SF

2012.03.07

■感想 円城塔『道化師の蝶』そして「松ノ枝の記」

円城塔『道化師の蝶』
 『道化師の蝶』読了。まずは表題作にして、SFの初芥川賞受賞作「道化師の蝶」。これは言語幻想奇想小説(^^)とでも呼ぶべき作品。

 文章の齟齬によるイメージの膨らみ…節内での齟齬、章ごとの齟齬…。ともすると一義的にしか意味を意識して込められない言葉たちが奏でるコミュニケーショ ンから齟齬し、意識でない状態の何物かを伝える言葉たちにめくるめく(^^)。

 そしてもうひとつの掲載作「松ノ枝の記」。
 僕は表題作よりこちらに感動。傑作w!表題作が齟齬は持っているにしても一つの物語が割と読み解きやすかったのに比べて、こちらはさらに詩的にSF。
 メタフィクションの極北かも(^^)。
 脳内の機能分離による二つの意識の生成と作家/翻訳家との物語の交換。重層的で本質的なメタ。そして描かれるホモサピエンスが目撃する最後のホモネアンデルターレスのイメージ…。
 無意識がザワザワ騒ぎ出す、解析不能の象徴的描写に鳥肌が立つ。
 キーとなる1943年のザゼツキー症例をネットで調べると、島田荘司『ネジ式ザゼツキー』しか出てこない。これも架空の、メタ要素なのか。御手洗潔の探索を読まないと(^^)…。

◆関連リンク
島田荘司『ネジ式ザゼツキー』

"記憶の一部をなくした男が書いた奇妙な童話『タンジール蜜柑共和国への帰還』。

蜜柑の樹の上にある村、ネジ式の関節を持つ妖精、人工筋肉で羽ばたく飛行機――。
そして彼の肩甲骨には翼のなごりがあった!
妄想としか思えない男の話から、御手洗潔が導きだした真相とは何か――!?"

大森望氏の"円城塔『道化師の蝶』攻略ガイド"
 あらすじは同じだったので間違いないんでしょうね。僕は自信ないけどw。
「道化師の蝶」  沼野充義、中島京子、陣野俊史氏による「ナボコフへのオマージュ? 創作合評」(「群像」2011年8月号)
 これは深い読解。この読みに固定されてしまいそうで怖いけど必読かも(^^;)。
第232回 ラジカントロプス2.0文学賞メッタ斬り!スペシャル第146回芥川賞、直木賞【結果編】
 円城氏登場Podcast。
 伊藤計劃『屍者の帝国』を書き継ぐことについても触れられている。
 残されたA4一枚の構想に基づき伊藤計劃調で書かれるとか。後、実質1週間で書き上がるが刊行は年内にとのこと。
 伊藤計劃氏の遺稿『屍者の帝国』は 作風とは違うけれど、人工知能とか意識とかテーマ的にはクロスしそうで、コラボレーションによる膨らみに期待ですね!ワクワク(^^) 。
 あと『Self-Reference ENGINE』の英訳本が出る可能性があるとか(今から読んで気に入ったら訳すらしい)。アメリカでラファティの隣に書店で並んだら嬉しいっすね(^^)。
・朝日新聞の円城氏コメント「数学の定理や科学的発見は確実に増えている。同じようなことを小説でめざしたい」
 この言葉は深いですね~。今は映像でも音楽でも先行作品のリミックスしかない、とのたまうクリエーターに聞かせたいw。
『道化師の蝶』公式HP
 「世界各地で繰り広げられる“追いかけっこ”と“物語”はやがて “小説と言語”の謎を浮かび上がらせてゆく」
芥川賞・円城塔「伊藤計劃の遺した物語を継ぐ」 | ニコニコニュース
 "伊藤計劃氏の未完作品『屍者の帝国』を完成させることを明言した。円城氏にとって伊藤氏は「優れた書き手」であり自身も「影響を受けた」という"。次はこの作品で伊藤氏と直木賞をダブル受賞(^^)!というのはどうでしょう。
円城塔 当Blog記事 Google 検索

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2012.02.28

■感想 上田 早夕里『ブラック・アゲート』

上田 早夕里『ブラック・アゲート』Black Agate 光文社公式

" 日本各地で猛威を振るう未知種のアゲート蜂。
 人間に寄生し、羽化する際に命を奪うことで人々に恐れられていた。 瀬戸内海の小島でもアゲート蜂が発見され、病院で働く事務長の暁生は、娘・陽菜の体内にこの寄生蜂の幼虫が棲息していることを知る。 幼虫を確実に殺す薬はない。
 未認可の新薬を扱っている本土の病院を教えられた暁生は、娘とともに新薬を求めて島を出ようとするが、目の前に大きな壁が立ちはだかる……"

 上田早夕里さんの『ブラック・アゲート』読了。
 人間に寄生し内部から肉体を食い破る未知種のアゲート蜂が蔓延し、滅びの気配が迫る日本の描写。
 汚染地区の封鎖を暴力で実行する、非特定独立行政法人<AWS対策班>の非常な成り立ち。そして腐敗した人々の中の光明。
 
