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2005年7月

2005.07.31

■ハイビジョン レポート KENJI YANOBE 1969-2005
    ヤノベケンジ作品集出版記念イベント@豊田市美術館

ヤノベケンジ作品集出版記念イベントgiant_trayan_fire

 ヤノベケンジ初の本格的作品集『ヤノベケンジ 1969 - 2005』(楽天)を記念したイベントが今日7/30、豊田でありました。僕は昼からサイン会までハイビジョンハンディカムHDR-HC1を片手に参加しました。

◆アーティストトーク「ヤノベケンジ自作を語る」
 +フィルム上映       
PM 1:00 - 2:30@講堂

talk  1時間半きっちり、ヤノベケンジが幼少の大阪万博会場での「未来の廃墟」体験から、今回のキンダガルテンまでを映像を交えて語った。会場はほぼ満員の盛況。2~300人というところか。

 ヤノベファンにはお馴染みの話が多かったけれど、生ヤノベの口から語られると、実感としてアーティストの内面が浮き出てくるようで興味深かった。
 知らなかったトピックとしては、愛知万博での「マンモス・プロジェクト」が某新聞社の他社配慮でつぶれた後、身長20mのジャイアント・トらやん(G.-T.R.Y)を「夢みる山」の前に展示する企画があったらしい。これも「とある理由」で頓挫。今回の展示のジャイアントトらやんは7m。この3倍の巨大ロボットが万博に出現していたら、、、。私、頓挫させた理由と人を恨みそうな程、観てみたかった。

 ここで流されたフィルムは、3F展示場でほぼ観えるものばかり。「メガロマニアオープニング」「Tower of Life」と「ジャイアント・トらやんのひみつ」。3つ目のは展示場のと違うバージョンでトらやんCGが入っていた。あとロシアへ万博のマンモス発掘プロジェクトをスパイに行くヤノベのムービー。アストンマーチンに乗り、007ばりに氷原を走るヤノベの映像がかっこいい。

◆「AWAYA」サウンドパフォーマンス
 +トらやんファイヤー
 PM 2:45 - 3:15@展示室 1
awayatorayan  あわ屋という男女2人のユニットによる演奏と歌、そしてヤノベ自身の解説による作品のパフォーマンス。
 あわ屋の曲は、邦楽的な響きの静かな曲でヤノベの雰囲気に少し合ってました。そして圧巻は、「美術館の歴史はじまって以来の歴史的瞬間」(ヤノベ氏談)館内での火炎放射。金沢21世紀美術館ではトらやんは屋外で火をふいたらしいが、今回は約10mの天井の美術館2F(3Fへ吹き抜け)室内。
 火炎は5回+2回、わずか10秒ほどの一瞬。右の写真は、HDVの映像から切り出したもの(クリックすると幅500ピクセルで観えます)。火炎は5~6mはあり、床近くまで伸びて凄い迫力だった。この火炎の先にも観客が居たわけで、機器の信頼性を全面的に信じた勇気あるパフォーマンスですね。正面に居た人は恐怖を覚えたかも。

 ハイビジョンハンディカムの実力は、オートで露出が火炎の明るさに合わせてダイナミックに変化しているのがわかってもらえると思う。これは3~4コマごとに切り出しています。露出の追従はあまり良くないのかな?動画で観てても特に違和感は感じませんが。
  まるで怪獣映画のワンシーンの解析のように、なかなかの迫力画が撮れました。このような切り出しがムービー観ながらHD1のハンディカムのフォトボタンを押すだけでできるのが、皆さん書いているけれど凄い便利。あと炎の端が切れてますが、こういうのを撮る時にテレコンバージョンレンズが欲しくなる。

Ride_on_Mammoth  もうひとつ、ヤノベのトヨタハイエースを改造したロッキングマンモスのディーゼルエンジンの咆哮を聴くことができました。写真のようにヤノベ氏自らが頭に跨りエンジン始動 ! 白いディーゼルの排煙がうしろへ噴き上がっているのが確認できます。動作は鼻を手回しのレバーで動かしていました。幻の万博アート企画「マンモス・プロジェクト」が実現していたら、この迫力の数百倍のイメージだったかと思うと、これも残念。

◆ヤノベケンジ作品集出版記念サイン会
         PM 3:30 - 4:30@展示室 1手前カウンター
sign sign02 
 1冊づつ丁寧にイラスト入りでサイン。僕のはアトムスーツのヘルメット。サイン会は計100人くらい?? 女性が多かったですね。ヤノベファンって、大阪万博ファンとある程度重なっていると思ったのだけれど、その世代はあまり人数的に目立たず(この年代は一般的観光っぽい子連れ客でした)、若い人が多かった。現代美術の視点からなのでしょうね。

◆「AWAYA」映像&サウンドパフォーマンス
 +トらやんファイヤー 
PM 6:30 - 7:00@展示室 1
 これは未参加。昼のパフォーマンスに映像が追加されたらしいですが、どなたかご覧になった方、コメントいただければ幸いです。

 ★追記 パフォーマンスされたご本人Tomokichi@あわ屋さんにコメントで教えていただいた映像はここで観えます。

関連リンク
・Tomokichi@あわ屋さんの日々五里霧中
 G.-T.R.Y虹の要塞の制作にかかわられたレポートが読めます。
 子供都市計画「御開祭祀」オヒラキマツリのページとムービーも必見。
ARTZONE Mammoth Project Office KINDERGARTANムービー
子供都市計画のショートムービー 炎をふくG.-T.R.Yが動画で観える
MEGAROMANIA メガロマニア展のできるまで
・AERAのマンモスプロジェクト記事 産廃マンモスのし歩く
AWAYA曲がここで聴けます
 AWAYA : 邦楽器や声などのアナログ音と、電子音を用いた実験的音響ユニット
青幻舎blog:新刊予告Blog
・ 7/30 ヤノベケンジ1969-2005 刊行記念イベント(豊田市美術館)
・8/6 ヤノベケンジ自作を語る+フィルム上映(東京 青山ブックセンター本店)
・当Blog記事 幻の万博 YANOBE KENJI  『KINDER GARTEN』

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■『輝く断片』シオドア・スタージョン/大森望編

and_now_the_news
                         (「ニュースの時間です」「ミドリザルとの情事」掲載誌)
河出書房新社 『輝く断片』公式ページ

“ミステリ作家シオドア・スタージョン”の
特異すぎる才能に度肝を抜かれるはずだ
                    大森望

 奇想コレクションから『不思議のひと触れ』に続く2冊目のスタージョンの短編集が出ました。今回のは編者大森望氏の解説タイトルにあるとおり<Crimes for Sturgeon>。ミステリーというよりクライムスートリーという方が似合う。けれども一般的なイメージのそれとは全く異なる世界が展開されている。このアンソロジー、作品選択が素晴らしい。スタージョンのこうした傾向の短編をまとめて読める我々はとても幸せである。

 全体を通して読みおわって、かなりずっしりとおなかの底の方に何かが落ちていく感覚がある。切ないのや暗く重いのや奇抜なシチュエーションの展開に頭がねじれるのや、そんなものが堆積していく。
 これは、社会からドロップアウトもしくは平凡な日常の底流に淀んでいるような登場人物たちが多く扱われており、それによって形作られているイメージの堆積でないかと思う。フリークスというのとも違う、勝手に名付けると、<『わたしは慎吾』のお父さん物>(^^;)というジャンルに属するような作品。と言ってもわかりませんよね、普通。

 僕の場合、こうした登場人物に出会うと、あの楳図かずおが描いたガテン系のちょっと頭の弱いタイプの人というかあのお父さんの不思議なイメージが自分の頭にこびり付いていて、必ず思い出す。独特の思考回路を持っていて、通常のキャラクタから異様にねじれている感覚、『わたしは慎吾』の読者ならわかってもらえますよね、この感覚? 映画で言えば、コーエン兄弟の『ファーゴ』にもこのねじれた感覚があった記憶。P・K・ディックだと『アンドロイドは電気羊の夢を見るか』のイシドア(ちょっと違うかも)。
 こうした登場人物によって描かれる奇妙な物語。しかしスタージョンのその視点は優しい。明らかに<『わたしは慎吾』のお父さん>の側に立った視点の物語。ずしりと思いのだけれど、どこか心地よいのはこのスタージョンの視点によるものだと思う。<『わたしは慎吾』のお父さん>であることを否定的に描くのではなく、むしろそちらの方がいいのでは?という肯定というか、、、、そのような感覚。

 では、例によってお気に入りの順に、感想。
 (▽が<『わたしは慎吾』のお父さん物><<誤解をまねきそう)

