■未来技術3題 金田バイク似の3輪型のハイブリッドバイク
商用の量子コンピュータ マイクロマシン・サイボーグ・ハエ
◆VentureOne 動画( VentureVehicles,INC 公式HP) 公式ブログ (写真多数)
米ベンチャーワン社、アキラに登場する金田バイク似のバイクを発売へ(Technobahn)
米ロサンジェルス州に本拠を置く米ベンチャーワン(VentureOne)は16日、3輪型のハイブリッドバイクを発表した。大友克洋氏によるマンガ「AKIRA」の主人公、金田少年が愛用するバイクに良く似た形のこのバイク、2人乗りで停止状態から時速60マイル(時速96キロ)までの加速が6秒という本格的なスポーツ性能を持つ。(略) ドイツのカーバー・エンジニリングが開発を行ったダイナミック・ビハイクル・コントロール・ティルティング・テクノロジー(Dynamic Vehicle Control tilting technology)を搭載することで、3輪車ながらもカーブでの走行時にはバイクのように車体を傾斜させて滑らかに走行することが可能となっている。(略)
販売価格は最小構成モデルで18000ドル(約216万円)からの予定。
公式HPを探したら、Technobahnの記事が間違っていることがわかった。正確にはベンチャーワン(VentureOne)はバイクの名前で、社名は、VentureVehicles,INC。走っているデモ機もコンセプト画(左)に比べると、色もデザインも未来感がなく、これからって感じ。
公式HPでは動画も観えるはずなのだが、実は究極映像研として恥ずかしいことに現在QuickTimeが不調で観えない(^^;)。皆さん、楽しんでみてください。公式ブログによると、Discovery ChannelでFuture Carとして紹介されたとか。
・Dynamic Vehicle Control tilting technology 詳細PDF →
・以前の金田バイクの記事 電動バイク Axle EV-X7
◆D-Wave Systems: Quantum Computing(公式HP)
「商用の量子コンピュータを開発」,カナダのベンチャー企業が発表(Tech-On!)
「実現には数十年以上かかる」「1億年以上かかる」(略)という指摘もあった同技術だが,D-Wave Systems社は「開発した量子コンピュータを2007年第2四半期以後に大手企業などに販売する予定」と,「夢物語」から一気に実用化に進む可能性が出てきた。(略)
同社が今回qubitに用いたのは,低温での超伝導で知られるJosephson素子。これを4×4の格子状に16個並べて2次元的に相互接続した。
嘘かまことか、商用というのが凄い。「量子計算機は古典計算機では実現し得ない並列性を実現」できるということなので、もの凄い高速の3D-CGコンピューティングが実現するのだろうか。Quantum Computerという名前だけでもなんかエキサイティング。
・量子コンピュータ(wikipedia) ・量子コンピュータ リンク集
・ジョージ・ジョンソン著, 水谷淳訳『量子コンピュータとは何か』
◆飛翔するMEMS,昆虫と半導体チップを接続へ(Tech-On!)
米University of Washingtonは,昆虫と半導体チップを接続するという基本概念に基づくMEMSデバイスの開発を始めた。(略)
半導体チップとハエを接続すれば,飛び,歩く機能を備えたMEMSシステムを実現できるとの考えに基づき,University of Washingtonはショウジョウバエを対象に研究を始めた。(略)
融点が156.6℃と低いインジウムを低真空下でショウジョウバエに対して熱蒸着してみせた。(略)真空度は0.5mmTorr~47mmTorrである。(略)ショウジョウバエの羽根に対し,厚さ100nm,直径50μmのインジウムを円形に成膜できた。この真空蒸着プロセスによる,ショウジョウバエの生存確率は30%だった。
今後はプロセスでの生存確率を高めるとともに,金属電極のパターンを改良して将来はセンサーや無線回路などを接続していきたいとする。
MEMS(メムス、Micro Electro Mechanical Systems)というのは、簡単に言えば、マイクロマシンです。グレッグ・イーガンとかスタニスワフ・レムのSFをイメージします。
それにしても発想が凄い。ハエの羽にインジウムを真空蒸着!そのためにまず生存率を試験するという研究。どんな恐ろしいマッドサイエンティストがやっているかと思い調べたら、この研究者Angela J. Shum, Babak A. Parviz両氏(リンク先に写真とプロフィール)ともまだ若くマッドサイエンティストっぽくない。なーんだ。
それにしても0.5mmTorrrって、1気圧が760Torrなので生態にとっては、相当な真空。約160万分の1気圧で死なないハエって、『2001年宇宙の旅』で真空へ飛び出したボーマン船長と同じくらい偉い。いつの時代も新生命体への進化はこうした真空で鍛えられるのか、、(^^;)。死んでしまった70%に哀悼!
・論文タイトル Solid-State Microfabrication on Live Drosophila (1335)
Angela J. Shum, Babak A. Parviz University of Washington, USA
(MEMS2007 ORALPAPER)
・昆虫サイボーグ
・DARPAのサイボーグ昆虫軍計画 ・MEMS(wikipedia)
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コメント
あんまりようさん、ども、毎度。
>>これは…実物のデザインも決して悪くないですがコンセプト
画に比べると見劣りしてしまいますねえ。つーかこれじゃあ
まるっきり別物…。
そーですね、次はコンセプト画そのものにトライしてほしい。
>>金田バイク、ルーツはディズニー映画のTRON…って前記しま
したっけ?
あ、確かに。あれの大友版ですね。
shamonさん、情報どうもです。
>>「AKIRA」のバイクといえば
http://www.neo-fukuoka.com/
かな(昨年の「ダ・ヴィンチ」7月号に掲載)。
こっちの方が勝ってます。
でもVentureVehicles,INCは、自分ところのをAKIRAのバイクとは言ってなくって、完全にTechnobahn記者の趣味でしょうね。
でもTechnobahnの編集センスにはいつもしびれます。
投稿: BP | 2007.02.20 23:39
こんばんは^^。
「AKIRA」のバイクといえば
http://www.neo-fukuoka.com/
かな(昨年の「ダ・ヴィンチ」7月号に掲載)。
ご存知じゃない方もいらっしゃると思うので
コメントいたしましたm(__)m。
投稿: shamon | 2007.02.20 19:55
こんにちは。
これは…実物のデザインも決して悪くないですがコンセプト
画に比べると見劣りしてしまいますねえ。つーかこれじゃあ
まるっきり別物…。
金田バイク、ルーツはディズニー映画のTRON…って前記しま
したっけ?
http://pooyantoys.com/syd.htm
http://www.geocities.jp/yocchi2019/newpage57.html
劇中疾走するライトサイクル。こちらは金田バイクと違って
前傾姿勢でのライディングになります。
投稿: あんまりよう | 2007.02.20 14:00