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2010年12月

2010.12.31

■金田伊功 の 作画解析-3 3D空間をいかに原画に取込むか

Photo_2

 金田伊功氏のアニメートについて「3D空間の取り込み」という観点で以下、まとめてみた。あの強烈なパースを持ち、そして歪んだ絵に関し、仮説を立て検証してみた(^^);。

 まず上の『無敵超人ザンボット3』において、ザンボエースがマグナムを構えたシーンを見てほしい。
 この激しいパースと、本来、眼から腕、そして銃までが一直線に並んでいるはずなのに、歪んでいる絵(特に左)。これにより強烈な立体感が絵に強い力を与えていることがわかると思う。

 自身の作画について多くを語らずに逝ってしまったこの天才アニメータについて、この絵の謎に少しでも迫りたいという想いがいまだに僕の中に強くある(^^)。お付き合いいただければ、幸い。

■仮説
 アニメーションなので、立体感を奥行き方向に動く画で表現するのは当然として、金田伊功は一枚の絵にも3D空間を封じ込めている。
 3D映像は左右の眼の視差で成立している。金田原画はそれを1枚の絵で封じ込めるために絵が歪む。左右両眼の画像を一枚で表現するために、絵に歪みが生じるのではないだろうか。

■検証
 絵画には、遠近法というものがあるのだが、これは写真のように、単眼の静止画における手法であって、人間が立体を把握している原理を全て再現しているものではない。上述の歪みというのはこの遠近法による物体認識に対するズレのことである。

 立体映画の普及から近年広く知られるようになっているが、人間の立体感は両眼の視野の違いから、脳内の視覚処理により生成されている。

 もともと我々の両眼に入って来る外界の視覚情報は、左右別々の眼には直線により構成される遠近法で世界がとらえられている。しかし実際、視覚認識の過程ではその両眼の画像が頭の中で合成されて、実は遠近法から外れて歪むことで立体把握がなされていると考えられる。
 
 単純にこれを証明するために次の画像をデジカメで作成した。
 正月前に適当な素材を探していて、たまたま見つけたのが破魔矢。今晩、初詣で奉納するのであるが、金田氏のアニメートのように、これが常識的な遠近法の世界を突き抜けてくれると思う(^^;)。こんなことに使ってバチが当たらないか、少々心配(^^;;)

Photo_4

 これは立体視の平行法で、立体画像が認識できるように、両眼の視差をデジカメをズラすことで作成した画像である。
 できればここで、平行法が可能な方は、一度、立体視してみてほしい。矢の先が画面に向かって飛び出てくるのがわかると思う。

Photo_6

 次にこの画を2枚重ねて、脳内でまず左右の映像が合成された状態(と思われるもの)を擬似的に作成したのが次の写真(右上)。

 両眼の視差で、矢のズレがどんな具合になっているかがわかっていただけると思う。
 長さと角度の違いがよくわかる。

 次に右の2枚目を見てほしい。
 本来、左右別々の視差の映像を脳内で視覚処理することに見えている立体画像を、もし静止画で表現するとしたら、どのようになるかと考えて作ってみたもの。
 この2枚目は、右眼の前方の画像と、左眼の後方の画像を半分づつ組み合せた映像である。
 一番下に比較のために、左眼だけの画像を並べてみたが、どうだろうか、2枚目の方が立体感を感じられないだろうか。

■金田伊功作画の歪み
 ここまでで何を僕が言いたいか、わかってもらえると思うのだけれど、この検証画像2枚目のように、金田伊功は、右眼と左眼の画像を、合成して一枚の絵として表現していたのではないか。
 2枚目で示したように一枚に合成すると、矢は単なる遠近法の世界から外れて、本来直線であるはずなのに、曲がって見える。

 単純に右左半々の画像を足したようなものではないだろうが、金田伊功の原画は、両眼で見えているが認識されていない上の1枚目の画像を、一枚の原画に封じ込めようとして、遠近法の世界から外れ大きな歪みを持ってしまったのではないかと考えられる。
 冒頭のザンボエースは、前方に向かう程、反り上がったようなパースが取られている。これと上の2枚目は似たようなパースになっていると言える。

 加えて、ご自身の視覚で、特に意識して試してみてほしい。
 眼の近くで自分の体(特に手)が動いた時の視覚認識についてである。
 例えば、眼に近いところから遠いところへ手がのびて動いているとする。すると右眼と左眼の視野における腕の画像は大きくズレている。これを脳でひとつの映像として処理しているのだが、明らかに動く時には、その画像は大きく歪んで感じられるのではないだろうか。
 腕を眼の前で伸ばして、右眼と左眼を交互に閉じて、確認してもらうとわかるが、この歪みは半端ではない。それをむりやり視覚は、一つの立体として認識し、立体的な空間認識を実現しているわけだが、交互に閉じて確認した画像と、さらに腕を動かした時に、遠近法から外れた大きな歪みが感じられないだろうか。

 金田アニメートを見ていて、僕がまず感じたのは、非常にこの自分の近辺で動くものの視覚認識に近い動きが再現されているのではないか、ということだった。

 おそらく金田伊功は、ロボットの巨大感を出すための絵をイメージしていく過程で直感的にこの手法を編み出したのではないかと想像できる。

 絵を動かすが故に、奥から手前に来る時の視覚の変化の表現が必要になり、遠近法から外れざるをえなかったのではないか。
 また巨大ロボットを描かなければいけなかったが故に、巨大感の表現のために、遠近をわざと静止画で強調するために、立体的な空間の導入/遠近法からの歪みが必要であったのだと考える。

■補足
 単眼のカメラは、広角レンズ他レンズの画角や、ボケによって立体空間を捉えようとしている。その枠の中だけでは、金田氏のアニメートは説明できないと考えて、上記検証をしてみた。

 本来、冒頭のザンボエースの画でなく、もっと他にこの説明に近い画を引用して比較する作業も必要であると考えるが、今日のところはひとまず、ここまでとする。追って、他の金田作画の例を引用していきたいと思う。

 また3D映画の隆盛で、両眼カメラによる立体空間取り込みのノウハウもこれからどんどん進化していくと思う。
 次回は、3D映画のアングル/画面レイアウトと金田作画の関係についても描いてみたいと思う。

 以上、現代のアートにおいても金田伊功の位置づけはとても重要でないかと思っていて、遠近法からどのように離脱しようとしていたのか、といった観点で、今後、もっと解析が進むことを望むものである。

■蛇足
 実は破魔矢の前に、下記のような画像を試しに作ってみた。

Photo_7

 破魔矢に似た形で、戦闘機を用いて作った画像である。
 ただし、もともとが立体写真を撮ったのでなく、ビデオにより航空祭を撮ったものから平行視できそうな画像をキャプチャーして代用したので、随分無理をして作ったものである。
 なので、とてもへんてこになってしまったので没!
 いずれ本当にこういう対象物で検証したいけれど、今回は失敗作として掲載しておきます(^^;)。戦闘機はヤマトのブラックタイガーとかの金田作画と比較してみたい。

◆当Blog関連記事
■金田伊功 の 作画解析-1
 池谷裕二 『進化しすぎた脳』 感想 3 + α アニメーター磯光雄と金田伊功と脳の構造の関係
■金田伊功 の 作画解析-2
 ガイキングオープニング 金田伊功の作画の進化 

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2010.12.29

■マルチアート集団 溺れたエビの検死報告書


溺れたエビの検死報告書(公式HP) 

" 頭はエビ、体は人間。 怪人【溺れたエビ・総帥】率いるマルチアート集団。 2001年より、関西を拠点に全国的に活動中。 集団の統治者【溺れたエビ・総帥】のもとに日本中の多数のミュージシャンやパフォーマーがエビ人間に改造され参加。 メンバーは全員、精巧な【エビ】の仮面を装着。(ライブ中に決して外す事は無い。)

 往年のP-FunkやTalkingHeadsを彷彿とさすようなファンクから、特撮怪獣映画サントラのようなオーケストレイションを用いた重厚なプログレやチェンバーロック、 アメリカのカートゥーンアニメが目まぐるしく走り回るようなコミカルな曲や、アンビエントやドローン音響系、そして完全快楽主義で天真爛漫なテクノまでその表現手段は多岐に渡っている。

