■新刊メモ 櫻井圭記 Philosophia Robotica 『フィロソフィア・ロボティカ ~人間に近づくロボットに近づく人間~ 』
櫻井 圭記『フィロソフィア・ロボティカ ~人間に近づくロボットに近づく人間~』
Production I.G [最新情報]
気鋭のSF脚本家、櫻井圭記が「人称代名詞」をキーワードに読み解く、現代日本ロボットの最前線。
これまでアニメーション作品「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX」シリーズでタチコマやアンドロイドなど、ロボットにまつわるシークエンスを多く執筆してきた著者が、「人称代名詞」という独自の視点からロボットを論じます。
本書では、AIBO、ASIMO、HRP-2、ビル清掃ロボット、ロボットスーツHALなど約30のロボットに言及。マルクス、黒崎政男、マクルーハン、ウェーバー、加藤尚武、オング、ミード、ブーバー、ドーキンス、ラヴロック、大澤真幸らの議論を参照しつつ論を展開します。
株式会社毎日コミュニケーションズ価格:2,500円、2007.7/7発売予定
著者について
プロダクションI.G所属。東京大学経済学部卒業。2002年3月 東大大学院新領域創成科学研究科修了。
修士論文は「他我を宿す条件 ~人間・ロボット間コミュニケーションの行方~」。同大学院在籍中に日本のアニメとメディアに関する論文を発表し、「情報通信論文ISID」「JMF日本マルチメディア大賞」で最優秀賞を受賞する。これがきっかけとなって『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』のアニメシリーズに参加し、脚本家としてデビューを果たす。
最近は『精霊の守り人』『エヴァンゲリヲン新劇場版』のシナリオで有名な櫻井圭記氏のロボットの本。もともと下記リンクにあるように、こうした分野の専門家であった氏の初評論集として、期待。
タチコマのAIの進化を描いたのは、この方の功績なのだと思うけれど、タチコマの知能化の秘密についても触れられていたら楽しみ。30体のロボットのうちの一体がタチコマであることを願うファンは多い!
まじめな話、『攻殻機動隊S.A.C.』の「タチコマな日々」は、数十年後にロボット知能が地球上に誕生したら、彼らの歴史の黎明期の1ページを飾る重要な記録になるんじゃないでしょうか。
加えて、『攻殻機動隊S.A.C.2nd GIG』26話 「憂国への帰還 ENDLESS∞GIG」におけるA・Iタチコマたちの活躍は忘れられません。
◆関連リンク
・瀬名秀明צ櫻井圭記(五月祭特別対談) : INNOCENCEに見る近未来科学 : SCI(サイ)
・当Blog記事 東大立花隆ゼミ 5月祭 瀬名秀明×櫻井圭記対談
・Interview with Yoshiki Sakurai(英文インタビュー)
・野良犬の塒: 脚本家 櫻井圭記
・wikipedia 櫻井圭記
・『フィロソフィア・ロボティカ ~人間に近づくロボットに近づく人間~』(amazon)
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