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2009年5月

2009.05.29

■2009 NHK技研公開 SHV:スーパーハイビジョン
 超高速インターネット衛星「きずな」(WINDS)生中継

Nhk_shv_by_winds 2009年技研公開スーパーハイビジョン

スーパーハイビジョンならではの迫力と衛星伝送実験映像を体感スーパーハイビジョンは、ハイビジョンの16 倍にあたる7680×4320の画素数をもったフレームレート60Hzの超高精細映像と、22.2マルチチャンネルによる高臨場感音響からなるシステム

スーパーハイビジョン in NHK技研公開2009: ひねもすのたりの日々

そして青森のねぶた祭りへと映像は移り変わります。 今回の見所はこのねぶた映像、 過去の記憶にある限り(2003年から見てます)初めての夜景映像ですねー。 闇に浮かぶ色とりどりのねぶたは透明感に溢れ、 ロングショットで撮影された練り歩く映像でもねぶたはボケず 自分がその場にいるかのような臨場感です。

NHK、スーパーハイビジョンの進化版など「技研公開2009」 -AV Watch

札幌の「さっぽろてれび塔」に固定したカメラで撮影したSHV映像を、専用の符号化装置で100Mbps程度に圧縮し、鹿島の拠点にIPネットワークで伝送。その映像を実験衛星「WINDS」を用いて、SHV 3番組と多重化して衛星に送信し、NHK技研のアンテナで、受信/視聴にするというデモも実施している。

あまりにもすごすぎる超高速インターネット衛星「きずな」によるスーパーハイビジョン多チャンネル衛星伝送実験 in 技研公開2009 - GIGAZINE

「テレビなんてもう誰も見ねーよ」などと思っていましたが、認識を改め、「もう将来は誰もNHK以外見ねーよ」という気持ちになりました。

 このBlogでも恒例でshamonさんの記事とか紹介させていただいているNHK技研公開。
 今年もスーパーハイビジョンが目玉で、特にその衛星生中継の実現がトピック。

 GIGAZINEでは動画が公開されているが、当然SHVで観られる訳ではないのが残念。

 特に今年のポイントは下記衛星を用いた生放送の実現。
 日本のインターネット環境もこうして日々、大きな進化を続けているわけですね。

 スーパーハイビジョンは2025年に家庭用を実現の予定らしいけれど、そんな先でなく是非あと10年くらいで実現してほしいもの。

 そこへ至る過程としては、海外からのオリンピック等スポーツの生中継、海外アーティストの公演、そして日食の中継とか、そうした臨場感が必要な数々の映像が劇場とかイベント会場でテストされていくのでしょうね。

 これから年齢をとって足腰弱くなった時に、スーパーハイビジョンの臨場感が我々の脳を遠隔地に運んでくれるわけです。期待。

◆関連リンク
JAXA|超高速インターネット衛星「きずな」(WINDS)

※超鏡システム(ハイパーミラー) 電子的に作られた、対話のための新しい(鏡のような)世界のことで、通常の対話と異なり、自分の姿を含めた対話者全員が、同じ場所にいるような合成映像を使って対話できるシステムのことです。

・きずな(WINDS)実験推進ページ
イベント情報:「きずな」国際シンポジウム

「きずな」による北京オリンピック伝送実験
 NHK 技術局報道施設部 副部長 長野 健一郎
「きずな」による硫黄島からの皆既日食中継の紹介

NHK放送技術研究所 | 技研公開2009 講演・研究発表

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2009.05.28

■名和晃平のTシャツ

Uniqlo ユニクロ パックマン30THアニバーサリーT(半袖)

6人のアーティストが『パックマン』に挑みました。

名和晃平
ガラスビーズやプリズムシート、グルー、発砲ポリウレタンなど様々な素材を用いた作品により、国内外で最も注目を集める若手アーティストの1人。2009年はハンブルクでの個展、アジア・パシフィック・トリエンナーレへの参加などますますの活躍が期待されている。

 文化不毛の地に住んでいると、街でアートに触れる機会はごく少ない。週末のユニクロが今週の最アート体験だったりすることが時々あるBPです(泣)。

 というわけで、アーティストとのコラボレーションを展開するユニクロの店頭が眼に嬉しいわが町ですが、今週は現代アートの名和晃平氏のこのTシャツに眼を奪われ、買っちゃいました。

Kohei Nawa (公式HP)
名和晃平

PixCellシリーズは羊、鳥、卵、ナイキシューズなどをガラスビーズやプリズムシートで覆う作品群。

 このTシャツはまさにPixCellシリーズに位置する作品かと。
 画像ではいまひとつだけれど、Tシャツのガラス玉の質感はなかなかいい感じで仕上がっています。

 僕は京都造形大のウルトラファクトリーで初めて名和氏の作品を観たのだけれど、ガラス玉による光の不思議な造形は観る者を魅了する奥深い光景を形作っています。
 さすがにTシャツでは、あの不可思議な光を再現することはできないけれど、ユニクロの店内でも独特の異彩を放っていました。

◆関連リンク
現代アート作家・名和晃平氏にインタビュー | BEAMS
・ユニクロにはこんなものも。
 安藤忠雄 草間彌生 さすがにこれ、私は着れません(^^;)。

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2009.05.27

■宇宙戦艦ヤマト CR 3D-CG-CM & 復活篇 & まぼろしのMV

Cr_2_2YouTube - CR宇宙戦艦ヤマト2

 CR宇宙戦艦ヤマト2 特設サイト
 ~波動砲を撃つのはお前だ~
 TV-CM
        (FUJI SHOJI公式HP)

 最近、不景気でTV-CMの傾向が変わっている。妙に健康食品とかパチンコのCFが増えていると感じませんか?