 しかし表現する題材は常に、<溺れたエビ達が生息する>人間社会とは全くの異世界である水中(海中)がテーマとなっており、それは極彩色のサイケデリックな風景であったり漆黒の深海であったりする。"

 偶然、Youtubeで知った音楽パフォーマンスグループ「溺れたエビの検死報告書」。
 冒頭の引用動画は、このグループの【アノマロカリス】という曲。
 奇妙な蝦の風采のバンドによって、特撮風のマーチが勇壮に奏でられる。

 そして素晴らしいのが次にリンクしたページにあるパフォーマンスの写真。
溺れたエビの検死報告書 photo

Photo

 赤と青の鮮烈な光の中の、クールな怪獣達。
 引用させていただいた写真の素晴らしさもあると思うが、こんな映像が目の前に生で展開し、そして怪獣音楽のような勇壮な音楽が奏でられるとしたら、なかなかの鳥肌ものではないだろうか。

 是非とも一度、ライブを拝見したいものである。

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2010.12.28

■神山健治監督『攻殻機動隊 S.A.C. SOLID STATE SOCIETY 3D』立体映像 予告篇

映画『攻殻機動隊 S.A.C. SOLID STATE SOCIETY 3D』公式サイト

"『攻殻機動隊 S.A.C. SSS 3D』は、「観る人を電脳化する」をテーマに、これまで、誰も観たことがない、立体視3D表現に挑戦しています。

    * 全編3D化
    * オープニング完全新作
    * 神山監督自ら、全カットフルグレーディング

ウェブ版予告編は2Dですが、本編では、全てのカットが3D立体視化され、特に表示系と呼ばれる、サイボーグ目線に登場するインターフェースが、映画をご覧になっている皆さんのすぐ目の前にまで飛び出してきます!"

 待望の3D予告篇が『トロン』の劇場で上映開始。
 あわせてネットでの2D予告篇がスタート。
 是非、上の動画、解像度1080Pに変更し、画面をクリックしてフルハイビジョンでご覧下さい。

 にしても東海地方では3D予告篇上映が一館もない! 劇場で公開されている立体映像の予告篇が観たい! 電脳空間へのジャックイン、3Dで観られないのがとにかく残念である。
 twitterで、神山監督に御願いしてみた。

BP@究極映像研(@butfilp)/ Twilog

"@kixyuubann 劇場予告で3Dを観られない地方ファンのために、是非Youtubeの3D機能を利用して立体視版UPを!(^^)"

Twitter / @神山健治

"@butfilp @PH9 その辺りに関しては、また後日改めてw〜"

 残念ながら、まだYoutubeの3D機能を用いたネット予告篇公開はされていない。
 神山監督の書かれた「後日」に、地方ファンとしては期待したいもの。

YouTube - avatar stereo 3d trailer
 こちらがYoutubeの3D機能を使用したアバター3D Trailer。
 裸眼で明度も落ちないし特殊な機器がなくても観られるのだが(訓練は必要(^^;))、画面の小ささが難点。

 ということで、究極映像研 東京分室のshamonさんが『トロン』が上映されている新宿バルト9で観戦し、レポートしていただいているので、リンク掲載。詳しく3D予告篇について知りたい方は下記へジャンプ!!

『攻殻機動隊S.A.C. Solid State Society 3D』予告編 : ひねもすのたりの日々

Sss_3d_poster_s

 合わせて、劇場用のポスターも公開されている。コピーがいいですね!

 "その問題を、解決してはならない。"

◆関連リンク
アニメフェアで「攻殻機動隊 S.A.C. SSS」のトークショー(AV Watch)
攻殻機動隊 S.A.C Solid State Society NYでプレミア上映(アニメ!アニメ!)
【攻殻SSS】オリコンDVDデイリーチャート第1位!(攻殻機動隊 S.A.C. まとめサイト)

当Blog記事
『攻殻機動隊 S.A.C. SSS』真犯人の謎解き STAND ALONE COMPLEX Solid State Society
STAND ALONE COMPLEX Solid State Society制作決定
3D-CG監督 遠藤誠インタビュー
初映像
タチコマ潜伏レポート
 神山監督初のオリジナル長編ということで盛り上がって、いろいろと記事にしました(^^;;)。

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2010.12.27

■デイヴィッド・リンチ "Good Day Today" "I Know" PVコンテスト

One Day Band "Good Day Today" (Videos | Genero.tv)

"20 hours filming ( from 8 a.m to 4 a.m )
We tried to make it as honnest as the faces of people we asked to wear a mask this day.
Credits: One Day Band & a lot of Brussels people"

David Lynch - PV "Good Day Today" "I Know"  (Videos | Genero.tv)

"募集期間 : 11/29-12/20  投票締切 : 12/25
候補者 : 12/27 受賞者発表 : 1/3
賞金 : 2000ポンド(約26万円)
審査員 : デイヴィッド・リンチ, Genero.tv"

 デヴィッド・リンチ監督のソロボーカル・シングル デビュー曲 "Good Day Today / I Know"のPVを一般公募している。

D_lynch_vimeos

 応募作は、全265作品。

 同じ曲を聴き続ける、ある意味、リンチ修行のような鑑賞を続け(^^)、十数本を観たが、リンチ映画のエッセンスを薄めた作品のオンパレードで食傷。そんな中One Day Band氏による"Good Day Today"は秀逸なので、冒頭に動画を掲載。

 覆面もいいし、展開も楽しい。
 ブラジルの人びとの表情と、リンチのテクノポップが何故かとってもマッチする一本。
 さて、僕の一押しのこの作品が、まずは12/27(今夜)に候補に残るかどうか、期待!

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2010.12.24

■『進撃の巨人』映像化! 別冊少年マガジンPRムービーコンテスト

【別マガ】大賞・新房昭之賞「進撃の巨人」
動画キャンペーン結果発表!(別冊少年マガジン)

"別冊少年マガジン PRムービーコンテスト 大賞・新房昭之賞受賞作 「進撃の巨人」
動画制作者:TBT

【特別審査委員長 新房監督のコメント】
シンプルな構成でありながら、なにか圧倒的な存在感。
巨人の悪夢のようなイメージがストレートに映像になって伝わってきました"

 冒頭のCG、東京に現れた超大型巨人。
 短すぎるのが欲求不満を呼ぶが、これはなかなかの出来。既にこの3Dモデルがあるわけなので、是非とももっと長い映像を作成してほしい。

◆関連リンク
進撃の巨人インタビュー|マガメガ|週刊少年マガジン
 諌山創インタビューがウェブに掲載されている。面白い。
 質問「女性の巨人は登場しないんですか?」に対して...(後は、ネタばれになるのでリンク先を見て下さい)
進撃の巨人特設ページ(週刊少年マガジン)
 壁紙がダウンロード可能。
進撃の巨人1巻紹介
 第一話を試し読みできる。初めての方は、是非。
諫山 創『進撃の巨人(1)』
  『進撃の巨人(2)』
『進撃の巨人(3)』

当Blog過去記事
感想 諫山創『進撃の巨人』1~2

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2010.12.23

■今 敏 米Time誌の「今年の100人」に選出! ■感想 『OPUS』

Satoshi Kon - Person of the Year 2010 - TIME
Full List - Person of the Year 2010 - TIME
 マスコミの報道はなかったけれど、米Time誌の「今年の100人」にアニメ映画監督で漫画家の今 敏氏が選出された。
 J.D.サリンジャーやアーサー・ペンと並んで<Fond Farewells>の部門。ただし日本人では、今 敏だけであり、彼の映画が世界で評価されていることの証と言える。
 12/18に報道ステーションで、今年亡くなった人として今 敏について放映されていたのに、何故このニュースが使われなかったのか、残念である。

今 敏 『OPUS(オーパス)上』
今 敏 『OPUS(オーパス)下』

"主人公であるマンガ家が自分の描く作品に取りこまれ、登場人物たちとともにその世界の崩壊に立ち向かうというストーリーは、後のアニメのモチーフともつながる先駆的作品。下巻巻末には雑誌にも発表されていなかった、執筆途中の「幻の最終回」も収録。"

