■感想 束芋:断面の世代 @ 大阪国立国際美術館
束芋:断面の世代|2010年度|過去の展覧会| NMAO:国立国際美術館
"今回の個展タイトルでもある「断面の世代」とは、「団塊の世代」に対比させて、束芋自身が自らの世代を呼称するために創案した言葉です。束芋は70年代生まれの世代は個を尊重する存在であり、その個を断面として捉えた時に二次元の断面を集積していくことで出来上がる三次元世界により新たな世界が見えてくるのではないか、と考えています。"
既に終了した展示会ですが、8月に行った時に、記事を作りかけてて忘れてました。プロジェクション・マッピング関係で自分のBlogから引用しようとしたら、記事がない、、、というわけで思い出して今頃だけどアップします(^^;)。
立体スクリーンを使ったアニメーション作品。
暗闇の会場に入って行くと、いきなりそこにカウチが置かれている。情報に備え付けられたスクリーンを寝そべって観る作品(「団地層」)。楽ちんだけど作品は陰鬱だ。
冒頭の動画は、横浜での展示会の横浜市美術館の告知ビデオ。ここで展示作品の一部と、作者の束芋氏のインタビューを見ることができる。
その多くが立体的なマルチスクリーンでの上映作品なので、平面のモニタで観るのは作品の雰囲気を大きく変えるのだが、一見の勝ちあり。
「団地層」, 「団断」という作品は、団地の部屋と無限の四畳半の映像がスクリーンでループしている。そして太い音響が流れる。これらをじっと観ていると、そこで生活する様々な人々の残留思念のようなものが漂ってくる。
そして、これは『四畳半神話大系』の湯浅監督に見せたい。
まさに、四畳半主義者必見の作品。
あと映像作品以外でも、吉田修一『悪人』の新聞連載挿絵の原画展示があった。関連リンクに掲載した本は、その絵のカラー化された画集である。
◆関連リンク
・ 束芋『断面の世代』
"5点の新作大型インスタレーションのすべてを掲載するとともに、朝日新聞で連載された吉田修一『悪人』の挿絵も一挙収録。 現代社会が抱える問題を浮きぼりにしてきた束芋が見せる、新しい世界の断面。 横浜美術館と国立国際美術館で開催の、束芋展「断面の世代」図録として刊行。"
・ 束芋『惡人』
・ 湯浅政明監督『四畳半神話大系』
・束芋 - Wikipedia
"アーティスト名は、姉妹共通の友人が呼び分けるため、それぞれ「たばあね(田端家の姉。1歳上)」「たばいも(田端家の妹)」「いもいも(妹の妹。2歳下。束芋のマネージャーをつとめる)」と呼ばれていたことによる"
束芋氏、あの京都造形芸術大の出身なんですね!
・横浜美術館で「束芋:断面の世代」
"この10年間、彼女の制作手法は一貫している。ドローイングを元にしたアニメーション映像を、平面ではなく立体的な空間に投影する。一度見たら決して忘れ ることのできない、現実と幻想の行き交う独特の映像世界。ぎょっとするようなおどろおどろしい描写が突如現れたかと思えば、心洗われる美しい風景が出てきて、片時も目が離せない"
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