■『スターウォーズ・エピソード3』と『エピソード4』の3D映像公開 BIFCOM 釜山フィルムコミッション
07年10月8日―11日@海雲台グランドホテル2階。
- 3D立体映像の技術実演会 ‐
ジョージ・ルーカス、ピーター・ジャクソン、ジェームズ・キャメロン監督らが称賛した3D変換特許技術
マシュー・ディゾン In-Three社オペレーションマネージャー
2D映像の3D映像への変換
In-Threeは、現在ハリウッドのメジャー スタジオで立体映画に変換するテストを行っている。同社は「スターウォーズ・エピソード3」と「エピソード4」の3D映像を公開する。特に「スターウォー ズ・エピソード3」の立体映像は世界初の公開だ。
2007年3Dリスト (大口孝之氏の特殊映像博物館:Special Movie Museum)
その出来は極めて自然で、最初から立体映画として制作されたものと変わりがなかった。
具体的な手順は、①オリジナルのフィルムを元に、奥行きを設定したデプス・ストーリーボードを作成。②各映像のレイヤーを分解。③見た目で3Dのジオメトリーをモデリング、もしくはペイントによるデプスマップを作成し、オリジナルの映像をテクスチャマッピング。④左右の視差を与えて、映像の欠けた部分をペイントで修正…というものである。被写界深度によるピントのボケた個所は、他のショットから焦点の合った映像を移植してきたり、そっくり別の映像に置き換えたりという方法で対応している。
CGWORLD 2008年3月号 vol.115の大口氏の記事「いよいよ本格的になってきた立体映画ブーム」で、STAR WARS EPISODEⅢの立体映像の初公開情報を初めて知った。韓国で世界初というのはどういう意味があるか分からないけれど、このニュースはもっと報道されてもいいはず。昨年10月に公開。何分くらいが3D化されたのか知らないけれど、05年のハリウッドでのテスト映像の公開時(以前の記事
「スターウォーズを立体映画にする技術 In-Three Dimensionalization®」参照)には本来07年に映画一本が3D化されて公開される予定とのことだったので(ルーカスの発言)、計画は随分遅れているようだ。
以前の記事で紹介した時は、3D化の手法が不明だったけれど、今回の大口氏の情報でやっとわかってきた。
◆3D生成手法
uses its patented software tools and techniques to create a second view from any two dimensional image. For example, each frame of a movie can remain the left eye view and In-Three can create a right eye view. The result, an In-Three dimensionalized film, can be shown using any 3D projection system.
詳細はDepth Grading in 3D Creationというpdfファイルで公開されている。
IN3D : In-Three Depth-builderという自社製ソフトウェアが立体映像化のツールとのこと。
このソフトの使用の様子が冒頭の写真だけれど、2Dの映像に深さ情報を追加して、実写映像をテクスチャーとして貼り付けるというのは、繊細で根気のいる作業になりそう。
本来episode Ⅲは、多くのSFXシーンが3Dで作られていて、そこからダイレクトに立体映像は作れるはず。そこらへんの連係がどうなっているかは、このpdfの記述だけでは不明。釜山では技術実演があったそうなので、こういったところの解説もあったのかも。
いずれにしても手法の効率化がはかられて、早い時期に公開されるのを待つばかりである。がんばれ>>In-Three社。
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