 今 敏 の『OPUS』上下巻を読了。
 メタフィクションの漫画なのだけれど、技巧的にメタの描写がとても面白い。街にヒビが入るところ、今 敏の画力でまさに現実に亀裂が入る感覚。

 『セラフィム 2億6661万3336の翼』に対してこちらは少々強引だけれども最終回まで読める。お薦め。

 最終回は鉛筆描きで背景も入ってない部分が...。そしてP176「おわり」のページのラストの漫画家としての最後の言葉が泣かせる。本書の 主人公サトコが、12/18の報道ステーションに出た奥様の京子さんに似て見えるのは僕だけだろうか。ここでも漫画の3重のメタ構造が完結する。

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2010.12.22

■サーム・ファラマンド監督 PV クラクソンズ「ツイン・フレームズ」: Klaxons “Twin Flames”

Klaxons - Twin Flames from Modular People on Vimeo
(付録部 blog-buさん : 【PV】裸体の群れが接合するシュールなPV - Klaxons “Twin Flames”経由)

 注意 : なかなか刺激的な動画です。視聴は自己責任でお願いします(^^;)。Youtubeでは削除されたとのこと。
 イギリスのロックバンドのクラクソンズのPV。これはラディカル。
 諸星大二郎の「生物都市」の人体のみの融合版。

 ここに歌詞の機械翻訳がある(原文はこちら)。映像との整合は...?

 このPVを監督したサーム・ファラマンド:Saam Farahmandは、あのミシェル・ゴンドリー監督の所属する映像プロダクション パルチザンの若手ディレクター。

 冒頭の映像に興味を持った方は、以下のリンクから、彼の諸作をご覧あれ。

YouTube - Saam Farahmand
VISUAL-MUSIC♯12 「Saam Farahmand」~今、イギリスで最も注目される映像作家「サーム・ファラマンド」~ PRESENTED BY M.KAWA|VISUAL MUSIC|You-next
Partizan - Music Videos - Saam Farahmand(パルチザン公式HP)
Partizan - Commercials - Saam Farahmand 同。CF。

◆関連リンク
Klaxons『Surfing the Void』
 同曲が収録されたクラクソンズのアルバム。
Klaxons / クラクソンズ - Twin Flames (NSFW) - FMusicTV (無料音楽PV動画media).

Album: Surfing the Void Polydor Records 2010
Director : Saam Farahmand

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2010.12.21

■飛騨高山 留之助商店 渋谷パルコバーチャル・ショップ & Brandt PetersとKathie Olivas夫妻の作品展@日下部民藝館

Photo

飛騨高山 留之助商店 店主のブログ : 東京さ、出稼ぎに行くべ。

 12/16〜28 渋谷パルコ・パート1・5Fに留之助商店バーチャル・ショップとして出店!
 初日は昼頃、中子真治さんも来店され、直接留ブラProの話が聞けたとか。

店主のブログ : パルコ店、準備万端整いました。
 オープン準備中のお店の写真レポートが公式サイトに出ている。

店主のブログ : 留之助プロデュース、初のアート・ショー、準備中。

"飛騨高山の重要文化財日下部民藝館を会場に使ったBrandt Peters(ブラント・ピータース)とKathie Olivas(キャシー・オリヴァス)夫妻の作品展の準備が着々と進行中です。 展示デザインをお願いしている名古屋市の中央工芸さんから会場のイメージ画像が届きました。"

店主のブログ : NYCC 2010でブラント&キャシーと最後の詰。

"ブラントとキャシーのドローイングやペインティングの2D作品からカスタムメイドの大小3D作品まで、ワンオフの新作が一堂に会します。 会期は2011年4月14日(水)〜4月27日(火)の2週間です。 また、一般公開に先駆け、4月13日(火)夕方、アーティストを囲んで内覧会とレセプション・パーティーを開催します。"

 中子真治さんの留之助商店プロデュース Brandt Peters と Kathie Olivas 夫妻 作品展@飛騨高山日下部民藝館イメージ画像がリンク先にあります。和の中に並べられたオブジェモチャのインパクト!!

◆関連リンク
当Blog記事
飛騨高山 留之助商店 本店 訪問記
中子真治氏のオブジェモチャ専門店  飛騨高山 留之助商店 本店
ヒガ・ブラザーズ『留之助商店開店3周年記念アニメ』
下呂のアプライド美術館と中子真治氏の倉庫

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2010.12.20

■シンポジウム「ナノサイエンスとデバイスアート」 と UCLA Art | Sci Center & Lab

Ucla_art_sci_center

シンポジウム ナノサイエンスとデバイスアート   From Nano Science to Device Art - Introducing the UCLA Art | Sci Center

"日時: 2010年12月20日 13:30-17:00
場所: 日本科学未来館 7F イノベーションホール
入場無料、同時通訳あり

概要: カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)のDesign and Media Art学科 (DMA)はメディアアートの若手作家を数多く輩出し、多数の作品がSIGGRAPH、Ars Electronica、文化庁メディア芸術祭などで受賞、展示されています。同校にはCalifornia nanoSystems Institute (CNSI)という著名なナノテクの研究所があり、この両者が連携してArt| Sci Centerという組織を立ち上げ、アートとサイエンスのコラボレーションの実績を作ってきました。

13:30 - 15:00: Art| Sci Centerプレゼンテーション
コメンテーター: 坂根巌夫 (IAMAS名誉学長)
15:00-15:30: 作品デモンテーション
15:30-17:00 パネルディスカッション: Victoria Vesna, James K. Gimzewski, Erkki Huhtamo, 坂根巌夫、岩田洋夫(筑波大学)、児玉幸子(東京電気通信大学)、八谷和彦(東京芸術大学) 司会:草原真知子(早稲田大学)"

 UCLA Art | Sci Center & Labの取り組みを紹介するイベントとシンポジウム。今日のイベントです。
 ナノテクノロジーを利用したアートとは!! これは凄く面白そうなのだけれど、当然行けない(^^;)。

ナノサイエンスとデバイスアート From Nano Science to Device Art - on USTREAM: (デバイスアート・プロジェクト)

 と思ったら、UST.での放映がありました。他の動画はアーカイブされているので、このシンポジウムも後で観られるでしょう。楽しみ。

 

◆関連リンク
artsci _promo on Vimeo
YouTube - ArtSciCenter さんのチャンネル


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2010.12.17

■ルディ・ラッカー:Rudy Rucker Youtubeチャンネル と 画集『Better Worlds』フリーダウンロード

Rudy's Art Show, San Francisco, Nov 9, 2007

"Rudy Rucker hangs a show of twenty-four of his paintings in the Live Worms gallery in the North Beach district of San Francisco, CA.  November 9, 2007."

 サンフランシスコで2007年11月に開かれたルディ・ラッカーの絵画展の様子を、ラッカー自身が動画で公開している。
 絵の雰囲気と合わせて、なんと微笑ましくもラッカーらしい世界だろう。
 冒頭、入り口でつまずいた様子もビデオカメラの揺れとして表現されていて、なんとも楽しい、これもラッカーらしい!(^^;)

YouTube - rudyrucker さんのチャンネル
 そして、ルディ・ラッカー御本人のYoutubeチャンネルがあった! いくつか興味深いところを御紹介。
 別の2点のラッカーの絵画個展の映像が以下の通り、あります。

Rucker Art Show, Borderlands, SF, CA, Nov 2010.

"Rudy's art show in the Borderlands Cafe on Valencia Street."

Rudy Ruckers Art Show, April-May, 2010.

"Rudy's commentary on the 23 pictures in his art show in San Francisco, April-May, 2010. More info about the paintings at http://www.rudyrucker.com/paintings."

"Kvak, Kvak, Kvak" Song

"Rudy in Geiranger, Norway, sings a song he remembers from the Mickey Mouse Club, feeling cheerful, June, 2009."

 ミッキーマウスクラブの思い出を歌って踊るラッカー、珍品!!

