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2012年3月

2012.03.26

■情報 エバン・グローデル : Evan Glodell監督 『ベルフラワー : Bellflower』

Bellflower

キラキラで製作日150万円の映画「ベルフラワー」について - ベイエリア在住町山智浩アメリカ日記

"21歳の若者ウッドロウは、引きこもりがちのフリーターで、稼いだバイト代をすべて自動車の改造に注ぎ込んでいた。

「マッドマックス2」の悪役ヒューマンガスに憧れた彼は、核戦争で文明が破滅した後に世界を支配する火炎放射スーパーカー「メデューサ号」を作ろうとしていたのだ。

ところが、そんな彼が生まれて初めての恋に落ちてしまう……。"

TBS RADIO キラ☆キラ 12年3/16(金)映画評論家 町山智浩さん "自主制作映画「ベルフラワー / BELLFLOWER」を紹介" (Podcast)

 町山智浩氏が紹介されている自主制作映画『ベルフラワー : Bellflower』が面白そう(^^;)。詳しくはPodcastを聴いてもらうとして、ポスターもなかなかなので、まずは御紹介。
 日本ではシアターN渋谷で6月に公開、順次全国公開らしいが、東海地区で観られるかどうか、大変心もとない。早くDVDが出る事を祈ります。

◆関連リンク
Interview: Evan Glodell | Film | Slant Magazine
『ベルフラワー』の極悪改造車メデューサ号を激写! - ベイエリア在住町山智浩アメリカ日記
・ベルフラワー | 映画「ベルフラワー」公式サイト
 なんと米国にはオフィシャルページがないようなのだけれど、日本にはありましたw。配給会社に凄いファンの方がいらっしゃるのでしょうね。
・映画『ベルフラワー』公式Facebook
・HIHO NEWS&RUMOR online:全米騒然! 衝撃の青春映画『ベルフラワー』日本公開決定!

"その過激でセンセーショナルなストーリーと、幻覚的なビジュアル表現が話題を呼び、本国アメリカではマスコミや映画ファンが熱狂。「ジョン・ヒューズ映 画+『マッド・マックス』+『ファイト・クラブ』」とも評される本作は、インディ映画界のアカデミー賞こと「インディペンデント・スピリット・アワード」 で、二部門にノミネートされている。日本では明日29日、ちば映画祭で特別上映された後、6月に一般公開される。"

サンダンス映画祭で話題沸騰「ベルフラワー」日本公開決定 : 映画ニュース - 映画.com

"自らの体験に基づく物語で製作、監督、脚本、編集、主演を務めたのは、新鋭エバン・グローデル。今作に人生の全てをかけ、念願のデビューを果たした。"

※今週は本業でハマってまして、土日出勤のため、記事の更新は滞ります。たぶんこの記事しかアップできないと思います。いつも来ていただいている方には申し訳ないですが、来週まで御待ち下さいませ。

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2012.03.23

■情報 ヤノベケンジ+ULTRA FACTORY 個展 「サン・チャイルドができるまで」

Photo

YANOBE KENJI ART WORKS /// ヤノベケンジ アートワークス
ヤノベケンジ個展 「サン・チャイルドができるまで」 @ 茨木市立ギャラリー
Kenji Yanobe solo exhibition "Until Sun Child Rises" @ The Gallery of Ibaraki, Osaka
(PDF)

"【茨木市モニュメント 《サン・チャイルド》 完成記念】
サン・チャイルド!? 突然現れた宇宙人?この子は男の子?女の子?宇宙服みたいなものを着ているけどあれは何? 手に持っているのはお星様?太陽? で、ヤノベケンジって誰? 南茨木駅前にドーンと立っている、とても謎めいたキャラクター《サン・チャイルド》。 その謎を解く鍵がこの展覧会にあります。茨木市出身のアーティスト・ヤノベケンジの作品展。

茨木市モニュメント 《サン・チャイルド》 完成記念展覧会
ヤノベケンジ個展 「サン・チャイルドができるまで」
会期:2012年4月5日[木]~4月17日[火]
場所:茨木市立ギャラリー(阪急茨木市駅)
時間:10:00 ~ 19:00 / 会期中無休
主催:茨木市、茨木市教育委員会

 ついに恒久展示が完成した。その茨木市で開催されるメイキングの個展。
 ヤノベファンとしては駆けつけたいものである。

Ultra Student Today! - 南茨木にSun Child立つ! | 京都造形芸術大学ULTRA FACTORY Blog

"先日の2月24日午後8時30分頃、南茨木駅前にて《Sun Child》が空を見据え立ち上がりました。 通算で3体目となるSun Childはこの地に恒久設置されます。 その毅然とした佇まいに、頑張って制作した甲斐があったと非常に感慨深い気持ちでいっぱいです。"

 ヤノベ氏がプロデューサーを務める、京都造形芸術大ウルトラ・ファクトリーの制作記事を見ると、この茨木のものは、3体目とのこと。現在、一体はロシアである。あれ、あと一体は?

第弐話「ヤノPの造りしもの」 | 京都造形芸術大学ULTRA FACTORY Blog

"モリ ― これは何を作っているのですか?
中村 ー  サン・チャイルドです。
モリ ― サン・チャイルドって今、岡本太郎記念館に展示されているヤノベさんの作品ですよね?もう一体作ってるんですか?
中村 ー 今度、茨木市に恒久設置するためのサンチャイルドを現在造ってます"

 このように「サン・チャイルド」は、京都造形芸術大の学生さんたちの情熱によって支えられている。作品のクレジットはヤノベさんの名前だけが掲載されることが多いが、これは最近のウルトラ・ファクトリー作品でもある。
 最近のヤノベ作品の巨大化を支えるウルトラ・ファクトリーの学生さんたちに最大限の賛辞を送りたい。

