« ■第13回文化庁メディア芸術祭 金田伊功 特別功労賞HP | トップページ | ■感想 ペール・アンダーソン監督『スタンリー・キューバ:STANLEY CUBA』 »

2010.02.26

■電子出版のしくみ (1)

 電子書籍の動向に興味があり、ちょっと調べてみました。
 もっとちゃんと整理したいのですが、今日のところは時間がなく、クリップ集と簡単なコメントです。

Ebook_eco_cycle_2個人が印税35%の電子書籍を出版できる時代- Amazon Kindleの衝撃:in the looop:ITmedia オルタナティブ・ブログ

ちなみに書籍出版の一般的な収益構造は次のようになっている。
・ 著者への印税が7-10%
・ 製本原価が35-40%
・ 出版会社取り分が20-28%
・ 取次および書店マージン率が25-35%

【速報】 米国Amazon,Kindle電子書籍の印税を35%から70%に大幅値上げ発表:in the looop:ITmedia オルタナティブ・ブログ.

# 作家側が読者のダウンロードコストを負担すること(現在はAmazonが負担)
# 作品の販売価格を 2.99~9.99ドルの範囲に固定すること
# リアル書籍がある場合は電子書籍価格をその80%以下とし,かつAmazonを最低価格とすること
# 電子書籍は,作家が権利を持つ全ての地域で購入可能とすること
# 電子書籍は、KindleとKindleStoreの全オプション(Text to Speech等)を許可すること

 上記のリンク先の数字からグラフ化したのが、冒頭のグラフ。
 上の条件を認めないと印税70%は適用されないわけだけれど、もし適用されれば、作家にとってなかなか有効な流通手段になるかも。
 結局、出版社と取次、書店の稼ぎを、大元の作家に還元する仕組みであるわけです。ただし下記のような意見もあります。

Twitter / 上田早夕里

異論はあると思いますが、こういう話題も出ています。→「たけくまメモ」http://bit.ly/b7ddxJ

それでも出版社が「生き残る」としたら: たけくまメモ

これまで書いてきた出版責任を担うための出版社はおそらく残っていくのではないかと思います。

 出版社のしてきたいろいろな業務を作家一人で背負い込むことはできない、という趣旨のことを書かれています。編集者と作家で一つの作品を作り上げている側面がプロ作家の方には、大きな意味を持っているようです。

 
 もちろん好きな本が今後どうなっていくのか、という興味もあるのだけれど、もし日本語での電子出版が可能になったら、稚拙ではあるけれどもBlogで書きためた文章をいくつか拾い上げて世に出したいなー、なんて夢もあるわけで、その側面でとても興味があるのです(^^;)。以下、現在のプロ作家の本の問題でなく、日曜Bloggerにとっての電子出版について。

 Blogとして考えると、今までも当然出版社の上記のような機能が適用されているわけでなく、例えば公開責任は自分にあるわけで、これがとりわけ電子書籍になったところで大きな意味が変わるわけでなく、たけくま氏が書いている課題は、個人Bloggerにとっては、それほどの問題とは思えない(^^;)(App Storeのアプリだって、個人責任なわけですし。)。(もちろん書籍としての完成度が編集者の眼が通っていないことで、編集者がみているものに比べてレベルが落ちるということはあるでしょうが、、、。)

 むしろ問題は、うちみたいな映画レビュウ等の記事は、プレスリリースで公開されているような写真くらいは自由に使えないと、映像の評論がとても難しいということ。(今は映画会社が公開しているプレス・リリース相当の写真を使ったりしているわけだけれど、有料の電子書籍では無断使用はまずい)

 こうした画像の使用許諾等をAmazonなりAppleが代行してくれると嬉しいのだけれど、、、。

 あと書籍としての体裁をどう整えるのか(DTP)とかいろいろと課題はあります。
 Amazon.comには、DTPのツールも用意されていて、かなり手頃にデザインできるような記述もありますが、これは次回に試してまとめてみたいと思う。
 まずは関連ページへリンクしておきます。Blogの電子出版ツールもありますね。

◆関連リンク
Amazon.com: Digital Text Platform: Sign In.

Welcome to Digital Text Platform Digital Text Platform is a fast and easy self-publishing tool that lets you upload and format your books for sale in the Kindle Store. It's Your Thing. Have a book you want to sell? Sign up with Digital Text Platform and publish your content in the Amazon Kindle Store in minutes.

Amazon Kindle's Publishing Program. Download KindleGen

KindleGen is a command line tool used to build Kindle Books that can be sold through Amazon's Kindle platform. KindleGen creates Kindle Books from sources in HTML, XHTML, IDPF 2.0 format (HTML content files with XML .opf wrapper). This tool is best for publishers and individuals who are familiar with HTML.

Kindle Publishing for Blogs.

Publish your blogs on Kindle Amazon Kindle Publishing for Blogs is a fast and easy self-publishing tool that lets you add and sell your blogs on the Kindle Store.

|

« ■第13回文化庁メディア芸術祭 金田伊功 特別功労賞HP | トップページ | ■感想 ペール・アンダーソン監督『スタンリー・キューバ:STANLEY CUBA』 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: ■電子出版のしくみ (1):

« ■第13回文化庁メディア芸術祭 金田伊功 特別功労賞HP | トップページ | ■感想 ペール・アンダーソン監督『スタンリー・キューバ:STANLEY CUBA』 »