■ハイビジョンレポート 蛍ナイトショット
うちから車で五分の小川のほとりに蛍が生息していると聞き、さっそく行ってきました。本当にいました(^^;)。やっぱりこの辺、田舎なんだ、とちょっとショックだけど、手頃にホタルの風情を楽しめて実に嬉しい。
写真は、HDR-HC1による赤外線写真。このハイビジョンハンディカムには、SONY得意のナイトショットという機能があって、暗闇のハイビジョンムービーが撮影できます。
今までナイトショットって何撮るんだ??と品行方正な私には謎だったのですが、やっと活躍の場を見出しました。実にくっきりと夜間の生態を記録に残せます。クリックすると、拡大できるので、光っている様子も楽しんでもらえるかと思います。
子供たちは、ホタルが手にとまるので、とにかくそれで喜んでました。いったん飛んで行っても、また舞い戻ってくるし、あげくには額にまで落ち着くし、、、人に警戒心のない純朴なほたるたちです(^^;)。下は娘の手で光っているホタル。ムービーではこの後、見事に光りながら飛び立っています。
それにしても、ホタルの光って、電気の光に近い感触だけど、エジソンが電球を発明する前の人類って、この光をどう受けとめていたのでしょうね。きっと我々が感じるより、ずっと貴重で美しいものと捉えていたのでしょう。しばし空想。
◆関連リンク どうやって光るのか、ちょっと調べてみました。
・ゲンジボタルの発光現象の仕組みをとらえる(理研)
ホタルの発光に関わる酵素(タンパク質)「ルシフェラーゼ」をはじめとする生物発光に関与する物質はすでに知られていましたが、今回、大型放射光施設(SPring-8)の理研構造生物学ビームラインI(BL45XU)と理研構造生物学ビームラインII(BL44B2)を用いて、ルシフェラーゼの立体構造を解明し、さらに発光色を決定しているメカニズムを明らかにしました。(略)
ゲンジボタルのルシフェラーゼの遺伝子を大腸菌に組み込み、大量に作らせるという遺伝子工学の手法を使いました。大腸菌に作らせたルシフェラーゼを高純度に精製したところ、非常に良好な結晶が得られました。1960年には、精密測定により、化学反応によって得られたエネルギーが発光のエネルギーに使われる変換効率(量子収率)は約9割であることが明らかにされました。この効率は、現在知られている発光システムの中でも最高の効率といえます。今回明らかになった立体構造情報から、「なぜホタルの発光反応がこのように変換効率が良いのか?」ということがさらに明らかになれば、この一連の研究から省エネ型バイオナノマシンの開発などへの応用が期待できます。
(略)さらに研究が進み、青色発光するルシフェラーゼを作ることができれば、光の3原色である赤、緑、青がそろうことになり、青色発光ダイオードが産業界に革命をもたらしたように、生物発光を利用したバイオイメージング等の分野でさらに応用が拡がることが期待できます。
東京ドーム30ケ分の敷地で超強力なX線を発生できるSPring8という大型放射光施設の成果として発表されています。
ルシフェラーゼという物質の化け学的反応による発光現象なのですね。で、最近、理研でその結晶の精製にも成功したということのようです。この化学発光の三原色を用いて、今後、映像装置としての探求も進むと面白いですね。ホタルの夢幻の光を使った幻想映画プロジェクタ。光の質が違うことで、映写された映像自体が幻想的な映画の誕生を見てみたくなりました。
「バイオイメージング」という言葉も初めて知ったので、さらに以下探索。そうか生物の可視化技術のことなんだ。
・日本バイオイメージング学会
・蛍光プローブを用いたバイオイメージング 第1回
電極により細胞の局所でしか測定できなかったイオン濃度変化が、蛍光顕微鏡とカメラを組み合わせたイメージングシステムにより多次元的に捉えることができるようになり、数多くの新生物現象の発見に繋がりました。
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コメント
shamonさん、おはようございます。
>>1st2話「暴走の証明」のつもりで出したんですが(^^ヾ。
ありゃ、ありゃ、あの2話にも出てたんだ、今、ネットで確認しました。
昨日ググッたら、2nd15話の方が上に出てきたので、、、、。Googleはもはや副脳です。
投稿: BP | 2006.06.16 06:18
こんばんは^^。
>2nd15話「 機械達の午後PAT.」
あり(・・)?
1st2話「暴走の証明」のつもりで出したんですが(^^ヾ。
知人が昨年ここを見学に訪れています。
その分野に詳しい人にはとても面白いところだそう。
蛍をモチーフにしたSFなら清水玲子さんの「22XX」があります。
蛍の求愛行動を擬態する異星人とロボット・ジャックの悲しいラブストーリーです。
投稿: shamon | 2006.06.15 23:46
Shamonさん、SACさん、まいど。
>>SPring8に反応しちゃいました(笑)。
なんで? と思ってしまった私は、2nd15話「 機械達の午後PAT.」のスプリングエイトが記憶からポッカリ抜け落ちてました(^^;)。私の揮発性メモリの威力を知ってください。
>>「ルシフェラーゼ(ルシフェル?)」
お、これ、面白い指摘ですね。(全く気付いてませんでした(^^;)) で、調べてみると、SACさんの鋭い推測の通りでした。
ルシフェラーゼ - Wikipedia
ルシフェラーゼによって酸化されて、発光する様々な
物質の総称をルシフェリン(luciferin)と呼ぶ。
某辞書には、、、。
lucifer 明けの明星
Lucifer
〈詩語〉明けの明星, 金星(=Venus)・魔王(=Satan)
luciferase ルシフェラーゼ
luciferin ルシフェリン
「明けの明星」が「魔王」とホタルの発光の語源のようです。このネタ、何かに使えますね。
関連リンク: 攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG 第15話「機械たちの時間 PAT.」@野良犬の塒さん
投稿: BP | 2006.06.15 22:09
「SPring-8」「ルシフェラーゼ(ルシフェル?)」…相変わらず深い考察ですね。やっぱ、BPさんは凄いっす。
スプリング・エイト…S.A.C.っすね。あぁ、違う作品にも出てきたなぁ、何でしたっけ?現実世界で「血痕」を探していたような…確か1回の運転に何千万円とかですよね?
僕の家の近所(田舎だけど街中)で、蛍再生をしているグループはいらっしゃいまして、そろそろ蛍のシーズンですね。
蛍の光って「幽玄」という言葉がピッタリで、「彷徨い出でたる蛍よ、君は何処へ…」な感じで会えるので、酔っ払いしていて偶然に会えるのも悪くはないですねぇ(^_^;)
投稿: SAC | 2006.06.15 01:58
こんばんは^^。
SPring8に反応しちゃいました(笑)。
蛍は、夫の実家(東北)に帰省した折、その近くで見かけました。
じっと見ていると飛んできて身体に止まってくれましたよ。
ふわっ、ふわっと輝く緑の灯りが幻想的でした。
お子さん達にはいい想い出になりましたね^^。
投稿: shamon | 2006.06.14 20:53