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2009年2月

2009.02.27

■竹中直人監督「山形スクリーム」予告篇

Photo 「山形スクリーム」オフィシャルサイト 予告篇
オフィシャルブログ

監督:竹中直人
出演:成海璃子、AKIRA、マイコ、竹中直人/沢村一樹
2009年 全国ロードショー

竹中直人監督「山形スクリーム」爆笑特報が公開 eiga.com

物語は、山形県・御釈ケ部(おしゃかべ)村に伝わる落ち武者伝説を研究するため、東京からやってきた歴史研究会の女子高生たちと、ひょんなことから800年の封印が解かれてこの世に甦った平 家の落ち武者ゾンビとの壮絶なバトルを描く。主演の女子高生役に成海璃子、引率の先生役にマイコ、現地・山形で出会う青年役にEXILEのAKIRA、落ち武者役に沢村一樹など、豪華キャストで贈る笑劇の“ド・ド・ド・ホラー”である。

 竹中直人監督のなんとも怪作な新作映画。
 予告篇はいくつかあるようで、さきほど観たら、少し大人し目になってます。前、観たのは凄い雰囲気を醸し出していたのに。どれに当たるかは、時期によるみたい。

 竹中直人ってWikipediaで見ると、監督作はすでに6本目。『無能の人』『119』が面白かったのに、何故かその後、観てませんでした。こんどDVD、借りてみよっと。

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2009.02.26

■立体映画用Fusion 3D Camera Systemを手掛ける米PACE

3d_cam_2 PACE

 以前の記事 「ジェームズ・キャメロン監督『アバター:Avatar』予告篇」で紹介したフュージョン3Dカメラシステム (Fusion 3D Camera System)を手掛けるのが、アメリカの町工場PACE社。

 ここへ訪問し素晴らしい記事を書かれているのが、以下のリンク。

本田雅一のAV Trends
 リアリティ追求のために3Dを
 ~3Dカメラを手掛ける米Pace訪問記~
 (AV Watch)

 頭の中はこの10年、ひとつの夢でいっぱいなのだ。

 その夢とは世の中のあらゆる場面を3Dで記録する最高の道具を創るという夢である。ペース社は現在、もっとも経験豊富で優れた3Dカメラを開発するメーカーとして、実写の3D映画製作が注目されているハリウッドで注目を浴びているのである。(略)

 3D映像の前後への展開を画面より奥に展開させるのか、それとも手前に展開させるかといった制御や、対象となるディスプレイに合わせて3D感の強さを微調整するといった制御も必要になってくる。

 こうした制御をメカ的に実現するようベースを開発し、専用の3D撮影コントローラで3D撮影のパラメータを動的に動かすようになっている。

 町工場の金属加工業の親父さんの夢として製造される最新鋭の立体映画カメラ。
 なんとも素敵なガレージカンパニーです。

 公式HPを観ると、NBAの撮影もこのカメラで実施したとのこと。
 本田氏の記事にも近い将来こうしたスポーツ中継を近所の劇場で臨場感満点に楽しむ日が来るのではないか、と書かれている。

 ハイビジョンではスポーツ中継と並んで素晴らしいのが、世界の絶景をとらえたドキュメンタリー。こんなカメラで縦横無尽にドキュメンタリーが撮られ、家庭の大型ディスプレーもしくはプロジェクターで凄い立体映像が観られる日も近い!""

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2009.02.25

■スパイク・ジョーンズ監督 新作 “Where the Wild Things Are”

Where_the_wild_things_arespike_jonz
Where the Wild Things Are (2009)(IMDb)
YouTube - where the wild things are (test footage)live action movie

 雑誌 Cut(09年03月号)恒例の「誰も観てない映画50本!」で、『パルナッサス博士の想像力』(原題)、『アリス・イン・ワンダーランド』(原題)と並んで紹介されていたのが、スパイク・ジョーンズ監督の“Where the Wild Things Are”。

  まだ公式HPはなく、予告篇も公開されていない。
 しかし上の写真とリンクにあるテストフッテージを観ると、イマジネーションに溢れた映像になりそうな予感。
 スパイク・ジョーンズというと、もちろんチャーリー・カウフマン脚本の『マルコヴィッチの穴』が素晴らしかったわけであるが、あの不思議なストーリーテーリングと映像で、ファンタジーが撮られたらと想像すると、、、。ちなみに本作のシナリオはカウフマンではなく、スパイク・ジョーンズとDave Eggersという新人のコンビ。 

 また楽しみな映画が増えました。

◆関連リンク
モーリス・センダック:Maurice Sendak『かいじゅうたちのいるところ』
 原作は誰でも一度は観たことのあるこの表紙の本。

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■リコーのHDR:ハイダイナミックスレンジ
  デジタルカメラCX1 ダイナミックレンジダブルショットモード

Cx1_3 『RICOH デジタルカメラ CX1』
公式サイト プレスリリース

・ 画像処理エンジンと撮像素子の一新により高速連写が可能に。これにより、露出が異なる2枚の静止画を高速で連続撮影して、それぞれの適正露出部分を合成した画像を記録する「ダイナミックレンジダブルショットモード」の搭載を実現し、ダイナミックレンジを最大12EV相当まで拡大可能。人の目で見た印象と近い画像の記録が可能。

・ カメラが自動的に7箇所の合焦ポイントを決定し、それぞれのポイントにピントを移動しながら、7枚の画像を高速連続撮影。連続撮影した画像を1つのMPファイル(複数の静止画を1つにしたファイル形式)として記録します。

・ シャッターボタンを押し切った瞬間から、約1秒間で120枚(120コマ/秒)、または、約2秒間で120枚(60コマ/秒)の超高速連写が可能。

  以前紹介したHDR(High Dynamic Range)写真に対して、どの程度のものが撮れるか、今のところサンプルがリコーによって公表されていないので、なんとも言えないが、もしこの紹介記事のような写真が撮れるとしたら、画期的。

 原理的にはディジタル写真であれば、簡単にできるはずなので、本物のHDRデジカメであることを祈りたい。

 そして将来、ハイビジョンビデオカムでもこのような機能が搭載される可能性は高い。
 今のところ、かなり特殊な映画でしか、こんなハイダイナミックレンジな映像は観られないが、これを簡単に一般ユーザが撮れる日も近い!!