 本当に素晴らしい作品をありがとうございます! これからの活躍も期待しています。

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2012.03.22

■感想 ラース・フォン・トリアー監督『イディオッツ : Idiots』

The_idiots_theatrical_poster

 ラース・フォン・トリアー監督『イディオッツ : Idiots』を観た。

 僕は、最近作の『ダンサー・イン・ザ・ダーク』『ドッグヴィル』『マンダレイ』以降の"にわか"トリアーファンなのだけれど、先日『メランコリア』を観て、過去作もひとつづつ全部観ておきたいと思うところがあり、まずは手頃に近所のレンタル屋に昨年入ったこの作品を観た(田舎だとラース・フォン・トリアー作品の過去作のレンタルは至難なのですw)。

 で、感想。これは辛い作品だった。まず僕が観たトリアー映画で最低w。

 手持ちのハンディカムで撮られた荒い映像、ただの一般的なデンマークの家をセットとした低コストの作り。これらによるチープな画面は、まだいい。
 酷いのはそれが描くある小集団のグループの酷い姿が眼に余る。映画は、障がい者の演技をして街の人々をあざ笑うグループのメンバーを描き出す。ある程度、そのような行為をしてしまう彼らを作り出した社会のいびつを描いているのかもしれないが、その描写は、悪ふざけの域を出ていないのではないか、と僕には思えた。

 DVDに収録されているインタビュー映像を見ると、本作はきっちりしたシナリオがあるわけでなく、その場で俳優たちのアドリブを多用して撮られているという。
 下にあるデンマーク映画界の運動「ドグマ95」に基づくもののようだ。

 しかしこのフリーさが現場の異様な雰囲気を作り出しているのだけれど、いい加減さを際立たせている。そしてテーマがテーマだけにそのいい加減さが仇となっている。

 トリアーファンでも、全作観ておきたい、という方以外には御薦めできない。
 「ドグマ95」で撮られた他の監督の作品で、成功しているものはあるのだろうか。一度、観てみたいものである。

◆関連リンク
 イディオッツ★ラース・フォン・トリアー Dogme95

"ドグマ95とは1995年--映画生誕100年を祝う最中---デンマークの4人の映画作家によって作られた映画憲章です。発案はジェロ・ビアフラによって起こされラース・フォン・トリーアーもこの4人の中に含まれています。"

・ドグマ95 - Wikipedia

"「純潔の誓い」
1. 撮影はすべてロケーション撮影によること。スタジオのセット撮影を禁じる。
2. 映像と関係のないところで作られた音(効果音など)をのせてはならない。
3. カメラは必ず手持ちによること。
4. 映画はカラーであること。照明効果は禁止。
5. 光学合成やフィルターを禁止する。
6. 表面的なアクションは許されない(殺人、武器の使用などは起きてはならない)。
7. 時間的、地理的な乖離は許されない(つまり今、ここで起こっていることしか描いてはいけない。回想シーンなどの禁止である)。
8. ジャンル映画を禁止する。
9. 最終的なフォーマットは35mmフィルムであること。
10.監督の名前はスタッフロールなどにクレジットしてはいけない。"

ラース・フォン・トリアー『イディオッツ』

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2012.03.21

■情報 Double Vision: Contemporary Art from Japan ヤノベケンジ『サン・チャイルド』、加藤泉作品 他@ロシア

Vert

Double Vision: Contemporary Art from Japan. Imaginary World/Phantasms
(モスクワ市近代美術館)
2012.3/14〜5/6
Москве представлены
работы современных
японских художников
モスクワのプレゼントは、現代日本の芸術家の作品(Google 翻訳)

"この彫刻のインストールには、モダンアートのモスクワ博物館のすべての力をキャストします。  "太陽の子"  - 悲劇 福島アーティストヤノベケンジの応答。
ヤノベケンジさんを懸念トピック、彼は大阪の技術の進歩の展示会を訪問しました。
  "未来に捧げられたが、未来の廃墟を見て以来、彼は未来と破局の話題に取りつかれている"
- 展覧会のキュレーターヘレンは述べています"

 ロシアで開催されている、ヤノベケンジ他総計32名の日本人アーティストの作品を展示する日本コンテンポラリーアートの回顧展。
 上の文章は、モスクワで報道された記事のロシア語 機械翻訳(いつもGoogle先生に御世話になってますw)。

 ヤノベケンジ「サン・チャイルド」はロシア語で、Кэндзи Янобэ <Дитя солнца>と綴るようだ。
 チェルノブイリへ「Sun Child」の想いが通じることを祈りたい。

 加藤泉氏の彫刻作品2点と絵画も展示されているようだ。
 これらの作品がどのように彼の地で受け止められるのか、とても興味深い。どなたかロシアでの評論が見つかったら、御教示下さい。

Twitter yanobekenji
 こちらにヤノベさん御本人が写真付で設営の様子をいくつかつぶやかれている。
 「サン・チャイルド」、天井ギリギリの室内で設営がとても大変だったようだ。そのかいあって、低い天井に、「サン・チャイルド」の巨大感がさらに際立ってますね(^^)!

Twitter / @usausa_sekineさん

"今日からモスクワではすてきな展覧会が始まっています。日本を代表する現代美術作家たちの作品がずらり。写真は大阪の現代美術家ヤノベケンジさんの「サン・チャイルド」。東日本大震災からの復興を願って制作したとのこと"

 朝日新聞モスクワ支局員の 3/14〜15頃のツイートでこの展示について書かれています。そしてリンク先に「サン・チャイルド」の勇姿が素晴らしいアングルで写されています。
 そして以下のような動画も公開。

モスクワ日本現代美術展(2012/3/13) - YouTube(朝日新聞)

◆関連リンク
国際交流基金の公式プレスリリース(日本語PDF)
 企画: Elena Yaichnikova , 保坂健二朗
モスクワ 日本現代芸術の大規模な回顧展が開催: The Voice of Russia

" 2千平方メートルの展示会場には30人の日本人アーティストによる180作品が展示される。今回の日本現代芸術の展覧会はロシアで今まで開かれたものの中では最大規模となる。展覧会は、5月6日まで開催され、その後、イスラエルのハイファとローマを巡回する。

