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2011.10.18

■感想 "NHK世界遺産 | 時を刻む 祭〜夢をつなぐ仮面〜" & バンシュ仮面博物館:BINCHE MASK MUSEUM

Binche_mask_museum

NHK世界遺産 | 世界遺産 時を刻む

20111016_132427

" ベルギーの小さな町・バンシュ。町に春の訪れを告げる祭りが世界無形文化遺産『バンシュのカーニバル』です。ヨーロッパで最古の祭りのひとつです。3日間の祭り期間中、町の人口3万人の10倍を超える見物客が押しかけます。
  このカーニバルの主役は奇妙な容姿風貌をした『ジル』。帽子、木靴、そしてメガネとひげという風変わりな表情の仮面…全員まったく同じ格好で、総勢800 人の男たちが16時間ステップを踏み続けるのです。費用はすべて市民の自腹。家によっては衣装代や祝いのシャンパン代に年収の9割もの金を使います。"

 ベルギーバンシュのカーニヴァル。同じ仮面をかぶった奇妙な風貌の800人の男『ジル』のパレード。1394年〜続く、世界でも珍しい仮面の祭とか。映像はなかなか不気味で滑稽(^^;)。

 

 仮面の意図は以下のように紹介されました。

 仮面の祭が登場した1394年当時、黒死病で欧州の1/3の人が死に、その原因として衣類に付く蚤が感染源という説が流布していた。
 これにより、バンシュの街を支える産業だった織物業が大打撃を受け、王侯貴族は街を去り、貧しい職人だけが残された。

 この民衆達が、去っていった支配階級に成り代わり、街を復活させるということで、この仮面が生まれた。
 仮面の眼鏡は当時珍しく、支配階級の修道士や学者と言ったインテリ層を象徴。手入れされた髭の絵は、金持ちのシンポル。
 カーニヴァルは、民衆が王になる機会として始まった。

 "ジルに複数形はない。何人いてもひとりのジル"とは街の人が語った言葉だったけれど、まさに800人の民衆で王の代理を務める象徴的な意味があるんでしょうね。

 以来、ナチスに支配された時代も収容所で看守と交渉してカーニヴァルを開催していたそうで、この歴史の重みを知ると、さらに仮面が味わい深いものに、、、。

 そして祭の街に垂れ幕が。"PLVS VLTRE" 。 "究極の更に上へ"という意味のようで、地元のお祭りが世界最高という意味。こんな祭のある街に住んでみたいものである(^^)。

MUM  : 仮面博物館

 さらに、この番組で登場したベルギーの民俗学者サミュエル・グロッツが作った、バンシュの街の仮面博物館に興味津々w。
 TVに出てきた展示品が素晴らしい。
 公式HPでは収蔵品をしっかり見えないのが残念。

INTERNATIONAL CARNIVAL AND MASK MUSEUM

BINCHE MASK MUSEUM - Google 検索

 

◆関連リンク
『人文科学年報』バックナンバー

"サミュエル・グロッツ「バンシュのカーニヴァルと市の古文書」 樋口 淳「バンシュのカーニヴァルとサミュエル・グロッツ氏の業績」"

スペインの国旗 - Wikipedia

"ラテン語でPLUS ULTRA(PLVS VLTRA;「より彼方へ」という意)と記されている。"


 

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