SF

2019.07.01

■情報 100分de名著『小松左京スペシャル』 2019年7月

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100分de名著『小松左京スペシャル』 2019年7月 (NHK 公式HP)

"「宇宙にとって人間存在の意味とは何なのか?」「未曽有の災害に直面したとき人はどう行動したらよいのか?」「本当の意味で豊かな文明とはどんなものなのか?」……人間にとって根源的な問題をSFという手法による思考実験を通して、大胆に問い続けてきた作家・小松左京(1931-2011)。卓越した日本人論,、文明論としても読み解ける小松左京作品を通して、「人間存在の意味」や「真の豊かさとは何か」といった普遍的な問題をあらためて見つめなおします。

番組では宮崎哲弥さん(評論家)を指南役として招き、小松左京が追い求めた世界観・人間観を分り易く解説。「地には平和を」「日本沈没」「ゴルディアスの結び目」「虚無回廊」等の作品に現代の視点から光を当てなおし、そこにこめられた【日本人論】や【未来論】【文明論】など、現代の私達にも通じるメッセージを読み解いていきます。

第1回 原点は「戦争」にあり ~「地には平和を」~
【放送時間】2019年7月1日(月)午後10時25分~10時50分/Eテレ

第2回 滅びとアイデンティティ  ~「日本沈没」~
【放送時間】2019年7月8日(月)午後10時25分~10時50分/Eテレ

第3回 深層意識と宇宙をつなぐ ~「ゴルディアスの結び目」~
【放送時間】2019年7月15日(月)午後10時25分~10時50分/Eテレ

第4回 宇宙にとって知性とは何か ~「虚無回廊」~
【放送時間】2019年7月22日(月)午後10時25分~10時50分/Eテレ"

 小松左京の作品のうち、「地には平和を」『日本沈没』『ゴルディアスの結び目』『虚無回廊』という大好きな4作が取り上げられるので、これは必見です!
 今回は紹介記事として、以上ですが、このあと、放映後の感想も載せていきたいと思っています。 

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2019.06.24

■感想 酉島伝法『宿借りの星』

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『宿借りの星』(東京創元社 公式サイト)
 酉島伝法『宿借りの星』読了。『皆勤の徒』に続き、まさに文字(主に漢字の造語)で異世界にトリップできるVR-SF。
 電車の中で読んでいて駅で降りると、コンコースの看板の文字が不思議な感覚にゲシュタルト崩壊する。あれ、ここはどこの異世界だっけ、すっかり『宿借りの星』住人視点で日本のヒトの町が異質に見えてしまうという破壊力。

FORBIDDEN PLANET Soundtrack - a) Main Titles - Overture - b) Giant Footprints In The Sand
 今回読んでいる最中にずっとBGMに聴いていたのが 50年代の異星の文明を描いたSF映画『禁断の惑星』サントラの電子音楽。これが妙に甲殻類なSFに合うんですねw、なぜだか。

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 ムーミン+次郎長三国史というのが酉島氏自身が本書のイメージを伝えるためにつぶやかれた言葉だというが、そのようなありもののワードで簡単に表現出来るような小説世界ではない。作者も入り口として敷居の低いイメージを提示したかっただけだろうから、あたりまえだけど、、、。
 じゃあ、どういう小説か? と問われると、これは表現が超難しい。かといって敷居が高い作品かというとそうではなく、割とすんなり読み進められるが、その際に読者が脳内で連れ去られる世界の芳醇さ/奇想さ/ぶっとんだユーモア感覚はかなりの複雑さを呈している。

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 物語は卑徒(ひと)と呼ばれる種が滅んだ後の異星で、甲殻系の(地球感覚からは)異様な生態系を持った蘇具(ぞく)たちの倶土(くに)を舞台に、主人公マガンダラと弟分のマナーゾ(上図 左)の道中が描かれる。異質生態系の奇妙な世界、食と行動と習俗を段々と自分の身体が甲殻化するような体感をしながら、そしてあるものが体内に寄生し宿っていく過程は精神的な侵食も進んでいく。