 今回の展覧会で最も大きな作品は、6メートルにもなる彫刻作品「サン・チャイルド」で、ヤノベケンジさんの手によるものだ。この彫刻作品は、福島第一原発事故の後に製作されている。展覧会を訪れた人は、「ロシアの声」のインタビューに答え、「この展覧会で最初に注意がひきつけられたのは、防毒マスクを付 けた巨大な「カワイイ」男の子だった。すぐに日本で起きた津波を思い出した」と語った。しかし、ヤノベさんの作品はポジティブな表現がなされており、それ は日本の未来と全ての困難に打ち克つ強さを反映している"

 「サン・チャイルド」この後、イスラエルとローマへも登場!!
Японские художники соединили мир реальный и воображаемый Google 翻訳 紹介記事
チェルノブイリをアートにしたフランスの作品 Google 翻訳
В столице открылась выставка современных японских художников
 こちらのサイトに多くの展示会場の写真が掲載されている。冒頭の写真はこちらから引用させていただきました。

当Blog関連記事
感想と3D動画 ヤノベケンジ「Sun Child : サン・チャイルド」
ヤノベケンジ - 当Blog関連記事 Google 検索
感想 加藤 泉『はるかなる視線』展 @ アートスペースSix
加藤泉 - 当Blog関連記事 Google 検索

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2012.03.20

■情報 ユニクロ David Lynch:ディヴィッド・リンチ グラフィックT

Uniq_david_lynch_t

ユニクロ M David LynchグラフィックT(半袖)D03 - ユニクロオンラインストア[store.uniqlo.com]

"デヴィッド・リンチ 世界がそのクリエイティビティを認め、その作品を通じて、映画界に多大な影響を与え続けるデヴィッド・リンチ監督。独特の感性で描かれた4つの代表作「イレイザーヘッド(1977)」、「ロスト・ハイウェイ(1997)」、「ストレイト・ストーリー(1999)」、「マルホランド・ドライブ(2001)」から、繊細かつ美しいシーンなどをTシャツに再現しました"

 これは嬉しい企画。
 さっそく『マルホランド・ドライブ』の標識を買いました。
 続けて、できれば第二弾として、今度は映画ではなくリンチの絵画でTシャツを作ってほしいものです。
 それにしても、早くこのTシャツを着て、リンチの新作映画を観に行きたいものです。今後、長篇が作られるか、不安ではありますが、、、。是非に!

◆関連リンク
ディヴィッド・リンチ - 当Blog関連記事 Google 検索

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2012.03.19

■情報 ディヴィッド・リンチ個展@ニューヨーク David Lynch’s "Bob's Second Dream"@NY

Bobs_second_dream

David Lynch’s Paintings Up Close Look Different, Fantastic — ANIMAL

Lynch’s smooshy fingerprints and all: David Lynch, Mar 6 – Apr 14, Jack Titlon Gallery, NYC (Photos: Marina Galperina/ANIMALNewYork)

 先日紹介したリンチのニューヨークでの2度目の展示会。
 作品の克明な写真が公開されているサイトがあったので、ご紹介する。

4img_1533

 油絵の具の盛り上がった質感が素晴らしい。
 ほとんど立体造形と言っても良いぐらいだ。
 リアルでトボケた奇妙な造形に、眼が虜である(^^)。彼の映画でいえば、長篇の凄みと、自身のサイトで公開していたチープな奇想アニメーション作品のハイブリッドのようである。

◆関連リンク
O imaginário de Lynch | Cinestereo
 こちらにはリンチ作品を正面から撮った写真が。
David Lynch on Bob's Big Boy - YouTube
当Blog記事
情報 ディヴィッド・リンチ個展 二題。David Lynch "Bob's Second Dream", "Man Waking from Dream"

 

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2012.03.16

■動画 Andrew Thomas Huang : アンドリュー・トーマス・ホワン監督「SOLIPSIST:唯我論者」

SOLIPSIST from Andrew Huang on Vimeo
 (Twitter おっと 変心装置 ‏ @ottofactoryさん経由)

"Directed by Andrew Thomas Huang
andrewthomashuang.com
WINNER at SLAMDANCE 2012 of the Special Jury Prize for Experimental Short"

 ひさびさに素晴らしい短篇映画をご紹介。
 10分10秒の作品に、魂を奪われます(いつもながら大げさ(^^;))

 人物の実写映像にCGを合成した作品だが、土俗的なデザインで手作りの肌触りがある。まさにぞわぞわと背筋に何かが迫ってくるこのプリミティブな感覚。

SOLIPSIST - Making Of on Vimeo
 とここまで書いて、メイキングを観てみたら、CGだと思った部分が、毛糸や砂や水中の物体を撮った特撮だった! もちろんデジタル合成ではあるのだけれど、どうやらCGIによる合成物は、極局所的。

Andrew Huang on Vimeo
 他も含めて、計8本のショートムービーが公開されている。
 この作家、御本人のVIMEOのページには、バリ島のバロンの写真が使われている。こうした民俗学的な意匠のデジタル映像化も進められているようで、今後も期待である。

◆関連リンク
andrewthomashuang.com (公式HP)
 ミュージックビデオ作品 ショートフィルム
 プロジェクションマッピングによるアート作品
andrewhu さんのチャンネル - YouTube

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2012.03.15

■情報 パリ シネマフランセーズ 『黒沢清監督 特集上映』Kiyoshi Kurosawa la Cinémathèque française

In_paris

Kiyoshi Kurosawa Cinémathèque française (Google 翻訳)

"Bシリーズとジェンダーの制作に始まった多作の映画監督は、黒沢清は、主要な国際的なイベントで定期的に脚光を浴び、紛れもなく個人的な作品を構築しています。それは恐怖と不安の真の芸術家と考えられますが、ホラー映画のルールは彼と一緒にしばしば、彼は文化史と日本の社会的現実を観察するに経由するプリズムされています。ステージングの彼の芸術は今までに作られた最も恐ろしい映画の中で彼女を作ることができます。"

 また機械翻訳で、意味の通じないところもある引用ですみません。

 フランスパリ「シネマテーク・フランセーズ」にて黒沢清回顧展(と言っていいと思うw)が開催。
 来週3/14〜4/19の一ヶ月に渡り、テレビ作品からVシネまで。上映作品は上記機械翻訳ページへのリンクまたは原語のページで御確認下さい。
 これは、もしかして全作網羅かも。とても素晴らしい企画だと思う。
 日本でもこんな特集上映はされてないんじゃなかろうか。
 昨日のバートン展といい、ますます羨ましいパリシネマフランセーズ !

