■カシオ デジタルカメラ EXILIM PRO EX-F1② シャッターレス コンセプト
◆そしてシャッターレスカメラ
「カメラにシャッターなんていらない」
その狙いと先にあるもの- Tech-On!
QV統轄部 商品企画部 兼 第一開発部
中山仁部長インタビュー
私は「息をひそめて決定的瞬間に合わせてシャッターを切る」という快感を否定するつもりはありません。
(略)もっと言えばシャッター・ボタンは失敗写真を生む元凶の一つとさえいえる。ユーザーがシャッターを切らなければ手ブレなんか起きない。
(略)スローライブは,動きの速い被写体をとりあえず撮ってみて,面白かったり美しかったりする静止画を選び出すために使えます。時間の流れを擬似的に遅 くするモードといえます。(略)撮影間隔は1/30秒,撮影期間はDRAMの容量 に限りがあるので2秒間です。
使い方は簡単。ユーザーはモード・ダイヤルをスローライブに合わせて,シャッター・ボタンを半押しするだけ。撮り終えると,2秒間の映像が液晶モニター にゆっくりと繰り返し流れます。ユーザーは「これ」と思ったフレーム(静止画)が現れたときシャッター・ボタンを押すことで残す画像を決定できる。
この「スローライブ」と「「パスト連写」という機能が、実はこのカメラのコアかもしれない。「シャッターは本来カメラに不要だ」とは刺激的な言説。このカメラの変革の中心は、まさにこの点かもしれない。
カシオのデジカメを引っ張ってきた中山氏のインタビューから引用したこのコンセプトは、僕には凄く実感できる。というのはハイビジョンハンディーカムHDR-HC1ユーザであるから。
HDR-HC1を買ってから、大げさに言えば僕のデジカメの撮り方が変わった。
まずハイビジョンの動画で流して撮っておく。そしてデジカメの静止画として残しておきたいものは、家でハイビジョンムービーを再生しながら、必要な部分を静止画として落とす。
HDR-HC1ではムービー再生中にシャッターボタンを押すと、自動でメモリスティックへ静止画を記録してくれる。
これで、動画に撮られていれば、シャッターチャンスを逃すことなく、何度でも現実を再生してそこから写真を撮ってこれる。(参考 HDR-HC1による過去記事 ハイビジョン レポート KENJI YANOBE その他)
中山氏の述べているのは、それと同じ感覚だ。「スローライブ」と「「パスト連写」はハイビジョンの動画から静止画をとりだすわけではないが、まさ に同じ。ハイビジョンより高精細な写真が残せるはずなので、素晴らしいコンセプトだと思う。無限のシャッターチャンスを手に入れたユーザーの見事な写真が ウェブにも今後どんどん登場してくるのでしょう。
◆関連リンク
・EX-F1(amazon) (
楽天
) 2/10現在はリンクなし
<EXILIM PRO EX-F1 口コミ(価格.com)から拾った情報>
・秒60コマの威力(ヤマガラ) - 海野和男のデジタル昆虫記 - 環境goo
見事なタイミングを捉えたハイスピードの昆虫写真
・CES 2008 - Casio EX-F1 hands on(Youtube) サッカーのburstshots
・SONYの超高速CMOS搭載は、このEX-F1以外に次のものがある。
韓国Samsungが2008年5月に発売予定のフルHD(1080/30i)ビデオ「SC-HMX20」
・【インタビュー】カシオEXILIM PRO EX-F1開発者に聞く - 超高速連写の楽しさを全てのユーザーに | マイコミジャーナル.
シャッ ターを押す前1秒だけでなく、押した後1秒といった撮影もできます。連写は速さだけでなく、シャッターのタイミングも重要ですよね。スポーツなどではレ リーズタイムラグも問題になるぐらいですから、プロの方はその瞬間のどのぐらい前でシャッターを押すといったことも経験で知ってられますし、逆にそれを覚 えないと撮影できなかった。EX-F1は「パスト連写」がありますから、多少遅れてシャッターを押しても、さかのぼってその瞬間が撮れるわけです。
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