 そんな中で眼を引いたのが、このヤマトの3D CGのCM。
 今風の3Dと言えばそれまでなのだけれど、コスモタイガーのシーンでカメラのプレを表現した映像がリアルで心地いい。

宇宙戦艦ヤマト復活篇(オフィシャルサイト)
 新ヤマトはパワーアップ「波動砲」6連発OK
 (スポニチ Sponichi Annex ニュース)

1860カットのうち700カットがCG。戦闘シーンは3DとCGを合体して迫力を生む。

 株式会社エナジオ / ニュースリリース

メインスタッフには、キャラクターデザイン・総作画監督の湖川友謙をはじめとする「ヤマトを作った世代」とメカニック・デザインの小林誠をはじめとする「ヤマトで育った世代」のコラボレーションが実現しました。(略)特にフルCGで甦ったヤマトの勇姿——完璧な3D立体モデルに手を加え、その巨大さ、重量感を再現すべく、細心の工夫を凝らしました。

 『復活篇』(^^)、西崎プロデューサーの復活です。今度はどんな伝説を生むか!?
 もしかして3D CGはCFと同じスタッフによるものだろうか。だとしたらストーリーが例え「移動性ブラックホール」であっても、それなりに期待できるかも。
 オフィシャルサイトでプロモーション用DVDを無料配布してたので、しっかり申し込みました。あのCGがタダで手に入るのは嬉しい。

Yamato_first_2YouTube - 幻の廃盤MV「宇宙戦艦ヤマト イスカンダル編」

 初代ヤマトに関してひとつだけ今でも思い入れがあるのは、この映像に出てくるTV版ヤマトの作画。
 戦艦大和の最後をまるで水木しげるのようなタッチ(違うか(^^))で描いたシーンに続く、宇宙戦艦としての登場シーン。
 ここの作画が今観ても素晴らしい。ずっと誰の作画か知りたいと思っていたのだけれど、今まで機会がなく、ここに書いて尋ねます。どなたかご存知の方の情報をお寄せいただければ幸いです。

 金田伊功は最初のテレビシリーズには加わっていないはずで、作画していた友永和秀の名前が僕の頭には浮かぶのだけれど、どうなのだろう。

 特に引用した一番上のパースが効いてハイライトが効果的な絵が凄い。このパースと艦橋の歪み方、絵だけから判断すると、金田伊功の可能性も高いと思うのだけどなー。

 下から二枚目の絵のバランスも凄い。
 この浮遊感と迫力を表現できるアニメーターってそうそういないように思うのだけれど、、、。

 以降、物語に辟易しながら見続けた映画版とかでもこのタッチを超えられるヤマトの絵はなかったと思うのは僕だけだろうか。

 今度の3D-CGがこの映像を超えることを楽しみに待ちたい。

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2009.05.26

■村上春樹の最新長編小説『1Q84』 5月29日発売!

Photo

村上春樹『1Q84』
      (新潮社 公式HP)

 5年ぶりの新作が今週発表される。
 面白いのが新潮社の公式HPに置かれた過去の作品の海外版カバー装丁画。

 右に引用した『海辺のカフカ』以外に、『ねじまき鳥クロニクル』『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』の二作が並べられている。どれもカラフルで、そして各国のお国柄をしのばせ、味わい深い。

 今回の作品は、まだ謎のベールに包まれている。
 下記のような推測レビュウも出ているが、どのように読まれ、世界でどういう装丁画が描かれるか期待。

◆関連リンク
livedoor ニュース - 村上春樹の新作「1Q84」は「魯迅に捧げる中国色溢れる作品」、東大教授が分析―上海市.

 魯迅文学に関する研究や村上春樹作品と中国の関係についての研究で有名な藤井省三教授は(略)「村上作品が魯迅の影響を受けており、中国の濃厚な香りがするからだ」と指摘した。(略)
 「1Q84」では、タイトルの「1」がアルファベットの大文字「I」につながり、「Q」は名前。つまり「『私はQ』。 IQ84の意味だ」と説明。「オーウェルの『1984』を連想させると同時に魯迅作品との深いつながりを感じさせる」としている。

藤井省三

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2009.05.25

■神山健治監督『東のエデン』 「第6話★東のエデン」
 演出:石井久志 作画監督:佐野恵一/西村郁

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Story - 「第6話★東のエデン」

脚本:神山健治/カルロス春日 絵コンテ:吉原正行/河野利幸/柿本広大 演出:石井久志  作画監督:佐野恵一/西村郁 美術監督:竹田悠介

 前回、湿っぽくなったストーリーが、今回は大学のクラブハウスを舞台にすることで、一転若々しい学生生活の快活なイメージに。おまけに滝沢もおちゃめにクマロボット(よく遊園地にあるやつ)で登場。

 特に「東のエデン」部室の描写が最高。shamonさんが書いているとおり、師匠への愛に満ちている(^^)。あんな理屈っぽくって饒舌な遅れてきた学生運動家・メガネのような学生がいまどき、いるんだろうか??という疑問は置いといて(^^)。

 という前半から、滝沢の戦いへ「東のエデン」が参戦していく過程が見事。画像検索エンジンがどうこの国の空気を変えるのに使用されるのか!?やはりキーはコミニュケーション?

 そしてラスト。「俺、平澤みたいに人のために頑張ってる奴が大好きだからさ」
 かぶるバラード風の挿入歌と花火のシーン。

 映画的な空間がそこにあった。戦いの前の一呼吸。

 ★どなたかこの挿入歌について御教示あれ。誰のなんて曲?
   エンドクレジットには「作詞:円谷一美 作曲:川井憲次」とありますが、
   ここに曲名、歌手不明とあります。

 09.5/30追記 patchさんのコメントから下記の情報がありました。
 東のエデン Amazon.co.jpメッセージ

Q: オープニング映像に英語の文字が現れますが、いったい何と書かれているのでしょう?
A: オープニング映像には本編でも使用している楽曲の歌詞が出てきます。第1話で咲がホワイトハウスへ向かうタクシーの中や第6話の花火のシーンでも流れるゴスペルの曲で、歌詞の内容は、滝沢のことや、この物語全体に流れるテーマを表しています。

◆関連リンク
・当Blog記事
 第5話「今そんなこと考えてる場合じゃないのに」
 第4話「リアルな現実 虚構の現実」  第3話「レイトショーの夜に」
 第2話「憂鬱な月曜日」 第1話「王子様を拾ったよ」感想
 竹田悠介美術 HDR(High Dynamic Range)写真タッチの映像
 神山健治 『映画は撮ったことがない』刊行予定 小説版『東のエデン』
  (STUDIO VOICE 公式HP)