◆関連リンク
黒沢清 - Wikipedia
黒沢清 当Blog関連記事 Google 検索

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2012.03.14

■動画 ティム・バートン監督 パリ シネマフランセーズ 展示会トレーラー"Exposition Tim Burton à la Cinémathèque française

Exposition Tim Burton à la Cinémathèque... 投稿者 lacinematheque

 フランスの「シネマテーク・フランセーズ」で2012.3/7〜5/8に開催されているティム・バートン展の、バートン自身によって作られた展示会のトレーラー。
 26秒のショートムービーが素晴らしくキッチュ。

Exposition Tim Burton à la Cinémathèque française - BFMTV
 こちらのニュース番組に、展示会の様子を伝える映像がある。
 バートンの映画の小道具から、SFXキャラクターの造形物やスケッチ、ファンにはたまらない映像です。

◆関連リンク
当Blog記事
MOMA:ニューヨーク近代美術館 ティム・バートン監督アート展
 2009年秋から2010年春までニューヨークで開催された美術展について。
 今回のパリのものも、この展示の巡回のようです。

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2012.03.13

■情報 飛騨高山 留之助商店 本店/サーカス・ポスタラス・スタジオ提供、日下部民藝館『Monsters and Misfits II :モンスターズ・アンド・ミスフィッツ 2 怪物と不適応者たち展』

Monster_misfits_2_english_ver

飛騨高山 留之助商店 店主のブログ : Monsters & Misfits II、英語版フライヤー出来

"Brandt Peters(ブラント・ピータース)が英語版フライヤーをデザインしてくれた。

Monsters & Misfits II展 4月13日から26日まで飛騨高山の日下部民芸館にて開催"

 公式ブログによると、今回の展示作家は、Doktor AKathie OlivasBrandt PetersChris RyniakAmanda Spaydの5名。
 そしてこの作家たちの作品を掲載したフライヤーが素晴らしい。
 とりわけ僕は中央のAmanda Louse Spaydのキャンディーにくるまれた耳の長いキャラクターにぞっこん(^^)。

 昨年の同一時期に開催された第一回に引き続き、あの日下部民芸館の落ち着いた黒の佇まいと「怪物と不適応者たち」のミスフィットが産み出す最高の空間に浸れることが今からとても楽しみ。

 中子真治さんのFacebookにコメントしたところ、初日4/13(金)の夕方に作家さんも招いたオープニングレセプションが開催されることを教えていただいた。詳細は留之助店主のブログでいずれ公開されることと思う。

 昨年は3.11の原発事故により、作家参加のこの企画は実現されなかったけれど、今年は無事に来日され、あの素晴らしい空間で自身が作られた作品たちの佇まいを御覧になるかと思うと、留之助商店の一ファンとして、なんだかワクワクしてしまう(^^)。

◆関連リンク
飛騨高山 留之助商店 店主のブログ:怪物と不適応者たち 2
 こちらから現在準備中の作品の制作過程が観られます。
サーカス・ポスタラス・スタジオ:Circus Posterus Studio
飛騨高山 留之助商店 店主のブログ : Monsters & Misfits II、Amanda Louse Spayd作品の第1報.

"Circus PosterusのニュースでAmanda Louse Spayd(アマンダ・ルイーズ・スペード)がMonsters & Misfits II展のためにニセのキャンディーを作っていることを知ったけれど、こんな感じで使うためだったんだね。"

催事とスケジュール | 飛騨高山「日下部民芸館」(公式サイト)

"2011年4月13日(水)~4月26日(火) | Monsters and Misfits 怪物と不適応者たち展 アメリカ・ファンタジー・アート界屈指の画家であり彫刻家3名による日本で最初の作品展を、飛騨高山の国指定重要文化財日下部民藝館で開催。 異世界からの訪問者たちを描いた想像力溢れる作品たちが、赴きある町家づくりの民藝館に並ぶ、独創的で芸術的な世界をお楽しみ下さい。"

 3/11現在、まだ最新の"Monsters & Misfits II"の情報は掲載されていない。
Welcome to BrandtPeters.com
昨年、僕が撮影した"Monster & Misfits展"の映像
 今年は3Dカムで立体映像化しますw!
monsters misfits 当Blog関連記事 Google 検索

NakakoNight (nakakonight) (Twitter)

"中子真治:1980年代にハリウッドで精力的に取材活動を展開した、伝説の映画ジャーナリスト。リンチにクローネンバーグ、それにスピルバーグらと渡り合い、映画「ブレードランナー」 の撮影現場を取材した唯一の日本人。そんな彼の取材秘話が聞ける貴重なトークショー。伝説の一夜になる事必至!只今準備中!"

 そしてもう一つ、中子真治氏ファンにとって、とてもビッグな企画がスタート。
 東京のファンの方々が進められている企画、詳細な日程が公開されたら、またこのBlogでも紹介させていただきます。
 まずはリンク先の公式twitterアカウントをフォローして、企画の中味とその経緯を紹介されているつぶやきに注目しましょう!

