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2006.11.26

■神山健治監督 『攻殻機動隊 S.A.C. SSS』真犯人の謎解き
   STAND ALONE COMPLEX Solid State Society

 待望の『攻殻機動隊S.A.C. SSS』を観た。神山版「人形使い」であり、神山版『イノセンス』(○C shamonさん)。

 結論から言うと、109分の長編としては密度が高く、コンパクトに全体がよくまとまっているのだけれどS.A.C. 1st.、2nd.と比べると僕は物足りなかった。映像はかなりグレードアップされていて、充分堪能できたのだけれど、、、。

 「映画は撮ったことがない(STUDIOVOICE)」 神山監督としては、OVAもしくはTVシリーズでなくこうしたオリジナル長編は初めてだと思うけれど、残念ながら劇場版としての一般性(この映画だけ観る観客がいることへの配慮)は持っていない。

 というかそれを狙ったのでなく、スカパーとDVDでの公開というのが前提だったから当たり前なのかもしれない。独立した映画として、また劇場版的な完成度としては、神山監督作品としてみたら期待に答えていないというのが率直な僕の感想。(他の監督のならこれでも高レベル作品と感じると思います。ひとえに1st、2ndが好きな僕の欲張りな感想ととらえて下さい(^^;)) (僕の2nd GIG感想1st感想)

 いたって個人的な感想からこういうことを言うのもなんですが、もし『攻殻機動隊S.A.C.』未見の方は、1st、2ndの総集編『The Laughing Man』『Individual Eleven』をご覧になることをお薦めします。その後のお楽しみとして、本作品を楽しまれることをまずはご推奨。

◆関連リンク

アニメフェアで「攻殻機動隊 S.A.C. SSS」のトークショー(AV Watch)
攻殻機動隊 S.A.C Solid State Society NYでプレミア上映(アニメ!アニメ!)
【攻殻SSS】オリコンDVDデイリーチャート第1位!(攻殻機動隊 S.A.C. まとめサイト)
・バンダイチャンネル
 《総力特集》サイバー時代の最先端アニメ『攻殻機動隊 S.A.C.』
 鬼才漫画家・士郎正宗 そのアニメ化作品を徹底特集!
攻殻機動隊特集clappa! (クラッパ!)

 『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX Solid State Society O.S.T』

『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX The Laughing Man』
『攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG Individual Eleven』

-----★以下、ネタばれ注意★ 真犯人についての邪推は下記 ★-------

◆ネタばれ感想

 まず、何故、S.A.C.1st、2ndと比べて物足りなかったか(という贅沢な感想の)理由を考えてみる。素子不在の9課の微妙な人間関係とか大人の感情の機微な描写とか、児童虐待と高齢化問題を組合わせたシステムの設定は面白い。

 物足りなかったかのは、縦糸の謀略ドラマに対して、笑い男事件篇でのサリンジャー、個別の十一人事件でのクゼと素子の過去と恋愛という物語を膨らませる要素が今回弱かったことが挙げられるのでないか、と観終わってまず頭に浮かんだ。

 素子の9課への復帰とバトーとトグサのギクシャクした関係の修復というのが、本来そうした部分になっていたはずなのかもしれない。だけれども109分の枠でそこが充分には描かれていなくて長編としてのクライマックスで有効に結びついてうねりを創り出すものになっていない。ここが1st、2ndに対する弱さとなっていると思う。全体の109分という短さが最大の原因。せめて2時間以上の尺がほしかった。

 本筋の児童虐待と高齢化問題を組合わせて解決するシステムについても、本来ならさらにもう一つくらい深みのある謎を提示して、一発解決という筋にしないでみせてほしかった。現代的な問題で、まさに「低きへ流れる水」を批判する視座が提示されていたはずなので、2nd GIGの主題をもっともっと発展させてみせてほしかった。これもあの尺では不可能ですが、、、。(それにしても2万人いなくなったら普通もっと社会問題化しているはず。いくら両親の電脳の記憶を消したって、親類や近所の知り合いに非電脳な人が一人はいるはずで、こんな設定、実はありえないと思う。)

 あと点が辛いのは、もともと2ndのラストで、次は米帝との対立が軸になると勝手に想像を膨らませて期待した僕が悪かったのかもしれない。茅葺総理の活躍がもっと観たかったし、、、。

◆真犯人の謎解き

 全編観終わってまず下記の謎が残った。

2年前に死亡していた犯人コシキタテアキ。では義体コシキ(犯人)は誰が操っていたか( = 真犯人傀儡廻は誰か)?
前半で、素子が自分のセーフハウスのエレベータでコシキタテアキとすれ違うのは何故?(DVD付録の絵コンテには間違いなく「コシキ」と書いてある)
何故、義体コシキが壊れた後、別の(?)義体コシキが素子のセーフハウスにいるのか?
9課をおびき寄せ、素子と有線で繋がることを狙うという真犯人の目的は達成したはず。ではこの事件は本当に解決したのか。幼児誘拐-老人介護SSSはどうなるのか?