◆「ルウェリンの犯罪 A Crime for Llewellyn('57) 柳下毅一郎訳 ▽
 これ、切なくて、一番のお気に入り。主人公ルウェリンの淡々とした日常とその後のアンチ犯罪な展開。この主人公、生活能力に乏しい(頭が弱い)人なのだけれど、その日常と思考、そして長いこと一緒に暮らしているアイヴィとの関係がとても切ない。
 短編アニメ五本つき子供向き映画+ポテトの皮むき、という991週 続いた休日の習慣が崩れる時、それでも金銭的な計算をこの映画代何年分と考えてしまうルウェリン。ここいらがこの短編の雰囲気を決定していると思う。
 そしてラスト。ある意味書き方によってはまさにコメディでしかない物語がこんなにも胸に迫るものになるところが凄い。
 あと殺人研究家の柳下毅一郎をここで訳者に持ってくるのもなかなか。サイコな事件である「マエストロを殺せ」と合わせて訳した柳下氏の文体の切り分けも楽しめました。

◆「マエストロを殺せ Die, Maestro, Die!('49) 柳下毅一郎訳
 というわけでもないけれど、次も柳下訳。
 ジャズバンドをひとつの生体として描いた短編。クライムストーリーとして、このひねり、凄いです。ジャズファンは楽しめること、確実。これは▽ではなく<キモメン文学>という定義があるらしいですが、、、。

◆「輝く断片」 Bright Segment('55) 伊藤典夫訳 ▽
 最初のおどろおどろしいシーンから、このような物語を結晶化できるスタージョン、凄い。上記二編より下にしたのは、主人公と他者との関係の描写が一方的で少ないため。しかしその分、濃密ではありますが、、、。これもミステリー雑誌に載っていたら、異彩を放つこと間違いなしの名品。

◆「旅する巌 The Traveling Crag('51) 大森 望訳 ▽(ちょっと)
 これはこの本では他の1篇(秘す)と合わせて2編だけのSF。タイトルはある新人作家が書く傑作のタイトル。作家のエージェントが触れるある秘密。この作家が山に一人隠遁している人物として設定されているが、この孤高というかストレンジャーな感じがよい。

◆「ニュースの時間です And Now the News...('56) 大森 望訳 ▽(ちょっと)>
 今年の星雲賞受賞短編。本書の中ではこのくらいの順位かな、と。でも奇妙な感覚は一級です。これもある理由で隠遁する主人公を描いている。それにしてもこのねじくれ感、相当のもんです。
 それにしても、本作の初出は1956年のF&SF。その表紙は上の右から2つ目。凄いですね、この時代にこういう掲載誌で、超絶技巧を駆使した小説を書いていたスタージョンって、改めて凄い。そして今年の星雲賞。やはり50年は早かった小説なのでしょう。

◆「ミドリザルとの情事 Affair with a Green Monkey('57) 大森 望訳
 これ、案外好きです。割とシンプルなアイディアストーリー。主人公の女性とその夫の関係と、夫の強引な偏見描写が秀逸。そしてオチの部分と合わせて、独特の手触りを構成している。

◆「君微笑めば When You’re Smiling('55) 大森 望訳 ▽
 これも主人公の強引な描写が面白い。あとその相手との関係から生み出される奇妙な一夜。これはでも普通のミステリー的ではあります。

◆「取り替え子 Brat('41) 大森 望訳
 シチュエーションが面白い一篇だけれど、小品という感じ。アメリカの家族親族の描写とか面白い。

関連リンク
『輝く断片』刊行記念大森望× 柳下毅一郎×中原昌也トークショー
神田本店 1階さん: ♪大森望さんצ柳下毅一郎さんトークショーのご報告★
かめの洞窟日記さん: スタージョンについて語る

WEB本の雑誌 課題図書
すみ&にえ「ほんやく本のススメ」 『輝く断片』
Theodore Sturgeon Literary Trust

・『輝く断片』(Amazon)

当Blog記事
シオドア・スタージョン『ヴィーナス・プラスX』大久保譲訳
『願い星、叶い星』アルフレッド・ベスター/中村 融訳

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2005.07.30

■福井晴敏
   『月に繭 地には果実―From called “∀”Gundam』

from_called_a_gundam
月に繭 地には果実』(Amazon)

 ハードカバー版を図書館で見つけて、あの福井晴敏の書いた『ガンダム』ということで、かなり期待して読み始めた。しかしどうでもいいけど、ハードカバー版の表紙(画像右)は通勤電車で読むには酷です。文庫版が渋い表紙なのに何故?責任者出て来い!と言いたい。(ハードカバー版は「著者自身のプロデュース」らしいので、責任者は福井氏か?)

 『∀ガンダム』をほとんど観たことがなかったので、冒頭の月の女王ディアナと地球の令嬢キエルが同じ顔だとか、主人公ロランの金魚のオモチャだのといったいかにもアニメチックな設定に引いてしまった。で、しかもなんか文体が富野小説に近い(富野小説を読んだのは既に20年近く前なので、保証の限りではありません(^^;))。

 『亡国のイージス』『終戦のローレライ』の重厚な文体でガンダムを読めると期待した私が馬鹿だったのかと、細かい字/残りの分厚い頁を後悔の念とともにじっと見てしまいました。

 でも地球最終戦争後に月へ移住していた人々が復興しかけた産業革命直前といった風の地球へ戻ってくるというなかなか壮大な小説世界に惹かれて、アニメチックな設定には眼をつぶって読み進めた。結局、シオニズムからジオンが名付けられた『ファーストガンダム』と同様に、この小説は故郷を無くした民族が元の土地に帰ろうとして武力で衝突するという人類永遠のテーマの再話であり、それを福井晴敏がどう描くかという興味が沸いたというわけです。

 で、人類が繰り返すジェノサイドの歴史に、新たに月を含んだ一頁が築かれる、というわけ。クライマックスは福井版の方がアニメ版よりハードらしい(下記リンク参照)。重力の井戸から宇宙へ出るための巨大な宇宙振り子(?)<ザックトレーガー>とか、最終兵器<カイラル・ギリ>とかSF的ガジェットは原作のものだろうけれど、雄大な世界観を福井流の緻密描写で読ませてくれた。ニュータイプも描かれるけれど、残念ながら、それほど新鮮味はなかった。

◆関連リンク
終戦のターンA 『月に繭 地には果実』 接触篇 アニメとの違い

例えば登場人物では、シド爺さんの相方がジョゼフではなくウィル・ゲイムに変わっていますし(ゆえに、フランの付き合っている相手が会社の同僚という一度も出てこない人間になっている)、フィルの部下もテテス・ハレになっています(なので、しまいにはサブタイトルにまでなってしまったポゥの泣きっぷりが拝めない)。ボルジャーノン(ザク)のパイロットでソシエと婚約した挙げ句、核兵器で壮絶に命を落としたギャバンは存在すらありません(そのため、ソシエの寝取られ属性がなくなっている)。個人的に好きだったリリ・ボルジャーノンは幼少の頃病死したという扱いにされています(そのせいで後半の展開がグダグダになってしまっています)。

とにかくここで言えるのは人が大量に死ぬ、ということです。『ターンAガンダム』は(富野作品としては)人があまり死なないことで有名なのですが、そんなアニメ版など嘲笑うかのような惨殺っぷりです。

∀ガンダム - Wikipedia
ファミリー劇場で再放送中

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2005.07.28

■本格的作品集『ヤノベケンジ 1969 - 2005』ついに刊行

ヤノベケンジ初の本格的作品集『ヤノベケンジ 1969 - 2005』ついに刊行

YANOBE_1969_2005

 7/24~豊田市美術館で先行発売されています。
 僕は展示会を観に行った時に美術館のショップで予約しました。予約特典でサイン本がもらえるはずなので、次の土日まで我慢できず、本日会社の出張ついでに予約券を持って取りに行きました。そしたら、なんということでしょう!! サイン本は今度の週末7/30のヤノベケンジ作品集出版記念イベント(同館)でサインを入れて、その後配布とのこと。がっくり。下記リンクの「入魂のサイン」本はどこへ行ったのか??
 但し本は既にショップに置いてありました。とにかく時間がなく、中も観ずに仕事へ戻ったのです、、、ああ。

◆ 関連記事
青幻舎blog:新刊予告Blog
 「ヤノベケンジ大詰め」「ヤノベケンジ作品集 印刷終了」「ヤノベケンジ 入魂のサイン
・ 7/30 ヤノベケンジ1969-2005 刊行記念イベント(豊田市美術館)
・8/6 ヤノベケンジ自作を語る+フィルム上映(東京 青山ブックセンター本店)
・当Blog記事 幻の万博 YANOBE KENJI  『KINDER GARTEN』

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2005.07.27

■公開 めざめの方舟 最終章 「狗奴(くぬ)~未生の記憶~」

[CHUNICHI WEB PRESS] めざめの方舟最終章 遺伝子操作のごう慢さ警鐘
  「狗奴(くぬ)~未生の記憶~」

 床のモニターに映し出される漢字の「偏(へん)」と「つくり」の組み合わせが目まぐるしく変わる場面では、遺伝子操作を行う人間のごう慢さを表現。また子犬から人間の赤ちゃんに顔が変わる映像を通じ、人間として生まれたことの偶然性を指摘している。

 あっという間に万博も残すところ、2ヶ月。めざめの方舟も3作目の登場です。
 3作品一挙上映の噂はその後聞こえてきませんが、どうなっているのでしょうか。もーし、関係者の方がここを見てらしたら、コメントPlease !

