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2004年6月

2004.06.29

■京極夏彦『姑獲鳥の夏』 実相寺昭雄監督で05年夏映画化

 京極夏彦ニュースで知りました。日刊スポーツ 芸能ニュースに映画化の記事。

 京極堂には「知性が表現できる演技力の持ち主」として堤が抜てき。京極堂の友人で事件にかかわるきっかけをつくる小説家役は「巻き込まれキャラクターが似合う」と評価された永瀬に決まった。財閥の御曹司で不思議な能力を持つ私立探偵・榎木津礼二郎には阿部、榎木津の幼なじみの刑事に宮迫、事件のカギを握り、2役となるヒロインを原田が演じる。演出は実相寺昭雄監督(67)が手がける。
 製作側は既にシリーズ化を視野に入れ(中略) 来夏を選び、全国200館規模で公開予定だ。

 京極堂・・・堤真一、榎木津・・・阿部寛、関口・・・永瀬正敏、木場・・・宮迫博之ですか、堤と阿部は楽しみだなーー。関口は鬱な永瀬も少々観もの。木場はちょっとイメージ違うか。どうせお笑い系なら、山口智充の方がいいかも。
 肝心の監督は実相寺昭雄。『ウルトラマン』の実相寺は尊敬してますが、映画『ウルトラQ』が今ひとつだったので、少し不安(すみません、他の作品は観てない)。
◆究極映像研関連記事■
■京極夏彦 実相寺昭雄に会う
■京極夏彦『百器徒然袋 風』(講談社ノベルス)
 ここに関口と益田のモデルになった京極の友人達の写真有。永瀬正敏とは似てませんね。

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2004.06.27

■ロバート・ゼメキスの新作
  『ポーラー・エクスプレス』予告編を観た

 今日、劇場で予告をはじめて観たロバート・ゼメキスの新作『ポーラー・エクスプレス』THE POLAR EXPRESSって、CGなんですね。
 映画の森てんこ森によれば、俳優が全て演技してその動きをキャプチャーして3D-CGに起こしたとか。トム・ハンクスのCG化を観ると、まだしょぼい気がするけど、、、。ゼメキスファンとしては、最近小ぶりの作品が続いてたので、クリスマスの公開が楽しみ(でもこれも子供向けっぽい、、、。子供達といこっと。)
◆関連リンク
公式サイト

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■アルフォンソ・キュアロン監督
   『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』(2004)

 前二作も子供を連れて行って家族サービス。実は本当にこのシリーズ、おこちゃま映画でもう勘弁してほしい感じもあった。欧米でも子供映画の扱いで、『ロード・オブ・ザ・リング』ほどはヒットしてなく、日本がちょっと当たりすぎという記事を読んだことがある。今回は監督がクリス・コロンバスから変わったのが良かったのか、大人もそれなり楽しめる出来。うちの子供も三作の中で今回が一番良かった、と満足顔。学校の友達の評判も今回上々のようだ。
 まずホグワーツの城の周りの情景が魔術的雰囲気が出てきてて良い感じ。アズガバンの看守ディメンターも近づくとまず辺りが凍りつくとか丁寧な登場、人狼の造形も足の変形CGとか、なかなか良いレベル。
 話でよかったのは、タイムパラドックス部分のそつのない端正なまとめ方と、クライマックスのハリー・ポッターが光の正体に気づくところ。ハリーは今回もお前が主役だ自覚を持て(^^;)と言いたくなるシーンが続くけれど、このクライマックスはやっとここまでやったか、、、というなんだか感慨がある。
◆関連リンク
・Yahoo!ムービー - アルフォンソ・キュアロン監督作品リスト
 ハリー・ポッターとアズカバンの囚人(2004) 天国の口、終りの楽園。(2001) 大いなる遺産(1998) リトル・プリンセス(1995)
eiga.com [新作映画評] by 高橋良平

 ところが、この3作目は、ハリーたち主人公3人組の容姿が大人びてきたのと同様、ストーリーも幼さが抜け、ヤング・アダルトになっている。また、キュアロン監督のメキシコ産マジック・リアリズムの荒涼とした映像も素晴らしく、吸魂鬼ディメンターなんて、子供が悪夢を見そうなくらい出来がいいし、タイム・パラドックスの見せ方もうまい。次作を期待させるに十分な佳作。

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■『イノセンス』海外公式サイト

 海外公式サイト。公開は9/17。
 択捉の都市上空シーンから始まるFLASHのイントロがなかなかいいです。
 NEWSと予告と公安9課へのアクセス、BBSの構成。押井守の英文メッセージも読めます。

 最近立ち読みした雑誌に、カンヌでタランティーノが「俺は『イノセンス』が良かったんだけど、、、」というコメントがあった。さて海外での評判は??

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2004.06.26

■村上春樹『村上ラヂオ』 (マガジンハウス)

 村上ラヂオ (このリンク先、この本に出てくるいろんなものの関連リンクが一覧になっていてなかなか良いです)
 村上春樹のエッセイ(大橋歩のイラスト付き)をまとめた本。あまりエッセイは読んだことないのだけれど、のほほんとしていい感じです。雰囲気で読む本なので余りコメントできないので、気に入った部分の引用です。
 まず飛行機のエンジンが突然止まった時のことについて。

そのときに、自分がこのまま死んでしまったとしてもおかしくないと感じた。僕にとっての世界は既にほどけてしまって、これから先の世界は僕とは無関係に進行していくんだな、と。自分が透明になって肉体を失い、五感だけがあとに残って、残務処理みたいに世界を見納めているのだという気がした。とても不思議な、ひっそりとした心持だった。(「ロードス島の上空で」P36)

 志村喬のエピソード。あの『七人の侍』の本物の侍のようなたたずまいは、こうしたところから来ていたのですね。
 志村さんはちらしに載っている魚類をそっくり取り皿に移して、ご飯とはべつにして食べている。
 志村さんの家はもともと侍の家系で、小さい頃から親に「ご飯の上に物を載せて食べるような下品なことはしてはならん」ときつく言い聞かせられていたからだった。(「人はなぜちらし寿司を愛するのか」P129)

 最後に、恋愛について。
 でも10代後半くらいの少年少女の恋愛には、ほどよく風が抜けている感じがある。深い事情がまだわかってないから、実際面ではどたばたすることもあるけれど、そのぶんものごとは新鮮で感動に満ちている。もちろんそういう日々はあっという間に過ぎ去り、気がついたときにはもう永遠に失われてしまっているということになるわけだけれど、でも記憶だけは新鮮に留まって、それが僕らの残りの(痛々しいことの多い)人生をけっこう有効に温めてくれる。
 僕はずっと小説を書いているけれど、ものを書く上でも、そういう感情の記憶ってすごく大事だ。たとえ年をとっても、そういうみずみずしい原風景を心の中に残している人は、体内の暖炉に火を保っているのと同じで、それほど寒々しくは老け込まないものだ。(「恋している人のように」P172)

 『ノルウェイの森』とかその他数々の作品は、こうした暖炉の火から生み出されているのでしょうね。引用するだけで結構照れちゃうのですが、「恋愛」だけでなくいろいろな情感というようなものについて、全て当てはまりそうに思えます。blog読んでても、この情感の「暖炉の置き火」みたいなものをふっと感じる文章があると嬉しくなってくるので、照れつつ引用。
◆関連リンク
村上ラヂオ』新潮文庫(Amazon)
村上ラヂオ』マガジンハウス(Amazon)

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■マイケル・ムーア『おい、ブッシュ、世界を返せ!』
           黒原敏行訳(アーティストハウス刊)

