■新刊メモ 『『話の話』の話―アニメーターの旅 ノルシュテイン』
『コマ撮りアニメーションの秘密』『肩胛骨は翼のなごり』
『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』
クレア キッソン『『話の話』の話―アニメーターの旅 ユーリー・ノルシュテイン』
1979 年、世界はかつてない30分もののアニメーションを目にする―仔狼、詩人、若い男女、列車、リンゴ…戦後、ノルシュテインが子供時代を過ごしたマーリナ・ ローシャの思い出が流れ込む映像が記憶そのものであるかの『話の話』。ノルシュテインの人生を辿ることで難解とされる映像に記憶の断片を探り当て映画完成 までの当局との争いのドラマを見る本格的論考、アニメーターの旅。
出版社 未知谷の本。
こんな本が出版されていることがとても嬉しい。凄くマニアックでいい本を出しますね、未知谷って(おすすめは、幼い頃のティプトリーを描いた『ジャングルの国のアリス』とか『ユーリー・ノルシュテイン』とか。
このノルシュテインの『話の話』のあの映像の論考。これは是非読みたい。
ノルシュタインでこんな本も出てるんですね。
オリビエ コット『コマ撮りアニメーションの秘密―オスカー獲得13作品の制作現場と舞台裏』
本書ではアカデミー短編アニメ映画賞を受賞した珠玉のアニメーション13作品、「隣人」、「フランク・フィルム」、「砂の城」、「ハエ」、「アン ナ&ベラ」、「木を植えた男」、「バランス」、「マニピュレーション」、「階段を降りるモナリザ」、「クエスト」、「老人と海」、「岸辺のふた り」、「ハーヴィ・クランペット」に着目。著者が、各作品の監督と制作に携わった関係者へのインタビューを通じ、各作品の制作舞台裏を明らかにし、これら 作品に使われたハイレベルな制作技術を独自の視点で紹介。
これも深そうな本。実物を見ていないので、中味はわからないのですが、それにしてもこちらもため息の出るような貴重な一冊。映像のメイキング本には眼がないのです。
【カーネギー賞/ウィットブレッド賞受賞】 古びたガレージの茶箱の陰に、僕は不可思議な生き物をみつけた。青蠅の死骸にまみれた彼は誰……それとも、なに? ありふれた日常が幻想的な翳りをおびる 瞬間、驚きと感動が胸をひたす。英国児童文学の新しい傑作!
表紙と帯の「宮崎駿推薦」の文字につられて手に取った。
児童文学でこの表紙はちょっとと思うのだけれど、、、。
スコット・フィッツジェラルド『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』
ブラッド・ピット主演×デビッド・フィンチャー監督の同名映画原作。老人の姿で生まれ、若返っていった男の、哀しくも美しい物語。 「人生は夢であると感じることはないだろうか。どんなに幸福な瞬間でも、過ぎ去ってしまえばもう、本当にあったのかどうかさえわからない。写真を見ても、 ただぼんやりとした記憶が残っているだけだ。そして、F・スコット・フィッツジェラルドぐらいそうした感覚に取り憑かれ続けた作家もいないだろう。」―― 訳者あとがきより
文庫も出ているけれど、表題作だけで一冊にしたこちらを紹介。
この本を書店で観るまで、フィンチャーの新作がフィッツジェラルド原作と知らなかったので、実は吃驚。それにしてもこれの映画のCMの量は凄いですね。フィンチャー作品でも飛びぬけているのではないかと、、、。
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