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2005年6月

2005.06.28

■ジョージ・ルーカス監督
    『スター・ウォーズ エピソード3 シスの復讐』

 STAR WARS Japan: スター・ウォーズ ジャパン公式ページ
 先々行ロードショーで土曜に観てきました。
 僕は残念ながら、エピソード2の方が数段好きでした。理由は下記のネタばれ部分に書きます。それなりにエピソード4にうまくつないでありますが、それに配慮するあまり、1本の映画としての魅力は、いびつに歪んでいました。

以下、ネタばれ--酷評しているのでファンの方は気分悪くなると思います。要注意★

(写真は予告編のQTより)

お子様ランチを高級レストランのシェフが最高の技術で作り上げたら、にがーい大人の味のお子様ランチというアンマッチなものになってしまった。という出来。

・アナキンの心理を観客に納得の行くように描くことは至難の業。失敗している。前作でせっかくアナキンが道から外れそうな部分を割と丁寧に描写していたのに、今回、前半でジェダイの魂を理解している善人として描いてしまったので、後半がしっくりこない。どっちつかずで戦いの場へ出て、勢いでジェダイを裏切ってしまうというのは、まあわからないでもないが、その後ほとんど悩まずにジェダイの子供たちを殺してしまうのはいかがなものか。

・もともとガキンチョ向けで作った設定である悪の象徴ダース・ベーダー。過去にジェダイを裏切って、お面の下は焼け爛れた恐ろしい顔といういかにもありそうな悪の設定を、観客の想像力にゆだねておけば良いものを、売れてしまったものだから、無理やり本格的に詳細に描こうとするから無理がある。深刻にしすぎて、この部分は大失敗と思う。
 はっきり言って、子供を殺すところがかなりこの映画を嫌いにした原因。ストーリーにそれなりに真実味を出すための苦肉の策(あのむごたらしい両足を切断され溶岩に焼かれるシーンを観客に見せるためには、その前に極悪ぶりを描かないとバランスが取れない)というのはわからないでもないが、このストーリーに奉仕しすぎるため、キャラクタの感情が捻じ曲げられている。お子様ランチで魚のワタの苦い旨みを出そうと狙ってはいけません。アンマッチで不快なだけ。ルーカスが確信犯なら、相当にたちの悪いおっさんだと思う。

・特撮技術は凄いものであるが、いつかどこかで観たようなシーンの連続で食傷。自然の風景が全くなくほとんどCGの世界なので、しらけてしまう。ご馳走はたまに食べるからいいのであってずっーとご馳走が続くともういいかげんにしてくれ、と。
 でも冒頭だけは、も一度見返したい。ご都合主義いっぱいだったけど、あの戦闘シーンはさすが。『ジェダイ』も感心したけど、これは凄いレベル。、、、、というかCG技術を進化させるILMをプロデュースしてきたルーカスの大成果。
 エピソード1,2と観てきて、特撮シーンでまたしても思ったのは、あ、加藤直之氏のイラストが動いてる、という感覚。かなり近くないですか?

starwars04 ・このCGは明らかに物凄い細部のレベルまで設定されているはず。しかし35ミリフィルムでは細部が死んでいる(200万画素くらい?)、DLPの劇場ではどうかわからないけれども。もしこの解像度を活かして、スーパーハイビジョンで上映したら、凄いのではないだろうか。今やDLPでフルハイビジョンが家庭にも入り込むようになった時代、映画館の映画は明らかにそうしたワンステップ上の映像体験を目指さないとその価値を失うのではないか。水面下ではNHKのスタッフがいち早くルーカスフィルムへは足を運び、既にILMではスーパーハイビジョンのSFXへのトライが始まっていてもおかしくないと思う。
 あのCG映像世界にスーパーハイビジョンな解像度で浸ってみたいと思うのは僕だけではないと思う。

starwars03  ・俳優たちのあまり名演とは言えない演技に(あの無理のあるストーリーではリアルに演じらんないと思うけど)対して、感心したのがヨーダの演技。アカデミーの助演男優賞をヨーダにあげられたら
、ハリウッドは一皮剥けると思うけど(^^;)。

◆関連リンク
DLP上映館情報 (きまぐれ独断と偏見の上映館一覧) 
 愛知県は7/9~109シネマズ名古屋だけ(先行はDLPではないので注意)

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    『スター・ウォーズ エピソード3 シスの復讐』"

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■BS アニメ夜話 第4弾 『未来少年コナン』

BS アニメ夜話 homepage

 『未来少年コナン』の巻をさきほど観ました。
 毎週の放送を兄弟で楽しみに観ていたことを、久々に想いだしました。
 あとメモです。コナンについてはいろいろと読んできたつもりだったけれど、まだまだ語られていなかった情報があるものですね。(単に脳細胞が死んでいるだけかも。)

宮崎駿のイメージスケッチを紹介していたが、一話につき百数十枚(目視)づつあるというのは知らなかった。放映で紹介されたスケッチは、ほとんどアニドウアニメーション狂専誌FILM1/24別冊『未来少年コナン』 (黒い豪華本)で見た記憶であるが、実はその他にも数千枚がどこかに眠っているということなのだろうか、、、。であるなら、是非出版してほしいものです。宮さんのスケッチ画、大好きなもので、、、。

・動きしゃべる大塚康生氏を初めて見たような気がする。岩を持ち上げるシーンの説明の時に、力を入れるその顔がコナン&ジムシーに見えたのは僕だけではないと思う。

・コナンでも宮崎駿は、ラナをほとんど自分で修正していたらしい。凄い馬力である。、、、にしては絵が乱れることが結構あったけれど、やはり宮崎も人の子、さすがにテレビアニメの全原画は修正できなかったみたい。

大塚康生が番組で描いた立ち上がる子供の原画、なんかあまりうまく動いていなかったような、、、。さすがに恐れ多くて誰も指摘できませんでしたが、、、。大塚氏もテレビであがっていたのだろうか??

・大塚氏が審査員を務める「技能五輪アニメ部門」というのがあるのを初めて知った。機械工作とか製造業中心の競技と思ってたけれど、さすがアニメ立国日本。

 中央職業能力開発協会(JAVADA)主な競技職種には掲載されてませんね。

・それにしても『マンガ夜話』に比べると随分番組が薄い気がする。アニメ界の「いしかわじゅん」と「夏目房之介」を早く発掘してほしいものである。

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2005.06.26

■幻の万博 YANOBE KENJI  『KINDER GARTEN』

GiantTrayan_01
ヤノベケンジ企画展 - キンダガルテン - 豊田市美術館 2005.6.24(金)から開催

 愛知万博 長久手会場と瀬戸会場を結ぶゴンドラの下の田舎道を車で走りぬけて一路豊田へ。万博会場からわずか車で30分南にある豊田市美術館で、今日、巨大ロボットを観てきました。
 10mあまりもの大きさの巨大ロボットが腕と体を動かし、咆哮するのをついにはじめて眼にしました。自分の中の一番奥に眠る映像記憶、鉄人28号とちょうど同じくらいの大きさのロボットがついに現実の空間で動き出した瞬間です。

 ヤノベケンジの作品を初めて観たのは、1999年夏の終末を人類がのりきった9月。名古屋港の現代美術館の企画展<ヤノベケンジ個展 ルナ・プロジェクト>「エマージェンシー・ショッパーズ」でした。
 この時の展示会場でノスタルジーというか失われた未来との遭遇というのか、とにかく感じたのが物凄くその空間に馴染んでいくような感覚でした。チェルノブイリや大阪万博会場跡に佇むアトムスーツの写真。毒ガスマスクと丸い金属製潜水服を組み合わせたようなオブジェ。どこかで観たような懐かしい気持ちを呼び起こす作品群には、大阪万博で未来に魅了され自然とSFを呼吸するように体験した世代を鷲掴みにする魅力があふれていました。(って感じたのは、自分だけ??) とにかくいつまでもその空間に居続けたいと思った美術展というのは後にも先にもこの一回限りでした。

◆巨大ロボットオブジェ
GiantTrayan_02
 で、今回の展示にワクワクして、会場へ向かったわけですが、入り口でまず眼に入ってくるのが、この巨大ロボット。写真の人との大きさを比較してみて下さい。巨大さがわかると思います。で、僕は現実にこれだけの大きさの人型ロボットが動くのを観たのは今回が初めて。これを興奮せずしてなんとしましょうか。
 このロボット、名前は「ジャイアント・トらやん」と名付けられています。名前がメチャかっこ悪いのは気にせんといて。デザインはいつものヤノベのノスタルジックな曲線とどこかユーモラスな表情が特徴。鉄板の体に鋲打ちされたテクスチャーもたまりません。おまけに背中にはロケット噴射ノズル、頭には2本のツノ。モノクロアニメにワクワクした世代には、これもたまらないガジェットです。

 このロボットは本来、写真手前のヒヨコ隊長の頭のようなオブジェの口に5歳以下の子供が手を入れて、「トらやん」と声をかけると、声の調子にあわせて動くらしい。らしいというのは、会場の女性にうかがった話で、僕が行った時はその装置は止められていた。このヒヨコ頭オブジェの中に2台のコンピュータが搭載されていて、名工大だかの技術で音声認識をするらしいのだが、温度上昇に弱いため、しばらく止めてあるとのこと。
 ただロボットのデモは約10分おきに自動的にいくつかのパターンで動くようにしてあり、僕は二つのパターンに遭遇。ひとつは首を振って少し弱い声で話す。もうひとつは前述した手と腰と首を大きく動かして咆哮するというもの。これは一見の価値があります。

 このロボットは金沢21世紀美術館でも使われたものだけれど、金沢では座っていたのが今回新たに二足で立ったのが進化とか。金沢では火を噴くパフォーマンスも披露されたようです。→ムービーはこちらから。

