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2012.11.27

■感想1 個展『デヴィッド・リンチ展 ~暴力と静寂に棲むカオス』(DAVID LYNCH "CHAOS THEORY OF VIOLENCE AND SILENCE")


David Lynch at TILTON GALLERY - YouTube
David Lynch: Paintings & Sculptures at the William Griffin Gallery in Santa Monica, CA.- YouTube

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"絵画29点、ドローイング9点、写真33点、計71点のアート作品(このうち68点が日本初公開)と実験的な短編映像11本(本展のためにデヴィッド・リンチがエディットした日本初公開映像)を展示・上映。"

 「デヴィッド・リンチ展〜暴力と静寂に棲むカオス」@ラフォーレ原宿、行ってきた。作品はその大部分が2012年の新作で、デヴィッド・リンチ「DARKENED ROOM」展@コムデギャルソン大阪 Sixで展示されていたものも数点あるが、カルティエ財団のThe air is on fire展の作品とも別のものなのでそれらを観られた方にも御薦めw。

 モノクロ作品とアナログテレビのリンチ映像の光の中、展示会場の最終コーナーを廻るとそこに現れる巨大な陥穽(^^)。
 4〜5mの巨大な油絵作品5枚が圧巻!塗られた油絵具の厚みは立体視の至福w。
 今までもこれらの巨大作品のいくつかは、上にリンクした動画等で観ていたが、これだけの大きさとは思わず、まさに驚嘆の迫力であった。

 そして、これらの絵に囲まれて、リンチアートそのものと化した会場でショートムービーを観る愉悦(^^)。僕がこの空間にいつまでも居続けたいと思ったのは当然ですw。

 冒頭に引用した2本の動画は、それぞれアメリカのニューヨークとカリフォルニアで開催された2011年と2012年のリンチの個展の模様を撮った動画である。
 僕が強い印象を持った巨大絵画作品は、動画の前者に"NO SANTA CLAUS", "I HAVE A RADIO"、後者に"LIGHTS FIRE BOY"が映っている。

 いずれの動画も絵画をアップや周り込みでとらえているのだが、まさにこれらリンチ作品の立体造形的な印象をうまく映し出しているため、お薦めです(ちょっとカメラワークはつらいけどw)。

 作品集だけではわからない、この立体的なリンチの造形を御堪能下さい。
 (それにしても海外はこうした動画撮影がOKになっている様なのだけれど、日本も許可されないのかな〜。民度が低いから節操なく撮る人が現れて駄目なのだろうか、、、あ、自分のことか。今回も3Dハンディカムであの絵の厚みをとらえたかったww)。

 今回会場で売り切れのため、図録を買うことが出来なかった。
 会場で予約したので、一週間くらいで送られてくる(送料無料だった)はずなので、それを観て、再度、しっかりした感想は書きます。
 今回は、あと映像作品のリストと、そのリンク集です。

◆動画作品リスト
 会場で配布されたチラシよりタイトルと内容を抜粋。(⇒映像プログラムチラシはこちら)
 いずれも大阪のデヴィッド・リンチ「DARKENED ROOM」展@コムデギャルソン大阪 Sixの映像作品とはダブっていない(と思う)。

1. "16MM Experiment" (1968) 21'40"
 ペンシルベニア州フィラデルフィア市で撮影されたもの。

2. "Mystery of the Seeing Hand and Golden Sphere" (2009) 00'42"
 北京市で開催されたショート・フィルム・フェスティバル「One Dream Rush」のために制作された作品。映画監督42人が「how do we dream?」というテーマのもとに42秒間のショートフィルムを作成。(そのフェスティバルの紹介ビデオ)

3. "3R's" (2011) 01'00"
 ウィーン国際映画祭のための予告編。

4. "Crazy Clown Time" (2012) 07'00"
 リンチのファースト・シングルのPV。

5. "Out Yonder - Chicken" (2003) 17'12"
 davidlynch.comのウェブシリーズ作品「Out Yondere」最終話。
 2人のCWANTUM FIZASISTの織りなす物語。
 ※CWANTUM FIZASIST:量子物理学者(quantum physicist)をもとにしたと思われるリンチの造語。

6. "Out Yonder - Teeth" (2001) 13'27"
 「Out Yonder」の第二話。「Teeth」口の中に病理的変性が見られると訴える若い男。正体不明の男の子と一緒に治療を試みた男の葛藤の結末は?

