■感想 ハンス・コパー展 @ 岐阜県現代陶芸美術館
"リーやコパーの作品は、都会的なモダンデザインや建築空間を意識した作品であるといえるでしょう。とりわけコパーの作品は、洗練された彫刻作品のたたずまいをみせ、うつわを超えて陶芸の新しい可能性の発見へと領域を広げ、陶芸の美的価値に新たな局面を開いたのです。"
"モダンデザインの建築やインテリアとの関係が強く感じられる点に大きな特徴があります。とりわけコパーの作品においては、やきものに深く結びついたうつわの造形が、20世紀美術の中心課題のひとつである空間の問題として示されています。これによって、コパーはうつわを超えた陶芸の可能性を導き、新たな美的価値を拓いた作家として、イギリスないしヨーロッパ陶芸の展開に大きな足跡を残したといえます。"
「ハンス・コパー展 20世紀陶芸の革新」観てきた。端正で控えめで深みのある陶磁器を堪能。陶芸について詳しくないので何が革新なのかはわからないが、奇を衒ったわけではないのにちょっと奇想な形状とその表面の掻き落とし技法だろうか。
この表面のテクスチャーと形状を眺めていると、どうしてか、とても気持ちが和む。ハンス・コパーさんがどんな方か、よく知らないのだけれど、きっとその人柄が出ているのではないか、と思えるような深みのある造形。
◆関連リンク
・ハンス・コパーGoogle画像検索
作品はこちらをご覧下さい。
・ハンス・コパー展 20世紀陶芸の革新 - Biting Angle
"大理石や花崗岩、そしてブロンズを思わせる表面仕上げには、古代の建築や彫刻作品と どこか似通った印象を受けるところがあります。 これらも、古代美術に惹かれていたというコパーならではの表現と言えそうですね。"
青の零号さんの感想。陶芸素人の私には、とても参考になります。
この多治見の美術館は、垂れ幕も入り口も写真撮影は怒られませんでしたよ(^^;)。
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コメント
わが陶芸鑑賞の師(^^;)、青の零号さん、コメント、ありがとうございます。
>>私にも革新性よりは、むしろ装飾性を削ぎ落とした中でどんな形態を表現するかという
>>プリミティブな意志のようなものが感じられました。
そーですよね。プリミティブ。
土の感触が暖かい。
>>まあ、西洋陶芸でそういう表現をしたことが新しいとも言えますが、
>>感覚的には伊賀焼や美濃焼の斬新さなど、むしろ日本の茶陶に
>>通じる部分があるかもしれません。
どこか懐かしさがあるのは、そういうことなのですかね。合わせて展示されていたリーの作品より、グッと来るところがありました。
投稿: BP(青の零号さんへ) | 2010.11.06 18:08
コパー展、ご覧になったんですねー。
ウチの記事のご紹介まで、ありがとうございます。
私にも革新性よりは、むしろ装飾性を削ぎ落とした中でどんな形態を表現するかという
プリミティブな意志のようなものが感じられました。
まあ、西洋陶芸でそういう表現をしたことが新しいとも言えますが、
感覚的には伊賀焼や美濃焼の斬新さなど、むしろ日本の茶陶に
通じる部分があるかもしれません。
(素人の言うことなので、あまり本気にしないようにw)
>この表面のテクスチャーと形状を眺めていると、どうしてか、とても気持ちが和む。
そうなんですよね~。
ざらりとして奇妙な形だけど、とても静謐で清々しいような感じも。
ご指摘のとおり、きっとコパーの人柄が映し出されてるんでしょうね。
投稿: 青の零号 | 2010.11.06 01:13