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2007.02.19

■『日本沈没』スクラップNo.4
  ラジオドラマ紹介第二回と広告等

Nippon_chinbotsu_scrap_book_1 Nippon_chinbotsu_scrap_chirashi_1
 まず画像は、本のベストセラーを伝える広告 と 映画チラシ裏。
                     (詳細は、右クリック「リンクを開く」で見てください)

『日本沈没』スクラップNo.2 岡本愛彦演出ラジオドラマ
『日本沈没』スクラップNo.3 『トリツカレ男』のスクラップ帳
『日本沈没』スクラップNo.1 メディアミックス各シナリオ

 今まで3回に分けて掲載した1973年の『日本沈没』スクラップですが、コメント欄で追憶の人さんといろいろやりとりをしている中で、ラジオドラマについて疑問とか情報がありました。興味のない方には、つまらないでしょうが、面白くなってきたので(^^;)もう少し続けます。

 何かわかるかも知れないと、切れていた3本目のカセットテープを復旧。ちょうどテープの始まりが切れてたのでケースを分解、別のリールに巻きなおしてネジ止めの別のケースに収めました。SONYのテープ、偉い!だいぶんとテープの磁気の転写で音の重なりが発生していますが、ほとんど無事当時のまま聴けました。

 テープの中味は、ラジオ日本沈没第55回+その他(ラジオを聴きながらの手作業による名シーン)で60分間。特に第55回は、1973.12/31に前半のあらすじをまとめたものでラジオドラマ前半の全体像が掴めたので大収穫。やはりかなり原作に忠実。

 そして追憶の人さんが気にされている郷六郎についても少しだけわかりました!

 以下引用は、『日本沈没』スクラップNo.3 スクラップNo.2への追憶の人さんコメント

>>郷六郎とは小野寺の親友で第二新幹線の建設技師ですよね
>>私の記憶ではラジオ版に、「近ごろの日本列島は身震いしてるみたいだぜ、コンニャクみたいにな」という郷のセリフがあり、後に小野寺が頭の中でそれを反芻する、というシーンがあったと思うのですが。(略)
>>BPさんがわざわざキャスト対比表にしているということは、郷が映画にもテレビにも登場していない以上、ラジオには出ていた、ということではないでしょうか。

 「ラジオ日本沈没(第55回)引用」(クリックでダウンロード)

 興味のある方は、以下へ。

 小説の冒頭、新幹線八重洲口で小野寺が会う郷六郎がラジオに出ていたかどうか。
 今回のテープで、郷六郎についてナレーションで語られていました。「小野寺は親友で新幹線の基礎調査をやっていた郷六郎の死を知った」。そして小野寺は田所と玲子といっしょに死体発見現場の天竜川上流へ向かい、日本列島の「背骨」であるそこで3人は川底の異常な傾斜を見て、日本列島の悪い予兆を感じるというシーン。郷六郎はほぼ確実にラジオに登場していたと考えられます。

 原作では、相模湾一体の地震、天城山と三原山の噴火のシーンのすぐ前で、小野寺はラジオNEWSで郷の死を知るシーンがあります。ラジオではそのシーンは、相模湾地震の後と設定されているのが違います。

>>小野寺と玲子の政略結婚を画策する吉村部長が運転する自動車が、崖崩れに飲み込まれるシーンが印象に残っています。

 このシーン、第55回にズバリ入ってました。下川辰平演じる吉村部長の断末魔。玲子の義母と画策し別荘から追い出したり、ある意味、前半の悪役。

>>ミスといえば、ケルマディック号のことを「ケマルデック」と言っているセリフやナレーションがあり、ケルマディックだよなあと、原作と照らし合わせた記憶があります。最初はケルマディックだったのが、途中からケマルデックに変わったように思うのですが、真相やいかに。

 第55回のナレーションは「ケルマディック」と呼んでいる。この後、「ケマルディック」になるのでしょうね。

 あとテープは、この後、田所博士による「沈没」情報のマスコミへのリークとD計画からの更迭、東京の地震、富士山の噴火、と怒涛のように日本列島が壊滅していく様が描かれています。田所博士の直感を重視する例のセリフも。
 科学者ではないけれど、技術屋の仕事をやっていると開発の方向付けをする時に、ロジカルに語ることはできないけれど、この方向の技術が正しいと感じる時があります。そんな時、周囲の人を説得するのは簡単には出来ないけれど、直感を信じてくれと言いたくなります。これって、まさに田所博士の刷り込みだ、と今ごろ気づいた次第(^^)。僕にとってはその時の声は、ラジオの加藤武氏です。

