■スティーブン・ソーダバーグ監督 『ソラリス』
SOLARIS(2003)
タルコフスキーの映画では、ハリウッド映画にはない形而上学的SFの香りがあった。しかしこのハリウッド版は、そうした部分はわずかなセリフに残っているだけで、ほぼラブストーリーに取って代わっていた。うーん、頭が痛い。
ソラリスの映像とか、スタイリッシュな映像ではあるが、なんでこうなっちゃうのかね。
DVDのインタビュー映像で、製作のジェームス・キャメロンが「タルコフスキーのリメイクではなく、スタニスワフ・レムの本の映画化だ」と言ってるが、本当にレムの原作を読んでいるのかなーー。あと「こんな映画は今後10年間はアメリカでは作られない」とハリウッドタイプの映画でないいい作品ができたと言っているが、、、、ハリウッド頭ではここが限界ということでしょうか。ジェームス・キャメロンが撮っていたらどんな映画になっていたか、怖いもの観たさで想像してしまいそう。
・タルコフスキー版と観比べた感想
・タルコフスキー『惑星ソラリス』(Amazon)
・スタニスワフ・レムの本(Amazon)
・国書刊行会 スタニスワフ・レム・コレクション (全6巻)
ソラリス 沼野充義訳 (今夏刊行)
フィアスコ(大失敗) 久山宏一訳
天の声・枯草熱 深見弾・吉上昭三・沼野充義訳
変身病棟・挑発 関口時正・長谷見一雄訳
短篇ベスト10
高い城・文学評論 芝田文乃他訳
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