 物語は厄災に静かに立ち向かう市井の視点で進む。一つの島を、その舞台としたことで、手の中の世界の破滅への一歩がリアルに迫ってくる。そして視線は人間も生物の連鎖の中の、ただの一つの種でしかない、というある意味、冷徹なSFチックなパースペクティブ。

 端正に的確に刈り込まれた文体で、スピード感のあるエンタテインメントとして楽しめるのは勿論なのだが、どうしても、この架空の光景を、現在の日本に重ねてみてしまう。
 蜂よけのネットをかぶり、汚染地区を避ける様子。緊迫感が空気のように静かに、日本のある地域を覆っていく光景が、どこか似ていると思えてならない。

 特に印象的だったのは、非特定独立行政法人<AWS対策班>の村綺という小隊長。
 負の象徴として描かれるこの人物の造形が昏く光る。
 アゲート蜂の後遺症に苦しむ家族との関係。川に立ち上る黒い煙と虚無。まさに上田早夕里ノワールの真骨頂。
 これに対比して描かれる脱出する主人公の家族の描写、はかないが微かな希望が胸に迫る。

" ーーこの子は、大人っぽいのか子供っぽいのか、よくわからないな。
 世知に長けたような話し方をするが、その口調には大人のような屈折した翳りがない。大人になるにつれて失われていくものが、健太の中には、まだしっかりと残っているのだ。胸の奥で熱い太陽が燃えるように"(P123)

 主人公の側の登場人物では、とりわけこの少年の描写が強く印象に残った。
 破滅物語の中で描かれる少年の視線が、SFのポジティブな側面そのものにみえる(^^)。対象への好奇心とか瑞々しくって、とてもここちいい。

◆関連リンク
小説宝石|最新号|2012年3月号 目次|光文社

"エッセイ 上田早夕里 幸せな社会とは"

メノウ:瑪瑙、アゲート:agate(wiki)

 "縞状の玉髄の一種で蛋白石、石英、玉髄が層状に岩石の空洞中に沈殿してできた鉱物の変種である"

・当blog関連記事 新刊情報 上田 早夕里『ブラック・アゲート』 
Nomadic Note 2 『ブラック・アゲート』(光文社)が発売されました(上田 早夕里さん公式Blog)

" なお、この発売に併せて、2月22日発売の「小説宝石」3月号に、本作執筆に関するエッセイが掲載されます。その中でも触れていますが、本作の執筆動機には、短篇作品「くさびらの道」が少し関係しています。"

 『魚舟・獣舟』に収録されている「くさびらの道」を『ブラックアゲート』読了後に再読。蔓延する感染病と閉鎖される地域、この状況は本作と近似。しかし「くさびらの道」はひとつのSFアイディアが仕込まれており読後感は随分と異なる。
 比較して読むと、『ブラックアゲート』がそうしたSF設定を排して、徹底してリアリズムで描かれているのが浮き彫りになる。

 「くさびらの道」の長篇版も読んでみたいと思ってしまうのは僕だけだろうか。幻想的恐怖は、あるいは短篇の方が向いているかもしれないのだけれど、、、。

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2011.12.11

■第32回日本SF大賞 上田早夕里『華竜の宮』、第7回日本SF評論賞 発表!

Sf 写真はニコ生より画面キャプチャ。
 受賞者は左下写真 左から横田氏、上田氏、忍澤氏、渡邊氏

第32回日本SF大賞
・大賞 上田早夕里『華竜の宮』
・特別賞 横田順彌『近代日本奇想小説史 明治篇』
・特別功労賞 小松左京


SFWJ:hyoron

第7回日本SF評論賞 12/1の選考会において、2011年(第7回)日本SF評論賞は、以下のように決定致しました。

優秀賞 渡邊利道「独身者たちの宴 上田早夕里『華竜の宮』論」
選考委員特別賞 忍澤勉「『惑星ソラリス』理解のために――『ソラリス』はどう伝わったのか」

大賞は該当作ありません。
贈賞式は、「2月1日(水)」に、フロラシオン青山にて行われます。

 今年の日本SF大賞と日本SF評論賞が発表になった。
 当Blogとかtwitterで、時々交流させていただいている上田早夕里さんの大作『華竜の宮』が受賞されました。
 上田さん、本当におめでとうございます!!

 選考発表​会の模様がニコ生で生中継され、地方在住,一般ファンでもその様子を観ることができるようになった。とても喜ばしいことである。

 中継では、多くの報道陣(と関係者)が参加された様子と、受賞者の方々のコメント、審査員の方からのコメントが聴け、生々しい参加感があって、とても身近ないい雰囲気の発表​会となっていた。受賞者のコメントをtwitterから少し引用させていただきます(実は肝心のところで放送が途切れて見れてない部分があったためw)。

Twitter / @uranichiさん

"上田早夕里さんあいさつ『上田です。大変に名誉ある賞を頂き有り難う御座いました。すべてに感謝の言葉を。デビューしてから8年くらいになる。ずっと支えていただいた読者にお礼。筒井康隆さんに最初の作品認めていただき、小松左京賞で小松さんに認めていただいた」
「小松さん、年末まで待っていただいたらよかったが、宇宙にいかれた、宇宙から地球はよく見える、この会見見ていただいている、それだけで満足です」。"