◆トヨタ廃棄物によるマンモスオブジェ
mammoth_01
 ロボットオブジェのとなりにいるのが、このマンモス。ヤノベ氏が自身で乗っていたトヨタ ハイエースを解体して、その廃材で構築されたオブジェ。写真ではわかりにくいが、その体内にはディーゼルエンジンが搭載され、左目の上くらいにイグニションスイッチとステアリングがある。イグニッションにはキーが付いていた。会場の美術館ボランティアの説明員(?)の女性によると、初日はエンジンが始動され、巨大な鼻が動いたという。さすがに会場でいつも排気を出すわけにいかず、止めてあるという。ヤノベ氏が会場へイベントで来る際には動かされることもあるという。(モーターショーでは排気管に換気ダクトをつないで展示会でエンジンを動かすこともある。トヨタ自動車のお膝元でそうしたアドバイス、処置が何故実施されていないのか不思議。あと今回の展示はトヨタ車もヤノベ氏自前で協力のクレジットにトヨタの名前はありません。)

 で、2Fの展示で流されていた「マンモスプロジェクト」のビデオでそのコンセプトがヤノベ氏によって語られています。これが凄い。
 愛知万博の企画として20mの産業廃棄物で出来た巨大マンモスロボットを会場で動かす。これを20世紀文明の環境破壊の象徴として位置づける。会場で暴れたマンモスを名古屋港から船積みしシベリアへ運び、永久凍土層に埋め、1万年後に掘り出すという企画。(詳しくは下記Mammoth Projectのページ参照)
 読売新聞(?)かどこかと具体的にこの企画は動いていたらしいが、政治的な問題で中止の憂き目に会ったらしい。なんということでしょうか、、、、。万博の目玉として発掘されたユカギルマンモスとこの産業廃棄物のマンモスの競演が実現していたら環境アプローチが古代から未来まで円環を閉じるように完結していたのに。
 あと20mの巨大オブジェ。大阪万国博覧会にあって愛知万博に足りないのは、建築群のアート的アプローチだと思うので、これが実現していたら太陽の塔に変わるようなインパクトを今の子供たちに与えて、20-30年後に第二第三のヤノベケンジ他の万博キッズが現われていたかと思うと残念でなりません。

 こうしたコンセプトを知ると、今回トヨタ車を20世紀の産業廃棄物の象徴として選んだとしたら、お膝元での開催は物凄いゲリラ的行為なのかもしれない。いやあくまでも私の邪推ですが、、、。

◆会場の様子とカタログ等

 それにしても開催直後の日曜日にしては会場が空いていました。ひとつの展示会場に数人だけ。万博で2時間も企業パビリオンに並ぶ暇があったら、是非こちらの展示へ足を運ばれることを薦めます。こちらは冷房もしっかり効いて涼しいし、、、。
 あと今回の展示専用のカタログ,パンフレットは用意されていないようですが、大阪のキリンプラザのEXPOSE2002(磯崎新とのコラボレーションとか)、ルナ・プロジェクトとかのカタログが販売されていますので、ヤノベファンで買い逃した方にはチャンス。
 また今回の展示カタログを兼ねて7/24に発売されるヤノベケンジ初の本格的作品集 『ヤノベケンジ 1969 - 2005』(青幻舎刊)の先行予約を会場でやってました。ここで予約するとサイン入りが買えます。僕はしっかり予約してきました(^^;)。

Trayan_tankingmachine_minimanmos
 うちの子は、増殖したアトムスーツのトらやんが怖いと言ってました。顔と十数体があちこちに湧き出ているのが怖かったらしい。たしかにヒゲ面のオヤジ子供のトらやんは僕も馴染めません。

◆関連リンク
YANOBE KENJI ART WORKS /// ヤノベケンジ アートワークス(公式ページ)
Mammoth Project Office KENJI YANOBE ARTZONE
・当Blog関連記事 MEGALOMANIA展 子供都市・虹の要塞 トップランナー「ヤノベケンジ」 豊田市美術館KENJI YANOBE KINDERGARTEN  新刊メモ『EXPO'70驚愕!!大阪万国博覧会』 GHOST TOWN

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2005.06.25

■愛知万博 めざめの方舟 「百禽HYAKKIN(ひゃっきん)」

 「百禽HYAKKIN」をアリーナで観てきました。

・海上を飛ぶ鳥の視点の映像が床の96台の50インチプラズマ・ディスプレー・パネルに映し出されるわけだけれど、これがディスプレー上の観客から非常に観にくい。ディスプレーの間に床のガラス面を支える鉄骨があるわけだけれど、これが太すぎて視界を妨げ、アリーナから全体がとらえにくい。僕はDVDであらかじめ観ていたので、イメージはつかめたけれど、初めての人にはなかなかわかりにくい映像だったのではないか。スロープからはそんなことはないと思うけれど。
 DVDで観るとダイナミックないい映像になっていただけにちょっと残念。あとスロープの壁面と卵形スクリーンの映像がほぼ空の映像で、魚の目を効果的に映した「青鰉 SHO-HO」より演出効果が弱いように思った。

・あと精霊「汎(ぱん)」を覆う遮幕は今回最初から開いた状態で動かない。故障との噂もあったので、アテンダントに聞いてみたけれど、今回は演出上、動かさないことにしたとのこと。なんで??という気はしますが、、、。

・50インチプラズマ・ディスプレーの映像について、もうひとつ。
 コンピュータグラフィクスの一枚の映像を96枚に分割して映しているのだけれど、これは一枚一枚の解像度が荒い。つまりCGを(ハイビジョンクラス?)で作って、それを単純に96分割して画素はそのまま拡大して投影しているだけにみえる。どうせCGなんだから、一枚のパネルの画像をハイビジョンの画素数でレンダリングしなおして上映すれば良いのに。そうしたらアリーナの観客はかなりリアルな感じで、空を飛んでいる感覚が生まれたように思う。、、、、レンダリング時間は96倍かかるわけですが。とてつもない時間がかかりそうで、制作プロは嫌がるでしょうね。

◆関連リンク
『めざめの方舟』コンプリート版DVD(8/24発売らしい)
・当Blog記事 DVD『めざめの方舟』感想 『青鰉 SHO-HO』スロープ版感想 アリーナ版 リンク 体感型映像空間 
めざめの方舟 映像一新 「百禽HYAKKIN(ひゃっきん)」

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■愛知万博 チェコ共和国ナショナルデー

公式ページ

 6/24のチェコ共和国ナショナルデーへ行ってきました。
 昨年のチェコ旅行以来、チェコ熱が自分的に盛り上がって、この日は行くしかない、と。

全体
 究極映像研的な収穫は、あのイジー・バルタ(Jiri Barta)本人とその芸術に触れられたことでした。
 、、、、、、あの『闇と光のラビリンス』のパペットアニメのバルタが来日! もしかして『ゴーレム』のフィルムを持って!!と驚かれた貴方はチェコの芸術をアニメだけでとらえていないですか?? ( →って自分か(^^;))。チェコの日に愛地球博会場に現われたのはチェロの世界的奏者のイジー・バルタです。

 というわけで、チェコデーは、チェコアニメ、シュールリアリズム、人形関係のイベントはなく、下記の公式サイトのコメントどおりの音楽イベントなのでした。総論的にはやはりチェコでもアニメやシュールリアリズムは完全にサブカルチャーだということ。公式文化事業としては音楽が前面に出てくるのですね。式典でいきなり『悦楽共犯者』の1シーンを上映したり、、、、するわけないですよね。

チェコ共和国ナショナルデーにおける、主催者の主要目的は、チェコ共和国の様々な地域の、児童合唱団、民俗音楽、ジャズ、クラッシック音楽など、様々なチェコ音楽のジャンルを幅広く紹介することにあります。

開会式 at 11:00-11:30 EXPOドーム
 イジー・パロウベク首相豊田章一郎博覧会協会会長他VIP列席の式典。ただチェコの文化に触れたくて、休みの日にフラフラと出かけた身には、すごく場違いな公式行事っぽい雰囲気。会場は2500名の広さだけれど、ほとんど埋まってました。平日なのに凄い。愛知万博一市町村一国フレンドシップ事業でチェコの相手になっている愛知県音羽町から大量動員されていたようです。あと会場はリタイヤした老齢の方々が多く、ナショナルデーイベント通いの万博ファンも多そうでした。
 ナショナルデーのパンフの首相メッセージは、スタニスラフ・グロス前首相のまま。
05年4月に代わったらしく印刷が間に合わなかったのでしょう。急な政変でもあったのか?チェコの政治に全く疎いのでした。

開会式コンサート at 11:30-12:15 EXPOドーム
・セヴェラーチェク少年少女合唱団(リベレツ市)
 少年少女と謳いながら、少女だけの合唱団でしたが、僕が聴いた今回のイベントの中では一番良かった。開会式では4曲。日本の「ふるさと」も歌われてました。チェコの曲はもちろん意味がわからないけれども、雰囲気とその声を楽しみました。コーラスっていいものですね。
・民謡/舞踊グループ ヴァラシュスキー・ヴェイヴォダ(コズロヴィツェ村)
 これはあきらかに民謡。民族的な面白さがあるというより、村で和気あいあいと余興しているという雰囲気で好感は持てます。チェコの文化のぬるい側面の体感。

ミニコンサート at 13:00-14:00 EXPOホール
・セヴェラーチェク少年少女合唱団(リベレツ市)
sveracek
 朝一番で予約した券でEXPOホールのイベントも参加。
 開会式のコンサートと同じ曲も含めて8曲ほど。ドボルザークの『新世界』のアカペラがとても良かった。最後の曲はユーモラスな踊りとバイオリン演奏もあって、とても楽しめました。

記念コンサート at 15:00-16:00 EXPOドーム
・プラハ交響楽団FOKによるガラコンサート(祭りのコンサートという意味らしい)。指揮はペトル・アルトリフテル。ソリストは、チューリッヒ歌劇団のソプラノ歌手マルチナ・ヤンコヴァー、クラリネット ルドミラ・ペテルコヴァー、チェロ イジー・バールタ、ヴァイオリン ハナ・コトコヴァー。
PragueSymphonyOrchestraFOK
 ふだんオーケストラを聴く機会がないもので、こういうのを生で聴けて貴重な経験でした。

