■BIOMECANICA——河口洋一郎の異形博物誌 東京大学総合研究博物館
BIOMECANICA——河口洋一郎の異形博物誌 東京大学総合研究博物館
" 河口氏は1970 年代よりコンピュータ・グラフィックス(CG) の分野において世界的に高い評価を得、現在も旺盛な創造力で芸術家・研究者として活動を続けています。…昨今ではCG で作ったイメージを基に、意欲的に立体造形の制作も行っています。
河口氏が生み出す芸術生命体の形態や色彩には「花鳥風月」と「傾奇(かぶき)」の2つの要素が含まれています。
「花鳥風月」は自然現象を感じる心であり、作品には日本古来の繊細さと深海や宇宙をも対象にする奇抜さが共存しています。
「傾奇」は豪華絢爛で生命力豊かな風情であり、色鮮やかな草花や熱帯の魚類などに多様なイメージの広がりを見せています。
今回展示する立体造形は、河口氏が巻貝、クラゲ、魚、蝶といった海や陸の生物から発想を得て制作された独自の作品群です。その驚異の容貌の数々は、小石川分館に新たな異形博物誌をもたらします。開催場所:東京大学総合研究博物館小石川分館
東京都文京区白山3−7−1
交通アクセス:地下鉄丸の内線「茗荷谷」駅より徒歩8分
開催期間:7月22日(金)—9月25日(日)
休 館 日:月曜・火曜・水曜(ただし祝日の場合は開館)
8月11日(木)—14日(日)(夏季休館)
開館時間:木曜・土曜・日曜:10時〜16時30分(入館は16時まで)
金曜:10時〜19時(入館は18時30分まで)"
「BIOMECANICA——河口洋一郎の異形博物誌」展によせて 河口洋一郎の言葉
"地球上の生物は、邪悪なるものが出てくると、それに対抗してさらに進化をしてきた。その結果、今では毒々しいまでの形や色の進化を遂げている。僕の異形なる 芸術生命体は、その毒をも喰らう生々しいまでの強い生命力を表現している。生き残り戦略としての強さだ。
今回展示する立体造形は、巻貝、クラゲ、魚、蝶といった海や陸の生物から発想を得て作った。ビオメカニズムの一番の特徴はサバイバルすることだ。異形な る容貌は、未知の地での探索に適したように設計してある。狩猟採集能力を持ち、感覚受容器を高性能化したうえに、運動能力を高めた。
例えば、多重構造にしたのは、故障や防御に対応するように安全性を高めたためだ。高圧の深海でも耐えられる。また、本来の生物としての機能にさらに付加して、見知らぬ極限環境でのサバイバルに対応できるようにした。例えば、蝶は本来飛翔型だが歩行もできる構造に、魚は本来遊泳型だが水中歩行や空中遊泳も できる構造にした。
僕はこれらの立体造形をロボットにして、時間と空間を乗り越え、深海や宇宙へ連れて行きたい。惑星や銀河、ザ・ユニバースの盛衰、ダークマターも含めて、一緒にサバイバルをしていくのだ。
日本のアート系CGの草分け的存在の河口洋一郎氏が、その奇妙な形態群を、現実の空間に持ち出した! 電脳空間上のヴァンダーカマー:脅威の部屋の現実化。
特に以前の河口氏のCGデザインに比べて、柔軟性と色彩の自由度が上がり、カラフルな奇想が前面に飛び出て来ているのが素晴らしい。作品は下記関連リンクの作品鑑賞用のところを是非観ていただきたい。
河口洋一郎氏の創り出したシュールな使徒がいっぱい(^^)なのである。
特に、クラインの壷的な空間を捩じ曲げているような立体造形は、人間の手で創り出す彫刻では絶対に無理。CGと光造形だけが生み出す、どこにもない立体造形物が素晴らしい。
◆関連リンク
作品鑑賞用
・河口洋一郎-YOICHIRO KAWAGUCHI-Gallery
・河口洋一郎 - Google イメージ検索
その他
・東京大学総合研究博物館 小石川分室 脅威の部屋 展
・冨田勲 惑星(プラネッツ) ULTIMATE EDITION日本コロムビア |
"ジャケットデザインは、CGによる創造的アートの草分けで現在もその最先端にいる、河口 洋一郎氏(東京大学大学院教授)の「宇宙探査機多重構造魚」"
・ 冨田勲, ホルスト『惑星(プラネッツ) Ultimate Edition』
・東大・河口洋一郎研「表現科学 知のサバイバル」展が開催中〜将来のロボットは奇妙な生物型? (2009/01/27 Robot Watch 森山和道氏)
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コメント
今城明夫さん、記事を読んでいただければおわかりいただけると思いますが、私は一ファンで、河口氏ではありませんw。
冒頭のリンクが、河口教授のサイトですので、そちらから御連絡とられるといいと思います。
またFacebookページは以下です。
http://ja-jp.facebook.com/people/Yoichiro-Kawaguchi/100002066311866
投稿: BP(今城明夫さんへ) | 2011.12.11 17:06
お久しぶりです もう25年になるのでしょうか
先生の特異な コンピュータ計算物 関心しています。 これからも よろしくお願いします。
何時かCGーARTS協会でお目にかかれるかもしれません。
投稿: 今城 明夫 | 2011.12.03 10:26