 『華氏911』に内容的に直接つながるマイケル・ムーアの2003年出版の本。9・11テロに関するビン・ラディン一族および 9・11テロリストの出身国サウジアラビアとブッシュファミリーの経済的な癒着の事実をいろんな論証を交えて描き出す冒頭部分が圧巻。
 ぼんやりとはうわさを聞いていたけれど、ここまでとは! アメリカのマスコミが騒いでいないから日本のメディアにもほとんど載ってこない情報が開示される。経済的にメディアのトップとの繋がりで、メディアのコントロールが徹底しているのか。それだけで押さえ込めるわけはないので、メディアの対テロ戦機高揚の雰囲気作りの中で無意識にこういうニュースを抑圧しているのか??『ボウリング・フォー・コロンバイン』でもアメリカのマスコミによ民衆のゆがんだ現実像というのが印象的だったのだけれど、この本でもマスメディアの異常性が指摘されている。
 それにしても日本のメディアも、もっとこれらの情報を報道しても良いのに、と思う。
 そうしたらイラク派兵問題に対しても大きく世論は変わっていたのかもしれない。
 今後、『華氏911』の米国での評判と日本への波及は、ブッシュだけでなく現日本政権もびびらせることになるかもしれない。今年の夏は、熱くなりそうである。
◆関連リンク
・MICHAEL MOORE JAPAN.COM マイケルからのメッセージhttp://www.michaelmoorejapan.com/words/2004/0620_1.html
おい、ブッシュ、世界を返せ!』(Amazon)
asahi.com :「華氏911」、米批評家はおおむね高い評価
Michael Moore.com : The View From America: Responses to Fahrenheit 9/11
・町山智浩アメリカ日記 2004-06-25「華氏911」今、観て来た より。

歴史上、多くの宗教家や哲学家や芸術家やロックミュージシャンが戦争に反対してきたが、実際に止めることに成功した人はどれほどいるのだろうか?でも、もしかしたらそれが初めて実現するかもしれないのだ。(略)これほどまでに恐れられた映画があっただろうか?一人の映画監督が、世界一の大国の大統領の運命を、つまりは世界の運命を左右しそうなのだ。このクソみたいに出口のない世の中で、どうせ何やっても無駄なんだと思わせる世の中で、こんなに生きる元気を与えてくれることがあるだろうか。

 ウェイン町山氏のアメリカからの熱い声。このレポートで『華氏911』の内容を時系列で紹介してある。前半はこの『おい、ブッシュ、世界を返せ!』と共通するビン・ラディン一族とブッシュファミリーの経済的癒着の描写。そして後半は意識的/無意識的にコントロールされるアメリカメディアの伝えないイラクの惨状。という内容のようです。
・中日新聞04.06/26によると、マイケル・ムーアに反撃する保守陣営の動きがあるらしい。ひとつは『マイケル・ムーアは太っておろかな白人』という本の出版。
 "Michael Moore Is A Big Fat Stupid White Man" http://moorelies.com/book/ 「moorelies.com」というドメインがすごい。
 あとひとつは、今夏の公開をめざすドキュメンタリー映画『マイケル・ムーアは米国を憎んでいる』(監督マイケル・ウィルソン(『アイス・エイジ』の監督マイケル・J・ウィルソンと同一人物か不明??))。『華氏911』の批判映画であるらしい。
・華氏911日本語公式サイト
・「暗いニュースリンク」さん レオナルド・ディカプリオ、スパイク・リー、「華氏911」を熱く語る
・究極映像研記事 マイケル・ムーア監督 ボーリング・フォー・コロンバイン』Bowling For Columbine

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■松岡正剛の千夜千冊

 松岡正剛の千夜千冊
 編集工学で有名な松岡正剛氏の書評千冊へのチャレンジがあと5作で完成する。
 自分の好きな作家を検索して芋づる式に書評を読んでいくと、いつまでたっても終わらない、止められない止まらない状態になる本の迷宮がここに現出。本当にお薦めのブックレビューである。
 このイベントも凄い! 千冊を一気に眺められたら壮観だろう。詳細はここ

6月20日から7月10日まで、八重洲ブックセンター本店1階で『松岡正剛 千夜千冊 7月7日1000冊達成記念フェア』を開催!!フロア最大の特集棚を使い、八重洲ブックセンターが総力を上げて『千夜千冊』登場本を一気に揃えます。もちろん松岡正剛の著作物も結集。
 
 あと千夜予測というのも面白い。このページの最下段。
「千夜予想 次の3冊は誰?」どんどん投票お待ちしています!

◆関連リンク
・松岡正剛氏と言えば、工作舎
松岡正剛氏著作(Amazon)

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2004.06.25

■小型人型ロボット組立てキットKHR-1(近藤科学製)

 【楽天市場】ツクモ ロボット王国:小型人型ロボット組立てキット(近藤科学製) 12万円で今すぐ買える二足歩行ロボット! SONYやホンダでなく、ROBO ONEと模型屋さんから生まれた、というところが日本のロボット技術の底力を感じさせます。

小型人型ロボットは、近藤科学株式会社が開発したロボット専用の新型サーボモータ(トルク:7kgcm)とコントローラを装備し、最大で17個の関節を持つ(拡張により24個まで増設可能)仕様となっています。また、手軽に動作を設定できるように、このサイズの人型ロボットとしては異例の教示による動作設定機能(※)を搭載。教示だけでなく、パソコンのマウス操作によっても簡単にロボットの動作を作ることができます。
フレーム設計には、イトーレイネツのロボットデザイナー吉村氏が設計を担当しました。
(※教示:ロボットの各関節を動かして作った姿勢を覚えさせる機能 … つまり、KRS-2346ICS-Red Versionのポジションキャプチャー機能と同じものです。)

 動画での動きが凄い。側転、バク転が下記のように教示機能で簡単にできてしまうのである(カタログより)。 これは一度遊んでみたい! んが、個人ではこの値段、冒険ではある。
khr-1.jpg
khr-1_teaching.jpg
khr-1_teaching2.jpg
◆関連リンク
・メーカ カタログ1 カタログ2
ITmedia ライフスタイル:「ROBO-ONE」が生んだ市販ロボット~KONDO「KHR-1」が誕生するまで

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2004.06.24

■霧のスクリーン~「IVR2004」

 ITmedia ライフスタイル:バーチャルリアリティ展 2004@東京ビッグサイト

 フィンランドのFogScreenの製品。天井の装置には、小さなノズルが1列に並んでいる。ここから下に向かって水蒸気が吹き出されるのだ。加湿器の要領である。これで、水蒸気でできたスクリーンというものができあがる。あとはプロジェクタでそこに映像を投影するだけだ。これが、綺麗に映るのだ。

 動画がここにありますが、なかなかいい感じ。この動画、いまひとつ写してるものが良くないが、風景とか色合いの良いシーンを写したら、きっと幻想的に感じられると思う。
 それと、原理が加湿器なら、これって、安いわけですよね。って、でも家にあってもしょうがないのもまた事実。

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■山田太一『逃げていく街』(1998マガジンハウス)

 山田太一のエッセイ集。いつもながらの着想の新鮮さ、丁寧さに感心する(いつもの説教くささも(^^;))。山田太一の視点のセンスオブワンダーが好きで本やドラマを楽しんでいる。ここまで生活に密着したところ(ホームドラマとか)で新たな視点を導入して、世界を異化させてしまう作家も少ないのではないかと思う次第。
 思いがけず、映像論が書かれていたので、それに関してコメントを少し書いてみる。

 私たちの認識が、言語化できる領域にとどまらず、「いわくいいがたい」曖昧で複雑で多層な現実を「いわくいいがたい」まま言語化せずに、まるごと意識化できる可能性を持つのが映像の世界である。(P72)

 これはヴィム・ベンダースの『東京画』にふれている「残像のフォルム」というエッセイの一節である。コンパクトに的確に言語との違いとして映像のもつ力を表現していると思う。同じエッセイの中で、ヘルツォークの「映像の透明性」という言葉を引用しているが、これはまさしく言語化できない映像のみが持ちうる「いわくいいがたい」なにものかの表現をさしていると考えられる。われわれは感覚的に「透明感のある映像」という言葉使いをするのだが、このエッセイでその正体にかすっている様な気がした。
 言語化とか近代化とか、山田太一の作品で時々テーマになっているが、この本で特に顕著なのは、ラフカディオ・ハーンを描いた自作のTVドラマ『日本の面影』(1984)についてのエッセイ(P180)である。これは後年京極夏彦がヒトにとっての妖怪について分析するのと共通の視点になっている。闇とかお化けの効用を80年代中にTVドラマで描いていたわけである。懐かしく思い出しながら読んだ。
◆関連リンク
・ファンサイト 山田太一ミュージアム
・何故か東京織物健康保険組合のHPにこの本の抜粋が、、、。抜粋ノートから0614。これって完全に著作権を侵害してるのでは?
・『逃げていく街』 マガジンハウス版 新潮文庫版(Amazon)