劇団コンティヌツオ Theater Continuo
 パンフを見た時点で、「あやつり人形」「火や水を使ったパフォーマンス」「幻想的な世界」という紹介があったので実は一番期待したのですが、パンフにあったグローバル・コモン4の野外ステージの公演がいつまでたっても始まらない。チェコデーのアテンダントに聞いても「中止になったようです」と曖昧な返事。どうも万博会場内を練り歩いていたようでもあるけれど、僕は遭遇できませんでした。残念! 観た方、コメントいただければ幸いです。
TheaterContinuo
 会場で配布されたチェコナショナルデーのパンフは40ページあまりのカラーで、りっぱなものでした。これ、いいお土産になりました。

関連リンク
Theater Continuo公式ページ ギャラリー (上の写真はここから)

[CHUNICHI WEB PRESS] 民族衣装で軽快に 歌やダンス チェコデーにぎわう

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2005.06.23

■シュヴァンクマイエル展  幻想の古都プラハから

svank ~~ゆらゆら大陸~~さん経由で知った待望のシュヴァンクマイエル展詳報です。
神奈川県立近代美術館葉山のプレスリリースより

造形と映像の魔術師
シュヴァンクマイエル展  幻想の古都プラハから
GAUDIA : EVASVANKMAJERJAN

会  期:2005年9月10日(土)~ 11月6日(日)
休館日:9月12日(月)/20日(火)/26日(月)、
    10月3日(月)/11日(火)/17日(月)/24日(月)/31日(月),11月4日(金)
開館時間:午前9時30分~午後5時[入場は午後4時30分まで]
観覧料:一般1000(900)円 20歳未満・学生850(750)円
会  場:〒240-0111 神奈川県三浦郡葉山町一色2208-1

 シュヴァンクマイエルの創作は、映像に限られたものではありません。ルドルフⅡ世の幻想的な肖像画を描いた画家アルチンボルド(1527頃-93)が活躍した魔術的な古都プラハを背景に、第二次世界大戦前にはカレル・タイゲ(1900-51)を中心としたチェコ・アヴァンギャルド芸術の伝統を戦後に引き継いで、1950年代後半のスターリン主義の時代、1970、80年代の「正常化」の時代という政治的抑圧の下、1970年代の一時期には映像の制作から離れることを余儀なくされながらも、妻のエヴァ・シュヴァンクマイエロヴァー(1940-)と共にシュルレアリストとしての活動を実践、維持してきたのです。
 本展覧会では絵画やオブジェなどの造形作品約150点に、映像、シュルレアリスムの実験、写真などの資料を交えながら、シュヴァンクマイエル夫妻の「造形」と「映像」の世界を紹介します。 ファウスト』で使われた人形悦楽共犯者』(1996)の自慰機械オテサーネク』(2000)の木偶人形、現在製作中の新作映画狂気』(仮題・2005秋公開予定)で使われているオブジェなどが展示されるほか、制作風景などの写真も公開されます。
 また、併設の講堂では本展覧会に合わせて「シュヴァンクマイエル映画祭in HAYAMA」を開催し、シュヴァンクマイエルの魔術的な世界をすべてお見せします。
ギャラリートーク 9月18日(日)、10月26日(水) 午後2時から。
詳しくは、美術館ホームページに掲載される下記のプレス情報をご覧下さい。
http://www.moma.pref.kanagawa.jp/museum/press/2005r_svank.pdf

 今からワクワクしますね。本気で東京出張作らねば(^^;)。
 映画祭は、上記プレス情報によるとDVD化されているものばかりのようです。しかもDVDによる上映ということで、既にファンは持っている方が多いと思うので、広く一般客に向けてという意味合いが強いようです。

◆関連リンク
・当Blog記事
 「アンダーカバー シュヴァンクマイエルへのオマージュ
   この展覧会の協力に<株式会社アンダーカバー>の名があります。これも期待。会場でアンダーカバーのファッションショーをやってほしいなー。絶対その日に行きます。
 「シュヴァンクマイエルの新作『Lunacy』とリトグラフ
 「ゴシックとシュールリアリズム
  ヤン・シュヴァンクマイエル『オトラントの城』

 「チェコプラハ⑤ Gambraギャラリー

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■『ビデオサロン』HDR-HC1特集
   カノープス HDV編集ソフト「EDIUS 3 for HDV」

ビデオサロン 2005年7月号|玄光社

待望の小型HDVカメラが18万円で登場
新しいHDの風 -ソニーHDR-HC1
同社HDV第1号機・FX1から、サイズ・価格の大幅ダウン。
この大注目モデルの全貌を速報で詳細レポートする。

 期待して本屋で買おうとしたのですが、実はたいして目新しい情報が載っていない残念な特集。インターネット上の方が詳細なデータがある。特に専門誌としては既にネットで実機レポートがあるのに実機を試したレポートが掲載されていないのが辛い。この特集は、まず速報ということのようです。

カノープス、民生用HDV編集ソフト(PCwatch)
 公式ページ EDIUS 3 for HDV 製品情報

HDV映像は、編集に適したフォーマットとして、独自の「Canopus HQ Codec」に変換しながらキャプチャする。なお、リアルタイム変換にはPentium D、もしくはXeon 2.8GHz×2以上、メモリ1GB以上が推奨されており、満たない場合はHDV形式のままキャプチャ。その後、HDD上でHQ AVI形式に変換し、編集することになる。

ソニー HDR-HC1 にも対応しています。 \29,800 (税別) ●型番 EDIUS3HDV

 HDV編集するのに手ごろなソフトが出たようです。発売日はHDR-HC1と同日の7/7。公式ページには2.98万円とありますがPCwatchには3.1万円とある。妙?
 やはり映像処理はかなりのPCのパフォーマンスを要求するようで、うちのマシンはこの「リアルタイム変換」ができないみたい。

◆関連リンク
・当Blog記事「ソニー 小型ハイビジョンハンディカムHDR-HC1発売!!」
EDIUS 3 for HDV(Amazon) 価格: ¥24,247 (税込)

商品紹介
SONY社製デジタルハイビジョンハンディカム「HDR-HC1(HDV1080i方式)」で撮影したハイビジョン映像のキャプチャと編集に対応したビデオ編集ソフト。41種類のトランジション・28種類のビデオフィルタ、「Quick Titler」による簡単タイトル作成・ミキサー、ピクチャー・イン・ピクチャー機能、クロマキー/ルミナンスキーによる画像合成機能等。

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2005.06.20

■『愛・地球博 夢みる山 感動シアター 人気の映像空間を解く』

PAN_lift_down
東海テレビ『愛・地球博 夢みる山 感動シアター 人気の映像空間を解く
2005年6月19日 日曜 12時00分放送

 野良犬の塒さんの「東海テレビで『めざめの方舟』特番で知り地上波ディジタルで録画。卵型スクリーン製作会社の社長の話とか汎の造形についてとか以前のCBCの特番と同様のエピソードもありましたが、汎が空中から降りてくるCGデモシーン(上図)、企画当初の中央に巨大な戦車を置く案(下図)とかも紹介されていて、東海テレビの方がマニアック。汎はやはり動かす企画だったようです。今のは安全を配慮した妥協策で吊ってあるだけなのだとか。

 押井ファンとしての使命に駆られ(??)この貴重な資料映像を残さねばと思い、写真を撮りました。ハイビジョンで撮ってしまったのでパソコンに取り込めず、三脚立ててデジカメでプロジェクタのスクリーンを撮るという馬鹿なことまでしました(笑ってやって下さい)。なんでハイビジョン画面をPCでハンドリングできないんだ!と悪態をつきながら、、、、。(<<こういうことをするやつがいるからだよ、という声が聞こえてきそう。)もしかしたら 『めざめの方舟』コンプリート版DVD(8/24発売らしい)のおまけとして収録されるかもしれないので、それまでの限定で引用させていただきます(クレーム付くかも)。
concept_3

 番組のラストには、万博会場での『青鰉 SHO-HO』ほぼ全編をいろいろなアングルのカメラで撮って放映。ハイビジョン画像なので、かなり会場の万博イベントとしての雰囲気を伝えている(むしろ編集で実物より良いくらい(^^;))。この作品は本来オブジェ等含めて作品なので、この映像もDVDには入れてほしい。

 この映像観ていて再度思ったのはスロープ席(ただの鉄骨むき出しの螺旋壁面)のみすぼらしさ。これが目のまえに観えることによりスロープ席で観ると興ざめしてしまう原因になっている。上の構想図(中央)にあるように、樹海的にここを構築してテーマと合うよう大自然の驚異を感じられるようにしてあったら、バロック的荘厳な体験になったかと思うと残念。結局、予算ハード面で中途半端だったんですねーー。
oshii_on_alina
 右は択捉のようなバロック都市を背景に、アリーナで佇む押井のシルエット

◆画面の企画書より抜粋

 環境の方舟
 環境としての記憶 映像
 環境を生成する記憶 視覚を超えて生成する体感映像の空間

 太古の森林を螺旋状に展張した空間 非ユークリッド空間の方舟
  ★記憶の生態系 識域下に漂う方舟
  ★非キリスト教的・非旧約聖書的・非西欧的な方舟
  ★東洋的・風水的・汎神論的方舟

 降りしきる雨の音/水面を渡る風の音
 そして遠い遠雷
 木造の螺旋空間の壁をレリーフのように飾る化石の魚や獣たち
 さらにその表面を埋め尽くす苔や茸の群生

◆関連リンク
・制作会社デイズ スタッフの日記
・当Blog記事 DVD『めざめの方舟』感想 『青鰉 SHO-HO』スロープ版感想 アリーナ版 リンク 体感型映像空間 『百禽HYAKKIN(ひゃっきん)

 

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2005.06.19

■ポール・オースター監督『ルル・オン・ザ・ブリッジ』
  Lulu on the Bridge(1998)

Lulu_on_the_Bridge  最近お気に入りの小説家ポール・オースターの映画監督(単独)デビュー作品を観た。
 シナリオを書いた『スモーク』は以前観ていたけれど、この作品は初見。