 描かれるクライマックスの情景は、正直まだ自分の貧困なイマジネーションではイメージがぼんやりとしているけれど、その星の世界が神話的に大変動するダイナミックさ。

 他の映画や小説で何か例えてこの読書体験を伝えたいと思ったのだけれど、なかなかこの世界は他に例が思い浮かばない。ので、興味を持たれたら、上記東京創元社の公式リンクで冒頭を立ち読み/または池澤春菜さんによる本書朗読を聴かれる(以下リンク参照)ことをお薦めします。(あえて言うとヤン・シュヴァンクマイエルとブラザーズ・クエイとヴァーツラフ・シュヴァンクマイエルのシュルレアリスム作品をAIでミックスして、自動書記自主映画を生成したような、、、w)

◆関連リンク
池澤春菜さんによる本書紹介@TBSラジオ アフター6ジャンクション(アトロク)は以下。本作の貴重な朗読は、4:38から聴けます。
酉島伝法 初長篇『宿借りの星』進捗(Togetter)
 今回の記事の添付画像は、twitterでつぶやかれた作者自身の本書収録イラストを使わせて頂きました。そのtwitterのまとめは上記リンク。
酉島伝法初長篇『宿借りの星』感想集(Togetter)

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2018.12.24

■感想 高山羽根子『オブジェクタム』

高山羽根子『オブジェクタム』

"小学生の頃、祖父はいつも秘密基地で壁新聞を作っていた。 手品、図書館、ホレスリコード、移動遊園地――大人になった今、記憶の断片をたどると、ある事件といくつもの謎が浮かんでは消える。 読み終えた後、もう一度読み返したくなる不思議な感覚の小説集。

すばらしかった。
ふと気づいてもそのまま忘れてしまうことや、
自分では気づくことすらできずにいたあれこれを、
ひとつずつ丁寧に目の前にかざされているような読み心地だった。
酉島伝法(作家)

何度でも味わいたい、小説の魔法。
高山羽根子、文学の最前線に立つ。
大森望(文芸評論家)"

 名だたるレビュアー、そしてあの奇想の極北『皆勤の徒』を書いたSF作家 酉島伝法氏までもが絶賛する高山羽根子『オブジェクタム』を期待して読みました。噂にたがわぬ深い味わいの奇想小説3篇でした。

 まず「オブジェクタム」、過去と現在の日常から、少しずれた世界の断層を描いた佳作。子供の頃遊んだ草むらの秘密基地、学校で書いた壁新聞等々、久々に懐かしい記憶を思い起こしつつ、少し不思議な世界へ連れ去られて、街の裏に展開する幻のような世界を垣間見ることができる生活感のある幻想世界。

 「太陽の側の島」、僕はこの短篇集の中で本作が一番感銘を受けた。
 戦争に出た夫と残された妻との書簡。最初、現実的に描かれていた世界が、戦地の不思議な風習が描かれて、まるで想像していなかった世界へ連れて行かれる。この幻想の切れ味が素晴らしい。もっと他の作品も読んでみたいと思わせる傑作。

 「L.H.Q.Q.Q」、いなくなった犬を巡る不思議なユーモアに溢れた掌編。
 この雰囲気、癖になります。

 短篇「居た場所」が芥川賞候補になっているということで、今後の活躍が楽しみです。

◆関連リンク
旅書簡集 ゆきあってしあさって

"三人のものかきが旅の記憶を送りあう、幻想旅情リレー書簡集です。 (酉島伝法、高山羽根子、倉田タカシ)"

 幻想の旅先から、酉島伝法、倉田タカシ両氏とリレー書簡された「旅書簡集 ゆきあってしあさって」を以前に掲載。作風を彷彿とさせる素晴らしい奇想の旅情をお楽しみください。

いま〈SFを書く〉とは? – ゲンロンカフェ.

