■アニメの作画を語ろう 三原三千夫(1)『走れメロス』と『もののけ姫』
WEBアニメスタイル_アニメの作画を語ろう 三原三千夫(1)『走れメロス』と『もののけ姫』
三原 (略)やっぱり宮崎ファンだったんですけど、一時期かなり否定的になってしまって。画がとにかく嫌いになって、ああいうふにゃけたっていうか……これ、記事にならないですよね?(笑)
三原 うーん。一番好きなのは、宮崎さんの画というよりは……東映の『長靴をはいた猫』とか、あれは美しいですよね。森康二さんという人が、やっぱり素晴らしいんだと思います。
三原 (略)『わんぱく王子の大蛇退治』ってかなり完成度が高いというか、結局、日本ではあれ以上のキャラクターって出てないんじゃないですか。平面的でありながら、きちんと芝居ができるキャラクターですよね。(略)逆に宮崎さんのキャラは、どこまでいってもマンガですよね。アニメーションのキャラクターじゃないと思います。
アニメスタイル編集長 小黒祐一郎氏のインタビュー記事。 まずは昨年一月の湖川友謙氏の回から、しばらく開いていた<アニメの作画を語ろう>の更新がファンとして、とても嬉しい。
今回の三原氏は、『もののけ姫』の原画も担当したアニメータだが、率直に語る日本のアニメの作画についての話がとても興味深い。森康二氏の絵、東映動画の初期長編の完成度の高さとか、宮崎駿が手塚の絵を引きずっているとか。言われてうなづく興味深い指摘。
『わんぱく王子の大蛇退治』や『長靴をはいた猫』もだけど、特に僕は森康二氏原案の『ハッスルパンチ』『宇宙パトロール・ホッパ』をもの心つく前の幼児期、直撃で観ていた。
今でもあの絵柄にはノスタルジーだかすり込みだかわからないが、もの凄い馴染んだ感覚(強い郷愁に限りなく近い感覚)を覚える。(左の2作品なのだけど、この二つの絵は直撃の森康二の絵とちょっと違う感じ。もっといい絵があるのだけど、引用できるものが見つからなかったので、、、。)
というわけで、この手の絵を冷静に客観的な判断はできないが、とにかくこの鋭い指摘にうなづきながら、このインタビューを読んだ。(この幼児期直撃の絵って、皆さんもそれぞれ何か持ってますよね?今の中学生とかはポケモンの絵だったりするのだろうか。ポケモン監修の小田部羊一氏が東映動画タッチをポケモンに持ち込んでいたら、日本のアニメの進化はまた別の形をとったのかもしれない。)
最近の宮崎監督作が、洗練されていた東映漫画映画の絵を発展させたものでないのは誰もがうなづくことと思う。「ふにゃけている」かどうかはともかく。
リアル志向の最近作がああした絵柄であることは、ある意味必要だと思うけれど、それでも正統漫画映画タッチを発展させたもうひとつの宮崎アニメの可能性を思い描くと、なんだかワクワクする。
あとインタビューは、三原三千夫氏の作画担当シーンについても、いくつか語られていて、他のこのシリーズ同様、資料的な価値もバッチリ。
次回、「三原三千夫(2)「『茄子』での発見と『妄想代理人』」の掲載を楽しみに待ちたい。
◆関連リンク
・【COLUMN】「三原三千夫の万国博覧会」第1回~第50回
・『ハッスルパンチ』(amazon)
・ハッスルパンチ(東映アニメ公式HP)
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