N.Y.のクラブで撃たれたイジーは、サックス奏者としての生命を失った。
絶望の最中、彼は夜の路上で見知らぬ死体と出くわす。その傍に鞄があり、中には電話番号のメモと石が入っていた。翌朝かけた電話に出たのは、女優志望のシリアだった。
石が放つ不思議な青い光を洛びて、二人はなぜか強い絆を感じ、深く愛しあうようになる。まるで魔法にかかったように…。

 で、感想はというと、、、小品だけれどもジワリと胸に迫ってくる佳作といった感じでとても良かった。ポール・オースター作品としてみると、他の小説作品より重めに振った感じ。だけれども各作品と地下水脈で通底している。なんだろう、一言では表せないけれど、、、、オースター好きの人にはこの感じわかってもらえるのではないか。登場人物が胸のうちに持っている感覚が同じ。(って、こんな風に書いてもわかるわけないか。)

 ハーヴェイ・カイテルミラ・ソルヴィーノウィリアム・デフォーと言った俳優陣も見事。ウィリアム・デフォーの不思議な悪役としての迫力は、オースターのシナリオと演出の勝利ではあるが、北野武黒沢清の諸作の不条理な悪役のレベルを達成している。凄い。

 そしてもうひとつ特筆すべき点。デビット・リンチマルホランド・ドライブ』ファンの(あの映画の中毒と言ってもいい)僕にとっての驚きは、その先行作品をポール・オースターが撮っていた!という驚き。この『ルル・オン・ザ・ブリッジ』はストーリーとテーマ、そしてタッチが『マルホランド・ドライブ』にかなり似ています。リンチ作品の方が後(2001年)なので、この作品にインスパイアされてリンチが撮ったといわれても違和感はない。ラストでジワリと胸に迫ってくるイメージも近いものがある。(以下は本文(続き)のネタばれコーナーで。)

◆関連リンク
Cinema Clip:『ルル・オン・ザ・ブリッジ』ポール・オースター監督来日会見
『ルル・オン・ザ・ブリッジ』(みんなのレビュー)
DVD『ルル・オン・ザ・ブリッジ』(Amazon)
小説『ルル・オン・ザ・ブリッジ』畔柳和代訳(新潮文庫)(Amazon)
淀川長治氏がこの映画について書いている(銀幕旅行:ルル・オン・ザ・ブリッジ)
 オースターの気取った感じはチェックしつつも、映像的センスを認めている(にしても淀長センセイの感想にリンクをはることがあるとは、夢にも思いませんでした)。

続きを読む "■ポール・オースター監督『ルル・オン・ザ・ブリッジ』
  Lulu on the Bridge(1998)"

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■新刊メモ 『チャット隠れ鬼』 『自由は進化する』

chat_kakureoni  ◆山口雅也 『チャット隠れ鬼
 新刊が出てました。山口雅也の手でインターネット時代の文体や物語がどう料理されているか、楽しみな一冊です。柿で試し読みも出来るみたいですね。

・e-novels 『チャット隠れ鬼』 第1~2回 無料ダウンロード可。
・光文社 公式サイト今月の新刊<チャット隠れ鬼>

◆ダニエル・C・デネット/山形浩生訳 『自由は進化するjiyou_wa_shinka_suru

(訳者からのコメント)自由と責任は進化で生まれた――本書はそんな異様な説を平然と唱える。自由は進化を加速するシミュレーションのツールとして自然がくれた。その自然に応える新世紀の倫理を方向づけ、自由に怯える人類の使命すら示す。この僕ですら驚愕の一冊がここにある。 ――山形浩生

……魂というのは神様に属するなにやら非物質的な不死の代物で、それがいわば霊的な人形つかいみたいに、物質的な肉体に宿ってコントロールするのだそうな。でも自然科学の進歩のおかげで、物理法則に縛られない非物質的な魂という発想は説得力がなくなってしまった。これだと人は「自由意志」なんか持っていないことになるから何がどうなってもお構いなし、ということになる。本書のねらいは、なぜそういう考え方が間違っているかを示すことだ(第1章より)
(目次)
第1章 自然の自由
第2章 決定論について考えるためのツール
第3章 決定論について考える
第4章 リバータリアニズムの言い分をきく
第5章 これほどのデザインはどこからきたの?
第6章 オープンな心の進化
第7章 道徳的行為の進化
第8章 あなたはカヤの外ですか?
第9章 自分で自分を自由へと引き上げる
第10章 人の自由の未来

 あの山形浩生を驚愕させる本! とてつもないトンデモ本かもしれませんが、この内容、ワクワクしませんか。
 積読がたまってきていて、読むのは先になりそう、、、。

訳者によるサポートページ 今のところ、誤植・誤訳の修正のみ。

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2005.06.18

■新刊メモ『EXPO'70驚愕!!大阪万国博覧会』

expo70EXPO’70 驚愕!大阪万国博覧会のすべて
中和田ミナミ著 ダイヤモンド社 \3,990 2005.6
24×24cm/143p ISBN : 4-478-95055-5

これが35年前の未来都市だ!テーマは「人類の進歩と調和」。開催期間中、約半年間で入場者数のべ6422万人。1970年に行われた日本万国博覧会は、日本人の2人に1人が訪れたという史上最大のEXPOだった。「太陽の塔」「原子時計」「人間洗濯機」「タカラ・ビューティリオン」「エクスポタワー」「月の石」・・・いったいこの万博で、何が起こったのか?今でも心奪われるこの大阪万博は、21世紀の今この時代に、何を訴えるのか?明るい未来への希望を失い夢を持つことのできない今、35年前、大阪の千里の丘で行われた一大ムーブメントの秘密に迫り、夢見ることの大切さを思い出してみたいと思う。

 本屋で見ましたが、大判の写真満載でなかなか迫力。いままでこういう本がなかったのが不思議だったので嬉しい出版です。
 この写真集を見ていて、改めて思ったのだけれど、大阪万博のパビリオンって建築として面白いものばかり。冒険的なデザイン、未来的なフォルム。子供時代の雑誌の刷り込みの影響ばかりでなく、今見ても楽しい。
 比べて愛知万博の建築は、面白みのあるものが少ない。環境配慮だけでなく、挑戦的な建築がもっとあってもよかったのかなーと。
 やはりヤノベケンジに太陽の塔に匹敵する巨大モニュメントを作らせればよかったのに、、、。
 ああ、幻の愛知万国博覧会、、、、。

◆関連リンク
So-net blog:EXPO'70 Blog
・『EXPO70伝説―日本万国博覧会アンオフィシャル・ガイドブック』(Amazon)
・DVD『公式長編記録映画 日本万国博』(Amazon)
・『虚飾の愛知万博前田 栄作著(Amazon)

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2005.06.16

■ソニー 小型ハイビジョンハンディカムHDR-HC1発売!!

HC1
ソニー、実売18万円の民生用HDVカムを発売(AV Watch)
SONY公式ページ プレスリリース  開発者インタビュー等

ソニーは、1080i記録が可能な民生用HDカメラの第2弾として、小型・軽量化を実現した「HDR-HC1」を7月7日に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は18万円前後の見込み。297万画素CMOSセンサーを搭載。

外形寸法 FX1 151×365×181mm → HDR-HC1 71×188×94mm(幅*奥行*高)
重量       本体のみ 約2kg   →        約680g
価格         40万円前後    →        18万円前後

 巷ではPS3の話題で持ちきりですが、ハイビジョンファンとしては、こちらの方が大きい話題です。(PS3もブルーレイのハイビジョンプレイヤーではあるわけですが、、、。)
 ついに凄いハンディカムがでました。500mlのペットボトルと同サイズとのことで、ほとんど初期のパスポートサイズハンディカムのイメージ。体積 1/7、重量 1/3、価格 1/2は、物凄く立派な数字です。SONYの本気、ひさびさに見せてもらいましたっ!! 3CCDでないのが残念だけど。あと画素数がVTRは1,440×1,080ドットとのこと。フルハイビジョンより幅が小さい数字。静止画は1,920×1,080のフルハイビジョンもいけるのに、、、。
 にしても、これとDLPプロジェクタを組み合わせれば、ほとんど映画館と同程度の画質(体感)で、自主映画が撮れます。ついに完璧なるプライベートフィルムの時代がやってきたって感じです。ひさびさの感動(^^;)。

 あと僕の関心は、このカメラがハイビジョンビデオレコーダになるかどうか。
 今、RecPOT M HVR-HD250Mで録っているハイビジョン番組を、i-Link経由でこのハンディカムへムーブできたら最高なのですが、、、。SONYのページを見ても、「i-Link」が「出力」端子と書いてあるだけで、そこらへんがよくわかりません。たぶんできるのではないかな。もしできたら、きっと買ってしまうかも。(05.5/18)

 ビックカメラ.comに面白い比較写真があったので、引用。
HDR_HC1vsFX1

◆関連リンク
・ハイビジョンハンディカム わくわく体験プロジェクト2005というBlogがオープン。
 もうすでにモニターで使用開始されているので、興味津々。
C-TECバックルームさんのどこよりも速い実機レビュー(レポート)

ちなみにまだ試作機の段階で出来についてはボディも画質も85%くらいだと思ってください、と言われました。実機で撮影した映像も拝見させていただきましたが、原色フィルターのCMOS、ハイビジョン画質ということで、DVハンディカムとは当然比べものにならない高画質。

 さらに 詳細なレポート

こうして「HDR-FX1」の映像を見させられても、私が記憶の中で比較するのって放送画質、500万~1000万円くらいのビデオカメラの映像との比較になってしまうんですよね。すると、非常にハイビジョンハンディカムには不利な画質比較ってことになるはずなんですが、それがあまり気にならないってところも考えてみたらスゴイ話なんですよね。

例えるなら今まではクルマとクルマで性能を比較していたのが、今回、いきなり飛行機が来ちゃったって感じなんですよね。

小寺信良の週刊「Electric Zooma!」(AV Watch)
 ネットでたぶん最も詳細なレポート。ハイビジョンの動画サンプルもあります。
・元報道カメラマン hamapro さんのHDV・ハイビジョンワールド・ブログ
HDR-HC1とHVR-A1Jの仕様比較表
・当Blog関連記事 HDR-HC1姉妹機 業務向け HVR-A1J