 で、ここを考えながら2回目を観た。僕の邪推は下記のとおり。別の解もいろいろと想定できそう。どなたかコメントいただければ幸い。

ネット上に発生した「集団的深層無意識」が真犯人傀儡廻。この「集団的深層無意識」の正体は、義体コシキと素子が有線で繋がっている時に素子が見たコシキの顔にオーバーラップした面々(「身勝手な正義感を持ち合わせている人間」つまりコシキ、バトー、トグサ、笑い男(アオイ)、ゴーダ、荒巻、クゼの深層無意識)。かれらの無意識がハブ電脳を創出し、ネットの中でリゾームを形成した。それが真犯人傀儡廻の正体。
もともと素子がコシキの存在を付きとめ、もう一体の義体を用意して聖庶民救済センタービル等へ潜入捜査していた(これはちょっと苦しい説明)。エレベータですれ違う時は、素子が2体をコントロールしているので、2体はお互いの存在を意識する必要がなく、ただすれ違う。
素子と有線で繋がったことで素子のセーフハウスへのハッキングに成功、傀儡廻(「集団的深層無意識」)がセーフハウスのもう一体の義体コシキを操っている。
幼児誘拐-老人介護システムは「一部の暴走した政治家のスキャンダルとして」終焉しシステムは解体させられる。だが傀儡廻の当初の狙い通り、素子と有線で繋がったことにより、素子の無意識が加わり、傀儡廻 = Solid State = 集団的深層無意識が完成した。表層の事件は解決したが、傀儡廻の真の目的は達成した。

Koukaku_motoko 傀儡廻が言う「集団的深層無意識が一人歩きし初めても、おかしくはない。これでSolid Stateは完成する。我々は消滅する媒介者となって、次のソサエティに介入して行こう…」、この言葉に全てが込められている。

 そしてつまりこの物語は原作1作目をSACの文脈で語り直した神山版「人形使い」(=「傀儡廻」)ということになる。

 あともしかしたら、2nd GIGで素子の中に流れ込んだクゼの無意識の一部(もしくは素子とクゼの共同の無意識(?))が、有線でつながることで、「傀儡廻」へ吸収されてクゼの無意識が「傀儡廻」の中で完全に再生されたと考えることもできる。(じゃあ2ndでネットへ消えたクゼはどうしているのだろう。「傀儡廻」の中に既に全部取り込まれているのか??)
 そして元に戻った素子は九課へと帰る。そういう話なのかもしれない。

 物語は次のSSS:Solid State Societyへ。3rd.を期待させる見事なオープンエンディング。

◆関連リンク

・謎解きについて書かれています。
 隔週提出 !?読マンガ感想文: 第26週 『攻殻機動隊 S.A.C. SSS』
 第32週 『攻殻機動隊 S.A.C. SSS』 再考

攻殻機動隊PKI - B-Wiki - 攻殻機動隊/S.A.C. Solid State Society 全セリフ

草薙[私を誘い込むために自殺を…!?]
傀儡廻[お前は手ごわい、だが一旦思考迷路に取り込めば、九課も同時に排除出来るだろう]

草薙[驚いたわね…。考え方は傲慢で独善的だけど、官僚にしておくには惜しいほどの働き者。そして私のことを知っている…。お前はいったい誰だ…?!]
傀儡廻「まだ分からないのか?草薙素子、これほど身勝手な正義感を持ち合わせている人間は、お前の記憶の中にもそうは居ないはずだ」

傀儡廻「今まで多くの意思と並列化をして来たんだ…。集団的深層無意識が一人歩きし初めても、おかしくはない。これでSolid Stateは完成する。我々は消滅する媒介者となって、次のソサエティに介入して行こう…」

・冒頭でアズマがトグサにいう「マテバ」というのが謎だったのですが、検索したら簡単に判明。
 マテバとは「トグサの愛銃。.357マグナム弾、装弾数6発。現実に存在するマテバモデル6ウニカオートリボルバーをモデルにアレンジしたもの」

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コメント

草薙素子の無意識がクグツ回しの犯人であるのなら、それではどうして、草薙素子が児童虐待と老人問題に関心を持つのだろうか。そのような動機が彼女の無意識にあるのだろうか???その具体的な証拠を見いだせるのだろうか。集合無意識について論じるにつしても、具体的な動機の問題を追及しないと現実的な解答にはならないと思います。一つ一つ、バトーや正義感ある人間すべてに、児童虐待と老人問題、その背景にある難民問題について深く問題意識を持ち、その解決のためにシステムを構築するという具体的行動を行うものはだれか。現実に起きた具体的なシステムとそのシステムを造ろうとして動機、この原因と結果について深く分析するべきであり、草薙素子にその動機が無意識にあるということの証明が、具体的にあるのだろうか。集合無意識という概念とは、抽象的なものではなく、具体的にその内容まで明らかにしなけれはならない。それは集合無意識という言葉ではなく、もっともっと個人的で具体的な内容を意味している。つまりそこまでの精神分析が必要であり、集合無意識の中身は何かを明らかにしなければならないと思います。
 動機の並列化共有化があるにしても、具体的にシステムが作り上げられている以上、その動機が正義感では道理に合わない。作り上げられたシステムは具体的なものなのだ。だからその動機も、正義感という抽象的概念が動機ではなく、もっともっと掘り下げて具体的な動機であり、このようなシステムを構築する犯人の動機と心理を分析して、そのような動機を持つにいたるような経験を持つ人間は誰がを検索すべきである。人形使いには、動機が存在する。人形には動機は存在しないが、主体的意志を持つ人形を使うものには明確な動機と意志がある。ユングの集合無意識とは、その無意識の中身とは、具体的な感情であり意志であり動機であり、動的なエネルギーなのです。

