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2009.12.08

■新刊メモ『月のかぐや』『ユリイカ 特集=若冲』
 『思考する豚』『人間の消失・小説の変貌』
 『曲がれ!スプーン』『訳者解説』『ドラマ&影』

 最近、新刊メモをさぼっていたので、溜ってしまいました。
 ちょっと長いですが、ご勘弁を。

JAXA(宇宙航空研究開発機構)『月のかぐや』 (新潮社)

こんな月、見たことない! 誰もが目を見張る、新たな月の美がここに。

2009年6月に使命を果たした月周回衛星「かぐや」。最新の科学データを基に、未公開オリジナル画像をふんだんに使った月の写真集が完成。ナスカの地上絵を凌駕する「月面絵」や迫力ある南極点、月のマリアナ海溝など「月の名勝地」をムーントラベル! プロジェクト秘話や科学的発見も満載の一冊。

 ぜひ、ハイビジョンのBlueRayディスクも出してほしい。

『ユリイカ2009年11月号 特集=若冲』 (青土社)

特集*若冲 〈動植綵絵〉・モザイク画・〈象と鯨図屏風〉・・・永遠に新しい絵師のすべて
【徹底討議】 21世紀の若冲 書き換えられる日本美術史 / 辻惟雄×山下裕二

 もう既に随分前に、この雑誌出てたような記憶になってますが、まだ11月号だったんですね。

ライアル・ワトソン『思考する豚』

ワトソンは、人類学、生物学、地理学、心理学といった視点から、豚の鼻が なぜあんな形をしているのか、その不思議な鳴き声、耳の形等を考察し、いか に豚が鋭い洞察力を持った動物であるかを検証する。また豚の「心の理論」 についても迫り、その蔑まれた存在に光をあてた、渾身の大著。

 豚の心! ワトソンは確か昨年亡くなられたのですよね。
 我々世代には『生命潮流』がインパクトをもたらした作家です。

笠井 潔『人間の消失・小説の変貌』

小説、評論、共に精力的に活動を続ける著者が、鋭い感性で時代を代表する作品群を読み解く。『容疑者Xの献身』など話題のミステリのみならず、『1Q84』 『グロテスク』など幅広く文芸作品を扱い、さらにドラマ、アニメ、コミックにいたるまで、ジャンルをまたいで論じることで遷りゆく時代を浮彫りにした、力作時評集。

 相変わらず旺盛な評論を続けてますね。最近、読んでないので、この本はチェック。ところで笠井潔はまだtwitterに現れないのだろうか。mixiでは見かけたけど、、、。

上田 誠『曲がれ!スプーン』

“ 本物”のエスパーたちがひそかに集まる喫茶店「カフェ・ド・念力」に、超能力番組の女性ADが迷い込んだ。なんとか能力に気づかれぬまま帰ってもらおう と、エスパーたちは悪戦苦闘するが……(「曲がれ!スプーン」)エアコンのリモコンを壊してしまい、熱さにうだるSF研究会の前に、なんとタイムマシンが あらわれた!?(「サマータイムマシン・ブルース」)SF的ガジェットをたくみに活かした群像劇で注目を集める若手劇作家、上田誠の初戯曲集がついに刊 行。映画化原作の2篇に加えて、両作の世界観を繋ぐ書き下ろし短篇小説「犬も歩けば」を特別収録!

「サマータイムマシン・ブルース」はSF研出身者、必見の映画でしたが、これは芝居のシナリオ。演劇版も是非観たいものです。

山形 浩生『訳者解説 -新教養主義宣言リターンズ』

「訳者のネームバリューで本が売れる稀有な翻訳家」と言われる山形浩生は、 そのあとがきの面白さでも知られる。ことに自然科学、経済、社会学系の翻訳書に おけるあとがきは、その本の概要のみならず、当該分野におけるポジショニング、 評価などがコンパクトにまとめられていて、「本編よりも面白くてわかりやすい」と評判。 (略)ロングセラー『新教養主義宣言』から10年ぶりの姉妹編、遂に刊行。

 「本編よりも面白くてわかりやすい」って。
 でも僕も氏の訳書は、あとがきだけ立ち読みすることが確かに多いなー。

スタンリー・キューブリック『ドラマ&影 : 写真1945‐1950』

映画制作者スタンリー・キューブリックが、1945年から1950年までに撮影した写真を、「都会の生活」「エンターテイメント」「セレブリティ」「人間の行動」の4つのテーマに分類し、収録する。

 先日、ロフト名古屋のジュンク堂へ初めて行った。
 図書館みたいな内装でとにかく本がぎっしり。このボリュウムは名古屋一かも(?)。少なくともこうした美術書・映画関係本は最大の在庫と思う。こんな本が出ているのも(出版は既に4年前)、
ジュンク堂で見て知りました。

 これはスタンリー・キューブリックのまさに原点ですね。
 画をきりとるセンスがまさにキューブリック。ダンスとか、時計仕掛けのオレンジを彷彿とさせます。

◆関連リンク
スタンリー・キューブリック - Wikipedia

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