"今年、第2回ハヤカワSFコンテストにおいて、『ニルヤの島』で大賞を受賞した柴田勝家さんと、最終候補に選出され、12月19日に『鴉龍天晴』でデビュー予定の神々廻楽市さん、そして第1回創元SF短編賞佳作を受賞し、11月28日に『うどん、キツネつきの』でデビューしたばかりの高山羽根子さんをお招きし、いま「SFを書く」ということの意味、「SF作家としてデビューする」ということへの思いについてうかがいます。"

高山羽根子 - Wikipedia
オブジェクタム 書評|高山 羽根子(朝日新聞出版)|書評専門紙「週刊読書人ウェブ」  評者:町口 哲生(評論家)

"題名の「オブジェクタム」とは、前に投げる、前に置くから派生した「目的・対象」という意味のラテン語である。この語は中世以降、たとえばデカルトやスピノザの哲学においては、realitas obiectivaという風に使われたが、これは「表象された最低限の事象内容」という意味である。高山がこの用語を念頭において本作を執筆したと仮定するなら、その「最低限の事象内容」とは「主人公の主観において把握できた客観的事実」という意味合いになる。"


創元Genesisラジオ 第2回 ゲスト:高山羽根子さん - YouTube.

 こちらで高山羽根子さんの初長篇の話題が語られています(終わり部分)!
 何と「映画を使って人と人とが戦ってる話」でタイトルが『暗闇にレンズ』。映像SF小説に眼がないので来春の発刊が楽しみ!

 創元ラジオ、高山羽根子さんと東京創元社の編集者 小浜徹也さんの興味深いお話が聴けます。(第1回もありますがどちらから聴いても大丈夫です)

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2018.08.01

■情報 フィリップ・K・ディック「偉大なる神(The Great C)」VR

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ディックSF短編「偉大なる神」がVR映画化。ベネチア国際映画祭に出品へ - Engadget 日本版.

"フィリップ・K・ディックのSF「偉大なる神(The Great C)」をVR化した映像作品がベネチア国際映画祭に出品されます。制作はエミー賞獲得経験もあるコンテンツスタジオのSecret Locationで、Oculus Rift、HTC Vive、PS VRでも視聴できるようになるとのこと。"

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Philip K. Dick's short story 'The Great C' will become a VR experience | VentureBeat(元記事)
フィリップ・K・ディックの短編「The Great C」がVR体験になる Google 翻訳

"「 The Great C」では、シークレット・ロケーションが、編集、構成、ストーリー構造などの映画技術を活用し、新しいメディアに適応させることで映画体験の境界を押し進め、VRの内面的な雰囲気を作り出したいと考えています。 この映画の言葉は、リアルタイムで部屋の文字や環境と融合され、観客をVRのためにカスタマイズされたストーリースタイルで表現します。"

 ディックの「偉大なる神」は、『フィリップ・K・ディック短篇集〈2〉ウォー・ゲーム 』に掲載され訳出された作品。かつて読んだはずなのだが、何しろ出版されたのが1992年とのことで、読んだ記憶は既に微かなものにw。

 映画的なVR:ヴァーチャルリアリティになるということで、たぶん動画的に物語が進行し、それを360度立体視映像として観られるようなものなのではないだろうか。

 そしてベネチア映画祭への出品とのことで期待が高まります。以下のリンクにあるように、ベネチアではVR部門が2017年から開設。今年は「Best of VR」に「攻殻機動隊」と「結婚指輪物語」が選出されているということである。

◆関連リンク
・制作したカナダトロントのスタジオ Secret Location | A content studio for emerging platforms, based in Toronto and Los Angeles (公式)
ヴェネツィア国際映画祭にVR部門開設 中国のVR映画もノミネート | Mogura VR - 国内外のVR/AR/MR最新情報.

"今年(2017年)で74回目を迎え、イタリアの現地時間8月30日から9月9日まで開かれます。今年からコンペ部門にバーチャル・リアリティ部門(Venice VR Competition)が新設されます。世界中の優れたVR映画が入賞対象となります。"

ヴェネツィア国際映画祭「Best of VR」に日本の「攻殻機動隊」と「結婚指輪物語」が選出 | Mogura VR - 国内外のVR/AR/MR最新情報.