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2004.06.21

■ソニー 「QRIO」の頭脳をスーパーコンピューター並みに

 NIKKEI NET:企業 ニュースより

 実験では、約250台のパソコンをブロードバンド網で接続し、それぞれのCPU(中央演算処理装置)の能力を集めて演算処理する高速計算システムを構築。このシステムとキュリオを高速無線で接続する。

 これって、SCEIが提唱する「Cellコンピューティング」、ですよね?
 久夛良木健氏は次のように説明する。「今までのネットワークは情報のネットワークだったが、今度は(ネットワークが)ピア・ツー・ピアコンピューティングのバスになる。それがCellのコンセプト」、「グリッドコンピューティングは、バッチ処理でノンリアルタイムだが、それがリアルタイムでできるようになると面白い。それがCellコンピューティングだ」

 「Cellコンピューティング」でロボットを知能化するとどうなるのかな?家庭内のいろんな機器に搭載されたSONYのCellが余っているCPUパワーをQRIOに振り分けて高度な人工知能を実現する、ということなのでしょうか。SONY製のTVやオーディオ機器、ハードディスクレコーダのCPUがいっせいにロボットの身体制御とか人間との会話を支援するというのはなんだかけなげな気持ちがしてくるのは、私だけでしょうか。
 そして将来は神林長平が描いた『膚の下』の機械人アミシャダイのように分散した集合意識といったものを持つに至る、ということか。やはり人工知能もゲーム機器(CELL)が先行するのか!?そんなふうに勝手に考えてくると、以下も機械人アミシャダイを成り立たせるワンステップと読めないこともない。
PC WATCH 「PlayStation 3の次は家庭内Cellコンピューティング」より
SCEIの特許が取るアーキテクチャでは、ネットワーク上のプロセッサに同じアーキテクチャを採用することで、この問題の解決を図る。つまり、分散処理をするコンピュータをハードウェアレベルで均質化することで、分散化を容易にしようというわけだ。そのため、Cellプロセッサはモジュラー構造のCPUで、同じアーキテクチャでスケーラブルな構成を取ることができる構造になるとされている。

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■新刊紹介 瀬名秀明編『ロボット・オペラ』(光文社)

 本屋でみかけた古今東西のロボット小説短編集の紹介。大部の本で今のところ買っていないので、読んでレビュウできるかは微妙。図書館に頼もうかな。
 瀬名秀明編『ロボット・オペラ』(光文社)(Amazon)
 編者のホームページの紹介文 新着情報より

 6月28日から9月30日まで、bk1内にて「瀬名秀明書店」を開店! 瀬名の新刊・既刊本はもちろん、瀬名のお薦めする本を取りそろえて皆様のご来店をお待ちしております。超豪華ゲストによるコメントにもご注目を。
 しかも、『ロボット・オペラ』をbk1で7月末までに購入された方には豪華特典! 瀬名秀明がこれまで書いた解説評論のほぼすべてを網羅した「瀬名秀明解説全集+α」のPDFの無料ダウンロード権を進呈します! ゆうに単行本一冊分のボリュームがあります。

◆以下目次 面白そうでしょ。筆者名から書き出してあるところは、エッセイです。池内紀「チェコの人形劇」というのは、チャペックのロボットとチェコの人形の関係を書いているのでしょうか。(すみません、立ち読みでのチェック忘れた) ここの読者の皆さんには要チェックかと。
まえがき アトムの世紀をつくったこの物語たち
第一章 一九三〇年代まで 神話からチャペック『R.U.R.』へ 
自動チェス人形(1899)アンブローズ・ビアス 奥田俊介=訳
人造人間殺害事件(1931) 海野十三
孤独な機械(1932)ジョン・ベイノン・ハリス(ジョン・ウィンダム) 金子浩=訳
愛しのヘレン(1938)レスター・デル・リイ 福島正実=訳
  池内紀 チェコの人形劇
第二章 一九四〇年代 アシモフのロボットSFと第二次世界大戦 
うそつき(1941)アイザック・アシモフ 小尾芙佐=訳
美女ありき(1944)C・L・ムーア 小尾芙佐=訳
  川合康雄 アメリカSF雑誌とロボットSFアート
第三章 一九五〇年代 原子力の未来と鉄腕アトムの誕生
ドン・キホーテと風車(1950)ポール・アンダースン 金子浩=訳
にせもの(1953)フィリップ・K・ディック 大森望=訳
胸の中の短絡(1954)イドリス・シーブライト(マーガレット・セント・クレア)安野玲=訳
鉄腕アトム サンゴ礁の冒険(1954)手塚治虫
世界も涙(1957)ブライアン・W・オールディス 小尾芙佐=訳
ボッコちゃん(1958)星新一
  松原仁 鉄腕アトム論
  中村仁彦 鉄人28号の時代
第四章 一九六〇年代 輝かしい宇宙時代
レオノーラ(1962)平井和正
オートマチックの虎(1964)キット・リード 浅倉久志=訳
フロストとベータ(1966)ロジャー・ゼラズニイ 浅倉久志=訳
孤島ひとりぼっち(1969)矢野徹
  高橋良輔 ロボットアニメとエンターテインメント産業
  星野力 誤解して共生する
第五章 一九七〇年代 WABOT登場
素顔のユリーマ(1972)R・A・ラファティ 伊藤典夫=訳
愛のロボット(1973)田辺聖子
最後の接触(1976)堀晃
  田所諭 サンダーバード
第六章 一九八〇年代 ロボット元年来たる
ロデリックより抜粋(1980)ジョン・スラデック 柳下毅一郎=訳
告別のあいさつ(1985)大原まり子
  杉原知道 ロボットらしく、ロボットらしくなく
第七章 一九九〇年代 二足歩行ロボットの衝撃
ボヘミアの岸辺(1991)ブルース・スターリング 嶋田洋一=訳
高校教師・恋人・共犯者<1999年のゲーム・キッズ>シリーズより(1993-1995)渡辺浩弐
誘拐(1995)グレッグ・イーガン 山岸真=訳
  山岸真 グレッグ・イーガンの"ロボット"SF   
  梶田秀司 2足歩行制御の問題点は何か 
  前田太郎 パワードスーツのサイエンス:創作と創造の狭間で
第八章 二〇〇〇年代 アトムの誕生日、そして”未来のかけら”
KAIGOの夜(2000)菅浩江
コスモノートリス(2002)藤崎慎吾
  柴田智広 ロボットで人間の知能を知る
  難波弘之 ロボットと音楽
  江尻正員 ロボット学会のこれまでと未来
  日下三蔵 ロボット漫画の系譜
主要参考文献、およびロボット文化をさらに知るための150冊:瀬名秀明

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■F14戦闘機が音速を超えた瞬間

 Blog 小鳥 (a little bird):さんより。
F14_SonicBoom.jpg
 F14ジェット戦闘機が音速を超える瞬間をとらえた動画です。どこかの映画(『ライト・スタッフ』のチャック・イェーガーのシーンだっけ??)でも似たような映像を見た記憶があるのですが、これはホンモノ。空母の甲板から人間が見ている至近距離でソニックブームの映像をとらえています。なかなか凄い。
 元動画は→ http://www.fas.org/man/dod-101/sys/ac/f-14.htmの このファイル
◆関連リンク
航空機 用語解説サ行

飛行物体の速度が大きくなって音速を超えると,物体の先端を頂点とする衝撃波が発生する。したがって超音速機が上空を飛翔するとき円錐形に広がった衝撃波が地上に到達して急激な圧力変化を生ずる。これがソニックブームといわれる現象

牧野 光雄『ソニックブーム―その現象と理論』 (Amazon)
・こんな写真もあちこちにあります。
SonicBoom.jpg
・9/15追記。コメントいただいて検索して調べてみました。コメントいただいた方、ありがとうございました。
 で、どうやら音速を超える瞬間の映像ではないようです。真相は、Words of A-Cubed Revisitedさんの「Prandtl-Glauert Singularity が再注目」を参照して下さい。
・なんか9/14~ この記事でアクセスが超増加。初の1000件突破で、3000件まで上昇。どっからのリンクかわからずちょっと気持ちが悪い。

