■ターニャ・ウスヴァイスカヤ『ノルシュテイン氏の優雅な生活』
(2003.11 ラピュタ新書 ふゅーじょんぷろだくと)
こういう本が出ているのを知らなかったのだけど、偶然本屋で見かけた。
ロシアのアニメ映像作家ノルシュテインのスタジオでのいろんな様子を、弟子のターニャ・ウスヴァイスカヤがユニークなイラストで描いた本。160ページあまりの本に、見開きのスケッチ風イラストと短いエッセイが約80本。詩的な作品のノルシュテインの真実の姿が、今明かされるって感じ。結構、ひょうきんな"ユーラ"おじさんの素顔がのぞける。
あの作品たちの作られたスタジオの雰囲気がよくわかる。なんだか家内制手工業というか、漫画家のスタジオに近い感じ。製作が難航しているという『外套』でのノルシュテインの苦悩のシーンもあるけれど、このターニャ嬢のイラストのタッチだと、深刻でないのが実にいい味。この雰囲気から作られる『外套』の一日も早い完成をみんなで祈りましょう。
このラピュタ新書は、この後、池田憲章『東宝特撮快進撃!』とか、五味洋子『アニメ選集』とか発刊予定とのこと。どちらも昔からのアニメ特撮ファンダム名ライターのファンには、期待の本ですね。発刊を楽しみに待ちましょう。
◆関連リンク
・『ノルシュテイン氏の優雅な生活』(Amazon)
・ユーリー・ノルシュテインの作品(Amazon)
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