投稿: nausica | 2018.03.06 12:40

 一つ疑問があります。それはどうして傀儡廻が、子供の虐待の問題や老人問題に関心を持つにいたったのか、その動機の問題です。何かを行動する場合には、必ず動機が存在する。それを正義感ということだけで済ませるのではなく、具体的な動機は何かということを考えることによって、傀儡廻まわしの正体がわかると思います。七人の並列化した人間の中で、子供の虐待や老人問題に関心を持ってそれに対してシステムを造る動機を持っている人間は誰かということです。正義感だけでは動機になりません。具体的な社会問題の解決をしている以上、動機がある人物が、犯人なのです。それでは、バドーや素子や笑い男や、そのような人々が、正義感があるにしても、このシステムを造る動機を持っていると言えるでしょうか。動機について深く深く分析してゆくと、犯人は、久世であると思われてなりません。

投稿: nausia | 2018.03.06 12:17

 今頃さん、こんにちは。

 行方不明者の数、そんななのですね。

 日本の特殊性、SACでも深層を突くような描写がありましたが、まだまだ神山監督には描いていただきたいことが数多く存在しますね。

投稿: BP(今頃さんへ) | 2015.03.29 19:37

> (それにしても2万人いなくなったら普通
> もっと社会問題化しているはず。いくら
> 両親の電脳の記憶を消したって、親類や
> 近所の知り合いに非電脳な人が一人はい
> るはずで、こんな設定、実はありえない
> と思う。)

日本の行方不明者は毎年10万人 (2014年)。

日本ってホント変な国で、有罪率が99%だったり(民事は除く)しながらテレビで評論家が「疑わしきは罰せず」が裁判の常識だと語っていたり、自殺者が3万人越えて高止まりし続けてもなかなか社会問題化しなかったり(数年前からようやく対応が始まった)、障害者が先進国の中では突出して少なかったり、日本って見て見ぬふりの人がとても多く、均質であるのにストイックでその裏返しとしてそれをこなせない人への社会的仕打ちがひどかったり、信号が赤なら車が来なくても止まっている人だらけだったり という変な国です。

(ずいぶん昔の記事へのコメント失礼しました。)

投稿: 今頃 | 2015.03.28 15:18

>ひとつ思うんですが、傀儡廻の正体が素子の無意識であるなら

>コシキの形(?)の義体を自殺させる必要があるんでしょうか?

>有線でつなぐも何も傀儡廻自体が素子の無意識なんですから・・・

友人曰く、「最初からコシキは傀儡廻(CIA)に操られていたのではないか」と。

 彼は官僚のサラブレッドだけど、挫折したと話していましたよね?
 ところがいきなりSolid State Systemを考えて出世した。

 おそらく憶測ですが、ここで入れ替わったのではないか」と。
 急にコシキが大抜擢されたのも、日本政府以上に強大な力を持つ勢力が動いていた可能性が高いです。

投稿: Jan | 2015.01.14 02:16

 初めまして。
 「傀儡廻の正体は少佐が影響を与えてきた多くの人間たちの無意識の正義感の集合体。」ではなく、「外務省条約審議部で話していた義体が黒幕」ではないかと僕の友人は言ってました。

 プート(サイトーさんと戦ったスナイパー)が「二重スパイからムネイを殺せと言われた」と意味深な台詞を吐いており、友人が言うには

「プートはCIAによってムネイを将軍の敵として暗殺する様に仕組まれた。米帝からすれば、日本の右翼政治家は戦争を仕掛ける可能性がある。

 だからムネイは極秘裏に誘拐されている事は知らず、米帝は暗殺者を雇いながらも公安9課を泳がせた。

 日本の非人道的エリート教育は米帝に対抗する政治家や官僚、技術者を育てる環境になるから、日本の弱体化と対米従属を望む米帝によって、今回の事件は起こされた。

 お蔭でムネイは失脚、公安9課は手柄を立てたが、日本の将来戦略と外交的立場は弱くなったと。CIAが日本の弱点を作り出し、それを米帝の政治家がゆするネタとなる。まさにアメポチの日本が今後も続いて行く。

 今作のシアク共和国は実際のイラクの隠喩でアメリカが起したイラク戦争を批判する目的で今回の事件の黒幕もアメリカ人の犯行にしたかったのではないかと。

 結局犯人が有耶無耶に終わらせたのも、米帝が絡んでいるからで、映画でアメリカを出せなかったのは諸事情によるものではないか。

 あと米帝が最終的な目標は合田一人を倒した草薙素子を洗脳する事であった可能性がある」と陰謀論を言ってました。

投稿: Jan | 2015.01.14 02:09

http://www.jiji.com/jc/graphics?p=ve_soc_tyosa-jikenchildren-casualties

投稿: コシキ | 2014.07.30 02:58

ひとつ思うんですが、傀儡廻の正体が素子の無意識であるなら

コシキの形(?)の義体を自殺させる必要があるんでしょうか?