 コンデジで120コマ/秒の撮影も凄い。

◆関連リンク
『RICOH デジタルカメラ CX1』
価格.com - リコー CX1 のクチコミ掲示板

・当Blog記事
 HDR(High Dynamic Range)写真
 撮影後にどこへでもピントを合せられるカメラLight Field Camera

・リコー、4コマ/秒連写のCMOS搭載モデル「CX1」
あなたの写真、売れます。趣味を実益に変える、海外ストックフォトアフィリエイトの紹介。 - HDRiな生活 ネットでデジタル写真を売る方法。こういうの知りませんでした。

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2009.02.23

■村上春樹氏のエルサレム賞受賞スピーチ

村上春樹氏のエルサレム賞受賞スピーチ
       (はんどー隊ブログさん翻訳)

 私は今日、みなさんに伝えたいことが只一つだけあります。我々は国籍や民族や宗教を超えて個々人の人間で、システムと呼ばれる高い壁に相対しているもろい卵なのです。誰の目から見ても、我々に勝ち目はありません。壁は高すぎ、強すぎ、そして冷たすぎます。

 ネットで評判になっている村上春樹の受賞スピーチが翻訳されています。
 Youtubeのスピーチ映像はすでに削除されている。ふだん、あまりTVを観る時間がないので、見逃したのが悔やまれる。

 そもそも日本のメディアで放映されたか不明。
 僕も、中川某の醜悪なニュースは何回か観たが、この村上氏のスピーチは観ていない。

 ゴシップのようなニュースばっかり流していないで、こういうのを放映しないと、本当にTVは報道機関としての役割を終えた、と言わざるを得なくなるでしょう。

 

ネットでマスコミの流した文章を見ると、まったくのとおりいっぺんの紹介。
 それに対して、Blogの各記事は、そのスピーチに対する分析も感想もかなりの量出ている。マスコミからネットへ、報道は確実にシフトしている。

◆関連リンク
P-navi info : 村上春樹エルサレム賞受賞スピーチ (追加あり)

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2009.02.20

■小林治監督『まんが日本昔ばなし みちびき地蔵』


【まんが日本昔ばなし】 みちびき地蔵 - YouTube.

Photo みちびき地蔵 宮城県の地震による大津波の昔話

ある若夫婦が導き地蔵の前を通ると、おびただしい数の人や馬がその前に現れ そして天に消えていった。 おそろしくなった夫婦は逃げるように家へ帰る。 数日後、異様なくらいの引き潮で村人全員が潮干狩りをしている。 するといきなりものすごい地響きと共に大きな津波が襲って来た。 若夫婦はどうにか高台へ逃げるて助かるが、他の村人はほぼ全滅。 この惨劇を目の当たりにして若夫婦は数日前みちびき地蔵での出来事を思い出す。 というものでした。 最後にこの津波被害はちゃんと当時の資料に記録されている、、、 といって〆でした。

まんが日本昔ばなし みちびき地蔵
            (ニコニコ動画)

 時々思い出したように、小林治氏の作画を観たくなる。地震の大津波の被害を重々しいタッチで描いている。
 まさに突然の災害で理不尽に命を奪われた人たちの無念の想いに満ちた沈痛な映像。

 これを重厚なタッチで、表現したのが小林治は、アニメートの技の個性的なタッチが忘れられない往年の名アニメータ。

 『天才バカボン』や『ど根性ガエル』で独特のデフォルメした傑作アニメートを芝山努氏と作り上げ、その後、亜細亜堂というスタジオを設立。

 今回、検索で見つけたのが、「みちびき地蔵」。

 まるで白土三平の絵のようなイメージ。これが絶妙のリミテッドアニメーションで動く。そしてこの演出。
 子供時代に見ていたら、トラウマになること間違いなしの強烈な仕上がり。

 当時の『まんが日本昔ばなし』や『まんが偉人物語』といった単発のシリーズは、一本一本をアニメータにまかせて、個性の競演が素晴らしかった。

 今もこうした試みがされたら、どんなアニメータが、どのような個性的な映像を作ってくれるか、、、、そんなことを夢想する。

◆関連リンク
タグで動画検索 小林治‐ニコニコ動画(ββ)
 他にも小林作品、多数。作画は別人のものもあります。
小林治 (アニメ演出家) - Wikipedia
 1945年生まれ。今年64歳ということです。最近、お名前を見ないけれど、どうされているのか。子どもと観た『怪傑ゾロリ』のエンディング作画が「小林治」だったので、あのタッチだし、てっきり亜細亜堂の小林氏と思ったら、若い方の小林氏でした。(実は若手の小林氏とは学生時代に金田伊功ファンどうしとして、手紙を何回かやりとりしたことがあります(^^;))

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2009.02.18

■感想 M・ナイト・シャマラン監督『ハプニング』

Happning 「ハプニング」オフィシャルサイト

 『サイン』『アンブレイカブル』で鮮烈なイメージをみせたシャマランだけれど、ここのところ低調。

 この映画、冒頭からの不安感を煽る雰囲気は、さすがシャマランという感じで、ドキドキして観た。

 おしむらくはその不安が、またもや人間関係だけに集約していくこと。

 これはちゃんとSF的な意味付けがほしかった。
 前半の不安を、みごとに収束させるネタがあれば、、、、。(アイデアをギリギリまで思考し、シナリオを徹底的に練り込む集中力が落ちているのだろうか??)