夢みる山通信(フリーペーパー)  というのがあるみたいです。会場で入手できるらしい

特集 小宇宙の精霊 汎(ぱん)の謎に迫る めざめの方舟 ~その核心を徹底解剖~
 ・「めざめの方舟」とは
 ・汎 ~その誕生秘話を追う~
 ・時間軸を持つ音楽 めざめの方舟を演出する影の主役
 ・驚異のデジタルライティング
 ・世界初! タマゴ形アクリルスクリーン
 ・プラズマ・マルチ・ディスプレー・システム
 ・マルチ出力デジタル音響システム

◆関連リンク
『めざめの方舟』コンプリート版DVD(8/24発売らしい)
・当Blog記事 DVD『めざめの方舟』感想 『青鰉 SHO-HO』スロープ版感想 アリーナ版 リンク  「百禽HYAKKIN(ひゃっきん)」レビュウ

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■ハイビジョン3D映像ノンリニア編集ソフト
   「StereoEdit HD(ステレオ・エディット・エイチ・ディー) 」

3D映像向けのノンリニア編集ソフト(AV Watch)
㈱レッツ・コーポレーション 3D事業部 StereoEdit HD 公式ページ

 立体映像ファンの皆さん、凄いソフトがでました。ハイビジョンハンディカムと組み合わせて、ハイビジョンで立体映像が作成鑑賞できるというマニアックな商品。IMAX等の鮮明な立体映像が大好きなのですが、これが手作りでできるというのが嬉しい。
 AV Watchの記事にはハイビジョンハンディカム「HDR-HC1」を2台並べて映像を撮る様子が写真で出ています。こいつは立体映像マニアにはたまりません、圧巻。

2台のHDVカメラで撮影した3D向けの映像をPCで編集できるノンリニア編集ソフト「Stereo Edit HD」を7月27日に発売する。価格は210,000円。 対応する画面解像度は1,024×768/1,280×1,024/1,600×1,200ドット。立体映像のフォーマットとしては、インターレース/ノンインターレースに加え、画面の左右半分ずつに別の画像を表示する「サイド・バイ・サイド」や左右の目に別の動画や静止画を表示する「左右2ch動画」、「左右2ch静止画」に対応する。

 裸眼立体視のできない方にも液晶シャッターメガネが付いているので、ご安心。このソフト21万円+2台目HDR-HC1が必要なので、とても買えましぇんが、一度いじってみたいものです。株式会社レッツ・コーポレーションのHPによれば、東京で展示会が週末にあるようです。

7月27・28日に東京営業所にてハイビジョン対応立体映像ノンリニア編集ソフト(StereoEdit HD)の展示会を行います。
10時から17時まで、弊社東京営業所にて開催いたします。

 うちのBlogで試用して記事にするので、株式会社レッツ・コーポレーションさん、サンプル提供していただければ、嬉しいです。って、うちのようなBlog程度じゃ、無理でしょうね。平均アクセス7~800/日ですが、ご検討ください、御社の所在地 名古屋は近いので、もしお声をかけていただければ、直接取りにうかがいますと、誌上売り込み(^^;)。(メールしよかなーー。)

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2005.07.25

■『ロシアの映像詩人・ノルシュテイン 日本を行く』

 ununさんのゆらゆら大陸で知り、NHK『ロシアの映像詩人・ノルシュテイン 日本を行く』の再放送を観ました。(危うくまた見逃すところでした、ununさん、ありがとう!)

 番組内で一部(約5分くらいか?)紹介された製作中の『外套』の素晴らしさには眼を見張った。たんなるセルロイドに描かれた切り絵のパーツの寄せ集めである主人公アカーキー・アカーキェヴィッチが、全パーツ一体となってとてもやわらかい立体感のある質感を醸し出すところが素晴らしい。特に外から帰ったアカーキーが襟巻きをはずすところ、神がノルシュテインに描かせた奇跡の映像としか言えない凄さ。ゾクゾクします。

 その映像が観えただけでも大満足なのだけれど、あとは蛇足をひとつ。
 それにしても番組の演出上、しかたがないのかもしれないけど、ノルシュテインが若い日本の映像作家の卵へ苦言する部分が随分クローズアップされていた。後輩の指導ということなのだろうけれど、僕はいただけなかった。これは同じ芸術家としては、きっと他の芸術を尊重しているはずなのだろうけれど、どうも批判的な面ばかりが番組ではクローズアップ。僕にはノルシュテインが説教くさい親父に見えてしまった。んで、その後、あろうことか、24年かかっても半分しか映像化で来ていない『外套』のテーマを一言で語ってしまう。、、、、あれっ、なんか間違ってませんか。

 僕は、他のシーンにあった俳句を語って一茶が蛙の句を詠んだ場所で蛙の物まねをしたり、モスクワのスタジオの近所で毎朝寒中水泳をしたりするノルシュテインをもっと観ていたかった。(以上、蛇足!)

◆関連リンク
Laputa Animation Festival 2004 ノルシュテイン大賞
・おかだえみこさんの文章 ロシアへ行ったらテレビに注目! ノルシュテイン、CMに挑む。CM『ロシア砂糖』とノルシュテインが「外套」にこだわるわけ
ノルシュテイン(Amazon)、番組で映っていた本『ユーリー・ノルシュテインの仕事』・・・これを買って『外套』の支援になるなら、僕も買おうっと!!

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2005.07.24

■ハイビジョンスケッチ 『洞窟夏まつり』

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 今日はHDR-HC1を片手に、岐阜県可児市緑ケ丘で開催されている珍しい夏祭り、洞窟夏祭りに行ってきました。さすがにハイビジョン映像も洞窟の中では粒子が粗い。上の写真はフォトモードで撮ったもの(左2枚)と、ハイビジョンからの切り出し(右)です(どちらも幅600ピクセルに縮小)。

◆こんな夏まつり
 これは、毎年夏の2日間開催されている祭りで、今年は7/23(土) 24(日) 17:00~。僕は今日が初体験でワクワク。
 珍しいのは、その名のとおり。洞窟の中で夜店や七夕飾りが並んで祭りが催される。この洞窟は戦時中(今や死語??)の地下工場跡地で、とにかく広い。幅10m弱の穴が交差し地中を伸びているが全長は1kmくらいになるのではないだろうか。

◆潜入
 夜店が数店並ぶ、さびれた町の夏まつりといった風情の狭い稲荷の境内。その奥に洞窟の入り口がある。幅2m、高さ2mほどの洞穴をくぐるように入っていくと、中に幅10m、高さ5mほどの空間が広がっている。で、浴衣や祭りのはっぴ姿の人が中にひしめいている。外の寂れた感じとは対照的に中は、活気のある賑わい。だけど閉塞的な洞窟なので、活気がどっか頭打ち、って独特の雰囲気があります。

 とにかく行く先が見えないような奥へと続く洞窟が圧巻。夜店自体は(洞窟の中なので露天とは言わないでしょ)、うどん屋やお面や風船といったどこにでもあるもの。店の密度は低いので、やはりこの祭りは洞窟というシチュエーションが最大の見世物でしょう。中で火を使っているので、酸素は大丈夫??って心配はとりあえず忘れて、暑い夏の一服の清涼を洞窟の冷たい空間に求めて、この奇妙な祭りを楽しみましょう。
 さっき調べたら、洞窟内での祭りというのは、他にはミャンマーのピンダヤ洞窟祭りというものしか、ネット上では見つかりませんでした。
 今年のチャンスはあと一日です。ご近所の洞窟ファン(??)は必見。

◆関連リンク
蒸し暑い夏の夜に最高!洞窟七夕まつり
日本の金属鉱山 鉱山事業所リスト

岐阜県可児市緑ケ丘団地 緑ヶ丘・地下工場跡 毎年、七月終週末に、緑ケ丘団地「洞窟まつり」というお祭りが催され、二日間だけ施設内に入れるそうな。

・地図はここ(Google Map)。以下の赤丸部。
doukutsu_map

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■雑誌ビデオサロン05.8月号 HDR-HC1徹底検証

ビデオサロン 2005年8月号|玄光社

【特集】日常を撮れる! 待望の小型HDVカメラ ソニーHD1徹底研究
HDVの初代モデルの半額以下、半分以下のサイズで登場したHC1。
やはり気になるのはその実力。様々なシチュエーションでFX1と撮り比べながら、その実力を検証します。また、2.8メガ静止画のプリントアウト画質や37インチプラズマに映し出した時のインプレッション等もお届け。