神山 『攻殻』『守り人』と、僕は強い女性を描き続けてきましたが、どちらかというと、黒澤明の映画に登場するような「男萌え」が好きなんです。それが僕 のフェティッシュなんだろうと思います。「強い女性」で描くとオブラートに包まれてやりやすいんだけど、今回の『東のエデン』でははじめて、それを男でやろうと思っています。

東のエデン(アニメ)まとめWiki - トップページ
 マネー履歴

2011/02/16 エレガントに死体処理 ¥605,000 ¥8,501,198,000 

 2万人×60.5万円=121億円。残高85億円だと数字が合わない。だけど世間で噂されているということは、死体処理しなかったものも含まれる、ということか。

『東のエデン 第1巻』Blu-ray DVD

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2009.05.20

■究極の高速度撮影 STEAM:serial time-encoded amplified microscopy
  UCLA合田圭介氏ら 連続時間符号化振幅顕微鏡法

Steam 世界最高速の撮影を実現
:UCLAの合田圭介氏ら(動画)
(WIRED VISION)

科学者たちが世界最速のカメラを開発した。毎秒610万コマの撮影が可能で、シャッタースピードは440ピコ秒[ピコは1兆分の1]を誇るという。これは、光でさえ1センチメートルの数分の1しか進めないほど短い時間だ。(略)

「serial time-encoded amplified microscopy」(連続時間符号化振幅顕微鏡法)の頭文字をとって『STEAM』と呼ばれるこの技術では、撮影対象となる物体に、波長がさまざまに変動する赤外線レーザーを照射する。これらの波長は、センサー上の1画素ごとに対応している。

物体が反射した光をカメラのセンサーが受けると、各画素はそれぞれに対応する波長を拾い、波長は電子的に強化される。ほんの数個の光子から構成される、元々の暗い画像信号が、鮮明になるまで増幅される。従来のデジカメでは、センサーが元の波長を認識していないため、こうしたことは不可能だ。[Natureの記事によると、光の伝送には特別な光ファイバーケーブルを使い、異なった波長が異なった時間で到着する時間を記録。このデータから画像を構成する。UCLA newsの記事にも説明がある]

 なにやら物々しい名前の究極高速度映像装置。
 これによって何を撮影するのか書いていないけれど、たぶん自然科学現象を光学的に捉えるために開発されているのでしょう。
 光が数mm/コマしか進まない高速度で映像を捉えられるとしたら、光そのものの動きは写るのだろうか。波動であり粒子である光を粒としてとらえた映像が観てみたい(リンク先のYoutubeの映像のように)。んなもん、とれるわけないって??

◆関連リンク
Optoelectronic Circuits and Systems Laboratory @ UCLA
Access : Serial time-encoded amplified imaging for real-time observation of fast dynamic phenomena : Nature Nature論文

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2009.05.19

■星新一作 辻川幸一郎監督『きまぐれロボット』

Vert
『きまぐれロボット』オフィシャルサイト
「きまぐれロボット」公式blog
辻川幸一郎監督『きまぐれロボット』+小山田圭吾 オリジナル・サウンドトラックCD

没後10年を迎えた星新一の傑作ショートショートを、映像作家・辻川幸一郎が映像化。人間嫌いの小説家・エヌが買ったロボットは、高性能で故障もしないはずだったが…。浅野忠信、香里奈が共演。コーネリアスが手掛けたサントラをセットにした2枚組。

 この映画、知りませんでした。レンタル屋でパッケージが良かったので借りてきた。(レンタルのパッケージは右の一番上の画像)
 モノクロの映像とチープなロボットが星新一のショートショートにぴったり。

 こういったライトな映画でも(たぶん制作費は低いかと)、CGによって結構なSFX映像ができるのは面白い。
 トランスフォーマーな贅沢SFXに疲れた方は、これで和んで下さい。
 さりげない変形シーンをお楽しみに。

◆関連リンク
きまぐれロボット 監督:芦野芳晴(スタジオ4℃) こちらはアニメ版。
KOICHIRO TSUJIKAWA | WORKS(辻川幸一郎公式サイト)

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2009.05.18

■神山健治監督『東のエデン』 「第5話★今そんなこと考えてる場合じゃないのに」
 演出:岩崎太郎 作画監督:佐々木敦子/吉田隆彦

Eden_of_the_east_05

神山健治監督『東のエデン』 「第5話★今そんなこと考えてる場合じゃないのに」

脚本:神山健治/菅正太郎 絵コンテ:神山健治/吉原正行/河野利幸/柿本広大 演出:岩崎太郎 作画監督:佐々木敦子/吉田隆彦 美術監督:竹田悠介

100億やるからこの国を救えだって?
いい加減にもほどがあるよ
だからジョニーはああなったんだ
だからいいんだよ咲も働かなくたって
いずれ困るのはあいつらさだから
それまでは何もしなくていいんだ

 滝沢が決意する話。
 咲の一日から、恋愛とこの覚悟の描写へ持っていく展開がさすが。

 電車の中での大杉と咲の憂鬱な会話と、週刊誌の広告。そして内定者面談。
 現実よりどぎつい色と内容になっている週刊誌の中づり広告の使い方がうまい。マスコミの退廃とこの近未来の若者の状況の提示が的確。(1年以上前の企画なのに、現在の就活の状況をリアルに表現。スタッフは近い将来このようになると描いたはずが、現在がストーリーを先取りしている過酷な現実)

 それにしてもギャグとは言っても総理のぎゃふんで支持率10%。しかもそれにかかった課金は60円。
 なんていう政治と民度。
 もしアニメ好きの麻生が今後「ぎゃふん」と言ったら、ミサイル・草薙事件に続き神山予言的中(^^;)。2chで麻生に「ぎゃふん」と言わせる祭りとかやったら、あの世襲総理、乗せられて本当にやるかも。アニメ大国なら総理がそれくらいやんなきゃねって。

 いくつものため息をつきながら、上の言葉をつむいだ滝沢。今後の本気の取り組みに期待。
 (にしても若者を使い捨てる企業社会批判って、自分たちの毎日も逆照射されているようで他人ごとではない。自分の胸に手を当てて、まじめにしばし沈思黙考。)