・    同      HDR-FX1登場
HDR-FX1(Amazonでカメラ本体が買えます。HDR-HC1の登場で捨て値になるか!?現在37.7万円なり)
ソニーHDR-FX1完全ガイドBOOK 玄光社Mook(Amazon)

・Amazon「10万円以上のお買い上げで1万円分ポイント還元セール中」~7/10 HDR-HC1
 7/10までなら
このセールの1万円引きと通常の10%ポイント還元の併用で、ほぼ15万円ぽっきり!!
 ネットでみてても多分最安ではないでしょうか。amazonのポイントサービスですが、「カノープス、民生用HDV編集ソフト EDIUS 3 for HDV」(Amazon) 等をポイントで購入する手がありますね。(自分も本気で今、悩んでます。(7/8現在))

・楽天ショップ 178,000円  166,477 円  【A-netスペシャルセット】ソニーデジタルHDビデオカメラレコーダー HDR-HC1【ご予約商品】【... 17.8~15.2万円
 というように、すでに最安値は15.2万円です(★日々価格は変わっているようなのでご注意を)。
 →HDR-HC1の一覧

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2005.06.15

■豊田市美術館 KENJI YANOBE KINDERGARTEN

yanobe_haikyo_banpaku

 こんな企画が開催されるとは知りませんでした!! 万博へ行ってる場合じゃないです(^^;)。 この展示、産業廃棄物で造ったマンモスとか、アンチ万博な臭いがします。さすがにトヨタ自動車のお膝元だけあって、下記公式サイトにはそんな雰囲気は微塵もありませんが、、、。きっとアンチテーゼが提示されているものと、期待してしまいます。 あ、このマンモス、ヤノベ氏自身の車 トヨタのハイエースの廃材で作られたんだ。

豊田市美術館 ヤノベケンジ キンダガルテン 6/24 ~10/2

 「KINDERGARTEN/キンダガルテン」(幼稚園・保育所)と題された本展覧会では、21世紀初の万博である 愛知万博も視野に入れ、次代を担う人たちの“創造の種”となるヤノベケンジのダイナミックな新作を紹介します。像高 7.5mにおよぶ腹話術の巨大人形《ジャイアント・トらやん》、産業廃棄物で造った マンモス型木馬《 Rocking Mammoth》など、巨大な幼児の保育ルームのようなインスタレーションが展示室に出現します。本展において鑑賞者は、ミクロとマクロの視点が交錯する不思議なヤノベ・ワールドを体感することができるでしょう。誇大妄想狂ヤノベケンジによる、夢見る大人と子どものための展覧会が、いよいよ開幕します。

豊田市美術館:教育プログラム・イベント ● ヤノベケンジ 関連事業

 おまけにこんな企画が目白押し。制作現場、観たかったーー!
 まだ詳細情報が見つかりませんが、ファン待望の作品集が発売されるようです。

「ヤノベケンジ滞在制作 in 豊田」制作現場公開! 終了しました

豊田市美術館での展覧会に向け、豊田市内の某工場にて滞在制作をしているヤノベケンジ。その制作現場を公開します。
2005年6月12日[日] 午後4時~

ヤノベケンジ作品集出版記念イベント

アーティスト・トーク「ヤノベケンジ自作を語る」、フィルム上映、パフォーマンス、他
2005年7月30日[土] 午後1時~
会場=展示室1(予定)
料金
=無料(ただし当日の企画展観覧券が必要です)


映像とサウンドのライブパフォーマンス
山田達也(サウンド)+青木兼治(映像)+ヤノベケンジによるコラボレーション
2005年9月25日[土] 午後3時~
会場=展示室1(予定)
料金=無料(ただし当日の企画展観覧券が必要です)
◆フィルム上映「ドキュメント・メガロマニア」
青木兼治+ヤノベケンジ映像コラボレーション作品、2005年
第1回:2005年8月28日[日] 午後2時~
第2回:2005年9月18日[日] 午後2時~

会場=美術館 講堂
料金
=無料(ただし当日の企画展観覧券が必要です)

◆ワークショップ 「ジャイアント・トらやんのかつらを作ろう!-アート・アンド・ネイチャー」
第1回:2005年7月22日[金] 午後1時30分~
第2回:2005年7月23日[土] 午後1時30分~

対象=小学生 定員=各回20人
お申し込み=7月10日[土]より豊田市美術館 電話0565-34-6610まで(先着順)

◆ワークショップ 「SANPAIマンモス・プロジェクト」
第1回:2005年9月3日[土] 午後1時30分~
第2回:2005年9月4日[日] 午後1時30分~

対象=小学生 定員=各回20人
お申し込み=8月10日[水]より豊田市美術館
 電話0565-34-6610まで(先着順)

◆ヤノベケンジ展キッズ・ツアー
第1回:2005年7月31日[日] 午後11時~
第2回:2005年8月7日[日] 午後11時~
第3回:2005年8月21日[日] 午後11時~

対象=小学生 定員=各回20人
お申し込み=7月10日[土]より豊田市美術館 電話0565-34-6610まで(先着順)  

◆学芸員による作品解説

第1回:2005年7月3日[日] 午後3時~
第2回:2005年8月7日[日] 午後3時~
第3
回:2005年8月21日[日] 午後3時~
当日の企画展観覧券をお持ちの上、 2階展示室1入口にお集まりください

ヤノベケンジ初の本格的作品集 『ヤノベケンジ 1969 - 2005』(青幻舎刊)
 出版社のHPに情報がありました。DVD「document MEGALOMANIA」が付録に付くようです。来週は豊田へGO!

DVDには膨大な記録映像と関係者へのインタビューで構成したドキュメンタリー映画を収め、ヤノベの制作プロセスをつぶさに探ります。
本書は6月24日より、豊田市美術館ミュージアムショップで予約受付開始。7月24日より同美術館にて先行発売予定。
A4変/160頁/並製/DVD付(120分)定価3,990円(本体3,800円)
ISBN4-86152-048-7

◆関連リンク
・当Blog記事 見学記「幻の万博 YANOBE KENJI  『KINDER GARTEN』」(ネタばれ有)
YANOBE KENJI ART WORKS /// ヤノベケンジ アートワークス
ヤノベケンジ 「となりの晩ごはん」プロジェクト
・当Blog記事 ■ヤノベケンジ 子供都市・虹の要塞
アトミック・カフェ DVD-BOX』(Amazon) ヤノベ氏の缶バッチとTシャツ付き(トラやん)
ヤノベケンジ氏個展 豊田市美術館きょうから一般公開(中日新聞)
 これだけは凄いのでジャイアント・トらやん引用↓。
 マンモスはディーゼルエンジンを搭載!!鼻が動くらしい!!(展示会ではデモはない)
yanobe_haikyo_Giant_torayan

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■ASAHIパソコン
   今の「ハイビジョン」は本当の「ハイビジョンではない」

asahi.com :朝日新聞社の本:雑誌:ASAHIパソコン
ASAHIパソコン2005年7月1日号

■フルハイビジョン大研究
 フルハイビジョンに備えろ!「見る」「録る」「撮る」ための製品ガイド

 このBlogが縁で、5月の初旬にASAHIパソコンの編集の方から「フルハイビジョン」についてどう思いますか?今度特集を組むのでユーザの視点で意見を聞かせてください、というメールをいただいて、下記のように思っていることを書いて送りました。内容はいつもここでブーたれているようなことですが、、、。

 で、今日本屋を覗いたら、その特集が掲載された雑誌が出ていました。執筆者はメールをいただいた方。現状のテレビからPCまで、丁寧にフルハイビジョンの視点でまとめられていますので、ここでご紹介します。大型画面の薄型テレビの大部分がフルハイビジョンでないことにもタイトルのように否定的視点を持って書かれています。
 私のメールもちょこっと参考にしていただいた気配で、なんだか嬉しかったりします(気のせい?)。

 あと●E3詳報「ソニー、任天堂、MS各社キーマンが語る次世代ゲー ム機の正体」という記事も各マシンのCPU,GPU等の構成の違いが紹介されていて、興味深いです。

---以下、メール抜粋 (若干、意味が通じにくいところを加筆、文章下手(^^;))---------------

 BP@究極映像研です。
 メールいただきましたフルハイビジョンについて、ご回答します。

◆数値からみたフルハイビジョン
Hivision_pixels  単純に解像度を計算すると、次のようになります(右グラフ)(インターレースとプログレッシブの違いは無視)

・現行標準テレビ   640×480=31万画素
・ハイビジョン    1366×768=105万画素
・フルハイビジョン 1920×1080=207万画素(35mm映画同等)
・スーパーハイビジョン7680×4320=3318万画素(IMAX以上)

 これをイメージしやすく乱暴に表現すると、標準テレビが初期のデジカメ(現在の携帯の低解像度のデジカメ)。ハイビジョンが100万画素のデジカメ。フルハイビジョンが200万画素のデジカメ。

 現在の液晶テレビの主流は100万画素のデジカメ相当になります。例えば友人から「100万画素のデジカメを買おうと思っているけど、どう?」と聞かれたら「止めとけ」と言いますよね。
 (ま、200万画素でも今なら止めとけと言うかもしれないですが)テレビの画質としてそれ以上のものが現在存在しないわけですから、ハイビジョンではなく、今なら迷わずフルハイビジョンの200万画素を薦めますよね。

 数字からはそんな風に思います。
 参照: http://www.nhk.or.jp/pr/marukaji/m-giju123.html わかりやすい図があります。

◆体感するフルハイビジョン
 私は現在、フルハイビジョンということで言うと、SONYのブラウン管(トリニトロン)の32inchのものを持っています。液晶では昨年からフルハイビジョンと呼ばれて1920×1080が出てきていますが、ブラウン管では2年前でもこれが当たり前でした。