 映画を観終わって外へ出て「風」の音を聴いたら、少しだけドキッとする、そこはなかなか秀作な部分。

 演出力は素晴らしいから、次作はシナリオを優秀なライターにまかせて、監督に徹した方がいいのかも。

◆関連リンク
M・ナイト・シャマラン『ハプニング』

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2009.02.17

■感想 中沢 新一, 波多野 一郎『イカの哲学』

中沢 新一, 波多野 一郎『イカの哲学』

 21世紀の平和学はここから始まる 特攻隊の生き残りで、戦後スタンフォード大学に留学した在野の哲学者波多野一郎が、一九六五年に少部数のみ出版した書『イカの哲学』。(略)
 イカが人間とコミュニケーションがとれたら、という奇想天外な発想から、人間同士だけではなく森羅万象と人間との相互関係にまで議論の範囲を広げ、本質的な意味での世界平和を説く。『イカの哲学』全文収録。

 かなり飛躍した記述もあるが、提示されている「平常態」「エロティシズム態」「超戦争」「超平和」という視点がとても面白い。
 学術的にみたら論拠に貧しいが、しかしある種のフィクション(もちろんSF)として見ると、斬新なパースペクティブを提示して新しい眼で世界を眺められる装置となっており、素晴らしい。

 本書は在野の哲学者波多野一郎氏の著作を中心に据えているのだけど、でも実際はそれを一つのきっかけにして、中沢新一が思考し書き綴った人類と生命の関係をとらえなおした新しい視座が抜群に面白い。この視座の根っこには、波多野氏が特攻隊員として極限で考えたこと、先の大戦の大量殺戮の目撃が重く横たわっている。(波多野氏の文章は非常に軽妙に描かれているのだけれど、、、、)

 まず「平常態」と「エロティシズム態」として描かれた生命論。

 生物がまわりの環境から分離された、非連続な個体であり続けようとする側面こそ、生命というものの本質だ、と考えやすい。(略)生物には自分を非連続な個体として維持しようとする面ばかりではなく、むしろ非連続であることを自分から壊して、連続性の中に溶け込んでいこうとする強力な傾向が隠されているということを、バタイユは見出して、それを「エロティシズム」という概念でとらえようとした。(P91)

Photo_2  そして描かれる右図のような「平常態」、「エロティシズム態」における「戦争」と「平和」。ここから以下のふたつの平和概念が提示される。

「平和態の平和」
 労働と法によって豊かで穏やかな世界を作ろうとする

「エロティシズム態の平和」
 生命の奥にセットされた「個体性を壊してまでも連続性を自分の内に引き入れようとする」エロティシズムの原理をネガティブにしか実現しない戦争を否定する

 「エロティシズム態の平和」が「イカの哲学」に直結する。要約すると、他の生物の実存を認識しそれに対して共感する「平和」(精神的な連続性)。(「共感」ってP・K・ディックのキーワードでもある)

 この視点から、現在の食用とする生物を消費財としてしか見ていない現在は、「エロティシズム態の平和」が消えかかっていることが描かれる。
 資本主義の下での生命に対する軽視。
 この視点(イカの哲学)から考えたらマスコミの垂れ流すグルメ番組などは醜悪の極み。
 そこでは人間以外の生命の実存への心配りというものは消失している。

02  さらに拡大した視点で、この「エロティシズム態の平和」が消失したことを起点に生じた核爆弾等の大量殺戮兵器による近代の戦争を著者は「超戦争」と呼ぶ。他の生命の実存の完全否定。

 「超戦争」に対峙できる「超平和」とは。
 これはこれだけ要約して書くと、ひどく陳腐に受け取られる可能性があるので、ここでは省略する。興味を持った方は、本書を手に取ってほしい。

 一時期、人間の営みのあれこれをエントロピーで説明すると、非常にわかりやすく整理できるのではないかと思っていたことがあるのだけれど、この本の描いている「エロティシズム態」というのは、生命が基本として持っている、その形態を保つことによる「ネゲントロピー(負のエントロピー)」を破る行為のことを指していると考えるとわかりやすい。生命の本質を「ネゲントロピー」とすると、「エロティシズム」はそれを壊した時に生まれるものということになる。

 その状態で過去配慮されてきた「平和」。これは狩猟における動物の命に対する尊重、戦争における敵の死者に対する尊厳、といったものである。

 なんだか本書をなぞって紹介するだけになってしまったけれども、この視点でいろんな事象を眺めると、面白い分析ができそうだったのでまずは書いてみた。

 とりあえずは、『東のエデン:Eden of The East』の読解に使おうとしているな、と思った貴方は鋭い(^^;)。

◆関連リンク
ネゲントロピー - Wikipedia
イカ・ナビゲーションのイカ漁のページ
 イカは本書で書かれたような投げ網でとることもあるそうです。
amazonのカスタマーレビュウ いろいろと興味深い記述がある。
・当Blog記事
 中沢新一著『森のバロック』 総論 ←この本は大傑作。

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2009.02.16

■Apple:アップル
 DVR:ハイビジョンレコーダ付きアップルTVへの布石

Apple_pat_set_top_box アップル、DVR付きHDTVを開発か
~家電メーカーと直接競合の筋書き(U.S. FrontLine)

 アップルが、デジタル・ビデオ録画機(DVR)と通信機能を搭載した高精細テレビ(HDTV)の開発に取り組んでいるという憶測が浮上している。投資銀行のパイパー・ジャフレイ(Piper Jaffray)がその予想を公表した。

(略)録画機能を持つアップルTVを2009年末に発売し、そのDVRとアイチューンズを融合した薄型平面HDTVを2011年に発売する可能性がある。

(略)パイパー・ジャフレイは、その論拠として、アップルがLGとの間で最近交わした5億ドル相当の5年契約を挙げる。

 現在、日本では、Blu-Rayレコーダーがハイビジョンレコーダーの主流だけれど、ディスクは明らかにハードディスクに対して使いにくい。

 AppleがネットでのハイビジョンTV番組と映画の購入を手軽にできるようにして、かつハイビジョン放送を手軽に録画、ハードディスクベースで検索や閲覧のユーザビリティを圧倒的に向上させて、映像向けマン・マシン・インターフェースで革新を提示すれば、まさにiPhoneと同じ「黒舟」を実現することになる。

AppleInsider | Apple planning connected television, Apple TV with DVR - report

 元記事。
 上のリンク先の内容に加えて、iTuneのエコシステムの導入、iPhone,iPodのリモコン機能、TV用にはゲームマシンが欠かせないがAppleはAppStoreのゲームがある、と書いている。

Touch actuation controller for multi ... - Google Patents

 これが元記事にあるPAT。探すのに凄い苦労してしまった。でもGoogle Pat.って、なかなか便利。(自分の本業の特許も掲載されていてちょっと嬉しい(^^;))

 引用図はこの特許から。

 探した時の検索キーワードは、set top box inassignee:Apple

 iPod, iPhoneのインタフェースによるビデオのコントロール方法が詳細に記載されている。普及させたiPodとiTuneのエコシステムをコアにして、ビデオ領域まで浸食していく戦略なのでしょう。ちょっと