 その他、twitterで タニグチリウイチ (uranichi) さんが沢山の言葉をレポートされていますので、是非、御覧下さい。(2011.12/11分)

◆関連リンク
SFWJ:候補作list

"『ダイナミックフィギュア』  三島浩司(早川書房
『華竜の宮』         上田早夕里(早川書房)
『希望』           瀬名秀明(早川書房)
『近代日本奇想小説史 明治篇』横田順彌(ピラールプレス
『魔法少女まどか☆マギカ』
  原作:Magica Quartet、
  脚本:虚淵玄、監督:新房昭之  (作品タイトル順)
 選考は上記五作にて行われます。
※2010年9月1日から2011年8月31日までに発表された作品から選考されます。
※選考委員:冲方丁・貴志祐介・豊田有恒・堀晃・宮部みゆき(あいうえお順)"

日本SF大賞に上田早夕里さん「華竜の宮」 - Google ニュース
小説『華竜の宮』が大賞を受賞 日本SF大賞 | ニコニコニュース

" 選考委員のひとりで作家の貴志祐介氏は大賞受賞作について
「一歩抜け出ていて、"貫録勝ち"という感じ」
と、『華竜の宮』を評した。"

日本SF大賞に上田早夕里さん「華竜の宮」 : 文化 : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

" 第32回日本SF大賞(日本SF作家クラブ主催)が11日発表され、上田早夕里さんの「華竜の宮」(早川書房)に決まった。  副賞は200万円。特別賞に横田順彌さんの「近代日本奇想小説史 明治篇」(ピラールプレス)、特別功労賞に今年7月に亡くなった作家・小松左京氏がそれぞれ選ばれた。贈賞式は2012年3月2日午後6時、東京・丸の内の東京会館。"

上田 早夕里『華竜の宮』
横田 順彌『近代日本奇想小説史 明治篇』

・当Blog関連記事
 感想 上田 早夕里『華竜の宮』
 新刊メモ 上田 早夕里『華竜の宮』

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2011.11.23

■新刊メモ 小松左京『虚無回廊』『小松左京---日本・未来・文学、そしてSF』『完全読本 さよなら小松左京』『小松左京セレクション1』

小松左京『完全読本 さよなら小松左京』

"ベストセラー『日本沈没』などの執筆活動だけにとどまらず、大阪万博のプロデュースはじめ、TV・ラジオへの出演、シンポジウム、さまざまなイベントの仕掛 け人でもあった故小松左京。そんな稀有な知的・行動的作家の全貌を伝える一冊。新発見の短編小説やデビュー前の漫才台本などの収録に加え、筒井康隆・石毛 直道・萩尾望都などの多彩な人物が語りつくす小松左京像が満載。イベント会場限定だった手塚治虫との貴重な対談をCDとして添付"

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 巻頭に置かれた生頼範義氏による老年期の小松左京のイラストが素晴らしい。宇宙と地球を想う透徹した哲学者のような凄絶な風貌。僕らが作品から感じている小松の実像が見事にビジュアル化されている。
 この生頼イラストは、本書の表紙でも良かったのに。凄い迫力の書になったと思うので残念。

 画像でググったら、このイラストは、08年1/28号の小松左京マガジンの表紙だったんですね。こちらに歴代小松左京マガジンの表紙 いろんな絵描きさんの小松左京像が見られます。
 でも生頼範義氏のものがベスト。

小松左京『虚無回廊』 徳間書店

"「ここは、銀河系の中でも、とても知的存在の密度が濃いのよ。おそらく、広大な空間のあっちこっちから集まってきているんだわ。まるで宇宙の誘蛾灯のように…」地球から五.八光年の宇宙空間に忽然と現れた巨大円筒形物体“SS”。長さ二光年、直径一.二光年と、途轍もない規模をもつこのSSへの探査は、空間的にも時間的にも、生身の人間には到底不可能なタスクであった。そこで、若き研究者・遠藤秀夫の開発した、AE(人工実存)に白羽の矢が立った。 AI(人工知能)に、開発者遠藤の分身として言わば彼自身の魂を込めたAEは、長い旅路の末、SSに到着する。そこには、様々な地球外知的生命体がひしめき、共生と抗争を繰り広げていた…。戦後日本の知を代表する巨匠・小松左京が、宇宙を舞台に、「生命」「知性」「文明」「進化」の意味を問いかける、本格 SF巨篇。全“知的存在”、必読の書。"

地球から五・八光年の宇宙空間に突如出現した巨大円筒形物体“SS”の正体は? 超AI開発プロジェクトの研究員遠藤秀夫は、完全自立型人工知能の開発中に、AI(人工知能)に魂を与えたAE(人工実存)という新しい概念に到達していた。やがてSS探査に送り込まれた“AE”が遭遇したのは、複数の地球外知的生命体の姿だった。日本SFの巨匠が広大な宇宙を舞台に、「生命」「知性」「文明」「進化」の意味を 問いかける、本格SF巨篇。"