 FX1との比較で各種検証をやっています。でもこれはまさにFX1を持っている人のためのもので、一般ハイビジョンファン向けでは全くありません。雑誌の性格上致し方ありませんが、、、。
 僕は業務用にハイビジョン放送で使われているカメラとの比較や、35mm映画カメラとの比較の方が断然みてみたい。そうしたプロ用機器と比較できるレベルにまでハンディカムが進化したと言った方がインパクトありますね(比較にならないくらい差があるとは僕には思えないのだけれど、、、)。SONYとしてもその検証の方が売るための記事にはいいでしょう。

◆関連リンク
・『HDVカメラとパソコンでハイビジョン編集入門』玄光社
 こんな本が8/2に出るそうです。こんなん買ったら、編集機材までほしくなるから、僕は買いません(^^;)
・マンフロット701RC2ビデオ雲台。本誌で紹介されている三脚。え、三脚ってこんなに高いの!!と素人カメラマンの僕には吃驚だったのですが、HDR-HC1には良い三脚が必須なのもつくづく実感してます。 ベルボン三脚 ELカルマーニュ 530 +マンフロット701RC2ビデオ雲台
・手頃なSONY純正リモコン三脚  VCT-D680RM
アクセサリーキット ACC-TCM7(バッテリパック,チャージャー他)  これすら、まだ買ってない、、、、。

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■ハイビジョンスケッチ 『飛水峡』 Hisuikyou

 HDR-HC1購入後、すでに3週末連続で曇天/雨天、家族からは「雨男」の称号を授与されたBP@日曜ハイビジョンスケッチャーです。青空を一度でも撮ってみたい。

hisuikyou01 hisuikyou02 hisuikyou03
 HDR-HC1を作っているらしい㈱SONY美濃加茂から国道41号線を北へ車で30分のところに、飛騨川の絶景・飛水峡があります。もしかしたらSONYの関係者もここでテストしたかも、と思いながら曇天の冴えない色にがっかりしつつ撮影しました。

 写真はハイビジョン撮影したものから、「フォト」機能で切り出したもの。PCの画像ソフトで明るさとコントラストはちょっと修正&幅600ピクセルに縮小しています。クリックすると600ピクセルで見えます。甌穴群(ポットホール)というのがここの特徴です。

 ここへ来るたび思うのは、この峡谷を飛行機か宇宙船か何かが飛んでいく映像が観たいなーということ。今回ハイビジョンで撮ってきたので、3D-CGを自分で作って合成すれば、その夢は大画面で実現できるのですが、、、。暇がないーー!!編集ソフトもないーー!!、ということでいつになりますか。

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 一番右は、峡谷沿いにある喫茶店「澤田珈琲くらぶ」。峡谷を足元に見ながら飲む「湧水珈琲」がお薦めです。

◆関連リンク
飛水峡/観光-じゃらんnet
・ここで川くだりをダイナミックに体験するなら、飛水峡ラフティング(YHA)

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2005.07.23

■村上龍 『半島を出よ』

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半島を出よ

◆異文化接触 !

 遅まきながら読了。これ、異文化コンタクト小説としてなかなかのレベルになっている。特に上巻。福岡へ侵入した北朝鮮の特殊部隊が触れる日本社会の驚くべき生活。我々の知らない北朝鮮の視点から日本を眺めた時、日本がどんな風に見えるかというシミュレーションが凄い。貧富の差と社会理念の違い。ここを読むだけでもこの小説は凄く面白い。
 僕はここの描写からアーサー・C・クラークの『銀河帝国の崩壊』『都市と星の主人公アルビンが異文化世界に出会うシーンを思い出した。

◆ポリティカル・フィクション

 加えて上巻のポリティカルな面白さ。日本の政治の無能ぶりと、それによる外敵に対する無防備さの露呈。北朝鮮はテポドンなどはいらない。強靭なわずかな数の兵士と複葉機と戦略さえあれば、日本の一部を占拠できるという現実が、我々日本人に突きつけられる。
 きっと政府内ではこの小説のことは禁句になっているのではないか。たぶん今の日本にこれと同様の事態が起きたとして対処の方法はない(よね、きっと)。だから政治と防衛の場ではきっとこれに対する議論は誰も触れられないのではないか。つい先日、ミサイル防衛(MD)システムの配備を前倒しにするニュースが報道されていたが、ちょうどこれを読んだ後だったので、妙にしらけた感じに聞こえた。

◆魅力的な北朝鮮の特殊部隊と情けない日本人

 特に上巻は、高麗遠征軍の側の視点が圧倒的に日本の政治/民衆側よりも魅力的に描かれている。日本人の情けなさの描写はちょっと書きすぎなんじゃないかと思えるくらい。村上龍、よほど日本人が嫌いなのだろう。僕は特に日本政府というより福岡の民衆側はもっと賢い立ち回りができるとちょっと思うけど、、、。あとなんでこんな軍隊が攻めているのに逃げる人がいないのか、不思議。自分の生活は維持しなきゃいけないから、と村上龍は書いているが、ちょっと違うのでは。僕だったら、まず逃げるけど。

◆そして戦いの終章へ

 で、その情けない日本人の中で唯一戦うのが、詩人イシハラが緩やかな連帯で率いる精神的フリークスたち。なんらかの深いトラウマを持ち、世間と隔絶して生きるオタクたちがのそりと立ち上がる。まるで京極夏彦の史上最強の探偵・榎木津礼二郎のような絶妙の言語感覚の持ち主のイシハラをはじめ、このグループの面妖さは相当なもの。
 記事の冒頭の写真、福岡のシーホークホテルを舞台に繰り広げられるテロ。なんで日本はこんな対抗策しかできないのか、と情けなくなるが、このグループの視点で描写される「美しい時間」へと結晶化していく瞬間が本書の中でおぞましくも光っている。グループの一員のカネシロのセリフ。
 「これがおれがずっと夢見てきた世界なんだ。他にはもうどこに行ってもこんな世界はない。やっと見つけたんだ。だからおれはここに残る。」
 若干中だるみする下巻だけれど、ここと最終章の女兵士キム・ヒャンモクの部分は素晴らしい。

◆村上龍作品 お気に入り順
 『愛と幻想のファシズム』 『コインロッカー・ベイビーズ』 EV.Caf´e(イーヴィー・カフェ)―超進化論』 『超電導ナイトクラブ』 希望の国のエクソダス』 『イン ザ・ミソスープ 』 『ラブ&ポップ―トパーズ〈2〉』 『悲しき熱帯』 『共生虫

◆関連リンク
備忘録さんの『半島を出よ』関連地図
Japan Mail Media.
村上龍と坂本龍一の非公認のファンサイト
村上 - Wikipedia
「ベストセラー本ゲーム化会議」(BGK)『半島を出よ』
村上龍作品リスト(Amazon)

◆以下、悪用厳禁の侵略者撃退テクノロジー
ヤドクガエルとは。 『爬虫・両生類ビジュアルガイド ヤドクガエル』(Amazon)。ヤドクガエルを買える(!!)ショップ
V型成形爆破線について 爆破施工のトップランナー 株式会社カコーダイナミックニュース 鉄塔解体発破の知識
H-ⅡAロケットの打上げ前段階における 技術評価について(P35) 「HⅡロケットにおいても1/2段分離機構も構造を切断しているV型成形爆破線自体はシングル・ポイント・フェイリアであり、1段/SRBの結合部(前方側1点、後方側3点)も各々の分離機構部自体はシングル・ポイント・フェイリアである」

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■エキストラ募集 『小さき勇者たち~GAMERA~』

ガメラ公式ホームページ 小さき勇者たち~GAMERA~ 名古屋ロケエキストラ大募集!
 出演料は食事とTシャツだけらしいです。8/8-18、酷暑の名古屋で夏休みをガメラと過ごしてみませんか、って。暑そうなので、私はやめます。

名古屋に上陸した殺人怪獣とそれに立ち向かうガメラ、そしてガメラを助けようとする主人公の少年たち。名古屋の街を舞台に壮絶なクライマックスが展開されます。
これに伴い、この映画にエキストラとして出演していただける方を広く募集しております。

 それにしてもお子ちゃま路線へ行ってしまうのでしょうか。『ガメラ3』の続きが観たいぞっと。

◆関連リンク
COMING SOON !!さんのところの記事 新『ガメラ』メイキング画像
・そこからたどった海外サイトMonster Zero。中日新聞の写真が既にウェブから消えているので、写真はここだけ。にしてもこのサイトの人、アメリカから遠征してきたのかな?凄いガッツ。

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■新刊メモ 『株式会社日広エージェンシー企画課長中島裕之』
   『ロズウェルなんか知らない』 『ハイドゥナン』

nakajima_ramo_hiroyuki_176  roswel_nannka_172  HIDUNANN01_160 HIDUNANN02_160

中島 らも 『株式会社日広エージェンシー企画課長中島裕之』
 サラリーマン時代のらもさんの仕事集成。絵コンテとかいろいろと載ってます。若い頃の写真が没後に見ると哀愁を誘います。

篠田 節子 『ロズウェルなんか知らない』

藤崎 慎吾『ハイドゥナン』
 SF界は時ならぬ『日本沈没』ブーム(!??)。この大作、見逃せないかも。

未曾有の地殻変動により琉球諸島は沈没の危機にあった。頻発する海底地震、中国の干渉が迫るなか、科学者たちは壮大なプロジェクトを開始する--『日本沈没』を凌ぐ最高の科学小説ついに刊行!

