■磯光雄監督『電脳コイル』最終回 第26話「ヤサコとイサコ」
脚本 : 磯 光雄 絵コンテ : 磯 光雄
演出 : 安川 勝 作画監督 : 井上俊之
クライマックスでのヤサコとイサコの甘いシーンは正直少し引いたが、その後のラストシーンでのイサコの「仲間」をキーワードとしたセリフに泣いた。このセリフを表現するためのクライマックスのあり方なら納得。
まさにこの二つのシーンがこの並びで語られることで、人と人との関係のあり方について、子供たちに強い印象を残したのではないか。見事なラストシーン!!
磯監督、シリーズ全話を自ら手がけ、脚本のこの完成度の高さは素晴らしい。そしてあの完成度の高い絵作り。
アニメファンの大人だけでなく、この作品はまさに複雑な環境の中で生活している現代の子供たちに強い印象を残したのでないか。ここに描かれていたのは、子供たちが日々の生活の中で感じるもろもろの事象であると思う。
この作品を観て、映像作品の持つ力にインパクトを受けた子供たちが、今後大人に成長して、素晴らしい映像クリエータとなる可能性を感じた。
この作品は磯光雄監督から、子供たちへのプレゼントであるのと同時に、彼が影響を受けたクリエータたちへの感謝の気持ちではないだろうか。自分が受けた子供時代の感動を、自分から今の子供たちに(さらに質的に向上させて)贈ることが先達の制作者たちへの敬意の表明なのではないか。そんなことを感じて観終わった。
この作品でそうした想いを完遂した磯監督が次回作にどう取り組むのか。
今度は、きっと過去の作品への磯氏独自のオマージュではなく、まったくどこにもない、未来へ向けた映像の挑戦作となるような予感。期待してます。
>>小学生、中学生の皆さん or 親の方
子供の感想と学校で話題になっているかどうか、コメント欄で教えてもらえると嬉しいです。僕らが子供の頃の少年ドラマシリーズ『タイムトラベラー』とかより、さらに素晴らしい印象を子供たちに残した作品になっていると思うので、子供たちの受けた印象を聞きたくてたまりません。
★★★★ ネタばれ 注意 ★★★★
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コメント
成田ひつじさん、こんばんは。
すみません、ちょっと勘違いなコメントをしてしまいました。
以前書いた僕の下記の質問への回答をいただいたのですね。
>> お名前は本名?ではないですよね。とても語感の良い名前ですね。
これからもよろしくお願いします。
投稿: BP | 2007.12.05 23:14
shamonさん、こんばんは。
>>全26話、クオリティを落とさずに走りきったスタッフ一同にお疲れ様と申し上げたい。
本当にクオリティが安定してましたね。
最初、もっとやんちゃに動き回るアニメを期待していたのですが、ああしたストーリーにはこの画面がぴったりでした。
>>最後の最後、デンスケで終ってくれて嬉しかった。
最終回でデンスケの触感について語るシーンも素晴らしかったですね。
成田ひつじさん、こんばんは。
もしかして電脳体でなく現実体で知り合いですか?
>>私の名前は一部本名を含むHNです。さすがに本名をそのまま出すのは憚られまして^^;
うん?NHは偽名でないよね?僕の知ってる「成」の付く知り合いは、MN君が思い浮かぶのですが、、、。
>>「serial experiments lain」を思いだしながらずっと見てきましたが、ラストは全く逆でしたね。自分を現実世界から消し去った令音と、戻ってきたイサコ。これが九十年代と二十一世紀の違いであってくれればいい、と思っています。
あ、「lain」、観てません。雰囲気似ている気はしてましたが、、、、。
ではでは、今後ともよろしくです。
投稿: BP | 2007.12.05 00:28
すみません、子供ではありませんが。
コイル最終話、最初から泣きながら見ていました^^;。
「serial experiments lain」を思いだしながらずっと見てきましたが、ラストは全く逆でしたね。自分を現実世界から消し去った令音と、戻ってきたイサコ。これが九十年代と二十一世紀の違いであってくれればいい、と思っています。
あともの凄く遅くなってしまいましたが、私の名前は一部本名を含むHNです。さすがに本名をそのまま出すのは憚られまして^^;
投稿: 成田ひつじ | 2007.12.04 19:40
こんばんは。
人と人との絆を表す素晴らしいラストシーンでしたね。
全26話、クオリティを落とさずに走りきったスタッフ一同にお疲れ様と申し上げたい。
そして胸に染みる主題歌とEDを提供してくれた池田綾子さんに拍手、です。
最後の最後、デンスケで終ってくれて嬉しかった。
今も目に焼きついています。
投稿: shamon | 2007.12.03 20:57