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■夜想リターンズ展

 yaso returns event top     ゆらゆら大陸さんで知りました。

2004年6月11日(金)~7月4日(日)@荒川区HIGURE 17-15 CAS

1978年にスタートして約20年活動し続けたペヨトル工房が2000年に解散。ネットで在庫保存運動が起き、サヨナライベントが関西を中心に行われた。そして4年の空白を経て夜想が復刊した。夜想が目指していたのは、若手のクリエイターに役立つ雑誌。その姿勢は変らない。

 ペヨトル工房という名前を聞くと、なんか懐かしい感覚がしてくる。僕のペヨトルNo.1本?は、ブリキの自発団の芝居が好きだったので、銀粉蝶のカセットテープ付きブック『真冬のトマト』だったりします(まだ在庫アリみたい)。「夜想」というより「ur」とか「WAVE」とかが好きだったのですが、こういうイベント、一回行ってみたいな、と思ってメモしました。
◆関連リンク
・新生 YASO2-:+はやっぱりこれ、シュヴァンクマイエル 快楽 ! 触覚のアニメーション

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2004.06.20

■『世界のすべての七月』
    ティム・オブライエン著 村上春樹訳(文藝春秋)

 『世界のすべての七月』(Amazon)
 30年ぶりの大学の同窓会をメインのストーリーにして、そこにさまざまな各個人の30年の中のエピソードを短編としておりまぜた連作的長編。
 ウェブでの評判が凄く良かったので(あれ?でもどこのサイトか既に探せなくなってしまったけど)、読み始めた。
 50代も中間に差し掛かってきている登場人物たちの人生への未練がもんもんとしている。離婚に不倫に犯罪、それぞれがじたばたとしている様が哀愁をさそう。アメリカの60年代末のカウンターカルチャー的な学生生活が21世紀になってもへこたれた青春として生き続けている、という感じ。うーん、味のある短編もあるし、総体として一群の生活観がアメリカの現在の一面を鋭く切り出しているようでもあり、なかなか深い読後感である。
 村上春樹は訳者あとがきで自分も日本の60年代世代の長大なクロニクルをいつか書いてみたいといっている。ちょうど自分の直接の上司たちがこの年代で、日本でこんな小説を書いたら、どんなイメージか、彼らを思い浮かべて想像してしまった。ついこの前読んだ矢作俊彦『ららら科學の子が、その世代を中国からの帰還という仕掛けで見事に描いていた。オウムの問題、阪神大震災等々の現代までの世相を織り込んだ形の村上春樹の作品も是非読んでみたいものだ。
◆関連リンク
ティム・オブライエン(Amazon)

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2004.06.19

■『ビッグフィッシュ―父と息子のものがたり』
      ダニエル・ウォレス著/小梨 直訳(河出書房新社)

 『ビッグフィッシュ―父と息子のものがたり 』(Amazon)
 ティム・バートン監督による映画が良かったので、原作も読んでみた。
 小説は映画より幻想味が薄れ、より父と子の日常的な交流が強調されている。映画では現実からかなり遊離した空想により脚色された夢幻的世界を人生として旅してきた父親が描かれているが、原作ではどちらかというと父親の空想は現実的なジョークの連発に近い。
 こうして読んでくると、映画でのティム・バートンらしさが浮かび上がってくる。小説の前半でバラバラのエピソードとして少しだけ触れられた二つ頭とか巨人とかが、映画ではひとつの連続的な縦糸として、サーカスをからめて有機的にラストへとひとつながりになっている。これが活きて、あの映画の素晴らしい川と葬儀のシーン、夢と現実が混沌として、父親の生きてきた心的風景もまるごとに包括した本当の現実といったものが息子とわれわれ観客に観えてくる感動的なラストシーンとなっていた。
 残念ながら原作にはそのシーンはない。実はそこを読みたくて本を手に取った僕は肩透かし。ティム・バートン(もしくはシナリオライター)のみごとな手腕に関心することとなった。監督のフリークス/幻想趣味が原作に掛け算されて、それを縦糸にしたことで、映画は小説よりも素晴らしいイメージを獲得されたのだということがよくわかった。
 本のレビュウのはずが、映画のことばっかり書いてしまった。小説らしい良さは、父親が息子に伝えたいことといった想いを、映像でなかなか表しにくい描写で描き出している。例えばP142の紙袋の裏に父が「自分で独力で身につけてきた」長所を列記して、息子にいつか伝えたいと考える描写。これは親が子に持つ普遍的な想いをごく日常的な「スーパーの紙袋」というものに書き出すことで、グッとくるシーンになっている。
 幻想小説として期待して読むと肩透かしであるが、父と子の物語としては、べったりと甘くならないでクールにエピソードの集積でラストにじわっと迫ってくる佳作になっていた。
◆関連リンク
・究極映像研『ビッグフィッシュ』映画評
・Daniel WallaceのDaniel Wallace">原著(Amazon)
・元々イラストレーターのダニエル・ウォレスの自画像とインタビュー記事 上記映画の縦糸の描き方について下記コメント。
 

"The circus in the movie works well to pull the characters together and hold the movie together," the author said. " What's impressive is that it is not just a pastiche it really holds together well."

・ダニエル・ウォレス『西瓜王』(Amazon)

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■黒沢清監督『ドッペルゲンガー』(2003)

 ドッペルゲンガー公式ページ http://www.doppel.jp/(「doppel.jp」というのも凄い)
 役所広司主演の、、、、ホラー?ブラックコメディ?ロードムービー?サイコムービー?。 と紹介に困るようなジャンル不問の映画になっている。
 前半はシリアスなホラーのタッチで、『CURE』から黒沢清にはまった僕は傑作の予感を持ったのだけれど、、、。後半の黒沢の暴走についていけなかったというのが正直な感想。『ニンゲン合格』『カリスマ』といった不条理全開映画もあの独特の雰囲気で好きなのだけれど、これはそうした映画ともちょっと違う。エッセンスはあるのだけれど、、、。ユースケサンタマリアの中味のない無軌道な不気味さに象徴されるように、いままでの自作のどれにも似ていない映画を黒沢監督は目指してのかもしれないが、今回は新境地と誉められる清新さは感じられなかった。

★★以下ネタバレ★★
 前半、ドッペルゲンガーの描き方は面白かった。『回路』や『CURE』みたいに、境界線上に現れるモノではなく、堂々と存在し、しかも当人の死後もいついてしまうずうずうしいドッペルゲンガー。本人死後にも存在してしまうというのは新機軸。びっくりしたし先の展開が期待された、、、、。
 あとこの映画、「人工人体」というウェアラブルマシン開発のエンジニアが主人公で、SF的タッチもあるので、おっ、黒沢のロボットSFと期待したのだけど、そこはサラリーマンエンジニアの苦悩とかへ収斂していって盛り上がりに欠けた。ウェアラブルマシンもちゃっちいし、、、、残念無念。
ドッペルゲンガーDVD(Amazon)
・究極映像研記事 『アカルイミライ』

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2004.06.16

■映画『LORELEI ローレライ』製作記者会見レポート

映画『LORELEI ローレライ』製作記者会見レポート公開!!

