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2010.02.08

■第13回文化庁メディア芸術祭 特別功労賞 金田伊功氏

平成21年度(第13回)文化庁メディア芸術祭 功労賞 金田 伊功

贈賞理由
ダイナミックなパースペクティブのなかに予想もつかない奇想天外なアクションを設定し、それを大胆なフレーミングで切り取る—そこにはロジックを超えた描 き手の本能からもたらされる情熱や美学がほとばしり、観る者の魂を揺さぶった。そして何よりもおもしろく楽しく格好よかった。斬新なイメージを生みだす傑出したセンスでそれらのカットの原画を担当していたのが金田伊功氏である。

何メディア - 会長日記(アニドウなみきたかし氏)

 式後のパーティで、浜野保樹(東京大学大学院教授)氏などが各賞の授賞理由を話した中で、この特別功労賞がいかに特別かの説明がありました。本来この芸術祭には故人に対する表彰は規定にないところを、映画監督樋口真嗣氏の強い推薦と細田守監督の意見もあり、まさに特別に授与することになったそうです。

「第13回文化庁メディア芸術祭」開催。PS3「NARUTO −ナルト−ナルティメットストーム」がエンタメ部門優秀賞を受賞。宮本茂氏に功労賞、故・金田伊功氏に特別功労賞が贈呈される - GAME Watch

【第13回文化庁メディア芸術祭】 2月3日〜14日まで
  開催 会場:国立新美術館 入場料:無料

 代理で出席された夫人の牧子さんは「主人はアニメーターで、動かすのがとても好きな人でした。主人の影響を受けた人たちが、これからも日本の芸能を支えて いってくださると思います。アニメが3Dやデジタルになっても、活き活きとした楽しい動きができるように、これからも進化していってもらいたいと思います。主人も、それを望んでいたと思います」とコメント。

 金田伊功氏が特別功労賞を受賞。
 たいへんにおめでたいので、引用が多いですが、リンク集と思ってご覧いただければ幸いです。
 上記の芸術祭の期間、国立新美術館で金田伊功氏の作品を含む展示が催されているらしい。ネットには今のところ、リンク先のGAME WATCHの記事が最も詳しい。写真も数点掲載されている。
 資料は、「ファイナルファンタジーXIII」「FINAL FANTASY」「半熟英雄対3D」「半熟英雄4」「武蔵伝IIブレイドマスター」「鋼の錬金術師FULLMETAL ALCHEMIST」「すばらしきこのせかい」等々。金田氏に関する映像資料、コンテ、愛用品(円定規等)などが展示されているという。
 (今までもメディア芸術祭に行かれているshamonさんがBlogひねもすのたりの日々で今年もレポートされるかも、と期待(^^;))

◆関連リンク

シンポジウム情報 | 平成21年度(第13回)文化庁メディア芸術祭 | 文化庁メディア芸術プラザ

[特別功労賞受賞者シンポジウム]
2月11日(木)16:00〜17:30
出 演 : 氷川 竜介(アニメ評論家)
りんたろう(アニメ監督)

 この場で、金田氏について語られる予定とか。これは是非聞いてみたいな。でも平日(うちの会社は祝日は稼働日なんです)ではとても行けない。

文化庁メディア芸術祭開幕 アニメ・マンガの原画や設定も

略歴や代表作品の一覧にとどまらず、映像や絵コンテでその作品世界が紹介されている。スクウェア・エニックス時代の絵コンテや映像は、古い作品よりかえって観る機会がないだけに興味深い。

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コメント

 青の零号さん、こんにちは。
 昨日もtwitterでは遅くまで、どうも、でした。

>>われわれはまだ、金田伊功という才能の真の実像を知らないのかも・・・。

 あまり語られた言葉が世に出てないので、ノートは気になりますね。画集+ノートとして出版されるといいのですが、、、。

>>たぶん今のFFにおけるCGアニメでは、金田氏の描く絵は表現できないでしょう。
>>歪みや誇張が認められないCG作画の枠内では、金田流の大胆不敵なアニメートを
>>十分に実現することは難しいと思います。

 CG表現でそうしたデフォルメをどう実現していくかが、次の課題ですよね。どっか固さが残るので、アートとして拡張しようとすると、そうしたアプローチが必須でしょうね。

>>ゲーム機の高スペック化によって、スクエニが手書きアニメからフルCGへと
>>演出をシフトしていったのは、金田さんにとっての不幸だったのではないか。
>>展示を見終えたあとも、そんな疑問が頭から離れません。

 待遇的にはスクエニは良かったのでしょうけれど、ファンとしては随分と寂しかった、というのが本当のところでしょうね。あと20年ほど時代がシフトしていたら、CG表現も幅が広がってたでしょうね。

投稿: BP(青の零号さんへ) | 2010.02.20 11:45

私も最終日に見てきました。
絵も良かったけど、一部しか見えなかったノートの中身はもっと気になります。
われわれはまだ、金田伊功という才能の真の実像を知らないのかも・・・。

「武蔵伝Ⅱ」と「FF XIII」のアニメ映像を立て続けに見て思ったこと。
たぶん今のFFにおけるCGアニメでは、金田氏の描く絵は表現できないでしょう。
歪みや誇張が認められないCG作画の枠内では、金田流の大胆不敵なアニメートを
十分に実現することは難しいと思います。

少なくとも私の中では、武蔵伝Ⅱの手書きアニメによるムチャな動きを見た後の爽快感と
ハイスペックマシンによって綺麗に成型されたCGアニメの美しさは、全く重なりませんでした。

ゲーム機の高スペック化によって、スクエニが手書きアニメからフルCGへと
演出をシフトしていったのは、金田さんにとっての不幸だったのではないか。
展示を見終えたあとも、そんな疑問が頭から離れません。

投稿: 青の零号 | 2010.02.15 23:49

 shamonさん、レポート、ありがとうございます。

>>しっかり観て来ました。
>>脳内映像は電通で送ります

 あと15年もすれば電通開通しないですかね(^^;)。そしたら金田伊功展示も観られたのに。

投稿: BP(shamonさんへ) | 2010.02.13 00:40

連投失礼。

>今年もレポートされるかも、と期待(^^;))
しっかり観て来ました。
脳内映像は電通で送ります、、って不可能なので
こちらにTB送ります。


投稿: shamon | 2010.02.09 15:56

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国立新美術館で2月14日まで開催の「第13回文化庁メディア芸術祭」を見てきました。 先にご覧になったshamonさんの事前情報である程度様子はわかってましたが、 入場無料のうえに最終日というせいもあってか、予想以上の混み具合。 「ベアリング・グロッケン?」など、リピーターが来ている展示も多そうでした。 こんな調子なので、「Nemo Observatorium」等の体験型展示はハナから断念して、 とにかく目に付くものを片っ端から見ていこうという方針に変更。 そして会場に入ると、いきなりエンタメ部門... [続きを読む]

受信: 2010.02.15 23:15

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