『ゴッドスター』(amazon) 新潮社公式HP

はじまりは、絶望の中にあった。ごく普通のOLだった私を一人の少年が変えていく。疾走する時間、崩壊する日常、そして広がる新しい世界――天地創造って、こんな感じだったの? フルカワ史上、最速・最強! 圧倒的リズムで語られる東京湾奇譚、いよいよ降臨。

 この紹介文を読むと、いままでの古川日出男の延長上の作品であると推測されるけれど、「フルカワ史上、最速・最強!」とは? テンションの高い公式HPの日記を読んでいても、どんどん先へ先へと突進している感じがあるので、今度も眼が話せません。

古川日出男公式サイト

12月8・13・16・21日 「首都完全制圧! 古川日出男絶対革命4DAYS」開催

最強の最新刊『ゴッドスター』(11月30日発売)と古川日出男選、古川日出男朗読による日本近現代詩名作選「詩聖/詩声」が収録された史上初のCD付き文芸誌「新潮」2008年1月号(12月7日発売)の発売を記念して、師走の東京を古川日出男が完全制圧!

天地創造ってこんな感じだったの?――言葉の力が世界を変える4日間。

Furukawa_kyoto  そして朗読ギグも引き続き開催されている。「言葉の力が世界を変える」とは、これまた宣伝文にしても、アジテーションが効いている。

 僕は電車の中、携帯のデジタルオーディオ機能で、今も週に一度は古川日出男と向井秀徳のギグを聴いている。上記イベントの一部は録音自由とのこと。どなたか参加される方がどこかに音声ファイルをアップされることを切に希望。本人周辺が下記リンクのようにYoutubeにアップする可能性もあり、地方ファンとしては期待してます。

◆関連リンク
イベント「どうにかなる日々」(12月1日開催)のタイムテーブル決定

12月1日(土)に横浜 ZAIM で行なわれるイベントでの、出演時間帯が決定。
 ギグ vol.1:15時40分から16時10分まで
 ギグ vol.2:19時00分から19時30分まで

古川日出男 朗読ギグ『サウンドトラック』(1/2) (2/2) @博多百年蔵 2007/9/2 (Youtube)
「新潮」2008年1月号(amazon)
  古川日出男朗読CD 日本近現代詩名作選「詩聖/詩声」収録

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2007.11.20

■ヤノベケンジ 『トらやんの大冒険』

Trayan_no_daiboukenn トらやんの大冒険(公式HP)
YANOBE KENJI ART WORKS
/// ヤノベケンジ アートワークス

  予告編 Quick Time Windows Media Player

“ある夜 星を見ていたら ひかりのかけらが
落ちてきた  「流れ星?」
それは小さな小さな太陽だった。”

 ヤノベケンジがチェルノブイリの保育園で見つけた人形と太陽の絵の物語を10年の歳月をかけてまとめ上げた初の絵本作品。
 実際に展覧会場ではインスタレーションツールとして登場。また、アトムスーツを身にまとった特装版も限定販売中。

 ヤノベケンジがチェルノブイリで観た保育園の壁の太陽の絵。ここを起点にした小さな太陽とトらやんの物語。

 ヤノベが描いた初の童話は、自身の作品を物語でつないだような作品。コンテで描かれたような素朴なタッチの絵がいい。うちの子供が嫌がったトらやんのヒゲもなくなって、可愛い絵本として仕上がっている。

 小さな太陽が地球を復活させる物語はチェルノブイリの街の再生を願ったものかもしれない。再生のキーワードが楽しく明るい未来のメッセージを運んでくる。

 先日見た核融合科学研究所が産みだそうとしている核融合の小さな太陽を僕は想像した。あのLHDの螺旋を素材にして、アートとしてヤノベケンジにモニュメントを作成してほしいと思ってしまった。

◆関連リンク 当Blog記事
核融合科学研究所(1) LHD そのテクノロジーとアート
核融合科学研究所(2) 夢の核融合発電実現まであと29年(目標) 

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2007.11.19

■小宮 正安 『愉悦の蒐集ヴンダーカンマーの謎』

小宮 正安『愉悦の蒐集ヴンダーカンマーの謎』

 この本を読んでまず思ったのは、世界がその隅々まで解明されていない時代の想像力を刺激するワンダーな事物への人々の憧れとか遊び心といったものだった。

Wunderkammer この本に登場する珍奇なヴンダーカンマーには、科学に毒され(あえてそう表現してしまおう)、空想力が著しく制限された現代が持ち得ない精神の自由な感覚に溢れているといったら言い過ぎだろうか。