 僕はハードディスクなりSSDなりを録画メディアとしてどう使うかがポイントになるような気がするのだけれど、set top box hard disk inassignee:Appleというキーワードでは、らしい特許は見つからない。もっと凄い映像関係の特許があるのだろうか。

◆関連リンク
・当Blog記事
 ハイビジョンレコーダーの素朴な疑問  BD:ブルーレイディスク vs HDD:ハードディスク比較

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2009.02.14

■神山健治監督 初劇場長編決定!! 『東のエデン』劇場版

Photo ノイタミナ:4月新番「東のエデン」の
 劇場版製作が決定 (まんたんウェブ)

 「東のエデン」のテレビ版完結後に、その先を描いた劇場版が公開されることが明らかになった。同枠のアニメが劇場版になるのは初めてで、話題を集めそうだ。(略)

 2010年、日本各地に10発のミサイルが落下するが死者はゼロという奇妙なテロが発生。その3カ月後、卒業旅行先の米国・ホワイトハウスの前でトラブルに巻き込まれた森美咲は、記憶喪失の青年・滝沢朗に助けられる。朗は、全裸で、拳銃と82億円もの電子マネーがチャージされた携帯電話を握りしめていた……というストーリー。全11話の予定で、劇場版は、その後の話を描くという。公開については未定。

 ついに神山健治監督の初劇場長編が決定!
 「その後の話」ということで、再編集でなく本当の劇場作品となるようです。

 それにしてもTVシリーズが話題になるかどうかもわからないのに、事前に映画版が政策決定とは、プロダクションIGの神山監督によせる信頼は絶大です。

 ますます『東のエデン』が楽しみになりました。

フジテレビ“ノイタミナ” TVアニメ 東のエデン(公式Blog)
 (shamonさんのひねもすのたりの日々経由)

本サイトでは、緻密な伏線が張り巡らされた壮大な物語に関する様々な情報を、リアルタイムで更新してゆきます。

スペシャルサイトに用意されたブログパーツ、謎のキャラクター・春日晴男による現場日記等々、テレビ放映を10倍、20倍楽しめる、ここだけの情報を日々更新してゆきますので、お楽しみに!

 公式Blogに掲載された下記ブログパーツが秀逸。
 是非クリックしてみてください。神山監督とそのスタッフが仕掛けたテロに貴方は遭遇します。

◆関連リンク
・当Blog記事
 神山健治 原作・脚本・監督 新作『東のエデン:Eden of The East』
  ノブレス・オブリージュ - Wikipedia

ノ ブレス・オブリージュまたはノーブレス・オブリージュ (フランス語:noblesse oblige) は「貴族の義務」あるいは「高貴な義務」のこと。一般的に財産、権力、社会的地位の保持には責任が伴うことをさす。一般的な用法ではないが、慇懃無礼ある いは偽善的な社会的責任について蔑視的に使われることもある。

 

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2009.02.13

■ジブリ美術館ライブラリー
 「ルパン三世」1stTVシリーズ 劇場公開

Miyazaki_lupin_14
映画「ルパン三世」1stTVシリーズ - 最新情報
 (ジブリ美術館ライブラリー)

TVアニメ考現学第一弾
11話 7番目の橋が落ちるとき
14話 エメラルドの秘密
19話 どっちが勝つか三代目!

同時上映 「ルパン三世」とその時代

 凄いなあー、ジブリ、ついに宮崎の人気にあやかって、こんな旧作まで劇場公開。
 主に宮崎・高畑演出作としてスポットライトを当てるようですが、どちらかというと、アニメータとしての宮崎に着目して、この際、その原画作品を一挙上映してほしい。

 そうすれば、ファンに謎も残っている宮崎の原画シーンも白日のもとにさらされるわけだし、、、。(冒頭の引用は「エメラルドの秘密」から宮崎原画シーン)

 第二弾は演出作で公開するなら『未来少年コナン』一挙上映!?それとも『ルパン第二作』の照樹務作?
 原画なら『侍ジャイアンツ』か『赤胴鈴之助』か!(^^)
 、、、、こりゃ原画作品はむりだぁー、演出作になりそうですねー。

三鷹の森ジブリ美術館ライブラリー

 2009年春の劇場公開作品は、「ルパン三世」1st.TVシリーズから、 セレクト上映が決定しました。 今作は若き日の高畑勲、大塚康生、宮崎駿が作った作品であり、 限られた条件の中で出来ることをすべてつぎ込んだ作品です。 3月14日(土)より、シネマ・アンジェリカ(渋谷)にて上映。
 宮崎駿監督の今上映のためのインタビュー映像も同時上映します。

◆関連リンク
鈴木敏夫のジブリ汗まみれ
 - 2009/02/08 業界のサムライたちがれんが屋へ!

 ポッドキャスティング MP3ファイルへリンク
 先週の同ラジオ番組のラスト付近で『ルパン三世』1st.制作時の宮崎駿と高畑勲の絵コンテ制作過程について、鈴木敏夫が語っている。
 「なんでこんなアニメを作らなきゃいけないんだ」と言って家でごろごろしている高畑に対して、「サラリーマンなんだからやりましょうよ」と宮崎が前半の絵コンテを描いて持って行き説明。後半を高畑が寝ころんだまま、宮崎に口述筆記させていた。
 そして絵コンテを会社に持って帰った宮崎、「高畑さんのコンテがあがりました」と報告!さすが高畑監督、宮崎をパシリとして使えるのは貴方だけです。
 この番組、かなり宮崎の制作ウラ話が語られていて、究極映像研究には必聴(^^)。
ルパン三世 (TV第1シリーズ)(Wiki)
『ルパン三世 first- TV. BD-BOX [Blu-ray]』
山下毅雄『ルパン三世 THE 1st SERIES ANTHOLOGY - MUSIC by TAKEO YAMASHITA』

当Blog記事
宮崎駿 初期原画 『ルパン3世』
 第15話「ルパンを捕まえてヨーロッパへ行こう」

宮崎駿 初期原画<2> 『ルパン3世』
 第23話「黄金の大勝負」第14話「エメラルドの秘密」

宮崎駿 初期原画<1> 『侍ジャイアンツ』第一話
叶精二『宮崎駿全書』 と 宮崎駿『もののけ姫』について

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2009.02.12

■マーク・ネヴェルダイン,ブライアン・テイラー監督
  『Crank 2 : High Voltage』予告篇

Crank2
Apple - Trailers - Crank 2
 Director : Mark Neveldine, Brian Taylor
Crank 2: High Voltage (2009) (IMDb)

