■デヴィッド デュビレ『魚の顔図鑑』
David Doubilet "FISH FACE"
デヴィッド デュビレ:David Doubilet『魚の顔図鑑』
偶然、本屋で見かけた魚の写真集。
タイトル通り、顔のアップばかりの写真集なのだけれど、これがすばらしい。
ひと言でいうと「極彩色と無表情」。
このふたつから、知能のあり方が人類と異なる異星生物感が漂っている。「無表情」ということでは、吾妻ひでおの「のた魚」を思いだす。そんな眼が誌面いっぱいに広がる。この眼に見つめられると異次元にトリップできます(^^;)。
「極彩色」ということでは、映画やアニメに出てくる宇宙生物は、もっと極彩色でもいいのではないか、と思ってしまう。「極彩色」の宇宙人というと、ジョー・ダンテの『エクスプローラーズ』があったけれど、あれはコメディ。(映画としては傑作と思うけれど、)宇宙人はおちゃらけで極彩色だった。だけれど、地球の魚たちの色の素晴らしさを見ていると、リアルを狙った異星生物ももっと色鮮やかでもいいのではないか、と思ってしまうのだ。
ここに出てくる現実に地球上に存在する生物たちの方が、映像クリエータが作った異星生物よりもずっとイマジネーション豊か。それはディテイルと色彩に秘密があると思う。
SFXのクリエータは現実のこれら奇想な生物に学んで、さらに奇怪な生き物を生み出してもらいたいものです。
◆関連リンク
・David Doubilet『Fish Face』
・David Doubilet『Fish Face』
英語版が何故か二つあります。前者は在庫も有、日本語版よりずっと安いので、これを購入することにしました。
・David Doubilet Home Page: Underwater Photography: Assignment, Stock and Fine Art 海洋写真家デヴィッド デュビレ氏のHP。ストレンジなだけでなく、美しい写真が見られる。ショップもあり。
・fish face - Google 画像検索
・ジョー・ダンテ監督『エクスプロラーズ』
・当Blog記事
幻想植物シリーズ リトープス:Lithops 他
新美直写真集『アリゾナの青い風になって』~Spiritual Journey~
前者は同じく地球生物の驚異。後者は極彩色の地球。
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