 小松左京最後の作品にして、SFの想像力を極大まで飛躍させようとした野心作。
 本書は、未完に終わった
『虚無回廊1〜3』を合本にしたもの。

 センス・オブ・ワンダーを極めた本書は、未読の方には強くおすすめです。

 僕も久しぶりに小松王道作品を再読してみようかと思った次第。最近、「人口意識」について強い興味を持っているので、その観点で「AE(人工実存)」に挑んでみたいと思う。

小松左京『日本・未来・文学、そしてSF (文藝別冊)』

"日本を代表するSF作家にして、大阪万博他各界で八面六臂の活躍をした知の巨人・小松左京の全貌に迫る。貴重な初公開資料・講演録から、追悼対談・座談会、小松左京論、詳細な資料まで。"

 この本は7割方、読了。
 山田正紀氏の小松作品論が白眉。山田氏は映画評とか、こうした批評の切れも素晴らしい。この小松論を長文化したものも読んでみたいものです。
 というか、山田先生には、『虚無回路』の続篇で人間の想像力の限界に挑んでいただきたいかも。

小松左京『小松左京セレクション 1---日本』

"小松左京生誕80年記念/追悼出版。代表的短編、長編の抜粋、エッセイ、論文を自在に編集し、SF作家であり思想家であった小松左京の新たな姿に迫る、画期的な傑作選。第一弾のテーマは「日本」。"

 そして思想家でSF作家の東浩樹氏が編集した、小松の思想をダイジェストした本。小松左京という深いSFのイドに、これらの書物で潜ってみたいものである。

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2011.10.05

■新刊メモ グレッグ・イーガン著, 山岸 真訳『プランク・ダイヴ』

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世界最高のSF作家イーガンのハードSF短編集 - 大森望|WEB本の雑誌

" 巻末の「伝播」は本邦初訳、21世紀末の月から20光年彼方の惑星に向けて発射された無人探査機の意外な"その後"が描かれる。宇宙に憧れを抱く人にとってはしみじみと胸に沁みる名作。  あらためて7作品を通して読むと、"世界一のSF作家"の称号がダテじゃないことがよくわかる。世界最高のハードSFを心ゆくまで堪能してほしい。(大森望)"

 "SFの最先端の、その先へ"という帯! ドキドキするSF短編集が出ました。
 収録作は7編「クリスタルの夜」「エキストラ」「暗黒整数」「グローリー」「ワンの絨毯」「プランク・ダイヴ」「伝播」。

グレッグ・イーガン, 山岸 真訳『プランク・ダイヴ』

"地球から遙か遠宇宙のブラックホール〈チャンドラセカール〉ではある驚異的なプロジェクトが遂行されようとしていた。果たして人類は時空の構造を知り得るの か?――ローカス賞受賞の表題作、別の数学体系をもつ並行世界との最終戦争を描く「暗黒整数」、ファースト・コンタクトSFの最高峰「ワンの絨毯」ほか、 本邦初訳作品を含む全7篇を収録。現代SF界最高の作家の最先端作品を精選した日本オリジナル短篇集第4弾。 [収録作品] 「クリスタルの夜」 「エキストラ」 「暗黒整数」 「グローリー」 「ワンの絨毯」 「プランク・ダイヴ」 「伝播」"

 小松左京『日本沈没』からSFに入った僕には、"チャンドラセカール"は、モロズバのSFタームです(^^;)。

プランク・ダイヴ:ハヤカワ・オンライン(公式HP)
 書籍詳細と書いてあるが、なんと収録作タイトルも掲載されていない。
 早川書房、あまりに手抜きw。一応、公式だしリンクっと。(その後、追記され今は収録作が掲載されてます。山岸真さんから教えていただきました。今後の充実を期待してこのままの記述とします(^^))

 ということで、まずは紹介のみ。冒頭のはいつものHDR写真。
 光も歪む、イーガンの作品集! といったところでしょうか。

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2011.09.30

■情報メモ 新文芸坐 10/1 "追悼・小松左京 偉大なる和製SF作家"

オールナイトスケジュール|新文芸坐オフィシャルサイト

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"10/1 追悼・小松左京 偉大なる和製SF作家 22:30~6:15
復活の日(1980/角川)監督:深作欣二
 出演:草刈正雄、夏八木勲、多岐川裕美
さよならジュピター(1984/東宝)
 製作・総監督・原作・脚本:小松左京
 出演:三浦友和
日本沈没(1973/東宝)監督:森谷司郎 脚本:橋本忍
 出演:小林桂樹、藤岡弘"

 『復活の日』『さよならジュピター』『日本沈没』オールナイト!
 これは小松SF(そして東宝特撮)で育った僕としてはワクワク!