What is Gnarl?

"Rudy Rucker's dadistic film of gnarly and science-fictional things near Pfeiffer Beach in Big Sur, California --- with explanations."

 なんか海辺で木の根っこについて語っていますが、いったい何なのだろう。
 僕のヒアリングでは不明(^^;)。

Rudy_rucker_better_worlds

ルディ・ラッカー画集『Better Worlds』(Amazon.com)

"Fifty-seven fantastical paintings by science fiction master Rudy Rucker, including his commentaries on them. You can see a full low-resolution preview of the book online(pdf). Rudy Rucker's novels received the Philip K. Dick award twice. His most recent pair published of novels, Postsingular and Hyolozic depict a near-future Earth in which every object becomes conscious. Rudy took up painting in 1999, when he was writing a novel about the Flemish Old Master, Peter Bruegel. For more info, see Rudy's home page."

 ルディ・ラッカーの57枚の絵を収めた画集(!!)。ただし残念ながら日本のAmazonでは取り扱いがなく、上のAmazon.comで注文するしかない。

 しかし!! なんと素晴らしいことにPDF(Low Resolution)版 全117頁がこのリンク先でフリー公開されている! 心暖かくなるファンキーな絵!。
 Rudy Rucker画集『Better Worlds』は全作品にルディ・ラッカーの解説が付いている。北野武の絵に似たカラフルで素朴でちょっと狂った世界(^^;)

Roy Whelden/Rudy Rucker『Like A Passing River』(Amazon.co.jp)

Works by Rudy Rucker. New Albion Records - NA072

"Like A Passing River. Spoken word and classical music CD, with Roy Whelden, Karen Clark, and American Baroque."

 そしてこちらはラッカーのクラッシック音楽CD。ラッカーが解説(?)をしている。上のAmazonのリンク先で、試聴できます。

◆関連リンク
Rudy Rucker 『Postsingular』
 冒頭のビデオで画廊のショーウィンドーに飾られているのはこの本ですね。
 それにしても日本でのルディ・ラッカーの翻訳は、最近、進んでいないですね。残念だぁー。 
Rudy Rucker (著), William Gibson (序文) 『The Ware Tetralogy』
 ウェア4部作をまとめたペーパーバック。ウィリアム・ギブスンの序文が読みたい。

当Blog過去記事
ルディ・ラッカーのアートショー Rudy’s Art Show

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2010.12.16

■IO2 Technology社 ヘリオディスプレイHeliodisplay 空中に浮かぶタッチスクリーン

Heliodisplay M3 空中に浮かぶタッチスクリーン(engadget)

"IO2 Technology社が開発するヘリオディスプレイは何もない空間に微細な霧の流れを作り、プロジェクタで映像を投影する技術。
 新モデルM3は進化したtri-flowシステムにより画像の安定感を向上させたもの。
 また実体のないスクリーンに手を触れてタッチスクリーンとして入力する機能もあり。従来のモデルM1 / M2より作動音が小さくなったもの改善点として挙げられています"

IO2Technology: Heliodisplay/ Interactive Free-Space Display.

"Heliodisplay uses patented and proprietary multiple flow technology to project images and video in mid-air. All images are projected using air.
no fogs, chemicals or gases. Just air.
life-size mid-air display system
L90 $39,000 L90i $58,000"

 とにかく冒頭の動画を観て下さい。
 なかなか素晴らしい魔法のような技術。

 ただ謎なのは、その投影方法である。engadgetの記事ではスクリーンは霧であると書かれているが、IO2社の解説には、はっきりとFogではなく空気と書かれている。空気が正しいとしたら、いったいどうやって映像が映し出されるのか。気流によって、光の反射を誘発するようなことが可能なのか。

 どなたか詳細をご存知の方、御教示下さい。

◆関連リンク
IO2Technology: Heliodisplay/ Interactive Free-Space Display
Interactive Free-Space Display Specifications

POV - Persistence Of Vision.

POVは、Wikipediaによると、Persistence of visionとなっています。残像っていう意味らしいです。

YouTube - 3D led display globe.

www.gngdisplay.com See the world in 3D and write your message on the world.It's a POV display. It has 256 white smd led for drawing the world and 32 blue smd led for the message section.

 LEDを回転させてその残像で地球儀を立体的に表現。

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2010.12.15

■ヤン・シュヴァンクマイエル 新作『Surviving Life』に関するパリでのティーチイン

YouTube - Jan Švankmajer sur l'art tactile 1
 先日紹介したヤン・シュヴァンクマイエル監督 新作長篇『Surviving Life』予告篇の記事に書いた、Tamaki Okamotoさんが参加されたバリのパネルディスカッションの映像がYoutubeにアップされている。

 そしてTamaki Okamotoさんによるレポートが、twitterでつぶやかれているので、ポイントになる部分を一部、引用させていただく。興味のある方は、是非、全文を下記のリンクで読んでみて下さい。

Tamaki Okamotoさん(@tmk_kmt)/2010年12月08日 - Twilog

"当時シュルレアリスム・グループの発足が、チェコスロヴァキアが最初だった。シュールレアリストグループの創始者ふたりのうち1人は、ヤンにとって教祖的存在だそう"

"画家の奥様のエヴァには、自分が絶対できない分野(『悦楽共犯者』の人形や、『アリス』の美術など)を頼んでやってもらってたそう。ただ彼女をコントロールするのは不可能で、やりたいようにしかやってくれず、完全にまかせていたとの話"

"奥様のエヴァ亡き後初めて製作された作品『Surviving Life』は、ちょっと何かがぽっかり抜けた印象で... ヤンのスタイルが変わったのではなく、エヴァがいなくなった喪失感。彼女の世界の比重、想像以上に大きかったということなのですが"

◆ヴラチスラフ・エフェンベルゲル

 まずチェコのシュルレアリスム・グループ創始者で、シュヴァンクマイエルの教祖的人物について。twitterで尋ねてみたら、御二人の方から、情報をいただきました。

S.ザンギさん(@ginmaku) Twilog

参考までに。手元の本に「エフェンベルゲルは言葉の真の意味での導師です」という記述が。 RT @tmk_kmt: なれないチェコ名で... RT @butfilp: この方の名前は…。

Twitter / @ジュリアさん

@butfilp 横からすみません…。もしかしてヴラチスラフ・エフェンベルゲルという方のことではないでしょうか?

 そしてネット検索してみると、下記のような情報が、、、。

武蔵野美術大学 イメージライブラリー

"「私は自分がシュルレアリストだと思っていたが、エフェンベルゲルとグループの活動に出逢ってはじめて、シュルレアリスムについて自分が実際に抱いていた考え がどれほど表面的なものであるか理解した。エフェンベルゲルは言葉の真の意味での導師である」(『シュヴァンクマイエルの世界』著者:ヤン・シュヴァン クマイエル/編集・翻訳:赤塚若樹/発行:国書刊行会/p65〜P66)"

 この本、持ってましたが、この記述は失念してました。

 ヴラチスラフ・エフェンベルゲル  "Vratislav Effenberger" で画像検索するといくつか作品が見られる。ダークなイメージの作品である。いくつか画集も出ているようなので、いずれしっかりと作品を鑑賞し、ヤン・シュヴァンクマイエルへの影響を分析してみたいものである。

◆ヤン・シュヴァンクマイエル作品におけるエヴァ・シュバンクマイエロヴァーの位置づけ

 冒頭に引用させていただいたヤンのエヴァに関する発言は、エヴァのシュールレアリスムのファンとして嬉しいw。

 シュヴァンクマイエル『Surviving Life』のスチルや予告篇を観ると、今までの作品との感触の違いを感じる。
 これは、まさにエヴァ・シュバンクマイエロヴァーの美術の不在が影響しているのかも。上の発言からも、今までのエヴァが美術を担当した作品は、二人の共作ととらえるべきなのかもしれない。

 特にエヴァのいなくなった影響は、色彩の違いが大きいように感じる。
 あと乱暴に言うと僕はシュバンクマイエルはコラージュ、エヴァは絵画というフィールドの違いが映画の肌触りに影響しているように思う。

