■情報 『Monstrum z galaxie Arkana : アルカナ銀河からの怪物』『Deváté srdce : 九つ目の心臓』ヤン・シュヴァンクマイエルがビジュアル・エフェクトを担当
Monstrum z galaxie Arkana / Gosti iz galaksije (1981) | ČSFD.cz 怪獣の活躍シーン。
Visitors From The Galaxy (Yugoslavian-Czechoslovakian Science-Fiction Film English Subtitles 1981) - YouTube 全篇の動画はこちらに。
前回、記事にした "マンタム個展「感情の為の機械」@ A STORY新宿店" で上映された映画を紹介します。
観たかったけれども会場へ行けなかった(自分も含め)、東京から遠方のマンタムファン、チェコ映画ファン、そしてチェコシュルレアリスムマニアのための映画紹介(^^;)。
チェコシュルレアリスムの文脈から観ても、とても貴重な映像と言えます。
映像を観て頂いたところで、チェコっとシネマの紹介文を引用させて頂き、全体像をご紹介。
第一回チェコっとシネマ@A STORY新宿店 | 手作り腕時計とハンドメイドアクセサリーのセレクトショップ A STORY
" 今回のチェコっとシネマは、チェコの巨匠ヤン・シュヴァンクマイエル作の日本未公開の映画を上映しました"
"チェコっとシネマ 10月25日(金)夜7時~9時半。
ヤン・シュヴァンクマイエルが作った怪獣が大暴れする日本未公開の映画「アルカナ銀河の怪物」解説付きダイジェスト上映。
エヴァ・シュヴァンクマイエルがタイトルアニメを作製しヤン・シュヴァンクマイエルが美術を担当しているシュールレアリスムの香り高き幻想映画「九つ目の心臓」上映。解説 講演 ペトル・ホリー(チェコ蔵主催 元チェコセンター所長)
聞き手 マンタム10月25日金曜日 午後7時~午後9時半迄 開場午後6時45分 定員25名 18:45 開場、19:00 開演。会場 A STORY TOKYO 新宿新南口店。
◆『Deváté srdce : 九つ目の心臓』(チェコスロヴァキア、1978年、88分)
監督・脚本:ユライ・ヘルツ Juraj Herz (IMDb)
撮影:イジー・マハーニェ
音楽:ペトル・ハプカ、
美術:ヴラジミール・ラプスキー
特別美術協力:ヤン・シュヴァンクマイエル、エヴァ・シュヴァンクマイエロヴァー
オープニングテロップ製作:エヴァ・シュヴァンクマイエロヴァー
出演:学生マルチン:オンドジェイ・パヴェルカ
トンチカ:アンナ・マロヴァー
アドリエナ妃:ユリエ・ ユリシュトヴァー
人形芝居座長:ヨゼフ・ケムル
アルドブランディニ、宮廷占星術師:ユライ・ククラ
宮廷道化:フランチシェク・フィリポフスキー
メルリーニ、新宮廷占星術師:ユライ・ヘルツあらすじ:
学生のマルチンは巡業をしている人形芝居の一座の人たちに遭遇。座長の娘トンチカと恋に落ちたものの、不思議な病に苦しむアドリエナ妃を助けようと、領主の 公募に応募する。一方、アドリエナ妃は天文学師、実はバーコード魔王アルドブランディニに傀儡されていた。自らの命と引き換えに、マルチンは果たしてエド リエナ妃を魔王の牙から救い出すことが出来るのか。巨匠ヤン・シュヴァンクマイエルによる摩訶不思議な美術セット(人間の心臓絞り機など)を乞うご期待!『Monstrum z galaxie Arkanaアルカナ銀河からの怪物』(チェコスロヴァキア、ユーゴスラヴィア合作、1981年)
監督:ドゥシャン・ヴコチッチ Dusan Vukotic(IMDb)
脚本:ミロシュ・マツォウレク、ドゥシャン・ヴコチッチ
撮影:イジー・マツァーク
音楽:トミスラフ・スィモネヴィッチ
美術特別協力、怪物ムム制作:ヤン・シュヴァンクマイエル
出演:ロベルト、自称小説家:ジャルコ・ポトチニャク
ビバ:ルツィエ・ジュロヴァー
アンドラ:クセニア・プロハスカ
ウル:ヤスミオンカ・アリチ
タルゴ:レネ・ビトラヤツ
写真家:リュビシャ・サマルジッチあらすじ:
ホテルの受付で働いている自称小説家ロベルトは宇宙人をテーマにした小説を執筆中。とある日、主人公、アンドラの声が突如ロベルトの耳に届く。アンドラに誘 われ、驚いたロベルトは近くの島へ出かける。そこでは、空想した宇宙人が具現化されていた。アルカナ銀河にある惑星トゥガドルから来たという3人の宇宙人 との遭遇を取り巻く、あまり知られていないB級のSF映画作品。巨匠ヤン・シュヴァンクマイエルが作った怪物ムムがトンデモナイ悪戯をする。クロアチアの ドゥブロヴニク市、また近辺のロクルム島などでロケを敢行した幻の日本未公開B級傑作である。"
長文の引用になってしまったが、映画の全体像が分かって頂けたと思います。
さらに詳細については、以下関連リンク。
Gosti iz galaksije (1981) - Full Cast & Crew - IMDb
"Visual Effects by Jan Svankmajer ... Mumu-monster designer"
IMDbによると、シュヴァンクマイエルはビジュアルエフェクトでクレジットされているようだ。
"Visual effects (2 credits)
1981 Gosti iz galaksije (mumu-monster designer)
1978 Deváté srdce (visual effects)"
シュヴァンクマイエルが他の監督の映画でビジュアルエフェクトを担当したのは、2本。
もう一本が、チェコっとシネマでA STORYにて上映された次の映画。
Deváté srdce (1978) - Full Cast & Crew - IMDb.
Art Department Jan Svankmajer ... artistic collaborator Visual Effects by Jan Svankmajer ... visual effects Eva Svankmajerová ... visual effects
Juraj Herz監督の作品である。
実は明確に特定できていないのだけれど、以下がヤン・シュヴァンクマイエルとエヴァ・シュヴァンクマイエロヴァーが関わったシーンではないかと思われる。
CIRKUS JUNG-DEVATE SRDCE 1977-78 - YouTube
冒頭のタイトルは、いかにもエヴァさん。
そして1/3くらいで登場するパペットがヤン氏の造形であろうか。
ナインス・ハート - 武蔵野美術大学 美術館・図書館 イメージライブラリー所蔵 映像作品データベース.
" 放浪中の青年マルティンは、ある町の広場で見かけた人形劇団の人びとと親しくなり、人形遣いの娘・トンチカと恋に落ちる。しかしその劇団は、大公家の王女 への求婚者がすでに8人も行方不明になっているという噂をもとにした劇を上演していたため、反乱分子として近衛兵に捕らえられてしまう。マルティンは近衛兵と交渉し、劇団員たちを解放することと引き換えに、行方不明事件を解決する任務を引き受けるのだった。
屋敷へと赴いた彼は、王女のことを慕う道化師に詳しい経緯を聞く。道化師によると、王女は占星術師のアルドブランディーニ伯爵に魔法をかけられてしまい、それ以来、夜になるとどこかへ消えてしまうように なったという。そこでマルティンと道化師は、夜に城を抜け出して行く王女の後をつける。
彼女が向かった先は怪しげな古城で、そこにはアルドブランディーニ 伯爵が待ち構えていた。彼は王女を利用して人間のハートを集め、不老不死の秘薬をつくりだそうと目論んでいたのだ。
黄金の時計の振り子、無数の蝋燭、伯爵の実験室など、東欧的なゴシック趣味に満ちたファンタジー映画。妖しげで暗いムードが基調になってはいるが、マルティンと近衛兵とのやりとりなど、コミカルな要素もふんだんに盛り込まれている。"
最後のフレーズに出てくる「黄金の時計の振り子、無数の蝋燭、伯爵の実験室など、東欧的なゴシック」シーンが、チェコの二人のシュルレアリストの関与されたシーンであろうか。
実物を観ることが出来なかっただけに、いろいろと妄想が広がる映画である。妄想を楽しむのも、シュルレアリスム的。上のあらすじを読んで、夜、自動的に脳が描くこの映画の夢を観てみたいものである。
◆関連リンク
・Monstrum z galaxie Arkana - Google画像検索
・Deváté srdce - Google画像検索
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