有線でつなぐも何も傀儡廻自体が素子の無意識なんですから・・・

投稿: | 2011.03.28 14:48

 torisanさん、たいへん興味深いコメント、ありがとうございます!

 じっくり読ませていただいてますが、まだ考えがまとまりません。3つの物語にスタッフが仕組んだ大きな物語!

 ご返事、週末にさせていただきますので、なにとぞご容赦いただきたく。

投稿: BP(torisanさんへ) | 2010.06.09 00:28

今更ですが1stからSSSまでのストーリー解釈に関する意見です。1stからSSSまでその主題がstand alone complexであると考えるならSSSは必然的な結末ではないでしょうか。stand alone complex=個体(孤体)の集合によって織り成す複合として考えると、1stでは個体が情報を共有、並列化することでオリジナルは喪失し、オリジナルの存在しない複合概念(笑い男)を創出する。タチコマたちは情報の集合の中から個を創出することができるのかという命題に対して、命令なしでバトーを助けに行くという行動を見せる。2ndでは難民の記憶(情報)を上部構造(ネット)に移行するすることによってゴースト(個)は維持することができるのか、つまり、情報の集合でしかない人間の記憶が体を離れても個を維持できるのかという命題。タチコマたちは新たなシステムによって個体差を獲得し、草薙の命令を無視するという、個(自己の意志)を持たなければ有り得ない行動を見せる。最後にSSSではネットに漂流したデータからタチコマを再構成し、更に、名前を獲得する(個としての象徴)。草薙の集合的深層無意識は、素子の意志を離れ、独善的な正義感を発揮し、sssを作り上げる。情報(並列化してきた者たちの記憶)の集合が個を獲得し、自己の意思によって行動する。上部構造に移行した情報(個体)の集合は個を獲得し得たという意味で、クゼの革命に答えてるのではないか。草薙「ネットは広大だわ。もうすでに、私たちの知らない次の社会が生まれ始めている。」個の集合の代表的なものは社会である。
2ndのタチコマたちの、ネットにより個を離れた自己よりミクロ或いはマクロなレベルでの総意としての意志を緩やかに形成している、という議論がおもいだされる。

投稿: torisan | 2010.06.02 02:12

皆さんの考察非常に興味深いです。
記事からコメントまで一連の読み物として拝見いたしました。
全くもってタイムリーではありませんがコメント失礼いたします。

私としては
「ネットは広大だわ~~~」
というセリフや、その一つ前のセリフ
「規範の中に居るときには~~~」など
会話としては9課に戻ることに対するやり取りに終わりますが、
草薙素子や、9課のメンバーが持っている正義の概念の変化の様なものを感じました。
(一見すると犯罪でも社会にプラスになる着地をするものを黙認する、あるいはそういったグレーなシステムを構築するなど)

ここから逆算するとすれば、
無意識の自分自身(草薙素子)もしくは、草薙素子やクゼ、アオイ(笑い男)の様な身勝手な正義観がリゾームや擬似人格(ゴースト)を形成し、SolidStateSystemを構築していた。
また、リゾーム事態が正義観を具現化するsystemと化している事を黙認する。
といった意味があったのではないだろうかと思いました。
「これでSolid Stateは完成する。我々は消滅する媒介者となって、次のソサエティに介入して行こう…」
悪と戦うのではなく正義を誇示すると言う事なのでしょうか・・・。

つまり傀儡廻の正体はSolid Stateであり、Solid Stateとは実体のない無意識下の身勝手な正義のリゾームって事なのかな?とか思っちゃったりもします。

私は無理に正体を突き詰めたり作品を深く掘り下げたりしないように見ていますので、
どうでもと言いえばどうでも言いのですが、
GHOST IN THE SHELLに関しては色んな見方が出来てしまうので
可能性を考えるのが楽しいです。

それと、あんな終わり方されちゃうと3rdを期待せざるを得ないですね^^;

投稿: bilos | 2009.06.08 15:02

 backdoorさん、コメント、ありがとうございます。

>>KOSIKITATEAKI
>>ここから・・・
>>偶然にも”K” 3個を消すと・・・
>>OSII TATE AI
>>押井 電脳 ギャラリー

 面白い謎解きですね。
 TATE (Gallery)→テート・ギャラリー→ギャラリーというところが少しアクロバット(^^;)ですが、あのサイバーパンクなギャラリー(ん?)を持ってこられると、納得させられます。

 押井の影がここに秘められていて、KKK。
 神山監督の愛憎がここにも(^^)

投稿: BP(backdoorさんへ) | 2009.02.08 08:02

S.S.Sから・・・

コシキタテアキについて・・・

自分なりの解釈なのですが・・・

彼の名前のスペルなんですが・・・

KOSIKITATEAKI

ここから・・・

偶然にも”K” 3個を消すと・・・

OSII TATE AI

押井 電脳 ギャラリー

となるんです・・・

これは・・・偶然なのでしょうか?