"8月末からイタリアのリドで開催される第75回ヴェネツィア国際映画祭において、日本から2作品が「Best of VR」に選出されました。選出されたのは株式会社プロダクション・アイジー(プロダクションI.G.)の「攻殻機動隊 新劇場版 Virtual Reality Diver」、及びスクウェア・エニックスの手掛ける「結婚指輪物語VR」です。"

フィリップ・K. ディック, Philip K. Dick, 仁賀 克雄『フィリップ・K・ディック短篇集〈2〉ウォー・ゲーム 』(Kindle版)

フィリップ・K. ディック, Philip K. Dick, 仁賀 克雄『フィリップ・K・ディック短篇集〈2〉ウォー・ゲーム 』(1992 ちくま文庫)

"子供たちの玩具に隠された秘密を見つけだせ。地球輸入基準局はやっきになった他の星から送られてくる輸入玩具をチェックする。“ウォー・ゲーム”と名付けられたゲームに隠されている謎とは―?彼らは地球を守ることができるのか?―表題作他、本邦初訳を含む初期短篇9篇収録。"

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2018.06.06

■予告篇 SF作家 ルグィンのドキュメンタリー『ワールド・オブ・アーシュラ・K・ルグィン』: Worlds of Ursula K. Le Guin

Worlds of Ursula K. Le Guin Official Trailer from Arwen Curry on Vimeo
Worlds of Ursula K. Le Guin - A documentary film(公式HP)

 アーシュラ・K・ルグィンのドキュメンタリーが制作されていて、既に予告篇が公開!

 公開予定は、2018.7/10、以下リンク先のシェフィールド・ドキュメンタリー・フェスティバルで公開されるということだ。日本での公開も首を長くして待ちましょう。 Sheffield Doc/Fest: Sheffield International Documentary Festival

◆関連リンク
『 ユリイカ 2018年5月号 特集=アーシュラ・K・ル=グウィンの世界』

  ・■映画 『ジェームス・ティプトリー・ジュニア : James Tiptree Jr.』  企画進行中 2011年公開か!?
 以前ティプトリーの自伝映画化の話題があったけど、2011年公開どころか、最近では制作の話題もとんど出てきません。ティプトリーの姿を銀幕で今だに観たくてたまらないのは、僕だけでしょうか。



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2018.03.07

■情報 スタニスワフ・レム公式HP レムによるドローイング : Stanislaw Lem - Lem's drawings

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Stanislaw Lem - Lem's drawings
 スタニスワフ・レムの公式HPに、レム自身が描いた絵が掲載されています。不思議な、シュルレアリスティックなスケッチがいっぱい。知的なレムのイメージとは異なる子供っぽい、いい味の絵です(^^)。

 天才の頭の中を垣間見られた気分です。存外に小説と異なりお茶目な方ですね(^^)。

Stanislaw Lem - Photo album
 こちらは公式HPの写真アルバム。
 子供時代から晩年まで。たぶんお孫さんとの写真もあり、レムの人となりを感じさせます。

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2017.12.06

■情報 ポーランド映画祭2017「スタニスワフ・レム特集」「画家ベクシンスキー特集」@東京都写真美術館


【予告】ポーランド映画祭2017 - YouTube 東京都写真美術館

"【11月25日ー12月15日までポーランド映画祭2017開催!】
東京都写真美術館ホールにて開催!

新しいポーランド映画から、クラシック名作、スタニスワフ・レムのドキュメンタリーや、昨年90歳で亡くなったアンジェイ・ワイダの追悼上映、画家ベクシンスキーについてのフィクションとドキュメンタリー映画や、ポーランドアニメーションなど。"

 素晴らしい企画、本研究所的には「スタニスワフ・レム特集」「画家ベクシンスキー特集」が強く響きます。これは東京行きたくなる。

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◆「スタニスワフ・レム特集」
 ドキュメンタリー『ソラリスの著者』とアンジェイ・ワイダ監督によるレム短篇の映画化『寄せ集め』(なんと、レムが脚本も書いたSFコメディ!)。

 レムとアンジェイ・ワイダ、しかもコメディ。
 全く頭の中の回路がつながりません!(^^;)
 調べたけれど、原作が邦訳されているか分かりませんでした。どなたかご存知でしたら、教えていただきたく。

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画家ベクシンスキー特集
 ポーランドが生んだ奇想幻想の絵師 ズジスワフ・ベクシンスキーのドキュメンタリー マルチン・ボルハルト監督『ベクシンスキー家の人々』と、まさかの彼の人生をドラマ化した映画 ヤン・P・マトゥシンスキ監督『最後の家族』!

