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2006.04.30

■土井裕泰監督 『いま、会いにゆきます』

Ima_a_yukimas 映画『いま、会いにゆきます』(公式HP)

 録画してあったのをさっき観終わりました。なかなか端正で感じのいいファンタジー(SFというよりはファンタジー)になっています。主人公は『黄泉がえり』と同じ竹内結子で、梶尾真治を思わせる話。

 今更この映画を取り上げるのもなんですが、カート・ヴォネガット・ジュニアの『タイタンの妖女』と『スローターハウス5』が出てくる映画(?)ということで気に入ったので、紹介。

 回想シーンで、高校の陸上選手である主人公の性格描写にヴォネガットの作品がうまく使われている。ヴォネガットファンは、このシーンで一気にこの人物像を想起(^^;)。あとのシーンでも、現在の主人公の書棚にハヤカワの青背がチラリと何冊か見えて嬉しくなる。タイトルはハイビジョンでも読めないけれど、きっとヴォネガット作品でしょう。「アーカイブ星」の設定もちょっとヴォネガット。

 素晴らしくマニアックなファンサイト映画「いま、会いにゆきます」小ネタ集・設定など)によれば、このヴォネガット作品の登場は、「原作の設定が受け継がれています。(原作の巧はカート・ヴォネガット・ジュニアのSF小説が好き) 」とのこと。監督の趣味というか、原作の市川拓司の趣味というわけ。

 映像的には、種田陽平の美術がいい。印象的だったひまわりのシーン、家族の住む古い民家と工場跡地の「#5」と書かれたドア。ここらあたりは種田陽平美術の真骨頂という感じ。この工場には設定があって、「株式会社 金星スプロケット工業 ―歯車・機械部品―」 とのこと。

 あと子役の武井証、繊細な子供の役をやらせたら抜群という感じ。TV版も脚本の岡田惠和と、この佑司役は武井証で同一となっているようです(ファンサイトより)。

 連休初日、いい映画で心あらわれました。
 家族には「何観てるの?似合わん!」と一言でバッサリ切られましたが、、、。

◆関連リンク
ファンサイトより小説、映画、TV、コミック比較
堤幸彦監督『恋愛寫眞 Collage of our Life』(2003)のトリビュート(?)『恋愛写真―もうひとつの物語』が市川拓司。
『おぼえていてね―アーカイブ星ものがたり』 (Amazon)
映画DVD 『いま、会いにゆきます』(Amazon)
カート・ヴォネガット・ジュニア(Amazon)

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