 そして、もし『日本アパッチ族』『果しなき流れの果に』『虚無回廊』の3本立てがあったら凄まじく観たいwと切実に思わないでいられない。

 最後にこれも私的雑記なのだけれど、この引用写真の映画『日本沈没』のポスターについて。小松左京でSFを刷り込まれたのでw、このポスターは僕のセンスオブワンダーの原点(^^;)。たぶんファンの方にはわかってもらえると思うけれど、このポスターの持つ質感の素晴らしさ。たぶん私的ノスタルジーと融合、密着した私的質感wなのだろうけれど、この豊潤さはなんなのだろう。(皆さんも自分が子供時代に好きだった映画やテレビの映像を思い浮かべて下さい。なんでこんなにも豊潤に感じられるのでしょうね。脳内に深く根付いているこの感覚(^^;))

◆関連リンク
森谷司郎監督『【東宝特撮Blu-rayセレクション】 日本沈没』

"【特典】
●劇場予告(HDブローアップ画質)
●特報(HDブローアップ画質)
●スペシャル対談:小松左京×竹内均(SD画質)
●オーディオ・コメンタリー(小松左京・橋本幸治・中野昭慶特技監督)"

『映画パンフレット「日本沈没」』

深作欣二監督『復活の日 DTSプレミアムDVD BOX』

"初回限定生産2枚組BOX!豪華DVD特典を満載!!!初回限定生産のみの特典として、海外公開版「VIRUS」を完全収録! さらに木村大作氏特別編集による未公開映像「1980 Antarctica」、インタビュー、メイキング、コメンタリー、美術・設定資料集、そして豪華ブックレットと、DVD豪華特典が満載!迫力のDTS録音で復活!"

橋本幸治監督『さよならジュピター デラックス版 [DVD]』
 東京までオールナイトを観に行けないので、これらを全部買って、自宅で一晩マラソン上映をしたくなりますw。

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2011.09.19

‪‬‏■メモ 下村 健樹著『さよならジュピターをつくったわけ』


MARIBU出版 新刊「さよならジュピターをつくったわけ」 - YouTube

"『さよならジュピター』という映画を憶えていますか?
日本中のSFファンに熱い期待で迎えられながらも、酷評におわった映画......。

一般には失敗作と評価されているが、果たしてそうなのだろうか?当時のスタッフに徹底取材。
今、はじめて明かされる「さよならジュピター」のすべて。衝撃のノンフィクション大作。

電子書籍 最新9・10・11巻、絶賛発売中!(現在、第一巻無料)
お求めは http://www.maribu2010.com/ まで!!"

 僕はまだ第一巻のみしか読んでいませんが、当時週刊宝石誌上で連載されていた小説とか、構想の様子にわくわくした頃を思い出します。

◆関連リンク
USTアーカイヴ 「小松左京追悼トーク(2011/8/17)」
@kokada_jnetさんの Togetter「小松左京追悼トーク(2011/8/17)」
 リアルタイム視聴できなかったので、このアーカイブとtogetterで、横田順彌、鏡明、山田正紀、高橋良平、とりみき、大森望氏のトークを楽しみました。

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2011.07.21

‪■Frank Pavich監督『アレハンドロ・ホドロフスキーのデューン:Jodorowsky's Dune』予告篇

YouTube - ‪Jodorowsky's Dune Trailer
(Twitter / @postermantoru 徹さん @noirtaki 滝本誠さん経由)

"カンヌのドキュメンタリー「ホドロフスキーのデューン」、おれが配給権買うしかないのかW 誰か観たかな?"

News: CANNES 2011: Exclusive JODOROWSKY'S DUNE Promo Video

"It was just yesterday that we brought you news that Jodorowsky's Dune, the documentary about the legendary making-of a movie that never happened, was currently filming around the globe right now."

 メビウス、クリス・フォス、ギーガー他がプリプロダクションに参加していた、あの幻のホドロフスキーの『デューン』に関するドキュメンタリー映画が撮られ、今年のカンヌで紹介されたという。
 そして冒頭の映像は、その予告篇。
 幻のSF映画として、伝説的に語られているこの作品の一端がここに。

YouTube - ‪Jodorowsky on Dune (1975)‬‏
 さらに1975年のこちらのインタビュー映像には、メビウス、クリス・フォス他のデザイン画等が紹介されている。

◆関連リンク
Jodorowsky's Dune (2012) - IMDb
Jodorowsky's Dune - Unseen Dune(duneinfo.com) Google 翻訳
Alejandro Jodorowsky - Wikipedia
YouTube - ‪Dan O'Bannon on Jodorowsky's Dune‬‏
‪David Lynch Interview from 1985 on Dune‬‏ - YouTube 

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2011.07.18

■感想 サミュエル.R.ディレイニー『ダールグレン:Dhalgren』

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サミュエル・R・ディレイニー『ダールグレン (1) (2)』
 国書刊行会−−これから出る本

"サミュエル・R・ディレイニー 大久保譲訳
「20世紀SFの金字塔」「SF界の『重力の虹』」と賞される伝説的・神話的作品がついに登場! 異形の集団が跋扈する迷宮都市ベローナを彷徨し続ける孤独な芸術家キッド──性と暴力の魅惑を華麗に謳い上げた最高傑作"

 読後、さぼって間があいてしまったのだけど『ダールグレン:Dhalgren』の感想をまとめておく。

◆総論 (青字:ポジティブな評価 赤字:ネガティブな評価 を示すw)
 満を持して(待ちすぎてw)出版された、SF翻訳史上ひとつの事件と言ってもいい本書の刊行。サミュエル.R.ディレイニーの諸作を読んで、その華麗な文体と鋭利なイメージ喚起に痺れていたので、長大な本作の全体がめくるめく作品となっていることを期待していた。
 読み通すのにかなりの困難さを伴う、という噂もあっ330266478たので週末集中して一気に読む作戦で、究極映像犬といっしょに、謎の都市ベローナへと赴いた。

