■豊田市美術館 ヤノベケンジ-ウルトラ展 ファイナル・イベント
◇ヤノベケンジ・アーティストトーク
日時:6月21日[日] 15:00-16:00 会場:講堂
ヤノベ氏と豊田市美術館キュレーターの都筑正敏氏が登場、ウルトラ展の準備段階から展示会開始までのエピソードを、PCによる映像とともに約1時間紹介。
もともと自動車不況で豊田市の予算が厳しい中、しだいに大きな個展となっていく様がリアルに語られる。絵本原画展の予算規模ではじまり、ここまでの大規模展が実現したのも、ウルトラファクトリーの学生たちによる協力があったからだろう。展示会のそこかしこで手伝う学生さんたちの姿が映像で流されたが、彼らなしには成立していなかった展示会かも。
僕たちヤノベファンは、この京都造形芸術大ウルトラファクトリーの面々に大きな感謝を捧げなければなりませんね。本当にありがとうございました。そしてお疲れ様でした。
このあと、水都大阪のプロジェクトも大変な労力が必要なのでしょう。体に気をつけて頑張ってください。
準備段階のエピソードでは、冒頭に引用した《ウルトラ-黒い太陽》の稲妻発生装置:テスラコイルのテストで、ウルトラファクトリー内で火災報知機へ"落雷"し警報機がなってしまったとか、ジャイアント・トらやんの前でのテスラ・コイル実験風景スライドとか、面白かった。
《ウルトラ-黒い太陽》については前回の講演と同じスタンスで、ヤノベ氏は今もパフォーマンスのたびに心臓が鼓動が止まらない。まだ解釈は自分で語りたくない、とコメント。
この作家の無意識の中に蠢いているものが、今後どんな形で意識化され芸術として表現されていくか、楽しみに待ちたいと思う。
◇ヤマダタツヤ・ライブパフォーマンス
日時:6月21日[日] 会場:展示室8 作品《ウルトラ-黒い太陽》にて
タイムスケジュール: ①11:30- ②13:00- ③14:00- ④14:30- ⑤16:30- ⑥17:00-
パフォーマンスが最終日6回、開催された。
僕はそのうちの2回を観て、初日に加えて、計5回の《ウルトラ-黒い太陽》を体感。
今回は、ヤマダタツヤ氏のパフォーマンスも加わり、巨大なスピーカー群から初日とは違った音楽がさらに大音響で響く。
スピーカー直前に座ると、スピーカーコーンの振動がダイレクトに体を低周波で揺さぶり、体の内部の共振により凄まじい体験となる。テスラ・コイルの青い放電と同期した振動はまるで畏怖すべき存在が自分の内部に侵入しようとするかのようなイメージを喚起。この体感の芸術が自分の無意識に何を残したかは、いまだアートの神のみぞ知る、である。
◆関連リンク
・YANOBE KENJI ART WORKS /// ヤノベケンジ アートワークス
・ヤマダタツヤ氏のBlog dubdish*blog
当Blog記事
・感想 『ヤノベケンジ―ウルトラ』展@豊田市美術館 作品「ウルトラ-黒い太陽」起動!!
・京都造形芸術大 ウルトラ・ワーク・イン・プログレス 『ULTRA FACTORY ウルトラファクトリー展』探訪記・1
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コメント
BP様へ
おや?どうしてダウンロードできないんでしょうか…
私はFireFox3.5を使用していますが正常にダウンロードできました。
何が原因なのでしょうか?
ではまた、何かの機会にでも。。
投稿: 魚月 | 2009.07.11 15:04
魚月さん、コメント、ありがとうございます。
なんどかトライしたのですが、ファイルをダウンロードすることができませんでした。
また機会があれば、よろしくお願いします。
投稿: BP(魚月さんへ) | 2009.07.11 08:40
http://www1.axfc.net/uploader/Sc/so/15423
↑が以前私が黒い太陽に似ているとお話した「バロック」に登場する感覚球です。
DLパスはtaiyouになっております。
もしよろしければ参考までにどうぞ。
PS.
本当はもっと似ている物もあったのですが、相当なネタばれを含んでいるために省かせていただきました。。
投稿: 魚月 | 2009.07.07 12:36