 もう一つ思ってること。

 ヤン・シュヴァンクマイエルの著作の中には、いくつかエヴァの文が含まれている。そこで、二人の文章を読むと、シュヴァンクマイエルよりエヴァの方がさらに戦闘的シュールレアリストだと感じる(^^)。
 それを体現した彼女のメディアムドローイングの絵画(こちら
こちらを参照)のイマジネーションと色彩は凄い。

 シュールレアリスムの世界は、本当に惜しい方を亡くしたと思う。
 
 という趣旨をツイッターでつぶやくと、Tamaki Okamotoさんから下記のような情報をいただきました。

Tamaki Okamoto(@tmk_kmt)/2010年12月10日 - Twilog

"@butfilp あ、その戦闘的というか、ある種の激しさの源、生い立ちを聞いて、はっとしました。両親は兄弟たちを贔屓して、娘のエヴァには無関心だったそうです。唯一 両親がほめてくれたことは、彼女が幼少時から才能を発揮していた美術。兄弟たちはからっきしダメだったらしく。
 美術は、兄弟より優位に立てて、両親の関心を自分に向けてくれる唯一のものである ー エヴァが芸術家になる決意をした理由は、それがすべてだったと。びっくりしました。激しい原動力ですよね。ルイーズ・ブルジョワに通ずるものを感じますw"

 ヤン・シュヴァンクマイエルのトラウマは、幼少時代、食べ物を食べられなかったことらしい。対してエヴァ・シュヴァンクマイエロヴァーは両親と兄弟との人間関係。
 より後者の方が深く複雑かもしれない。それが戦闘的で鮮烈なシュールレアリスムを誘発したかどうかは、エヴァ亡き後、永遠の謎である。

◆関連リンク
当Blog過去記事
ヤン・シュヴァンクマイエル監督 新作長篇『Surviving Life』予告篇

GAUDIA EVAŠVANKMAJERJAN― 造形と映像の魔術師シュヴァンクマイエル展 幻想の古都プラハから
『GAUDIA(ガウディア)造形と映像の魔術師 シュヴァンクマイエル』
 エヴァのメディアムドローイングについて。

『深井克美―未完のランナー』 : Katsumi Fukai
 深井克美とエヴァ・シュヴァンクマイエロヴァーの関連について。

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2010.12.14

■押井守のノート映像 @ MOLESKINノートブックの世界巡回展「Detour」

Detour Exhibition - MAMORU OSHII from Moleskine ® on Vimeo

押井守監督的なもの: MOLESKINノートブックの世界巡回展「Detour」のビデオ

" 昨年見に行きたくても行けなったMOLESKINEの展示会。実はそこに押井守監督のノートも展示されていたのである。
 ここに描かれた絵、これは何かと思っていたのであるがよくよく見てみるとヒルズで行われている226のイベントで公開されたとある短篇の元になったもののようである。しっかり「G2.5」というロゴも見て取れるのでその場に居た方ならピンと来たことだろう。"

 モレスキンのノートブックに著名人が描いたメモの展示会があったようです。
 そしてその中の1冊が、押井守のイメージスケッチ。
 そしてその動画が上に掲載されている。

 リンク先にある"G2.5"とか"ヒルズ"というキーワードと、押井守の名で、ググっても詳細は不明。226は"Howling in the Night 押井守《戦争》を語る"のことと思われる。

 どうやら、この226の内容は、会場以外で、一切、口外無用ということなのでネットにもそこで上映された映像の情報がほとんど存在しない。

Moleskin

 そこでは、いつも特別な映像が公開されているということで、直接"Howling in the Night"に参加するしかない、一回性の映像としては、しごく魅力的。
 上に掲載したノート映像から、押井の幻視力を夢想するしかないw

 どこかで観たような押井的意匠。そして魔術的な物語が立ち上がってくるようなイメージ画です。

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2010.12.13

■プロジェクション・マッヒング seeper - Interactive Arts + Technology Collective

seeper - Interactive Arts + Technology Collective(公式HP)

 ロンドンのアーティストグループ Seeper のプロジェクション・マッピング作品。どちらも、物体の影の描写によって現れてくる立体感が素晴らしい。
 特に後者は、街の遠景でとらえた映像に心躍る。
 街中から、このような映像が丘陵の城壁に投影されていたら、凄いセンス・オブ・ワンダーになるのじゃないか。偶然訪れた街で、こうした光景にいきなり出会うことが出来たとしたら、素晴らしい体験になるだろう。

YouTube - Kinect for Xbox 360 Interactive Art Installation by Seeper featuring Sylvie van der Vaart

 そのseeperの最新作。
 プロジェクション・マッピングとインタラクティブアートの融合。Xbox Kinectとのミュンヘンでのコラボレーション作品。このようにインタラクティブにプロジェクションマッピングが実現できるのにも、ワクワクする。

◆関連リンク 当Blog過去記事
トヨタ オーリス ハイブリッド プロジェクション・マッピング Toyota Auris 'Get Your Energy Back' 3D projection mapping
MACULA プラハ旧市街 天文時計 建築+CGマッピングパフォーマンス : Mapping during 600 years anniversary of the astrological tower clock situated at Old Town Square in center of Prague

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2010.12.10

■デヴィッド・リンチ監督 ソロボーカル・シングル デビュー "Good Day Today / I Know"

David Lynch『GOOD DAY TODAY / I KNOW [解説・ボーナストラック付き国内盤] 』

David Lynch『Good Day Today/I Know [アナログ盤 / 12インチ×2枚組+1CD]  』 なんとアナログ盤も1/29に登場!

 "Good Day Today" "I Know" デヴィッド・リンチのシングルデビュー曲。
 YoutubeにアップされてるのはSunday Best Recordsの公式リリース。これは一部試聴でなく、全曲なのでダウンロードのチャンス!

 "Good Day Today"はなんかYMOのような電子音に加工されてる。まさかのリンチ、テクノポップ! "I Know"はいつものインダストリアルなリンチサウンド。こちらの方がリンチファンとしては落ち着くが、"Good Day Today"のアップテンポも捨てがたい。

デヴィッド・リンチが初ソロ作でエレクトロ・ポップを歌う - OOPS!

"1月31日にはヴァイナルとCDがセットになったスペシャル・パッケージの発売も決定しており、こちらはリンチのオフィシャルサイトで予約を受付中。 英「The Guardian」紙のインタヴューによると(略)スタジオを建てて日々さまざまな実験を繰り返しているそうで、今後も音楽作品のリリースが計画されているそう。発表のプラットフォームとなるオフィシャルサイトの構築も進んでいるとのこと。"

David Lynch Music Company
 デイヴィッド・リンチ.comが大変身。なんとDAVID LYNCH MUSIC COMPANYになっている。
 デイヴィッド・リンチのソロ・シングル、正式にはここからリンクされているiTuneで試聴して購入を。現在のところ日本のiTuneでは購入できないのでアメリカのアカウント取得が必要。

Twitter / @David Lynch そしてリンチ自身のツィート。

Two new songs from me are up & ready to go from Sunday Best Records. Check it out at http://www.davidlynch.com. Have a Good Day Today.

Dark Night Of The Soul | Danger Mouse and Sparklehorse

 こちらは以前に発売されていたリンチのボーカルを含む、デンジャー・マウス、マーク・リンカスとのユニットのアルバム公式HP。
 インタラクティブなHPのビジュアルは、リンチらしいアートになっていてファン必見!! 試聴ができてそして多様な仕掛けが楽しい!
 まるでリンチアートのアンダーグラウンドな世界に迷い込んだようだ!

white-screen.jp:デヴィッド・リンチ、歌手デビュー。アルバム「Dark Night Of The Soul」

"リンチの担当は「ビジュアル」。楽曲にインスパイアされて撮りおろした写真を100ページのブックレットに収録したほか、アルバムではシュールな歌詞を語るように歌うパフォーマンスも披露している"

『Dark Night Of The Soul』
 Amazonでは、まだ輸入版のみの扱いみたいですね。

Dark Night Of The Soul
 こちらは"Dark Night Of The Soul" Deluxe Box Set! ほしくなりますね! リンチのボーカルもしっかり聴ける!