Crank2_poster  ひさびさにAppleの映画予告編サイトを覗いた。
 十本ほど観たがどれも鮮烈ではない。『トランスフォーマー リベンジ』もいつかどこかで観たような映像で新しいワンダーがない。
 あーあ、今回はネタなしかー、とあきらめかけた時に眼にとまったのが右のポスター。そして予告篇のぶっ飛び方もなかなか。この映像の感覚、気持ちいい。

 いかにもハイビジョンで撮られたピキっとした映像。
 そしてパースの効いた構図と、デジタル処理されたトリッキーなカット割&加工された画像。

 引用した写真はその中でも顕著に加工されたコマ。

 ショッキングなシーンをコマ送りすると、画面がディジタル処理で"ねじられ"ている。流して観ていると、何か不思議な感覚が襲ってくるが、コマ送りでその謎がわかる。

 これが映画全編でやられているとすると、相当ハイな感覚になりそう。

◆関連リンク
Mark Neveldine, Brian Taylor監督『Crank』(2006)
 この映画の前作。
 聞いたことないと思ったら、邦題は↓
ネヴェルダイン,テイラー監督『アドレナリン』(2006)
アドレナリン (映画) - Wikipedia

 殺し屋シェヴ・チェリオスは依頼を済ませ、目覚めると何故かひどく気分が悪かった。朦朧としながらライバルの殺し屋リッキー・ヴェローナからのDVDを再 生してみると、シェヴが北京カクテルという謎の毒を注射されたことが分かった。彼の命は残すところ1時間。闇医者の情報で、毒の阻害のためには、自力でア ドレナリンを分泌し続けなければならないとわかるが、それには走り続け、危険や性欲に興奮し続けるしかない。残された短い時間の中、シェブは闇医者と連絡 を取り、解毒剤を探しつつ、自分に毒を盛った人達に復讐し、恋人のイヴに別れを告げ、自分を捨てた雇い主と対決することになる。

 続編について 邦題は未定だが、続編の制作が決定している[1]。
 シェヴの心臓が電池の電気刺激で動く人工心臓に取り替えられてしまい、シェヴが電池を集め ながら敵を追いかける、というもの。

 ハイなディジタル処理はこの二本の映画の本質と密接な関係があった!

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2009.02.11

■新刊メモ 『雪男たちの国』 『人生に希望をくれる12の物語』
  『劇画 オバQ』 『マリオネット・エンジン』

ノーマン・ロック, 柴田 元幸訳『雪男たちの国』 河出書房新社

「ある朝突然、スコット探検隊の一員として南極にいた」建築家の手記。記されているのは、過酷な自然に放り込まれた驚き、憤り、痛いほど白い世界で死に憧れ、幻覚に身を委ねる男たちの姿――柴田元幸が発掘した究極の物語。

 南極の孤独と幻覚は素晴らしく相性がいいように感じる。
 はるか小学生時代に読んだスコット探検隊のノンフィクションも、白い世界の幻想の記録として読めた記憶。柴田訳のこの小説、面白そうです。

鴻上 尚史『人生に希望をくれる12の物語』 (講談社)

著者がみずからの来た道と重ねあわせながら紹介する読書案内!

人生には意味がなくて、意味がある。
「アルジャーノンに花束を」ダニエル・キイス
「劇画・オバQ」藤子・F・不二雄
「大いなる助走」筒井康隆 他 12の物語

 ついに、鴻上がこんなふやけたタイトルの本を書いたかと第三舞台ファンとして嘆きながら書店で手に取る。
 でも「劇画・オバQ」が入っていたので許してしまう(^^;)。劇団休止の理由と藤子不二雄への賛歌が描かれたこの一編を読んで、ひとり嬉しくなるのであった(立ち読み(^^))。
 まだこの漫画を読んでない幸運な貴方に御紹介→ YouTube - 劇画 オバQ

 僕は中学時代に筒井康隆の『SFベスト集成』でこの藤子自身の筆になる短編を読んで、衝撃を受けました。(ちなみに、僕の最古のお気に入りオモチャの記憶は、「Qちゃんゴム人形」です(^^;)。)

Photo西澤 保彦『マリオネット・エンジン』 講談社

パー トナーを機械で理想のタイプに変換し愛することのできる時代が到来した。(略)表題作『マリオネッ ト・エンジン』をはじめ恐怖に満ちた6作品を収録!

 西澤 保彦のSFホラー短編集。
 であるが、僕がオッと思ったのはこの加藤直之の表紙。
 なんか懐かしい絵だなー、なんの表紙かなーと手にとって、あとがきを読むと、、、。

 これ、他の本の表紙ではなく、加藤直之の早川SFコンテスト・アート部門入賞作(1974年)。西澤氏がこの絵の大ファンで、今回初のSF短編集の表紙として使わせてもらうように依頼したという。
 そして実はこれ、入選作そのものでなく、この表紙のために手が入れられているとのこと。

 僕も当時、この絵をSFマガジンで熱心に観ていたことを想い出した。
 丁寧に描きこまれた細部には、その後の加藤SF画を超えるような情熱のようなものを感じます。描き足されたのはどの部分なのだろう。

◆関連リンク
オバケのQ太郎 - Wikipedia.