◆関連リンク
・当Blog記事
 第4話「リアルな現実 虚構の現実」 絵コンテ:柿本広大 演出:前島健一 作監:山本径子  第3話「レイトショーの夜に」 絵コンテ:吉原正行 演出:柿本広大  作監:豆塚隆/伊藤秀樹
 第2話「憂鬱な月曜日」 演出:河野利幸 作監:永島明子
 第1話「王子様を拾ったよ」感想
 竹田悠介美術 HDR(High Dynamic Range)写真タッチの映像

東のエデン(アニメ)まとめWiki - トップページ 
東のエデン 聖地巡礼 横浜へおいでよ - ローリング廻し蹴り
『東のエデン 第1巻』Blu-ray DVD

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2009.05.15

■NHKブログ | 熱中人リポート 「換気扇熱中人」

Photo 熱中倶楽部ブログ:NHKブログ
■ぼくも熱中しちゃうかも「換気扇熱中人」

いわゆる物心つく前から換気扇に熱中していたという津島さん。サンタさんへのプレゼントリクエストが、本物の換気扇だったというくだりには心底驚きました。(略)

きけば日本には換気扇熱中人は20人ほどいて、オークションはいつも数人の常連での競り合いになるのだとか。

 究極映像研としては、同時に放映された「8ミリフィルム熱中人」を目的に観たのだけれど、こちらに圧倒されたので、ご紹介。

 なににでもマニアがいるのは何となく想像はつくのだけれど、まさか厨房用の換気扇に熱烈なマニアがいようとは。しかも1歳から14年間の換気扇熱中人生。人間の心の奥深さに触れた気分です。(ちなみにmixiには換気扇マニアのコミュがふたつ現存します。)

 スタジオでこの高校生のコレクションがはじめて全部一度に回りだした時の、彼の興奮はどれだけのものだったか、、、。さしずめ宮崎アニメマニアが『コナン』以後我慢して、最新作10作をずっと観ないで、一気に全部ブルーレイのハイビジョンで観倒すくらいのカンドーでしょうか(^^)。

 番組表 この凄さを体感したい方は、5/22-24にBS2, BS-Hiで再放送があるので是非。

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2009.05.14

■感想 ダラボン『ミスト』,ターセム『ザ・フォール/落下の王国』
 マクティーグ監督『Vフォー・ヴェンデッタ』,堤監督『20世紀少年 第1章』

 連休に観ていたDVDをまとめてレビュウ。
フランク・ダラボン監督『ミスト』(公式サイト)

 この映画、賛否両論のようだけれど、なかなかの衝撃作。
 僕はこのブラックなラストが好きです。

★★★★★★ 以下、ネタばれ、注意。★★★★★★

 ラスト、宗教的な荘厳な音楽の後、画面は無音になる。
 そしてときおり聞こえるのは、映画のラストで文明の復活を象徴するように現れた戦車とヘリコプターの音。

 まるで主人公が非文明の支配した異世界から、現実へ戻ったところを反復するように、悪魔的に響いてくるその音響の使い方が凄い。そのラスト寸前の巨大な生物の悪魔的描写とか、前半の人間ドラマの丁寧な描き方がこうしたところで効いている。

ターセム監督『ザ・フォール/落下の王国』(公式HP)

 映像は、もっと素朴な映像(泥臭い)でもよかったのではないか。
 公式HPのプロダクションノートによると、ヴァレリ・ペトロフ脚本、ザコ・ヘスキジャ監督のブルガリア映画『Yo Ho Ho』(81)がベースになっている。
 スタイリッシュな映像がむしろこの話の雰囲気を壊しているかもしれない。主役のアレクサンドリアの配役はあきらかにスタイリッシュな映像からの逸脱。だけれども、その方が物語には有効に機能している。

 設定はテリー・ギリアムの『バロン』を思いだす。幻想部分の映像がすばらしい。特に、砂漠の映像。

 世界遺産を数々撮っているが非常にもったいない。プラハのシーンなんてわずか20秒くらいではないか。

ジェームズ・マクティーグ監督『Vフォー・ヴェンデッタ』
 『ウォッチメン』に続き、アメコミ原作の映画が観たくなり、旧作だけれど、借りてきた。
 革命の描写が本作のクライマックスなのだけれど、どうも古い感覚に思えてならない。この革命はきっと成功しないなって。
 映像的には面白いところがいくつかあったので、残念。

堤幸彦監督『20世紀少年 第1章 終わりの始まり』

 映画としての出来はあまり素晴らしいとは言えない。絵は甘いし。
でもさすがに原作の力があるため、面白い。特に子供の頃と現在と近未来を交互に描いているところ。もちろん漫画でも同じなのだけれど、映画の実写になると、特に子供時代のリアリティの与え方が、漫画のある意味すっきりしたものから、ばっちぃ昭和30年代になっていてリアル。服とか鼻が付いて汚いし(浦沢の絵だとすっきりするところが汚い)。

 このリアリティが、正義と悪の対決という幻想/世界征服と世界滅亡の幻覚を、人類史上初めて大量投与された世代をズバリ表現しているように見えた。この感覚がわかるのは、現在の40〜50代に限定されるのかも。富野による正義と悪の相対化を小学生低学年で観た世代には、この作品が描いたような世界征服の幻影にとりつかれた物語は理解できないのかもしれない。(オウムは明らかにその大量投与がひとつの要因になった現象だろう)

<以下蛇足>
・コンビニになっている遠藤酒屋は明らかに『ふぞろいの林檎たち』の仲手川酒屋のコピーだろう。なので、遠藤母(チヨ)は石井トミコでなく佐々木すみ江に是非演じてもらいたかった。佐々木すみ江って第二章で別の役をやっているようなので、、、。

◆関連リンク
Creators Dictionary | Public-image.org » Blog Archive » TARSEM | ターセム | Film Director

僕 自身は10歳で無神論者になったんだけど、イスラム教、キリスト教、ヒンドゥー教、シーク教など、ありとあらゆる宗教系の学校に通ったんだ。そこでひとつ わかったことは、人間が神や宗教を信じ、心を動かされると、必ず美しい建物や音楽、物語、絵画、彫刻といった芸術が生まれるということ。僕は神の存在は一 切信じないけれど、人間が神を敬愛するがゆえに作った美しい芸術が、僕のような無神論者の心を動かすということは確実にある。バッハの「マタイ受難曲」に しても、彼の神に対する畏敬の念がなければ生まれなかった。芸術を生むための原動力としての神の存在は私には一切関係ないけれど、そこから生まれた芸術には感動するよ。