 樋口真嗣「今、半分を撮り終えたところだが面白くて面白くて仕方がない。早くこの続きを見たいなあと言ったら、みんなに『おまえが撮るんだよ、バカっ』と怒られました(笑)。とにかくこの映画ではウソをつかない。ウソをつくことなく描きたいと考えています。福井さんの原作もそのように描かれていますが、限りなく誠実にケレンを描いていきたいと考えています」

 潜水艦セット内の狭い撮影に対応するため20kgfやせた樋口監督と、ヒロイン パウラ役の香椎由宇(かしい・ゆう)の写真が載ってます。僕の読んだパウルのイメージは、もう少し若いイメージかな。

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■SF殿堂博物館 Science Fiction Museum and Hall of Fame

 MSN-Mainichi INTERACTIVE コンピューティングより。

 SF関連の資料を専門に展示する「SF殿堂博物館」(Science Fiction Museum and Hall of Fame)が18日(米国時間)、ワシントン州シアトルにオープンする。米マイクロソフトの共同創設者で億万長者、またSFマニアとしても知られるポール・アレン氏が約2000万ドルの私財を投じて建設した。

20億円でSF博物館というのは、今の日本のSF状況からいうと、ビジネスとしてはありえない話で道楽そのものでしょうが、アメリカではどんなもんなんだろうか(きっとアメリカでも道楽でしょう)。行ってみたい!!
 ここがその公式サイト。なかなかいいデザインのページです。
 Science Fiction Museum and Hall of Fame
 ここも公式のようですが、どっちなんだろう?
CNN.co.jp - サイエンスに展示品紹介。うーん、これじゃあね、、、。
館内では、「スター・トレック」でカーク艦長が座ったいすをはじめ、名作に登場する光線銃や多数のポスターなどを見ることができる。宇宙ステーションを模したコーナーでは、スター・トレックのエンタープライズ号や「スター・ウォーズ」の宇宙船ミレニアム・ファルコンが窓の外を通り過ぎて行く。ボタンの操作で、これらの宇宙船をさまざまな角度から見てみることもできる。米海洋大気局(NOAA)が開発した球形のスクリーンには、実在する星のほか、スター・ウォーズに出てくる雪の惑星「ホス」なども映し出される。フランケンシュタインと遺伝子工学など、過去の名作と現代科学を比較する展示も見ものだ。

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2004.06.15

■[速報]ミニクーパーロボットついにMINI USAで公開!

 BMWおたっきーず!Blog !より
 ついにBMWが正式に動いた!BMWおたっきーず!さんの特ダネです。
 MINIusa.comのサイトにてあのDr.コーリンのものと瓜二つの写真を公開!この画像、今のところ、MINIusaだけのようです。他国のMINIのサイトには(全部観たわけでないけれど)掲載されてなさそう。Dr.コーリンの住むというイギリスのサイトにも掲載されてません。
 今回、下のような鮮明な画像が出ています。注目は初めて細部まで見えるようになったことです。じっと見ていくと、どうやらCGだという具合に見えます。MINIusaでは画像が公開されただけで、特にどういう出自のものかには触れていません。blog界?を騒がせたこのロボットの数多くの謎に、これでやっと終止符が打たれるのでしょうか!?皆さんは下の画像、どう思いますか?
mini_robot.jpg
 画像 1.MINIusaロボット 2.Dr.コーリンロボット 3.Dr.コーリンロボット(動画から)  
 Dr.コーリンのロボット、一瞬、本物との期待も持ったのですが、夢だったのか? 別にこのMINIusaのサイトの画像がCGだからと言って、MINIusaがDr.コーリンのロボットを真似たCGをCMに使っただけで、実はイギリスには本物が存在する、という可能性もゼロではないわけです。でもこの詳細画像のメカニズムを見ていると、これで車両をガッシと受け止めるだけの剛性はないように思えます。Dr.コーリンのサイトにある腕だけが動くムービーは、実物の質感を持っていると思うのだけどなーー。
mini_robot_arm.jpg
 BMWも、しかし中途半端なことをします。もしCMなら、ここまで車両の部品をロボットへそのまま流用という構造にするなら、トランスフォーマーにして、MINIからの変形を見せればいいのに。あー結局BMWがプレスリリースしない限り、今だ悩ましい(^^;)。
 Dr.コーリンのHPは動きなしです。
◆関連リンク
 究極映像研内既報
 ・イギリス発のすごいロボット
 ・夫婦の愛が作った!ガソリンエンジン駆動ロボット
 ・あのイギリスのロボットはCG合成なのか?
 ・Dr. Colin Mayhew のメール
 ・Dr.Colin Mayhewのロボット続報

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■ルディー・ラッカーの初映画化!! 『時空の支配者』

 少し古いニュースですが、あのルディ・ラッカーのSFが映画化! との情報、ラッカーファンの私としては、何をおいてもこれを載せないわけにはいきません。
 原作は、天才科学者(マッドサイエンティスト)ガーバーとフレッチャーのシリーズもの長編。あの「ポップでキュートな超ナンセンス・ハードSF」(新潮文庫版裏表紙より)が、どんなマッドな作品になるか、今から楽しみ! 大ヒットして、是非『ウェット・ウェア』等のパンクな傑作も映画化してもらいたいものです。
 eiga.com [ニュース&噂]より

ルーディ・ラッカーのSF小説「時空の支配者」(ハヤカワ文庫・刊)の映画化で、時空支配装置という機械を手に入れた主人公が、時間と空間をもてあそぶうちに大混乱に陥るというSFコメディ。メガホンを握るのは奇想天外映画ならおまかせの奇才ミシェル・ゴンドリー監督(「ヒューマンネイチュア」「エターナル・サンシャイン」)。

◆関連リンク
・情報元は下記によれば、米Variety誌らしい。
  http://www.moviehole.net/news/3709.html
  http://movieweb.com/news/news.php?id=3965
Rudy Rucker's Home Page. 作家本人のHPには、今のところ映画化情報はありません。
『時空の支配者』ハヤカワ文庫 SF(Amazon)
ルディ・ラッカー翻訳書(Amazon)
rudy rucker原書(Amazon)

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2004.06.13

■今敏監督『妄想代理人』(2004)

妄想代理人公式サイト

 眞紗さんがコメントでお奨めの『妄想代理人』の1-4話をDVDでレンタルして観ました。
 まずはオープニング曲「夢の島思念公園」が素晴らしい。P-MODEL平沢進の音楽と、正面に一人づつ立って何故か笑う登場人物たち。「ラーライーヤーライオア 空に見事な きのこの雲」というフレーズと明らか(?)に核兵器と思われる毒々しいきのこ雲を背景に、笑う男。都市を背景に通り過ぎる車と人々の影。とにかくこのオープニングだけでも必見。
 ストーリーは各話、少年バットに襲われる登場人物ひとりひとりの物語になっている。それぞれいろいろな精神的な問題を抱えるキャラ。そして登場する少年バットの正体とは??って感じ。まだここまではキャラの説明という感じで、今後のストーリーの大きな流れに期待というところでしょうか。うーん、きのこ雲がどうかかわってくるのか?
 映像としてはTV(WOWOWだっけ?)シリーズとしては完成度高い。きっちりした作画ですね。あと中間のアイキャッチの映像がかなり気に入りました。
◆関連リンク
・サントラの無料配信
妄想代理人サントラCD(Amazon)
DVD 妄想代理人(Amazon)
妄想代理人角川ホラー文庫(Amazon)

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■アヌシー国際アニメーションフェスティバル受賞作一覧
    Annecy 2004 - Award Winning Films

 受賞作が発表されたようです。
 Annecy 2004 - Award Winning Films SUNDAY 13 JUNE 2004, 1:50 AM
 残念ながら、わが日本の作品は、今年入っていないみたい。こうした作品から言うとアニメ後進国なんですね。特にインターネット部門あたり候補が出ても不思議はないと思うけど、残念。

◆グランプリ Cristal d'Annecy 2004: Lorenzo by Mike Gabriel, USA

◆Short films (候補作52本より) (日本から2本 Kunio Kato,Takashi Kimura)
>> Birthday Boy    Jean-Luc Xiberas award for a first film    Australia
>> Gjennom mine tykke briller        Special distinction    Norway
>> Hello                       FIPRESCI award    Australia
>> L'inventaire fantome
   Annecy 2004/ Canal J Jury junior aword for a short film    France
>> La revolution des crabes           Audience award    France
>> Lorenzo                   The Annecy Cristal    USA
>> Ryan                     Jury's special award    Canada

◆Feature films (候補作5本より)
>> Oseam              The Cristal for best feature    South Korea

◆TV series (候補作29本より) (日本から1本 Naomi Iwata)
>> Creature Comforts "Cats or Dogs?"
                The Cristal for best TV production    United-Kingdom
>> The Delta State (episode 1) Special award for a TV series    France

◆TV specials (候補作11本より) (日本から1本 Mai Tominaga)
>> Bosom Pals "Joan's Birthday"      TV special award     United-Kingdom

◆Educational, scientific or industrial films (候補作2本より)
>> Daughter, a Story of Incest
        Educationnal, scientific or industrial film award     Denmark
>> Daughter, a Story of Incest          Unicef award     Denmark

◆Advertising films (候補作23本より)
>> Caisse d'Epargne "Les triples"
              Advertising or promotional film award      France

◆Music video (候補作11本より)
>> Deewana             Award for best music video     India