◆関連リンク
塩澤快浩氏のアンシブル/塩澤日記 『ハイドゥナン』の原稿チェック 

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■テリー・ギリアム監督 The Brothers Grimm予告編
      & Tideland

Brothers_Grimm_trailer
Apple - QuickTime - HD Gallery - The Brothers Grimm 公式サイト

tideland  テリー・ギリアム久々の新作『ブラザーズ・グリム』の予告編がAppleで公開されています。Video codec: H.264のハイビジョン映像が楽しめます。幻想的雰囲気は出ていますが、昔の才気走った冴えはないように感じるのは私だけでしょうか。ギリアム作品は、『ラスベガスをやっつけろ』(1998)以来なので7年ぶりの新作。期待したいのだけどなーー。
 アメリカでは8/26公開。Yahoo!ムービーによると、この映画ってアメリカ/チェコ制作なんですね。
 公式サイトのポスターはドキドキする出来。

 んで、今年はもう一本『タイドランド(原題)』Tideland も公開予定とか。海外サイトによると公開は2006.1月?? 過激なポスターもいいけど、ここのスチルがなかかな傑作。

◆関連リンク
ギリアム 『タイドランド』インタビュー
・ミッチ・カリンの原作『タイドランド』。Amazonカスタマーレビューからあらすじ抜粋。なんか凄そう。ギリアムにぴったりか。以下ネタばれ注意!!

主人公が11歳の少女なんです。だから、彼女の眼を通して語られる世界は空想に侵蝕されて、暗くて厳しい現実がボカされてしまうんです。両親は薬中で、若い母親はそれが元で死んでしまう。父と娘は母を置き去りにして、テキサスの田舎の今は誰も住んでいない実家に逃げるようにして帰ってくる。でも、父親の方もその日のうちに椅子に座ったまま死んでしまう。少女は、父の死を受け入れず眠っているのだと思って日々を過ごす。話相手は、ガレッジセールで手に入れた幾つかのバービー人形の首。彼女とバービーちゃんとの冒険に満ちた日々。静かに腐っていく父親。やがて、少し離れたところに住む少し変わった住人が現れて・・・・。

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2005.07.21

■ムーン・サーフィン Google Moon

Google Moon

Welcome to Google Moon
In honor of the first manned Moon landing, which took place on July 20, 1969, we’ve added some NASA imagery to the
Google Maps interface to help you pay your own visit to our celestial neighbor. Happy lunar surfing. More about Google Moon.

 こんばんは。今週は記事が少なくて、ごめんなさい。これもみんなGoogle Earthが悪いのです(^^;)。PCの前に座ると、ついGoogle Earthを立ち上げて、俯瞰な世界に旅立ってしまうのです。一時間はあっという間。(バカだ)

 Google Earthでいっぱいにズームアウトすると、宇宙にぽっんと浮かぶ小さい地球の映像になります。ここで画面端に月が映し出されて、クリックすると地球の重力圏を抜けて、月へダイブできたら凄いだろうな、と思った人は多いでしょう。そしていずれは火星、木星、、、、、。

 そんな貴方の/私のためにGoogleが準備しているのが、Google Moon。まだまだカバーするエリアは極小なのだけれど、きっといつか月全体をカバーしてくれるでしょう。残念ながらまだGoogle Earthからのアクセスはできませんが。

 では今夜は月へ行ってきます!!

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2005.07.20

■HAMACON2レポートリンク

第44回日本SF大会 HAMACON2
 先週末に行われたSF大会のレポートリンク。SF大会は20年位前に2-3回行っただけですが(ゲゲ、もう20年か!!)、毎年ウェブのレポートは楽しみにしています。

・SF作家 上田早夕里さんのNomadic Note
 海洋SF対談(HAMACON2) 小松左京が語る映画『日本沈没』

・野良犬の塒さんの
 「押井守、『立喰師列伝』を語る!!」について各所のSF大会リポート

第36回星雲賞が決定 (Excite エキサイト ブックス)  ← リンク集にもなってます

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2005.07.18

■Google Earth 地球を手玉に、ミニ宇宙旅行

Google Earth - Home
 Google Mapが地球の球を模したインターフェースで使用できるソフト。しかもGoogle Mapと比べて以下で述べる付加機能があり、素晴らしいソフトなのでご紹介。無料版と有料版があるが、まずは無料版を試してみた。Google Mapファン、地球儀ファン(?)は必見です。
 自分のPCにインストールするのはファイル容量21MB。地図データ自体はネットワーク経由でGoogle Mapから持ってくる構造。 衛星写真の分解能はGoogle Mapと変わらないように見える。日本の写真も詳細はまだ東京地方と三重県の一部のみしか入っていない。

◆地球手玉インターフェース
 まずはインターフェースの素晴らしさ! マウスで地球儀状の画像をいじると、マウスの移動速度にあわせて、あたかも手で地球儀をいじっているように3D画像が回転する。まるで地球を手玉に取っている感覚がまず面白い。
 しかもあるポイントをクリックすると、画面が拡大。これがまさに宇宙からゆっくりとその地点へ降下していく感覚で、まるで感覚としてはミニ宇宙旅行(地球帰還篇)って感じ。

◆どこでもドア/デスクトップ擬似ツアー
 自分が一度観た場所を登録できる。登録点は画面の左"Place"というエリアにテキストで表示され、地球上のどこを観ていても、この"Place"で行きたい場所をクリックすると、約10秒で登録点を表示する。この機能がとても楽しい。どこでもドアじゃないけれど、居のままに移動できる感覚、しかも地球上空へ一度飛んで、宇宙からその登録点へ降下していく感覚が素晴らしい。
 自分が行く海外/国内旅行の行き先順に登録しておき、デスクトップ上で衛星写真による擬似ツアーが体感できる。これなんかツアー会社が店頭で客と対話しながら見せたらかなりうけるかもしれない。で、その周辺のレストランやホテルの紹介も、グーグルアース上でワンクリックすると名前が表示される機能を使えばバッチリ。
 実際にこんな機能があるか、まだ確認できていないけれど、自分なりに登録した地点を人とネットで共有できたら楽しいと思う。いろんな人が設定した世界一周ツアーをグーグルアース上で体験できたら、面白い。

◆3Dグリグリ体験
 Google Mapと異なるのは、真上からでなく俯瞰で画像を見えること。角度はいかようにも調整できる。しかも山の高さ等のデータが入っており、そこは3Dデータとして3次元的に表現される。次の富士山の例を観てもらうとわかるが、マウス操作で富士山の周りを飛んでいる感覚が体験できる。これもお薦め。
GoogleEarth_Mt_Fuji

◆子供に地理を体験させる究極の地球儀
 これをいじって育った子供たちは、あきらかに地球をとらえる感覚が従来の地図や地球儀しか使ったことのない世代と異なるはずだ。学習教材としても凄いと思うけれど、立花隆『宇宙からの帰還』ではないが、このミニ宇宙飛行感覚/宇宙から世界を眺める視点の獲得は、どういう形かわからないが、子供たちの世界認識の感覚を一段飛躍させることになるのは間違いない。(ミニ・ニュータイプの誕生?? (誇大妄想的に)地球を手玉に取る世界征服の野望を持つ!!?)
 とりあえず我が子にいじらせて、感想を確認してみようと思う。(おぃおぃ、以下続く)

◆関連リンク
IT mediaの記事 「Google Earth」で地球を僕の手の上に

Google Maps」とは異なり、Windows PCにインストールする単体ソフトとしてダウンロード提供し、さらに地図データをネットを介してストリーミング取得しながら表示する仕組みだ。

上からモノを見る -- for 俯瞰マニア 衛星写真、航空写真リンク集。ここ、お薦めです。

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2005.07.14

■Volkswagen Concept T

VW_concept_T_1
Volkswagen Concept T

 ネタ的には随分古い2004.1月のデトロイトモーターショーでのVWのコンセプトカー。 たまたま最近、フォルクスワーゲンのページで見かけて、あまりの飛んだイメージにカンドーして掲載。下記に詳細記事があります。こんなん出たら街中で凄い眼を惹きますね。見よ、この曲線の素晴らしさ!!

DrivingFuture - スペシャル

これぞ未来のハバ・バグ!? と思えるとっても存在感あるスタイリングで我々のド肝を抜いてくれたのが「VWコンセプトT」だ。昨年のフランクフルトショーで発表したオープン2シーターのコンセプトRと同じく、3.2リッターのV6エンジンを搭載している。
写真では、なおさら非現実的に思えるだろうが、これが実際間近にすると、意外にもその美しさに見とれてしまうのだから摩訶不思議。もしかしてそんな風に感じさせるあたりに、フォルクスワーゲンの新しいデザインの方向性が含まれているのだろうか?

