■情報 岩井俊二書き下ろし小説『番犬は庭を守る』
『番犬は庭を守る』(岩井俊二映画祭)
" 待望の新作書き下ろし小説『番犬は庭を守る』が、満を持して幻冬舎から発売されることとなりました。 放射能汚染をテーマに、主人公の数奇な運命を描いた本作は十数年前、映画企画として発表されたまま封印され、ファンの間では幻の作品とされてきたものです。 昨年、小説版のリリースが決定し、幻の『番犬』が遂にベールを脱ぐ、奇しくもその矢先に、福島第一原発のメルトダウンが起きました。
■番犬は庭を守る■
原子力発電所が爆発し、臨界事故が続発するようになった世界では放射能汚染による精子の減少と劣悪化が深刻な問題となっていた。
有料精子保有者である「種馬」の精子は民間の精子バンクが高額で買い上げ、その一家には一生遊んで暮らせる大金が転がり込んで来る。
一方で、第二次性徴期を迎えても生殖器が大きくならず、セックスのできない不幸な子供たちは「小便小僧」と呼ばれていた。
高校を卒業し、警備保障会社に就職をした小便小僧のウマソーは、市長の娘に恋をした罰として、使用済みの核燃料や放射能廃棄物で溢れる、廃炉になった原発を警備することになる。
やがてウマソーの性器は徐々に失われ...。人々が原子力を選んだ結果、生まれてしまった世界。
だた、それでも紡がなければならない未来がある--。
全編を通して岩井美学に貫かれた、豊饒なエンターテインメント!"
『番犬は庭を守る』出版は311の前から企画されていたようだけれど、あの事故が作品に大きな影響を与えていることは間違いないだろう。
そして今、これだけ直接的に過激なテーマに、岩井俊二がどう取り組んだか、期待です。
それにしても「小便小僧のウマソー」って、ネーミングはやはり宮崎駿のあの豚の名からでしょうかw?
◆関連リンク
・岩井俊二監督『番犬は庭を守る』前夜祭出版記念トークライブ - シネマトゥデイ
"10年ぶりに復活した本作については、「原発を見学したり、リサーチを重ねた作品でした」と話し、「人間が作り出した危険なものを、みんなに考えてもらおうと、問題提起するは ずだった小説だったのに、ぼくはお蔵入りにして放置してしまっていた。福島第一原発が起きたあとは、誰に対してでもなく、ただ申し訳ないという気持ちでし た」と当時のショックを振り返った。"
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