 しかし何のことはない、華麗で緊密な(?)文章は冒頭と最終章くらいのもので、どちらかというとディレイニーにしては緊張感のない隙のある文章がだらだらと続き、読むのに苦労するのは寝転んで本の重みに疲れが溜る腕くらいのものだった。まずは構えて読まなくても大丈夫ですよ、ということを皆さんに伝えたい(^^;)。

 で、そんな前置きはいいから、早く総論をということでまとめから。

 ところどころに華麗なイメージと、メタフィクション的な複雑に仕組まれた謎(らしきもの)があり、そういった部分には満足できる。

 のだけど、長々と語られるヒッピー文化/コミューン/不良描写については、ディレイニーの自伝的な部分なんだろうけれど、この2011年に読むと刺激は弱く、古い感覚の小説ではないか、というのが正直な読後感(この年代に書かれた小説なので、時代性を切り取る部分が感覚的に古いのはしょうがないのかもしれない)。

 こうした部分を半分くらいに刈り込んで、もっと鋭敏な異民族/性差描写を極めてくれていたら、手放しの傑作になったかもしれない。当時は衝撃的だったかもしれないが(実はそうでもなかったのかもしれないw)、少なくとも現在、読むとそれほどそうした部分ではエッジの効いた小説ではないと思う。

 ひとつ具体例を書くと、ディレイニーというと必ず想起するキーワード「ゲイ」の描写について。(僕は世のそうした文学や芸術作品にほとんど触れたことがなく、かなりの門外漢なので、もしかしたらとてもいいかげんなことをこれから記述するかもしれないがw)、なんとも描写が生温い(^^;)のだ。

 主人公がゲイとなる描写が、何の精神的な深みもなく、ただ単に同衾していてなりゆきでしちゃいました、って描写になっている(最初の2箇所とも)。
 ま、まさに日常の延長に横たわっているんだよ、と言いたいのかもしれないけれど、そんなものを僕はSFで読みたいわけではないw。

 超えるべきハードルがどんなもので、それが人類にとってどういう意味を持つのか、なーんていうパースペクティブが開けるような、眼の覚める思索をディレイニーに期待する僕は間違っていたのでしょうか(^^;)。

 と、一例を挙げたが、その他、無頼派的な描写もかなり出てくるのだけれど、現代のノワールを鑑賞してしまった僕らには、生温〜い感じがして仕方なかった、というのが総論。

 謎の都市ベローナの何やら不穏な空気感だとか、天体にかかわる描写とか(ネタばれ避け中w)、詩作とメタフィクション的な仕掛けとか、もちろんかなり面白い小説であることは認めた上で、欲張ると上述したような不満が出てくる。
 うん十年待った、あのディレイニーの大作に、こういう期待をするのは決して間違っていないと思うんだけどな〜w。期待をしなきゃ、逆に失礼でしょ…。

 というわけで、本書の僕の読書体験としての評価は、青字赤字の幅の中にある。読書においては青字部分でそれなりにワクワクし満足。でもかなり赤字部分に振った読後感でトータルとしては不満が勝ったということになる。繰り返すけれど、青字は素敵ですよ(^^;)。

◆総論 補足
 僕の正直な読後の感想は上述の通りなのだけれど、実はこう言い切ってしまうのにいささか躊躇していた。
 というのはバラまかれた謎が僕には解けなかったから。
 ベローナという謎の災厄に巻込まれた都市の謎、天体の異常……、それらに一気通貫して縦糸になるはずのメタフィクションの仕掛け

 充分に読み込んで、海外の研究成果等もネットで検索して、その謎が本当に解明した時、本書は僕の読後感と全く違った様相をそこに表すんじゃなかろうか、という期待/不安がモヤモヤと胸に渦巻いて、しばらく読み終わって100箇所くらいのドッグイヤーに従ってページをめくりながら考えていたのだけれど、僕のぼんくら頭にはその答えはついに今のところ到来していない(^^;)。

 というわけで、未だにtwitterやウェブにて「ダールグレン」のキーワードで日々、いろんな方の感想に眼を通しているのだけれど、大絶賛している人の感想を、もしかしてこの人は謎を解けているんじゃないか、と読んでも今ひとつピンとこない。
 そのあげくあの山形浩生氏が『ダールグレン』酷評を公開され、そしてあろうことか『ダールグレン』絶賛派(と勝手に思っていた)柳下毅一郎氏までもが、それに賛同するつぶやきをされるに至り、解明のモチベーションが一気にトーンダウンw

 ということで、謎解明を楽しむのが本書最大の読書の快感ではないか、と思っていたのだけれど、どうやらそれも凄まじい物ではないらしい、と感じてきて、ここに上述の総論となったわけです。

 まだ実は本書のウィリアム・ギブスン序文と巽孝之氏解説を封印してて読んでいないので、めくるめく謎解きに期待して今から読んでみることにします。

◆各論 というほど大げさではなくメモ・ランダム(^^)