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2012.03.11

■情報 リドリー・スコット監督他 “3.11の日常”を紡いで映画に「Japan in a Day」プロジェクト

Japaninaday

“3.11の日常”を紡いで映画に、「Japan in a Day」プロジェクト発足

"東日本大震災から一年を経た“2012年3月11日”の日常の一コマを映像で記録し、人類共通の財産として共有する――。フジテレビは2月28日、世界的な映画監督のリドリー・スコット(「エイリアン」「ブレードランナー」「グラディエータ―」など)、トニー・スコット(「トップガン」など)兄弟と共に、 「Japan in a Day ジャパン イン ア デイ」プロジェクトを立ち上げた。

「Japan in a Day」は自分のカメラで自分の“3.11の日常”や“軌跡の一歩”を動画で撮影・投稿してもらい、その中の独創的な映像などをフジテレビと英制作プロダクションの「スコットフリー」が集約・編集。映画を作り上げるという“みんなでつくる映画、ソーシャルムービー”プロジェクトだ。

フジテレビ 早川敬之チーフプロデューサーは「…"自分に何ができるのか”この一年、そう想い、悩み続けた皆様とこそ、このプロジェクトを一緒に進めたいと願っています。あなたは、だれと、どんな風に今年の3月11日を過ごしますか? 記録と記憶を共有する映画『Japan in a day』にたくさんの投稿をお待ちしています」

動画は3月11日(日)0時00分から23時59分までに撮影された映像(※当日以外に撮影された映像は不可)が対象で、YouTubeの「Japan in a Day」特設サイトにおいて3月11日~25日の期間に募集。"

 あれから一年。
 本日は、亡くなられた方の追悼と、現在の被災地と被災者の方の今後の復旧/復興を改めて祈りつつ、このプロジェクトを紹介します。

 どんな映像が紡がれるか、見守りたいと思います。
 何か撮れたら、僕も投稿しようかと思っていますが、、、。

◆関連リンク
lifeinaday チャンネル - YouTube ケヴィン・マクドナルド監督『Life in a Day』
 このプロジェクトに先立ちリドリー・スコットらにより実施された「世界の“2010年7月24日”を95分に凝縮」した先行企画。
 1h34m56sの動画全篇がこちらで観られます。

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2012.03.09

■情報 ディヴィッド・リンチ個展 二題。David Lynch "Bob's Second Dream", "Man Waking from Dream"

Bobs_second_dreamDavid Lynch Plans First New York Gallery Exhibition Since 1989 | Gallerist NY (Tilton Gallery)
 3/6-16に開かれるニューヨークで89年以来の2度目のディヴィッド・リンチ展"Bob's Second Dream"。
 リンチの絵で、たびたびモチーフにされるBobの新作が冒頭の引用写真。
 この作風、リンチだけのオリジナルな風格が出てきていますね。

David Lynch, Man Waking From Dream

 こちらは、1/28-3/20 フランスで開催中のディヴィッド・リンチの展示会。
 "Man Waking from Dream" 赤い光の照明の部屋の展示が良さそう(^^)!

◆関連リンク
当Blog リンチ関連記事 Google 検索

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2012.03.08

■情報 友永和秀監督『BUTA』(アニメミライ[ animemirai ])

Buta

友永和秀監督『BUTA』アニメミライ[ animemirai ]

"日本の古典的な画風を受け継ぎつつ、アナクロなロボットまで登場させて、漫画映画の楽しさと発想の自由さを取りもどそうという試みである。デフォルメされている絵柄でも、動かし方は物理法則に 沿ったリアリズムをベースにした堅実なもの。それが物語展開とともに破天荒なものになっていくエスカレーションは、アニメーションがもつハラハラドキドキ の楽しさを呼び覚ます。

[STAFF]プロデューサー:竹内孝次/原案:クリストフ・フェレラ/脚本:広田光毅、友永和秀/監督:友永和秀/作画監督:白井裕美子/若手原画指導:矢野雄一郎、末永宏一/中堅原画"

 2012.3/2(金)深夜NHK MAGネットに友永和秀さんが登場!
 若手アニメーター育成プロジェクト「アニメミライ」の紹介シーンで舞台挨拶の様子と作画風景が少し映ったのだ。
 友永さんが監督&作画監督されたテレコム・アニメーションフィルムの作品は『BUTA』。アクションシーンも一部放映されたが、友永さんらしい凝った動きで期待の一作。

"アニメミライ"の4本の作品
 いずれも清廉なイメージの作品ですね。
 劇場公開は3月24日(土)~。東海地方は公開なし…。でも"4月以降、ニコニコ生放送にて配信(時期調整中)"とのこと。楽しみに待ちたい。

◆関連リンク
アニメミライ白書2012 1本目/2本中 ‐ ニコニコ動画(原宿)
 平成23年度若手アニメーター育成プロジェクト”アニメミライ”のドキュメンタリー。アニメミライにご参加したスタッフの声。
 こちらでも友永和秀さん監督/作画監督『BUTA』の映像や絵コンテも見られる!そして作品を語る監督の姿!
 「ライバルのいる幸せってありますね。これは大きいっすよ」(6'30"あたり)。これ、金田伊功さんのことなのでしょうね。しみじみと良い語りですね〜。
 考えたら動く友永さんを観たのは初めて(^^)!
アニメミライチャンネル - ニコニコチャンネル
アニメの殿堂ムービースクエア|姿三四郎|東京ムービーONLINE.