投稿: backdoor | 2009.02.04 01:26

 mimiさん、はじめまして。コメント、ありがとうございます。
 せっかく謎の解釈書いていただいたのですが、こちらが整理できず、返答が遅れて申し訳ありません。

>>私が考える傀儡廻の元は素子が作り出したクゼです。
>>SSSの最後に素子が、自分はネットをさまよって何がしたかったのだろう?あるいは誰を探したかったか。
>>みたいな台詞を言ってます。
>>多分素子は2年前からクゼのネットに残る断片を集めようとしだしたんだと思います。無意識に。

>>結果的に私も儡廻の正体 = 草薙素子の無意識説です。

 先日発売された徳間書店の『攻殻機動隊SACアルティメットアーカイヴ』では、神山監督が下記のように言ってます。
「(傀儡廻の正体は)素子の深層無意識ということにはしていますけれど、それがコシキの意識のようなものを拾って何かをしていたんじゃないですかね。恐らくは、それが《傀儡廻》の正体なんだと思います」(P206)

 監督の見解はまだある程度ぼんやりと書いてますが、「素子の深層無意識」とすれば、mimiさんの解釈はビンゴ!ですね。


 ただ僕は監督がこう書いているけれども、一点、どうしても理解できないところがあります。
 それは「傀儡廻=素子の無意識」なのに何故、傀儡廻が素子との有線のコンタクトを求めてあのような事件を起こしたか、というところです。もともと素子の無意識なら、素子の電脳の中に存在しているはずなので、有線より濃いコンタクトはできているはずですよね?

>神山監督

 そこんところ、説明してほしいものです。

 酎犬八号さんがコメントされた「ひょっとしたらスッキリとした答えはないのかもしれませんね」。
 神山監督のはぐらかしなのかも。

投稿: BP | 2007.05.12 18:16

初めまして。最近やっとSSSを見て、犯人がよく分からなかったのでいろんな方の考察を見ていました。
それで私なりの考察をしたのですが、誰かに聞いてもらいたくてコメントします(*^▽^*)

私が考える傀儡廻の元は素子が作り出したクゼです。
SSSの最後に素子が、自分はネットをさまよって何がしたかったのだろう?あるいは誰を探したかったか。
みたいな台詞を言ってます。
多分素子は2年前からクゼのネットに残る断片を集めようとしだしたんだと思います。無意識に。
OPで素子がネットの海をさまよってますよね?あんな感じで。
それでタチコマのが見つかって、タチコマを修復・・・みたいなw

そして、素子の無意識がクゼみたいな人を作り出し、ハブを作り出したりして、そこに大勢の人たちの意識が介入して傀儡廻が誕生したと。

コシキの義体が素子のセーフハウスで動き出すシーンは「おまえが他の義体を動かすように、オレの義体も無意識下で動かしていたんだ」というコシキの訴え?イメージ映像?なのではないでしょうか。

結果的に私も儡廻の正体 = 草薙素子の無意識説です。

投稿: mimi | 2007.05.09 04:03

遅ればせながら、ユングの集合的無意識を踏まえて少し書いてみました。
TBさせていただきます。

投稿: curiosity_future | 2006.12.24 16:16

 酎犬八号さん、こんばんは。コメント、ありがとうございます。
 SSSを考えるのに、とても参考になります。面白い伏線がいろいろとあるのですね。まだ真相は不明ですが、、、(^^;)。

>>OPでコメカミに銃を向けているのはコシキだと思います。しかもその
>>銃は公安と同じセブロのようです。ココで見せたかったのはコメカミ
>>とセブロではないかと。

 shamonさんも指摘されたくだんのOPシーン、確認しました。
 たしかにコメカミに当ててますね。本編のクライマックスのシーンでは、同じ銃なのにコメカミではなく頬に当ててます。

>>セブロを持っていたということは、公安関係者?しかも少佐の目を誤
>>魔化せる身近な存在だが、電脳ハックまではできない。

 いったいどういう意味なのでしょう。おっしゃるようにコシキが公安関係者だとすると、、、、。謎は深まるばかり。

>>ひょっとしたらスッキリとした答えはないのかもしれませんね。
>>この答えの出ない思考迷路こそ、3rd GIGでの種明かしを期待して欲
>>しいという、神山監督が仕掛けたメッセージではないかと思えてきま
>>した。(勝手に期待しているけど

 SACファンの期待としては3rdを約束してくれていると捉えたいですが、やはり映画ファンとしてここまで伏線張って謎の解明は次回、というのは許せません(^^;)。なんらかのキーを我々が見過ごしていて、謎が解けないのだと考えたいです。

 と偉そうに言ってみてもそのヒントの糸口がつかめません。
 どなたか何かどんなことでもいいので見落としの指摘はありませんか。この話題、まだまだ続けたいです。

投稿: BP | 2006.12.08 00:55

OPでコメカミに銃を向けているのはコシキだと思います。しかもその銃は公安と同じセブロのようです。ココで見せたかったのはコメカミとセブロではないかと。
セブロを持っていたということは、公安関係者?しかも少佐の目を誤魔化せる身近な存在だが、電脳ハックまではできない。
第二案としてロキとコナ(タチコマ)がコシキを操っていたと考えてみたりしていますが、これも犯行理由がシックリきません。