◆School or graduation films (候補作69本より)
>> Allerleirauh   Award for best school or graduation film     Germany
>> Dahucapra Rupidahu          Jury's special award     France
>> No Limits The International Labour Organization award      Germany
>> Poor God                 Special distinction      United-Kingdom
>> Quarks      
  Annecy 2004 / Canal J Junior jury award for a school or graduation film France

◆Short films for Internet (候補作14本より)
☆各作品がリンク先で観えます。
>> Il Branco                  Short film award      Italy
>> The Meatrix               Netsurfers award      USA

◆Series for Internet (候補作7本より)
☆各作品がリンク先で観えます。
>> Olaf et Korpatas "Cansone"  Award for best series       France

◆関連リンク
・三十路でアニメさんが、短編アニメ部門と長編アニメ部門のグランプリをピックアップして詳細紹介されています。

以下、猫丸さんのコメントよりググりました、情報ありがと です。
・オフィスH 伊藤裕美さんのAnnecy 2004レポート
FUTURE GRAPHICS での伊藤裕美さんのレポートはここ(要登録)。各作品レポートから会場の雰囲気まで楽しめます。

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2004.06.12

■神林長平『膚の下』(2004)(早川書房)

 神林長平の火星三部作の完結編となる大作を読了。
kanbayashi_kasei.jpg
 アートルーパー(人造人間)と機械人と人間のコミュニケーションを、アートルーパーの意識の動きを中心に丹念に描き出していく前半が素晴らしい。この人造人間慧慈の意識の描写は、例えばメカでできたロボットに意識というものが生まれていく過程を読んでいるようで、スリリング。人間たちと機械人アミシャダイとのコンタクトが慧慈の意識を変貌させていき、それがまるで人工知能に意識と魂が宿っていくような遍歴を描き出していて読ませる。また慧慈以外のアートルーパーのタイプの違いによる意識の描き方の違いも素晴らしい。僕はインテジャーモデルのスーパーコンピュータぶりとそれぞれが個性を持っていく描写がとても気に入った。
 この意識の発生の描写は、SFという小説形態でしかたぶん表現できないことのように思う。そしてもちろん言語と心のありように着目し続けてきた神林長平だからこそ書くことが出来た意識の発生と発達の物語だと思う。この前半を読んでいて、実は僕はもうこの小説にかなりの部分満足してしまった。神林って作家をずっと読んできてよかったと感慨に浸りながら。(21年かけて完結した火星三部作を一作目からリアルタイムで読んできたのでたぶんに感傷的ではありますが、許してちょ。) 
 にしても神林をSFの文脈以外で評した文学批評を読んだことはないのだけれど、SF以外の評論家、文学者にはこの小説はどんな風に読まれるのだろう。ある種SFだからこその奇形的なガジェットや意識のありようの描き方をそうした立場から眺めた時にどんなことが書かれるのか、メチャクチャ読んでみたくなった。SFが凄いという観点で言っているのではなく、その特殊性故にこのような奇妙な形態の意識の物語が描かれることを、SF視点でないところから読んだ批評が、きっと僕らSF読者の持ち得ない視点にあふれ、センスオブワンダーに満ちているような気がするので望むのである。ねぇねぇ、ユリイカで「神林長平」特集やって下さい。>>青土社殿。

 で、実は中盤は少し中だるみ(^^;)。でもラストへ至るもう一つのテーマである創造主の物語がまた読ませる。
 複雑に思惑の入り混じったいくつもの集団同士の軍事行動をエンターティンメントとして描きながら、人造人間アートルーパーが到達する創造主としての認識。冒頭で慧慈に間明少佐が言う言葉。「われらはおまえたちを創った。おまえたちは何を創るのか」。この言葉が慧慈の意識に創造主というベクトルを発生させ、動物→アンドロイドという救済策によって形を成していく創造主の意識、これを読者は追体験することになる。そしてここが『あなたの魂に安らぎあれ』へと直結する。
 ラスト、慧慈と偶然知り合い文字を教わった実加が読む慧慈の日記。特にサンクのくだりが泣かせる。

 そのページには、ただ一文、それだけだった。サンクは十八年生きた。(P682)

◆関連リンク
・多村えーてるさんの美しい暦BLOG 神林長平『膚の下』読了
『膚(はだえ)の下』(Amazon)
・三部作の簡単な紹介文 神林作品ガイド

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■『スチームボーイ』試写会プレゼント

 ANIMAX アニマックス:プレゼントキャンペーン『スチームボーイ』試写会 6/17締め切りで募集中。6/30名古屋 7/2東京。いかん、ここで紹介すると、ライバルが増える。是非、東京へ応募ください。 (情報元 : うちの子供がケーブルTVのアニマックスを観ていて発見。インターネットで検索してくれました)

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■ハイビジョンHDレコーダ Rec-POT M

 IO DATAのRec-POT M (型番:HVR-HD160M)
 ハイビジョンの映画の放映は、DVDよりずっと綺麗で楽しみにしているのだけど、録画装置がなく、番組表を眺めては昼間とゴールデンタイムの映画にため息をつくサラリーマンの毎日にいずれ終止符をうちたいもの。で、こんな製品に着目。でもいずれ次世代光ディスクにとって変わられるだろーな、と思って買えません。
・価格.comのRec-POT M掲示板

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■ブラザース・クエイの新作 The Piano Tuner of Earthquakes

 ヤンの食卓bbsの猫丸さんの書き込みで知りました。クエイ兄弟の新作は、テリー・ギリアムプロデュースとのこと。
 公式サイトは見つかりませんが、ここに写真が一枚だけありました。
the_piano_tuner_of_earthquakes.jpg

 Hollywood.com.での紹介記事。

 Droz博士の遠く離れた地所では、ひどい実験が行われてた。 Drozは有名なオペラ歌手Malvina van Stille を誘拐し、そして、彼は彼女の書いたオペラのためにリハーサルさせている。 ピアノ調律師はDrozの邪悪なプランを発見。そしてMalvinaと恋に落ちて、彼女の救出に来ようとする途中で、、、、。

 ブラザース・クエイは、僕にとってはタルコフスキーと並ぶ睡眠を誘う夢幻の監督ですが、ギリアムとのカップリングはワクワクします。
◆関連リンク
Brothers Quay: Shorts(Amazonのブラザース・クエイ商品はこれだけ、、、さみしい)
QUAY MAILING LIST 

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2004.06.11

■シャープ 3D表示15型液晶

シャープ、裸眼で3D表示できる15型液晶「LL-151D」

 製品では、液晶パネルをTFT液晶とスイッチ液晶で構成し、3Dモード時にはスイッチ液晶が「視差バリア」と呼ばれる垂直なスリットを作ってバックライトを遮る。すると、左右それぞれの目にスリットの間から異なる光が届き、左目の死角を右目が認識、右目の死角を左目が認識し、左右が互いに“ずれた画”を見ることで立体に見える。

 前にノートPCでこの画像を観た時は、たしか今ひとつだったけど、今度の15インチ立体モニタの出来はどうでしょうか?

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■対談 庵野秀明 / 紀里谷和明

庵野秀明 映画監督 / 紀里谷和明 映画監督

 『イノセンス』へのふたりの感想。庵野氏にはもっと毒舌で評してもらいたかった気がします。

庵野 あの物量、あの心意気やよし! ですよ。押井さん、今までも自分の好きなことをやっていたけど、よ うやく混じり気なしで純粋に自分の好きなものだけをやれるようになったんだと思う。そこが『イノセンス』 のいいところですよね。何年も何年も好きなことをやっていると、ここまで行きつくんだという。
紀里谷 僕はNYの近代美術館にそのまま入れて欲しいと思いました。1個の美術品に見えたんです。
庵野 押井さんは自分のやりたいひとつのラインがあって。それを突き詰めていって、幸い生きているうちに その頂点に行き着いた。

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■『スチーム・ボーイ』大友克洋インタビュー

- animate.tv - ATVニュース

大友「『スチームボーイ』というタイトルは「アストロボーイ」のパクリ…と言っちゃなんですが(会場笑)。手塚(治虫)さんがやろうとした世界観を、この作品でなんとなく考えていました。過去の時代の物語ですけど、未来に向かって広がっていくような作品にしたかったということです」

 『AKIRA』の鉄人に続き、今度はアトムですか。次は永井豪マジンガーとかどうですか?大友の描く巨大ロボット物は是非観てみたい。でも本当はマンガ『APPLE PARADISE』の続きが読みたい!