 で、買った当初も今もですが、その画面には、息を飲みます。特にドキュメンタリー番組。
 画面の透明感が違うというか、そのリアリティは買った当初、とにかく感動しました。

 液晶テレビのフルハイビジョンは店頭でしか観たことがないですが、シャープのAQUOS 45GD1は他のハイビジョンのものに比べると明らかに違います。大げさに表現すると、画面に吸い込まれるような感覚というか、、、、高臨場感ということなのだと思います。

◆メーカの売り方の問題
 僕が観た店では、そのフルハイビジョン機が他のハイビジョン機に比べて、値段は少し高いくらい。しかも店頭でフルハイビジョンということも大きくは謳っていない。

 これはプラズマテレビへの配慮とか、フルハイビジョンを出していないメーカへの配慮なんでしょうか??シャープ自体も標準的にはハイビジョンが主流なので、フルという言葉を前面に出さないのかもしれないですね。他は良くないと言うことになりますから、、、。今までの設備投資を回収するまでは、フルを前面には出さないのかもしれ
ません。

 現在のDVDレコーダ商戦もですが、本来フルハイビジョンが既にBSでも地上波でも現れて、鮮明な映像が楽しめている現在を考えると、メーカ側の都合(次世代青色光ディスクの標準仕様が固まらない)ばかりを優先した消費者をだます行為のように見えます。

 フルハイビジョン液晶があるのに今更100万画素のデジカメレベルのものを前面に売ってたり、鮮明度でかなり劣るDVD(SD)レベルの録画機があたかも最新技術レベルであるというような売り方をしたり、、、。しかも録画機はハードディスクレコードタイプではハイビジョン録画できるのもありますが、一般消費者には、あまりアピールされてない。

 一般消費者は、50万円も出して買った自分の液晶テレビが、よもや現行のハイビジョン放送の解像度を楽しむことができない、とは思わないでしょう。フルハイビジョンが近い値段で買えるのに。

 なんだか熱くなってしまいましたが、ちょっとここら辺りのメーカの姿勢に疑問があったものですから、つい暴走して書いてしまいました。

◆関連リンク(6/25追記)
・プラズマもフルハイビジョンに目処 とのことです。
 「松下電器産業、日立製作所、パイオニアはハイビジョンの中で最も高精細な「フルハイビジョン」規格(水平方向1920×垂直1080画素)に対応したプラズマテレビを今年後半以降、相次ぎ発売する」

◆現在発売されているフルハイビジョン機 (楽天リンク)
・大画面薄型テレビ  AQUOS 45型 LC-45GE2, 65型 LC-65GE1, サムスン 46型 LT46G15W (Amazon) 三菱 37型 LCD-H37MRH4, SONY QUALIA 005 46型 KDX-46Q005
・ハイビジョンレコーダ HDDタイプ アイ・オー・データ Rec-POT M(250GB)
 HDD+DVDタイプ 東芝 RD-Z1(600GB) (Amazon) , シャープ DV-HRD300(400GB),

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2005.06.14

■BSアニメ夜話第四弾

BS マンガ夜話 homepage OTAKING SPACE PORT より (敬称略)

出演 : 岡田斗司夫 (作家)、乾貴美子 (タレント)、氷川竜介 (アニメ評論家)

6月27日(月) 23:00~(6/18山形市・東北芸術工科大学公開収録)
未来少年コナン」 (78年) 監督:宮崎 駿
ゲスト:大塚康生(コナン作画監督) 江川達也(マンガ家) 松村邦洋(タレント)
6月28日(火) 23:00~
劇場版 エースをねらえ!」 (79年) 監督:出崎 統
ゲスト:小林七郎(美術監督) 大林素子 黒瀬珂瀾(ご本人のHP) 唐沢俊一
6月29日(水) 23:00~
超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか」 (84年) 監督:石黒昇,河森正治
ゲスト:板野一郎 北久保弘之 古厩智之 深見梨加

 ということで、再来週放映予定とのことです。僕は『未来少年コナン』に一番期待。ゲストが大塚康生氏というのもビッグ。座談としては『マクロス』が盛り上がりそうですね。板野一郎氏のTV出演は僕は初見。いつもの北久保節と板野サーカス節(!?過激な語り口のような気がするじゃないですか?)の対決が見もの!!

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■Apple QuickTime7でHD Galleryを観よう

quicktime7 QuickTime7 ダウンロード

 Windows版も登場しました。上記リンクでダウンロードして、Apple - QuickTime - HD Galleryを覗いてみましょう。NASA Space Shuttle, Batman Begins, Fantastic Four等がハイビジョン映像で楽しめます。H.264 codec、凄い。うちは電話局から遠いADSL回線ですが、それなりに観えます。こういうコンテンツが出てくると光に乗り換えたくなってきますね。

◆関連リンク
Apple、2005年にQuickTimeでH.264/MPEG-4 AVCをサポート(AV Watch)
上記内容のアップルプレスリリース
・HD(高精細映像)やMPEG-4のH.264に対応した簡単エンコード:ムービー圧縮アプリケーション Sorenson Squeeze 4 Compression Suite

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2005.06.11

■MAC OS on CELL

CELL  MACIntel CPUで走るようになる、という今週のビッグニュースは実はあまり衝撃的ではなかった。僕が思ったのは、あ、安いPCや自分の手持ちのWIN機でMACがマルチOSで動いたら、いいな。っていうくらいだった。(いろいろとこのニュースを見ていたけれど、いままでのWINDOWSマシンにそのままMAC OSが動くのかどうかはどこにも触れられてなかった。あまりに当たり前で書いてないのかな? >> 誰か詳しい方、教えて。)

 このニュースで真っ先に思ったのは、これがIntel CPUでなく、SONYのCELLで動くというニュースだったら、もっとインパクトが凄かったのではないか、ということ。PS3はハイビジョンもハンドリングできるエンタティンメントスーパーコンピュータという位置づけなので、MACとの親和性が高い。スティーブ・ジョブズとSONYの安藤社長がいっしょに壇上に立ったのは今年はじめのMAC Worldではなかったか(ITmedia Life Style他)。安藤社長、うれしそうに「HDR-FX1」を紹介するだけでなく、ビジネスの話をちゃんとしたのだろうか??

 なんてことを思っていたら、久夛良木インタビューでこんなことが書かれていました。

後藤弘茂のWeekly海外ニュース SCEI 久夛良木社長インタビュー(PC Watch)

 久夛良木氏

今回、我々は(PS3は)スーパーコンピュータですという位置づけにする。でも、コンピュータとして申請しないとコンピュータとして見ない人がいるから、OSを走らせる。(略)
だから、最初から(HDDに)Linuxを載せちゃうんじゃないかと思う……、おまけでね。コンピュータとして申請するために。

ほかのPC OSも、彼ら(OSベンダー)が載せようと考えるなら、WindowsでもTiger(Mac OS X 10.4)でも載せることはできる。ひょっとしたら、違うOSが出てくるかもしれない。(略)
ノンリニアの編集システムってすごいけど、あれCellの上に持ってきたら、もっとすごいことになる。

 そう、だよね。ハイビジョンのノンリニア編集を一番はじめにPCで実現したのはAPPLEなんだし、CELLと組み合わせてホームハイビジョンエンタティンメントを極めてほしい。インタビューでは「Cellの場合、OSはアプリだから(笑)。カーネルはCell(Cell OSのハイパーバイザ層のこと)で動いていて、複数のOSがアプリとしてその上に(仮想マシン上に)載るスタイルになる」とも言ってます。
 そーかアプリか。なら簡単に実現するんだよね。この時のビジネスモデルはどうなるんだろう。もはやPCにおけるOSのように、OSベンダーがのさばるのではなく、CPUメーカが主導権をとるんだろうか、、、、?? なんにしてもCELLからは目が離せません。
 楽しみにしてます>>久夛良木社長。

◆関連リンク
AppleとSonyのパートナーシップ?? (MAC REVIEWさんより)
 「IBM/Sony/東芝が開発したCellプロセッサを用いたビデオ編集のための高性能のアップル製ワークステーション」という噂がメリルリンチでレポートされていたそうです。
ついに明らかとなったCELLプロセッサ -アップルのMac(マック)との関連を探る ([C]Digital Townさんより)
アップルがCELLアーキテクチャーにMac OS Xをライセンスする可能性も推測している。(Mac & Palさん1/29より)
<05.08.07追記>
PS3でMac OSが動く?--ソニー、CellプロセッサによるTigerサポートを示唆(CNET Japan)

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2005.06.10

■プロトタイプロボット展の目玉はこれだ!!「泳ぐ金シャチロボット」

kinshachi プロトタイプロボット展(公式ページ)
  愛知万博(愛地球博) 6/9-19
天守閣の金の鯱が水中遊泳!?(公式ページ)
水を得た金シャチ(中日新聞)

 スタートしたプロトタイプロボット展、あちこちで記事が出てますが、ロボットたちの中で、こいつが一番キュートかと、、、。写真は中日新聞のウェブにしかなかった。どうしてこのようにバカバカしくも楽しいものを他のメディアは取り上げないんでしょう。
 東海地方在住者の名誉として言っておきますが(^^;)、作ったのは三菱重工業系の菱明技研株式会社という名古屋ではなく広島の会社です。ここ→菱明技研株式会社 「魚ロボットのレンタル」が充実
 アニマトロニクス技術(アニメーションとエレクトロニクスを融合させた新しい技術)と弾性振動翼推進技術(違和感なく滑らかに魚を泳がす技術)により滑らかに動くそうです。金シャチのムービーがないのが残念。(万博へ行けたら撮ってきます)

◆関連リンク こんなロボットもあります。
愛・地球博「プロトタイプロボット展」開催(PC Watch)森山和道氏レポート
 出品ロボットを網羅的に紹介されています。動画も必見。
ロボット「アスタリスク」 腕脚統合型ロボットの4脚歩行における安定性の評価