 これは凄いラインナップだ。まさかこのようなものが日本で観られるとは!
 ベクシンスキーの絵はネット等で日本においても有名だが、何と言ってもまだ肝心の絵画展が開催されていないのだ。その日本でこうした映画が上映されるとは奇跡的!

 この映画にお客さんがしっかり入った暁には、東京都写真美術館さんには是非とも絵画展を、もしそれが無理なら彼の写真展だけでも開催してほしいものである。

「NHK100分de名著」スタニスワフ・レム『ソラリス』
 
名著71 「ソラリス」:100分 de 名著(NHK公式HP)

" この作品は、人類とは全く異なる文明の接触を描いているだけではありません。ソラリスの海が引き起こす不可解な現象は、人間の深層に潜んでいるおぞましい欲望や人間の理性が実は何も知りえないのではないかという「知の限界」をあぶりだしていきます。ロシア・東欧文学研究者の沼野充義さんは、レムは、この作品を通して「人間存在の意味」を問うているのだといいます。

 さまざまな意味を凝縮した「ソラリス」の物語を【科学や知の限界】【異文明との接触の可能性】【人間の深層に潜む欲望とは?】【人間存在の意味とは?】など多角的なテーマから読み解き、混迷する現代社会を問い直す普遍的なメッセージを引き出します。"

 そしてこの映画祭と期をいつにして、スタニスワフ・レム『ソラリス』が「NHK100分de名著」に登場。凄い、このような本格SFがテレビで紹介される!全4回。テキスト買わなきゃ(^^)。指南役は新版訳者の沼野充義さん。期待です。

沼野 充義『スタニスワフ・レム『ソラリス』』 100分 de 名著)

◆関連リンク
 以下、ネット検索した関連動画。もし上記映画祭に行くことを検討されたい方、以下を参考に、是非とも映画祭でご覧ください。
Przekladaniec 1968 polski dubbing - YouTube
 アンジェイ・ワイダ監督、スタニスワフ・レム原作脚本『寄せ集め』
Trailer of a documentary film "Autor Solaris" by Borys Lankosz (Facebook)
 こちらは『ソラリスの著者』予告篇。

Ostatnia rodzina (Dailymotion)
 ベクシンスキー家を描いた映画『最後の家族』。ポーランド語なのでこれで試視聴、是非映画祭へ。ベクシンスキーの絵画も当然のように出てくるようです。
動画 ズジスワフ・ベクシンスキー 絵画制作過程 Zdzisław Beksiński
 ドキュメンタリー『ベクシンスキー家の人々』に関係するかも。以前このブログで紹介したベクシンスキー家のホームビデオで撮られた絵画制作風景。

Golem - based on the short story by Stanislaw Lem [PL] - YouTube.
 こちらは関連動画として、レム短篇「ゴーレム」を映画化したもの。
MASKA - YouTube
 ブラザーズ・クエイ監督,スタニスワフ・レム原作の『マスク』。
ブラザーズ・クエイ監督,スタニスワフ・レム原作『マスク』@イメージフォーラムフェスティバル2011
 こちらは当ブログの感想記事。

スタニスワフ・レム : 作品 - 映画.com

スタニスワフ・レム関連記事 当ブログ Google 検索
ズジスワフ・ベクシンスキー関連記事 当ブログ Google 検索

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2017.08.30

■感想 山田正紀『ここから先は何もない』Beyond Here Lies Nothin'


Bob Dylan:ホブ・ディラン- Beyond Here Lies Nothin' - YouTube

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ここから先は何もない :山田 正紀|河出書房新社

"小惑星探査機が採取してきたサンプルに含まれていた、人骨化石。その秘密の裏には、人類史上類を見ない、密室トリックがあった……!