 著者の小宮氏がこんな風に書いている。

 存在が確認されているものはもとより、存在未確認のものすら、それを作り出してでも展示しなければならない。世界を映し出すヴンダーカンマーにおいては、存在する「はず」のものはまがい物であろうとも、堂々と蒐集された。

 この本に溢れている人々が奇妙なものを求めてやまなかった好奇心には凄く憧れる。何か珍しいものに強烈に惹かれる人々。仰天させることに無常の楽しみを感じる蒐集家とそれを観る人たちの感じた驚異の世界。奇想な小説や映画を観て感じる驚異を、現実の世界で体験していた人々の愉悦が紹介される展示物の数々から感じられる。

 こうした幸せな時代の想像力にシュルレアリストたちがインスパイアされていた事実もさもありなん。現代は科学やテクノロジーによってその驚異を感じるのしか残されていないのかも。SFが生まれてきたメカニズムもこんなところに原点がありそうな気がしてくる。

 奇想と人間の関係を紐解くのには、最適なガイド本である。

◆関連リンク
高山宏の読んで生き、書いて死ぬ
 『愉悦の蒐集-ヴンダーカンマーの謎』

ヴンダーカンマー研究書は、ぼく自身、一時かなり蒐めたものだが、肝心の図版類はどれもこれも似たようなもので、あまりインスパイアされることがなくなっていた。見たこともない視覚材料で網膜がおかしくなるのは斯界御大のパトリック・モリエスの"Cabinets of Curiosities"で、2002年。眺めて嬉しいという点では、小宮氏の本はお世辞でなく、それ以来の嬉しさである。文化史ファン必携。

Patrick Mauries "Cabinets of Curiosities"
ニッポン・ヴンダーカマー荒俣宏の驚異宝物館
・当Blog記事 小宮 正安 『愉悦の蒐集ヴンダーカンマーの謎』

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2007.11.06

■『奇想遺産 世界のふしぎ建築物語』リンク集 (1)

『奇想遺産―世界のふしぎ建築物語』
 鈴木 博之/藤森 照信/隈 研吾/松葉 一清/山盛 英司
(amazon)

 この本、奇想遺産の入り口としては適当だけれど、写真も文章も各建築2ページでは少なすぎる。もっと知りたい、もっと観たいのに、と思うこと必至。というわけで僕の気に入った建築についてリンク集を作ってみました。

Kisou01

ル・ピュイ・アン・ブレ: le puy-en-velay 公式HP
こちらの方が新しい 公式HP
Le Puy en Velay~St.Michel d' Aiguilhe(ロマネスク美術館) Googleイメージ検索

シアトル中央図書館:Seattle Public Library 公式HP
Googleイメージ検索

名護市庁舎  公式HP
Googleイメージ検索
Architectural Map ぞぶろぐ: 象設計集団の日々

タ・プローム:Ta Prohm Angkorvat  orientalarchitecture.com
Googleイメージ検索 上智大アンコール遺跡国際調査団

Kisou02

サグラダ・ファミリア:Sagrada Familia
El Temple de La Sagrada Familia 公式HP
Googleイメージ検索

ゲートウエー・アーチ:Gateway Arch 公式HP
Googleイメージ検索

ポルト・ドーフィーヌ:Porte Dauphine Hector Guimard HP Subway
Googleイメージ検索

アブラクサス:Abraxas Bofill HP
Googleイメージ検索 映画の中の建築

◆関連書籍

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2007.11.03

■新刊メモ 『特集:星 新一』 『遺跡の声』 『ポップ科学大画報』
  『絶滅危惧ビデオ大全』 『京極夏彦 全小説徹底解析編』

『小説新潮 07.11 特集:星 新一 没後十年 いつか見た未来』(Amazon)

◆小松左京/僕が愛した宇宙人
◆追憶対談:最相葉月×新井素子/「文学」より大きいひと
◆名作再録:星 新一 ショートショート ベスト3
◆石田衣良、恩田 陸/星新一に捧げるショートショート