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2005.06.09

■山田太一 初期作品<木下恵介アワー>再放送
     & DVD『早春スケッチブック』

 番組:『山田太一が語る木下恵介アワー』(ホームドラマチャンネル 06-04 07:30) (再放送 6月11日(土)24:00 6月18日(土)7:30)という番組をケーブルテレビで観た。70年代後半からの山田太一ファンとしては初期の(シナリオ本)にもなっていない作品を見ることができる初の機会かもしれない。木下恵介アワーとしての放映リストは下記。うち山田作品は1966年の「記念樹」から。(テレビドラマデータベース 山田太一脚本リストを参考に山田参加作品は青字で示します)

全16作品441話
4月放送「喜びも悲しみも幾歳月」 (全26話/1965年)
5月放送「記念樹」(全46話/1966年)
6月放送「二人の星」(全26話/1965年)
7月放送「女と刀」(全26話/1967年)
7月放送「今年の恋」(全8話/1967年)
8月放送「もがり笛」(全13話/1967年)
8月放送「おやじ太鼓」(全65話/1968年)
9月放送「兄弟」(全26話/1969年)
10月放送「あしたからの恋」(全32話/1970年)
11月放送「3人家族」(全26話/1968年)
11月放送「太陽の涙」(全26話/1971年)
12月放送「二人の世界」(全26話/1970年)
12月放送「幸福相談」(全17話/1972年)
2006年1月放送「たんとんとん」(全26話/1971年)
2006年2月放送「思い橋」(全26話/1973年)
2006年3月放送「わが子は他人」(全26話/1974年)

 番組では『記念樹』の出来たいきさつを語っていた。九州をタクシーで木下恵介と旅した時に、そのタクシーの運転手が孤児院出身で途中の道中でそこの先生に会いに寄らせてほしいと言ったことから木下によって着想されたという。いい話。
 あと『女と刀』についてもシーンを流しながら語られていたけれど、なんか壮絶な話みたい。中村きい子という作家の原作を脚色したもので、非常に強烈な女の物語。主演の中原ひとみの顔が怖すぎ。これは後年の『早春スケッチブック』ファンとしては、主人公沢田竜彦への影響とかもしかしてあるかも、と邪推。観てみたい。
 あと番組では、『3人家族』が山田の初のオリジナル作品として語られていた。当時TVのホームドラマでは大人数の家庭が描かれて人気だったが、実際の都市では核家族化が始まっていた。そうした社会的動向を背景にそうしたホームドラマへのアンチテーゼとして着想する、といったところはいかにも山田太一。

 僕は木下恵介アワーではないけれど、『沿線地図』と『それぞれの秋』を一度で良いから観たい。ドラマは観てなかったけれど、後に読んだシナリオ本がとにかくよかった。特に『沿線地図』。このドラマの冒頭のシチュエーションとか凄いなって思う。

◆山田太一のおそらく(だって『3人家族』が凄いかもしれないではないか)最高傑作『早春スケッチブック』がDVD-BOXで発売された。soushyun_sketchbook

DVD(Amazon) シナリオ本 上(Amazon)
DVD特典映像 山田太一&山崎努 対談
山田太一&岡田惠和 対談
岩下志麻&鶴見辰吾 対談

 このドラマは僕にとっては最高のSFドラマだった(^^;)。いまだかつてここまでのレベルを達成したTVのSF番組を僕は知りません(マジ)。SFを価値観の相対化によるセンスオブワンダーと定義してですが、、、。(間違いなきように言っておきますが、SF的設定やガジェットはいっさい出てきません。外見はホームドラマそのもの。)
 ホームドラマの人の良いお父さんというイメージの河原崎長一郎演じる望月省一の家に、いきなり闖入した価値観相対化男 沢田竜彦(山崎努)。『岸辺のアルバム』とか『男たちの旅路』でも、社会派的に出てきていたこの山田太一の価値観相対化の視点がこの作品では極限まで推し進められている。
 さきほどSFと書いたけれど、これは究極のホームドラマでもある。竜彦が相対化するのは通常のホームドラマが描いている価値観である。ミステリにアンチミステリがあるように、本作はアンチホームドラマと呼べる。ホームドラマの『虚無への供物』というところでしょうか。

 価値観相対化による緊張感と笑い。絶妙のシナリオ。これをDVDで観えるようになったことはとても嬉しい。

 第一話で初めて会った竜彦と(河原崎の息子)和彦(鶴見辰吾)の会話から抜粋。

 竜彦「ケッ。5千円ぐれぇのことで、胸はるんじゃねえ」
 和彦「僕は小遣いひと月一万円です。五千円は大金です。理由もなしに貰えません」
 竜彦「おう、おう、そういう子供かよ、お前は」
 和彦「子供かもしれないけど---」
 竜彦「善人め!」
 和彦「----(なにを、と思う)」
 竜彦「気の小っちゃい、善良でがんじがらめの正直者め!」
 和彦「芝居の台詞かなんかですか?」
 竜彦「ハハ。それで、きりかえしたつもりか?」

 (^^;)どうです、笑えません? 初対面でいきなり価値観の転倒をとーとつに投げかけられて、これはもう現実感がなくなることおびただしい、「芝居の台詞」と思うよね。これが第一話の終盤。謎めいた美女(樋口可南子)につれられて洋館に連れてこられた和彦とともに僕ら観客はこの不思議な男と出会うわけです。
 何も知らないでこのドラマを観はじめて凄い掴み。思い出すとこのシーンでどっぷり『早春スケッチブック』に惹きつけられて次回を切望していました。

 ネットでこのドラマのことを書いているページのいくつかで、この竜彦と寺山修二の関係について触れられています。いわく寺山が竜彦のモデルであると。(望月の妻役の岩下志麻のだんな篠田正浩が講演で竜彦のモデルは寺山と語ったという情報もある)
 山田と寺山が大学時代親友で、本や哲学や美術等々について深いレベルで議論していた仲であることは、山田のいくつかのエッセイで有名な話。そこから連想されたことだと思う。
 この点について、山田の見解を一度で良いから聞いてみたい。(今のところ、直接書かれたことはないと思う。)寺山→竜彦。望月省一→山田、という単純な図式ではないと思う。各作品から感じるのは、一見温和な山田太一が実はうちに相対的な竜彦的視点をかなり持っているということ。僕はむしろ学生時代の山田も竜彦であり、ありきたりの日常に対して芸術的視点からいつも批判を加えていたのではないかと思うのだけれど、どうなのだろう。寺山+山田太一(の会話)=竜彦といったところではないのかなーと。(実は寺山修二についてほとんど知らないので、いいかげんな邪推。)

◆関連リンク
2005年6月下旬号 No.1431号 DVD特集『早春スケッチブック』<インタビュー>山田太一
 本屋で立ち読みしました。竜彦はニーチェに影響受けたと語っています。あと森卓也氏のレビュウ掲載。
木下恵介・映画の世界+α 掲示板
テレビドラマデータベース 山田太一・早春スケッチブック掲示板 各データ
テレビドラマデータベース 山田太一脚本リスト
・山田作品をみてシナリオライターを志したという岡田惠和氏の『TVドラマが好きだった』(Amazon) 『ふぞろいの林檎たち』について触れられているようです。

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2005.06.08

■宇宙3題  スーパーノバ 超新星爆発
    新刊メモ 『恐るべき旅路』 『スペースシャトルの落日』

supernova
NASAのハッブル宇宙望遠鏡がとらえた超新星爆発。これは地球から16万光年離れた大マゼラン星雲のどこかの映像だということです。太陽系に届くわずかな光量からこのようなエキサイティングな映像を抽出するハッブル望遠鏡に大感謝。
 SFファンは、傑作ノヴァ』(サミュエル・R・ディレイニー/伊藤典夫訳)を想い出します。この本もエキサイティング!

『恐るべき旅路 ―火星探査機「のぞみ」のたどった12年―』 松浦晋也著

度重なるトラブルを克服して火星を目指しながら、ついに周回軌道突入を断念した火星探査機「のぞみ」。27万人の祈りと希望をのせて飛び続けた「のぞみ」の苦闘のすべてを描く科学ドキュメンタリー。


『スペースシャトルの落日~失われた24年間の真実~』 松浦晋也著

欲をはって「寸足らずの万能機械」となった設計、政治的な重圧にあえぎ、功を焦ったNASA。
致命的な2度の事故、世界の宇宙開発に与えた深刻な影響、スペースシャトルの罪科をひとつひとつ明らかにしつつ、それによって未来のあるべき宇宙開発の姿を描き出す。

Nozomi_osorubeki_rakujitsu spaceshuttle_no_rakujitsu  宇宙作家クラブで有名な松浦晋也氏の本。たまたま会社で15年程前に『日経エアロスペース』という情報誌を購入していて、その頃からこの方の記事はファンでした。Space Serverも愛読者でした。今回の2冊の本も切り口が面白そうで是非読んでみようと思っています。「のぞみ」は我が家族の名前も載せてくれていただけに火星周回軌道に入れなかったのがとても残念。
・氏のBlog 松浦晋也のL/D

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2005.06.07

■究極映像小説

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 幻の映画監督とそのフィルムをめぐる映像探索の物語に今、嵌っています。次のようなセリフが出てきて、映像の魔力が封じ込められた小説。現在、半分読了。面白いので読み終わるのがもったいなくてちょびちょび読んでます。

「われわれはどこで映画に出会う?闇が領する場所、劇場、地下世界ではないか」キャッスルは映画という摩訶不思議な生き物がわれわれの人生に忍びこむ瞬間、闇の中で輝く光となる瞬間のパワーをつかみとろうとしていた。

マックスの言動はこの私にとっても強烈な劇薬だった。まるで火星からやってきたような男だった。だが私は彼の思い描くビジョンにすっかり魅せられていたので、製作の初歩的な質問で興をそぐつもりはなかった。

「目にみえない・・・・・隠されたもの」「まあそんな意味だろう。背筋の寒くなるような話だが、たぶん映像の向こう側にはいまだ知られざる映画世界がもうひとつ発見されるのを待っているのかもしれん。」