ひょっとしたらスッキリとした答えはないのかもしれませんね。
この答えの出ない思考迷路こそ、3rd GIGでの種明かしを期待して欲しいという、神山監督が仕掛けたメッセージではないかと思えてきました。(勝手に期待しているけど

投稿: 酎犬八号 | 2006.12.05 01:55

 皆さん、こんぱんは。
 SSSネタでいくつもコメントいただいて嬉しいです。
 これって、ネットの中で意識が並列化(??)していく過程ですね。

 curiosity_futureさん、はじめまして。

>>細かい所ですが、コシキの顔が復元するあたりから
>>現実ではなく、イメージだと思います。(少佐の)
>>だから、義体が2つあるということは、ない気がしてます

 その解釈は思いつきませんでした。そーなんです、「義体が2つある」のが最大の謎なのです。素子のイメージとして考えると、酎犬八号さんが書かれているネットの海へ出て行くという感じなのでしょうか。

 shamonさん、毎度です。

>>curiosity futureさんが仰るように
>>素子が電脳内で観ているイメージでしょう。
>>でも最後のところはやっぱ"現実世界"なんじゃないかなぁ。

 僕もやはりなんとか「現実世界」としてしっくり解釈できる答えを探したいのですが、まだ腑に落ちません。

>>で、もっと謎なのはOPでこめかみに銃を当てている眼鏡の男の正体。
>>これってコシキなんでしょうか?

 あ、そのシーン、実は記憶にない。も一度最初を見直すべき。

>>神山監督の術中に落ちて言いように振り回されてる気分です。
>>あ、傀儡廻は監督だったのね(爆)。<おいっ

 その答えが一番簡単なのですが、それを言っちゃあ、、、、(^^;)

 酎犬八号さん、お久しぶりです。コメントとTB、ありがとうございます。

>>コシキの2体目の義体は緊急用のスペアで、緊急時に自己破壊するよう計画し
>>ていたのではないかと思っています。
>>→ コシキ(傀儡廻)が素子のセーフハウスに侵入し、緊急用のスペアの義体を
>>隠したり、素子とのリンクを試みたことを示す伏線か。

 素子に気づかれずにセーフハウスに侵入できると考えるかどうかが、この解釈の肝ですね。僕は素子へのアクセスがうまくできないが故に、あんな仕掛けを傀儡廻がとった(そこまでで傀儡廻は素子と関係がない)説なので、この解釈はまだしっくりきません。
 うーん、謎が謎呼ぶ。
 とりあえずshamonさんのOPで「こめかみに銃を当てている眼鏡の男」を確認したら、別の整合性のある答えが得られないか、考えて見ますか。

投稿: BP | 2006.12.03 23:09

お久しぶりです。
やっとSSSを見たので、拙い文章ですが感想をアップしました。
ほとんどBPさんと同じ感想で恐縮なのですが。。。

コシキの2体目の義体は緊急用のスペアで、緊急時に自己破壊するよう計画していたのではないかと思っています。
詳細は記事を見てもらえると嬉しいです。

投稿: 酎犬八号 | 2006.12.03 00:24

shamonです。
こんばんは。BPさん。curiosity futureさん、はじめまして。

>既に前作で一部クゼと融合。そしてその無意識が傀儡廻になったというわけですね。
そうです。
有線してた時、自分の正体とクゼに賛同する部分を”我知らず”送り込んじゃったんじゃないかと。
で、それと融合したクゼは「先に行くぞ」と言い残しネットへと消えた。で、あちこちでいろんな無意識と融合した。

>2chを見にいくと、傀儡廻の正体 = 草薙素子の無意識説が多いですね。
それなら青の零号さんのブログが面白いです。
http://blog.goo.ne.jp/biting_angle/e/c603a5af912eee4af41fa6cda9ada322

>僕はでもやはり下記の二点の謎が残るのが気になるのです。
>1.何故コシキの義体は二体あるのか。
>2.素子の無意識が何故トグサを危険な目に合わせたか。トグサは虐待していない(はずな)のに、何故傀儡廻はさらおうとしたか。
>2.は素子とクゼであれば理解しにくい。ゴーダの無意識も統合されていたら、それが理由なような気もします(^^;)。

1はほんとわからないです。
次々と顔がモーフィングしていくところは
curiosity futureさんが仰るように
素子が電脳内で観ているイメージでしょう。
でも最後のところはやっぱ”現実世界”なんじゃないかなぁ。
で、もっと謎なのはOPでこめかみに銃を当てている眼鏡の男の正体。
これってコシキなんでしょうか?