   "■初回放送:1981年6月8日 ■放送局:フジテレビ系 ■原作:富田常雄 ■製作:藤岡豊 ■演出:三家本恭美 ■脚本:神波史男/大原清秀 ■キャラクターデザイン:モンキー・パンチ ■作画監督:友永和秀"

 友永氏が作画監督された『姿三四郎』、ネットで公開されているのですね!これは懐かしい。
・昨年のテレコム・アニメーションフィルム滝口禎一監督『おぢいさんのランプ』(若手アニメーター育成プロジェクト PROJECT A)

"監督:滝口禎一/キャラクターデザイン・作画監督:高須美野子/演技スーパーバイズ:友永和秀"

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2012.03.07

■感想 円城塔『道化師の蝶』そして「松ノ枝の記」

円城塔『道化師の蝶』
 『道化師の蝶』読了。まずは表題作にして、SFの初芥川賞受賞作「道化師の蝶」。これは言語幻想奇想小説(^^)とでも呼ぶべき作品。

 文章の齟齬によるイメージの膨らみ…節内での齟齬、章ごとの齟齬…。ともすると一義的にしか意味を意識して込められない言葉たちが奏でるコミュニケーショ ンから齟齬し、意識でない状態の何物かを伝える言葉たちにめくるめく(^^)。

 そしてもうひとつの掲載作「松ノ枝の記」。
 僕は表題作よりこちらに感動。傑作w!表題作が齟齬は持っているにしても一つの物語が割と読み解きやすかったのに比べて、こちらはさらに詩的にSF。
 メタフィクションの極北かも(^^)。
 脳内の機能分離による二つの意識の生成と作家/翻訳家との物語の交換。重層的で本質的なメタ。そして描かれるホモサピエンスが目撃する最後のホモネアンデルターレスのイメージ…。
 無意識がザワザワ騒ぎ出す、解析不能の象徴的描写に鳥肌が立つ。
 キーとなる1943年のザゼツキー症例をネットで調べると、島田荘司『ネジ式ザゼツキー』しか出てこない。これも架空の、メタ要素なのか。御手洗潔の探索を読まないと(^^)…。

◆関連リンク
島田荘司『ネジ式ザゼツキー』

"記憶の一部をなくした男が書いた奇妙な童話『タンジール蜜柑共和国への帰還』。

蜜柑の樹の上にある村、ネジ式の関節を持つ妖精、人工筋肉で羽ばたく飛行機――。
そして彼の肩甲骨には翼のなごりがあった!
妄想としか思えない男の話から、御手洗潔が導きだした真相とは何か――!?"

大森望氏の"円城塔『道化師の蝶』攻略ガイド"
 あらすじは同じだったので間違いないんでしょうね。僕は自信ないけどw。
「道化師の蝶」  沼野充義、中島京子、陣野俊史氏による「ナボコフへのオマージュ? 創作合評」(「群像」2011年8月号)
 これは深い読解。この読みに固定されてしまいそうで怖いけど必読かも(^^;)。
第232回 ラジカントロプス2.0文学賞メッタ斬り!スペシャル第146回芥川賞、直木賞【結果編】
 円城氏登場Podcast。
 伊藤計劃『屍者の帝国』を書き継ぐことについても触れられている。
 残されたA4一枚の構想に基づき伊藤計劃調で書かれるとか。後、実質1週間で書き上がるが刊行は年内にとのこと。
 伊藤計劃氏の遺稿『屍者の帝国』は 作風とは違うけれど、人工知能とか意識とかテーマ的にはクロスしそうで、コラボレーションによる膨らみに期待ですね!ワクワク(^^) 。
 あと『Self-Reference ENGINE』の英訳本が出る可能性があるとか(今から読んで気に入ったら訳すらしい)。アメリカでラファティの隣に書店で並んだら嬉しいっすね(^^)。
・朝日新聞の円城氏コメント「数学の定理や科学的発見は確実に増えている。同じようなことを小説でめざしたい」
 この言葉は深いですね~。今は映像でも音楽でも先行作品のリミックスしかない、とのたまうクリエーターに聞かせたいw。
『道化師の蝶』公式HP
 「世界各地で繰り広げられる“追いかけっこ”と“物語”はやがて “小説と言語”の謎を浮かび上がらせてゆく」
芥川賞・円城塔「伊藤計劃の遺した物語を継ぐ」 | ニコニコニュース
 "伊藤計劃氏の未完作品『屍者の帝国』を完成させることを明言した。円城氏にとって伊藤氏は「優れた書き手」であり自身も「影響を受けた」という"。次はこの作品で伊藤氏と直木賞をダブル受賞(^^)!というのはどうでしょう。
円城塔 当Blog記事 Google 検索

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2012.03.06

■情報 新文芸坐「ヤン・シュヴァンクマイエルの世界」「アンドレイ・タルコフスキー」

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オールナイトスケジュール|新文芸坐オフィシャルサイト

"3/24 世界の映画作家 Vol. 126 ヤン・シュヴァンクマイエルの世界
サヴァイヴィング ライフ -夢は第二の人生-(2010・チェコ/ディーライツ) 22:30~
短編集(1)「棺の家」「エトセトラ」「ドン・ファン」「コストニツェ」「レオナルドの日記」「アッシャー家の崩壊」 アリス(1988・スイス/ザジフィルムズ)
短編集(2)「自然の歴史(組曲)」「部屋」「対話の可能性」「地下室の怪」「陥し穴と振り子」「男のゲーム」「闇・光・闇」 ~5:25
※短編集配給:レン・コーポレーション=チェスキーケー"

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オールナイトスケジュール|新文芸坐オフィシャルサイト.

"3/3 世界の映画作家 Vol. 125 アンドレイ・タルコフスキー
惑星ソラリス(1972・ソ連/ロシア映画社)★カンヌ映画祭審査員特別賞、他 22:30~
ストーカー(1979・ソ連/ロシア映画社)原作・脚本:ストルガツキー兄弟
鏡(1974・ソ連/ロシア映画社)挿入詩:アルセニー・タルコフスキー ~6:10"

 新文芸座のHP<世界の映画作家>のシリーズが興味深い。
 特に最近の二つのポスターイメージが良かったので掲載。タルコフスキーはタッチの差で既に終わってますが、、、、。お間違えなきように。

 タルコフスキー『鏡』が未見なのをこれ見て気づく。
 今度、DVDで見てみよう。そうすると『ストーカー』も観たくなるw。

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2012.03.05

■感想 マーティン・スコセッシ監督 『Hugo : ヒューゴの不思議な発明』

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 マーティン・スコセッシ監督 『ヒューゴ』(吹替REAL D)観てきた。
 北米版の予告篇を観た以外、他の情報なしで観に行ったのが良かった。
 スティームパンクなファンタジー映画と思ってたら…まさかの本Blogど真ん中、映像がテーマの映画だった(^^;)!
 映画ファン、とりわけSFフィルムの好きな方は必見。映画という夢の発明についての映画になっていて、目頭が熱くなるw。

 もし未見なら今すぐこの記事を読むのを止めて、情報を全てシャットアウトして劇場へ。そしてこれは、ネタばれになるので書けないが、3Dで観ないといけない映画です!