 まさに映像の申し子。
YouTube - ボブレノン バンドバージョン グ~タラ~ラ ス~ダララ~入り
 やはりこの歌は、この人の声があっていると思う。

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2009.05.13

■新刊メモ『外套』『SFM 09.05』『モーフィー時計の午前零時』他

最近、ご無沙汰していた新刊メモ。古いのも溜ってたので、まとめて行きます!
ニコライ・ワシーリェヴィチ・ゴーゴリ/ユーリ・ノルシュテイン/フランチェスカ・ヤールブソヴァ 『外套』(未知谷)

今回、ゴーゴリの文章と映画の動きの元(絵コンテ)がはからずも結びつけられることになった。別の目的で作られた一連の絵が、古拙な趣の挿絵として鑑賞されることになったのだ。これは、正に当を得ていることなのかもしれない。(ノルシュテイン)

 山村浩二氏に「アニメーションのサグラダ・ファミリア」と呼ばれる『外套』の映画と小説のコラボ。
 こうやってノルシュテイン氏は制作費を稼いで映画を一歩づつ進めているのだろうか。みんなで本を買って応援せねば。

『S-Fマガジン 2009年 05月号』

特集 バリントン・J・ベイリー追悼
2008年10月14日に逝去した奇想SF天才作家を悼む、本邦初訳短篇3作・作家による追悼エッセイ・邦訳著作解題などで構成する

特集 トマス・M・ディッシュ追悼
2008年7月4日に逝去したSF界きっての知性派作家を悼む、本邦初訳短篇3作・追悼評論・邦訳著作解題などで構成する

 これは即買い!でした。
 ふたりの奇才を同時に失い、そしてまたバラードまで。世代的には、こうした作家たちが鬼籍に入ってしまうのですね。人は誰も残らずいずれは死を迎えるわけですが、残念でなりません。

『モーフィー時計の午前零時』  国書刊行会

チェスプロブレム作家でもある若島正セレクトによる本邦初のチェス小説アンソロジー。
・モーフィー時計の午前零時
       フリッツ・ライバー/若島正訳[単行本初収録]
・シャム猫    フレドリック・ブラウン/谷崎由依訳[初訳]
・素晴らしき真鍮自動チェス機械
             ジーン・ウルフ/柳下毅一郎訳[初訳]
・ユニコーン・ヴァリエーション
            ロジャー・ゼラズニイ/若島正訳[新訳]
 ほか

 国書刊行会からは、いまだディレイニー『ダルグレン』の刊行期日はあきらかにされていませんが、こうした作家たちのラインアップで短編集が組まれていて、なかなか素敵なチョイス。

金田 益実, 円谷プロ『昭和41年ウルトラマン誕生』

神話、ここに誕生す。「ウルトラマン」(S41年)の生まれた、その“瞬間”にタイムスリップ!企画、クランクイン~放送終了までを、貴重なメイキング写真&資料でつぶさに再現。(略)完成直後に撮影されたヒーロー、怪獣などの各種造型物写真、迫力の特撮シーン・メイキング写真、撮影の合間をとらえたスナップ写真、企画関係の第一級資料、画コンテほか、新発掘もまじえた貴重&秘蔵写真を満載。

 こういうのいまだにワクワクするのだけど、やはり刷り込みの効果は絶大。
 あの客観的に見たらへたれなデザインのジェット・ビートルが最高に格好良く見えるのは、既にDNAレベルに転写されている感(^^;)。

ナンシー クレス『ベガーズ・イン・スペイン』(ハヤカワ・オンライン)

〈ヒューゴー賞、ネビュラ賞、スタージョン賞、アシモフ誌読者賞受賞!〉ヒューゴー賞、ネビュラ賞受賞の表題作など、7中短篇を収録する日本オリジナル短篇集

 SF画アーティスト ステファン・マルティニエア:Stephan Martiniereという記事で紹介したイラストレータ氏の手になる表紙がかっこいい。ごめん、ナンシー・クレスは一冊も読んでないや。

トマス・D・ カウフマン『綺想の帝国―ルドルフ二世をめぐる美術と科学』(青土社)

一六世紀プラハ―ルドルフ二世の宮廷に集った画家、彫刻家、詩人、天文学者、数学者、魔術師たち。彼らはその庇護者に奇怪で謎に満ちた多くの作品を捧げた。(略)これまでマニエリズムの名のもとに見過ごされてきたルネサンスの魔術的想像力の真意が、気鋭のワールブルク派美術史家の手によって、はじめて解き明かされる。

 ハプスブルク家のプラハ奇想芸術はゴシックSFファンの心のふるさとです。なんちゃって。

ロバート・ウェストール, 宮崎 駿画『水深五尋』(岩波書店)

 宮崎駿は矛盾している。本当は戦闘シーンを映像でバリバリ描きたいのに、反戦思想が強く思う存分にはやれない屈折、なのに小説の挿絵はそうしたものを描いている(それともこれも反戦小説なのだろうか?)。

◆関連リンク
ジェネオン エンタテインメント 

「プロジェクト ウルトラセブン」
「ウルトラヒロイン伝説 アンヌからセブンへ」
「ウルトラマン怪獣伝説-40年目の真実-DVDプレミアムセット」
「ウルトラQ怪獣伝説-万白目淳の告白-DVDプレミアムセット」

 

 こういうのも実は全部観てみたいのだけれど、、、。
TSUBURAYA公式オンラインSHOP

ヒーロー、怪獣、メカなどの造型制作の現場や、特撮・ドラマの撮影風景をとらえた臨場感あふれるメイキング写真を、時系列に そってダイナミックにレイアウト。企画ノートや絵コンテなどの第一級資料も掲載した、充実のビジュアルブック。さらに、付属DVDには、怪獣ブームの「空 気」をリアルに伝える「中日ニュース/連休怪獣繁盛記」、伝説のイベントを記録した「会津博」などのニュース映像をソフト初収録し、新事実発見をふくむ関係者インタビューも収録。