この様に「FとAの間で起きた権利問題」と、「その周囲の人々で起きている問題」で出版が見送られているとの説が最も有力であった。2007年になって安藤 健二の『封印作品の謎2』が『封印作品の闇』と改題の上、文庫化された際になされた小学館の元幹部への追加取材を通じて、Aの側は再版の許諾を出してお り、増刷を拒否しているのはF夫人であることを明らかにし、その理由としてFとAが共同で著作権を持つ作品を出したくないとの意向をF夫人が持っているためであると安藤は結論づけている。

SF画家加藤直之 時空間画抄

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2009.02.10

■感想 佐藤善木演出
 「わたしが子どもだったころ『映画監督・押井守』」

Oshii_father_3 BShi わたしが子どもだったころ

 夢と現実、真実と虚構の境界線を曖昧(あいまい)にした独特の世界を作り出す。(略)
 父親は浮気調査などを行う私立探偵。うそをつく父に振り回され、現実に対しての感覚が麻痺(まひ)したという。高校時代、学業で落ちこぼれ、学生運動に生きがいを見出す。「革命の大儀のためには親にも教師にもうそは許される」、父親譲りの感覚で家族と社会に反旗を翻した。

 先週の記事「【映像遺伝子解明録】押井守 父親の虚構 虚構の幼年期」で書いたように、この番組はドキュメンタリーに名を借りた、押井守のフィクションのたくらみではないか、と思って見始めた。

 著名人の語る子供時代をドラマ仕立てで視聴者に見せるこの番組、もし本当だとしたら、相当恥ずかしい。なので、きっと押井はフィクションで自らの過去を虚構の中に封じるのではと期待したわけ。

 だけれども、観た感じ、本当の過去を語っているようにみえた。(、、、と感じたのが既にたくらみにひっかかってるだけかも(^^)) 事実だろうと虚構だろうと、なかなかこの作家を語る上で面白い番組に仕上がっていた。

 まずドラマにかぶる川井憲次の音楽で画面は既に押井映画の世界。それだけでかっこいい。
 そして登場する押井守子供時代と高校時代。
 特に引用した写真の小学生時代の押井守役の子供が素晴らしい。
 スタッフが似た人を選ぶと番組のなかでも話しているように、顔が似ている。シャツが似ているのもカモフラージュになっているのかもしれないが、この押井守ぶりには感心。

 本題は、父親の虚構。
 まず家族の中での暴君ぶり、父親一人だけ牛乳と肉を喰うシーンがある。
 ドラマでもラーメンとのり巻き、立ち喰いそばといった「食」のアイテムが続く。押井映画で「食」というのは、犬の次に(ん、虚構より??)キーとなるアイテム。そのルーツは父親との「食」をめぐる記憶の数々なのかもしれない、という描写である。
 そして探偵であるが、謎の過去。「言ってる事がどこまで本当かわからないオヤジ」。どうやら海軍中尉であったのは、父親が語った虚構らしい。

 ただし押井はそれ以上父親の謎に迫ろうとしない。「過去に何してたかとか、評伝書こうとかでなく」「身体の現象的なところでどうしても縁が切れない。そのことの方が面白いし興味がある」「体つきが似てきた。反目していた兄が外貌が親父に似てきた。(父親が)肉体に宿っている」と語っている。
 
 最近の押井の(空手以降の?)フィジカルなアプローチがここにも。

 その他、番組の各シーンに押井作品へのオマージュが溢れていて、ファンには楽しめた。
 校舎の屋上から東京を俯瞰するシーン、鳥のシーン、学生運動と飯。
 警察が家にきて、父親から大菩薩峠に閉じ込められる「山小屋軟禁事件」。

 そしてクライマックスは、小学校の時、父親と一度だけ行った旅行で食べた立ち喰いそば。その記憶を語る時の押井の嬉しそうな笑顔が印象的。

◆関連リンク
テレビマンユニオン - 佐藤ディレクターコラム
 【映像遺伝子解明録】 vol.5 押井守さんの番組を作りました

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2009.02.09

■海外アーティストの画集紹介 『Structura: The Art of Sparth』

Sparth
Sparth, Scott Robertson『Structura: The Art of Sparth』

 先週、うちのBlogからのアクセスで、Amazonにて、この画集が売れました。
 購入された方、迫力のある画家の紹介、ありがとうございます(^^)。

 調べてみると、このアーティストのHPがあり、多数の作品が掲載されています。

sparth.com - illustration

 建築とメカ、そして手前に人を配置した絵が印象的。
 物体の巨大感の表現とメカのフォルムが素晴らしい。

sparth - Google イメージ検索
 グーグル画像検索でも、簡単に多くのイラストを観ることができます。

◆関連リンク
コンセプトアート.jp
 コンセプトアーティストを目指す学生6人のチーム
NDA そのチームに所属するDANさんのHP
 ここにも世界レベルのアーティストが!

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2009.02.06

■ブラザーズ・クエイ『ピアノチューナー・オブ・アースクエイク』関連

Pianotuner_of_earthquakes『ピアノチューナー・オブ・アースクエイク』
 ブラザーズ・クエイの幻想博物館

 09.1/17-30 (名古屋シネマテーク)

The Pianotuner of Earthquakes
 アート・アニメーションの先駆者として名高いブラザーズ・クエイが、鬼才テリー・ギリアムを製作総指揮に迎え完成させた、幻想的な実写長編作品。

Aプロ~Dプロ 全16作品

 名古屋でも上映されたのだけれど、仕事他でバタバタしているうちに見逃してしまった。

 ということでDVD情報(shamonさんからも教えてもらいました)。

『 ブラザーズ・クエイ ショート・フィルム・コレクション』

ブラザーズ・クエイ『ピアノチューナー・オブ・アースクエイク』

 どちらも09.3/27発売。ということでまだしばらくおあずけ状態。

◆関連リンク
Brothers Quay - Wikipedia
Sanatorium Under the Sign of the Hourglass - Wikipedia
 クエイ兄弟の06年短編作品。これもブルーノ・シュルツ原作。
Bruno Schulz.org
Festival international du film de La Rochelle - Sanatorium Under the Sign of the Hourglass.

