■プロダクション I.G×士郎正宗 『RD 潜脳調査室』 メタ・リアル・ネットワーク
RD 潜脳調査室 (公式HP)
プロダクション I.G×士郎正宗がおくる
最新・近未来サスペンス!!! (プロダクション I.G)
2061年、人間がネット社会を構築して50年。人間同士が意識で繋がることができる理想実現を期待されたネット社会だったが、個人情報の流出、情報の改竄など、新たな社会問題が現象化しているにも関らず、人は尚、取り交わされる情報をネットに依存し、ネットからの離脱を選択することはできなかった。
その結果、セキュリティを強化した新たなネットワーク空間の構築が望まれ完成したのがメタ・リアル・ネットワーク(略してメタル)である。メタルは情報化された個人の記憶をバブルシェルという泡状の有機的電脳防壁で擬似的にスタンドアロン化させ、人々の生活に浸透していった。
だがその結果、人は安全なメタルの中で本能を解放し、爆発させることを憶えた。解き放たれた本能に押し出される形で、個々の意識は情報の海に溺れ、欲望の圧力に曝される。
だが、人が生きている舞台は規律で縛られた現実世界である。二つの世界の間に奇妙な摩擦が生れ、それが在らざる歪みとなって世界に現れはじめていた。そうした歪みの原因を調査、究明するため、メタルの海に挑むエキスパートを、人々は電脳ダイバーと呼んだ。
この物語は、リアルとメタルの狭間で起こる事件を調査する電脳ダイバー、波留真理の物語である。
『攻殻機動隊』刊行から16年。士郎正宗の進化した電脳世界が描かれる。
アニメはともかく、漫画『攻殻機動隊』は、当時最先端なサイバーパンクだった。正直僕は本家ウィリアム・ギブスンよりもサイバーパンク的感覚として興奮した。
今回のはその電脳世界を深化させた新しい世界が描かれるようだ。現実との二重性というのが面白そう。現代もインターネットと現実の二重化は進行している。 これをデフォルメすることがメタ・リアル・ネットワークの設定なのだろう。そこに描かれるのが、今までの人の感覚を変容させるような新しい世界であることを楽しみにしたい。
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コメント
> 物語のコンセプトの切れの良さで、アニメに原案を提供し、
>あとは優秀なスタッフが製作する、というのが士郎作品をたくさん観るためのひとつのアプローチなのかも。
「士郎が原案をだし、アニメスタッフが完成させる。それが俺たちのやり方だろ?」
「少しばかりでも授かった才能を社会の役に立てるためにこの職に就いたが、根が野暮ったいのでうまく着こなせない。そうして羨望と嫉妬を抱いてるってところかな」
とか、士郎は久島部長かよっ!
マンガは欄外に細かい手書きの文字でいっぱいで読みにくいから
そういう補足も作中で表現してくれるなら
むしろアニメの方が良いな。SFってアニメと相性良いし、たぶん。
投稿: | 2011.08.27 20:54
say*3さん、こんにちは。
>>純粋に「漫画」を描いて欲しい、と思うのは我儘なんでしょうかね・・・。
多くのファンがその希望は持っているのですが、なかなかこれは期待できないのでしょうね。
物語のコンセプトの切れの良さで、アニメに原案を提供し、あとは優秀なスタッフが製作する、というのが士郎作品をたくさん観るためのひとつのアプローチなのかも。
なんにしても今作のスタッフの力量が楽しみです。
投稿: BP | 2007.11.11 17:40
純粋に「漫画」を描いて欲しい、と思うのは我儘なんでしょうかね・・・。
投稿: say*3 | 2007.11.10 14:06