329392874・僕の書棚から、眼についた大作本を比較のために並べてみた。
 聖家族 738頁、青銅の悲劇 772頁、ザ・スタンド 1444 頁、ダールグレン 1006 頁。週末一気読みのおかげもあるけれど、実は私的にはこの4作の中では『ダールグレン』が一番読みやすかった。最も時間がかかったのは、エンターテインメント作家キングの『スタンド』(^^;)。


 
★★★ ネタばれもあるので、未読の方は、ここまでに留めて下さいね。

・村上春樹『1Q84』との関係。異世界であるベローナの描写と、村上の1Q84世界はどちらも二つの月を持つ。おそらく米文学に精通している村上は『ダールグレン』を読んでいたと思う。インスパイアされたものかどうか、どなたか村上氏にインタビューしてもらいたい。そして彼の『ダールグレン』評を聞きたい。

・途中でもところどころ一人称は使われていたのだけれど、急激に三人称が一人称に変化するのは下巻P336。これはメタフィクション上の仕掛けと、加えて主人公キッド(仮名)が物語世界の客観的観察者から、主観的な主人公に移行して行くのをまさに表現している。(そしてここではキッドの離人的傾向からの物語による回復でもある)

・村上春樹『1Q84』では今まで一人称で書かれていた長編が三人称で表現されていることが随分と指摘されていた。直接『ダールグレン』での描写とは関係ないとは思うけれど、一応、メモ(^^;)。

・異世界と対立する日常の引越し描写。危うい薄氷の上のホームドラマ的箱庭世界の描写はなかなか読ませた。しかし僕らがディレイニーに期待するのは、そのようなものではない、と僕は思うのだw。ホームドラマ部分の弛緩したような文体はわざとかもしれないが、楽しめなかった。

・都市ベローナもだけれど、最大の謎は「ダールグレン」。時々出てくる名前リストに登場するだけの謎の名前ウィリアム.ダールグレン。もちろんウィリアムはビルと通称されるわけで、ラストで特にビルに注目させているので、本書の記述者は登場人物のウィリアム.ダールグレンということになるのだろう。いくつかの箇所で登場するビルに着目。

・主人公の記憶の欠落もメタフィクション的な仕掛けであろう。実際の筆者と思しきウィリアム(ビル).ダールグレン。彼のルポルタージュとしての情報の欠落がキッド(仮名)の記憶の損傷として描かれている感じ。

Delany_dhalgren

・海外版の表紙としても使用される巨大になった太陽の姿は、読後にも強烈な印象を残す。だけれども全く解けない二つの月と赤く燃え盛る巨大太陽の謎。どなたか、登場する宇宙飛行士の言葉をヒントにこの星々のきらめきの謎を解明して下さい。

・ノートに書かれた奇妙な文章と、詩作の文学的談義。これらによる小説世界のイメージ構築はなかなかいい。詩的な言葉の魅力について語る部分はとてもいいです。

・時間の飛んだ新聞ベローナタイムズ。こんな新聞が発行される街に住んでみたい。おそらくここは、ディレイニーの自伝的要素がアトランダムに紛れ込ませてあることの、近似的な表現なのでないかな。

 あとは他にも、たいしたことは書いてないですが、断片についていくつか僕のtwilog「ダールグレン」「#dhalgren」のつぶやきがありますので、ご興味があれば(^^;;)クリック下さい。

◆関連リンク
[朝日新聞書評ボツ本]ディレーニ『ダルグレン』
  - 山形浩生 の「経済のトリセツ」

"全体が自分自身の一種のビルドゥングスロマンではあるんだが、でもそれを円環させることで、ディレーニは要するに「ぼくは成長したくありません、ずっと青春していたいです」と言っているに等しい。それが卑しいのだ"
"昔読んだときは「どうだ!完読したぜ!」というのが自慢だったしその価値を保つために小説そのものの悪口は言わなかった…"

 あの山形浩生さんでも、そんな日よった時代がw !
 そしてそれを読んだ柳下毅一郎氏のつぶやきが以下↓。
Twitter / @kiichiro柳下毅一郎氏

"正直、オレもこの山形評はたいへん正しい、と言わざるを得ないw でもつまんないだけでもないのよ RT @tonkara1: 山形浩生さんの『ダールグレン』評。予想通りの酷評!"

