■メモ 第三舞台 封印解除&解散公演「深呼吸する惑星」
"1980年代の「小劇場演劇ブーム」の中心的存在だった劇団「第三舞台」が解散する。主宰する鴻上尚史さんが21日、東京都内で記者会見し、11月から来年1月にかけて行われる公演「深呼吸する惑星」が最後と発表した(略)
鴻上さんは解散理由について「“故郷”(劇団)に正式に別れを告げた方が、クリエーターとして次の地平に行けるのではないか」と語った。
同劇団は鴻上さんが早大在学中の81年に結成。テンポのよいせりふ回し、ダンスやギャグを交えて時代を切り取る作風が若者の人気を集めた。代表作に「朝日のような夕日をつれて」など。"
"(略)
そして、もうひとつ大切なお知らせ。
どんな芝居をやろうかメンバーと相談している中で、この公演をひとつの区切りにしようという思いが固まりました。
今回の芝居は、封印解除であり、同時に解散公演になります。 (略)『第三舞台は変わらない。そして、変わり続ける。』
最後の第三舞台になります。よろしければ劇場でお会いしましょう。
鴻上尚史"
このニュースが流れた時のショックは大きかった。
まさかの復活公演が第三舞台解散公演になるとは、とても残念である。
そして復活は当然『朝日のような夕日をつれて '12』だと思っていた。これは多くの第三舞台ファンに共通した暗黙の認識だったのではないだろうか。
『朝日のような夕日をつれて '12』でなく、『深呼吸する惑星』という新作であることは、たぶん解散と関係してるんだろうと思う。
"筧 利夫 長野里美 小須田康人 山下裕子 筒井真理子 / 高橋一生 / 大高洋夫"
公式HPの出演者を見ると、何故かこれだけのメンバーしか出ていない。
しかも男が4人。これでは『朝日のような夕日をつれて』は上演できない。全くの邪推であるが、解散と何か関係しているように思えてならない。
以下、僕の個人的な話。
20代で『朝日のような夕日をつれて』を名古屋で観て衝撃を受け、それからしばらく深くシンクロして第三舞台を探索していたw。第三舞台時代の鴻上尚史の戯曲と本は全部持ってて、芝居も東海地方のハンディ(いつも飛ばされている)を乗り越え(^^;)5〜6本は観た。
それらを通して『朝日のような夕日をつれて』の衝撃の秘密を知ろうとしていたのだ。
なので、解散はとても感慨深い。
今後、鴻上尚史の活動の中心は、「虚構の劇団」になるんだろう。
そして第三舞台のひとつの代表作『天使は瞳を閉じて』を大高洋夫が主演で8/2〜公演。
「幻の第三の舞台」から「虚構」への移行である。
虚構の劇団『天使は瞳を閉じて』鴻上尚史×大高洋夫
"リアルですよね。メルトダウンした後の世界で生き残った人たちの話なので。それは状況としては非常に悲劇的なんですけど、ここではその中で懸命に生きようとしている人たちの姿を描いてる"
横たわる不安な世界感覚を底流に描きつつ狂躁的でシャープな笑いの連打する幻のような舞台。もしかしたら現在、最も第三舞台が必要とされていそうなのに、解散はとても残念である。
◆関連リンク
・封印時 鴻上尚史のごあいさつ
"お互いが生き延びていたら『第三舞台』として、10年後に会いましょう。その間、僕は創り続けます。最近、ようやく決心がつきました。んじゃ" 全員生き延びていたのに何故?
・関係者のtwitter @KOKAMiShoji @gibson_703 @SatomiNagano @KAKEI_TOSHIO @ito3com
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コメント
Metroさん、こんばんは!
>>第三舞台、昔好きでした。不評だった映画「ジュリエットゲーム」結構好きです。国生さゆりの後ろにジャンボジェット樹が飛ぶシーン、セリフ「言葉はいつも思いに足りない」素敵ですね。アニメ・亡念のザムドのセリフに使われています。
第三舞台、いいですよね。最後の公演、観たいものです。
「ジュリエットゲーム」のセリフが「亡念のザムド」に使用とは! 鴻上ファンはあちこちに潜在しているのでしょうね。
投稿: BP(Metroさんへ) | 2011.08.07 00:50
第三舞台、昔好きでした。不評だった映画「ジュリエットゲーム」結構好きです。国生さゆりの後ろにジャンボジェット樹が飛ぶシーン、セリフ「言葉はいつも思いに足りない」素敵ですね。アニメ・亡念のザムドのセリフに使われています。
投稿: Metro | 2011.08.06 03:43