■写真レポート「ヤノベケンジ展 ようこそ! サン・チャイルド! 」@あいちトリエンナーレ2013 オフィシャルショップ
「ヤノベケンジ展 ようこそ! サン・チャイルド! 」
あいちトリエンナーレ2013 オフィシャルショップ@名古屋三越 栄店
"7/24(水)〜8/4(日)
午前10時~午後8時2013年夏、地球の各地を飛びまわりながら、世界中を希望の光で照らし続ける《Sun Child》や新プロジェクト《太陽の結婚式》など、現代美術家・ヤノベケンジ氏の作品が「あいちトリエンナーレ」にやってくる!!
「あいちトリエンナーレ2013」のオープンに先立って、名古屋三越 栄店では、今回の芸術祭のメインビジュアルの作品制作者であるKENJI YANOBE氏の展覧会を開催します。《Sun Child》の誕生ストーリーや、新プロジェクト《太陽の結婚式》の今夏の芸術祭をより楽しめる内容をお届けします!"
「あいちトリエンナーレ2013」のメインビジュアルとして、上に引用したポスターにも使われているヤノベケンジの「サン・チャイルド」。今回、トリエンナーレの8/10開催を前に、ヤノベケンジの「サン・チャイルド」のWelcomミニ展覧会が開催されているので写真レポートとして御紹介。
会場はデパートの一角。そこで記事トップにパノラマ写真で掲載したような展覧会が開催されている。
今回の展示は、最初に作られたコンセプトモデル(70cm程のミニチュア)とサン・チャイルドの軌跡を中心に、このトリエンナーレのテーマ「揺れる大地」を象徴する作品として紹介されている。
まず京都造形芸術大学のULTRA FACTORY:ウルトラファクトリーで制作されたコンセプトモデル(らしき)サン・チャイルドが、会場入り口で我々を迎えてくれる。
作品の大きなコンセプトについては、311の大震災直後にメッセージとして発信された下記リンク先を御覧下さい。
ヤノベケンジ「立ち上がる人々」 (京都造形芸術大学ULTRA FACTORY)
傷ついた顔の子供が放射能防御服(アトム・スーツ)を脱ぎ、手に太陽を持って空を見上げる彫像。この美術作品としては、あまりにシンプルでまっすぐな造形は、震災直後のヤノベ氏の言葉に直結する強度を持っていると思う。
まず中央に置かれた世界地図と日本地図。
ここにディスプレイされるのが、サン・チャイルドの軌跡。3体作られたものが、日本の8箇所と世界の2箇所で展示されたことが示されている。
そして中央のパネルの上空には、ヤノベ作品の数々がモールとしてディスプレイされ、会場全体の光を散乱して、動的な展示空間を実現している。
会場正面に置かれたビデオ上映作品は、茨木芸術中心さんの「ようこそ茨木へ!サン・チャイルドがやって来た!」(リンク先 Youtubeで観ることが出来ます)。
この12'40"のところに、「サン・チャイルド」のテーマソングである、シンガーソングライター杉瀬陽子さんの「太陽の子」という曲が流れるシーンがある。
このとても優しい曲が、傷ついた子供の像と会場を暖かく包み、とても居心地の良いスペースとなっている。この曲で作られる雰囲気に、ヤノベファンは何度でも通いたくなるのである(^^)。
今回の展示で初めて知ったのは、現在までに作られた三体の《サン・チャイルド》が、実は手に持った太陽のデザインが各々異なるということ。
右の写真をクリックして拡大するとそれぞれの形状の違いが分かって頂けると思う。
会場にいらっしゃったスタッフの方に訊くと、今回の《サン・チャイルド》の展示は愛知芸術文化センターの一階であるとのこと。僕は万博会場でのNo.1の御披露目以来の再会になるが(関連記事 ■感想と3D動画 サン・チャイルド)、あのスペースに収まった巨体のイメージはどのようなものになるのだろうか、今から楽しみである。
そしてもうひとつの展示は、奥の壁全面で紹介された新作「太陽の結婚式」のイメージスケッチと、展示詳細を記したパネル。
実際に結婚式を挙げられる美術作品という、造形と建築を融合したような展示は巨大なイメージスケッチに示された様に、美術館の中に教会を新たに作ってしまう試み(詳細はこちらの過去記事を御覧下さい)。
会場スタッフの方にうかがうと、今回、この展示会で初御目見えになったのは、上の写真右下の結婚式をイメージして描かれた「サン・チャイルド」新作スケッチ2枚と、右に示したキューピッドと女の子の合計4枚、そして下に示す白磁の作品。
少年と少女の姿として数百枚描かれてきたサン・チャイルドがここで初めて、男女のカップルとして描かれているのが印象的。
そして未だ謎に包まれているのが、ビートたけしデザインのステンドグラスと、ヤノベによる新作「Ultra Sun Child」。
上に引用したパネルによると「Ultra Sun Child」は "光沢を帯びて眩しく光り、時に鏡面となって会場を映し出す、結婚式を祝福する巨大な子どもの胸像。世界各地に旅をした《Sun Child》が人々の願いを受け取り、光の神像となって進化した姿。神、美、愛が「復活」する象徴的存在でもある"という。
光の神像は、現在、京都のUltra Factoryで建造されているはずで、愛知芸術文化センターで8/10から展示されるのが待ち望まれる! 光臨まであと2週間(^^)!
これが「Cupid:クピド」と名付けられた白磁作品。
まさにキューピッドになったトらやん。明らかにサン・チャイルドではなく、これはトらやんである(^^)。この作品も結婚式場のどこかに(まるで親戚として列席するサン・チャイルドのおじさんといった風w)、展示されるとのことである。
そしてショップで、限定100個が、木箱に入れられて販売されるという。
瀬戸で作られているというこの販売品は、写真にある様に天使の輪がどうやらひとつづつ、特別デザインとなっているようである。
◆関連リンク
・当Blog サン・チャイルド 関連記事 Google 検索
・■レポート 愛知トリエンナーレスクール ヤノベケンジ「サン・チャイルドの誕生、そして結婚式」「太陽の結婚式」「太陽の神殿 《サンチャイルド島》」
・公式ガイドブック『美術手帖 2013年 09月号増刊 あいちトリエンナーレ2013 Aichi triennale 2013 Official Guidebook』あいちトリエンナーレ実行委員会, 五十嵐太郎, 美術手帖編集部
"公式ガイドブックである本書は、全122組のアーティストを完全ガイド。
●アーティストインタビュー ヤノベケンジ/アーノウト・ミック/アルフレッド・ジャー×青木淳/Nadegata Instant Party/リチャード・ウィルソン/志賀理江子
【あいちトリエンナーレ2013】 会期:2013年8月10日(土) ~10月27日(日) (79日間) 会場: 愛知芸術文化センター、名古屋市美術館、名古屋市内のまちなか、岡崎市内のまちなか"
| 固定リンク
« ■感想 イグナシオ・フェレーラス監督 "How to Cope with Death(死の対処法)" | トップページ | ■写真レポート ヤノベケンジグッズ@あいちトリエンナーレ2013 オフィシャルショップ »
コメント