YouTube - Dark Night of the Soul Album trailer

 アルバムPV。ビジュアルが素晴らしい9'15"のフィルム!
 クレジットではオリジナルビジュアル:デイヴィッド・リンチ。監督:ENO ということである。

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2010.12.09

■感想 山崎貴監督『SPACE BATTLESHIP ヤマト』

Photo_3

 山崎貴監督『SPACE BATTLESHIP ヤマト』観てきた。結論は面白かった(^^;)! twitterでネタばれのなさそうな感想を読んでたので、なんでこんなに賛否両論なんだ、と思っていたけど理由がわかった。映像や物語の作りが丁寧、しかし魂はヤマトw。

 それで、映像や物語の作りを誉めている人と、ヤマトの魂(悲壮感と浪花節w)を否定している人の両方がいるんでしょうね。僕は前者に比重を置いて堪能!
 山崎監督というと『続・三丁目の夕日』の冒頭のアレが、映像は先端、魂は東宝wで大好きだったのだけれどその拡大判だと思う。

 バトルシーンの描写、細部はともかく(突っ込みどころ有)スピーディな戦闘機描写はさすが板野サーカスの生まれた国、日本w。見事な映像に昇華、うまいですねー山崎貴VFX監督。
 ただ保留事項、一部にギャラクティカのパクリという意見がある。僕は観てないので今回、ここは保留w。

 物語は、14.8万光年の距離感とあの星での戦闘がもう少し良ければ傑作になったかも。放射能除去装置がらみのところも好きだw。

 さて次にヤマトの魂部分wについて。
 悲壮感と浪花節。脚本が丁寧でかなり臭みは薄れているけど、はっきりと残っている。残っていないとヤマトじゃなくなる結構ギリギリのところwでうまくまとめてある。
 僕はさすがに浪花節が辛くて帰りの車の中で神聖かまってちゃん聴いて毒抜きしたのだった(^^;)。

 あとヤマトの魂の表現でうまいなーと思ったのが、ネタばれになるので遠回しに書くけれど、アニメのキャラクターを、丁寧に映画としての強度を確保したまま、しっかり回収し登場させていること。
 あーネタ書きたい。すぐネットではばれちゃうでしょうから、早く観た方が良いですよ。

 あとアニメ版ヤマトについて。
 僕は、最初のTVシリーズを観てなくて(小松ファンだったので猿の軍団派w)、評判(雑誌OUT)から妄想を膨らませて初めて観たらガッカリ。
 『さらば』も『ザンボット』の後では、いくらキャラが死んでも特攻精神がカスだったし思い入れはほとんどないw。
 なのでアニメ版ヤマトは、金田伊功作画を観るためだけの存在だったw。
 でも今回の実写は、満足w。

 制作者のヤマトへの敬意は確かだ。このスタッフならザンボットの実写化も任せていいw、とか。

 そして最後に、SFファン視点の感想。
 いや、さすがにこれは突っ込みどころ満載で、せっかく丁寧に脚本を練っているのだから、SF考証の人をブレインに加えた方が良かったかと。
 ヤマトの夢と希望の虚構性の部分が良かったので、もっとそこをSF的に追求してたらかなり面白かったのになーと思う。地球に残された人びとの最後の希望が虚構。壮大な14万光年の宇宙旅行の幻想性と危うさをうまく書けていたら、SFとしてもいい線行ったのではないか。

 総論。観て損はないですよ。ただキムタクが嫌いなら止めた方がいい。いつもの演技も顔出して、ずっとでずっぱりだからw。ちなみに僕は抵抗ないのでそこはOKw。

◆関連リンク
Twitter / @清水節さん(ギャラクティカのクリエイティブディレクター)

"ヤマトにおけるギャラクティカに関し言及もせず、恥ずべき“日本映画初の本格SF”を生んだ彼を、このままサポーターにしておくのは本家の名を汚す。よって 雇われDの身だが『ギャラクティカ』公式サイトから山崎貴監督のコメントを外すようメーカーに提案した。あとは大人の事情でどうなることか。"

 それにしてもヤマトにおけるギャラクティカ問題、twitterでなんか凄いことになってる。
 最近、滝本誠さんのつぶやきにも出て来るギャラクティカ。ヤマトも含めて、凄く気になるシリーズになっている。どなたか初心者にどのシリーズから観たらいいか、手ほどきをいただければ幸いです(^^)
「GALACTICA/ギャラクティカ」公式サイト

"オリジナルを大切にしながらも21世紀の作品として仕上げてるところが。この人たち、ちゃんとオリジナルのいい面に敬意を払ってるというのが素敵です"

 消されるかもしれないギャラクティカへの山崎貴コメント。
 この発言は、今回のヤマトそのものw。
ENERGIZE!映画鑑賞記 : 「SPACE BATTLESHIP ヤマト」

"冒頭の鉱石探索シーンは今年6月に多治見市の美濃焼き岩石採掘場で、地球防衛軍基地での山崎努と橋爪功のシーンは揖斐郡の横山ダムて昨年11月に"

 エンドクレジットでロケ地 多治見と出てたので、なんだイスカンダルはうちの近所かwと思ってたら違った(^^;)。
Space Battleship ヤマト・初日1回目の上映で見てきたぞ 【▲→トーノzero→アニメ感想→宇宙戦艦ヤマト】

"それだけじゃない。ストーリー的な矛盾点をよく解消するための新設定や新展開も意欲的に取り込んでいる。たとえば、艦艇部に取り付かれて自爆されてもなぜか 無事という不思議な展開はもう存在しない。最後の地球艦隊が勝てないと分かっていてわざわざ冥王星まで行く謎も解消されている。あと放射能除去装置の設定 に関してはおそらく石津嵐版まで視野に入れて書いている"

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2010.12.08

■感想 スタニスワフ・レム「マスク」: Stanislaw Lem "MASKA" (ブラザーズ・クエイ映画化作品)

Photo  (引用写真 左上:海外版レムの小説, モノクロ:SFM277岩渕慶造氏イラスト, カラー:クエイ映像)
当Blog記事 ブラザーズ・クエイ監督 『マスク』(スタニスワフ・レム原作) Brothers Quay "MASKA" Stanislaw Lem

Cine-City — Maska

Dir: Quay Brothers. UK/Poland 2009. 24mins

 ブラザース・クエイがポーランドで24分の作品として映像化したスタニスワフ・レムのSF「マスク」。これがSFマガジン 277号に深見弾の訳で掲載されている(140枚)。読了したので簡単に御紹介(貸してくれたokiraku_k君、ありがとね!)。

 宮廷の哲学的で華やかな描写と機械蠍の妖しい物語。そしてそのメタモルフォーゼ。暗黒光が瞬くノワールなSF。

 ブラザース・クエイが気に入ったのは凄く良くわかる。映画化できる監督を想起するとたぶんトップにクエイの名が挙がる。
 機械蠍の人工知性の意識、彼/彼女が語る自覚できない自身の内部の衝動を客体視し描写する。
 そして併存するレムの艶かしい女性描写とモンスターアクション。

 "MASKA" 今度のクエイ映像は、人間を使った物でなくパペットアニメーションらしい。まだ予告篇映像がネットにない。それにしても9月刊行予定と言われていた「マスク」収録の『スタニスワフ・レム・コレクション 短篇ベスト10』はいつ出るのだろう。国書刊行会にはディレイニー『ダルグレン』と合わせて、年内になんとか刊行していただきたいものだ。

◆関連リンク
スタニスワフ・レム・コレクション 短篇ベスト10(国書刊行会)
・当Blog記事
 スタニスワフ・レム, 久山 宏一訳『フィアスコ(大失敗):FIASKO』
 新作情報 ブラザーズ・クエイ監督 『マスク』(スタニスワフ・レム原作) Brothers Quay "MASKA" Stanislaw Lem
 『ピアノチューナー・オブ・アースクエイク』予告編   & 回顧展『ブラザーズクエイの幻想博物館』
 ブラザース・クエイの新作 The Piano Tuner of Earthquakes
 ブラザーズ・クエイ『ピアノチューナー・オブ・アースクエイク』関連 