 もう没後10年ですか。あらためて星新一のショートショートってこうしていつまでも復刻が続くといいですね。僕も子供たちに読ませようと、子供向けのを一冊買ってあげました。ジュヴナイルSFとしても最高ですよね。

Hori_iseki_no_koe_3 堀 晃『遺跡の声』(Amazon)

このシリーズは最終話「遺跡の声」が先に書かれ、つぎに最初の話「太陽風交点」が書かれた。 銀河系辺境部に散在する宇宙遺跡の謎。
星々を巡る下級調査員の私と、助手である結晶生命トリニティの旅路。

 名作「太陽風交点」を含む結晶生命トリニティの物語、これ初文庫化なのですね。感慨深いものがあります。硬質でリリカルなこの作品集の再刊はとても貴重です。東京創元社の最近のラインナップは素晴らしいですね。
『遺跡の声』 文庫版あとがき[全文] 堀 晃

原 克『ポップ科学大画報 1―20世紀・科学神話の時代 (1)』(Amazon)

(略)貴重な図版をふんだんに盛り込んだ「ポップ科学大画報」の第一弾である本書では、人類最大の汚点である「原子爆弾」にまつわる神話、ナチスのプロパガンダとして利用された「アウトバーン」にまつわる神話などを題材としています。先の視点からこれらを見直すことで、新たに見えてくる事実。

 早稲田大学の原克教授によるポップな図録集。
 60年代生まれの郷愁を誘うこのポップを楽しみたいと思います。

植地 毅『絶滅危惧ビデオ大全』(Amazon)

ビデオ・レンタルの黄金期はバブルでした。つまり、回収が見込めないようなタイトルでも平気でリリースできた、という特殊な状況が存在していたのです。その時代に出回ったビデオ販売のみの作品数は、現在のDVD市場を軽く凌駕しています。(略)本書では、そんな「絶滅危惧ビデオ」を一挙に公開します。
【本書掲載ビデオ(一部)】
真由美~大韓航空機爆破事件/連続殺人鬼 冷血/ボディコン労働者階級/愛の三分間指圧/クローン人間ブルース・リー 怒りのスリードラゴン/佐川くんとの一週間/悪魔の植物人間/食人大統領アミン/大江戸レイプマン一杯のかけそば/ドカベン/日本ロック映像全集/ロスに喝! 織田無道 in LA/これが北方領土だ!/ノストラダムスの湾岸戦争大予言/シャロン・テート殺人事件/阿修羅 ミラクル・カンフー/安藤昇のわが逃亡とSEXの記録/吸血鬼ブラキュラの復活/ゴースト in 京都/アメリカン・バイオレンス/悪魔の凶暴パニック/ホラー喰っちまったダ!/群狼大戦/餌食/サマーキャンプ・インフェルノ

 この本、タイトルが秀逸。確かにDVD時代に埋もれてしまっているビデオが多数世の中には存在する。あと個人がTV等でビデオに録って、既に放送局にも原版がないようなものも数多いだろう。
 個人的にも自分の書棚の古いビデオを絶滅しないように早いところ、DVD化しないといけないのだけれど遅々として進まない。とりあえずWOWOWでやったリンチの『ON THE AIR』とか高城剛の『BANANA CHIPS LOVE』をDVDへ救助しているのみ。他は徐々に朽ちている、、、。あなたのビデオ棚の絶滅危惧種は大丈夫ですか?

宝島『僕たちの好きな京極夏彦 全小説徹底解析編』(Amazon)

・事件現場探訪! 日本憑物落とし紀行
・描き下ろし漫画コラム! 唐沢なをき・本島幸久
<超絶!イラスト図解>
●相関する憑かれし人々
●魍魎、塗仏、邪魅、ぬっぺぼう…etc

 あれだけ熱を入れていたのに、最近、ちょっと京極夏彦の本は積読状態。
 年末の『魍魎』映画で盛り上がれるか!??