小惑星から発見された、化石人骨“エルヴィス”とは?3億キロの密室殺人。一気読み必至!超弩級エンタテインメント"

 壮大な地球生命史、人類史、そして宇宙の人工知能の歴史がボブ・ディランの歌のタイトルと呼応し、素晴らしいハーモニーを奏で、そして絶望を謳っている。

 ここでもある意味、山田正紀がデビュー長篇『神狩り』からテーマとしてきた、神との闘いが描かれていると言ってもいいかもしれない。

 壮大な宇宙の歴史、人類の存在意義といったSFの王道のテーマで今回山田正紀が描いたのはその存在の虚無である。まさに「Beyond Here Lies Nothin' ここから先は何もない」。

 しかしそれでもポジティブに登場人物たちを描く山田正紀の筆致が心地いい。
 宇宙の物語であるのに、市井の人々の地上の視点が貫かれている。山田正紀の得意とする必ずしも優秀でない若者たちがその自身の持てる力を尽くして戦う姿が最初から描かれていることにより、描かれた虚無がどこか相対化されていく。
 これが本書の読後感を、冷たくも暖かくしている所以なのだと思う。

 壮大な宇宙の推理トリック、宇宙史、人類史といった彼方の視点と若者の奮闘する姿。こうした幅広い視点が、「想像できないものを想像する」山田SFの真骨頂である。本書はそれを苦くも心地よく描いた山田ファンへの見事なプレゼントである。

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2017.08.02

■情報 小松左京『日本沈没』 「決定版」電子書籍

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発行総数460万部超! 日本SF最大のヒット作小松左京『日本沈没』、著者の七回忌に合わせて電子書籍で「決定版」を発売|

" 価格:800円(税込)
8月8日までの期間限定で500円(税込)

"1.世界的なアーティストの生頼範義氏の作品を用いたオリジナル表紙

「ゴジラ」シリーズ、「スター・ウォーズ 帝国の逆襲」国際版などの映画ポスター、ゲーム「信長の野望」「三國志」のカバーアートも手掛け、幅広い層から今も熱い支持を受けている生頼範義氏が、1973年末の映画「日本沈没」公開時、「週刊少年マガジン」(講談社)の特集用に描きおろした作品を表紙に使用しております。

2.電子書籍としては初の上下一体版
 現在入手可能な『日本沈没』は文庫版、電子書籍版ともに上下二冊に分かれていますが、今回は読者にとって便利な上下一体版。超大作をスマホ等で持ち歩いて、いつでも読むことができます。

3.オリジナル図版を収録
 ストーリーをたどりやすくするため、次々と発生する地震、噴火などを時系列で記録した地殻変動マップを制作。また他の電子版ではカットされている原作の図版もとに、カラー図版を制作。小説の科学的なバックボーンであるプレートテクトニクス理論などが分かりやすくなっています。

4.小松左京氏ご遺族による初公開資料などを含めた解説を収録
 小松左京氏のご遺族による、約50,000字におよぶ詳細な解説を収録。『日本沈没』が著者の人生と密接に結びついたものであるばかりか、小松一族の百五十年にもおよぶ歴史が作品誕生に大きく関っていることが明らかにされました。 また初公開となる執筆メモや未採用の草稿など、特典画像も多数収録されています"

 これはファンには嬉しい! (僕は『日本沈没』マニアだったのでw、ハードカバーで出た定本『日本沈没』も持ってたりします)。

 ご遺族の解説というのは、御次男の小松実盛氏。小松家の歴史、小松左京の育ちと絡めた解説、漫画家 小松実作品の紹介執筆当時の各種のメモ等、貴重な資料になっている。
 まだ拾い読みしかしていないが、中には富野由悠季が1995年に、小松の代表作『果てしなき流れの果てに』のアニメ化を企画していたとか、新情報もある。