 ところでこの冒頭で書かれている「ハバ・バグ」ってなんだ?知ってる人教えて(ググってもわかりません)。
VW_concept_T_2

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■BS日テレ 『モノ★ミュージアム』 HDR-HC1

 モノ★ミュージアムにて、先週末にハイビジョン・ハンディカムHDR-HC1が5分ほど紹介されました。

 内容は、こんなところです。

1.プロ用ハイビジョンカメラとの比較。
 10kg、700万円 → 0.7kg、18万円

2.開発者インタビューハンディカム設計の小林常雄氏
 最初の「原理試作」でボディの樹脂が発熱で溶けた。基板を従来の半分にしたので、開発は熱との戦い。熱伝導率の高い銅や特殊シートを使ってボディ全体に逃がすこととCMOSでクリアできた。

 開発の生の声が聞けました。公式ページの開発秘話はまだComing soonですね。

 あと美保純が、映画を撮りたいけれど、まずこれで練習、とコメント。

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2005.07.13

■Wendy Apple
  "The Cutting Edge: The Magic of Movie Editing" (2004)

theCuttingEdge The Cutting Edge: The Magic of Movie Editing (2004)
NHK BS-hi 『カッティング・エッジ 映画編集技術の歴史』

 NHKがBBC,STARZと共同で制作したハイビジョン番組を観ました。歴代の映画編集者が登場し、映画編集の秘密を語る貴重な証言の記録。セオドア・ローザック『フリッカー、あるいは映画の魔』を読んだすぐ後に観たので、思わずマックス・キャッスルについて触れられないかと期待してしまったのですが、、、、。

 内容は、グリフィスの『国民の創生』、エイゼンシュタインのモンタージュ、ロシア革命をプロパガンダ『これがロシアだ』(政治的映画編集の利用)、ヒットラーを神として表現したレニ・リーフェンシュタイン『意思の勝利』、スピルバーグ『シンドラーのリスト』、タランティーノ『パルプフィクション』等々。名シーンを紹介しながら編集者が直接語る。

 登場する編集者を列挙すると、ヴァーナ・フィールズ(『ジョーズ』)、コンラッド・パフ(『ターミネータ』)、ウォルター・マーチ(『コールド・マウンテン』)、クレイブ・マッケイ(『羊たちの沈黙』)、ウォルター・マーチ(『コールド・マウンテン』)、ピエトロ・スカリア(『ブラックホークダウン』)、フランク・エリオステ(『氷の微笑み』)、リチャード・チュウ(『カッコーの巣の上で』)、ティディ・アレン(『俺たちに明日はない』)、ポール・ハーシュ(『スター・ウォーズ』)、アン・コーツ(『アウト・オブ・サイト』)、ザック・スタインバーグ(『バウンス』)、、、、。貴方は何人知っていますか?私は実はゼロ(^^;)。なんて薄い映画ファンなのだろう !

 有名な逸話もあれば、初めて聞く(僕だけ?)興味深いエピソードもあった。たとえば、『パルプフィクション』では、冗長だったタランティーノのフィルム(デートのシーン)を編集者サリー・メンケがつまんで今のあの斬新な映像になったらしい。

 1920-30年代のサイレントの時代には編集は裁縫などと同じに手先の丁寧な女性の仕事であったという。それがトーキーで音声の編集が加わったことから、より専門性が問われるようになり、編集のプロが登場してきた。
 初の映画編集者と呼ばれるのが、MGMのマーガレット・ブース。感覚で編集していくことを編集主任として若手に教えていたらしい。
 40-50年代編集は、車から降りる→ドアを開ける→部屋に入ると、一連の動作を順に描いていた。それを型破りした『勝手にしやがれ』のジャンプ・カット。

 以下、面白かった映画編集者の言葉。編集って仕事でありながら病みつきになるものらしいです。

 『レイダース』のマイケル・カーン
   「操作し現実をねじまげる、これが我々の仕事』

 『白いドレスの女』のキャサリン・リトルトン
   「エロティシズムは見えない所から創造される。編集者は心理学者である。」

◆関連リンク
・監督のWendy Apple
・DVD 05.9/6発売予定(アメリカ??)らしいがリンクはなしです。
Amazon.co.jp: 洋書: The Magic of Film Editing.(番組との関係は不明)

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2005.07.12

■ハイビジョンハンディカムHDR-HC1
   使用レポート② DLPで現実を盗め!! の巻

 なんだかわけのわからないタイトルですが(^^;)、テキサスインスツルメンツのDLP素子を用いたプロジェクタによるHDR-HC1ハイビジョン試写のインプレッションです。

 うちのプロジェクタは、1280×720画素のデバイスを使った東芝製DLP-D2010。これで自分の撮ったハイビジョン映像を120inchスクリーンに投影してみました。接続はD端子です。このプロジェクタi-LINKがないのがさみしい。

◆2-1 自分ちのまわりのハイビジョン映像

 撮った映像は、梅雨の合間の曇り空の下の屋外。撮影対象は人と犬と猫。うちのまわりで適当に撮った画像です。もう少し何からしいものを撮りに行けよ、という声が聞こえそうですね(^^;)。
cat  で、感想ですが、自分の見慣れた光景がハイビジョン大画面で映ると、これがまた凄い。今まで行ったことのない場所をハイビジョン放送で観て、すげぇーー、と思っていたのとはまた別種の感慨があります。なんだろう、この感覚。えっ、自分ちの周りが映画に撮られたの??って感覚に近いのかな。肉眼で見ていたのとあまり変わらない映像が部屋に現われた不思議というか、、、、(4mほど離れて観るとフルHDでない720の画素の荒さもほとんど気になりません)。
 もともとDLPのこのプロジェクタでHD放送の映画を映すと、DVDとはまた異次元で、そこらの小さい映画館に比べたらこっちの方が勝っているんじゃないかというくらい綺麗な映像が観えます(自己満足係数大(^^;))。その映像で自分ちのまわりが映し出されると、とても妙な感覚があります。見知らぬ観光地を撮りに行くより、結果的にこの感覚を感じられたのは、面白い成果でした。
 映像の質自体は、やはりBSディジタル、地上波ディジタルの放送にはかないません。撮影対象の問題もあるかもしれないけれど、深みとか透明感といったところで、差があります。しかしDVDの映像と比べたら圧倒的にHC1の映像の方が良い。ハイビジョン放送(特に綺麗なNHK)とDVDを両脇に置いたら、HC1の映像は1:9の比でハイビジョン放送に近いところにあります。見知った風景でも息を飲みます、と言ったら褒めすぎでしょうか。

◆2-2 ハイビジョン自主映画

 自主映画を撮っている方は、この方式での撮影/上映の威力にはノックアウトって感じではないでしょうか。8mm、16mmに比べたら、はるかに劇場映画のレベルに近いところにいると思います。ちょっと調べたら、自主映画のハイビジョン企画のページが見つかりました。→『舌 ~デッドリー・サイレンス』企画書

 大学の映研とか、どう考えているのでしょうね。プロジェクタは学校の備品を使えば済むだろうし、やはり凄い時代ですよ、これは。(8mm、16mmのあのカタカタって雰囲気が失われるのは文化的損失という気がしますが、、、。)

◆2-3 ハイビジョン画面を撮る

hivision_earth  いたずら心で、ハイビジョン放送のスクリーン画像を、HC1で撮影してみました。現実に近く見える映像を撮ったらどう観えるのか、という興味です。
 放送内容にもよりますが、明るい画面のものでは結構忠実にコピーしてくれています。左の宇宙画像は良い感じです。さすがに放送のそのものよりは落ちますが、ハイビジョン放送とDVDを両脇に置いたら、2:8くらいの画質でしょうか。HC1、いろいろ使えそうです(あくまで個人使用の範囲ですので、誤解なきよう。)

◆関連リンク
・当Blog 究極映像研究機器(?)」公開
ハイビジョンハンディカムHDR-HC1 使用レポート① 犬の毛並みがフワフワだ!! の巻
ハコフグマンさんの「ハイビジョン利権とは」(私のように浮かれているのでなく、冷静なハイビジョン評です)
・映像制作@2ch掲示板【1080i】 HDV総合スレ Part4 【720p】(未読ですがとりあえずリンク)

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2005.07.11

◆アクセスができない!!??

 7/11PM現在、究極映像研究所へアクセスしようとすると、下記のメッセージが出てアクセスできませんでした。(何故か記事は書けるので書き込みました。)

Not Found
ページがみつかりません。
混雑のため表示できない場合があります。
ブラウザで再読み込み(Reload)や再起動していただいても表示されない場合は、URLが間違っているか、ココログ開設者がココログを閉じた可能性があります。

 アクセス解析(これはしっかり見える)によれば、今日の11時以降、アクセスが激減し、1時間に4-5件くらいしかアクセスされていない。いったいどうなったのか?? 「開設者がココログを閉じた可能性」は全くありません。
 Googleで調べると2~3例あるみたいだけれど、ココログのいろんなページにもこういう事例は報告がないようだし、、、、。どうなったんだろーー??