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2007.10.27

■新刊メモ 小宮 正安 『愉悦の蒐集ヴンダーカンマーの謎』

Wunderkammer 小宮 正安
『愉悦の蒐集ヴンダーカンマーの謎』

     (集英社新書 ビジュアル版)

 ヴンダーカンマー
 :Wunderkammerとは何か?
 それは、直訳すれば“不思議の部屋”、博物館の元祖とも言うべき存在で、かつてヨーロッパで盛んに造られた。美術品、貴重品の他に、一角獣の角、人相の浮かび上がった石など珍奇で怪しげな品々が膨大に陳列されていた。

試し読み(公式HP)

 この現象の背景にあるのは、ヴンダーカンマー独特の「何でもあり」という価値観や、ジャンルにとらわれない大らかさへの再評価である。たしかに現実を振り返れば、学問にせよ芸術にせよ、あまりにも細分化、専門化されすぎた結果、一種の閉塞状態に陥っていることは否めない。だからこそ、この状況を打破するために、世界の多様な事物を総合的にとらえようとした一切智の空間、ヴンダーカンマーに立ち返る必要がある。そして、そこから再出発することで、新たな視座を獲得できるはずだ。

 やっと本を入手。まだ150点以上に及ぶカラー図版を眺めただけなのですが、ワクワクします。
 ヤン・シュヴァンクマイエルのファンなら、「愉悦」の本になることは間違いありません。
 ヨーロッパのこんなコレクションの数々が、チェコのシュールレアリストのルーツとして存在していたわけです。

 読後にまた記事書きますね。まずは本を開いた奇想な感動で取り上げてみました。怪しさ満点。

◆関連リンク
小宮 正安『愉悦の蒐集ヴンダーカンマーの謎』(amazon)
Wunderkammer (Googleイメージ検索)

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2007.10.10

■[爆音アトモス]対談
   MO’SOME TONEBENDER 百々和宏 ×古川日出男

古川日出男公式サイト

 10月3日 爆音アトモスで「MO’SOME TONEBENDER×古川日出男」
オンエア
 モーサムの vo. & g. 百々和宏さんと古川日出男さんが、酒場でひたすら呑みながら“表現”とその周辺について語るさまが、スペースシャワーTVの番組「爆音アトモス」のメインコーナーとして放映されます。
 初回:10/3(水)21:00~22:00
 再放送:10/6(土)22:00~23:00, 10/9(火)24:00~25:00

フルカワヒデオ日記

二十五日。スペースシャワーTVの「爆音アトモス」用に MO'SOME TONEBENDER の百々さんと酒場で対談。撮影されながら酒を呑むというのは初めてだが、のっけから盛りあがる。

[ 爆音アトモス ] SPACE SHOWER TV

[プレゼント]百々和宏×古川日出男サイン入り -どん底-パンフレット

「爆音アトモス」のメインコーナーVJを務めたMO'SOME TONEBENDERの百々和宏と古川日出男から百々和宏×古川日出男サイン入り-どん底-パンフレットを3名様にプレゼント!
応募 10/10(水) ※21:00まで

 という番組が放映されました。もっと早く紹介するつもりが遅くなり、ファンの方には申し訳ない。古川日出男、口ヒゲと顎ヒゲをはやしたのですね。(まさかヒゲ人類が繁栄したわけではないでしょう(^^;))

 残念ながら僕はMO'SOME TONEBENDERというグループを全然知らなかったのだけれど、お互いファン同士という間柄のようで対話はなかなかまったりと楽しいものだった。

 朗読ギグを聴くと、その前と後で古川本の読み方は変わってしまう、とか。百々和宏氏の歌詞で人称を意識するようになったのは、古川日出男の影響だとか。黒ビールをピッチャーでおいしそうに飲みながら語る二人。あとポイントを羅列メモ。

・古川作品 読者は若くなってる。360度の前線で戦う感じ。

・スキルとしてはベストセラー恋愛小説をかけると思うが、心中しちゃうカップルの恋愛話でなく心中しようとしているカップルが思いとどまるような小説を書きたい。

・音楽に近い小説、届く距離を意識する。内臓を撃てる表現、飢えがあるから何かが欠けてるから表現できてる。俺(古川)も欠けてるけど、君(読者)のそういうところを埋めたい。

 ということで、最後は古川日出男とMO’SOMEで爆発する何かをやりましょう、ということで締めくくられた。向井秀徳とのギグのような熱いセッションがこの先、開催されるのだろうか。

◆関連リンク 当Blog記事
熱い!古川日出男×向井秀徳 朗読ギグ ビデオ DAX配信
朗読ギグ 古川日出男×向井秀徳 放映&ネット配信

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2007.09.24

■天沢 退二郎 『光車よ、まわれ!』

天沢 退二郎『光車よ、まわれ!』(amazon) 復刊.com

 和製フ