■熱い!古川日出男×向井秀徳 朗読ギグ ビデオ DAX配信中
古川日出男 朗読ギグ『スローモーション』@京都METRO 2007/5/5
(キアズマさんのブログ ライブイベント・キアズマ:KIASMA)
当サイトへ、キアズマさんからTBいただいた記事で紹介されている古川日出男×向井秀徳 朗読ギグが素晴らしい。
DAX:SPACE SHOWER Digital Archives Xで紹介されている以下の4本が必見。残念ながら配信は07.7/15(つまり今日!)までなので見逃してる方は即。(以前の記事でDAXの配信について触れていたのだけど、どうせTV放映と同じと勝手に思い込んで、配信スタートに気づかず見逃してた。キアズマさんに多謝)
◆古川日出男×向井秀徳 2007.5.3 Shibuya O-NEST
1."6本の狂ったハガネの振動"
2."ベルカ、吠えないのか?"
3."USODARAKE"
4."TUESDAY GIRL"
僕のお薦めはこの順番。
「冷凍都市 諸行無常 性的衝動 リピート リポート」な1."6本の狂ったハガネの振動"が最高。2."ベルカ、吠えないのか?"もTV放映より長い9分58秒で別ver.、TV放映版の荒削りな感じもいいが、こちらの方が完成度は高い。宇宙時代の始まりの1957年スプートニクとライカをこんなに熱く表現できた存在は世界にない。
とにかくまず聴いてみて。古川日出男の文体の凄さと向井秀徳のロックがすんごいことになってるから。文体ぶっ壊れてるって。
「奇跡のようなギグがここにあります。必見。観てて体が熱くなる。言葉というプログラムが脳の中に展開して拡散するこの感覚。凄い」(1回目観たダイレクトな感想がこれ。とにかく一回目は熱く観ました。)
古川は芝居の脚本・演出をしていたらしいけれど、彼の演劇ってこんなラディカルなものだったのだろうか。あー、本当に観たかった。
古川が「FICTION ZERO/NARRATIVE ZERO」誌に書く新作は「渋谷系SF」だという。しかもタイトルは『ゴーレム』ならぬ『デーモン』。
それが破壊された言語によるワイドスクリーンバロックだったら、日本のベスターは古川日出男に決定(^^;)。
ベスターが生きていて『ゴーレム100』を朗読したら、きっとリンク先のギグと同様の迫力だったと思う。これも聴きたかった。
◆古川日出男 朗読ギグ『スローモーション』@京都METRO 2007/5/5
古川日出男公認。本人による『スローモーション』(河出書房新社刊『ハル、ハル、ハル』に収録)の朗読。
こちらは古川日出男の朗読。詳細は読了した『ハル、ハル、ハル』の感想と合わせて、次回。
◆関連リンク
・消される前に俺がテキストデータ化しておく。(Blog こめびつの中身さん)
彼は向井秀徳とのイベントで向井の歌詞を独自解釈で朗読していた。その朗読は一種の緊張を生みだし、その声は会場を圧縮していく。その圧縮が極限まで高まった時に向井秀徳のギターがかき鳴らされ、会場はその圧縮から解放される。
その時の古川の朗読をもう一度我々が読める文章に戻し、見直す事によって向井秀徳の歌詞によって古川日出男が作り出した物語が見えてくるのでは無いかと思った。
上の動画のうち、『ベルカ』以外の3本をテキスト化された労作。
引用にあるとおり、この3本はもともと向井秀徳の曲があって、それにインスパイアされて古川が朗読部分を新作したということのようである。向井秀徳の詩のラディカルさとそれをさらに破壊する古川の言葉。
・『ZAZEN BOYSII』 6本の狂ったハガネの振動収録
向井秀徳のバンドのアルバム。これも一度聴かねば。
・古川日出男×向井秀徳 in 博多
07年9月2日(日) 福岡 博多百年蔵・壱番蔵
開場18:00開演18:30 前売 ¥3,500 (税込・1ドリンク付)
出演:向井秀徳アコースティック&エレクトリック/古川日出男
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