 上の本紹介記事。こういうのって、どっかのマニアの所有物が公開されるのか、円谷の倉庫に埋もれていたものか。でも微に入り細に入り、全ての関連物を見たいのって、マニアの性ですね。

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2009.05.12

■感想 黒沢清監督『トウキョウソナタ』

Tokyo_sonata

『トウキョウソナタ』
公式サイト
 公式ブログ

舞台はトウキョウ。線路沿いの小さなマイホームで暮らす、4人家族のものがたり。 (略)
お父さんはリストラされ、お母さんはドーナツを作っても食べてもらえない。お兄ちゃんは、アメリカ軍に入隊することに!? そしてボクは、こっそりピアノを習ってる。

 08年カンヌ国際映画祭“ある視点”部門審査員賞受賞作。

 オーストラリア出身のマックス・マニックスの脚本が先にあり、黒澤が監督として抜擢され、黒澤テイストをというプロデューサーの依頼で脚本がリライトされたとのこと。

 今回、映像に冴えがないと最初、思った。まるで、免許更新時に見せられる交通事故映画のような日本の湿度の高い気候を写し取ったようなどんよりとした映像。
 でもこれがこの映画が描いたような、日本の閉塞感の映像化としては、もしかしてベストマッチかと思いなおす。閉塞感を描出するのに、交通事故映画のタッチは最高かもしれない。観客が重い波動をうけとることを目的とした映像。

 日本の現状の描出として、アメリカ軍への日本からの参加というエピソードが持つリアリティも興味深い。
 傭兵ということではなく、米軍への正式入隊。確かに今の日本でそれを募集したらかなりの数の人間が集まるのではないか。国が戦争へと向かうメカニズムの一端がここに描写されているのだと思う。
 
 もうひとつ特筆すべきは、役所広司のシーン。ここは怖い/そして可笑しい。山田太一が描いた主婦のフラストレーションと同種のものだが、さらに黒澤テイストで狂気的に描いてある。ギリギリ耐えていた家庭が同時並行で崩壊する様が、本作のクライマックスの前半。

 そしてその後半のドビュッシー「月の光」のシーンが素晴らしい。
 日常に潜む崩壊へのきっかけと芸術による希望のアプローチ。

 この二つの側面を多くの作品でテーマにしている山田太一による黒澤清評を、僕は強烈に読みたくなった。(残念ながらネット検索では出てこなかった)

◆関連リンク
黒沢清×わたなべりんたろう『サーチャーズ2.0』トークイベント (webDICE - 骰子の眼 - )

黒沢:『トウキョウソ ナタ』は一昨年の12月に撮ったんですけど、準備している10月くらいに、よせばいいのにクエンティン・タランティーノの『デス・プルーフinグラインド ハウス』を観にいったんです。誰にもわからないと思いますけど、『トウキョウソナタ』のいくつかのカットは『デス・プルーフ~』そっくりっていう。どう やって『デス・プルーフ~』でなくせるか苦労したくらいで。

 残念ながら、僕はまだ『デス・プルーフinグラインド ハウス』を観てません。

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2009.05.11

■神山健治監督『東のエデン』 「第4話★リアルな現実 虚構の現実」
 絵コンテ:柿本広大 演出:前島健一 作画監督:山本径子

Eden_of_the_east_4第4話★リアルな現実 虚構の現実

脚本:神山健治/岡田俊平 絵コンテ:柿本広大 演出:前島健一 作画監督:山本径子  美術監督:竹田悠介

(略)滝沢は、携帯履歴を追って医者のセレソンに会いに行く。面会を渋った挙句、医者は「飲めば携帯入手経緯を思い出せる」という薬を差し出す。薬を飲むと滝沢の携帯が鳴った――。
「ごきげんよう、Mr.OUTSIDEだ」

 セレソンNo.5 火浦院長は「確信犯」であるが、これをあっさり退場させる冷徹さがすごい。
 これには、今回の神山監督のある種の覚悟を感じざるを得ない。SACでのひとつのテーマだったこの国の老人問題について、ひとつの解を示したセレソンの断罪。ここは100億ぽっちじゃ、せいぜいひとつの街の高齢化問題しか解くことはできないと視聴者に痛感させる結果になっている。まさに「リアルな現実」。

 本当の救世主はそのわずか100億円で、(この老人問題を含め)この国を救わなければいけない訳で、生き残るためのハードルの高さは凄まじい。(このアニメが終わった時に解をみごとに描けているとしたら、政治家として打って出るべきでは>>監督(^^)。かもしくはこの国を救えない首相は○兆円予算を使用したところで死刑という法律を作るとか(^^;)その時、首相に出る人がきっといなくなることがこの国のひとつの問題なんだろうけれど、、、)

 今後、記憶喪失前の滝沢(仮名)の練った策がキーだろう。
 現在の滝沢の行動が、その滝沢(仮名)という釈迦の手の中の行動なのか、どうか。
 たぶん釈迦の手の中の行動だとしたら、自ら記憶喪失という奇想天外な策をとるはずはないので、そこから踏み出していくための記憶喪失という奇策と見るべきだろう。これくらいのイレギュラーな因子を入れないと、とてもこのハードルは越えられないという滝沢(仮名)の判断の結果なのだろう。

 こんな冷酷に描いて、どうエンターテインメントを大団円に導くのだろう。わずか11(+1?)日間で、この国を救いつつ、滝沢と咲の恋愛も成就させるっていう大団円を用意しているとしたら、まさにネ申山監督でしょう。

 そしてその時、ジョニーはどう働くか??
 今回の「虚構の現実」はジョニーのシーンしかないのだけれど、どう虚構なのかがまだ見えない。ジャンクの塔のジョニーたちは、電脳空間 or 滝沢の記憶の映像?