 映画全体についてあえて書くと、題材は素晴らしかったのだけれど、演出の緻密さは今ひとつ。もしスコセッシでなくジャン=ピエール・ジュネが監督だったら、きっと私は号泣したでしょう(^^;)。そして今回、吹き替えで観たけれども本当はフランス語で観たかった(原版はイギリス英語らしい)。

 (ネタばれ前にあと追加で)パンフは良くなかったので購入されるのはよくよくご配慮を。原作者ブライアン・セルズニック本人が取材・執筆という公式ガイドブックを買えばよかったと実は後悔している。
ブライアン セルズニック『ヒューゴの不思議な発明 公式ガイドブック』
『キネマ旬報 2012年 3/15号 No.1606号』

"驚異のライト&マジック スコセッシ、はじまりの映画へ 「ヒューゴの不思議な発明」 対談・宇田川幸洋×滝本誠、ほか"

 滝本誠さんによるクロエ・モレッツの評をパンフで読むのを期待したのだけど、今回書かれていない。で、滝本さんのキネ旬対談があるとのことで、こちらを期待。

★★ 予告篇等を観る時に御注意を!!   ★★ 

 皆さん、御注意下さい!
 日本語公式サイトの予告篇と紹介文は、映画前には観ない/読まないこと!


 twitterを読んでいると『ヒューゴ』のネタばれが、かなり流れてくる。
 例えば、ある映画批評家は書いてはいけないキーワードをガンガン書いている。
 
 そして映画を観終わった後にみた日本語予告篇も大事なネタがバレバレ状態。
 僕が観たアメリカの予告篇はきれいに隠蔽しているのに何故こんなことを!!。

 




★★★★★★★★ここからは、ネタばれします。 注意! ★★★★★★★★

 僕が映画を観る前に知らなかったのは、この映画に、SFファンタジー映画の始祖にあたる関係者が出てくるところ。機械人形のあの書き物に現れたイメージとサインに驚愕して、あ、この映画はそういうテーマの映画なんだ、と気がついた時、映画館で吃驚して小さく声を上げてしまった!! 映画を観ていて、このように声を出してしまったことはきっとはじめてではないだろうか。
 それくらい吃驚する題材の秘密を、前半隠してあるのに、日本語サイトでは、予告と紹介文でバラしてしまっている。
 一般の観客にとってはそのキーワードは全く問題ないだろう。
 だけれども、この映画を本当に喜ぶSF/ファンタシー映画のファンは、このキーワードを知らないで観たら、この機械人形の書くシーンで、驚嘆するはず。

 なので、あのキーワードは絶対に観る前にネタばれしてはいけない。

 
「どこで夢が生まれるか知ってるかい?ここで生まれるんだよ」

 あの人物が、自身のスタジオである「スター・フィルム」で、ファンの少年に語る言葉。

 このスタジオで強烈に新しい映画の息吹を刺激的に感じて、後年映画研究家となったルネ・タバールは、『夢の発明』という映画の歴史を綴った本を出版する。
 本作は、その映画の秘密を描いた本が重要なアイテムとして登場する、映画研究についての物語なのである(^^)。

 そして、3Dの使われ方も、そんな映像による夢と幻想の装置としての映画というものを意識した描き方で、他にない見事な効果を出している。
 なので可能ならば映画館の立体視で観ることを是非に御薦めしたい。

 あの人物が深く傷つき、夢の発明を断念するきっかけになる戦争のドキュメント、第一次大戦のシーン。兵士達が足をひきずりながら戦場から去る当時の(?)記録映像のシーンが3D化されている。
 そして「スター・フィルム」で作られ回顧上映される作品/あの人物によって手描き彩色されたものの3D化。

 これはスコセッシによる、幻想映画を3Dでさらに新しい領域へ導くための宣言のような映画なのである。

 その3D映像について、僕は、冒頭の流れるような一連の駅とパリの街を描写したカメラワークと時計塔のギア群の立体映像、それから蒸気,雪といった浮遊物を見事に使った3D映像に強い印象を持った。

 少しくすんでボケていたように観えたのは残念だったが、これらシーンと、過去のサイレント映画の3D化の、幻想的なシーンに眼を奪われた。

 特にキーとなるあの映画の3D映像。
 主人公ヒューゴが、父から語られた幻の映像。それが立体映画として、現代の観客にも、新しいフィルムとして届けられる奇跡w。
 最近の映画のように綺麗にまとまったリアリズムとは別の、どこかにあるかもしれない幻想のような特異な映像にため息が出る。
 リアリズムでない、ある幻想がデフォルメされたあの独特の映像に心躍る何かがある。

◆蛇足 個人的記憶の誘発

 後は、僕の個人的な思い出話……w。
 あれは『スターウォーズ』の第一作がアメリカで封切られ、日本公開前に大いに盛り上がっていた頃。
 スターログの読者欄の縁で、高校の文化祭にて、その『スターウォーズ』予告篇の8mmフィルムをある方に借りて、当時毎年有志の友人たちと開催していたSF展で上映することになった。
 その時におまけで貸していただいたのが、『ヒューゴ』でキーとなるあの映画(^^;)。

 そのフィルムはモノクロだったけれど、当時ビデオもない時代のそれが映写機に映し出された時は、幻のように美しく、そして機械的な動きがポップで、シャープな『スターウォーズ』のSFXとは別の、大きな印象をもたらした。
 雑誌の記事とわずかな写真で見知っていたその原初のSF映像が、8mmのカタカタ鳴るぎこちない映写環境で映し出された時の気持ちを、今回久々にこの映画を観ながら思い出していた。

 まさかあれから数十年、21世紀に、あの映画を大画面で、しかもカラーライズされ、そして立体映画として観ることになるとは、今回まるで予想していなかったので、大きな驚きだった。
 映画フィルムの持つ、魔術的な幻惑は、闇と光と人間の視覚による、自分と世界の境界に立ち現れる魅惑的なものである。そんな原初的な感覚を呼び覚まさせてくれた21世紀の映画『ヒューゴ』に乾杯www!