・大友克洋のデータベースはここが凄い。Apple Paradise: Home

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2004.06.10

■ジェームズ・キャメロン『 タイタニックの秘密 3Dプレミアム版』DVD発売

AV WATCH「DVD発売日一覧」より。7/23発売。

 「ジェームズ・キャメロンの タイタニックの秘密 3Dプレミアム版」は、アイマックスシアターで上映されたドキュメンタリー。大ヒット映画「タイタニック」のキャメロン監督が、再び海中に眠るタイタニック号の姿を詳細に撮影するという内容。3Dメガネも1個同梱している。

 3Dが家庭で観えるのはちょっといいです。だけど、これ、アイマックスで観たけれど、ここだけの話、全然つまらない。画面も海底で薄暗いし、、、。せっかくのアイマックスと3Dが死んでました。残念な一本。
 と言いつつリンクを張っても誰も買わないでしょうね(^^;)
『 タイタニックの秘密 3Dプレミアム版』(Amazon) 3Dの方式は以下。
 従来の青赤メガネによるアナグリフ方式に代わってCMY方式を採用。これは、色の配合比率を変えて、中間色の藍(Cyan)と黄(Yellow)を用いることで、赤青では表現しにくかった映像本来の原色を表現。

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■ブルース・スターリング吠える!

ITmediaニュース:「政府のネット取り締まり」を訴えるSF作家
 ブルース・スターリングがインターネットのセキュリティに関して、吠えている!相変わらずの「不良」ぶりかと思ったら、どうも秩序を求めている大人の思考のようで、、、。

 インターネットは「ひどい混乱」状態にあるのに、ウイルス作者、スパム業者、その他の詐欺師を積極的に取り締まろうとする米政府職員はほとんどいない。SF作家のブルース・スターリング氏は6月8日、ワシントンD.C.で開催のGartner IT Security Summitでこう語った。
 同氏は「サイバーセキュリティに関する小さな朗報」として、5月にSasserワーム作成容疑で逮捕された18歳の少年など、最近何人かのウイルス作者が逮捕されたことを挙げた。「この世界から、反抗的な十代が絶滅することは決してないだろう」と同氏。

 反抗的十代に決してエールを送っているわけではない。そこが『塵クジラの海
』ハヤカワ文庫FT(Amazon)の作者の限界か。政府によって取り締まるのではなく、もっと自己浄化作用がシステマチックに働くようなSFチックな発想を提示してくれたらいいのに。そうじゃないなら、黙ってた方が賢いと思うけどな。
(こういうこと言うなら、スターリング『ハッカーを追え』を読んでからだろ>>自分)
・『ハッカーを追え』原文The Bruce Sterling Online Index: The Hacker Crackdown
・『ハッカーを追え』和訳Bruce Sterling Online Index: The Hacker Crackdown

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2004.06.08

■アヌシー国際アニメーションフェスティバル2004はじまる!!

Annecy 2004

 以前も載せましたが、いよいよ昨日からフランスで開催です。
 上のページに最新ニュースがありますが、フランス語でチンプンカンプン。画像だけでも楽しみましょう!

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■小型ヒューマノイド「クロイノ」CHROINO

KU-VBL京大ベンチャーズ「ロボ・ガレージ」 「クロイノ」記者発表
CHROINO.jpg

 「クロイノ」は、「ひざが曲がったままの歩行」問題を解決する新技術「SHIN-Walk」(シン・ウォーク)を用いた初めてのロボットです。従来のロボットに見られたひざが曲がったままの不自然な歩行姿勢は、今後ロボットの外観がより人間に近づく中で、解決が待ち望まれていた問題です。

 中日新聞の記事では、ひざが曲がったままでなく、アトムのように軸足を傾けてうまく歩くとありましたが、SHIN-Walkのムービーが今のところWEBでは見つからず、どんな動きか不明です。早く観たいよーー。誰か見つけたら、ご一報を。
 デザインはなかなか素晴らしいと思います。人気者になりそう。名前は馴染めませんが、どういう意味なのでしょう??

 続報で。6/9朝検索したら、記事がざくざく。しかし内容は同じで、ムービーは見当たりません。
 例えば、NIKKEI NET:写真 ニュース

従来の人間型ロボットは歩行時、踏み出した足を地面につけるために軸足のひざを常に曲げておく必要があった。クロイノは腰の位置を低くする工夫として軸足が外側に傾くように設計されており、軸足のひざを伸ばしたまま、より人間に近い歩行が可能になった。開発費用は約300万円。

 開発費が300万円というのも凄い。

◆関連リンク
・クロイノのベースになったのはこのロボットらしい。TeamOsakaの「VisiON」 ロボカップジャパンオープン2004大阪で優勝。映像も見えますが、ひざは曲がっているので、「SHIN-Walk」(シン・ウォーク)とは別物??
ロボカップ優勝へ 『ヴィジオン』発進! 詳しいルポ。
なにわいきいき情報館・特集ページ:大阪ドリームチーム VisiONの製作者 前田武志さんのインタビュー等。
・記事で紹介されているロボガレージの高橋智隆氏のマグダン magdan これは磁石で足の裏がくっついて動くやつですが、クロイノは違うのか??

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2004.06.07

■「スッパイマン」TV CM

本家 上間菓子店「甘梅一番のスッパイマン」HOME
 近頃、我が家で人気のお菓子がこの「スッパイマン」。沖縄発の乾し梅お菓子ですが、駄菓子屋等で発見できます。僕は昨日ヴィレッジヴァンガード鵜沼店で「スッパイマンの甘梅一番90g ちょうどいいサイズ(約45個)」を発見し、今、幸福になめています。このちょっとだけスッパイ、しつこくない甘さが癖になります。
 で、ホームページで見つけたのが、スッパイマンのCM。なかなかSFXしています。
Suppaiman.jpg
 こちらのページの「商品紹介」コーナーで通販可能なようです。スッパイマンってこんなに種類があるんだ、制覇したいです。

スッパイマンの甘梅一番30g 200円
スッパイマンの甘梅一番90g 500円
スッパイマンの甘梅一番180g 1,000円
スッパイマンの甘梅一番 たねなし 150円
スッパイマン梅キャンディー13個入り 200円
スッパイマン梅キャンディー6個入り 100円
黒糖梅キャンディー 200円
梅姉妹17g 100円
ピリ辛一番 150円
甘梅姉妹 (販売対象外)

 (Amazon)では買えません。

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2004.06.06

■スタジオ・ボイス04.7月「アニメを見る方法」

STUDIOVOICE インファス公式ページ(6/6現在、まだ7月号の紹介は出てません)
STUDIOVOICE_04_07.jpg
 今号の特集はアニメ。時々、アニメ特集を組む同誌だけど、今回は尖端アニメーションクリエータ30人の紹介と、神山健治+佐々木史朗+佐藤大+藤津亮太 座談会という内容。本来『イノセンス』『スチーム・ボーイ』『ハウルの動く城』あたりで特集されるのが一般的なので、スタジオ・ボイス的には少し斜から眺めました、ってところか。いきなりの金田正太郎の表紙は、書店でちょっとひきましたが、、、。
 対談は今ひとつ。30人の紹介では、今敏『妄想代理人』と湯浅政明『MIND GAME』が観たいな、と思った。
 あと面白かったのは、西島大介氏の「まだ、アニメじゃない!?」という文。

 前作『千と千尋の神隠し』を観てて本当に思ったんですけど、宮崎駿自身はかなり揺れているんだと思います。引き裂かれそうになっている。<結局僕達は児童ポルノを作ってるんだ、誰かつっこんでくれ!いっそ逮捕してくれ!>という宮崎駿の心の叫びが聞こえてきました。

 これ、町山智浩氏の指摘と近い意味で言ってるのでしょうね。(参照 町山智浩アメリカ日記04.3/14「千と千尋」はなぜ「湯女」なのか) 「逮捕」というのは言いすぎですが、、、。あと次のところもbloger的にはチェックかと。
 
質を求める純粋なアニメファンってどんどん減っているはずですし、もう絶滅するんじゃないでしょうか。[アニオタニュース]という優れたウェブサイトがあったんですけど、あれが最後の防波堤だった気がします。[アニオタニュース]が無くなって、アニメはそれ以前のアニメじゃなくなった。堤防決壊した、そんな気がします。僕だけでしょうか?