・牧眞司氏 shinji maki(@ShindyMonkey)/2011.6/24 - Twilog  

"ジョイス的な神話=象徴性と文学仕掛けがいっぽうにあり、ディレイニーの自伝的要素がもういっぽうにあって、それがまだらに融合している。その「まだら」さが特徴だろう。おそらく仕掛けだけに注目して読み解こうとすると、夾雑物がわらわらと析出してくる。
ちょっと困ったかんじなのだけど、そうした余分が小説としての面白さとも言える。まあ、屈折した人種問題や芸術がらみの議論、セックスのどうしたこうした など、ちょっとクドいよという部分もあるけれど、こうしたのは読むひとの興味の度合いでナナメ読みしても、ぜんぜん支障なし。"

『ダールグレン1・2』刊行記念 SFフォーラムのお知らせ

"刊行を記念して、SF翻訳家の柳下毅一郎さんと、SFと黒人文化に詳しい丸屋九兵衛さん(ブラック・ミュージック専門誌「bmr」編集長)をお迎えしてトークイベントを開催。
【日時】  2011年7月30日(土) 開場:17:30〜 開演:18:00〜
【会場】  三省堂書店神保町本店 8階特設会場
只今、6月22日発売予定の『ダールグレン』(国書刊行会)1・2巻どちらかを当店でお買い上げまたは電話にてご予約のお客様、先着50名様に1階レジカウンターにて整理券を配布しております"

 参加された方、是非、レポートを聴かせて下さい。
エル・マルヤッチ powered by bmr :黒人ゲイじいさんの集い。カモンヨー!
 丸屋九兵衛氏のBlog記事。他にもディレイニーについての記載がいろいろとある。ディレイニー記事 丸屋九兵衛氏Blog - Google 検索

2011.7/20追記
サミュエル・R・ディレイニー『ダールグレン』(1巻)感想 - Biting Angle

"まだ半分しか読んでないので断言はできないけど、ここまでの印象としては、ディレイニー版の「アリス」なのかな?という感じ。 なにしろ性別や人種といった(いわゆるアメリカ的な基準からすれば)既成の価値観がことごとく裏返しになっているところが なんだか『鏡の国のアリス』を思わせるし、全編にばら撒かれた性描写には、言葉あそびの代わりに様々な性的プレイを用いて 物語を組み立てようとしてるんじゃないか・・・などと思わせるところもあります(中略)
3章の「斧の家」でリチャーズ一家が延々と繰り返す 「街全体が崩壊しているのに、そこだけは普段と変わりがない日常を営む姿」は、鏡によって裏返しになった 「マッド・ティーパーティー」にあたると思います。"

 当究極映像研東京分室2(^^;) "Biting Angle"の青の零号さんの1巻レビュウ。
 ここの指摘が僕にはとても新鮮でしたので、引用させていただきました。2巻レビュウも楽しみにしてます>>青さんw。

当Blog記事
新刊メモ S.R.ディレイニー『ダールグレン:Dhalgren』
S.R.ディレイニー『ダールグレン:Dhalgren』舞台化 Jay Scheib "Bellona, Destroyer of Cities"

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2011.07.01

■元映画ジャーナリスト,中子真治氏 ブレードランナーを語る‬‏

元ジャーナリスト,中子真治氏 ブレードランナーを語る‬‏

"2011/06/30アップロード

80年代にハリウッドに単身渡って、映画の聖地から
数々のスクープを日本に送り届けてきた、"足で稼ぐ"
元映画ジャーナリスト 中子真治さん。

実は彼こそ、「ブレードランナー」の製作真っ最中の現場に
足を踏み入れた、唯一の日本人ジャーナリストだった。

このVTRは、あくまでもプライベートに撮影させていただいたものを編集したもの。

著作権を侵害する意思は全くありません。
不都合がありましたら削除いたします。

ブレードランナーの生まれる瞬間の様子に興味のある方は
是非ご覧頂きたい。"

 bleranian:シュウさんがプライベートで制作されたインタビュー動画「ブレラン"撮影現場"を唯一取材 元映画ジャーナリスト 中子真治氏」。
 伝説の映画評論家 中子真治氏の口から、ブレードランナーの生まれる瞬間の様子が、今、語られる!
 撮影場所は中子氏のオブジェモチャ専門店 飛騨高山留之助商店。

 製作現場の裏話から、スタッフ向け試写での思わぬスタッフたちの不評、リドリー・スコット、ハリソン・フォードの当時の状況。

 現場に潜入していた中子真治氏の口から直接語られる貴重なエピソードの数々を是非ご自身の眼で確かめてみて下さい。

Twitter / @shuwest

"ブレードランナーファンの野郎ども!中子真治チルドレンの野郎ども!待たせたな!7月1日AM2:00メドにオイラのブログをチェックだ!いまYOUTUBEに載せるべく作業中だ!ameblo.jp/shuwest/"

 このツイートでアップされる予告を知り、エンコードされる様子にワクワクしながら、Youtubeへのアップロードの瞬間に立ち会えて、とても臨場感のある体験ができました。

 何度も中子氏の元を訪問され制作されたブレラリアン:シュウさんに、本当に感謝です。
 映画ジャーナリストとして当時の中子氏を知るファンには最高のプレゼントになる映像、そして中子氏を知らない若いファンには、ハリウッドでこんなにアクティブに活躍されたジャーナリストが7〜80年代にいたことを知れる貴重な映像です。

◆関連リンク
『ブレードランナー』マニア シュウさんのブログ 中子真治氏インタビュー動画メイキング関連記事
飛騨高山 留之助商店 店主のブログ:ブレードランナー関連記事
 このインタビュー動画で語られたブレラン情報の中子氏自身の手になる文章。
 往年の中子氏の映画評論の文体が堪能できます。
・中子真治さん、FLIXで「映画とオブジェモチャ」という連載をされているのですね!知らなかった。

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