◆関連リンク
映画『ヒューゴの不思議な発明』公式サイト
 日本語サイトの予告篇は、観劇前に観たらいけません。
Videos: Die Spezialeffekte von Hugo - COMPUTER BILD(ドイツのサイト)
 こちらはさらに完全ネタばれなので、観終わった方のみ。
Hugo - Movie Trailers - iTunes
・あの人物のwiki(Google翻訳)
 生年1861から晩年1921年。
 対して、
第一次世界大戦1914年から1918年。第二次世界大戦は1939年から1945年。
・あの人物の生涯を描いた本 
魔術師―映画の世紀を開いたわが祖父の生涯
映画の先駆者たち 1897‐1902 (世界映画全史): ジョルジュ サドゥール, Georges Sadoul

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2012.03.02

■菊地成孔の粋な夜電波 川勝正幸さんへの献花 & キラー・スメルズ 1stアルバム「タラード1&2」: TARADO 1 & 2 / Killer Smells : キラー・スメルス

菊地成孔の粋な夜電波 川勝正幸さんへ パート 1 - YouTube

"8年前に初めて御会いしてから…私の全てのライブ、全てのイベント、全ての著作、全てのBlog…を抑えた個人は地球上で川勝正幸さん1人…川勝さんは今まで自分が築きあげられた、その膨大なポップカルチャーの教養、その外側にある自分が知らないこと。その金の鉱脈と、自分が今まで知っていた自分が培ったものを、繋ぐパイプの役割をする奴が現れたな、と思ったんじゃないかと"

 火災で亡くなった川勝正幸さんの追悼として、各界著名人とファンの弔辞の言葉を放映したTBSラジオの内容が、Youtubeにアップされている。
 Podcastでは冒頭の菊地氏の言葉のみが収録されていたが、こちらは当日のAMラジオを録音した音源によるもの。

かけられた曲のリスト
 上の言葉にある意味から、リンチやバダラメンティ他、川勝氏が好きだった領域をあえて外した菊地氏の選曲。
 
 皆さんの想いの詰まった川勝さんへの言葉と、そして菊地氏が選曲した重層/軽快な音楽が素晴らしく共鳴し、個人への最大限の手向けとなっていると思う。

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◆キラー・スメルズ 1stアルバム「タラード1&2」
 そして川勝氏も生前にライブへ参加したという、菊地氏が発掘した新しい才能キラー・スメルズの1stアルバムが、氏の事務所 ビュロー菊地からリリースされる。
 販売は限定2100枚のみ。詳細は下記。

菊地成孔の第三インターネット - naruyoshi kikuchi INTERNET TROISIEME

"キラー・スメルスの1stアルバム「タラード1&2」を予約しようという、愛に飢えたアタマのおかしいアミーゴども!!まずはマタドール・ペルーを飲み干し、跪いてよーく考えろ!!

『TARADO 1&2』
1・Blue Light,Red Light     2・The Razor
3・A Wanderer         4・Sex On The Beach
5・Tarado             6・Abayo
7・Shake ya Booty(pussy bad)  8・GoldenFinger(Tarado 2)
9・Rabo de Gallo        10・Stray Dawgs
11・Dicksucker Blues     12・Drive Me Nasty(sochin' mix)
13・Billiken Blues

Killer Smells are ディックヒシル(ハイゼル) a.k.a ディック滴 a.k.a アジア・アロワナ a.k.a フルヘンシオ(フルエンチョ)マメンデス a.k.a 豆のオジキ a.k.a 菱田エイジ "

 で、キラー・スメルズとは何ものなのか。そしてどんな音楽を?
 Podcast「菊地成孔の粋な夜電波」を聴いている僕は、そこで流れる楽曲を聴いたことがない。で、探してみた。

「菊地成孔の粋な夜電波」#11 2011.06.26 ‐ ニコニコ動画(原宿)

 ありました! ここにキラー・スメルズ特番の録音音源。
 人の深淵(^^;)が、ここに広がっていますw! 冒頭で菊地氏が警告しているように、これを聴くのは「粋な夜電波」を別で聴いてからにした方が無難ww。

菊地成孔 feat.岩澤瞳の" フロイドと夜桜" (Youtube)
 上を全部聴けない方は、菊地氏がキラー・スメルズの、この世に唯一実在する菱田エイジ氏に対抗して紹介した自曲がこれ。詩が飛んでますね〜w。

 そして勢いで、キラー・スメルズの1stアルバム「タラード1&2」を予約(^^)。
 あ〜ここから何が起こるんだろう…(^^)。

◆関連リンク
・菊地成孔氏の演奏とヴォーカル。
 山下洋輔とのセッション菊地成孔とペペ・トルメント・アスカラール : 恋の面影SPANK HAPPYのデュエットボーカル…なんという幅の広さ。
 これは鉱脈のひとかけらなのでしょうねw。
菊地成孔氏の公式HPのDiaryを読んでいたらこんな記述が。

"ワタシが唯一関わる事が出来るマンガカルチャーということで、現在、吾妻ひでお先生の選集を製作しております(4月刊行予定)。山本直樹氏による第一弾に次ぐ、第二弾という恰好です"

 なんと菊地氏が吾妻ひでおをセレクト。シュールで不条理な選択の予感!

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