■感想 地中美術館 ウォルター・デ・マリア「タイム/タイムレス/ノー・タイム」Walter De Maria "Time Timeless No Time"
作品集 | ベネッセハウス ミュージアム | ベネッセアートサイト直島
瀬戸内アートの旅、二日目に行った地中美術館の感想。
安藤忠雄の建築の中に、地中から空に向けて佇むウォルター・デ・マリア「タイム/タイムレス/ノー・タイム」が圧巻。
walter de maria time timeless no time - Google 画像検索
撮影禁止なので、Google画像検索へリンク、冒頭の写真はその検索結果ページのキャプチャ画像。これは、地中美術館の四角く切り取られた地表の穴から太陽光が入る地下空間の神殿の様な作品である。
階段の上の祭壇に置かれた球体の不安定感。壁の金の柱。天から差し込む光によって表情を変える多面的作品。
これは安藤忠雄の地中秘密要塞wのコアとなる神殿である。
美の表現であるとともに、まるで何かの教義を伝えるような畏怖の感覚がある。白い美術館員の宗教的佇まいと合わせヨーロッパの教会とは別の異端の邪教(ベネッセ教? ^^;)がここに顕現。
以下、主要なネット写真へのリンクとその視点からの感想。興味ある方はリンク先を御覧下さい。
球体を見上げる位置 この不安定な浮遊感はどこから来るのか。
固定されない天井の石/意志なのかw。この邪教の神は天の采配の不安定さを予め人に冷たい神殿で伝えようとしてる様に見える。
下からの光景 右と左の端からでは天井からの自然光によって異なる様相を提示する。このリンク先の写真では光の柱が天井から球体に落ちている様に見えるが、時間によってその反対側から球は影の空間に居る。その時の全体の光が絶妙でした。撮影禁止が残念でならない。3Dハンディカムでこの空間を立体的に撮りたかった(^^;)
こちらは上から見下ろしたイメージ この写真が切り取った時間は素晴らしいですね。光の落ち方が絶妙。しまった、このように漆黒の球体に青空が落ちる絵も見られたんだ! この角度からは見忘れた(^^;)。
地中美術館は4人のアーティストの作品を恒久展示しているということだけれど、そのうちの一人、ウォルター・デ・マリアってこの7月に亡くなったとのこと。
素晴らしい空間をありがとうございました。黙祷。
…直島の地で永遠に生きて下さい。
あと他では、クロード・モネ「睡蓮」も良かった。
靴を脱いで履き替えるスリッパとそれで踏みしめるダイス状の大理石モザイクの触覚を含めた展示空間デザイン。まるで蓮の葉の様な優しい、触覚の芸術。加えてチケットセンターまで戻る時の歩道の蓮の池との空間の共鳴。灼熱の瀬戸内に涼しい風が吹いて…。
上の写真が、クロード・モネ「睡蓮」を模した歩道横の景色。あの灼熱を忘れさせる絵画の魔力は凄い(^^;)。
こういう景色が地中美術館手前の歩道脇に100mほど続いています。モネを観る前は、暑くて景色が全く眼に入ってなかったが、帰りに気づいたw。
あと蛇足です。
予約券とって2時間待たされ宗教服の人から時間も位置も制限される窮屈な鑑賞にジェームズ・タレルを観る時、不満が最高潮w、iPodで菊地成孔粋な夜電波#70キラー・スメルズをがんがんかけて観たのは僕です。
なんとキラー・スメルズのラテンが、安藤建築に合ってたw!
そして青の光を使ったタレル作品は、まるでアニメ(ヱヴァ?)のセットのような様相でした。
あと、今回、片道7時間半の青春18切符旅ゆえw、直島では時間がなく、ベネッセハウス ミュージアムしか行けなかったのだけど、ブルース・ナウマン「100生きて死ね」の置かれた安藤忠雄空間は凄かった。まるで未来世紀ブラジルw。
掲載したのは、そのネットで見つけた写真。天井までの高い空間がギリアムしていました。御好きな方は是非(^^)!
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