7. "Rabbits - Episode 1" (2000) 14'50"
8. "Rabbits - Episode 2" (2000) 12'14"
9. "Rabbits - Jack" (2000) 6'26"
10. "Rabbits - Suzie" (2009) 7'00"
 「Rabbits」シリーズ。
 「名前のない街で降り続ける雨が大洪水をもたらす中、3匹のうさぎが恐怖のミステリーに包まれて暮らす物語」。

11. "Memory Film" (2012) 4'14"
 ロンドンのフリーズ・アート・フェア会期中にサーペンタイン・ギャラリーにおいて開催されたメモリー・マラソン2012のために撮影、制作。

◆動画作品リンク
 上記の各作品は以下のリンク先で観ることが出来る(タイトルの前のNo.がそれぞれ対応)。本来アップされていてはいけないものもあると思うが、まずは今回会場へいけない方のために御紹介。気に入った作品は、会場へ足を伸ばしてあのリンチの空間で観るか、是非DVDを購入しましょう。

1. David Lynch / The Alphabet 1 - YouTube
    David Lynch / The Alphabet 2 - YouTube
2. Dream #7 (David Lynch) - OneDreamRush - YouTube
 "David Lynch's 42 second short movie for the collective film  OneDreamRush"とあるが、会場で流れていた映像とは別だと思う。これは間違いか??
3. Viennale-Trailer 2011: The 3 R's (by David Lynch) - YouTube
4. David Lynch - Crazy Clown Time (Official Video) - YouTube

5. Out Yonderの展示されていたのとは別の作品
 Out Yonder (Neighbor Boy). - YouTube
7-10. David Lynch - Rabbits - YouTube
11. Serpentine Memory Marathon: David Lynch | The Space

◆関連リンク
ラフォーレミュージアム原宿 イベント情報|デヴィッド・リンチ展~暴力と静寂に棲むカオス|株式会社ラップネット

"デヴィッド・リンチとドン ペリニヨンのコラボレーション - 特別限定品 "ドン ペリニヨン BY デヴィッド・リンチ"の発売を記念して、ドン ペリニヨンを味わいながらリンチについて語り合うスペシャルトークの開催が緊急決定しました。このスペシャルトークに30名様を限定でご招待します。
「DARK NIGHT: 光と闇が織り成すミステリー」
Invitation to a DARK NIGHT: Mystery, Chemistry, and "The Power of Creation"
会期:2012年11月30日(金) 20:30~21:30
応募期間:11月10日~11月25日"

David Lynch @ Tilton Gallery | COOL -Creators' Infinite Links-

"「 No Santa Claus 2011」と題した作品は、赤いミニ電球7個をキャンバス内に埋め込んだ2メートル四方の大作。崖の中央に奇妙な赤い怪人が立ち、サンタなんかいらないと 言わんばかりに、サンタクロースは空遠くに飛ばされてしまっている。大作ながらも右上後方に小さく見えるサンタの細かい所まで丁寧に表現され、まるでリン チの小さい頃の思い出を紐解いたような作品だ。"

『デヴィッド・リンチ展』で日本未公開映像11本が上映中、本人出演コメント動画も到着 -art-designニュース:CINRA.NET

"現在 同展で公開されている映像作品は、1968年に撮影された『16MM Experiment』をはじめ、今年ロンドンのサーペンタイン・ギャラリーで開催された『メモリー・マラソン2012』のために製作された 『Memory Film』、リンチのオフィシャルサイトで発表された作品『Rabbits』『Out Yonder』など全11作品となる。なお、リンチ本人の協力のもと開催されている同展では、映像作品のほか日本未公開作品も含む絵画29点、ドローイン グ9点、写真33点も展示されている。"

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