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2010.12.07

■NHKTV ETV特集 あいちトリエンナーレ 有吉達宏、倉田愛実

Photo

NHKTV ETV特集 あいちトリエンナーレ アートアニメ
 (Blog 美学を探し求めて さんより)

11/21(日)夜10:00〜 NHK教育テレビ
ETV特集「ぼくらの夢の物語」 〜ぼくらの芸術祭 72日間の記録〜
《出演アニメーション作家》
倉田愛実「春風列車」(音楽:ビバ☆シェリー) 、有吉達宏「ある心の旅」(音楽 大表史明 樋口貴英)

 あいちトリエンナーレで自主制作アニメを作成し公開した若者のドキュメント番組。この番組中でそのメイキングが紹介された有吉達宏「ある心の旅」と倉田愛実「春風列車」が素晴らしい。

 特に有吉達宏「ある心の旅」。
 冒頭はこのアニメーションからの引用写真。番組を録画してそのTV画面を撮影したもの。
 全て手描きで描かれていて、この画像がダイナミックな色彩と動きで画面に躍動する。番組で紹介されたのは一部(約2秒)だったが、是非全篇を観たいものだ。

NHKネットクラブ 番組詳細 アート空間 FIVE「ある心の旅」
10.9/24 0:55-1:00放映

(アニメ)有吉達宏×(音楽)大表史明・釣心会(ちょうしんかい) 孤独のカラをを破り、旅に出た少年の心のオデッセー。イメージの爆発とも言える映像世界。
詳細     少年は心の中を吹きすさぶ風の中にいた。生きているか、死んでいるかさえわからなかった。少年は旅に出た。ある場所との出会いから、心の中で壮絶なイメージがうずまき爆発し、ついに少年は孤独のカラを打ち破る。ムンクやゴッホを想起させる膨大な絵が奔流になって動く、見たことがないような映像世界。

 実は9月に同じNHKで全篇放映されていたらしい。
 見逃したのが、残念で堪らない。
 上の紹介にある通り、まさにムンクやゴッホを想起させる陰鬱なイメージの絵がカラフルな色彩とともに画面で爆発するのだ。

 いつか上映会、もしくは番組の再放映で、全体を観てみたいものである

◆倉田愛実「春風列車」 4分30秒 2010
  (音楽:奥田聡子(ビバ☆シェリー)

Photo_2

 こちらもTV画面からの引用。
 冒頭の機関車の質感がとてもいい。ここからどんなドラマが始まるか、ワクワクさせる映像。
 こちらもNHK-BSで全篇紹介されたようだ。
 愛知トリエンナーレの長者町会場へ脚を伸ばさなかったのが、悔やまれる。
 幸いなことに倉田氏の作品は、以下のYoutubeで動画が観られるので、参照下さい。

◆関連リンク
有吉達宏 (ariyoshitatsuhi) on Twitter
倉田 愛実ウェブサイト TONAMI WEB 
YouTube - 君に触れる 1 有吉達宏の最初の作品とのこと。
 残念ながら非常に画素が荒いので、試聴はお薦めできません。

倉田愛実「シェルター」

ひめじ国際短編映画祭2008グランプリ、第5回CO2入選、第7回メルヘンアニメコ­ンテストでノミネート、 neofest2008秋neo賞、第4回吉祥寺アニメーショ­ン映画祭審査員特別賞、Individual Film Festival'08入選、第13回学生CGコンテスト動画部門最終ノミネート、第­8回宝塚映画祭(アニメ部門)入選、BACA-JA2007特別 賞。

ETV特集「ぼくらの夢の物語」 2010.11.21 | テレビをみるひと
 放映のナレーション全書き起こし

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2010.12.06

■ヤノベケンジ×ウルトラファクトリー『MYTHOS』展@発電所美術館 ドキュメントムービー

YouTube - ヤノベケンジ- MYTHOS(ミュトス)展

2010年6月19日〜9月23日まで富山県入善町 発電所美術館で開催されたヤノベケンジ・MYTHOS展のドキュメントムービーです。
制作:CIV production

 先日ご紹介したヤノベケンジ『レヴィテイション』展@山本現代にて上映されていた「ヤノベケンジ×ウルトラファクトリー『MYTHOS』展@発電所美術館ドキュメントムービー」がYoutubeにアップされていた!
 これは2010年6月19日〜9月23日、富山県入善町 下山芸術の森 発電所美術館にて開催されていた展示会の動画。今までもいくつかの動画をネットで観ていたが、今まで気がつかなかった上空に設置された「黒い太陽」へのテスラ・コイルからの放電が観られる。この映像は3'10"あたり!

 静かな音楽が熱い展示と素晴らしくマッチして、とても奥深い雰囲気の映像になっているので、是非ご鑑賞をお薦めします。

civproduction top page
 
 上のビデオを作成された制作スタジオの公式HP。
 ULTRAFACTORY関連は、ずっとこちらがやられているとのこと。

 先日、このBlogにもコメントをいただいたのであるが、今後もヤノベアートの見事な映像記録作品を残していただけるよう、よろしくお願いします。

◆『MYTHOS』展 図録

Twitter / @まるやんさん

発電所美術館のヤノベケンジ×ウルトラファクトリー「MYTHOS展」のカタログが届いたよ! 格好いいー!http://twitpic.com/3cs9lr(表紙)、http://twitpic.com/3cs9op(大洪水)、http://twitpic.com/3cs9rh(ネズミとヤノベ氏)

 このまるやんさんのつぶやきで『MYTHOS』展の図録が発行されたことを知った。上記URLのリンク先に図録の一部写真が紹介されているので、興味のある方はクリックを。まるやんさん他、『MYTHOS』展を鑑賞された方は美術館で予約されて、後日送付されて来たということのようだ。

 僕のように展示に参加できなかった者が通販で買えないか、発電所美術館に電話で確認した。申し込みは通販でできるとのこと。現金書留で図録料金1500円+送料100円の合計1600円を美術館宛に送ると、書留が届いた後、折り返し図録が送付されるとのこと。
 僕は電話で名前を伝えて確認後、現金書留で送金。今は図録待ち(^^)。
 この美術館、12/19以降、冬は閉鎖になるらしい。それまでに送付してもらおうと考えると、あまり時間がない。希望される方は、公式HPにこうした案内はないので、下山芸術の森発電所美術館 - 入善町HPで電話番号と住所を確認されて、電話と現金書留で申し込みされることをお薦めします。

◆「ヤノベケンジ 幻燈夜会(ファンタスマゴリア)」図録

Mini

 最後に、先日山本現代で購入したヤノベケンジ 幻燈夜会の図録について。

 今年の4月28日(水)~5月9日(日)に大原美術館の春の有隣荘特別公開の展示「ヤノベケンジ 幻燈夜会(ファンタスマゴリア)」の図録。
 ラッキードラゴンとアトムスーツトらやんが日本家屋2階の窓から顔を出している写真他+ヤノベインタビュー収録。なかなか和風の建築とヤノベアートのコラボが楽しい。

 この中で、高階秀爾大原美術館館長とヤノベの対談が興味深い。
 ただ、対談の最後で、美術史における自身の位置付けを高階氏に尋ねるヤノベの質問に「歴史上の評価は後世の歴史家にまかせる」との凄く残念な回答。
 この対談でも饒舌に本人から語られているいつものヤノベ自身の作品読解(物語)。いままで、この読解以上の評論を読んだことがないので、どう発言されるか期待したのだけれど、残念な発言である。

OHARA MUSEUM of ART ― ミュージアムショップ>書籍
 こちらに大原美術館の図録を扱っている公式ネットショップがあるが、まだ残念ながらこの図録は扱われていない。

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2010.12.03

■CASIO EXILIM EX-ZR10 HDR・HDRアート テクノロジー

Hdr HDRテクノロジー - EX-ZR10 - デジタルカメラ - CASIO

"被写体の動きを検出し適切に合成。連写画像から生まれる理想の1枚。 露出の異なる連写画像を高速合成して創るHDRは、最大で2の13乗という35mmネガフィルムに迫る圧倒的なハイダイナミックレンジを再現。 また、被写体が動いていても、連写画像の中から合成に適した部分のみをカメラが自動で抽出し、画像合成と処理を実行。 階調も被写体も人間の眼で見た印象に近づく自然な1枚に仕上げます"