2ですが、最初から殺す気はなかったんじゃないかと思ってます。
素子を引っ張り出すために子供がいるトグサを利用しただけ。
わざわざトグサに選択肢を残してる辺り怪しい。
それに傀儡廻は「お前達まで出てきてしまった。」と言いながら、
素子に対して「作戦は順調に推移している。お前と有線できたんだからな。」と述べてます。
最初から素子を取り込む計算だったんじゃないの?と思いました。
あ、でもこのパフォーマンスはゴーダっぽいですよねぇ^^;。
2ndで素子がゴーダにつながったときその行動パターンを取り込んじゃった?
でもってそいつが素子を通してクゼに渡った?
あーほんと考えれば考えるほどきりない^^;。

神山監督の術中に落ちて言いように振り回されてる気分です。
あ、傀儡廻は監督だったのね(爆)。<おいっ

投稿: shamon | 2006.12.02 23:19

コメント・他記事含めて、とても考えながら見させていただいてます。
細かい所ですが、コシキの顔が復元するあたりから
現実ではなく、イメージだと思います。(少佐の)
だから、義体が2つあるということは、ない気がしてます

投稿: curiosity_future | 2006.12.02 15:30

 BPです。shamonさん、こんばんは。

>>「素子の一部がクゼと融合して生まれたのが傀儡廻」と考えました。
>>巧く説明できないのですが私は2ndラストの素子に「置き去り感」と同時に「連れ去られ感」ってのを
>>強く感じたんです。
>>瓦礫の下でクゼと有線した際素子の”ある部分”がクゼに渡り、ネットへと融合した(であろう)クゼと
>>同一化した。そして社会システムへの怒りを元に天才的なハッカーの才能を駆使してこの事件を引き起
>>こしたかな?と考えたんです。

 「置き去り感」と「連れ去られ感」って、面白いですね。
 既に前作で一部クゼと融合。そしてその無意識が傀儡廻になったというわけですね。

 この解釈もなんかありえる気がします。
 2chを見にいくと、傀儡廻の正体 = 草薙素子の無意識説が多いですね。僕はでもやはり下記の二点の謎が残るのが気になるのです。

1.何故コシキの義体は二体あるのか。
2.素子の無意識が何故トグサを危険な目に合わせたか。トグサは虐待していない(はずな)のに、何故傀儡廻はさらおうとしたか。

 2.は素子とクゼであれば理解しにくい。ゴーダの無意識も統合されていたら、それが理由なような気もします(^^;)。

投稿: BP | 2006.12.01 00:51

こんばんは。BPさん。

>>私が考えた傀儡廻の正体は、
>>「素子の名前にこだわった人物」
>この観点は凄く面白いですね。ここからもいろいろな解釈が出てきそ
>う。shamonさんは、傀儡廻の正体 =「草薙素子」本人説(彼女の無意
>識)ということでしょうか。

近いです。
「素子の一部がクゼと融合して生まれたのが傀儡廻」と考えました。
巧く説明できないのですが私は2ndラストの素子に「置き去り感」と同時に「連れ去られ感」ってのを強く感じたんです。
瓦礫の下でクゼと有線した際素子の”ある部分”がクゼに渡り、ネットへと融合した(であろう)クゼと同一化した。そして社会システムへの怒りを元に天才的なハッカーの才能を駆使してこの事件を引き起こしたかな?と考えたんです。
それに「傀儡廻=クゼ+素子の一部」としたら
「まだ分からないのか?草薙素子」
が、2年前頑として名前を言わなかった素子への意趣返しとの説明がつく。
かなり強引な解釈ですけど^^;。

>しかし傀儡廻の作り出した幼児誘拐-老人介護システムは壊滅したわけで、傀儡廻が今後
>親元に帰される子供たちへのケアをどうしていくのか気になります。
親側のゴーストに介在するしかないでしょうね。そうなると電脳倫理法違反になっちゃうけど。

>最近TVで親による虐待のニュースを見るにつけ、クゼが2ndで語った「低きへ流れる水」>

という言葉を思い出さずにはいられません。
幼児虐待については観るたび聞くたびに痛ましい想いに駆られます。
ほんと正義ってナンなのか・・・・難しいですね。

投稿: shamon | 2006.11.30 00:45

 SACさん、shamonさん、こんばんは。

>>以前、素子から"指導"された通りに、セブロを使うようになるとは…。

 あ、そんなシーンがありましたね。僕の小さな揮発性RAMからは、そのシーンほとんど消えかかってました(^^;)。

>>私が考えた傀儡廻の正体は、
>>「素子の名前にこだわった人物」

>>そして傀儡廻が口にする「草薙素子」の名前。
>>1st2ndを通して殆ど出てくることはなかったこのフルネームを、
>>なぜこの「SSS」でしかも傀儡廻の口から呼ばせたのか。

この観点は凄く面白いですね。ここからもいろいろな解釈が出てきそう。shamonさんは、傀儡廻の正体 =「草薙素子」本人説(彼女の無意識)ということでしょうか。

>>「子供の頃に戸籍ロンダリングをして人生をリセットさせる。」
>>人間って”無意識”に自分が辿った道を(是か非かは別にして)
>>自分の子供や下の世代に歩かせようとする傾向があるじゃないですか。

 これを読んで「草迷宮」で描かれた素子の過去を思い出しました。

 しかし傀儡廻の作り出した幼児誘拐-老人介護システムは壊滅したわけで、傀儡廻が今後、親元に帰される子供たちへのケアをどうしていくのか気になります。

 最近TVで親による虐待のニュースを見るにつけ、クゼが2ndで語った「低きへ流れる水」という言葉を思い出さずにはいられません。宗井代議士が自分の正義に全く疑いを抱いていませんが、そんな考え方が出てきても全く不思議でない、そんな世の中になりつつあるのでしょうか。