 有名な小説なので、なんだ今頃読んでるの?と言われそうですが、とにかくワクワク。後日、読了したら、感想また書きます。ではでは。

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2005.06.05

■荒俣宏・京極夏彦プロデュース 「大(Oh!)水木しげる展」

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岐阜市歴史博物館開館20周年記念特別展 荒俣宏・京極夏彦プロデュース 「大(Oh!)水木しげる展

 6/3-7/24開催の「大(Oh!)水木しげる展」へ行ってきました。昨年4月の鳥取をスタートに、北海道から福岡まで日本各地を巡業した後、やっと東海地方へやってきたというわけです。
 私、大ファンというわけでもないので、実はそれほど期待していなかったのですが、これは凄い。小水木ファンにもお薦め。
 なにが凄いって、この展示のマニアックさがたまらない。
 水木しげるの生い立ち、戦中の過酷な経験を写真とパネルにした水木漫画で紹介。まずそれを追体験させ、そして紙芝居、貸本から漫画、イラストまで怒涛の作品群を並べている。おまけに水木コレクションの仮面とか彫刻とかの民族資料と妖怪フィギュア、京極夏彦多田克己他による古今妖怪文献の数々(荒俣コレクションからの出展はないみたい)。受付で配られたリストによると、総数890点
 さすがは大水木ファンの荒俣・京極両先生のプロデュースだけあって、並みの漫画家の展示会ではありません。博覧強記で知られるお二人のマニアックさが炸裂。僕は観るまではその事実を忘れ、デパートでやる漫画家の展示会くらいのものをイメージしていたので、とにかくびっくり。

 数多くの原画を観ることができるけれど、過剰なまでに緻密に描きこまれた妖怪画、風景画が圧巻。もともと漫画の紙面でも異様な迫力のある細密画なのだけれど、原画に目を寄せて見ると画力が迫ってくる。一本の線もおろそかにせず書き込まれていることがよくわかる。この集中力は物凄いと思う。あとデッサンの凄さがよくわかるのが、「トーマの日々」と名づけられたスケッチ。南洋の人々の体を少ない線で見事に描いてある。(図録P40-41)

 水木ファンだけでなく、民俗学/妖怪ファンにも貴重な展示会になっています。
 南方のものを中心に世界の仮面と彫刻が75点。江戸・明治時代の妖怪図録等の本物が69点。この中には、京極の妖怪シリーズで有名な鳥山石燕百鬼徒然袋今昔百鬼拾遺河鍋曉斎百鬼画談、その他稲生物怪録など妖怪ファン、京極ファンなら一度は目にしたいものが盛りだくさん。しかも京極所蔵のものはまさにそれを見て、あの小説群が書かれたわけで、思わず凝視してしまう。(なんてミーハー!)

 あと特筆すべきは今回の展示会のパンフレットのすばらしさ。冒頭の写真の左端のがそれで「大(Oh!)水木しげる展 図録」と名付けられている。オールカラー総数246ページに作品や関係者のエッセイが満載。特に展示会で出ていない作品、妖怪図録のように本の形態で中身が展示では見えないものも相当数収録されている。これで2000円は凄いお買い得。お薦めです。

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 入り口からの風景。入ってすぐ実物大、水木像が観客を出迎える。これがリアル。

 あと今回の展示会で自分の収穫はもうひとつ。元々水木しげるの戦争体験は、あちこちで拾い読みした記憶はあるが、生い立ちからずっと戦後までを俯瞰するように自伝等を読んだことはなかった。
 今回の展示は、先に書いたように、入場してまず水木しげるの歴史が語られる。特に知らなかったのは、腕を失った時の話。生死の境を彷徨って戦場という過酷な環境で2年ほどの療養生活。そしてニューブリテン島でのトライ族との交流。南方での熱にうなされた中で見た幻影、ニューギニアのジャングルの深い緑。
 この展示の後、スケッチや原画を観ることで、この戦地でのイメージの熟成(?)が後の水木漫画の世界観に大きく影響したことが初めて実感として沸いてきた。
 初期の貸本の『墓場鬼太郎』等を読んだ時、飛躍だらけで辻褄のあわない、物語の拮抗を無視したような流れに異様な感触を持ったことがあるけれど、あの壮絶な体験があったら物語をきっちり描くことなんかはどうでもよくって、異様なイメージをまずは吐き出すことが前面に出てきても不思議はない。そんな風に実感して、水木漫画に少し近づけた感じがした。

◆関連リンク
展覧会にあたり、水木老のお言葉
水木プロの公式ページ
企画した朝日新聞社ページ
図録の通販ページ
江戸東京博物館:企画展|大(Oh!)水木しげる
岩手県立美術館
・who cares?さんの 堤幸彦監督『ゲゲゲの鬼太郎』実写映画化 来年公開予定
水木しげるの本 DVD(Amazon)
水木グッズ(楽天)

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2005.06.04

■新刊メモ 『輝く断片』 『現代SF1500冊 乱闘編 1975-1995』

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シオドア・スタージョン『輝く断片』(大森望編)河出書房新社公式ページ 6月10日発売 (Amazon)
 『ヴィーナス・プラスX』に続く、本年のスタージョン第二弾。昨年に続き、スタージョンが続けて出版されて嬉しい。第三弾はないのだろうなーー。
“ミステリ作家シオドア・スタージョン”の特異すぎる才能に度肝を抜かれるはずだ
 大森望氏の解説

 数あるスタージョン短篇の中でももっともスタージョンらしい(と僕が勝手に考えている)小説を中心に、一種のコンセプトアルバムをつくることにした。

大森望『現代SF1500冊 乱闘編 1975-1995』(Amazon) 6月17日発売
 今回の新刊メモは大森望氏ミニ特集。大森氏のページに目次の紹介があります。ウェブ含め、あちこちで読んでいた氏のエッセイが纏まるのは嬉しい。もっと早く出版されていても良かったと思ってたのだけど、やはりSF出版は冬の時代だった(今は?)のでしょうね。こういう本が出てなかった状況はSFにとって寂しいものです。

 本の中身としては、《小説奇想天外》連載の翻訳SF時評コラム「海外SF問題相談室」と、《本の雑誌》連載の「新刊めったくたガイド」SF時評が二本柱。

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■PS3は映像を熟成する究極映像装置か?!

 本田雅一氏のE3レポート SCEIの久夛良木健氏へのインタビュー(PC Watch)

 まずはこの記事のタイトルの意味を久夛良木氏の言葉で引用します。

 たとえば我々は内部で“熟成”と呼んでいるんですが、ネットワーク上のストレージサーバでコンテンツを寝かしておくと、そのコンテンツをCellが利用されていない間に熟成させ、元の品質よりも良いものにする。たとえばSD(標準解像度)の映像を熟成させ、細かなディテールを復活させてHD映像へとアップコンバートするといったことも可能になります。コンテンツを収納するGigabit EthernetやRAIDを備えたネットワークストレージ“Cellストレージ”に収めます。いろいろな計画がありますが、Cellストレージは必ず提供するつもりです。

 家庭用スーパーコンピュータPS3のCELLは、使われていない時またはパワーが余っている時に、「動画に含まれるテクスチャを時間軸方向にも展開して分析を行ない本来のディテールを浮かび上がらせる」ような映像分析処理が可能らしい。そして家庭用のディジタルサーバ内にその解析処理した映像等のコンテンツを「熟成」して蓄えるという。

 なんか凄い時代が来たものです。まさに魔法の映像装置になるのかも。これを使うと、昔撮った8mmビデオからハイビジョン相当にアップコンバートされた映像が取り出せるのだろうか。写真にしても録画テープにしても劣化していくのが当たり前だったのに、それが新しく鮮明になって蘇っていく! 捨てようかと思っていたビデオテープももう少し撮っておいた方が良さそうだ。

 と書きつつ、技術について検索してたら すでにハイビジョンテレビ、録画機では実用化されているのですね(よく知らなくってごめん(^^;))。ということはPS3のは処理が速いのとストレージが特徴。本当は高速処理を利用したアルゴリズムが期待されるところです。むちゃくちゃ重い複雑なアルゴリズムでも処理してくれるわけですから。テレビやHDレコーダとは比べものにならないはず、、、。早く観てみたいものです。ソニーコンピュータサイエンス研究所研究成果が出てきそうですね。

◆関連リンク
リアルタイムシミュレーションのパワーを見せつけたPS3
・ビクター 1,440iにアップコンバートする技術「DET(Digital Emotional Technology)」
 480i/480p/720p/1080i、XGAを、1,440iに処理。「新ナチュラルプログレッシブ~三次元補間処理」ということです。
日立 DIPP(デジタル・イメージ・ピクセル・プロセッサー)
・スゴ録「RDR-HX90」とかにもSD→HDアップコンバート技術は入ってますね。
・ソニーコンピュータサイエンス研究所を一般公開

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2005.06.03

■映画『サハラ』 ブログプロモーションキャンペーン

ブログプロモーションキャンペーン実施中
 GAGAが、ブログを使った新しいキャンペーンを実施中。下記のコメントをBlogに書き込んで、そのBlogで記事としてとりあげてもらおうというもの。で、報酬は、オンライン試写に参加できるというもの。どんな映画か全然知りませんが、オンライン試写会に興味が沸いたので、とりあえず記事にしておきます。
 で、試写観て、つまらなかったらちゃんとお薦めはできません、と書こうかと(^^;)。「007のジェームズ・ボンド、インディ・ジョーンズにならぶ伝説の ヒーローの誕生をその目で確かめよう!」というコピーのインディ・ジョーンズには魅かれますが、、、。どんなものやら。sahara

 映画配給会社GAGA宣伝部です。この度全米大ヒットの灼熱のヒーローアドベンチャー超大作「サハラ -死の砂漠を脱出せよ」の6/11公開を記念して、「“アドベンチャー・キング”を目撃せよ!」キャンペーンを実施することになりました。
 下記URLにて「サハラ 死の砂漠を脱出せよ」のオンライン試写のIDか、チケットが当たるバナーを配布しております。よろしければ、下記URLへアクセスしてみてください。期日・内容等の詳細は下記URLにてご確認ください。 URL: http://www.sahara-movie.jp/cp/

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