Sanatorium Under the Sign of the Hourglass Directed by Stephen Quay, Timothy Quay Grande-Bretagne - 2006 - 9 min - Beta SP - color & b/w Synopsis Cast & Crew Animation: Brothers Quay Production: Koninck Studios

YouTube - The Quay Brothers at European Graduate School 2006.
Amazon.co.jp: シュルツ全小説 (平凡社ライブラリー): ブルーノ シュルツ, Bruno Schulz, 工藤 幸雄: 本.
YouTube - Brothers Quay
・ポール・ベリー YouTube - Sandman, The (1992)
 直接クエイと関係はないけれど、、、。これもいい。

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2009.02.05

■ヤノベケンジ ネクタイ & 絵本「トらやんの大冒険」原画展@豊田市美術館

Photo『ヤノベケンジ ネクタイ』(ラムフロム)

 核戦争後のサバイバルをテーマに、「アトム・スーツ」という名の放射線防護服を着てチェルノブイリを訪問し、写真作品などを制作するアーティスト、ヤノベケンジ。
 その「アトム・スーツ」のドローイングがネクタイに織り込まれています。 CULTURAL TIE ロンドンのギャラリーオーナーが企画したCULTURAL TIES PROJECT。世界的に有名なアーティストがデザインを提供。
 各300本限定製作で、特製アクリルケースにシリアルナンバー入りのカードが入っています。

 定例のヤノベ氏関連2題。
 まずはネクタイがAmazonに出品されている。

 アトムスーツがネクタイの中に閉じ込められて、なんだか窮屈そう。
 どうせなら、ネクタイよりTシャツでしっかりイエローなアトムスーツを描いてほしい。

 本当はアトムスーツフィギュアがとてもほしいのだけれど、、、。

スケジュール|豊田市美術館 (Toyota Municipal Museum of Art).

ヤノベケンジ展│絵本「トらやんの大冒険」原画展 3/7(SAT) - 3/29(SUN)

ヤノベケンジ展:ウルトラ 4/11(SAT) - 6/21(SUN)

 以前紹介した『ウルトラ』の開催期間が二つに分かれて、前半が『絵本「トらやんの大冒険」原画展』に変更されていた。

 『ヤノベケンジ展:ウルトラ』の準備が遅れているのだろうか。
 ULTRA TODAY: ヤノベプロジェクトキックオフミーティングによると京都造形大でプロジェクトはスタートしているようなのだけれど、、、。

 やはりウルトラの準備は、ウルトラ大変なのでしょう。

 ウルトラな衝撃を早く観たいけれど、でも「トらやんの大冒険」原画展も観られるので、一粒で二度おいしい!?

◆関連リンク
ラムフロム インターネットストア ヤノベケンジ
  その他 現代アートグッズ 奈良美智他

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2009.02.04

■日本科学未来館 「岩田洋夫:博士の異常な創作」

Hiroo_iwata メディアラボ第3期展示
「岩田洋夫:博士の異常な創作」
 日本科学未来館

2009年1月21日(水)~2009年5月11日(月)
@未来館3階「情報科学技術と社会」
《ロボットタイル》
 歩行者は、位置を変えずに無限に歩き続けることができる。
《フローティングアイ》 (当Blog記事)
 頭上に浮かぶ飛行船の視点により、自身の眼が宙を舞う体験がもたらされる。
《メディアビークル》
 球形ディスプレイを搭載した小型ビークル。
 実世界とバーチャル世界を自由に動き回る。
《アノマロカリス》
 物理的な形や硬さが与えられるスクリーンに映像を投影。
《ハプティックユニット》
 バーチャルな物体の硬さや重さを人工的に合成し呈示する。
《ジャイロマスター》
 ジャイロモーメントを用いた空中力覚呈示装置。

メディアラボ第3期展示
~デバイスアートの第一人者、岩田洋夫教授による「博士の異常な創作」展レポート
(RobotWatch)

技術的な思想としては、現代の電子メディアが視覚と聴覚のみで、身体が経験する世界をすべて伝えられていないという点に端を発している。失われた身体性を獲得するため、体で感じる情報を人工的に作りだして表現することが重要ととらえているそうだ。

 メディアが持つ「失われた身体性」の獲得というのも面白い視点ですが、むしろ、失われた部分よりも、さらに拡張していく部分に興味を持つ。

Photo_3 一番は、やはり以前も取り上げたフローティング・アイ
 このマッドさは感動的。飛行船を空に飛ばし、カメラ映像をワイヤードで地上の歩行者へ送り、その頭部につけた球形ディスプレイに表示する。
 視点の拡張により、脳の感覚がどう変容するか。逆さメガネを付けても人間は数時間で慣れて普通に生活できるという。このフローティングアイに慣れた時の、感覚の変容は一度ぜひ体感したい。(もし関係者が読まれていたら、是非お願いします。声をかけて下され!)

 あとメディア・ビークルも素晴らしいアート。
 まず機能から組み立てられたこのデザインが秀逸。人間が座ってその頭部に球形ディスプレイを置いたデザインは、まさにその目的にぴったりで機能美としかいいようがない、っていうか機能コミック美(^^;;)としか言えないこの愛嬌あるフォルムが最高。

 これは観に行かないといけないでしょ。というわけで次回の東京出張があったら、お台場へ寄りたい。

岩田氏以外の作品として唯一展示されていたのが、アーティストのジェームス・クラー氏による、「3Dディスプレイキューブ」。メガネなどを利用した立体映像ではなく、格子状に1,000個の白色LEDを配し、ディスプレイそのものが立体的に作られているという作品だ。

 当Blog記事3D Display Cubeで紹介したJames Clar氏の作品も観られる。
 こういう3Dものはネットを通した画像で神髄はわからないので、実物を体験したい。

◆関連リンク
ドームシアターガイア | 日本科学未来館

立体視映像(デジタルプラネタリウム)番組 「バースデイ ~宇宙とわたしをつなぐもの~」

 未来館へ行ったら、rockwellさんにコメントで教えてもらったドームシアターガイアにも是非寄ってこないと。コンテンツは、国立天文台の4D2U Projectの映像。
メディアビークルの動画
DEVICEART.ORG.デバイス・アートとは

立体映像を手に持って楽しめるキューブ型3Dディスプレイの開発に成功 ~ 裸眼で複数の人と立体映像を共有 ~
 これはNICTによる別のキューブ型ディスプレイ。

当Blog記事
筑波大学 岩田洋夫教授 Floating EYE:フローティングアイ
James Clar - Lighting Design [3D Display Cube]

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2009.02.03

■新刊メモ 『『話の話』の話―アニメーターの旅 ノルシュテイン』
『コマ撮りアニメーションの秘密』『肩胛骨は翼のなごり』
『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』

クレア キッソン『『話の話』の話―アニメーターの旅 ユーリー・ノルシュテイン』

1979 年、世界はかつてない30分もののアニメーションを目にする―仔狼、詩人、若い男女、列車、リンゴ…戦後、ノルシュテインが子供時代を過ごしたマーリナ・ ローシャの思い出が流れ込む映像が記憶そのものであるかの『話の話』。ノルシュテインの人生を辿ることで難解とされる映像に記憶の断片を探り当て映画完成 までの当局との争いのドラマを見る本格的論考、アニメーターの旅。