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コメント

 追憶の人さん、こんばんは。長文コメント、感謝です。しかも最後に笑わしてもらいました(^^)。

>>ラジオの放送中、その場で「ここだ」と思いながら録音スイッチを入れていたのでしょうか。時代を感じますねえ。

 全部ここで公開できないのが寂しいですが、生ダイジェストの割りにいい感じに繋がってます、自画自賛(^^;)。

>> ラジオ版「日本沈没」についてこの他に記憶にあるのは、D・マルタン氏が登場していたということぐらいです。私は当時、D・マルタン氏の物語上の役割が理解できず、何故関係ない人のことを延々とやっているのだろうと思ったものです。

 これはボンヤリと記憶してます。小野寺がケルマディック買い付けに海外へ行くのが印象的でした。ここのボリュウムが結構大きかったのでしょうね。

>>週刊文春(父が読んでいた)に連載の東海林さだおさんのマンガ「タンマくん」に「日本沈没」をネタにした回があったことを思い出しました。日本が海に沈むと小松左京のところに札束がガッポガッポと転がり込んでくる、

 こりゃ、印象的ですね。想像して笑ってしまいました(^^;)。「タンマくん」という気の抜けた名前が東海林さだおらしくってほのぼの。

投稿: BP | 2007.02.20 23:48

 こんばんは。
 大変な労力お疲れさまでした。
 新規の音声資料まで用意していただいて。
 BPさんのページ作成にかける情熱は素晴らしいですね。

 12/31に前半の総集編をやっていたのですね。大晦日スペシャルでしょうか。
 調べてみると1973/12/31は月曜日でした。
 映画の封切り直後ということもあり、ブームの盛り上がりを感じます。

>>その他(ラジオを聴きながらの手作業による名シーン)

 ラジオの放送中、その場で「ここだ」と思いながら録音スイッチを入れていたのでしょうか。時代を感じますねえ。

 郷の自殺というのは、これから起こる大異変の予兆をあらわす重要なエピソードだと思うので、原作に忠実であろうとすれば欠かせないですね。映画などでは時間の制約から省略せざるを得ないのかもしれませんが。
 かといってラジオドラマが単に原作をなぞっただけのものではなかったことは、BPさんの研究によりよくわかります。

 最初に郷六郎に言及したオタクイーンさん、ご覧になっているでしょうか。

>>下川辰平演じる吉村部長の断末魔。

 崖崩れの音響とともに「あーっ」と叫びながら闇に吸い込まれていくような印象を持っています。

>>第55回のナレーションは「ケルマディック」と呼んでいる

 やはり途中まで「ケルマディック」だったのですね。台本上で部分的に「ケマルデック」と間違えていたということも考えられますが、当時のBPさんも「ケマルデック」と認識されていることから、途中から「ケマルデック」に変わってしまったという可能性が強いと思います。
 興味の無い人には本当にどうでもいいことでしょうけど(笑)。

 ラジオ版「日本沈没」についてこの他に記憶にあるのは、D・マルタン氏が登場していたということぐらいです。私は当時、D・マルタン氏の物語上の役割が理解できず、何故関係ない人のことを延々とやっているのだろうと思ったものです。マルタン氏はD計画の資金のために渡老人が放出する美術品を買い付けに来たブローカーだったのですね。
 どうしたわけか大地震や噴火など、ラジオ版の天変地異シーンの記憶が全くありません。やはり小学生では、言葉や音響だけから満足に想像できなかったのでしょう。
 映画版の方は当時でも強烈に印象に残っていましたから、ラジオを聴いて作ったささやかな想像は吹っ飛んでしまったのでしょう。
 あるいは、ラジオ版の方の日本列島沈没シーンは映画版を見た後に聴くことになったので、映画の記憶をそれぞれのシーンに当てはめながら聴いてしまったのかもしれません。

 田所博士といえば小林桂樹さんの印象が強いですが、加藤武さんのガンコオヤジのような田所博士もよかったと思います。「最悪の場合には、日本列島の大部分は海に沈んでしまう」というエコーがかかったセリフが何度も小野寺たちの記憶の再現として出てきたように思います。

>>直感を信じてくれと言いたくなります。

 物事について長い期間色々と考えていると、あるとき突然「わかった」と思うことがあるように思います。田所博士ほど劇的な発見でないにせよ、人間はそんなことを日々行なっているのかもしれませんね。

 画像にある原作本のこんな広告もありましたねえ。これを見て週刊文春(父が読んでいた)に連載の東海林さだおさんのマンガ「タンマくん」に「日本沈没」をネタにした回があったことを思い出しました。日本が海に沈むと小松左京のところに札束がガッポガッポと転がり込んでくる、そこでサラリーマンのタンマ君が「日本隆起」という小説を思いつき、海の中から地図の形をしたままの日本列島(ちょうどこの広告にあるような感じの)がニョキニョキと伸びてくるというような内容でした(更にオチがあるはずですが忘れてしまいました)。ブームの片鱗を示す証言にでもなれば(笑)。

投稿: 追憶の人 | 2007.02.20 20:03

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