EXILIM HDR Art Gallery | CASIO
 
 カシオから本格的なHDR写真を撮れるコンパクトデジカメ、エクスリム:EXILIM EX-ZR10が出た。
 店頭でHDRアートを試し撮りしてみた。
 被写体は家電店店内のディスプレイ等で少し寂しいのだが、上の引用画像のようなハイコントラストな写真がシャッター1回押しで簡単に撮れた。
 だが、これだけだと、EXILIMは撮った後に画質調整できないため、iPhoneアプリ PRO HDRに比べて残念ながら見劣りする。
 優れているのは、被写体が動いている場合。
 この時にも上にあるように、(たぶん)合成時に複数撮った写真の位置を補正しているため、手振れの影響がない。
 HDRの場合、手振れの影響で、さらに味を持った一枚となることもあるので、一概には言えないが、これは優れている点として特筆しておく。

◆関連リンク
価格.com - カシオ HIGH SPEED EXILIM EX-ZR10SR クチコミ掲示板
『CASIO デジタルカメラ EXILIM EX-ZR10 シルバー EX-ZR10SR』

・当Blog HDR関連記事
 HDR site:bp.cocolog-nifty.com - Google 検索
 BP@究極映像研 twitter (@butfilp)/「HDR」の検索 - Twilog

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2010.12.02

■黒坂圭太監督『緑子 MIDORI-KO』予告篇

黒坂圭太新作アニメーション映画「緑子 MIDORI-KO」公式ウェブサイト
 Keita Kurosaka/Animation movie [MIDORI-KO] Official website!

 実は不勉強で名前は知っていても観たことのなかった黒坂圭太のアニメーション。『映像+10 』の新作紹介で初めてこの『緑子 MIDORI-KO』の画像を見た。
 この冒頭の予告篇を観るとわかるが、イマジネーションにあふれた、凄まじい絵が展開されている。
 完成したようなので、今から公開が楽しみである。

◆関連リンク
Story - Keita Kurosaka/Animation movie [MIDORI-KO] Official website!

"再開発が進む商店街の廃墟(実は秘密研究所)で、来るべき食料危機に備え、野菜と肉を兼ねた“夢の食物”の開発にとりくむ5人の科学者たち。しかし研究は行き詰まっていた。 そんなある晩、夜明け前の研究所に一筋の光が差し込んだ。1万年に一度だけ地上を照らす「マンテーニャの星」だ。その大いなる力によって誕生した夢の食物 「MIDORI-KO」。歓喜する科学者たち。ところが、喰われる事を拒否したMIDORI-KOは研究所を脱走、どこかへ飛び去ってしまった。
 血まなこになって捜しまわる科学者たち。そして同じ町内で同種の研究に励む××大学農学部研究生のミドリという女性がMIDORI-KOを飼育していることを突き止める。密かに奪いかえそうとする科学者たち。しかしミドリのガードは堅く、容易に近付けない。そればかりか食欲旺盛なアパートの住人たちも隙 あらばMIDORI-KOを喰おうと狙っている。 MIDORI-KOをめぐって科学者たちとミドリ、アパートの住人たちによる食欲むき出しの争奪戦が始まった"

・Introduction - Keita Kurosaka/Animation movie [MIDORI-KO] Official website!

"色鉛筆による独特のタッチと色彩による、55分にわたるすべて手描きアニメーションの作業工程をほぼ一人でおこなっていることは驚愕に値する"

黒坂圭太 - Animations Wiki

"武蔵野美術大学造形学部油絵学科卒業。1985年、壁面や岩肌を素材にした抽象映像でデビュー。描画、写真、立体など、さまざまな技法を用いた短編アニメーションを創作。映像作家・松本俊夫に師事。 PFF'85で入選"

黒坂圭太作品集 -MIRACLE ART ANIMATION- Keita Kurosaka's Animation Film Works(78min)
水由 章 (syunsoku1961) on Twitter
 黒坂圭太監督『緑子/MIDORI-KO』のプロデューサー水由 章氏のtwitter→ @syunsoku1961 。映画の最新情報が語られています。しかしこのアイコンの映像は素晴らしい奇想!!
黒坂圭太監督『緑子 MIDORI-KO』ついに完成! オタワ国際アニメフェス長編コンペ選出で制作裏話オンエア - 嗚呼、テレ日トシネマ−雑記−
The 2nd Los Angeles Animation Festival International | The Cinefamily.
 ロスのアニメフェスで、黒坂圭太『緑子 MIDORI-KO』、シュヴァンクマイエルの新作『サバイビング・ライフ(理論と実践)』、小池隆『Redline』等が現在、上映されている。
『映像+10 ヘア&メイクアップ・アーティストの現場』

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2010.12.01

■感想 中島哲也監督『パコと魔法の絵本:PACO and The Magical Book』

Photo_3  Paco and the Magical Picture Book Trailer

 中島哲也監督『パコと魔法の絵本』を観た。
 これは面白い。物語、登場人物の奇天烈も楽しいし、CGと実写をカットバックした映像の奇想にもワクワク! 予告篇ではごく一部しか見えないけれど、CGと実写はとにかくデフォルメも効いて、ファンキーでクール。

 「きれいはきたない、きたないはきれい」という言葉を何故か真っ先に思い出す映画。穢くへんちくりんに歪んだ登場人物達の織りなす美しい話。そしてHDRのようなコントラストが飛んだ映像も「きたないはきれい」を体現してる!
 ティム・バートンの映画を彷彿とさせるコンセプトだが、その視点はバートン程、黒く淀んではいない。しかしそれと拮抗するような、楽天的な狂躁がここにある。

 CGディレクター、プロデューサーは、(株)ルーデンス増尾隆幸氏。
 ガマ王子、沼エビの魔女他のキャラクター、ザリガニ魔人の巨大な怪獣のような遊園地のような映像、実写とのカットバック、、とにかくスピーディーな展開に眼を奪われた(^^) 。

 『パコと魔法の絵本』凄く演劇的と思ったら、後藤ひろひと原作の舞台『MIDSUMMER CAROL ~ガマ王子VSザリガニ魔人~』がベースになっている。これは観てみたかったなー!  登場人物は一部設定が違うようだ。
 舞台の登場人物の写真を見ていると、雰囲気が違うが、パンクな感じは映画でのオリジナルなのだろうか?

◆関連リンク
『告白』も手がけたCGクリエイターに聞く3D映像の可能性 (ORICON BiZ) - Yahoo!ニュース.

"増尾氏自身は、現在、フルCG の作り込んだ映像の製作よりも、実写との組み合わせにより惹かれていると続ける。 「CG はカメラ、照明、演技をすべて請け負うということを、CG 屋はもっと意識すべきです。CG 技術はさらに向上していくわけで、求められるのは表現のアイデア。生身の俳優と絡むことで、幾つも発見することができますね"

・中島哲也監督インタビュー | クリエイティブ・タブロイド withD(ウィズ・ディー).

"例えば、ガマ王子と いうカエルのキャラクターであれば、質感についてはCGディレクター増尾氏独自のこだわりがあり、そこに監督が細かく口を挟んでいたのでは、本来追求すべ き構成や演技プランが疎かになってしまう。そこで、監督としてはNGを出す際は極力シンプルな形で、目指すゴールに対して不足している点を指摘することを 心掛けているという"

後藤ひろひと - Wikipedia
DVD『MIDSUMMER CAROL ガマ王子VSザリガニ魔人』

DVD『MIDSUMMER CAROL ガマ王子VSザリガニ魔人2008年版』
 芝居『MIDSUMMER CAROL ガマ王子VSザリガニ魔人』、DVDがある。初演の2004年版に加え、2008年版もある。
堀米 けんじ『パコと魔法の絵本 ガマ王子対ザリガニ魔人』 

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