■感想 諸星大二郎原作 早川渉監督『壁男』
諸星大二郎原作、早川渉監督・脚本のこの映画をDVDで観た。
なかなかシュールな一品。in outの中間に位置する壁の存在を追求していくくだりでシュールレアリスムに触れる等、なかなか観せる。
但しそれが諸星大二郎のタッチになっているかというと、ちょっと雰囲気は違って、たぶんこれは監督の個性なのだろう。
原作ははるか昔に読んで、ほとんど記憶に残っていないのだけれど、諸星ならばもっと土俗的に描かれるのが、近代的な映像描写でやはりあの漫画のタッチとは異なる。
諸星を実写で完全映画化するとしたら、どんな手段があるのだろうか。
これはかなり難問で、きっとどんな監督も頭を抱えてしまうのではないだろうか。
というわけで、この映画のような諸星の雰囲気を映画で出そうとせず、原作として割りきって映画は映画としてのアプローチで行くというのが正解かもしれない。
でも観たいですよね、諸星を完全再現した実写映画。
『オンゴロの仮面』とか観たいなー。
◆関連リンク
・諸星大二郎 - Wikipedia
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