■動画 ジョン・カース : John Kahrs監督「紙ひこうき : Paperman」アニー賞短篇部門受賞&アカデミー賞ノミネート
Paperman - Full Animated Short Film - YouTube
'Wreck-It Ralph' wins Annie Award for best animated feature - latimes.com
pacchiiさんのBlogへのコメント知ったジョン・カース監督「紙ひこうき」全篇公開。13.2月初めにtwitterで盛り上がっていたが、2/2のアニー賞の発表で見事最優秀アニメーション短篇賞を受賞したそうです。
2Dルックで作られた3Dアニメーション。
ストーリー、素晴らしい動き、そしてモノクロで醸し出される雰囲気。これらによってグッと熱く迫る見事な短篇になっている。
抜群のレイアウトとアクション、良質なアニメートに溜息。
Paperman and the Future of 2D Animation - YouTube
広島国際アニメーションフェスティバル3DCGは2Dの夢を見るのか? 広島国際アニメーションフェスティバル2012レポート | WEBアニメスタイル
" ジョン・カーズ監督によると、これは3DCGのアニメーションに2Dのドローイングを重ねるという新技術によって、作られているのだそうだ。具体的には、3DCGのモデルを作り、それを使って3DCGでアニメート。そうして作られた映像を液晶モニターに映し出し、今度は2Dアニメーターがその上に直接、輪郭線等を描き込むのだ。描き込まれた線はベクターデータとして処理され、3Dモデルが動くと、それに張りついたまま動いていく(こうした技術の実現のために新しいソフトが開発された)"
「紙ひこうき」のセルルックな3D-CGアニメーションを実現したのが、ここにある液晶モニターへアニメーターが直接修正を入れて、それをベクトルデータとして3Dモデルに修正を加える技術。
その詳細は、上のメイキング映像で観ることが出来るが、以下の『ラプンツェル』でのグレン・キーンの仕事の進め方と無関係ではないようだ。
"「ラッシュ映像のコマに自ら絵を描き指示を出すこともあった」RT
@pacchii@butfilp 『ラプンツェル』のパンフレット…グレン・キーンの功績についても少し言及されてました"
この指示が既に上で述べられている技術を使用していたのか、それともこの『ラプンツェル』のグレン・キーンによる修正方法からヒントを得て、この技術が生み出されたのか、どちらかわからないが、3D-CGのアニメータによる修正方法の革新がなされているのであろう。
こうした技術は、できれば日本でも生み出されていて欲しかった。
現時点、3D-CGの良い点と手描きの良い点をうまくマッチさせて素晴らしい映像を作り出すベストな方法のひとつと思われるので。
◆関連リンク
・ジョン・カース監督「Paperman」 & カルアーツ ラセターとアニメ作家たち - Togetter
"映像研究家 叶精二さんによるカリフォルニア芸術大学を巡るアニメ作家たちの系譜
CalArts : California Institute of the Arts"
叶さんのジョン・カース監督「Paperman」の紹介にはじまるアニメ作家たちの系譜について、ツィートを纏めさせて頂きました。
同じCalArtsの出身であるジョン・ラセター、ジョン・マスカー、ティム・バートン、ジョー・ランフト、ヘンリー・セリック、ブラッド・バードといった面々がディズニーとピクサーで映像の革新を追い求める状況が伝わってきます。
これは、彼ら映像作家群と並行して進化していた西海岸のデジタル文化の寵児達、スティーブ・ジョブズらの物語と同様にワクワクしますw。
ピクサーを巡って、そのジョブズやルーカスも引いてくれば、とても素晴らしいドキュメント本の出版企画になりそうな気がします(^^)。
叶精二さんに是非まとめて頂きたい仕事です(勝手にすみません)。まずはこのツィート群でそのコンセプトに興奮して下さいw。
・『コクリコ坂から』もノミネート! アニー賞2013 ノミネーション発表! 海から始まる!?
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