投稿: BP | 2006.11.26 22:46

 caocaoさん、はじめまして。コメント、ありがとうございます。

>>コシキの正体で悩むのはコシキと素子がスタンドアローンなのか
>>どうかという点ですよね。

 caocaoさんの解釈(意識はスタンドアローン/無意識には繋がっていた)で説明が難しいのが、何故コシキの義体は、破壊されたもの(No.1)と素子のセーフハウスのもの(No.2)と2体あるのか、というところです。

 僕はこの2体というところに着目して、エレベータですれ違う時は、素子が潜入調査のため、コシキそっくりの義体を用意し、それを素子が操って偽者を施設に忍び込ませていると考えました。こうすると全部説明は可能なのですが、いかんせん潜入調査に関する伏線が全くなく、苦しい解釈となっています。

 どなたかがそこも含めて謎を解明してくれることを期待したいです。

>>ところで世間的には2ndGIGの評価が低くてSSSの方が面白いとい
>>う人が多いですが、SSSより2ndの方がずっと面白いと私も思いま
>>す。
>>2ndが好きっていう人がいてとてもうれしいです。

 2ndはI doの歌のシーンが特に印象的でした。米帝との関係やイラクを思わせる無差別攻撃、、、重層的に哲学とドラマを融合して描き出したクライマックスが最高でした。♪僕らはみんな生きている♪をBGMにするセンスも素晴らしい。

投稿: BP | 2006.11.26 22:32

こんばんは。
TB&コメントありがとうございました。

私が考えた傀儡廻の正体は、
「素子の名前にこだわった人物」
です(実に単純ですが^^;)。
「子供の頃に戸籍ロンダリングをして人生をリセットさせる。」
というやり口がどうしても気になった。
人間って”無意識”に自分が辿った道を(是か非かは別にして)
自分の子供や下の世代に歩かせようとする傾向があるじゃないですか。
そして
「SSS」にはトグサの娘に象徴される”6歳”という年齢に
親からの虐待という子供自身には"逃げられない状況”という
二つのキーが表示されています。
新しく人生をやり直すってこととこの2つのキーが誰と誰を意味するか。
そして傀儡廻が口にする「草薙素子」の名前。
1st2ndを通して殆ど出てくることはなかったこのフルネームを、
なぜこの「SSS」でしかも傀儡廻の口から呼ばせたのか。
そこがどーしても引っかかって仕方がないのです。
caocaoさんやBPさんのように高尚な考察でなくて申し訳ないですが、
上記が犯人に対する私なりの考察です^^;。

>caocaoさんへ
はじめましてm(__)m。
2ndは1stに比べて重くて後半突っ込みすぎではありましたが
心惹かれるのは1stよりも2ndです。

投稿: shamon | 2006.11.26 19:22

BPさん、こんにちは。
いつもながらの細部に渡る詳細な解説ありがとうございます。(DVDが届くのも楽しみでしたが、BPさんの解説も非常に楽しみにしておりました^^♪)
「SSS」がきっかけとなり、更なる攻殻ファンの"相対及び絶対的な量"が増えることにより、"次"に繋がればいいなぁ、と思っております。"その計画"はこちら↓に(笑)
http://singular-points.blogspot.com/2006/11/sac-solid-state-societybox.html

それにしてもトグサ君、上司の立場ともなると「マテバに対するこだわり」を捨てねばならなかったんですねぇ。
以前、素子から"指導"された通りに、セブロを使うようになるとは…。
上司は辛いよなぁ、僕もトグサ君の気持ちがよくわかるよぉ(ToT)
(マテバM-2008:トグサが愛用するリボルバー。バレルが下よりに位置しており、安定しているのが特徴。劇中では、ショートバレルも登場~マテバオートマチックリボルバーM-2008 4in.:イタリア・マテバ社製のオートマチックリボルバー。同社が前世紀後半に開発したモデル6ウニカの後継機で、現在のところ今世紀において唯一のオートマチックリボルバーである…以上、ホビージャパンMOOK「攻殻機動隊S.A.C.ビジュアルブック」より)

投稿: SAC | 2006.11.26 18:38

トラックバックありがとうございます。「隔週提出 !?読マンガ感想文」のcaocaoです。
コシキの正体で悩むのはコシキと素子がスタンドアローンなのかどうかという点ですよね。
スタンドアローンなら廊下ですれちがった時気づかない理由が付かないし、逆にスタンドアローンでないなら素子がギリギリまでコシキの正体が分からない理由が付かない。
この狭間で悩むんですよね。
そこで私は無意識ではつながっていたけど、意識的にはスタンドアローンだったというように結論付けたんですけども。
無意識という言葉自体が通念的にも学問的にもあいまいなのが問題をややこしくしてるとも思います。

ところで世間的には2ndGIGの評価が低くてSSSの方が面白いという人が多いですが、SSSより2ndの方がずっと面白いと私も思います。2ndはメインストーリーだけを追うなら1stよりも面白いとさえ思います。2ndが好きっていう人がいてとてもうれしいです。

投稿: caocao | 2006.11.26 14:07

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