 -7/12PM2時頃復活。この中断が、HC1バブルでアクセスが伸びているときだったので、少しさびしかったりします(^^;)。(STAR WARSの検閲の件とか酷評の記事にクレームがついて、NIFTYによるなんらかの処置がとられたのかと一瞬青くなりましたが復活しましたので、ただの気のせいでしょう。)

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2005.07.09

■ハイビジョンハンディカムHDR-HC1
   使用レポート① 犬の毛並みがフワフワだ!! の巻

HDR-HC1_050709  SONYの新製品にひさびさにショックを受けて、今日ハツモノに手を出してしまいました。本当は品質がこなれる頃に買うのがいいと思いながら、矢もたまらず。
 それにしても凄い時代が来たものです。なにしろ35mmフィルムと同じ解像度、質感も迫るようなムービーキャメラを自分の手に収めることが出来るのです。これが興奮せずにいられましょうか。
 「いずれどこの街の子供でも手の中のカメラで映画を撮る時代がくるだろう」と言っていたのはフランシス・コッポラだったと思いますが、映画に憧れる人間にとってこれ以上のプレゼントはありません。自分では撮れないとわかっていても、気分だけでも。
 ボチボチと楽しみながら、レポートしていこうと思いますので、お付き合いいただければ幸い。

◆1-1 購入記
 まずはボーナスでたての我が家を襲った世俗の話から(^^;)。
 ネットでいろいろ調べて、Amazonの17.8-(通常10%ポイント還元+7/10までの1万円ポイント還元)≒15万円(たぶんネット最安??)に傾きかけたのですが、価格.comの掲示板でヤマダ電機が15.8-10%ポイント≒14.2万円の情報を見てヤマダで交渉。最初16-10%だったのを、掲示板どおりの価格に交渉しゲット。(カメラのキムラの15.5+三脚+バッグというのもなかなかでした) 。ポイントで即、テープとメモリスティックを買いました。
 店のポップで見たのですが、これ、岐阜の美濃加茂工場で作っているようですね。なんだ、隣町だ。輸送費分、この近所は安くてもいいのに。(美濃加茂工場に勤める知り合いのIsimov君、関係してんのかなーー。読んでるか??)

◆1-2 ファーストインプレッション
 コンパクトな中に部品が詰まったずっしりとした手ごたえ。持ってたDVハンディカムのDV-L1より1.3割増し重い体感。レンズ部の重量があり、手の中心より前に重心が来て少し気になるかも。
 操作感は電子音やスイッチのソフトなタッチがいい感じ。デジカメモードやマニュアル操作もなかなかのインターフェースかな、と。
 冒頭の写真に写したのは、他のウェブであまり触れられていなかったリモコンと取り説。リモコンはデザインも色も気合が入ってない。取り説は恐ろしく薄い。で、そこそこ良いが、知りたい機能が探しにくい。

 雨なので部屋中心(しかも夕方)に撮って、まずは2年前に買ったSONYのハイビジョントリニトロン WEGA KD-32HD900で観てみました。心配していたのは、HDR-HC1のi.LINK対応テレビリストにこの機種が挙がっていなかったこと。でもちゃんとi.LINK接続で観えました。残念ながら対応機種でないからか、WEGA側での再生等の操作が出来なかったけれど、HDR-HC1のリモコンで操作できるのでOK。
 で、肝心の画質ですが、なんか部屋も人も肉眼より明るく撮れて、きれいになったみたいな感じ(AUTOモードです)。ただ光量が足りないところで撮ったものなので、粒子が粗い感じはします。
HDR-HC1_Shel  一番感心したのは、犬の毛のふわふわ感がかなり再現されていたこと。まさに200万画素クラスのデジタル写真が動き出した感じ。あと音もいいです。WEGAのスピーカで聞いているだけだけど、少なくともうちの犬は本物の犬の声と間違えてました。ちゃんとしたオーディオでの再生は後日レポート。(写真はムービーから取り出したひとコマ。この変換は動画再生中にスチル用のシャッターを押すだけでメモリに取り出せて凄く簡単で便利。写真はトリミングと縮小してます)

 ウェブで早くもユーザーが撮ったムービーが公開されていますが、心配だったのはそれらでカメラのパンとかでジャギーが気になること。でもこれは大丈夫でした。原因はウェブ用にファイル変換していることによるもののようで、ハイビジョンモニタで観る限り、今のところ、気になりません。

◆1-3 ハイビジョンハードディスクレコーダの機器との連係
 うちのRec-POT HVR-HD250Mからテープへムーブして映像を残したかったのだけれど、事前の情報で駄目だとはわかっていた。しかし万が一と思うのが、人の悲しいサガ(^^;)。
 i.LINKで繋いで撮ってあったハイビジョン放送の番組をムーブしようとやってみました。
 機種名の認識はRec-POT側でしますが、設定して移動を実行するとエラーメッセージが出て、動いてくれません。HDR-HC1側にコピーガードの仕組みとか入れてないようで、どうしようもありません。次世代光ディスクの規格を混迷させているメーカとしては、ハイビジョンハンディカムでムーブに対応して、ハイビジョンの保存に現状の解を与えてほしかったと思いますが、ハンディカムにそれを求める人は少数なのでしょうね。

◆次回 DLPプロジェクタでの試写の巻に続く。

◆関連リンク
・当Blog HDR-HC1の記事。
・PC編集のガイド いよいよ発売!ハイビジョンハンディカムで楽しむ“お手軽”動画編集 / デジタルARENA 
・購入の参考にさせていただいたHDR-HC1最安を探せ!!さん。
・HDR-HC1のサンプルムービー 市民TV citv.org ここの橋本さんという方が良い味出してます。
・Victor JY-HD10等のサンプルムービー ビデオの輪 ここの「光のルネサンス」がお奨め。
フジテレビ『スローダンス』 妻夫木聡と深津絵里のドラマだけれど、主人公が映像学科出身で監督志望という設定。で、その友人がいじっていたカメラがHDR-HC1でした。さりげなく出てたけど、今後自主制作映画の話へ展開する気配もあり、活躍が期待される。ドラマとしては脚本(セリフ)がダメダメで、続けて観る気を減退させてますが、、、。

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2005.07.07

■古川日出男 直木賞の候補に!!

みんゆうNet

 今日、本blogのアクセス解析検索ワードランキングで「ベルカ、吠えないのか?」と「古川日出男」のアクセスが68件と異常に伸びていたのでググッたら、直木賞の候補になってました。古川日出男のノミネートは嬉しいけれど、『ベルカ、吠えないのか?』は古川作品にしては珍しく自分の好みにあわなかったので、ちょっと複雑な心境。でも好きな作家さんが候補に挙がると、なんか嬉しいものです。

第133回芥川、直木賞(日本文学振興会主催)の候補作が7日、決まった。直木賞は候補7人のうち6人が初のノミネート。選考会は14日夕、東京・築地の料亭「新喜楽」で開かれる。  

【直木賞】
▽絲山秋子「逃亡くそたわけ」(中央公論新社)
▽恩田陸「ユージニア」(角川書店)
▽朱川湊人「花まんま」(文芸春秋)
▽古川日出男「ベルカ、吠えないのか?」(文芸春秋)
▽三浦しをん「むかしのはなし」(幻冬舎)
▽三崎亜記「となり町戦争」(集英社)
▽森絵都「いつかパラソルの下で」(角川書店)

◆関連リンク
・日本文学振興会 直木賞公式ページ

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■HDR-HC1 Q&A サポート

Q&A | HDR-HC1 | サポート&修理

 いよいよ7/7発売です。SONYのページでFAQを見つけました。
 僕の知りたかったD-VHS等i-link機器からの録画はやはり無理みたいです。うちのRec-POT HVR-HD250Mからテープへムーブして映像を残したかったのですが、、、。

Q: i.LINK接続にてD-VHSから出力された信号は記録できますか?
A: 記録できません。お使いのハンディカムでは、HDVフォーマット1080i方式に準拠した信号以外は記録できません。

Q: 他社製ハイビジョン記録対応HDD付DVDレコーダーと接続できますか?
A: i.LINK接続にてHDV1080i方式の信号を入力できる機能があれば接続できます。

 HDD付DVDレコーダーでHDV1080i方式対応って、SONYのRDZ-D5の他にあるのかな?