 出版社 未知谷の本。
 こんな本が出版されていることがとても嬉しい。凄くマニアックでいい本を出しますね、未知谷って(おすすめは、幼い頃のティプトリーを描いた『ジャングルの国のアリス』とか『ユーリー・ノルシュテイン』とか。
 このノルシュテインの『話の話』のあの映像の論考。これは是非読みたい。

ユーリー・ノルシュテイン『フラーニャと私』

 ノルシュタインでこんな本も出てるんですね。

オリビエ コット『コマ撮りアニメーションの秘密―オスカー獲得13作品の制作現場と舞台裏』

本書ではアカデミー短編アニメ映画賞を受賞した珠玉のアニメーション13作品、「隣人」、「フランク・フィルム」、「砂の城」、「ハエ」、「アン ナ&ベラ」、「木を植えた男」、「バランス」、「マニピュレーション」、「階段を降りるモナリザ」、「クエスト」、「老人と海」、「岸辺のふた り」、「ハーヴィ・クランペット」に着目。著者が、各作品の監督と制作に携わった関係者へのインタビューを通じ、各作品の制作舞台裏を明らかにし、これら 作品に使われたハイレベルな制作技術を独自の視点で紹介。

 これも深そうな本。実物を見ていないので、中味はわからないのですが、それにしてもこちらもため息の出るような貴重な一冊。映像のメイキング本には眼がないのです。

デイヴィッド アーモンド『肩胛骨は翼のなごり』

【カーネギー賞/ウィットブレッド賞受賞】 古びたガレージの茶箱の陰に、僕は不可思議な生き物をみつけた。青蠅の死骸にまみれた彼は誰……それとも、なに? ありふれた日常が幻想的な翳りをおびる 瞬間、驚きと感動が胸をひたす。英国児童文学の新しい傑作!

 表紙と帯の「宮崎駿推薦」の文字につられて手に取った。
 児童文学でこの表紙はちょっとと思うのだけれど、、、。

スコット・フィッツジェラルド『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』

ブラッド・ピット主演×デビッド・フィンチャー監督の同名映画原作。老人の姿で生まれ、若返っていった男の、哀しくも美しい物語。 「人生は夢であると感じることはないだろうか。どんなに幸福な瞬間でも、過ぎ去ってしまえばもう、本当にあったのかどうかさえわからない。写真を見ても、 ただぼんやりとした記憶が残っているだけだ。そして、F・スコット・フィッツジェラルドぐらいそうした感覚に取り憑かれ続けた作家もいないだろう。」―― 訳者あとがきより

 文庫も出ているけれど、表題作だけで一冊にしたこちらを紹介。
 この本を書店で観るまで、フィンチャーの新作がフィッツジェラルド原作と知らなかったので、実は吃驚。それにしてもこれの映画のCMの量は凄いですね。フィンチャー作品でも飛びぬけているのではないかと、、、。

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2009.02.02

■NHK わたしが子どもだったころ「映画監督 押井守」
 【映像遺伝子解明録】押井守 父親の虚構 虚構の幼年期

Nhk_bs BShi 次回予告と放送予定 わたしが子どもだったころ
   (野良犬の塒経由)

2009年2月4日(水)22:00-22:44
再放送:2月6日(金)12:00-12:44
『映画監督・押井守』
ディレクター  佐藤善木(テレビマンユニオン)

テレビマンユニオン - 佐藤ディレクターコラム
【映像遺伝子解明録】 vol.5 押井守さんの番組を作りました

 この番組は、著名人の少年時代をドラマとドキュメンタリーで綴る形式の番組で、今回も押井監督の小学校から高校時代にかけてをドラマ化しております。

 迷宮のような作品作りをする押井監督の少年時代とは、どんなものだったのか? これが実は、数々の押井作品に勝るとも劣らぬほどの、迷宮・迷走ぶ りでございまして。何せ押井監督の父上は、私立探偵を生業としていた方なのです。そして監督ご本人が「オヤジのことは、自分にとっても未だに最大の謎である」と認めるほどの、矛盾に満ちた人物で・・・。 そんな父君との日々を描いていったら、番組自体も実話でありながら、まるでフィクションのような、不思議なテイストに仕上がりました。

わたしが子どもだったころ「映画監督 押井守」(NHK 番組表)

映画監督、押井守。夢と現実、真実と虚構の境界線をあいまいにした独特の世界を作り出す。1952年、東京・大森に生まれた。父親は浮気調査を行う私立探偵。うそつきな父に振り回され、うそに対する感覚をまひさせていった。高校時代、学業で落ちこぼれ、学生運動に生きがいを見いだす。「革命の大義のためには親にも教師にもうそは許される」、父親譲りのうそで家族と社会に反旗を翻した。

 僕がこの番組を知ってネットで関連情報を読んで感じた不思議な気持ちを体感いただきたくて、長ーい引用になってしまったけれど、この番組、押井守ファンには必見。
 この不思議なドキュメントの紹介文を読んで僕がイメージしたのは、『押井守版ルパン3世』押井監督自伝版(!)。

 このドキュメントが実は押井守による虚構であると想像してみる。

 押井の父親は、探偵であったのは事実であるとしても、実はごく普通の庶民的な家庭人であった。NHKからこの番組の出演依頼があった時、この犬監督の頭に一つの着想が浮かぶ。ドキュメント番組に虚構を持ち込み、幻の子供時代を描き、自分の幻想的映画作品にTV番組を近づける。そして自分の過去を虚構化し、現実の過去を消去する。

 これは自分の過去を東京から消失させる押井守のたくらみである。

 BSの後、NHK総合でも放映されるらしいので(放映予定は現在未定)、ファン必見!

◆関連リンク
真・女立喰師のイメージ - あれから40年・・アンヌのひとりごと
 こちらは女立喰師 ひし美ゆり子が語る父親。
LOHAS TALK 小黒一三氏による押井インタビュー

幼稚園に行く前から、ほぼ毎日お父さまと映画を見に行っていたんだそうです。平日に映画!?お父さまの職業は、なんと私立探偵。暇で家にいたくないからと息子を連れて映画館へ通っていたようです。

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