■NHK BS-hi 『風を食べる生物 ~生命を創る男テオ・ヤンセンの挑戦~』
先日、放映の際に、twitterでつぶやいたメモを整理したものなので、既に僕のつぶやきを読まれた方は、スルーして下さい。(当日のつぶやきは、こちら→BP@究極映像研(@butfilp)/2011年01月03日19:13〜20:12 - Twilog)
写真は我が家のビーストくんと愛犬マフィン。
各種のストランド・ビーストを砂浜で動かして優秀なものの機構を選択していくことによる進化を再現。風で飛ばされないように砂浜に杭を打つビーストもいるらしい。面白いアプローチだ。
13本のビニールチューブによる脚のリンク機構の説明。地面で水平に動く。1500の組み合せを計算機シミュレーションで試して最適な長さ(聖なる数字)を決めたとのこと。
最も進化したアニマリス・シアメシスは、72本の脚とペットボトルの圧縮空気タンクを利用したもの。これにより無風状態でも動ける。
テオ・ヤンセンのオランダの工房の制作風景。テオの足元に佇む愛犬ミスターマーフィー。
圧縮空気を動力にした手作りのパイプ自動カッター。チューブの曲げ装置も自動で同じ角度の部品をどんどん作れる。ベアリングも熱で暖めたチューブにはめ込んで固定するだけ。15種類のパーツで各種ビースト作成。部品標準化も進んできているということである。
東工大広瀬教授のコメント「有益性はないのでロボットではない。人に感動させる新しい分野の技術」。モータによる機構オブジェのアーティスト田中真聡氏「強い魅力がありアートと呼びたい。無用の用」
テオ・ヤンセンが語る「黄色いプラスティックチューブはタンパク質」
「チューブと恋に落ちたから使っている。他の材料を使ったら不倫」ww。
「チューブの色が近い将来灰色になるらしい。僕のキャリアはそこで終わる。タンパク質が無くなると進化は止まる。オランダのチーズ色でないと愛せない」
子供時代を語る姉。浜辺へ遊びに行きたいと泣く写真。37歳の時の絵描きマシーンビデオ。壁を水平に動かして機械の前にいるものの光を受けて吹き付ける絵の具の量を変えて転写するマシーン。連載していた、新聞のコラムは発明品や新しい文字(SWAIPの原型のようなもの)について。
家族との休日。高校生の娘も黄色いチューブに恋!? しててドラム製作。チューブの色は何でもいいって。あとテオについて娘さん発言「ビーストを空想ばかりしてるので親として面倒くさくない」(^^)
Youtubeに増殖するストランド・ビースト。既に1000本の動画が存在するとか。人が乗れるのは僕も見たことがあるが、エネルギ効率がよさそう。他の二足歩行ロボットより低損失だと思う。
日本の中高学生3チームが1週間で自分たちのビーストを作成。
4本脚のテオヤンセン機構のウィンドサウルス。重りの重心移動で坂道を歩く未来のダンゴムシ。圧縮空気とタービンで動く駆動/木製リンクの新機構の脚のラクダ。テオ「君達はウィルスに感染しミュータントを作った」。
ストランド・ビーストのDNAは、ミームとして世界に拡散し、新たな進化を遂げつつあるようです。
クラークかレムの筆致で、アーティストが生んだこのDNAが1世紀後に世界でどのような進化を遂げるか、幻視した小説を読んでみたいものです。
◆関連リンク
・Hirose Fukushima Lab 東工大 広瀬茂雄教授の研究室HP
開発された数々のロボット
・JDN /サイバーキュレーター /5.田中真聡
各種作品の写真。
・キネティックアーティスト 田中真聡さん : パパ・タラフマラ新作公演「パンク!ドンキホーテ」メイキングブログ
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