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2009.12.30

■野口聡一宇宙飛行士 ISS:国際宇宙ステーション実験
 「宇宙庭:DEWEY FOREST:デューイの庭」

Deweys_forest Twitter / Astro_Soichi:
今日はJAXAの新しい実験
“DEWEY FOREST"を設置

今日はJAXAの新しい実験“DEWEY FOREST”を設置。映画 “silent running”から採った名前です。JEMの窓際に小さな庭園が出来ました。これから毎日植物の成長をみるのが楽しみです。

 素敵なニュースがtwitterで飛び込んできました。
 ソユーズでISS:国際宇宙ステーションへ飛んだ野口聡一宇宙飛行士自身のつぶやき。なんとダグラス・トランブル監督の『サイレント・ランニング』にちなんだネーミングの宇宙実験が実施されているとのこと。
 日本での研究に冠された名前は「宇宙庭」! なんとも即物的です。
 そしてマスコミからは残念ながら「デューイの森」という粋な名前は流れてきません→ 宇宙庭 - Google ニュース。いったいこのネーミングはどなたによるものなのでしょう。

NASA - Japan Aerospace Exploration Agency - Education Payload Observation (JAXA-EPO)

Plants grown on Earth in the plant unit which will be used for Dewey's Forest. From left to right: oriental false hawksbeard, carnation, false strawberry and peppermint. Image courtesy of JAXA. View Larger Image

 NASAのページには、しっかりと"Dewey's Forest"と記されている。

festival @rt outsiders 2009

EPO4 Dewey’s Forest, named after the movie Silent Running, is a garden specially designed for weightlessness. An experiment of the garden should be sent to the International Space Station during the Automn 2009, in collaboration with JAXA, the Japanese Space Agency.

 このある展示会での紹介も。こちらはしっかり"Silent Running"の文字。

 研究は。京都市立芸術大の松井紫朗准教授他によるものとのこと。
 調べてみると、下記詳細がありました。

KAKEN - 宇宙作庭記--宇宙環境における「庭」の創作研究(16602012)

1.二軸回転式の植 物育成器を作成し、植物を植えた「庭」のプロトタイプを設置、生育の変化と「庭」の形状を映像により記録した。静止している物体を見るのとは違い、観る者 のスケール感を変化させ、視線を部分に引き込むような効果が得られることがビデオによる映像でも確認できた。今後、宇宙ステーションの限られたスペースに 設置される小さい「庭」でも、地上での庭の散策体験に匹敵するような効果が期待される。  

KAKEN - 宇宙における植物庭園実現化に関する造園学的基礎研究(18658014)

閉鎖環境での植物育成技術、 微小重力環境での植物生態に関する研究で先行している大阪府立大学の村瀬治比古、北宅善昭両教授を招き「宇宙庭研究会」を持った。そこで得られた新たな知 見は以下の通りである。 ・重力方向が逆の場合でも、光によって、植物の成長方向を制御でき、正常に育成できることが示されているが、閉鎖環境、微小重力下での対流の抑制により、 成長にはさまざまな障害が予想される。

 研究分野が「表象芸術」というのもいいですね。宇宙において庭を愛でることで、宇宙飛行士にどんな感情が生成されるかを研究する。まさに「わび・さび」の世界。これ、ダグラス・トランブルのコンセプトにも合いますね。彼に知らせてあげたいなー。どうしてるんだろう、トランブル。
 そして研究費総額330万円とのこと。これくらいなら、こんな「わび・さび」のある研究も事業仕分けの対象にはなりませんよね。

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コメント

 +omさん、はじめまして。

>>私、ピッチピチの女子大生なんですと言いたいところですが、実際はこの「デューイの森」のネーミングに感涙したおっさんです。

 恐らく残念ながら、「デューイの森」のネーミングに感涙する女子大生は一人もいないでしょう(^^;)。(あ、世界なら数人はいるかも。)

>>初めて観た感想は「コジンマリとした話やなぁ」と思いましたが、ラストシーンに胸が熱くなりましたね。

 そーなんですよね、地味だけど、じわりと響いてくる。

>>この名前をつけた人も同じように胸が熱くなった経験を持つ立派なエスエフ野郎だと思います。

 どなたのネーミングか、とても気になります。
 「宇宙庭」と付けた日本人でなく、もしかしたら米国クルーかも。知りたいですね。

 twitterで野口飛行士に話しかけても、お忙しそうで、なかなかリプライはもらえないでしょうから、、、。どなたか、このBlogを関係者が覗いてみえたらご回答いただけると嬉しいのですが、、、(^^)。

投稿: BP(+omさんへ) | 2010.01.07 00:20

はじめまして。いつも楽しく読ませてもらってます。
私、ピッチピチの女子大生なんですと言いたいところですが、実際はこの「デューイの森」のネーミングに感涙したおっさんです。

「スターログ」誌にテレビ放映予告が載って以来のこの映画のファンでした。
初めて観た感想は「コジンマリとした話やなぁ」と思いましたが、ラストシーンに胸が熱くなりましたね。
(後に中子氏の名著「SFXの世界」でドローンの前面からコビトさんの顔が出ていた写真を見てビックリしましたよ)
この名前をつけた人も同じように胸が熱くなった経験を持つ立派なエスエフ野郎だと思います。

投稿: +om | 2010.01.06 10:30

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