◆関連リンク
小松 左京『日本沈没 決定版』
日本沈没 当ブログ関連記事  Google 検索

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2017.03.06

■情報 酉島伝法「幻視百景」第七回原画展示 & 「皆勤の徒」オーディオブック化

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酉島伝法(∴)とりしまでんぽうさん Twitter

"ギャラリー ベルンアート「小さな1点の表現展」-27人の画家による-(3月17日〜3月25日)(link) に出品します。幻視百景第七回の原画の一部です"

ギャラリーベルンアート

"「小さな1点の表現展」-27人の画家による-
3月17日〜3月25日
【出品作家】浅野信二・生駒泰充 ・市川伸彦・伊豫田晃一・大竹茂夫・大森伸樹・小川香織・ 川嶋陽介・河村雅文・小金井ケイコ・坂上アキ子・ 高崎昇平・田村研一・高根沢晋也・高松ヨク・高田美苗・酉島伝法・ 永野一久・馬場京子・ポオエヤヨ・古城沙樹・蛭田均・蛭田美保子・ 松本潮里 ・水野恵理・三塩佳晴・三柳智子"

 twitter(上記引用)で紹介された酉島伝法さんの幻想画の原画、激しく観たいです。
 SFマガジン連載中の「幻視百景」という作品とのことです。肉眼でこの幻想画のタッチ、作家が紙に定着させたイメージを確認したいものです。

酉島伝法(∴)とりしまでんぽうさんはTwitter

"東京創元社とキクボン!(kikubon.jp)がコラボ決定!!新人文学賞作品を全てオーディオブック化! (link: https://kikubon.jp/tsogen.php) お話を頂いたときに、正気か? と一瞬思いました。"

東京創元社とキクボン!(kikubon.jp)がコラボ決定!! | kikubon(キクボン).

"■ 創元SF短編賞 「風牙」 著:門田充宏、「銀河風帆走」 著:宮西建礼、「〈すべての夢|果てる地で〉」 著:理山貞二、「皆勤の徒」 著:酉島伝法"

 そして続けてあの超絶幻想小説のオーディオブック化。
 原作のあの想像力の極北を彷徨う文字世界がどんな音響世界に移し変えられるか興味津々。ステレオで脳髄を直撃する「皆勤の徒」ワールドは驚異になるかと。漢字でイメージされた世界が音でどんな触覚を獲得するのか。是非とも聴いてみたいものです。
 短篇1篇でなく単行本全篇が作成されることを祈りたいです。

◆関連リンク
酉島伝法(∴)とりしまでんぽう (@dempow)さんのツイート – Twitter
 こちらで氏のイラスト多数見られます。

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【iBooks Store 小説家の推薦状】円城塔の書き下ろしショートショート「やつがしら」と、酉島伝法の日本SF大賞受賞作「皆勤の徒」を無料配信
酉島伝法の皆勤の徒【創元SF文庫版】 iBooks

"高さ100メートルの巨大な鉄柱が支える小さな甲板の上に、“会社”は建っていた。語り手の従業者はそこで日々、異様な有機生命体を素材に商品を手作りする。雇用主である社長は“人間”と呼ばれる不定形の大型生物だ。甲板上とそれを取り巻く泥土の海だけが語り手の世界であり、そして日々の勤めは平穏ではない――
 第2回創元SF短編賞受賞の表題作にはじまる全4編。奇怪な造語に彩られた、誰も見たことのない異形の未来が読者の前に立ち現れる。デビュー作ながら第34回日本SF大賞を受賞した、現代SFの到達点にして世界水準の傑作!創元SF文庫収録に際し、著者によるイラストを5点追加。/本文イラスト=酉島伝法、解説=大森望(本電子書籍は、『皆勤の徒』(創元SF文庫 2015年7月初版発行)を電子書籍化したものです)"

・隔世遺傳 『皆勤の徒』設定資料集 | 酉島 伝法 | 日本の小説・文芸 | Kindleストア | Amazon 

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