 あきらかでないのが、この世界の電脳空間のレベル。
 9000円で記憶喪失状態を作れる洗脳プログラムがひっかかる。なんでこれがプログラムなんだ?人間の脳にソフトがインストールできる設定があるのか?、それともまさかこのアニメの世界が電脳空間上のシミュレーションだ、なんていう安直な設定じゃないだろう?
 とにかく「リアルな現実」に続く、「虚構の現実」の提示がどう今後描かれるか、物語的な興味もだけれど、今ひとつこの番組で弱いアニメーションの動画としての見せ場をどう見せてくれるかも、ここがキーになるはずなので、今後の展開を待ちたい。

◆関連リンク
・当Blog記事
 第3話「レイトショーの夜に」 絵コンテ:吉原正行 演出:柿本広大  作監:豆塚隆/伊藤秀樹
 第2話「憂鬱な月曜日」 演出:河野利幸 作監:永島明子
 第1話「王子様を拾ったよ」感想
 竹田悠介美術 HDR(High Dynamic Range)写真タッチの映像

東のエデン(アニメ)まとめWiki - トップページ
OPの文字

I saw you in Heaven and heard of your glory You saved our world from the fallen angels I saw Messiah standing Standing before me with no words Nothing but "Hope" When we lost dread, a Demon was laughing But now you are showing us wonder Giving your love With awe, down on my knees again I've got to know you're the one The only one reveals the world

『東のエデン 第1巻』Blu-ray DVD

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2009.05.08

■感想 ミシェル・ゴンドリー監督『Be Kind Rewind 僕らのミライへ逆回転』
 & スウェーデッドフィルム

ミシェル・ゴンドリー監督『僕らのミライへ逆回転』
公式サイト 米Be Kind Rewind公式

 ずいぶん前に予告編を紹介したこの映画、知らないうちに映画館では上映を終えDVDが発売になっていた。レンタル屋で見つけて、ずっと観たかったのでいきなり観られて嬉しい(^^)。

 でも期待に反してあまり乗れない。面白くなる題材なのにたぶんシナリオの練り方が足りなくって、今ひとつで残念。
 シナリオ誰だ、と思ったら、ミシェル・ゴンドリー監督その人。あれれ。
 映画マニアで手作りでのイメージ構築にこだわるゴンドリー監督なので、これだけの素材があったら、、、、何故?

 という感想だけだったら通常紹介はしないのだけれど、いろいろネットで観ていたらこの映画に関して面白い動画があったので紹介。

◆スウェーデッド・フィルム
 この映画の中で、ハリウッドの有名映画を手作りでチープにリメイクしてしまうことを「Sweded:スウェーデン製」と言ってしまったことから、Youtubeにスウェーデッド・フィルムというジャンルが形成されて、「Sweded」で検索すると楽しい手作りフィルムがいっぱい出てくる。

Blade Runner sweded日本人が作ったもの。
THE DARK KNIGHT SWEDE - Shortlisted for Empire Movie Awards 2009
Lord of the Rings - Sweded! Theatrical Cut
 音楽がパクリなのだけれど、へたれてた感じが最高。
 でも音楽はやっぱ口でやらないとスウェーデッドと言えないでしょう。
JURASSIC PARK SWEDED (No Budget)
 段ボール恐竜が最高。
300 Sweded
 デジタル合成がいい感じ。でもいい大人たちが馬鹿だねー。
Monsters Inc - Sweded
Willy Wonka & The Chocolate Factory Sweded (original 1971)

 お金のないところをどうごまかす/知恵を使うかがポイントですねー。

◆公式スウェーデッド
BeKindMovie さんのチャンネル これぞ公式スウェード集
Robocop (sweded)
Ghostbusters (sweded)
Be Kind Rewind Sweded Trailer
 この映画の予告編のスウェーデッド。ゴンドリー自身が、もしかしてスウェーデンで撮った?? 

◆関連リンク
僕らのミライへ逆回転 - Wikipedia 
Air France commercial - Michel Gondry ゴンドリーのCM
Michel gondry - Smirnoff こちらも。
Michel Gondry Solves a Rubiks Cube with his Nose
 何故かゴンドリーが鼻でルービックキューブを解く。

当Blog記事
・『エターナル・サンシャイン』 ・『恋愛睡眠のすすめ
『Be Kind Rewind』 予告編
ルディー・ラッカーの『時空の支配者』映画化
 以前、報じられこの監督によるルディー・ラッカーMaster of Space and Time 映画化は、IMDbで2011年公開となっています。

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2009.05.07

■神山健治監督『東のエデン』 第3話「レイトショーの夜に」
 絵コンテ:吉原正行 演出:柿本広大 作監:豆塚隆/伊藤秀樹

Eden_of_the_east_03
第3話★レイトショーの夜に

滝沢と咲が辿り着いたパスポートの住所にはシネコンに併設されたショッピングモールがあった。滝沢は施設のオーナーなのか!? 
脚本:神山健治/佐藤大 絵コンテ:吉原正行
演出:柿本広大 作画監督:豆塚隆/伊藤秀樹

 滝沢の記憶喪失前のセレソンとしての活動の一端があきらかになりつつある。
 どうやらニート2万人をショッピングモールに集めて(まるでロメロ『ドーン・オブ・ザ・デッド』との発言有(^^))、ミサイルで殲滅しようとした(??)。
 滝沢がどう日本の空気を変えようとしたのかが、垣間見える。(でもまだ当然、裏があるんだろう。)

 ミサイルが落ちても日常生活の変わらない日本人。これってもしかして、押井守『パトレーバー2』へのアンチなのか。東京に戦場が出現しても日本人の持つ強固な幻想/「空気」は変わらない、と言っているのかも。

 さらにそこから突っ込んでどう改革の種を蒔くのか。
 近藤刑事が自分も最初は違った、と言っているシーンは、まるで漫画『風の谷のナウシカ』で墓所を前に救世主たらんと改革を夢見た若者が志を亡くして悪に落ちていく様を思い起こさせる。

 100億円使えたら「空気」を変えるのにどう使うか?と視聴者に問うているのかも。貴方ならどう使いますか?

