■スーパーステレオハイビジョン
小野マトペさんにコメント欄で教えてもらったITmedia記事の距離画像センサEKL3101(松下電工HP)。
原理はプリミティブ。赤外線LEDを一瞬光らせて、それが対象物にあたって跳ね返ってくるまでの時間をCCDの各画素ごとに測定する。
■ディジタル映像の3次元位置情報付与
これ、凄く可能性のある技術じゃないでしょうか。いや3D立体映像マニア的に(^^;)。
この技術は、赤外領域の光を使って、CCD等の画素ひとつづつに3Dデータをもたせることが出来るものです。しかも一台のカメラで。現状のハイビジョンカメラに赤外発光部を追加、あとはソフトウェアを付け足すだけで各画素に色情報の他に、三次元位置データを持たせられるわけです。
三次元位置データの容量アップなんてたかがしれています。わずかなファイル容量で、ハイビジョンでもスーパーハイビジョンでもデジタル映像全て、3次元位置情報を付与することができるわけです。そしてこれは、当然ステレオ視のできる画像データへ変換(左右の眼の視差分ずらした映像を生成)できるわけだし、加えていつでもいろいろなデジタル3次元画像処理が可能になるわけです。
■夢のスーパーステレオビジョン
このは3次元画像処理は凄い。たとえばハイビジョンの放送で映像データとして今までの各画素の色情報とともに三次元位置データが各家庭へ送られてくる。そのデータを家庭の立体映像処理装置で処理すると、自分のほしい視点での立体映像が観られるわけ。(立体視ディスプレイは当然、必要)
その立体映像は、好みによって送られてきた三次元映像空間内で、視点や立体感も自由に可変できる。今のテレビで音をボリュームスイッチで変えられるように、自分の好みの奥ゆきに立体映像を変えられる。
このグランドキャニオンの映像は、もっと近寄った視点で奥ゆきを広げて観たいなとか、遠景でとかいじれるわけ。演劇の中継でも、この役者の演技をアップでとか自由自在。
これは新しいテレビの誕生を予感させるではないですか。
スーパーハイビジョンの次は、立体スーパーハイビジョン。しかも映像三次元空間をどの視点にも可変できるスーパーステレオハイビジョンですか。すでに家電メーカでは、このデータのフォーマットの標準化とかもはじまっているのだろうか、、、たぶんまだでしょう。松下のHPを見てもまだモーションキャプチャーの入力装置とかしょぼい使用用途しか書いてないので、、、、。
■家庭用スーパーコンピューティングのキラーコンテンツ
SONYの久夛良木氏のスーパーコンピュータPS3のCELLチップ。
能力的にはハイビジョン映像処理だけでは能力余りまくりなので、映像の「熟成」というような用途が考えられているようだけれど、場合によっては上記のようなスーパーステレオハイビジョンがキラーコンテンツになるかも。
まずはCELLでも上記のリアルタイム処理はしんどいかもしれないので、視点や立体感の指定のみ事前設定しておいて、会社行ってる間にCELLが映像生成の計算をしこしこする。で、帰宅後にステレオメガネを掛けて、ステレオハイビジョンを好みの視点の映像で楽しむ。
うーん、これぞ究極のホーム立体映像鑑賞。どうですか、久夛良木さん、このコンセプト(^^)。
特許、書こかなー(でも既にこのBlog記事で公知扱い(^^;)。てゆうか、上の記述だけなら公知技術×ブレードランナーで新規性は認められないか、、、)。いろいろと枝葉の特許含めて、いっぱいアイディアが出てきそうです。
◆関連リンク
・スターウォーズを立体映画にする技術 In-Three Dimensionalization®
当然、立体映画制作にも使えます。Dimensionalizationの精度が格段に向上するのではないでしょうか。
・撮影後にどこへでもピントを合せられるカメラ Light Field Camera
以前紹介したこのアメリカの学生の技術より、松下の技術の方が簡単に実現できますね。
・Daily Stereoscopic 3D News 最近見つけた立体映像のニュースサイト。
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