◆関連リンク
・当Blog HDR-HC1の記事

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2005.07.05

■樋口真嗣監督 『日本沈没』 始動!!

nippon_chinbotsu_poster スポニチ Sponichi Annex ニュース 芸能

 樋口監督も、小学2年の時に父親と観賞しており「見ていなかったら今、映画を作る仕事をしていなかった」と言うほどの思い入れがある。8月下旬のクランクインを控え「怖がらせることを重視せず、人間の叫び、うねりを説得力ある映像で取り入れたい」と自信をにじませた。

月刊アスキー:小松左京インタビュー(昨年10月)

 たとえば日本列島の沈没によって朝鮮半島や台湾の一部は必ず影響を受ける。済州島はなくなるだろう。それを元に南北が統一したり,少なくとも政治が変わっていくようなストーリーも考えたい。草なぎ剛君のような韓国語が上手い俳優をキャスティングして,韓国への影響などをなんとか取り入れたいと思っているんだな。それから日本人を引き取りたいという国の存在。『あいつらはとてもよく働くし頭は良いし』と大歓迎されるストーリーも考えられる。「Welcome!」って言われるような民族でありたいなあ,と思うよ。

 06年夏公開予定。主演は草なぎ剛と柴咲コウ。小松大先生が草なぎを指名したようです。で、韓国への影響も描く(?)。柴咲コウはスポニチによれば、ハイパーレスキュー隊員役。原作ではヒロイン阿部玲子はどっかの令嬢だったはずで、レスキュー隊とは!?

 樋口監督というところが期待です。小学2年の樋口少年が感じたセンス・オブ・ワンダーと同レベルの衝撃を、現時点の我々に体験させてくれる凄い映画になることを期待したいと思います。樋口特撮による深海潜水艇わだつみ乱泥流の映像、マントル対流による地震と沈没のスペクタクルシーンを想い描いて待ちましょう。

 僕も個人的には中学時代の「究極映像」が『日本沈没』で、研究ノートまで作って、新聞雑誌をスクラップしたりTV版の感想を一話ごと書いたりしていたので(なんだBlogになっただけでやってることはいっしょだ)、感慨無量だったりします。(映画公開にむけて、盛り上げるためにいずれこのノートから昔のスクラップ等を引っ張り出して載せてみようと思っています。乞ご期待、、、って誰も期待しないか(^^;))

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2005.07.04

■佐藤敦紀監督 ARMORED CORE - LAST RAVEN CG映像

 フロム・ソフトウェア ARMORED CORE - LAST RAVEN(公式サイト)

 押井守・樋口真嗣監督のもとで『イノセンス』、『ローレライ』等CGを手がける佐藤敦紀氏(モーターライズ)が演出したゲームのCGムービーが上記で公開されています。解像度が荒くて残念ですが、迫力はなかなか凄い。両監督のファンにお奨め。
 カメラワークとか戦闘の瞬間の切り取り方とか見事です。『SW episode2』とかで印象的だったCGの戦闘映像でカメラを手持ちのようにぶらしたりピントをずらしたり、臨場感を増すCG演出が冴えています。
 さらに樋口真嗣氏監修・佐藤敦紀氏演出によるプロモーションムービーがケータイサイトでパスワードを入手すると観えます。これはゲーム画面を含めたもう少し長いもの。CG自体はほとんど上記リンクで観えるものと同じです。

 PS2「アーマード・コア ラストレイブン」映画「ローレライ」のスタッフが参加したムービーを公開(Game Watch) より

 映画「ローレライ」監督の樋口真嗣氏が監修、CGディレクターの佐藤敦紀氏が演出として参加。荒廃した都市で激しい戦いを繰り広げるロボット(アーマード・コア)が描かれている。
 樋口氏と佐藤氏はこのムービーのほか、同作のテレビコマーシャルの制作も担当している。

◆佐藤敦紀氏 関連リンク
・イマジカ特撮部予告編ディレクタ(『マトリックス』『リング』『EVA』予告編とか)→デジタルエンジン研究所(「G.R.M.」のために作られたスタジオ。「ガメラ3」('99)CG等)→モーターライズという経歴
・Motor/lieZ モーターライズ ウィキペディア(Wikipedia)
 『アヴァロン』『イノセンス』『キューティーハニー』等々のCGを担当。公式ページが見つかりません。
フルデジタル・アニメーションによる黒澤明未完成作品の復刻 「飛ぶ」
3ds maxとreactorで、物理シミュレーションを生かしたTVCM登場(メニコン CM)
予告編について語る

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2005.07.03

■セオドア・ローザック『フリッカー、あるいは映画の魔』

flicker_review
 これは傑作。久々に読書の快楽に身をゆだねました。「このミス」1998年度ベストワンになった小説なので今更薦めるのも何ですが、映画ファン、映像ファン、伝奇(?)ミステリファン、んでもって究極映像ファンは必読。上下2段、560ページの大作ですが、読み終わるのがとにかく惜しい、そんなエンターテインメント。

 特に私、このようなタイトルのBlogをやっている手前もあり、途中から居住まいを正して読んでしまいました。なにしろ私の似非「究極映像研究」とは桁違いの、「究極映像研究」小説としか名づけようのないような物語が本書なのですから。

 主人公はB級のお色気映画から映画ファンになり、とあるきっかけから名画座のオーナーであり敏腕の映画研究家の女性と知り合う。そして映画英才教育を彼女からベッドの中で手ほどきを受け、そのうち大学の映画学科の教授になる。映画研究だけで飯をくっていけるというこのなんとも羨ましい主人公に、感情移入して読んでしまう市井の映画ファンは数多いことでしょう。

 彼の研究の対象は、超絶技巧を持つ幻のドイツ人映画監督マックス・キャッスル。この監督の失われたフィルムの数々を探索し、手に入れる過程が、また映像ファンのこころをくすぐる。映画ファンなら、自分の好きな監督の作品を探して一本づつ鑑賞し、その監督について技法やらエピソードやら、いろんなことを発見していく楽しさを一度や二度は経験していると思う。未見のフィルムを紐解く時の感動の拡大版がこの小説のひとつの読ませどころになっている。これに感激しない映画ファンはいないと思う。

 そしてマックス・キャッスルの超絶技巧についての探索。登場するキャッスル映画のカメラマンだった小人の老人により語られる数々の究極映像。ゾーエトロープ、稲妻ライティング、サリーランドと言った彼独特の映像魔術が、ローゼックの筆致で描かれている。喉から手が出るほど、これらの映像の実物を観たいと思った読者は数知れないと思う。悪魔に身を売ってでも観たい、というほど映画ファンのコアを揺すぶる描写である。

 歴史学者であり環境心理学者である著者ローゼックは、相当な映画ファンなのだろうか。下記のリンク先の著書をみると、本書後半で重要な役割を担う神秘主義、カルトに関する専門書もある。なおかつ映画マニアであることが彼に本書を書かせたのであるとしたら、我々はローゼックを映画の魔へと導いた監督(誰なんだろう?)に特大の感謝を捧げなければならない。本書はローゼックのみに出来た、映画と文化人類学/精神科学の千載一遇の幸福な出会いから生まれた傑作である。

◆関連リンク
ヘレン・ケラ一Presents:世界のポン引きショー(ここの書評が素晴らしい)
すみ&にえ「ほんやく本のススメ」-「フリッカー、あるいは映画の魔」
作家 池澤夏樹氏の書評
・『フリッカー、あるいは映画の魔』(文春文庫)(Amazon)
セオドア・ローザックの本(Amazon) 面白そうな本が他にもあります。
『意識の進化と神秘主義』セオドア・ローザク著、志村正雄訳

20世紀後半の「精神世界」の中心テーマである霊的進化論,神秘主義,新しい意識を求める運動の思想的潮流を探り,豊富な題材と巧みなレトリックでその全体像をつぶさに描き出している。真の神秘主義と,エセ・神秘主義(カルト集団を含む)を峻別する「鑑識眼」,判断基準を説得力をもって提示した先駆的な著作

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2005.07.01

■町山智浩氏アメリカ日記 『シスの復讐』評の検閲問題
   & はてなの町山日記停止

ベイエリア在住町山智浩アメリカ日記
2005-06-11 オレの書いた『スター・ウォーズ エピソード3 シスの復讐』評を配給会社が検閲!

 日本の配給会社がかなり酷いことをやっているようです。映画評を検閲して、修正しないと、写真を貸してくれないとか、以後掲載誌への映画招待券のプレゼントを停止するとか、ほとんど脅迫まがいのことをやっているようです。このようなことが行われているというのはとんでもないことだと思います(今回のケースはあまりに稚拙な検閲で、やってる個人の能力の問題のようにも読めます)。しかし大なり小なり各種スポンサーと批評の間にはこのような事象が存在するのでしょうね。インターネットの良い点の一つはこうした呪縛から少し開放されたメディアであることですね。
 おまけにこれに関係して、町山智浩氏のBlogが停止。「捨てハンによる嫌がらせ(大量の転載データの貼り付け、私の家族に対する誹謗中傷)が頻発したので停止します。」とのこと。これに付いたコメントが問題だったようです。(7/2現在、コメント停止してblogは再開されています。いつもの町山日記のコメントでのやり取りも面白かっただけに、残念です ) 

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