 ここまで象徴的に語るのもどうかと思いますが、、、、。[アニオタニュース]さんのコメントが楽しみ。→「ANIOTA NEWS 跡地」にコメント(「文責:radical」と記されているが御本人?)。閉鎖当時の心境もうかがえます。

 ・西島大介著作 (Amazon)
 ・西島大介 島島 (本人のページ)
 

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■北原照久著『20世紀我楽多図鑑』(PARCO出版)

20世紀我楽多図鑑 (Amazon)
 本屋でみかけて、この写真に思わず惹きつけられた。
marudedameo_Borot.jpg
 キャプションの「ロボコン」は間違ってますね、これ、『丸出だめ夫』の「ボロット」です。なんか凄くほしくなってしまった。『丸出だめ夫』とか『ブースカ』とか、幼年時代のセンスオブワンダーを直撃っス。たぶん同様の経験の人以外にはたいした魅力のある写真ではないのでしょうが、、、。
 YAHOOオークションで調べたら、バチモノしか出品はないですが、なんと2万円の値がついています。うへっ。

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■『村上春樹全作品 1990~2000 第1巻 短篇集I』

村上春樹全作品 1990~2000 第1巻 短篇集I (Amazon)

 今年のはじめに『ダンス・ダンス・ダンス』を読んで、今頃なぜか村上春樹にハマルという体たらく(^^;)。今までも適当には読んでいたのだけれど、何故か今年は相性がよく既に10冊目。生っぽいけれども硬質でふわふわしたあの文体がたまらない感じ。今年『風の歌を聴け』から初期長編も全部読み直したけど、以前違和感のあったこんな生活あるかぃ!という感じが今回嘘のように感じられず、小説読むことの不思議をなにやら感じている次第。

 で、この短編集について。のちに『ねじまき鳥クロニクル』に登場する加納クレタが登場する「加納クレタ」。この短編も不思議な雰囲気で好きだけど、「我らの時代のフォークロア――高度資本主義前史」のせつない感じとか、「ゾンビ」の薄気味悪さが良いです。

 あと超短編集『夜のくもざる』もこの巻に収録されている。「動物園」「天井裏」といったあたりが好き。こんななんでもないけれど、なにやらイメージを喚起する作品群はたいへんに気持ちよく読める。このような超短編をもっともっと書いてもらいたいものです。

『ダンス・ダンス・ダンス』講談社文庫(Amazon) は、村上の最高傑作と思う。
『夜のくもざる―村上朝日堂超短編小説』 新潮文庫(Amazon) やはりこの作品は安西水丸の絵とともに読みましょう。

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■押井守著『これが僕の回答である。―1995-2004 押井 守』
              (㈱インフォバーン刊)

㈱インフォバーン 公式ページ

 押井守が「ワイアード」「サイゾー」誌に連載した映像論等の原稿をまとめた本。
 『GRM』やら『イノセンス』やらについて、いろいろと興味深い内容が書いてある。目次は上記公式ページを参照。

 P59「映画の中のリアリティ」

 映画というのはそういう意味で正直なもので、誰も見たことのない絵を作りたいと言う想いなしには一日も作業ができない。けれど同時に、それが不可能だということも確かなのだ。動機としては成立するけれども、現実化することは出来ない。映画という百年の歴史の中で、誰も撮ったことのないカットや映像はもはや存在しないし、映像そのものとして新しいものはない。

 この一文、読んだ時は、確かに今まで映画って毎年数百(千?)本撮られているし、TV映像まで入れれば、膨大な映像が作られているわけで、本当に新規なものなんて、もはや生み出せないのだろうな、と思った。
 しばらくして、ふと人間が捉えられる映像って、確率の組み合わせから言ったら何通りくらいあるのだろう、という疑問がふと沸いて計算してみることにした。

 「人間の目には約600万個の視覚細胞がある」というのは以前引用した話であるが、これを起点とする。
 600万画素それぞれに1670万色のどれかを置いて1枚の映像は作られる。つまり1670万の600万乗だけの映像があることになる。そして一本の映画を1秒24コマで2時間とする。すると映画は何通りあるか。
 ((16700000 ^ 6000000) ^ 24) ^ 7200) =
 計算しようとしてexcel に上の数字を入れてみたら、なんと計算不能。調べてみたら、excel 処理できる正の最大値9.99999999999999E307 ( Mr.Big~小技集・Excelの仕様制限 より )。会社でも数値計算にexcelは使うけれど、今まで桁数でこの限界に至ったことはなかったので、びっくり。ちなみに会社でその他数値計算ソフト(MATLAB)を使っても、上記計算は扱えない桁数でした。「infinite」と表示された。つまり無限ということ。
 E307を限界とすると、16700000 ^ 42までで既に計算不能。1670万色 ^ 600万画素でさえ、途方もない数字でまさに無限。さらに((16700000 ^ 6000000) ^ 24) ^ 7200)というのは気が遠くなります。
 つまり『これが僕の回答である。』の「映像は有限」は間違っている。押井守には、映像には限界があるなどと言わずに、未知の映像をこれからも生み出していってもらいたいものである。
 我々が映画の映像に感動する時、目の前に映し出されているのは無限の組合せの中のたった一つの映画である。こう思うとどんな映画でも本当に無限の宇宙での一期一会であり、なにやら感謝を奉げたくなる。
 究極映像とは「((16700000 ^ 6000000) ^ 24) ^ 7200)」の彼方の映像である、なんつって。
『これが僕の回答である。』Amazon)

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2004.06.04

■今年の星雲賞参考候補作一覧

 SF大会 G-CON・星雲賞参考候補作一覧

 これを見ながら、自分ならこれに投票するリストを作ってみました。
 部門によっては一作も読んでないのもあり、いいかげんなものです。とりあえず投票できそうなのは、この2部門だけという体たらく。来年に向けもう少ししっかり読まねば。

【日本長編部門】
神は沈黙せず 山本弘
角川書店 2003/10/31

【海外短編部門】
地獄とは神の不在なり テッド・チャン/古沢嘉通
早川書房 SF文庫「あなたの人生の物語」所収 2003/9/30

 あ、偶然にも「神」ネタだ。

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2004.06.02

■J・キャメロンのSF『ゴッドスピード』にハリソン・フォード出演

eiga.com [ニュース&噂]より。

(ハリソン・フォードについて)ジェームズ・キャメロンが製作するSF映画「ゴッドスピード」の出演を決めたことが明らかになった。国際宇宙ステーションで活動する飛行士が、生命の危機にさらされる状況に陥るというストーリー。

 SF映画『神速度』ですか!?どんな映画なんだろう。
 国際宇宙ステーションって、NASAとJAXAがやっているISSでしょうか。実はこれの日本モジュール(JEM)に仕事でたずさわった(わたしゃしがない図面引きの)某部品が搭載される予定なので、なんかキャメロンの映画で、ハリソン・フォードと共演できるようで、嬉しいっス。(バカだねーー(^^;))
ISS.jpg
 ぐぐってみましたが、あちらのサイトでも、同様の記事しかありません。例えばこれとか。
 ここでいずれ予告編が観えるでしょう。

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■BLOG『スチームボーイ』登場!

 ココログに、STEAMBOYのBLOG登場

 いよいよ7月17日公開へとカウントダウンが始まった「スチームボーイ」ですが、企画から10年を経て、先週ついに完成。現在、宣伝チームは6/3(木)の完成披露試写会の準備に追われています。  宣伝の立場にある自分が発言しても何の説得力もありませんけど、完成した本編は実に素晴らしい仕上がりで、マスコミの皆さんにはとにかく「面白い!」と好評です。

 ということで、ついに本当に完成したようです。
 秋の公開予定から、急に夏公開に変更になり、完成が危ぶまれていた(個人的観測)この大友作品、7/17を期待したいものです。最近漫画作品はしっかりご無沙汰の大友先生には、漫画での復活もしてほしいものです。大作映画を経た線で、あらたな漫画の地平を切り開いてもらいたいなっと。

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