◆関連リンク
・当Blog記事
 第2話「憂鬱な月曜日」 演出:河野利幸 作監:永島明子
 第1話「王子様を拾ったよ」感想
 竹田悠介美術 HDR(High Dynamic Range)写真タッチの映像
東のエデン(アニメ)まとめWiki - トップページ
[舞台探訪]東のエデン 聖地巡礼 やっぱりここ豊洲だよ(Blog ローリング廻し蹴り)
『東のエデン 第1巻』Blu-ray DVD

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2009.05.06

■デヴィッド デュビレ『魚の顔図鑑』
 David Doubilet "FISH FACE"


デヴィッド デュビレ:David Doubilet『魚の顔図鑑』

 偶然、本屋で見かけた魚の写真集。
 タイトル通り、顔のアップばかりの写真集なのだけれど、これがすばらしい。

 ひと言でいうと「極彩色と無表情」。
 このふたつから、知能のあり方が人類と異なる異星生物感が漂っている。「無表情」ということでは、吾妻ひでおの「のた魚」を思いだす。そんな眼が誌面いっぱいに広がる。この眼に見つめられると異次元にトリップできます(^^;)。

 「極彩色」ということでは、映画やアニメに出てくる宇宙生物は、もっと極彩色でもいいのではないか、と思ってしまう。「極彩色」の宇宙人というと、ジョー・ダンテの『エクスプローラーズ』があったけれど、あれはコメディ。(映画としては傑作と思うけれど、)宇宙人はおちゃらけで極彩色だった。だけれど、地球の魚たちの色の素晴らしさを見ていると、リアルを狙った異星生物ももっと色鮮やかでもいいのではないか、と思ってしまうのだ。

 ここに出てくる現実に地球上に存在する生物たちの方が、映像クリエータが作った異星生物よりもずっとイマジネーション豊か。それはディテイルと色彩に秘密があると思う。
 SFXのクリエータは現実のこれら奇想な生物に学んで、さらに奇怪な生き物を生み出してもらいたいものです。

◆関連リンク
David Doubilet『Fish Face』
David Doubilet『Fish Face』
 英語版が何故か二つあります。前者は在庫も有、日本語版よりずっと安いので、これを購入することにしました。
David Doubilet Home Page:  Underwater Photography: Assignment, Stock and Fine Art 海洋写真家デヴィッド デュビレ氏のHP。ストレンジなだけでなく、美しい写真が見られる。ショップもあり。
fish face - Google 画像検索
ジョー・ダンテ監督『エクスプロラーズ』
・当Blog記事
 幻想植物シリーズ リトープス:Lithops 他
 新美直写真集『アリゾナの青い風になって』~Spiritual Journey~
 前者は同じく地球生物の驚異。後者は極彩色の地球。

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2009.05.05

■山田誠二監督 京極夏彦編集・音響・CG
 『新怪談必殺地獄少女拳 吸血ゾンビと妖怪くノ一大戦争』

山田誠二監督『新怪談必殺地獄少女拳 吸血ゾンビと妖怪くノ一大戦争』


大沢オフィス-公式ホームページ-
 この作品、実は僕は後追い自殺——ならぬ後処理スタッフ。主に音効と編集です。なので一度も現場に行ってません(笑)。いろんな音を作ったりはめたりしました。あと、軽めのCG系。ええ、ぜんぶ一人スタジオですから、そんなにスゴイことはできませんて。時間的に。
 でも、そんなこんなで、現在鋭意制作中の平山夢明さんの作品にも××の部分で参画させていただくことに。ええ、もちろん裏方。何をするかはヒミツ。
 裏方バンザイ。


 京極堂シリーズがなかなか出ないと思ったら、、、。こんな凄いタイトルの映画で遊んでいたとは(^^;)。

 編集と音響とCGを担当とのこと。これって仕事? 京極夏彦、山田誠二監督との仕事って、ほとんど趣味モード全開ですね。



 にしても『鵼の碑』はいつ出るのでしょう? 「裏方バンザイ」なんて言ってないで、早く書いてください!

◆関連リンク
『宇宙船vol.124』2009年春号
 この映画について、京極のインタビューが掲載されている。

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2009.05.04

■IMAX Digital Theater:アイマックスデジタルシアター誕生

Imax_digital_3d
IMAX アイマックス:109シネマズ

6/20(土) オープニング作品が決定しました!あの大ヒット作『トランスフォーマー』の続編がIMAXバージョンで登場。IMAXカメラを用いて撮影されたシーンもある『トランスフォーマー/リベンジ』。
【レポート】デジタル映像と独自の音響技術を融合した「IMAXデジタルシアター」日本上陸(マイコミジャーナル)

IMAXデジタルの開発には、同社が持つIMAX DMR(digital re-mastering)という技術が大きく貢献している。IMAX DMRとは、通常の映画館向けに制作された長編映画を、IMAXのジャイアント・スクリーン用に変換する技術で、35mmフィルムを4K以上の解像度でスキャンニングし、デジタル・ブローアップ、フィルムグレインの消去、シャープネス、カラーコレクションなどのエンハンス処理を経て、70mm15Pのフィルムにレコーディングされる。

 神奈川、埼玉、大阪の3劇場で導入される。
 3D映画の枠を超えて、アイマックスの巨大スクリーンがデジタル3Dに。これは興奮します。未来の映像体験がここに、ってところでしょうか。東海地区在住者はいつ観られるのでしょう。

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2009.05.01

■ダンス ― 脱領域のクリエイション ―
 黒田育世×古川日出男『ブ、ブルー』

YouTube - 黒田育世×古川日出男『ブ、ブルー』予告

川崎市アートセンター | Beyond the Border Series Vol.1 ダンス ― 脱領域のクリエイション ―

2009年2月14日(土)19:30/2月15日(日)15:00
古川が描く世界を、黒田が読み解き動きに変える。ダンスと文学、境界を超えてぶつかる、エネルギーの化学変化を目撃せよ!
※公演中、演出効果のため大きな音(爆発音等)が出る場面があります。あらかじめご了承ください。

YouTubeに『ブ、ブルー』予告編をUPしました。

アフタートーク決定!
14日(土)黒田育世、古川日出男
15日(日)黒田育世、古川日出男 ゲスト 柴田元幸氏(翻訳家、東京大学教授)

 既に終了したイベントですが、Youtubeに公式に予告篇が置かれています。
 もともと演劇からスタートしている古川日出男の舞台でのパフォーマンス。
 小説を読んでいても、まるで舞台のセリフを聞くようなテンポが封じ込められているわけですが、その作家によるダイレクトな表現が確認できます。

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